JP4086406B2 - 光ディスクの貼り合わせ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも1枚に情報を記録した2枚の樹脂成形した円板やガラス基板を対向配置して、これらを紫外光硬化接着剤などで接合固着する貼り合わせタイプの光ディスクの貼り合わせ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂材にて円盤状に成形されかつ情報記録した2枚の光ディスクをそれぞれの厚み方向に貼り合わせる方法として、図5(A)〜(D)に示す方法がよく知られている。即ち、上記光ディスクを構成する一方の第1基板2の情報記録側51の面に、紫外光反応硬化型の接着剤4を、矢印PI方向に回転させながらノズル5にて適量塗布した後、他方の第2基板3を矢印PIIの方向に落下させ、上記塗布された接着剤4を介して第1基板2に対向させる。次に、第1基板2と第2基板3とを矢印PIの方向に高速で回転させることにより、第1基板2と第2基板3の間に未硬化の接着剤4Aを形成する。次に、第1基板2及び第2基板3の一方若しくは両方から、紫外光54を照射することで、上記接着剤4Aが硬化して第1基板2と第2基板3との貼り合わせが完了する。
【0003】
上記接着剤4Aを固化させ貼り合わせる装置は、図6に示すように、基板を位置決めする基準ピン60を埋設した保持部材61と、上記保持部材61を矢印PIII方向に搬送する例えばインデックス機構にてなる搬送装置62と、紫外光発生装置63と、上記搬送装置62と、上記紫外光発生装置63のオン/オフを制御する制御装置64とを備える貼り合わせ装置にて実行される。また、その生産形態は図7に示すように、未硬化の接着剤4Aを形成した第1基板2と第2基板3は矢印PIV方向より基板供給装置(図示せず)により供給され、複数個からなる保持部材61に自然状態で位置決め設置される。上記保持部材61に設置された第1基板2と第2基板3はインデックス機構62により矢印PIII方向に順次繰り出され、紫外光54の照射出力をそれぞれに制御した複数台の紫外光発生装置63内を矢印PV方向に速度一定に通過する。上記紫外光発生装置63の斜線で示された集光位置65を通過させると、紫外線照射により接着剤4Aが硬化して第1基板2と第2基板3とが貼り合わせられる。貼り合わされた基板は矢印PVI方向に更に繰り出され、検査工程(図示せず)を経て上記保持部材61から基板取り出し装置(図示せず)によって矢印PVII方向に取り出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光ディスクの内、例えば図8に示すようなDVD(デジタルバーサタイルディスク)の片面再生二層式ディスクの光ディスクは、当該光ディスク1の厚み方向に二層に形成された記録情報6A,6Bのそれぞれを当該光ディスク1の片面から投射するレーザー光7で正確に読みとる必要があり、レーザー光の入射及び反射を阻害することがないように、貼り合わせた第1基板2と第2基板3の傾きθ量を記録範囲全面にわたり所定規格内に確保しなければならない。尚、第1基板2における情報記録範囲には反射膜8が形成され、第2基板3における情報記録範囲には半透明膜9が形成されている。
【0005】
しかしながら、図6で上述した未硬化の接着剤4Aを形成した第1基板2と第2基板3を保持部材61に自然状態で位置決め設置し、複数台の紫外光発生装置63の紫外光照射出力や通過速度を一定条件で制御するのみでは、貼り合わせた基板の鉛直方向及び円周方向に反りが発生し、その量を記録範囲全面にわたり所定規格内に押さえることは困難である。
【0006】
上記反りが発生する現象について図9(A)〜(C)を用いて説明する。
【0007】
第1基板2と第2基板3とが接着剤層4を介して貼り合わされ静止した状態において、未硬化の接着剤4Aを紫外光54の作用位置に近付けると、接着剤4Aは順次反応硬化するが、図9(A)に示すように、紫外光54の集光位置は接着剤4Aに対してライン状90に作用するため、硬化する体積は、基板の面91上において、例えば▲1▼〜▲4▼の進行の順に伴い変化する。また、図9(B)に示すように、紫外光54による未硬化の接着剤4Aの反応硬化時の発熱部93と、紫外光発生装置63の輻射熱92により第2基板3が矢印PVIII方向に一旦膨張し、下方向に反りを発生させつつ硬化する。更に、図9(C)に示すように、冷却と共に矢印PIX方向に収縮が進行して、最終的に上方向に不均一な反りを発生させた状態となる。即ち、紫外光54による接着剤4Aの硬化時にディスク1を著しく不定形に変形させることとなる。
【0008】
図10は上記紫外光発生装置63の紫外線照射出力が70%時の貼り合わせ実験におけるディスク1の変形量の結果で、横軸をディスク1の中心からの半径(mm)、縦軸をディスク1の変位量(μm)で示しており、著しく不定形にディスク1が変形していることが明らかである。
【0009】
また、高温で基板を形成する射出成形過程において、金型精度や成形条件により第1基板2や第2基板3の精度が決定されるが、直径120mmに対して厚みが0.6mmと薄い為、成形時の各条件に敏感に影響を受け、成形品内部に歪みが発生し易い事は周知の事実である。更に、金型より取り出された後、大気中での自然冷却過程で表裏の温度勾配も生じるため、貼り合わせ前に既に半径方向94及び円周方向95共に不均一で繰り返し性の無い反りを有した形状となっている。
【0010】
また、上記の図8で述べたように、第1基板2における情報記録範囲には反射膜8が形成され、第2基板3における情報記録範囲には半透明膜9が形成されるが、膜付けによる表面層の歪みにより反りが発生することも周知の事実である。
【0011】
