JP3662531B2 - 光ディスクの製造方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク体上に、スピンコーティングなどのコーティングにより放射線硬化型の材料を塗膜して光ディスクを製造する方法および装置に関わるものである。本発明の方法および装置は例えばCD、CD−R、CD−RWなどのCD系ディスクやDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなどのDVD系ディスク、あるいは近年開発が進んでいるブルーレーザー対応ディスクなどの光ディスクあるいはMO、MDなどの光磁気ディスクの作成に適している。
【0002】
【従来の技術】
スピンコーティングはディスク体の中心付近に液状材料を供給し、ディスク体を回転させて回転による遠心力で該液状材料を展延し、ディスク体表面に該液状材料の被膜を均一な厚さで形成するという技術である。スピンコーティングは例えばCD系ディスクおよびDVD系ディスクなどの保護層の形成等に広く利用されている。
【0003】
他方で近年、次世代の情報記録媒体としてブルーレーザー対応ディスクの開発が進んでいる。従来のコンパクトディスクやDVDディスクはポリカーボネートなどの透明基板を有し、その透明基板側から透明基板を通して情報の再生を(記録型ディスクの場合には記録も)行うが、このブルーレーザー対応ディスクは基板とは反対側から情報の記録再生を行う。そのために記録層(あるいは反射層)の上に厚さ0.1mm(100μm)の透明な光透過層を形成する必要がある。
【0004】
本願出願人は先に出願された特願2001-121377号において、このようなブルーレーザー対応ディスクの光透過層の形成に好適に適用できるスピンコーティング方法を提案しており、これにより膜厚の精密な制御を要求されるブルーレーザー対応ディスクの光透過層を放射線硬化型材料で形成することを可能としたが、ブルーレーザー対応ディスクではその光透過層の上に更に表面保護のための保護コート層(ハードコート層)を形成する必要がある。この保護コート層も放射線硬化型材料をスピンコーティングなどによりコーティングして形成するのが好適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上に例として述べたブルーレーザー対応ディスクのように、CD/DVD系の光記録媒体ディスクでは通常、紫外線硬化型樹脂などの放射線硬化型材料をコーティングすることにより、保護コート層を形成している。その際例えば上述のブルーレーザー対応ディスクにおける光透過層と保護コート層、あるいはトップコート層とその上に形成される保護コートなどの機能層のように、記録媒体ディスクにおいて2つの連続する層を共に放射線硬化型材料を用いたコーティングにより積層することが求められる場合がある。このような場合従来は一つの装置で1層目を積層し、完全に硬化させてから別の装置で2層目を積層していた。従って紫外線照射器が2台必要であり、また1層目と2層目の界面が形成されることにより、1層目と2層目の材料によってはクラックが発生するという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明による光ディスクの製造装置は、
光ディスク上に第1の放射線硬化型の液状材料をスピンコーティングして第1の層を形成する第1のスピンコーティング手段と、
ディスク上の上記第1の層の上に第2の放射線硬化型の液状材料をスピンコーティングして第2の層を形成する第2のスピンコーティング手段と、
第1のスピンコーティング手段による第1の層のコーティング後および第2のスピンコーティング手段による第2の層のコーティング後にディスクに第1および第2の放射線硬化型液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射する単一の放射線照射手段と、
を有することを特徴とする。
【0007】
このようにディスクに2層の放射線硬化型液状材料をコーティングするに際して単一の放射線照射手段を共通に用いて液状材料の硬化を行うことで装置構成を簡略化することができる。
【0008】
この装置において、好適には放射線照射手段は第1の層のコーティング後のディスクへの放射線照射時と第2の層のコーティング後のディスクへの放射線照射時とで照射放射線強度、照射時間、積算線量などの照射条件を変えることができる。
【0009】
またこの装置において、放射線照射手段は第1のスピンコーティング手段による第1の放射線硬化型液状材料のコーティング後にディスクに放射線を照射して該第1の放射線硬化型液状材料の第1の層を半硬化させ、その後第2のスピンコーティング手段によって第2の放射線硬化型液状材料をコーティングして第2の層を形成し、その後、放射線照射手段はディスクに放射線を照射して第1の層および第2の層を完全に硬化させることもできる。この場合第1の層を完全に硬化させてから第2層をコーティングする場合に比べて処理時間を短縮することができる。また半硬化状態で次の層をコーティングし、その後に両層を完全に硬化させることにより両層の接着性が増し、材料の膨張・収縮による両層間のクラックの発生が低減される。
【0010】
またこの装置において、第2のスピンコーティング手段による第2層のコーティング後であって放射線照射手段による2回目の照射の前にディスクを加熱する加熱手段を設け、ディスクのアニールおよび乾燥を行うようにしてもよい。この加熱手段は赤外線パネルヒーターとすると熱がディスクに直接吸収されるので温度の立ち上がりが早く、また装置の他の部分があまり熱せられないので好適である。
【0011】
また好適には加熱手段により加熱されたディスクを所定時間載置しディスクを自然冷却するための冷却テーブルを設ける。
【0012】
この装置はブルーレーザー対応ディスクの製造に好適に用いることができ、その場合上記第1の層はその光透過層、第2の層はハードコート層に相当する。
【0013】
また本発明の提供する光ディスク製造方法は、少なくとも2層の放射線硬化型樹脂層を積層する工程を含む光ディスクの製造方法であって、一つの樹脂層を積層した後に該樹脂層を硬化させる作用を持つ放射線を照射し、該樹脂層が半硬化の状態で照射をやめて次の層を積層するという工程を繰り返し、最後の層を積層した後に放射線を照射して全ての層を完全硬化させることを特徴とする。
【0014】
このように各層を完全に硬化させずに半硬化状態で次の層を積層することで処理時間を短縮することができる。また層間の界面形成によるクラックの発生が低減される。
【0015】
