JP4076120B2 - スピンコーティング方法および装置 - Google Patents

スピンコーティング方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4076120B2
JP4076120B2 JP2001121377A JP2001121377A JP4076120B2 JP 4076120 B2 JP4076120 B2 JP 4076120B2 JP 2001121377 A JP2001121377 A JP 2001121377A JP 2001121377 A JP2001121377 A JP 2001121377A JP 4076120 B2 JP4076120 B2 JP 4076120B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
disk body
disk
liquid material
curing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001121377A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002319192A (ja
Inventor
幸生 金子
栄作 野口
裕喜 三船
守 宇佐美
智樹 丑田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2001121377A priority Critical patent/JP4076120B2/ja
Priority to TW91108005A priority patent/TW579303B/zh
Priority to CN 02117437 priority patent/CN1236863C/zh
Priority to CNB2005100018665A priority patent/CN100335183C/zh
Publication of JP2002319192A publication Critical patent/JP2002319192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4076120B2 publication Critical patent/JP4076120B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク体上に、スピンコーティング法を用いて放射線硬化性の材料を塗膜する方法および装置に関わるものである。本発明の方法および装置は例えばCD、CD−R、CD−RWなどのCD系ディスクやDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなどのDVD系ディスク、あるいは近年開発が進んでいるブルーレーザー対応ディスクなどの光ディスクあるいはMO、MDなどの光磁気ディスクなど幅広いディスク体の作成に適している。
【0002】
【従来の技術】
スピンコーティングはディスク体の中心付近に液状材料を供給し、ディスク体を回転させて回転による遠心力で該液状材料を展延し、ディスク体表面に該液状材料の被膜を均一な厚さで形成するという技術である。スピンコーティングは例えばCD系ディスクおよびDVD系ディスクなどの保護層の形成等に広く利用されている。
【0003】
他方で近年、次世代の情報記録媒体としてブルーレーザー対応ディスクの開発が進んでいる。従来のコンパクトディスクやDVDディスクはポリカーボネートなどの透明基板を有し、その透明基板側から透明基板を通して情報の再生を(記録型ディスクの場合には記録も)行うが、このブルーレーザー対応ディスクは基板とは反対側から情報の記録再生を行う。そのために記録層(あるいは反射層)の上に厚さ0.1mm(100μm)の透明な光透過層を形成する必要がある。
【0004】
この光透過層として厚さ0.1mmの透明フィルムをディスク上に貼る手法が提案されているが、フィルムとディスクの間に気泡が入る、あるいはフィルムにうねりが生ずるなどの不具合が起こる場合がある。またフィルムを円形に切って貼るという工程も手間がかかる。そこでこのブルーレーザー対応ディスクの光透過層もスピンコーティングによって形成できれば好都合であるが、その従来のスピンコーティングには次のような問題があるため、ブルーレーザー対応ディスクの光透過層の形成にスピンコーティングの手法を用いることは困難であると考えられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、ディスク体のスピンコーティングの際に液状材料をディスク体の中央付近に滴下しディスクを回転すると、遠心力により液状材料はディスク全体にきわめて均一な膜厚で分布される。しかしながら、回転を止めて遠心力がなくなるとディスク上に分布した液体の表面張力により、ディスク体の外周付近で塗膜が盛り上がるなどの膜厚の不均一が生ずる。これは特にコーティングされる液状材料の粘度が高い程顕著になる。
【0006】
これは場合によっては大きな問題であり、たとえば上記のブルーレーザー対応ディスクの光透過膜の場合、記録エリアにおいては100μmの膜厚に対して±3μm以内程度の誤差(不均一さ)に抑えないとディスクの記録再生信号精度が悪化するが、上記のように表面張力によって生ずる不均一はときとしてそれを大きく越えるものとなる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の課題に鑑みて、ディスク体に液状材料、特に放射線硬化性の液状材料をスピンコーティングする際に膜厚の不均一が生じないようなスピンコーティング方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
本発明のスピンコーティング方法は、ディスク体を回転させるスピンナー上に設置されたディスク体の中心付近に放射線硬化性の液状材料を供給し、ディスク体を回転させて遠心力により該液状材料をディスク体上に展延することによってディスク体表面に前記液状材料の塗膜を形成するスピンコーティング方法であって、スピンコーティング時にディスク体の回転を止める前に該ディスク体に前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射し、ディスク体上に塗膜されている液状材料の流動性を低下させる工程を含むことを特徴とする。