即ち、前述のような内部歪みと不均一な反りを有した2枚の基板を、熱変形と硬化収縮を伴う紫外光にて貼り合わせる事から、硬化接合での基板の反り量を記録範囲全面にわたりねらい通りに確保し、長時間維持する事が非常に困難とされた。
【0012】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、2枚の基板を接着剤によって貼り合わせてなる光ディスクにおいて、硬化接合での基板の反り量を記録範囲全面にわたり規格内に確保することが可能な光ディスクの貼り合わせ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0019】
本発明の第態様によれば、紫外光反応硬化接着剤を介して厚み方向に重ねた円板状の第1基板及び第2基板に、紫外光集光位置で紫外光を照射して上記接着剤を固化させ光ディスクを形成する光ディスクの貼り合わせ装置であって、
上記第1基板と、上記第1基板の上記接着剤を介して上記第2基板を保持する保持装置と、
上記保持装置の上方に配置された押圧プレートと、上記押圧プレートを保持する保持部材と、上記保持部材を開閉駆動する開閉駆動部材と、上記開閉駆動部材の開閉駆動力を発生させる開閉駆動発生部材とを備え、上記押圧プレートを上記第2基板に向けて移動させて上記第2基板の押圧又は位置決めを行う押圧位置決め装置と、
上記紫外光集光位置に上記紫外光を照射する紫外光発生装置と、
上記保持装置に保持された上記第1基板の中心から上記保持装置外の所定の位置までを半径とした円弧軌跡の周方向に沿って上記保持装置を回転移動させて、上記紫外光発生装置の上記紫外光の照射側の下面を上記ディスクが通過するようにする回転装置と、
上記保持装置を上下動させることで上記紫外光発生装置と上記ディスクとの上下方向の距離を変化させる昇降装置と、
上記回転装置及び上記昇降装置に接続され、上記ディスクが上記紫外光集光位置を通過するように上記回転装置及び上記昇降装置を制御するとともに、上記ディスクが上記紫外光集光位置に到達する速度を、上記紫外光が上記ディスクに照射されかつ上記紫外光集光位置よりも上記紫外光の照度が低い所定の位置で減速するように上記回転装置及び上記昇降装置を制御する制御装置と、
を備えたことを特徴とする光ディスクの貼り合わせ装置を提供する。
【0020】
本発明の第態様によれば、上記保持装置は、一端部で上記ディスクを保持し、他端部が上記回転装置と接続されたアームを有し、
上記回転装置は、上記アームを回転移動させて上記ディスクが上記紫外光発生装置の上記紫外光の照射側の下面を通過するようにし、
上記昇降装置は、上記アームを上下動させることで上記紫外光発生装置と上記ディスクとの上下方向の距離を変化させることを特徴とする第1態様に記載の光ディスクの貼り合わせ装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記制御装置は、上記ディスクが上記紫外光集光位置を通過したのちの上記紫外光集光位置から回避する速度を、上記紫外光が上記ディスクに照射されかつ上記紫外光集光位置よりも上記紫外光の照度が低い所定の位置で加速するように、上記回転装置及び上記昇降装置を制御することを特徴とする第1又は2態様に記載の光ディスクの貼り合わせ装置を提供する。
【0021】
本発明の第態様によれば、上記制御装置は、上記紫外光集光位置の中心部分で上記ディスクを上記紫外光の照射側に上昇させる一方、上記紫外光集光位置の中心部分に到達するまでの領域である紫外光集光位置到達軌跡と到達後の領域である紫外光集光位置回避軌跡では上記ディスクを上記紫外光の照射側から離れるように下降させるように、上記回転装置及び上記昇降装置を制御する第1〜3態様のいずれか1つに記載の光デイスクの貼り合わせ装置を提供する。
【0022】
本発明の第態様によれば、上記保持装置は、吸着面の中心部分が上向きに凸の円錐面である吸着プレートを備え、当該吸着プレートの吸着面で上記第1基板を吸着保持し、
上記回転装置は、上記押圧プレートの押圧面の中心部分が上記凸の円錐面に対応して下向きに凹の円錐面で構成され、上記吸着面で吸着保持された上記第1基板に向けて上記押圧プレートを移動することにより、上記押圧面で上記第2基板の押圧又は位置決めを行うことを特徴とする第1〜4態様のいずれか1つに記載の光ディスクの貼り合わせ装置を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
本発明の実施形態における光ディスクの貼り合わせ方法、及び該貼り合わせ方法を実行する光ディスク貼り合わせ装置について図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。
【0025】
図1に示す本発明の一実施形態にかかる光ディスクの貼り合わせ装置は、基本的に上述した従来の光ディスクの貼り合わせ装置と同様に、紫外光反応硬化接着剤4を介して厚み方向に重ねた円板状の第1基板2及び第2基板3に、紫外光54を接着剤4に照射して接着剤4を固化させてディスク1を形成する装置である。上記実施形態にかかる上記光ディスクの貼り合わせ装置は、大別して、ディスク1の一部を構成する第1基板2を保持する保持装置10と、ディスク1の残りの一部を構成する第2基板3を第1基板2に対して所定の押圧位置に位置決め保持する押圧位置決め装置11と、上記ディスク1の回転装置12と、上記保持装置10の昇降装置13と、上記ディスク1に対して紫外光を照射する紫外光照射装置14と、上記各装置の動作を制御する制御装置15とを備える。尚、このディスク1は、一例として、上述のように、第1基板2における情報記録範囲には反射膜が形成され、第2基板3における情報記録範囲には半透明層が形成されている。即ち、上記ディスク1は第2基板3側より接着剤4に紫外光54を受けるものである。