本発明の方法をブルーレーザー対応ディスクの製造に適用し、上記少なくとも2層の放射線硬化型樹脂層としての光透過層およびその上に積層されるハードコート層の形成に好適に用いることができる。
【0016】
なお上述の本発明による光ディスク製造装置および光ディスク製造方法において放射線硬化型の液状材料に言及しているが、本明細書において放射線硬化型液状材料とは広く光(可視光、紫外線、赤外線を含む)、電磁波(波長を問わず)、X線、電子線さらには超音波等の振動波のも含めたものとしての放射線により硬化する液状材料を意味するものとする。該液状材料を硬化させるために放射される放射線ももちろんそれに応じたものとなる。
【0017】
また光ディスクはCD、CD−R、CD−RWなどのコンパクトディスクやDVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAMなどのDVD系ディスク、あるいは近年開発が進んでいるブルーレーザー対応ディスクなどの光ディスクあるいはMO、MDなどの光磁気ディスク等を含む。
【0018】
本発明のまた別の態様は上記のような光ディスク製造装置に好適に適用することのできる物品処理システムに関わる。
【0019】
該物品処理システムは、
物品に連続的に処理を施すための第1、第2、第3の処理装置と、
所定の搬入位置に置かれている物品をピックアップして第1の処理装置に移載し、同時に第3の処理装置に置かれている物品をピックアップして所定の搬出位置に移載する第1の物品移載ハンドと、
第1の処理装置に置かれている物品をピックアップして第2の処理装置に移載し、同時に第2の処理装置に置かれている物品をピックアップして第3の処理装置に移載する第2の物品移載ハンドと、を有し、
第1および第3の処理装置のいずれか一方は、少なくとも物品を載置した部分を一方向に前後移動させる移動機構を有し、該前後移動により上記第1の物品移載ハンドと第2の物品移載ハンドとの位置ずれを補償することを特徴とする。
【0020】
それぞれ物品を2箇所から同時に移載する移載ハンドを2つ用いたシステムでは2つの移載ハンドの動作位置を正確に合わせることが困難であるが、本発明のように一つの処理装置上の物品の位置を一方向に前後移動可能とすることにより、この位置ずれを補償して、移載ハンドによる物品のピックアップを正確に行うことができる。
【0021】
このシステムにおいて更に、第1および第3の処理装置の前記一方の取り付け方向を調節可能とし、それにより前記前後移動の方向を調節可能とすれば、2つの物品移載ハンドの間の位置ずれ方向に上記前後移動の方向を一致させることができるので、位置ずれの補償をより好適に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下において図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態としての光ディスクのコーティング装置の平面図である。このコーティング装置は次世代ディスクであるブルーレーザー対応ディスクの光透過層およびハードコート層の形成に好適に用いられる装置である。
【0023】
再生専用のブルーレーザー対応ディスクは情報ピットを形成した直径120mm、厚さ1.1mmのポリカーボネート基板に、アルミニウムの反射膜をスパッタ法によって形成し、その表面に放射線硬化型材料としての光(UV即ち紫外線)硬化型樹脂をスピンコートして厚さ100μmの光透過層を形成し、更にその上にUV硬化型のアクリル樹脂層をスピンコーティングにより積層して厚さ2μmのハードコート層(保護コート層)を形成することによって作成される。本実施例の装置はこの光透過層および保護コート層のスピンコーティングを行う装置である。
【0024】
コーティング装置は図1のラインAを境に左側に位置するスピンコート部1と、右側に位置するハードコート部2とからなる。スピンコート部1はブルーレーザー対応ディスクの光透過層をスピンコーティングにより形成するものであり、他方ハードコート部はその光透過層の上に更にハードコート層をスピンコーティングによって形成するものである。なお本実施例のコーティング装置では、図1でAと表示された部分でスピンコート部1とハードコート部2とに分かれているが、これらを連続する一体的な装置として構成することも可能である。
【0025】
スピンコート部1は以下の諸部分を備えている、即ち、外部からコーティングを行うべきディスクを供給し、またコーティング処理の終わったディスクを装置から外部に取り出すためのロード・アンロード部10と、ロード・アンロード部から供給されたディスクの表面の塵埃などの異物を除去するためのクリーナー部20と、装置内の各部間でディスクの同期移動を行う移載ハンド部30と、樹脂層のスピンコートを行うためにディスクを回転させるスピンナー部40と、スピンコーティング時にスピンナー部に載置されたディスクの中央部をカバーするマスクを供給しまた取り外すマスク供給排出部50と、コーティング時にディスク外周部エッジからはみ出した余分の樹脂材料を除去するエッジクリーニング部60と、スピンコート時にスピンナー上のディスクに塗布された樹脂層の表面を紫外線により仮硬化させる仮硬化UV放射部70と、ディスクに塗布された樹脂層を本硬化させる本硬化UV放射部80と、ディスクに形成された樹脂層の膜厚を検査する膜厚検査部90と、樹脂層の形成が不良であるディスクを排出する不良品排出部110と、である。
【0026】
まず処理の流れに沿って、スピンコート部1の上記各部の動作を順に説明する。
ロード・アンロード部10のローダー部11はコーティングを施すべきディスクをスタックされた(積み重ねられた)状態で複数保持するピンホルダー111を有している。ディスクはその中心穴にピンホルダー111のピン111aが挿入されて保持される。ピンホルダーに保持されたディスクどうしの間にはスペーサを挿入してディスクを互いに離間させる。スタックされたディスクの下にはディスクスタックを昇降させるリフター112が設けられている。このリフター112によりスタックの一番上のディスクが所定の供給高さ位置となるようにレベル調整する。
【0027】
ロード・アンロード部はまた供給ハンド13を備えている。この供給13ハンドは等間隔で(即ち120度間隔で)放射状に延びる3つのアームを有している。アームの先端部下側にはディスクを吸着する真空吸着などにより吸着・解放するディスクピックアップ機構が設けられている。供給ハンド13は装置制御部(不図示)による所定の制御の下にその軸13d周りに揺動するよう構成されている。供給ハンド3の一つのアーム13aによりローダー11のピンホルダー111内の一番上のディスクをピックアップしてクリーナー部のターンテーブル22上の供給・排出位置22Aに移載する。このとき同時に別のアーム13bによりターンテーブル22上の位置22Aからアンローダー部のピンホルダー115上へ処理済みのディスクを移載することができる。もう一つのアーム13cはローダー部のピンホルダー111にスタックされたディスク間に挿入されているスペーサをアンローダー部のピンホルダー115上に移載するためのものである。