【0009】
スピンコーティング時にディスク体の回転を止める前にディスク上の液状材料の流動性を低下させることにより、その後ディスク体の回転を止めてもディスク上の塗膜がある程度硬化して流動性が低下していることから、液状材料の表面張力による塗膜の盛り上がり等が発生しないため均一な膜形成が可能である。
【0010】
またCDやDVD、ブルーレーザー対応ディスク等では一般にディスクドライバへの装着の際の芯だし用の穴が形成されており、また射出成型時のスタンパの保持のための溝等があるため、ディスク基板の中心部には塗膜を形成しない。そのため本発明の一態様では、上記スピンコーティング方法において、コーティングに先だって前記ディスク体の中心部近傍の一部をマスク部材で覆う工程を更に含み、前記放射線硬化性の液状材料は該マスク部材上に供給され、前記材料の流動性を低下させる工程においてディスク体に前記放射線を照射する際に、該マスク部材には放射線が照射されないようにする。マスク部材には放射線を照射しないためマスク部材状の液状材料は硬化せず、マスク部材の取り外しを容易に行うことができる。
【0011】
本発明のスピンコーティング方法において、上記の材料の流動性を低下させる工程をディスク体上に塗膜されている液状材料をある程度硬化させる仮硬化工程とし、更にその後ディスク体の回転を一旦止めてディスク体をスピンナーから別の場所に移し、そこにおいてディスク体に前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射して、ディスク体上に塗膜された液状材料を完全に硬化させる本硬化を行う工程を行うことも可能である。
【0012】
また本発明のスピンコーティング装置は、
ディスク体を保持して回転するスピンナー機構と、
スピンナー機構に保持された前記ディスク体の中央付近に放射線硬化性の液状材料を供給するディスペンサー機構と、
スピンナー機構に保持された前記ディスク体に前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射する放射線照射手段と、
を有するスピンコーティング装置であって、
該装置はスピンナー機構に保持された前記ディスク体の中央付近に前記ディスペンサー機構により放射線硬化性の液状材料が供給された後にスピンナー機構によりディスク体を回転させ、これにより前記液状材料がディスク体上に展延されてディスク上に前記液状材料の塗膜が形成された後にスピンナー機構によるディスク体の回転を止めずにディスク体が回転している状態で放射線照射手段を動作させてディスク体上の液状材料の流動性を低下させることを特徴とする。
【0013】
上述のようにディスク体の中心付近に塗膜を形成しないようにするために、本発明のスピンコーティング機構において、スピンナー機構上に保持されたディスク体上に該ディスク体の中心部近傍の一部をカバーするマスク部材を供給するマスク部材供給手段を更に設け、ディスペンサー機構は放射線硬化性の液状材料をディスク体上に設置されたマスク部材上に供給し、前記放射線照射手段は前記ディスク体上に設置されたマスク部材に放射線が照射されないようになすことができる。
【0014】
また、上記放射線照射手段はディスク体上の放射線硬化性の液状材料塗膜をある程度硬化させる仮硬化放射線照射部とし、これとは別に前記スピンナー機構外において前記ディスク体上の放射線硬化性の液状材料塗膜を完全に硬化させる本硬化放射線照射部を更に設けることができる。
【0015】
なおここで放射線硬化性の液状材料と称しているが、本明細書において放射線硬化性とは広く光(可視光、紫外線、赤外線を含む)、電磁波(波長を問わず)、X線、電子線さらには超音波等の振動波のも含めたものとしての放射線により硬化する液状材料を意味するものとする。該液状材料を硬化させるために放射される放射線ももちろんそれに応じたものとなる。
【0016】
またディスク体とはCD、CD−R、CD−RWなどのコンパクトディスクやDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなどのDVD系ディスク、あるいは近年開発が進んでいるブルーレーザー対応ディスクなどの光ディスクあるいはMO、MDなどの光磁気ディスク等を含み、またそれらに限らず一般的に円板状の形状を有するもの全般を意味する。そして本発明は一般的にディスク体状に放射線硬化性材料をスピンコーティングにより塗布することに広く適用することができる。
【0017】
本発明はその別の態様において、ディスク上にスピンコーティングされた放射線硬化性材料に対して放射線を照射する場合に、ディスク上の各点における積算照射量を均一化するような放射線硬化性材料の硬化方法および装置を提供するものである。
【0018】
該方法はディスク体上に塗布された放射線硬化性の液状材料に放射線を照射して硬化させる方法であって、前記ディスク体を回転させながら直進させて前記放射線を出射する放射線源の照射領域を通過させることによりディスク体上の液状材料を硬化させることを特徴とする硬化方法である。
【0019】
またその装置は、ディスク体上に塗布された放射線硬化性の液状材料を硬化させる硬化装置であって、前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を所定の照射領域に照射する放射線照射ユニットと、前記ディスク体を回転させながら直進させて前記放射線照射ユニットの照明領域を通過させるディスク体移動機構とを有することを特徴とする硬化装置。
【0020】
これらの方法および装置では、ディスク体を回転させながら放射線の照射領域を通過させることで、ディスク体全体にムラなく放射線を照射することができる。
【0021】
またこの装置において、ディスク体移動機構はボールねじと、該ボールねじの直線状軸に沿って移動するナットと、該ナット上に取り付けられたディスクを保持する回転可能なスピンドルと、該スピンドルを回転させるためのモータとにより構成することができる。
【0022】
また本発明は以上に述べた様々なスピンコーティング方法、スピンコーティング装置、硬化方法、硬化装置を用いて作成したディスク体をも提供するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下において図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態としての光ディスクのスピンコーティング装置の平面図である。このスピンコーティング装置は次世代ディスクであるブルーレーザー対応ディスクの光透過層の形成に好適に用いられる装置である。