【0026】
上記保持装置10は、本実施形態では吸着動作により上記第1基板2の下面(裏面)2Aを吸着して上記第1基板2を保持し、かつ、上記第1基板2の裏面2Aより強制的に吸着することにより、上記第1基板2の成形や膜付けで生じた歪みを矯正して上記第1基板2の上面すなわち接着面を高精度に平坦に維持する装置である。この保持装置10は、上記第1基板2を吸着保持するための後述の吸着プレート20と、該吸着プレート20を支持するアーム22と、該アーム22に接続され上記吸着動作を行わせる吸引装置100とを備える。尚、本実施形態では、上記吸引装置100として、真空ポンプ23と制御用開閉弁24を使用しており、その真空圧力は一例として約−150mmHgである。なお、上記保持装置10は、後述するように、回転装置12の主軸47を中心として公転する。
【0027】
上記吸着プレート20は、第1基板2の直径寸法にほぼ等しい外径寸法を有する円形板であって、下方の裏面に円形の彫り込みの空気室25が設けられ、上記空気室25内に上記吸着動作により空気が通過可能なように、半径方向と円周方向にほぼ一定距離で複数の小径穴から成る通気孔26を設けている。また、その中心部には凸設した基準ピン21を有する。第1基板2及び第2基板3の中心部には一例として直径15.08mmの貫通穴がそれぞれ形成されており、上記基準ピン21は上記貫通穴にそれぞれ嵌合され且つ貫通し、第1基板2及び第2基板3の吸着プレート20に対する位置決めを行う。第1基板2が吸着プレート20上に載置されて、上記吸引装置100の真空ポンプ23を駆動して制御用開閉弁24を開くことによる上記吸着プレート20の上記吸着動作により、第1基板2を吸着プレート20に吸着保持するようにしている。第1基板2を吸着保持する吸着プレート20の吸着面27は高精度(例えば1/200[mm]=8μm程度の精度)に平面加工が施され、その吸着面27の素材は蓄熱対策のため放熱性に優れたアルミ合金を一例として用いている。
【0028】
上記吸着プレート20の裏面にシール材28を塗布した後、アーム22に上記吸着プレート20を固着すると、上記吸着プレート20の上記円形の彫り込みは上記空気室25として機能する。また、アーム22には、一端(上端)が上記空気室25に開口し他端(下端)が第1チューブ29に連結される空気通路30を設けている。上記空気通路30の上記他端に連結された上記第1チューブ29は、後述の回転装置12の回転用部材12Aに連結されて該回転用部材12Aの空気通路58を経由した後、更に、第2チューブ31に連結した真空経路から、真空圧力計が付属した上記制御用開閉弁24を経由して上記真空ポンプ23に連結される。よって、上記空気室25内は上記吸引装置100によって負圧に設定される。また、上記空気室25は、吸着プレート20に備わるすべての通気孔26における空気体積の例えば5〜8倍の容積とすることにより、上記真空ポンプ23の脈動の影響なく、すべての通気孔26において均一な吸着圧力で第1基板2を吸着することができる。尚、上記アーム22は、その基端が、後述する回転装置12の回転用部材12Aの主軸47の上端部に挿通されて固着され、主軸47と一体的に回転可能となっている。
【0029】
上記押圧位置決め装置11は、本実施形態では押圧動作により、第2基板3の成形や膜付けで生じた歪みを、第2基板3の上面32側より、押圧矯正し又は押圧矯正しつつ位置決めし、第1基板2の接着面と第2基板3の接着面の隙間を例えば60μm前後に維持する装置である。上記押圧位置決め装置11は、押圧プレート33と、該押圧プレート33を保持する保持部材34と、該保持部材34を開閉駆動する開閉駆動部材35と、その開閉駆動力を発生させる開閉動力発生部材36とを備える。尚、本実施形態では、上記開閉動力発生部材36としてエアー圧力にて作動する制御用開閉弁付きロータリアクチュエータを使用している。そのエアー圧力は一例として約4kg/mm2である。
【0030】
上記押圧プレート33は、第2基板3の直径寸法よりも例えば約20mm大きい外径寸法で、その中心部には上記吸着プレート20の中心部に設けた基準ピン21の逃げ穴37を有している。また、上記押圧プレート33は、紫外光54による劣化防止と拡散防止と紫外光54を高率で透過させる目的で、表裏に平面加工を施し高精度に研磨した石英ガラス材で構成し、後述の保持部材34に固着される。
【0031】
上記保持部材34の素材は、軽量化と蓄熱対策のため放熱性に優れたアルミ合金を一例として用い、且つ、紫外光透過のため、上記押圧プレート33を保持する上記保持部材34の固着部38の内径寸法よりも例えば約10mm小さい内径寸法の貫通穴又は透過部34a(図2参照)を備えている。また、上記保持部材34の固着部38の押圧プレート33と接触する面は高精度に平面加工が施されている。上記保持部材34の端部には、後述のシャフト41が挿通する貫通穴39が設けられ、上記吸着プレート20の中心を起点として上記保持部材34が回転開閉可能な位置に配置した後述の開閉駆動部材35に上記保持部材34の端部が連結されている。
【0032】
上記開閉駆動部材35は、上記保持装置10のアーム22と締結固着され、ベアリング(図示せず)を内蔵したべース40とシャフト41と該シャフト41の一端に締結したプーリー42とタイミングベルト43とより構成する。
【0033】
上記開閉動力発生部材36のロータリアクチュエーターの端部にはプーリー44が固定され、該プーリー44は上記タイミングベルト43により上記プーリー42に連結される。上記開閉動力発生部材36を作動させると、プーリー44が正逆回転するとともにタイミングベルト43により上記プーリー42も正逆回転し、上記押圧プレート33を固着した保持部材34が、図2に示すように、シャフト41の中心軸回りに矢印I方向に正逆回転しながら上記保持装置10に対して開閉する。