【0028】
以上のような供給ハンドの動作の詳細は同一出願人による特願平11−289267に詳細に説明されている。
【0029】
クリーナ部20のターンテーブル22に移載されたディスクはターンテーブルの時計回りの回転によりターンテーブルに載ったままクリーナー24内に入る。クリーナー24はディスク表面にクリーンエアを吹きかけるブロアとブロアの風により吹き飛ばされた塵埃等のパーティクルを吸い込む真空吸引器とを備えている。好適にはターンテーブル22の回転速度を変速制御し、ディスクがクリーナー24内を移動している間は回転速度を遅くして、十分な時間をかけてディスククリーニングを行うようにするとよい。またクリーニング時間を更に延長するために、ディスクがクリーナー24内に入った時点でターンテーブル22の回転を一旦止め、ディスクを所定時間の間クリーナー24内に停留させた後に回転を再開するようにする事もできる。
【0030】
なお、本実施形態では、ディスクのクリーニングを十分行うために、ディスクを運搬するターンテーブル22を変速制御してディスクがクリーナー24内に滞在する時間を延長しているが、必要がなければターンテーブルを定速で回転させるようにしてもよい。
【0031】
ディスクがクリーナー24を通過してディスクがターンテーブル22上で受け渡し位置22B(即ち供給・排出位置22Aから180度回転した位置)に達するとディスクは移載ハンド部30の移載ハンド31によりスピンナー部に移載される。
【0032】
移載ハンド31は先に説明した供給ハンド30と類似の構造であるが、供給ハンド30が3つのアームを持つのに対し、移載ハンド31は等間隔で(即ち90度間隔で)放射状に延びる4つのアーム31a,31b,31c,31dを有している。アームの先端部下側にはディスクを吸着する真空吸着などにより吸着・解放するディスクピックアップ機構が設けられている。供給ハンド13は装置制御部による所定の制御の下にその軸13a周りに揺動するよう構成されている。
【0033】
なお、移載ハンド31はその4本のアーム31a〜31dにより装置の各部間でのディスクの移動を同時に行う。図1に示された状態は移載ハンド31の待機位置を示している。この状態から時計回りに45度回転することにより、アーム31a,13b,31c,31dはそれぞれクリーナ部、スピンナー部、本硬化UV放射部、膜厚検査部に位置するディスクをピックアップできる位置となる。その位置で各アームはそれぞれディスクを真空吸着によりピックアップする。その後、移載ハンド31は反時計回りに90度回転する。これによりクリーナ部にあったディスクはスピンナー部に、スピンナー部にあったディスクは本硬化UV放射部に、本硬化UV放射部にあったディスクは膜厚検査部に、膜厚検査部にあったディスクはクリーナ部に、それぞれ同時に移動し、それぞれの位置で各アームはディスクを解放する。このようにして移載ハンド31による各部間のディスクの同時移動が行われる。
【0034】
クリーナ部20からスピンナー部40に移載されたディスクは高速回転されるスピンナーテーブル(不図示)上に設置され、真空吸着される。ディスクはこのスピンナーテーブル上で光透過層のスピンコーティングを施される。周知のようにブルーレーザー対応ディスクに限らず一般的に光ディスクでは、ディスクの中心にはディスクドライブ装置への装着の際の芯出しのための穴(15φ)が形成されており、また射出成形時のスタンパの保持のための溝などがあるため、ディスク基板の中心部には塗膜を形成しない。従って本装置によるスピンコーティングに際しても、ディスク中心領域における光透過性樹脂膜の形成を防止するために、該領域を覆うマスク部材としてのセンターマスクを取り付ける。
【0035】
スピンナー部40内のスピンナーテーブル上のディスク100へのセンターマスク56の供給および取り外しはマスク供給排出部50により行われる。マスク供給排出部50は円盤状でその中心周りに回転可能なマスクストレージ55、マスクストレージ上に2重の円周配列をなして置かれている複数のマスク56(図1の例では合計24個のマスクが示されている)、マスクを把持するマスクチャックを有するマスク移動アーム51、マスク移動アーム51をマスクストレージ55とスピンナー40との間で往復移動させるボールねじ52などを含む。マスク移動アームにはディスク上にコーティング材料(光透過膜を形成する光硬化型樹脂)を供給するディスペンサーが一体的に取り付けられている。
【0036】
マスク移動アーム51のマスクチャックによりマスクストレージ55上のマスクをピックアップし、スピンナー40に設置されたディスク上にマスクを取り付ける。その後マスク移動アーム51の先端部に設けられたディスペンサーからマスク上に液状の光硬化型樹脂を供給し、その後マスク移動アーム51をスピンナー40から退避させる。
【0037】
マスク移動アーム51が退避した後に(前あるいはその途中でもよい)スピンナーテーブル152を高速で回転させ、スピンコーティング動作を行う、即ち中心部に供給された光硬化型樹脂を回転の遠心力によりディスクの上面全面に分布するようにさせる。
【0038】
スピンナーテーブルの回転によるスピンコーティング開始後所定の時間が経過してディスク上にほぼ均一な膜厚の樹脂層が形成されると、エッジクリーニング部60のエッジクリーナ61により、ディスクの外周部にはみ出した樹脂をはぎ取るエッジクリーニングを行う。エッジクリーナ61は軸63周りに装置水平面内で揺動可能であり、揺動によりエッジクリーナ61の一端に取り付けられたナイフエッジ65がディスクの外周端面に接近し、ディスク外周からはみ出した光硬化型樹脂をそぎ取る。
【0039】
このようなディスクエッジクリーニング後に、仮硬化UV放射部70による光硬化型樹脂の仮硬化を行う。スピンコーティングによりディスク面に均等に膜形成された樹脂膜は、スピンを止めると液状樹脂の表面張力によりその膜厚の均一性を失い、特に外周部が盛り上がった不均一性を生ずる。また樹脂の粘度が高いほど膜厚の不均一性が大きくなる。これを防止するため、スピンコーティング後にスピンナーの回転を止めずに、仮硬化UV放射部70によりUV光を照射し、樹脂層の仮硬化を行う。
【0040】