【0024】
再生専用のブルーレーザー対応ディスクは情報ピットを形成した直径120mm、厚さ1.1mmのポリカーボネート基板に、アルミニウムの反射膜をスパッタ法によって形成し、その表面に放射線硬化性材料としての光(UV即ち紫外線)硬化性樹脂をスピンコートして厚さ100μmの光透過層を形成することによって作成される。本実施例の装置はこの光透過層のスピンコーティングを行う装置である。
【0025】
スピンコーティング装置1は以下の諸部分を備えている、即ち、外部からコーティングを行うべきディスクを供給し、またコーティング処理の終わったディスクを装置から外部に取り出すためのロード・アンロード部10と、ロード・アンロード部から供給されたディスクの表面の塵埃などの異物を除去するためのクリーナー部20と、装置内の各部間でディスクの同期移動を行う移載ハンド部30と、樹脂層のスピンコートを行うためにディスクを回転させるスピンナー部40と、スピンコーティング時にスピンナー部に載置されたディスクの中央部をカバーするマスクを供給しまた取り外すマスク供給排出部50と、コーティング時にディスク外周部エッジからはみ出した余分の樹脂材料を除去するエッジクリーニング部60と、スピンコート時にスピンナー上のディスクに塗布された樹脂層の表面を紫外線により仮硬化させる仮硬化UV放射部70と、ディスクに塗布された樹脂層を本硬化させる本硬化UV放射部80と、ディスクに形成された樹脂層の膜厚を検査する膜厚検査部90と、樹脂層の形成が不良であるディスクを排出する不良品排出部110と、である。
【0026】
以下において処理の流れに沿って、順に上記各部の動作の詳細を説明する。
ロード・アンロード部10のローダー部11はコーティングを施すべきディスクをスタックされた(積み重ねられた)状態で複数保持するピンホルダー111を有している。ディスクはその中心穴にピンホルダー111のピン111aが挿入されて保持される。ピンホルダーに保持されたディスクどうしの間にはスペーサを挿入してディスクを互いに離間させる。スタックされたディスクの下にはディスクスタックを昇降させるリフター112が設けられている。このリフター112によりスタックの一番上のディスクが所定の供給高さ位置となるようにレベル調整する。
【0027】
ロード・アンロード部はまた供給ハンド13を備えている。この供給13ハンドは等間隔で(即ち120度間隔で)放射状に延びる3つのアームを有している。アームの先端部下側にはディスクを吸着する真空吸着などにより吸着・解放するディスクピックアップ機構が設けられている。供給ハンド13は装置制御部(不図示)による所定の制御の下にその軸13d周りに揺動するよう構成されている。供給ハンド3の一つのアーム13aによりローダー11のピンホルダー111内の一番上のディスクをピックアップしてクリーナー部のターンテーブル22上の供給・排出位置22Aに移載する。このとき同時に別のアーム13bによりターンテーブル22上の位置22Aからアンローダー部のピンホルダー115上へ処理済みのディスクを移載することができる。もう一つのアーム13cはローダー部のピンホルダー111にスタックされたディスク間に挿入されているスペーサをアンローダー部のピンホルダー115上に移載するためのものである。
【0028】
以上のような供給ハンドの動作の詳細は同一出願人による特願平11−289267に詳細に説明されている。
【0029】
クリーナ部20のターンテーブル22に移載されたディスクはターンテーブルの時計回りの回転によりターンテーブルに載ったままクリーナー24内に入る。クリーナー24はディスク表面にクリーンエアを吹きかけるブロアとブロアの風により吹き飛ばされた塵埃等のパーティクルを吸い込む真空吸引器とを備えている。好適にはターンテーブル22の回転速度を変速制御し、ディスクがクリーナー24内を移動している間は回転速度を遅くして、十分な時間をかけてディスククリーニングを行うようにするとよい。またクリーニング時間を更に延長するために、ディスクがクリーナー24内に入った時点でターンテーブル22の回転を一旦止め、ディスクを所定時間の間クリーナー24内に停留させた後に回転を再開するようにする事もできる。
【0030】
なお、本実施形態では、ディスクのクリーニングを十分行うために、ディスクを運搬するターンテーブル22を変速制御してディスクがクリーナー24内に滞在する時間を延長しているが、必要がなければターンテーブルを定速で回転させるようにしてもよい。
【0031】
ディスクがクリーナー24を通過してディスクがターンテーブル22上で受け渡し位置22B(即ち供給・排出位置22Aから180度回転した位置)に達するとディスクは移載ハンド部30の移載ハンド31によりスピンナー部に移載される。
【0032】
移載ハンド31は先に説明した供給ハンド30と類似の構造であるが、供給ハンド30が3つのアームを持つのに対し、移載ハンド31は等間隔で(即ち90度間隔で)放射状に延びる4つのアーム31a,31b,31c,31dを有している。アームの先端部下側にはディスクを吸着する真空吸着などにより吸着・解放するディスクピックアップ機構が設けられている。供給ハンド13は装置制御部による所定の制御の下にその軸13a周りに揺動するよう構成されている。
【0033】
なお、移載ハンド31はその4本のアーム31a〜31dにより装置の各部間でのディスクの移動を同時に行う。図1に示された状態は移載ハンド31の待機位置を示している。この状態から時計回りに45度回転することにより、アーム31a,13b,31c,31dはそれぞれクリーナ部、スピンナー部、本硬化UV放射部、膜厚検査部に位置するディスクをピックアップできる位置となる。その位置で各アームはそれぞれディスクを真空吸着によりピックアップする。その後、移載ハンド31は反時計回りに90度回転する。これによりクリーナ部にあったディスクはスピンナー部に、スピンナー部にあったディスクは本硬化UV放射部に、本硬化UV放射部にあったディスクは膜厚検査部に、膜厚検査部にあったディスクはクリーナ部に、それぞれ同時に移動し、それぞれの位置で各アームはディスクを解放する。このようにして移載ハンド31による各部間のディスクの同時移動が行われる。