【0034】
紫外光集光位置の中心と一致させる必要があるため、上記回転装置12は、その回転用部材12Aの回転中心から上記保持装置10の中心すなわち上記保持装置10の吸着プレート20の吸着面27の中心(実際には基準ピン21の中心軸)までの距離を最大半径R(図1参照)とし、上記保持装置10と上記押圧位置決め装置11により矯正されつつ保持されたディスク1の中心が上記最大半径Rの円周の周方向III沿いに円軌跡、少なくとも円弧軌跡に沿って、移動するように、上記矯正されつつ保持されたディスク1を連続又は間欠に回転移動して後述の紫外光発生装置14の下面を通過させる装置であり、上記回転用部材12Aと保持部材12Bとより構成する。
【0035】
上記回転用部材12Aの主軸47は異径(上端部の外周部の一部を切り欠いて平坦な部分を形成して、該平坦な部分が存在することにより上記アーム22と一体的に回転するような形状、すなわち、上記アーム22は、その基端が、後述する回転装置12の回転用部材12Aの主軸47の上端部に挿通されて固着され、主軸47と一体的に回転可能となるような形状)であり、ローラーベアリング48を内蔵した上記保持部材12Bのホルダー49に回転可能に、かつローラーベアリング48を挟む上下一対のスラストベアリング50と下側のスラストベアリング50の下端側に配置されたナット52で支持されている。よって、ホルダー49は、上記保持装置10が上記ディスク1の回転方向沿いに平行に動作するように作用する。また、主軸47の下部にはプーリー53が軸方向には摺動可能にかつ相対的回転不可に嵌合され、モータ55に連結されたプーリー56と主軸47のプーリー53との間にタイミングベルト57が掛け回されている。よって、主軸47は、モータ55の回転駆動によりプーリー56とタイミングベルト57とプーリー53とを介して回転可能となる。尚、プーリー53とプーリー56の回転比は1/4〜1/6としている。また、主軸47には、一端が上記第1チューブ29に他端が第2チューブ31に連結する上記空気通路58を延在方向に沿って形成しており、主軸47の回転により上記第2チューブ31がねじれないよう回転式チューブフィット59を用いている。
【0036】
上記昇降装置13は、上記保持装置10と上記押圧位置決め装置11により矯正されつつ保持されたディスク1を上記回転装置12にて上記周方向IIIに連続又は間欠に回転移動して、後述の紫外光発生装置14の下面を通過させる過程において上記紫外光発生装置14までの上下方向の距離を変化させる装置で、取付部材13Aと昇降動力発生部材13Bとより構成する。
【0037】
上記取付部材13Aは、ベアリング(図示せず)内蔵のスライダ70と、機器を配置したベース71と、上記スライダ70とべース71を連結するガイドレール72とより構成され、スライダ70を上下に軽快に移動可能としている。また、スライダ70は矢印IIの真直方向下面から昇降動力発生部材13Bと連結される。尚、本実施形態では、上記昇降動力発生部材13Bとして、エアー圧力にて作動するエアーシリンダー45と制御用開閉弁46を使用している。そのエアー圧力は一例として約4kg/mm2である。
【0038】
上記回転装置12のホルダー49は昇降装置13のスライダ70に固着される。この結果、上記エアーシリンダー45の駆動により、スライダ70を上下に移動させると、スライダ70に連結された上記回転装置12のホルダー49も上下方向に昇降移動する。よって、回転装置12の回転動作と昇降装置13の上下動作により、上記保持装置10と押圧位置決め装置11は、図3において矢印III方向の回転移動と矢印IV方向の昇降移動が可能となる。
【0039】
また、上記ホルダー49の昇降移動によりプーリー53の位置変化を防止するため、プーリーガイド73が上記ベース71に締結されている。よって、上記ホルダー49が昇降移動しても、プーリーガイド73により、上記ホルダー49に連結されたプーリー53が上記ホルダー49とともに昇降するのを規制されるが、回転運動はプーリー53からホルダー49に伝達できるようにしている。
【0040】
上記紫外光発生装置14は、一定の波長を有する紫外光を安定に効率よく発生させて上記接着剤4を硬化させる装置であり、電源部74と発光ランプ75と反射板76と筐体77とより構成されている。筐体77内には、冷却用エアーの吸気口78と排気口79を設けて、輻射熱による蓄熱を押さえている。上記ディスク1は、上記したように上記回転装置12の主軸47の中心から上記保持装置10の吸着プレート20の吸着面27の中心を最大半径Rとして回転移動するので、上記発光ランプ75の長手方向照度のばらつきを考慮して、発光ランプ75の中心を上記保持装置10の中心にほぼ一致させるように配置している。このことを図示するため、図3の参照番号75Fは、上記保持装置10の吸着プレート20上における、上記発光ランプ75を投影した領域を示している。
【0041】
上記制御装置15は、上記保持装置10の吸着のオン及びオフ及び吸着力と、押圧位置決め装置11の開閉のオン及びオフ及び開閉圧力と、回転装置12の回転のオン及びオフ及び回転速度と、昇降装置13の昇降のオン及びオフ及び昇降速度と、紫外光発生装置14の発光のオン及びオフを制御する装置であり、第1基板2の吸引力の大きさと吸引維持時間、第2基板3の押圧力の大きさと押圧維持時間及び紫外光54の集光位置への到達・回避軌跡や到達・回避速度についても比較的自由に設定できるようにしている。それぞれの動作の制御については後述する。
【0042】