仮硬化UV放射部70は本体部71、照射ヘッド部72、および本体部と照射ヘッド部とを連結する連結筒部73を含んでいる。本体部71内にはUV光源としての超高圧水銀ランプ(不図示)が設置されている。超高圧水銀ランプはUV硬化型樹脂を硬化しうる紫外線(UV)領域を含む波長の光(以下UV光と称する)を発する。本体部71内には更に、集光・送出光学系(不図示)が設置されており、超高圧水銀ランプからのUV光を集光し、連結筒部73に向かうUV光ビームとして送出する。連結筒部73は中空の筒体であり、UV光ビームは該連結筒部内を通過して照射ヘッド部72に入射する。照射ヘッド部72は反射板を内蔵しており、連結筒部73より入射したUV光ビームを90度折り曲げて下方のディスクに向けて照射する。
【0041】
照射ヘッド部72による照明領域の外径はディスク外径とほぼ一致するようになされており、また内径はマスク外径とほぼ一致するようになされている。これによりUV光ビームの照射領域はマスク部より外側のディスク全体とほぼ一致する。即ち仮硬化UV部によるUV光はディスク上に置かれたマスクには照射されない。スピンコーティング時にはマスク上に液状の光硬化型樹脂が滴下されるので、マスクにUV光を照射してしまうとマスクおよびマスクとディスクの境界部の樹脂が硬化され、マスクの除去が困難となる。これを防止するためにマスク部にUV光が当たらないようになされているわけである。
【0042】
この仮硬化UV放射部によるUV照射は、ディスク上にコーティングされた光硬化型樹脂層がその表面張力により膜厚の不均一を発生することを防止するためのものであるので、単に樹脂層の表面張力による膜厚の不均一が発生しない程度に材料の流動性を低下させるものであればよい。そのための照射強度および照射時間はディスク上にコーティングされた樹脂の種類や膜厚に応じて適宜決められる。
【0043】
仮硬化用のUVを照射した後、スピンナーの回転を止める。続いてマスク56の真空吸着を解除し、マスク移動アーム51によりマスクをディスク上からピックアップしてマスクストレージ55に移載する。
【0044】
更にスピンナーテーブル上のディスクの真空吸着を解除し、移載ハンド部30のアーム31bによりディスクをピックアップして本硬化UV放射部80上の位置80Aに移動する。
【0045】
本硬化UV放射部80はUV光を照射するUV照射ユニット81とディスク100を回転させながら直線移動させるディスク移動機構85とを有する。UV照射ユニットはUVランプ82を有し、下方にUV光を照射する装置である。図2は本硬化UV放射部の概要を示す側面図である。本硬化UV照射部80はディスク移動機構85によりディスクを位置80Aから位置80Bに移動させる間にディスクにUV光を照射してディスク上のUV硬化型樹脂の硬化を更に進めるものである。
【0046】
図3は本硬化UV放射部80のディスク移動機構85の要部を示す図であり、図2とは90度異なる方向からの側面図である。図2、図3を参照して本硬化UV放射部の構成を説明する。ディスク移動ユニットはディスクを保持するスピンドルユニット182と該スピンドルユニットを直線移動させるためのサーボモータ駆動ボールねじユニット180とを含んでいる。図3からわかるように、スピンドルユニット182のハウジング186はプレート187を介してボールねじユニット180の被駆動ナットに固定されている。ハウジング186内には不図示のベアリングにより回転可能に支持されたスピンドル183が設置されている。スピンドル183はカプリング185を介してサーボモータ184に連結されており、該サーボモータ184により回転駆動される。スピンドル183の頂部はディスク100の中央の穴にはまり込むようになされており、さらにディスク100を真空吸着するための機構も設けられている。
【0047】
以上に説明した機構により、本硬化UV放射部80のスピンドル183上に設置されたディスク100はサーボモータ184により回転されながらボールねじユニットにより直線移動することができる。
【0048】
本硬化UV放射部80は、ディスク上にコーティングされた光硬化型樹脂層の硬化に際して、ディスク100を回転させながらUV照射ユニットの照射領域を通過するように制御する。照射時にディスクが回転していることにより、UV照射ユニットの照射光分布に不均一性があっても、ディスクの各部が受けるUV照射量を均一化することができる。
【0049】
上記仮硬化UV放射部70によるUV照射により流動性が低下する程度に硬化された光透過層を構成する光硬化型樹脂は、本硬化UV放射部80の位置80Aから位置80Bに向かうこの往路において更に硬化される。しかしながらこの時点では必ずしも光透過層を完全に硬化させる必要はなく、半硬化状態にとどめておいてよい。ここで半硬化とは放射線(本実施形態では紫外線)の照射により樹脂の硬化が生じてはいるが、更なる照射による硬化の余地を残している状態を言う。この光透過層を構成する光硬化型樹脂の完全な硬化は、後述するハードコート層の塗膜後に、本硬化UV放射部の復路において、ハードコート層の硬化と共に行う。
【0050】
上記往路におけるボールねじユニットによるディスクの直線移動制御は、この時点で必要な光硬化型樹脂の硬化の程度、それに必要なUV照射線量などの諸条件に応じて適宜決められる。たとえば一定速度でUV照射ユニットの照射領域を往復させてもよいし、または照射領域内で一旦停止、あるいは速度を低下させて、照射時間を延長するようにしてもよい。
【0051】
以上に説明したようにディスク100は位置80Aから位置80Bに移動される過程でUV照射を受ける。位置80Bはハードコート部2への移載位置である。即ち位置80Bにおいてディスクはスピンコート部1からハードコート部2へと移載される。
【0052】
ここでハードコート部2の構成の概要を説明する。ハードコート部2はスピンコート部1とハードコート部2との間でディスクの受け渡しを行う第1の移載ハンドであるコートハンド210と、スピンコート部によりコーティングされた光透過層の上にハードコート層をスピンコーティングするための第1の処理装置としてのコートスピンナー部220と、コートスピンナー部220に設置されたディスクにハードコート用のUV硬化型樹脂を供給するディスペンサー部230であってディスク表面をクリーニングするクリーナを兼ねるディスペンサー部230と、乾燥テーブル(後述)の前後でのディスクの移動を行う第2の移載ハンドとしての乾燥ハンド240、コートスピンナーでハードコート層をコーティングされたディスクの乾燥およびアニールを行う第2の処理装置としての乾燥部250と、不具合により装置の運転が停止した際に乾燥部250でディスクが過度に熱せされてしまうのを防止するためにディスクをストックしておくディスクストック部260と、乾燥部250から取り出されたディスクを冷却するためにディスクを一時仮置きする第3の処理装置としての冷却仮置きテーブル部270と、を含んでいる。