【0034】
クリーナ部20からスピンナー部40に移載されたディスクはここでスピンコーティングを施される。周知のようにブルーレーザー対応ディスクに限らず一般的に光ディスクでは、ディスクの中心にはディスクドライブ装置への装着の際の芯出しのための穴(15φ)が形成されており、また射出成形時のスタンパの保持のための溝などがあるため、ディスク基板の中心部には塗膜を形成しない。従って本装置によるスピンコーティングに際しても、ディスク中心領域における光透過性樹脂膜の形成を防止するために、該領域を覆うマスク部材としてのセンターマスクを取り付ける。
【0035】
図2はスピンナー部40の内の要部をそこに設置されたディスクおよびマスクと共に示す側面図である。図2を参照すると、スピンナー部40のスピンナー41およびスピンナー41上に置かれたディスク100、更にその上に置かれたマスク56が示されている。より詳しく説明すると、スピンナーは不図示の回転駆動源(モータ)に接続されて垂直軸周りに高速回転可能なスピンナーシャフト151を有し、その上部にスピンナーテーブル152が固定されている。スピンナーテーブル152の上部はディスク100とほぼ同じ直径の円板状になされている。
【0036】
スピンナーテーブル152の上面の中央部には輪状の突起152aが設けられている。輪状突起152aの外側の直径はディスクの中心穴の内径とはめあい関係になる寸法であり、スピンナーに設置されるディスク100はこの輪状突起152aにより位置決めおよび芯だしされる。また、この輪状の突起152aはマスク56の下面に形成された輪状溝56aに嵌合してマスクを位置決めする。スピンナーテーブルの上面で該輪状突起152aのすぐ外側には輪状のスペーサ153がスピンナーテーブル152に固定されて、スピンナーシャフト151に固定されている。ディスク100をスピンナーテーブル152に設置する際には、ディスク100はその内周部においてスペーサ153により支持される。即ち、ディスク100の大部分とスピンナーテーブル152の間はスペーサによって隙間Sにより離間した状態となる。
【0037】
スピンナーテーブル上に載置されたディスク100とマスク56はスピンナーテーブルに設けられた真空吸着機構により吸着保持される。スピンナーテーブルにおけるディスク100の吸着とマスクの吸着とは互いに別々に実施される。言い換えるとスピンナー内に2つの別個の真空経路を設け、それぞれの吸着を独立して制御できるようにしている。
【0038】
スピンナー40上のディスク100へのセンターマスク56の供給および取り外しはマスク供給排出部50により行われる。マスク供給排出部50は円盤状でその中心周りに回転可能なマスクストレージ55、マスクストレージ上に2重の円周配列をなして置かれている複数のマスク56(図1の例では合計24個のマスクが示されている)、マスクを把持するマスクチャックを有するマスク移動アーム51、マスク移動アーム51をマスクストレージ55とスピンナー40との間で往復移動させるボールねじ52などを含む。マスク移動アームにはディスク上にコーティング材料(光透過膜を形成する光硬化性樹脂)を供給するディスペンサーが一体的に取り付けられている。
【0039】
図3はスピンナー40の上方に位置するマスク移動アーム51の先端部の構成を示している。マスク移動アーム51の先端部は、マスク56をその上部円筒部56bにおいて把持するためのチャック154と、ディスクに光硬化性樹脂を供給するディスペンサ156とを備えている。チャック154とディスペンサ156とは不図示のエアシリンダによって駆動されて一体的にほぼ垂直方向に移動可能であり、これによりスピンナーテーブル上のディスク100にアプローチする。
【0040】
チャック154はエアシリンダ駆動により開閉する2つのチャック爪を有し、その間でマスク56の上部円筒部56bを挟持/解放することができる。ディスペンサ156はその先端のノズル157からディスク上に(正確にはディスク上に設置されたマスク上に)液状の光硬化性樹脂を吐出する。図4に光硬化性樹脂の吐出の様子を示している。
【0041】
図4に示すようにディスペンサ156からマスク上に液状の光硬化性樹脂を供給すると、ディスペンサ156とチャック154を有するマスク移動アーム51の先端部を上昇させ、ボールねじ52を駆動してマスク移動アーム51をスピンナー40から退避させる。
【0042】
マスク移動アーム51が退避した後に(前あるいはその途中でもよい)スピンナーテーブル152を高速で回転させ、スピンコーティング動作を行う、即ち中心部に供給された光硬化性樹脂を回転の遠心力によりディスクの上面全面に分布するようにさせる。
【0043】
スピンナーテーブルの回転によるスピンコーティング開始後所定の時間が経過してディスク上にほぼ均一な膜厚の樹脂層が形成されると、エッジクリーニング部60のエッジクリーナ61により、ディスクの外周部にはみ出した樹脂をはぎ取るエッジクリーニングを行う。エッジクリーナ61は軸63周りに装置水平面内で揺動可能であり、揺動によりエッジクリーナ61の一端に取り付けられたナイフエッジ65がディスクの外周端面に接近し、ディスク外周からはみ出した光硬化性樹脂をそぎ取る。
【0044】
このようなディスクエッジクリーニング後に、仮硬化UV放射部による光硬化性樹脂の仮硬化を行う。スピンコーティングによりディスク面に均等に膜形成された樹脂膜は、スピンを止めると液状樹脂の表面張力によりその膜厚の均一性を失い、特に外周部が盛り上がった不均一性を生ずる。また樹脂の粘度が高いほど膜厚の不均一性が大きくなる。本発明においてはこれを防止するため、スピンコーティング後にスピンナーの回転を止めずに、仮硬化UV放射部によりUV光を照射し、樹脂層の仮硬化を行う。
【0045】
図5Aおよび図5Bを参照して仮硬化UV放射部70の詳細を説明する。図5Aおよび図5Bは仮硬化UV放射部の側面図であり、それぞれ後に説明する照射ヘッドカバーが上昇した状態と下降したとを示している。仮硬化UV放射部は本体部71、照射ヘッド部72,および本体部71と照射ヘッド部とを連結する連結筒部73を含んでいる。本体部内にはUV光源としての超高圧水銀ランプ(不図示)が設置されている。超高圧水銀ランプはUV硬化性樹脂を硬化しうる紫外線(UV)領域を含む波長の光(以下UV光と称する)を発する。本体部71内には更に、集光・送出光学系(不図示)が設置されており、超高圧水銀ランプからのUV光を集光し、連結筒部73に向かうUV光ビームとして送出する。連結筒部73は中空の筒体であり、UV光ビームは該連結筒部内を通過して照射ヘッド部72に入射する。