上記本実施形態の貼り合わせ方法及び装置を用いたディスク1の生産形態を図3に示す。未硬化の接着剤4Aを間に形成した第1基板2と第2基板3とより構成されるディスク1は、矢印I方向より基板供給装置(図に示さず)により、上記保持装置10の吸着プレート20上に基準ピン21で位置決められ載置される。載置されると同時に真空ポンプ23が上記制御装置15によりオン制御されて駆動され(言い換えれば、上記基板供給装置の真空オフ信号を受け取ると同時に真空ポンプ23がオン制御されて駆動され)、第1基板2を矢印II方向へ吸着する。さらに、開閉動力発生部材36がオン制御されて駆動され、第2基板3の上面から押圧プレート33により、ディスク1が押圧され、又はディスク1の第1基板2と第2基板3との厚み方向の隙間寸法が一定になるように押圧位置決めされる。すなわち、場合により、押圧のみの動作を行う場合(たとえぱ、膜厚が規定されて隙間寸法を一定にする場合)と、押圧位置決め動作を行う場合とがある。開閉動力発生部材36がオン制御されたことに基づき上記制御装置15により、ディスク1の載置の進行と同時に回転装置12のモータ55がオンされて駆動されると、回転装置12の回転用部材12Aが上記保持部材12Bにより保持されつつ主軸47の中心軸回りに回転して上記保持装置10の吸着プレート20とともに上記押圧位置決め装置11の押圧プレート33も回転して、吸着プレート20と押圧プレート33との間に保持されたディスク1の中心が上記最大半径Rの円周沿いに矢印III方向に比較的高速に速度制御(例:500mm/sec)されつつ回転移動する。この回転移動により、ディスク1の中心が紫外光発生装置14の上記発光ランプ75の照射領域に近づく。紫外光発生装置14の紫外光54の集光位置を最大照度(例:600mW)とすると、この最大照度の少なくとも1/4〜1/5の照度分布位置(図3の▲1▼の状態)直前から上記モータ55を上記制御装置15により減速制御(例:100mm/sec)して、紫外光54が上記保持部材34の貫通穴又は透過部34aを透過してディスク1の第2基板3を通して接着剤4Aを照射して、紫外光54による接着剤4Aの硬化を開始する。
【0043】
ここで、上記減速制御とほぼ同じタイミングで、上記制御装置15により昇降装置13のエアーシリンダー45をオン制御して上昇駆動すると、スライダ70とともに上記回転装置12のホルダー49が上昇し、ホルダー49に連結された主軸47、主軸47に連結されたアーム22が上昇する。よって、アーム22を介して吸着プレート20と押圧プレート33との間に保持されたディスク1は、紫外光発生装置14の紫外光54の集光位置(図3の▲2▼の状態)に向けて図3の矢印IV方向に上昇しながら紫外光54を浴びることとなる。そして、上記制御装置15により上記モータ55を制御することにより、集光位置(図3の▲2▼の状態)でのディスク1の移動速度を制御(例:100〜200mm/sec)しつつディスク1が集光位置(図3の▲2▼の状態)を通過させる。ディスク1が集光位置(図3の▲2▼の状態)を通過したことを上記モータ55の回転信号などから上記制御装置15が検出すると、上記制御装置15により上記昇降装置13のエアーシリンダー45をオフ制御して下降駆動させたのち停止させると、ディスク1は紫外光54の集光位置を最大照度(例:600mW)とすると、この最大照度の少なくとも1/4〜1/5の照度分布位置(図3の▲3▼の状態)に向け矢印V方向にディスク1が下降しながら紫外光54を浴びることとなるので、紫外光54が第2基板3と接着剤4Aに緩やかに作用しながら接着剤4Aを硬化して第1基板2と第2基板3とが貼り合わせられる。上記制御装置15により上記モータ55が駆動制御されて、貼り合わされたディスク1は矢印III方向に比較的高速に(例:500mm/sec以上)速度制御され、更に上記制御装置15により開閉動力発生部材36がオフ制御されると押圧プレート33を開いて第2基板3の上面を解放する。また、同時に上記制御装置15により真空ポンプ23がオフ制御されて駆動停止されて第1基板2の吸着を解放する。更に、上記制御装置15により、上記モータ55を駆動してディスク1を回転移動して検査工程(図に示さず)を経て、保持装置10の吸着プレート20から取り出し装置(図に示さず)によって矢印VI方向に取り出される。尚、紫外光発生装置14は照度の安定まで数十秒を要するため、通常は、上記制御装置15により、紫外光発生装置14の自動運転起動と同時にオン制御されて駆動されるが、ディスク1が矢印I方向より一定時間供給されない(例:20sec)と、上記制御装置15によりオフ制御されて駆動停止されるような省エネルギー対策を行っている。
【0044】
上記したように、本発明の上記実施形態にかかる光ディスクの貼り合わせ方法によれば、基本的に上述した従来の光ディスクの貼り合わせ方法と同様に、紫外光反応硬化接着剤4を介して厚み方向に重ねた円板状の第1基板2及び第2基板3に、紫外光54を照射して固化させディスク1を形成する方法であるが、上記実施形態では、上記第1基板2と未硬化の接着剤4Aを介して第2基板3とを有するディスク1を保持装置10に保持して吸着力を作用させず(一旦保持のため吸着したのちに、真空吸着力の過上昇による通気孔(吸着用吸引穴)の局部変形を防止するために吸着力を作用させず)に、ディスク1とともに保持装置10が紫外光集光位置を通過する円軌跡、少なくとも円弧軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光54の集光位置に近づき該集光位置を通過するように回転装置12と昇降装置13とによりディスク1の移動速度と高さ位置とを制御することにより、上記紫外光54の照度を緩やかに未硬化の接着剤4Aに作用させることができ、接着剤4Aの硬化収縮による基板2,3の歪みと輻射熱の影響を減らして基板2,3を貼り合わせることができる。
【0045】