【0053】
続いて以上に述べたハードコート部2の各部の動作について順を追って説明する。
【0054】
スピンコート部1の本硬化UV放射部80の位置80Bにあるディスクはコートハンド210によりピックアップされてコートスピンナー部220のスピンナーテーブル221上に設置される。コートハンド210はその軸211周りに枢動可能であり、図1に示した状態から時計回りに45度枢動することにより、一方のアーム210aが位置80Bのディスク上に位置する。この位置においてアーム210aの先端部に設けた真空吸着機構(不図示)により位置80Bにあるディスクをピックアップする。その後コートハンド210を反時計回りに90度枢動させディスクをコートスピンナー220上に運び、その位置でディスクの真空吸着を解放してディスクをスピンナーテーブル221上に設置する。なお、アーム210aによりディスクを本硬化UV放射部の位置80Bからコートスピンナー220に移動するとき、同時にコートハンド210の他方のアーム210bが冷却仮置きテーブル部270上のディスクを位置80Bに移動する。
【0055】
コートスピンナー上でディスク上にハードコート層をスピンコーティングするわけであるが、スピンコーティングに先立ってディスペンサー部によるディスク表面のクリーニングを行う。図4にディスペンサー部の側面図を示す。ディスペンサー部は軸231a(図1)周りに枢動可能なディスクスペンサーアーム231を有している。該ディスペンサーアーム231にハードコート液塗布ノズル233と除電クリーナーノズル235とが取り付けられている。除電クリーナーノズルはイオンを発生する除電装置237に連結されており、イオンを含んだエアをディスク表面に吹き付けることにより、除電しながらディスク表面の塵埃を吹き飛ばしてクリーニングを行う。クリーニングを行う際にはスピンナーテーブル221によりディスク100を回転させながらディスペンサーアーム231を軸231a周りに揺動させることでディスク上を径方向に数回往復させる。
【0056】
ディスク100のクリーニングが終了した後、ディスペンサーのハードコート液塗布ノズル233によりディスクにハードコート層用の液状UV硬化型樹脂を滴下し、ディスクを高速回転させてハードコート層のスピンコーティングを行う。なお本実施形態ではハードコート層としてUV硬化型樹脂を用いているが、ハードコート層はこれに限らず、スピンコート部で使用されたエネルギー線で硬化する材料であればその他のものであってもよい。例えばEB硬化型樹脂などのその他のエネルギー線硬化型樹脂を用いる場合もある。より具体的にはアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン樹脂などがあり得る。
【0057】
スピンコーティングの終了後、コートスピンナー220内のディスク100を乾燥部250に移送する。図5に乾燥部250の側面図を示す。乾燥部250は円形の乾燥テーブル251と、その上方に設置された4枚の赤外線フラットパネルヒーター253(図1では2点鎖線で示す)を有するヒーターユニット254を備える。乾燥テーブル250はその外周付近に30度間隔で12枚のディスク100を載置できるように構成されている(図1)。乾燥テーブル251はその中心周りに回動可能であり、30度ずつ回転するようにインデックス駆動される。乾燥テーブル251の下部にはインデックス駆動のためのモータ256、インデックス装置(カムユニット)257、および30度回転を検出する1サイクル検出センサ258が設けられている。乾燥テーブル251およびヒーターユニットは乾燥炉255内に設置されている。
【0058】
コートスピンナー220からピックアップされたディスク100は乾燥ハンド240のアーム240aにより図1において100Aと表示された乾燥テーブル251上の位置に置かれ、その後乾燥テーブル251の回転につれて一回転して再び100Aと表示された位置に戻ったところで、乾燥ハンドの他方のアーム240bによりピックアップされて次工程へ送られる。乾燥テーブル251が1回転する間にディスク100は上方に設置されたヒーターユニットにより加熱される。この加熱によりディスク上に塗布されたハードコート液の溶剤を蒸発させる乾燥作用と樹脂層の歪みを緩和するアニールとが行われる。アニールすることにより、ディスクの反りが低減される。
【0059】
ここではヒーターユニット254に赤外線パネルヒーター253を用いている。これは温風送風式の乾燥システムのように気流によるゴミの付着や、また風圧による膜厚分布の偏りといった問題が生じないので好適である。また雰囲気加熱ではなく熱が直接吸収されるので温度上昇の立ち上がりが早く、またディスク以外の部分(乾燥テーブルなど)の温度があまり上昇しないという利点もある。なお乾燥部内でのディスクの温度はたとえば80〜90度程度となるように制御し、各ディスクが乾燥部内にある時間(即ち乾燥テーブル251が1回転する時間)は3〜10分程度である。これらの乾燥温度および乾燥時間はディスク基板の材質やディスクに形成された光透過層およびハードコート層の材料および膜厚等に応じて適宜決められる。
【0060】
図6に回転テーブル上へのディスクの載置の仕方を示している。ディスク100は回転テーブルに取り付けられたガイドピン252の上に載せられており、回転テーブル251とディスク100とは直接接していない。このような構成と上に説明した赤外線パネルヒーター253の使用により、ディスクは90度C程度まで加熱され、それに対して回転テーブル(ここではステンレス製)の温度は40度C程である。
【0061】
乾燥部250の乾燥テーブル251上で1周してディスク取り出し位置に戻ったディスク100Aは、先に述べたように乾燥ハンド240のアーム240bによりピックアップされて乾燥炉255内から取り出される。その際の乾燥ハンド240の動きはコートハンド210の動作と同様である。即ち乾燥ハンド240はまず図1に示した状態から軸241を中心として時計回りに45度枢動し、そこでアーム240aがコートスピンナーのスピンナーテーブル上のディスクをピックアップし、同時にアーム240bが乾燥テーブル上のディスク100Aをピックアップする。そして乾燥ハンド240が反時計回りに90度回転することによりコートスピンナーのディスクが乾燥テーブルに、乾燥テーブルのディスクが冷却仮置きテーブル部にそれぞれ移送される。
【0062】