【0046】
照射ヘッド部171は反射板171aを内蔵しており、連結筒部より入射したUV光ビームを90度折り曲げて下方に反射する。照射ヘッド部171は方形のカバー172で覆われている。カバー172は、本体部71に固定されたレール74上を上下動可能なスライダー75に固定されており、該スライダー75と共に上下に移動可能である。スライダー75はエアシリンダによって駆動されて上下動する。スライダー75の可動範囲の上端および下端には、スライダー75をそれぞれ直接位置決め可能なショックアブソーバー177および178が設けられている。
【0047】
スピンナー部40に対するディスクの搬入/搬出時、スピンナー部に設置されたディスク100に対するマスクの供給/排出、およびディスペンサ156によるマスク上への光硬化性樹脂の供給時にはこれら動作を妨げないようにカバー172はその移動範囲上端の退避位置すなわち上昇位置(図5Aに示す状態)にある。そしてスピンナー部40に設置されたディスク100にスピンコーティングされた光硬化性樹脂層の仮硬化を行うときのみ、その下降位置(図5Bに示す状態)に移動される。仮硬化を行うタイミングは上述のように液状の光硬化性樹脂のスピンコーティングを行ってエッジクリーナ部によるエッジクリーニングを行った直後である。
【0048】
カバー172の下部には円筒状の外周カバー173と内周カバー174とが同心に設けられている。カバー172を下降させたとき、内周カバー174の中心とスピンナーテーブル152上のディスク100の中心とが整列するようになされている。カバー172が下降位置にあり、UV仮硬化用のUV光がディスクに照射される際に、照射ヘッドの反射板171aで下方に反射されたUV光ビームは外周カバー173との間の輪状の空間を通過し、輪状の照明領域を有する照明光として下方に出射される。この輪状の照明領域の外径はディスク外径とほぼ一致するようになされており、また内径はマスク外径とほぼ一致するようになされている。これによりUV光ビームの照射領域はマスク部より外側のディスク全体とほぼ一致する。
【0049】
上述の構成により仮硬化UV部によるUV光はディスク上に置かれたマスクには照射されない。スピンコーティング時にはマスク上に液状の光硬化性樹脂が滴下されるので、マスクにUV光を照射してしまうとマスクおよびマスクとディスクの境界部の樹脂が硬化され、マスクの除去が困難となる。これを防止するためにマスク部にUV光が当たらないようになされているわけである。なお上述のように外周カバーおよび内周カバーにより輪状の照明領域とする手法に限らず、何らかの方法でマスクにUV光が照射されることを妨げるその他の手段をとってもよい。
【0050】
この仮硬化UV放射部によるUV照射は、ディスク上にコーティングされた光硬化性樹脂層がその表面張力により膜厚の不均一を発生することを防止するためのものであるので、単に樹脂層の表面張力による膜圧の不均一が発生しない程度に材料の流動性を低下させるものであればよい。そのための照射強度および照射時間はディスク上にコーティングされた樹脂の種類や膜厚に応じて適宜決められる。
【0051】
仮硬化用のUVを照射した後、スピンナーの回転を止める。続いてマスク56の真空吸着を解除し、マスク移動アーム51によりマスクをディスク上からピックアップしてマスクストレージ55に移載する。
【0052】
更にスピンナーテーブル152上のディスク100の真空吸着を解除し、移載ハンド部30のアーム31bによりディスクをピックアップして本硬化UV放射部80の位置80Aに移動する。
【0053】
本硬化UV放射部80はUV光を照射するUV照射ユニット81とディスク100を回転させながら直線移動させるディスク移動機構85とを有する。UV照射ユニットはUVランプ82を有し、下方にUV光を照射する装置である。図6は本硬化UV放射部の概要を示す側面図である。
【0054】
図7は本硬化UV放射部80のディスク移動機構85の要部を示す図であり、図6とは90度異なる方向からの側面図である。図6、図7を参照して本硬化UV放射部の構成を説明する。ディスク移動ユニットはディスクを保持するスピンドルユニット182と該スピンドルユニットを直線移動させるためのサーボモータ駆動ボールねじユニット180とを含んでいる。図7からわかるように、スピンドルユニット182のハウジング186はプレート187を介してボールねじユニット180の被駆動ナットに固定されている。ハウジング186内には不図示のベアリングにより回転可能支持されたスピンドル183が設置されている。スピンドル183はカプリング185を介してサーボモータ184に連結されており、該サーボモータ184により回転駆動される。スピンドル183の頂部はディスク100の中央の穴にはまり込むようになされており、さらにディスク100を真空吸着するための機構も設けられている。
【0055】
以上に説明した機構により、本硬化UV放射部80のスピンドル183上に設置されたディスク100はサーボモータ184により回転されながらボールねじユニットにより直線移動することができる。
【0056】
本硬化UV放射部は、ディスク上にコーティングされた光硬化性樹脂層の本硬化に際して、ディスク100を回転させながらUV照射ユニットの照射領域を通過するように制御する。照射時にディスクが回転していることにより、UV照射ユニットの照射光分布に不均一性があっても、ディスクの各部が受けるUV照射量を均一化することができる。
【0057】
ボールねじユニットによるディスクの直線移動制御は、樹脂の硬化に必要なUV照射時間などの諸条件に応じて適宜決められる。たとえば一定速度でUV照射ユニットの照射領域を往復させてもよいし、または照射領域内で一旦停止、あるいは速度を低下させて、照射時間を延長するようにしてもよい。
【0058】
本硬化処理を終えたディスク100は再び本硬化UV放射部8のディスク移載位置80Aに戻され、次の処理工程に送られる。なお本硬化処理の終了後にディスク100を本硬化UV放射部の位置80B(図1)に移動し、そこからハードコート処理工程(透明樹脂層の上に更に保護層をコーティングする工程)を行う別の装置にディスクを移送するように構成することもできる。