また、上記実施形態によれば、第1基板2と接着剤4Aを介して第2基板3とを有するディスク1を保持装置10で保持し、吸着力を作用させず(一旦保持のため吸着したのちに、真空吸着力の過上昇による通気孔(吸着用吸引穴)の局部変形を防止するために吸着力を作用させず)に、押圧位置決め装置11で第2基板3を押圧しつつ基板2,3間を位置決めし、回転装置12と昇降装置13とによりディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ、円軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光54の集光位置に近づき該集光位置を通過するように制御することにより、第2基板3の基板形状の改善(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善)と、基板2,3間での接着剤4Aの厚みを所定値に確保しつつ、上記紫外光54の照度を緩やかに接着剤4に作用させることができ、硬化収縮による基板2,3の歪みと輻射熱の影響を減らして基板2,3貼り合わせることができる。
【0046】
また、上記実施形態は、上記第1基板2及び接着剤4Aを介して第2基板3を有するディスク1を保持装置10に保持し、上記第1基板2の裏面2Aを吸引により吸着し、回転装置12と昇降装置13とによりディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ、円軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光54の集光位置に近づき該集光位置を通過するように制御することにより、第1基板2の形状改善と(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善)、上記紫外光54の照度を緩やかに接着剤4に作用させることにより、硬化収縮による基板2,3の歪みと輻射熱の影響を減らして基板2,3を貼り合わせることができる。
【0047】
また、上記実施形態は、上記第1基板2及び接着剤4Aを介して第2基板3を有するディスク1を保持装置10に保持し、上記第1基板2の裏面2Aを吸引により吸着し、更に押圧位置決め装置11で第2基板3を押圧しつつ基板2,3間を位置決めし、回転装置12と昇降装置13とによりディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ、円軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光54の集光位置に近づき該集光位置を通過するよう制御することにより、第1基板2及び第2基板3の形状改善(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善)と、基板2,3間の接着剤4Aの厚みを所定値に確保しつつ、上記紫外光54の照度を緩やかに接着剤4に作用させることにより、硬化収縮による基板の歪みと輻射熱の影響を減らして基板2,3を貼り合わせることができる。
【0048】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、上記第1基板2と接着剤4Aを介して第2基板3とを有するデイスク1を保持装置10に保持し、上記第1基板2の裏面2Aを吸引により吸着し、更に押圧位置決め装置11で第2基板3を押圧しつつ基板2,3間を位置決めする上記実施形態にかかる方法において、図4(ここでは簡略化のため通気孔、空気室等詳細は図示せず。)に示すように、吸着形状即ち基板を吸着する吸着プレート20の吸着面27と基板を押圧する押圧プレート33を、それぞれ、硬化後の反り量を見込んだ形状とし、回転装置12と昇降装置13をディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ、円軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光54の集光位置に近づき該集光位置を通過するように制御することにより、第1基板2と第2基板3の形状改善(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善や、形状を意図的に変えて矯正する改善)と、上記紫外光54の照度を緩やかに接着剤4に作用させることにより、硬化収縮による基板2,3の歪みと輻射熱の影響を減らして基板2,3を貼り合わせることができる。上記吸着プレート20の吸着面27と押圧プレート33を硬化後の反り量を見込んだ形状とするとは、例えば、図4に示すように、上記吸着プレート20の吸着面27は中心部分が上向きに凸の円錐面とし、上記押圧プレート33の下面がこの円錐面に対応して中心部分が下向きに凹の円錐面とする。
【0049】
なお、上記保持装置10を2対用意して、回転装置を中心として対向配置するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の光ディスクの貼り合わせ方法によれば、接着剤を介して重ね合わせて光ディスクを構成する2枚の基板を、両面より矯正・位置決めして、紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させるように2枚の基板の位置と移動速度を制御できるようにしている。このように構成、動作することで上記2枚の基板の成形や膜付けで生じた歪みを矯正でき、基板間の流動する接着剤の厚みも安定に確保でき、また、紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させ急激な硬化収縮による基板の歪みと、輻射熱の影響を減らして貼り合わせる事ができる。よって、基板の製造精度に左右されることなく、ディスクの反り量を記録範囲全面にわたり高精度に確保することができる。