その際コーティング装置全体の中のどこかの部位で不具合が生じて装置の動作が停止する警告状態となっている場合には乾燥部250と冷却仮置きテーブル部の途中に設置されている加熱ディスクストック部260で乾燥ハンドのアーム240bがディスクをリリースし、ディスクを加熱ディスクストック部260にストックする。コーティング装置の運転がトラブルにより停止した場合、乾燥部からのディスクの取り出しも停止してしまうと乾燥部内のディスクが適正範囲を超えて長時間熱にさらされてしまい、ディスク基板のそり等の不良を生じてしまう。加熱ディスクストック部260はこれを防止するために設けられているものであり、この実施形態の装置では装置の他の部位が停止した場合でも乾燥部内のディスクをそれぞれ所定の加熱時間後に取り出すことができる。
【0063】
冷却仮置きテーブル部270は乾燥部250で80〜90度Cに加熱されたディスクをある程度冷却するために設けられている。一例としては50度C程度まで冷却する。これはこの後ディスクにハードコート層硬化のためにUV照射を行う際に更にディスク温度が上がりディスク基板に変形が生ずるのを防止するためである。冷却仮置きテーブル部270は2枚のディスクを載置可能な冷却テーブル271を有している。図7および図8は冷却仮置きテーブル部を示す平面図および側面図である。冷却テーブル271はロータリーアクチュエータ273(図8)により180度旋回可能なテーブルであり、図7に示すように2枚のディスク100を載置可能である。乾燥ハンド240により乾燥部250から移送されたディスクはまず冷却テーブル上の位置271A(図1)に置かれる。その後冷却テーブル271は180度旋回し、ディスクは位置271Bに移動する。そこで次のディスクが位置271Aに置かれ、再び冷却テーブルが180度旋回するとはじめのディスクが位置271Aに戻る。ここでこのディスクはコートハンド210のアーム210bによりピックアップされて次工程へ送られる。以上の説明からわかるであろうように、ディスクは冷却テーブル上で装置運行の2ステップ分の期間の間、冷却テーブル271上で冷却される。なお本実施形態における冷却は自然冷却であるが、種々の形態の強制冷却を用いてもよい。
【0064】
冷却仮置きテーブル部270はまた、2つの移送ハンド即ちコートハンド210と乾燥ハンド240との間の位置ずれを補正(吸収)するために装置水平面内の一方向に前後移動(即ち往復運動)するための前後シリンダ274(図8)を備えている。冷却仮置きテーブル部270は更に、この前後移動の方向を調節するための機構を有している。即ち、冷却テーブル、ロータリアクチュエータおよび前後シリンダ274は固定プレート275の上に固定されており、この固定プレート275の装置のベースプレートに対する取り付け角度位置が調整可能になされている。以下これを図9を参照して説明する。
【0065】
図9は冷却仮置きテーブル部270の固定プレート275および前後シリンダ274の上面図である。固定プレート275には一対の円弧状の長孔275aが設けられている。固定プレート275はこの長孔275aに挿通された固定ボルト276により装置の(ハードコート部2の)ベースプレート300に固定される。固定プレート275は長孔内のボルトによりベースプレート300に固定することで固定プレート275のベースプレート300に対する取り付け角度はある範囲で調節できる。さらに装置のベースプレート300には固定ボルト276を固定するためのねじ孔277が45度間隔で8個設けられている。図9は8個のねじ孔のうちの2つに固定ボルト276が固定されている状態を示している。一対の固定ボルト276は8個のねじ孔277のうちの対向する任意の2つのねじ孔に固定することができるので、上記長孔の存在と相俟って、固定プレート275はベースプレート300に対して360度任意の角度位置に固定することができる。
【0066】
このような機構により冷却仮置きテーブル部はコートハンド210と乾燥ハンド240との間の位置ずれを補正できる。以下においてこれを説明する。
【0067】
既に説明したように、冷却テーブル271へのディスクの受け渡しは乾燥ハンド240のアーム240bにより行われ、冷却テーブル271からのディスクの取り出しはコートハンド210のアーム210bにより行われる。ところがコートハンド210の位置は本硬化UV放射部80内の位置80Aとコートスピンナー部220のスピンナーテーブル221とに合わせて調整され、他方で乾燥ハンド240の位置はスピンナーテーブルと乾燥部250の位置100Aに合わせて調整される。そのため乾燥ハンド240による冷却テーブル271へのディスク受け渡し位置と冷却テーブル271からのディスク取り出し位置との間には位置ずれが生じてしまう。そこでたとえば前後シリンダ274の移動方向(図9の矢印方向)を上記位置ずれ方向に合わせ、更に前後シリンダ274によって冷却テーブルの位置を乾燥ハンド240からのディスク受け取り時とコートハンド210へのディスク受け渡し時とで変えることにより、位置ずれを解消することができる。
【0068】
冷却仮置きテーブル部270からコートハンド210bによりピックアップされたディスクはスピンコート部1側の本硬化UV放射部上の位置80Bに移載される。この位置においてディスクは本硬化UV放射部80のディスク移動機構85のスピンドル183上に載置される。
【0069】
スピンドル183上に置かれたディスクは、スピンドル183により回転されながらディスク移動機構85により位置80Bから位置80Aに向かって移動され、その途中でUV照射ユニットによるUV照射を受ける。この際、ボールねじユニット180によるディスクの直線移動制御は、樹脂の硬化に必要なUV照射時間などの諸条件に応じて適宜決められる。たとえば一定速度でUV照射ユニットの照射領域を移動させてもよいし、または照射領域内で一旦停止、あるいは速度を低下させて、照射時間を延長するようにしてもよい。
【0070】
この本硬化UV照射部80の復路においては、ディスク上に塗膜された光透過層(これは往路におけるUV照射で半硬化状態にある)およびその上に形成されたハードコート層をそれぞれ形成する光硬化型樹脂を完全に硬化する本硬化処理を行う。
【0071】