【0059】
本硬化処理を終えて位置80Aに戻されたディスク100は移載ハンド部30のアーム31Cにより次の膜厚検査部90に移載される。膜厚検査部はディスクにコーティングされた光透過樹脂層の膜厚が所定の範囲内にあるかどうかを検査するために、ディスクの光透過樹脂層の膜厚を測定するものである。移載ハンドのアーム31Cによりディスク100は膜厚検査部の位置90Aにおいて移動テーブル91に載置される。移動テーブル91は一軸ボールねじユニット93により該ユニット93に沿って移動され、膜厚測定器としてのレーザー変位計95の直下に移動される。移動テーブル91はその上に載置されたディスクを回転させる機能を有しており、ディスクの回転とボールねじユニット93による直線移動とを組み合わせて、レーザー変位計による測定点を変え、1つのディスクに対して複数の測定点において膜厚測定を行う。典型的な例では、一つの円周上について各8点の測定を7つの系方向一について行う。従って測定点は8×7=56点となる。
【0060】
膜厚測定を終えたディスクは移動テーブルに載ったまま再び位置90Aに戻され、その位置において移載ハンド部30のアーム31Dによりクリーナー部20に送られる。但し膜厚検査部90における膜厚検査の結果、コーティングが適正な膜厚で行われていないことが判明した不良ディスクは、膜厚検査部90からクリーナ部への移載の途中でアーム31dによる真空吸着を解除して、ディスクを不良ディスク排出部110に受け渡す。
【0061】
膜厚検査部90からクリーナー部20の位置22Bに移載された良品ディスクはターンテーブル22の回転により位置22Aへと移動され、そこから供給ハンド13bによりアンローダー15のピンホルダー115上にピン115aがディスクの中心穴にはまりこむように載置される。なおアンローダー15側のピンホルダー115もローダー11側のピンホルダーと同様にリフター116を備えており、ピンホルダー115にディスクがスタックされて行くにつれて該リフター116が下降し、スタックの一番上のディスクの高さが常に一定となるようにする。
【0062】
所定数の処理済みディスクがアンローダー15のピンホルダー115にスタックされると、ピンホルダー115を図1の左方向に移動し、装置左端からスタックされたディスクを装置取り出せるようにする。
【0063】
以上で本実施形態のスピンコーティング装置の動作の一つのサイクルが終了する。
【0064】
なお以上に説明したスピンコーティング装置の動作は全てCPUを有する装置の制御部(不図示)の制御の下で自動的に行われる。
【0065】
以上本発明の一実施形態を説明したが本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0066】
以上の実施形態はブルーレーザー対応ディスクの光透過膜のスピンコーティングに関するものであったが、これに限らず本発明はディスク体への放射線硬化性材料のスピンコーティングに広く適用することができる。例としてはCD/CDRW/CD−Rの保護層のコーティングや、DVDの保護層コーティング、あるいは各種のハードコートなどのスピンコーティング処理やそれを行うスピンコーティング装置に適用することができる。
【0067】
また本実施形態においてコーティングされた樹脂はUV硬化性樹脂であったが、本発明はこれに限定されず、例えば赤外線硬化性材料その他の光硬化性材料、電磁波硬化性材料、X線硬化性材料、電子線硬化性材料あるいは超音波硬化性材料などの様々な放射線硬化性材料のディスク体へのスピンコーティングに適用することができる。
【0068】
また実施形態のスピンコーティング装置では、ディスク上の光(放射線)硬化性材料を硬化させるための光(放射線)照射手段として、仮硬化UV放射部と本硬化UV放射部を別個に設け、仮硬化UV放射部によりスピンナー上のディスクの光硬化性材料層の流動性を低下させるべく半硬化させる仮硬化を行い、その後スピンナー外の本硬化UV放射部により光硬化性材料層を完全に硬化させるようにしているが、本硬化UV放射部を別に設けずに、スピンナー上において光硬化性材料層を完全に硬化させてもよい。
【0069】
【発明の効果】
本発明の方法および装置においては、ディスク体に放射線硬化性の材料をスピンコーティングする際に、ディスク体の回転を止めずに回転した状態のままディスク体に塗膜された放射線硬化性材料の流動性を低下させているので、ディスク体の回転を止めても、材料の盛り上がり等による膜厚の不均一が生ずることがない。
【0070】
また本発明のディスク体状に塗膜された放射線硬化性材料の硬化方法および装置では、ディスク体を回転させながら放射線の照射領域を通過させることで、ディスク体全体にムラなく放射線を照射することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としてのスピンコーティング装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】スピンコーティング装置のスピンナー部の内の要部をそこに設置されたディスクおよびマスクと共に示す一部断面図の側面図である。
【図3】スピンコーティング装置のスピンナー部の上方に位置するディスペンサを有するマスク移動アームの先端部を示す側面図である。
【図4】スピンコーティング装置のディスペンサによるディスク(マスク)上へのUV硬化樹脂の供給の様子を示す側面図である。
【図5A】スピンコーティング装置の仮硬化UV放射部の構成を示す側面図であり、カバーがその上昇位置にある状態を示す。
【図5B】スピンコーティング装置の仮硬化UV放射部の構成を示す側面図であり、カバーがその下降位置にある状態を示す。
【図6】スピンコーティング装置の本UV硬化部の概要を示す側面図である。
【図7】スピンコーティング装置の本UV硬化部の要部の構造を示す側面図であり、図6に対して90度をなす別の方向から見た図である。
【符号の説明】
10 ロード・アンロード部
11 ローダー
13 供給ハンド
15 アンローダー
20 クリーナ部
22 ターンテーブル
24 クリーナー
30 移載ハンド部
31 移載ハンド
40 スピンナー部
50 マスク供給排出部
51 マスク移動アーム
55 マスクストレージ
56 マスク
60 エッジクリーニング部
61 エッジクリーナ
65 ナイフエッジ
70 仮硬化UV放射部