【0051】
また、本発明の光ディスクの貼り合わせ装置によれば、保持装置、押圧位置決め装置、回転装置、昇降装置、紫外光発生装置とこれらを制御する制御装置を備えて、接着剤を介して重ね合わせて光ディスクを構成する2枚の基板を、両面より矯正・位置決めして、紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させるように2枚の基板の位置と移動速度を制御できるようにしている。このように構成、動作することで上記2枚の基板の成形や膜付けで生じた歪みを矯正でき基板間の流動する接着剤の厚みも安定に確保でき、また、紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させ急激な硬化収縮による基板の歪みと、輻射熱の影響を減らして貼り合わせる事ができる。よって、基板の製造精度に左右されることなく、ディスクの反り量を記録範囲全面にわたり高精度に確保することができる。
【0052】
より具体的には、本発明の上記態様にかかる光ディスクの貼り合わせ方法及び装置によれば、紫外光反応硬化接着剤を介して厚み方向に重ねた円板状の第1基板及び第2基板に、紫外光を照射して固化させディスクを形成する方法及び装置において、上記第1基板と未硬化の接着剤を介して第2基板とを有するディスクを保持して吸着力を作用させず(一旦保持のため吸着したのちに、真空吸着力の過上昇による通気孔(吸着用吸引穴)の局部変形を防止するために吸着力を作用させず)に、ディスクが紫外光集光位置を通過する円軌跡、少なくとも、円弧軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光の集光位置に近づき該集光位置を通過するようにディスクの移動速度及び高さ位置を制御することにより、上記紫外光の照度を緩やかに未硬化の接着剤に作用させることができ、接着剤の硬化収縮による基板の歪みと輻射熱の影響を減らして基板を貼り合わせることができる。
【0053】
また、上記別の形態によれば、第1基板と接着剤を介して第2基板とを有するディスクを保持し、吸着力を作用させず(一旦保持のため吸着したのちに、真空吸着力の過上昇による通気孔(吸着用吸引穴)の局部変形を防止するために吸着力を作用させず)に、第2基板を押圧しつつ基板間を位置決めし、ディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ円弧軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光の集光位置に近づき該集光位置を通過するように制御することにより、第2基板の基板形状の改善(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善)と、基板間での接着剤の厚みを所定値に確保しつつ、上記紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させることができ、硬化収縮による基板の歪みと輻射熱の影響を減らして基板貼り合わせることができる。
【0054】
また、上記さらに別の形態によれば、上記第1基板及び接着剤を介して第2基板を有するディスクを保持し、上記第1基板の裏面を吸引により吸着し、ディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ、円弧軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光の集光位置に近づき該集光位置を通過するように制御することにより、第1基板の形状改善(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善)と、上記紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させることにより、硬化収縮による基板の歪みと輻射熱の影響を減らして基板を貼り合わせることができる。
【0055】
また、上記別の形態によれば、上記第1基板及び接着剤を介して第2基板を有するディスクを保持し、上記第1基板の裏面を吸引により吸着し、更に第2基板を押圧しつつ基板間を位置決めし、ディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ、円弧軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光の集光位置に近づき該集光位置を通過するよう制御することにより、第1基板及び第2基板の形状改善(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善)と、基板間の接着剤の厚みを所定値に確保しつつ、上記紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させることにより、硬化収縮による基板の歪みと輻射熱の影響を減らして基板を貼り合わせることができる。
【0056】
また、上記別の形態によれば、上記第1基板と接着剤を介して第2基板とを有するデイスクを保持し、上記第1基板の裏面を吸引により吸着し、更に第2基板を押圧しつつ基板間を位置決めする方法及び装置において、基板を吸着する吸着面と基板を押圧する押圧面とをそれぞれ硬化後の反り量を見込んだ形状とし、ディスクの移動速度及び高さ位置を制御しつつ、円弧軌跡をたどりつつ徐々に上記紫外光の集光位置に近づき該集光位置を通過するように制御することにより、第1基板と第2基板の形状改善(例えば、円周方向や半径方向の成形そりを矯正するような改善や、形状を意図的に変えて矯正する改善)と、上記紫外光の照度を緩やかに接着剤に作用させることにより、硬化収縮による基板の歪みと輻射熱の影響を減らして基板を貼り合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の光ディスク貼り合わせ装置の構成を示す一部断面図である。