本硬化処理を終えて位置80Aに戻されたディスク100は移載ハンド部30のアーム31Cにより次の膜厚検査部90に移載される。膜厚検査部はディスクにコーティングされた光透過樹脂層の膜厚が所定の範囲内にあるかどうかを検査するために、ディスクの光透過樹脂層の膜厚を測定するものである。移載ハンドのアーム31Cによりディスク100は膜厚検査部の位置90Aにおいて移動テーブル91に載置される。移動テーブル91は一軸ボールねじユニット93により該ユニット93に沿って移動され、膜厚測定器としてのレーザー変位計95の直下に移動される。移動テーブル91はその上に載置されたディスクを回転させる機能を有しており、ディスクの回転とボールねじユニット93による直線移動とを組み合わせて、レーザー変位計による測定点を変え、1つのディスクに対して複数の測定点において膜厚測定を行う。典型的な例では、一つの円周上について各8点の測定を7つの径方向位置について行う。従って測定点は8×7=56点となる。
【0072】
膜厚測定を終えたディスクは移動テーブルに載ったまま再び位置90Aに戻され、その位置において移載ハンド部30のアーム31Dによりクリーナー部20に送られる。但し膜厚検査部90における膜厚検査の結果、コーティングが適正な膜厚で行われていないことが判明した不良ディスクは、膜厚検査部90からクリーナ部への移載の途中でアーム31dによる真空吸着を解除して、ディスクを不良ディスク排出部110に受け渡す。
【0073】
膜厚検査部90からクリーナー部20の位置22Bに移載された良品ディスクはターンテーブル22の回転により位置22Aへと移動され、そこから供給ハンド13bによりアンローダー15のピンホルダー115上にピン115aがディスクの中心穴にはまりこむように載置される。なおアンローダー15側のピンホルダー115もローダー11側のピンホルダーと同様にリフター116を備えており、ピンホルダー115にディスクがスタックされて行くにつれて該リフター116が下降し、スタックの一番上のディスクの高さが常に一定となるようにする。
所定数の処理済みディスクがアンローダー15のピンホルダー115にスタックされると、ピンホルダー115を図1の左方向に移動し、装置左端からスタックされたディスクを装置取り出せるようにする。
【0074】
以上で本実施形態のスピンコーティング装置の動作の一つのサイクルが終了する。
【0075】
なお以上に説明したスピンコーティング装置の動作は全てCPUを有する装置の制御部(不図示)の制御の下で自動的に行われる。
以上本発明の一実施形態を説明したが本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0076】
以上の実施形態はブルーレーザー対応ディスクの光透過膜およびハードコート層のスピンコーティングに関するものであったが、これに限らず本発明はディスク体上に2層以上の放射線硬化型材料層をコーティングする際に広く適用することができる。他の例としてはたとえばCD−Rのトップコート層とその上に形成されるハードコート層のコーティング等がある。
【0077】
また本実施形態においてコーティングされた樹脂はUV硬化型樹脂であったが、本発明はこれに限定されず、例えば赤外線硬化型材料その他の光硬化型材料、電磁波硬化型材料、X線硬化型材料、電子線硬化型材料あるいは超音波硬化型材料などの様々な放射線硬化型材料のディスク体へのコーティングに適用することができる。
【0078】
【実施例】
上記実施形態に説明した装置を用いて以下のようにしてブルーレーザー対応ディスクを作成した。
【0079】
ディスク状基体上にアルミニウムからなる反射膜を成膜したディスクに、スピンナー部40により紫外線硬化型樹脂(25度Cにおける粘度5000cP)をスピンコートにより塗布し、本硬化UV放射部80の往路において140mJ/cm のUV積算光量を照射して半硬化させ、98umの光透過層を得た。続いてコートスピンナー部220により、光透過層の上にアクリル系ハードコート(日本化薬HOD3200)を2umの膜厚でスピンコートした。乾燥部250における加熱条件を80度C5分間としてアニールし、冷却後、本硬化UV放射部80の復路においてUV積算光量3000mJ/cmで光透過層およびハードコート層を硬化させた。
【0080】
以上のようにして作成した光ディスクは、各種信頼性試験においてもクラックの発生がなく、またアニールの硬化によりディスクの反り角は、アニールなしのディスクの約半分に低減した。
【0081】
【発明の効果】
本発明の光ディスク製造装置では、ディスクに2層の放射線硬化型液状材料をコーティングするに際して単一の放射線照射手段を共通に用いて液状材料の硬化を行うことで装置構成を簡略化することができる。
【0082】
また、本発明のディスク製造装置において、第1のコーティング後にディスクに放射線を照射して第1の層の放射線硬化型樹脂材料を半硬化させ、その後第2の放射線硬化型液状材料をコーティングして第2の層を形成し、その後、放射線照射手段によりディスクに放射線を照射して第1の層および第2の層を完全に硬化させることにより、第1の層を完全に硬化させてから第2層をコーティングする場合に比べて処理時間を短縮することができる。また半硬化状態で次の層をコーティングし、その後に両層を完全に硬化させることにより両層間の界面形成によるクラックの発生が低減される。
【0083】
また本発明の光ディスク製造方法では、少なくとも2層の放射線硬化型樹脂層を積層する工程を含む光ディスクの製造方法において、一つの樹脂層を積層した後に該樹脂層を硬化させる作用を持つ放射線を照射し、該樹脂層が半硬化の状態で照射をやめて次の層を積層するという工程を繰り返し、最後の層を積層した後に放射線を照射して全ての層を完全硬化させている。このように各層を完全に硬化させずに半硬化状態で次の層を積層することで処理時間を短縮することができる。また層間の界面形成によるクラックの発生が低減される。
【0084】
また本発明の別の態様としての物品処理システムでは、一つの処理装置上の物品の位置を一方向で前後移動可能とすることにより、2つの物品移載ハンドの位置ずれを補償して、移載ハンドによる物品のピックアップを正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としてのコーティング装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】コーティング装置の本UV硬化部の概要を示す側面図である。
【図3】コーティング装置の本UV硬化部の要部の構造を示す側面図であり、図2に対して90度をなす別の方向から見た図である。
【図4】コーティング装置のハードコート部のディスペンサーを示す側面図である。
【図5】コーティング装置の乾燥部の概要を説明する側面図である。
【図6】乾燥部において回転テーブル上にディスクが載置される様子を示す側面図である。
【図7】コーティング装置の冷却仮置きテーブル部の冷却テーブルとその上に置かれたディスクを示す平面図である。
【図8】冷却仮置きテーブル部の側面図である。