71 本体部
72 照射ヘッド部
80 本硬化UV放射部
81 UV照射ユニット
85 ディスク移動機構
90 膜厚検査部
100 ディスク
110 不良ディスク排出部

Claims (11)

  1. ディスク体を回転させるスピンナー上に設置されたディスク体の中心付近に放射線硬化性の液状材料を供給し、ディスク体を回転させて遠心力により該液状材料をディスク体上に展延することによってディスク体表面に前記液状材料の塗膜を形成するスピンコーティング方法であって、
    スピンコーティングに先だって前記ディスク体の中心部近傍の一部をマスク部材で覆う工程と、
    前記スピンコーティング時に前記ディスク体表面上の液状材料の厚みを均一化させた後であって前記ディスク体の回転を止める前に該ディスク体に前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射し、ディスク体上に塗膜されている液状材料の流動性を低下させる工程と、
    前記材料の流動性を低下させる工程の後、前記放射線の照射を一旦停止し前記ディスク体から該マスク部材を除去し、その後放射線を照射して液体材料を完全に硬化させる本硬化を行う工程と、
    前記ディスク体表面上の液状材料の厚みを均一化させた後であって前記材料の流動性を低下させる工程に先立って、前記ディスク体の外周エッジからはみ出した前記放射線硬化性の液状材料をはぎ取る工程と、を含み、
    前記放射線硬化性の液状材料は該マスク部材上に供給され、前記材料の流動性を低下させる工程において前記ディスク体に前記放射線を照射する際に、該マスク部材には放射線が照射されないようにすることを特徴とするスピンコーティング方法。
  2. 前記材料の流動性を低下させる工程はディスク体上に塗膜されている液状材料をある程度硬化させる仮硬化工程であり、前記本硬化工程はディスク体をスピンナーから別の場所に移して行われ、そこにおいて前記ディスク体に前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射して、ディスク体上に塗膜された液状材料を完全に硬化させることを特徴とする請求項1に記載のスピンコーティング方法。
  3. 前記本硬化を行う工程において、前記ディスク体を回転させながら直進させて前記放射線を出射する放射線源の照射領域を通過させることによりディスク体上の液状材料を硬化させることを特徴とする請求項記載のスピンコーティング方法。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載のスピンコーティング方法を用いてコーティングを施されたディスク体。
  5. 前記ディスク体はブルーレーザー対応ディスクであり、前記塗膜はその光透過層を形成するものであることを特徴とする請求項記載のディスク体。
  6. ディスク体を保持して回転するスピンナー機構と、
    前記スピンナー機構に保持された前記ディスク体の中央付近に放射線硬化性の液状材料を供給するディスペンサー機構と、
    前記スピンナー機構に保持された前記ディスク体に前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射する放射線照射手段と、
    前記スピンナー機構上に保持されたディスク体上に該ディスク体の中心部近傍の一部をカバーするマスク部材を供給若しくは除去するマスク部材供給除去手段と、
    前記放射線照射手段からの放射線の照射に先だってディスク体の外周エッジからはみ出した放射線硬化性の液状材料をディスクからはぎ取るエッジクリーニング手段と、を有するスピンコーティング装置であって、
    該装置はスピンナー機構に保持された前記ディスク体上に設置されたマスク部材上に前記ディスペンサー機構により放射線硬化性の液状材料が供給された後に前記スピンナー機構によりディスク体を回転させ、これにより前記液状材料がディスク体上に展延されてディスク上に前記液状材料の塗膜が形成された後にスピンナー機構によるディスク体の回転を止めずにディスク体が回転している状態で前記放射線照射手段を動作させてディスク体上の液状材料の塗膜の流動性を低下させ、
    前記放射線照射手段による放射線の照射領域は前記ディスク体上に設置されたマスク部材に放射線が照射されないようになされ、
    前記放射線照射手段を動作させることにより前記ディスク体上の液状材料の塗膜の流動性を低下させた後、前記放射線照射手段の照射を一旦停止するとともに前記マスク部材を前記マスク部材供給除去手段により前記ディスク体から除去し、その後前記放射線照射手段により前記放射線を照射し前記液体材料を完全に硬化させることを特徴とするスピンコーティング装置。
  7. 前記放射線照射手段はディスク体上の放射線硬化性の液状材料塗膜をある程度硬化させる仮硬化放射線照射部、前記スピンナー機構外において前記ディスク体上の放射線硬化性の液状材料塗膜を完全に硬化させる本硬化放射線照射部と、を含むことを特徴とする請求項に記載のスピンコーティング装置。
  8. 前記本硬化放射線照射部は、前記放射線硬化性の液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を所定の照射領域に照射する放射線照射ユニットと、前記ディスク体を回転させながら直進させて前記放射線照射ユニットの照射領域を通過させるディスク体移動機構とを有することを特徴とする請求項記載のスピンコーティング装置。
  9. 請求項乃至のいずれかに記載の装置によってコーティングを施されたディスク体。
  10. 前記ディスク体はブルーレーザー対応ディスクであって、前記スピンコーティング装置によってコーティングされる前記液状材料はその光透過層を形成するためのものであることを特徴とする請求項記載のディスク体。
  11. 前記ディスク体移動機構はボールねじと、該ボールねじの直線状軸に沿って移動するナットと、該ナット上に取り付けられたディスクを保持する回転可能なスピンドルと、該スピンドルを回転させるためのモータとを有することを特徴とする請求項記載のスピンコーティング装置。
JP2001121377A 2001-04-19 2001-04-19 スピンコーティング方法および装置 Expired - Fee Related JP4076120B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001121377A JP4076120B2 (ja) 2001-04-19 2001-04-19 スピンコーティング方法および装置