【図2】 図1に示す光ディスク貼り合わせ装置の一部の構成及びその動作を詳細に説明するための一部断面図である。
【図3】 (A),(B)はそれぞれ本発明の上記実施形態の光ディスク貼り合わせ方法の概念を説明するための図側面図及び平面図である。
【図4】 図3に示す光ディスク貼り合わせ方法の一部について本発明の他の実施形態を説明するための図である。
【図5】 (A),(B),(C),(D)は、それぞれ、従来の光ディスクの製造工程を説明するための斜視図である。
【図6】 従来の光ディスクの貼り合わせ装置の構成を示す図である。
【図7】 従来の光ディスク貼り合わせ方法の概念を説明するための図である。
【図8】 光ディスクの品質の要点を説明するための図である。
【図9】 (A),(B),(C)はそれぞれ紫外光を用いた光ディスク貼り合わせにおける課題を説明するための図である。
【図10】 従来の光ディスク貼り合わせ方法及び装置におけるディスクの反り量を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ディスク、2…第1基板、3…第2基板、4…接着剤、10…保持装置、11…押圧位置決め装置、12…回転装置、12A…回転用部材、12B…保持部材、13…昇降装置、13A…取付部材、13B…昇降動力発生部材、14…紫外光発生装置、15…制御装置、20…吸着プレート、21…基準ピン、22…アーム、23…真空ポンプ、33…押圧プレート、36…開閉動力発生部材、40…ベース、41…シャフト、47…主軸、54…紫外光、55…モータ、57…タイミングベルト、70…スライダ、71…ベース、75…発光ランプ、76…反射板、92…輻射熱、100…吸引装置。

Claims (5)

  1. 紫外光反応硬化接着剤を介して厚み方向に重ねた円板状の第1基板及び第2基板に、紫外光集光位置で紫外光を照射して上記接着剤を固化させ光ディスクを形成する光ディスクの貼り合わせ装置であって、
    上記第1基板と、上記第1基板の上記接着剤を介して上記第2基板を保持する保持装置と、
    上記保持装置の上方に配置された押圧プレートと、上記押圧プレートを保持する保持部材と、上記保持部材を開閉駆動する開閉駆動部材と、上記開閉駆動部材の開閉駆動力を発生させる開閉駆動発生部材とを備え、上記押圧プレートを上記第2基板に向けて移動させて上記第2基板の押圧又は位置決めを行う押圧位置決め装置と、
    上記紫外光集光位置に上記紫外光を照射する紫外光発生装置と、
    上記保持装置に保持された上記第1基板の中心から上記保持装置外の所定の位置までを半径とした円弧軌跡の周方向に沿って上記保持装置を回転移動させて、上記紫外光発生装置の上記紫外光の照射側の下面を上記ディスクが通過するようにする回転装置と、
    上記保持装置を上下動させることで上記紫外光発生装置と上記ディスクとの上下方向の距離を変化させる昇降装置と、
    上記回転装置及び上記昇降装置に接続され、上記ディスクが上記紫外光集光位置を通過するように上記回転装置及び上記昇降装置を制御するとともに、上記ディスクが上記紫外光集光位置に到達する速度を、上記紫外光が上記ディスクに照射されかつ上記紫外光集光位置よりも上記紫外光の照度が低い所定の位置で減速するように上記回転装置及び上記昇降装置を制御する制御装置と、
    を備えたことを特徴とする光ディスクの貼り合わせ装置。
  2. 上記保持装置は、一端部で上記ディスクを保持し、他端部が上記回転装置と接続されたアームを有し、
    上記回転装置は、上記アームを回転移動させて上記ディスクが上記紫外光発生装置の上記紫外光の照射側の下面を通過するようにし、
    上記昇降装置は、上記アームを上下動させることで上記紫外光発生装置と上記ディスクとの上下方向の距離を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスクの貼り合わせ装置。
  3. 上記制御装置は、上記ディスクが上記紫外光集光位置を通過したのちの上記紫外光集光位置から回避する速度を、上記紫外光が上記ディスクに照射されかつ上記紫外光集光位置よりも上記紫外光の照度が低い所定の位置で加速するように、上記回転装置及び上記昇降装置を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスクの貼り合わせ装置。
  4. 上記制御装置は、上記紫外光集光位置の中心部分で上記ディスクを上記紫外光の照射側に上昇させる一方、上記紫外光集光位置の中心部分に到達するまでの領域である紫外光集光位置到達軌跡と到達後の領域である紫外光集光位置回避軌跡では上記ディスクを上記紫外光の照射側から離れるように下降させるように、上記回転装置及び上記昇降装置を制御する請求項1〜3のいずれか1つに記載の光デイスクの貼り合わせ装置。
  5. 上記保持装置は、吸着面の中心部分が上向きに凸の円錐面である吸着プレートを備え、当該吸着プレートの吸着面で上記第1基板を吸着保持し、
    上記回転装置は、上記押圧プレートの押圧面の中心部分が上記凸の円錐面に対応して下向きに凹の円錐面で構成され、上記吸着面で吸着保持された上記第1基板に向けて上記押圧プレートを移動することにより、上記押圧面で上記第2基板の押圧又は位置決めを行う
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の光ディスクの貼り合わせ装置。
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