【図9】冷却仮置きテーブル部の装置ベースプレートへの取り付けの様子を示す平面図である。
【符号の説明】
1 スピンコート部
2 ハードコート部
10 ロード・アンロード部
11 ローダー
13 供給ハンド
15 アンローダー
20 クリーナ部
22 ターンテーブル
24 クリーナー
30 移載ハンド部
31 移載ハンド
40 スピンナー部
50 マスク供給排出部
51 マスク移動アーム
55 マスクストレージ
56 マスク
60 エッジクリーニング部
61 エッジクリーナ
65 ナイフエッジ
70 仮硬化UV放射部
71 本体部
72 照射ヘッド部
80 本硬化UV放射部
81 UV照射ユニット
85 ディスク移動機構
90 膜厚検査部
100 ディスク
110 不良ディスク排出部
210 コートハンド
220 コートスピンナー部
221 スピンナーテーブル
230 ディスペンサー部
231 ディスペンサーアーム
233 ハードコート液塗布ノズル
235 除電クリーナーノズル
237 除電装置
240 乾燥ハンド
250 乾燥部
251 乾燥テーブル
253 赤外線パネルヒーター
260 ディスクストック部
270 冷却仮置きテーブル部
271 冷却テーブル
273 前後シリンダ
275 固定プレート

Claims (13)

  1. 光ディスクの製造装置であって、
    光ディスク上に第1の放射線硬化型の液状材料をコーティングして第1の層を形成する第1のコーティング手段と、
    前記ディスク上の第1の層の上に第2の放射線硬化型の液状材料をコーティングして第2の層を形成する第2のコーティング手段と、
    前記第1のコーティング手段による第1の層のコーティング後および前記第2のコーティング手段による第2の層のコーティング後にディスクに前記第1および第2の放射線硬化型液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射する単一の放射線照射手段と、
    前記第2のコーティング手段による前記第2層のコーティング後であって前記放射線照射手段による2回目の照射の前に一旦ディスクを加熱する加熱手段と、
    を有することを特徴とする光ディスクの製造装置。
  2. 前記加熱手段は赤外線パネルヒーターを有することを特徴とする請求項記載の光ディスク製造装置。
  3. 前記放射線照射手段は前記第1の層のコーティング後のディスクへの放射線照射時と前記第2の層のコーティング後のディスクへの放射線照射時とで照射条件を変えることを特徴とする請求項1又は2記載の光ディスク製造装置。
  4. 前記放射線照射手段は第1のコーティング手段による前記第1の放射線硬化型液状材料のコーティング後にディスクに放射線を照射して該第1の放射線硬化型液状材料の第1の層を半硬化させ、その後第2のコーティング手段によって前記第2の放射線硬化型液状材料をコーティングして第2の層を形成し、その後、前記放射線照射手段はディスクに放射線を照射して前記第1の層および第2の層を完全に硬化させることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の光ディスク製造装置。
  5. 前記加熱手段により加熱されたディスクを所定時間載置しディスクを自然冷却するための冷却テーブルを更に有することを特徴とする請求項1 乃至4いずれかに記載の光ディスク製造装置。
  6. 光ディスクの製造装置であって、
    光ディスク上に第1の放射線硬化型の液状材料をコーティングして第1の層を形成する第1のコーティング手段と、
    前記ディスク上の第1の層の上に第2の放射線硬化型の液状材料をコーティングして第2の層を形成する第2のコーティング手段と、
    前記第1のコーティング手段による第1の層のコーティング後および前記第2のコーティング手段による第2の層のコーティング後にディスクに前記第1および第2の放射線硬化型液状材料を硬化させる作用を持つ放射線を照射する単一の放射線照射手段と、
    前記放射線照射手段が前記放射線を照射する領域内において前記ディスクを直線上に搬送して前記ディスクを前記放射線に曝すディスク移動機構と、を有し、
    前記ディスク移動機構は、前記ディスクの搬送時の往路において前記第1の層が形成された前記ディスクを搬送し、復路において前記第2の層が形成されたディスクを搬送することを特徴とする光ディスクの製造装置。
  7. 前記放射線照射手段は前記第1の層のコーティング後のディスクへの放射線照射時と前記第2の層のコーティング後のディスクへの放射線照射時とで照射条件を変えることを特徴とする請求項6記載の光ディスク製造装置。
  8. 前記放射線照射手段は第1のコーティング手段による前記第1の放射線硬化型液状材料のコーティング後にディスクに放射線を照射して該第1の放射線硬化型液状材料の第1の層を半硬化させ、その後第2のコーティング手段によって前記第2の放射線硬化型液状材料をコーティングして第2の層を形成し、その後、前記放射線照射手段はディスクに放射線を照射して前記第1の層および第2の層を完全に硬化させることを特徴とする請求項6または7記載の光ディスク製造装置。
  9. 前記光ディスクの前記第1の層は、記録および/または再生光を透過する光透過層、第2の層は前記光透過層の保護のためのハードコート層であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光ディスク製造装置。
  10. 少なくとも2層の放射線硬化型樹脂層を積層する工程を含む光ディスクの製造方法であって、一つの樹脂層を積層した後に該樹脂層を硬化させる作用を持つ放射線を照射し、該樹脂層が半硬化の状態で照射をやめて次の層を積層し且つ該層が積層された後に加熱及び冷却を行うという工程を繰り返し、最後の層を積層した後に放射線を照射して全ての層を完全硬化させることを特徴とする光ディスク製造方法。
  11. 前記放射線硬化型樹脂層の積層をスピンコートにより行うことを特徴とする請求項10記載の光ディスク製造方法。
  12. 上記放射線は放射線であることを特徴とする請求項10又は11記載の光ディスク製造方法。
  13. 前記光ディスクの前記少なくとも2層の放射線硬化型樹脂層は、記録および/または再生光を透過する光透過層とその上に積層される光透過層の保護のためのハードコート層を含むことを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の光ディスク製造方法。
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