TW91108005A TW579303B (en) 2001-04-19 2002-04-18 Spin coating method and apparatus, and mask used in the same method and apparatus
CN 02117437 CN1236863C (zh) 2001-04-19 2002-04-19 旋转涂敷方法与设备及液体材料的硬化方法与设备
CNB2005100018665A CN100335183C (zh) 2001-04-19 2002-04-19 旋转涂敷设备及用于该设备中的掩模

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001121377A JP4076120B2 (ja) 2001-04-19 2001-04-19 スピンコーティング方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002319192A JP2002319192A (ja) 2002-10-31
JP4076120B2 true JP4076120B2 (ja) 2008-04-16

Family

ID=18971266

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001121377A Expired - Fee Related JP4076120B2 (ja) 2001-04-19 2001-04-19 スピンコーティング方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4076120B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005085427A (ja) * 2003-09-11 2005-03-31 Tdk Corp 光記録媒体の製造方法及びこれに使用されるスピンコーティング装置
US20080057181A1 (en) * 2004-09-14 2008-03-06 Origin Electric Company, Limited Resin Layer Forming Method And Apparatus For The Same
WO2006033353A1 (ja) * 2004-09-22 2006-03-30 Bridgestone Corporation 導電性ローラ
JP4549969B2 (ja) * 2005-12-28 2010-09-22 オリジン電気株式会社 光ディスク製造方法及び装置
JP5262117B2 (ja) 2007-04-11 2013-08-14 株式会社リコー スピンコート装置及びその温度制御方法、並びに光ディスク製造装置及び光ディスク製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002319192A (ja) 2002-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4002076B2 (ja) マスクを用いたスピンコーティング装置およびスピンコーティング用マスク
WO2002065463A1 (fr) Dispositif et procede de production d'un disque optique
US20090029063A1 (en) Resin Film Forming Device, Method and Program of the Same
JP4076120B2 (ja) スピンコーティング方法および装置
JP3662531B2 (ja) 光ディスクの製造方法および装置
TW579303B (en) Spin coating method and apparatus, and mask used in the same method and apparatus
WO2006095859A1 (ja) 光ディスクの製造装置
US20040196777A1 (en) Method and device for manufacturing optical recording medium
JP2003022586A (ja) 光情報媒体の製造方法
JP4084551B2 (ja) 光ディスクの製造方法
JP2004164802A (ja) 光記録ディスクの製造方法
JP2003091887A (ja) 多層光記録媒体の製造方法および多層光記録媒体製造装置
JP3981625B2 (ja) 光記録ディスクの製造方法および光記録ディスクの製造システム
JP3647427B2 (ja) ディスク製造装置及びその透過層の形成方法
KR100650093B1 (ko) 다층 기록 매체의 형성 방법 및 장치 및 다층 기록 매체
JP4087158B2 (ja) 記録媒体の製造装置、及び記録媒体の製造方法
WO2004003902A1 (ja) 光記録媒体、光記録媒体の製造方法及び製造装置
JP2004134050A (ja) 光ディスクのカバー層形成方法
TWI270070B (en) Correcting stage, apparatus and method for laminating, and laminating-type recording medium
JP4612481B2 (ja) 光ディスクの製造装置
JPH09245387A (ja) 情報記録ディスクの製造装置と情報記録ディスクの製造方法
JP2002260301A (ja) 貼り合せ型光ディスクの製造方法及び、これに用いられるディスク支持台
JP2007157309A (ja) 光ディスク製造方法、スピンコート装置及び光ディスク製造装置
JP2006004576A (ja) 光記録媒体製造装置及び光記録媒体の製造方法
JPH11273163A (ja) 貼り合わせディスクの製造方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070604

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees