JP7225534B2 - 光学素子、光学素子の多面付け体、光学モジュール及び光照射装置 - Google Patents
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Description
また、DOEは、レーザーの様な平行光源、LEDの様な拡散光源のいずれにも対応可能であり、また、紫外光から可視光、赤外線までの広い範囲の波長に対して適用可能である。
また、一枚の基板上にDOE等の光学素子を多面付けすることで、一枚の基板からの多数の光学素子を製造することができる。
基板上に多面付けされたDOE等の光学素子は、ダイシング、抜き加工等の手法により個片化され、ホルダ等の電装パーツに実装される(例えば、特許文献1、2参照)。
本明細書等において、形状、幾何学的条件、これらの程度を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」、「方向」等の用語については、その用語の厳密な意味に加えて、ほぼ平行、ほぼ直交等とみなせる程度の範囲、概ねその方向とみなせる範囲を含む。
図1は、本実施形態の光照射装置1を説明する図である。図1(A)は、光照射装置1の分解斜視図である。図1(B)は、光照射装置1の斜視図である。図1(C)は、光照射装置1のZ-X平面の断面を示す模式図である。
図2は、回折光学素子10を説明する図である。
なお、本実施形態の説明においては、光照射装置1の光照射面に平行であって、互いに直交する2方向をX(X1-X2)方向、Y(Y1-Y2)方向とし、光照射面と直交する方向をZ方向とする。Z(Z1-Z2)方向において、Z1側が光照射側となり、Z2側が背面側となる。
回折光学素子(光学素子)10は、回折現象により光の進行方向を制御する素子である。回折光学素子10は、異なる周期構造を持つ複数の領域(部分周期構造)からなる光学素子パターンPNを有する。光学素子パターンPNは、例えば、図2に示すように、部分周期構造として、B~G領域を有する。回折光学素子10の光学素子パターンPNに入射した光は、B~G領域での回折現象により、0~90°の範囲でほぼ均一な光として照射される。回折光学素子10の構成については、後述する。
上述した回折光学素子10及びホルダ20は、本実施形態において、光学モジュール2を構成する。
図1(C)に示すように、光照射装置1において、光源部30から投影された光は、光学素子パターンPN(回折光学素子10)のB~G領域(図2参照)での回折現象により、広い範囲に照射される。
図3は、多面付けされた回折光学素子10を説明する図である。図3(A)は、回折光学素子の多面付け体MSを模式的に示す平面図である。図3(B)は、図3(A)のa-a断面に相当する模式図である。図3では、光学素子パターンPNの図示を省略する。
回折光学素子10は、樹脂層11と、基材12と、を備える。
樹脂層11は、後述する光学素子パターンPN、識別パターンDP、モニターパターンMP及びアライメントパターンAPが形成される層である。図3(B)では、上記各パターンの図示を省略する。ここでは、主に回折光学素子10の層構成を説明し、上記各パターンについては、図4において説明する。
なお、個片化された回折光学素子10に積層されている基材40は、回折光学素子10がホルダ20に搭載される前に、粘着層41と共に剥がされる。
図4は、個片化された回折光学素子10を説明する図である。図4(A)は、個片化された回折光学素子10の平面図である。図4(B)は、図4(A)のb-b断面に相当する模式図である。
本実施形態において、識別パターンDPは、賦型する方向に合わせて全て同じ方向のラインアンドスペースパターンとして形成されている。凹部と凸部のピッチは、すべて一定とし、デューティー比は1:1としている。
また、識別パターンDPの凹部の最大深さは、光学素子パターンPNの最大深さと同等、又はそれより深いことが好ましい。識別パターンDPの凹部を深くするに従い、識別がより容易となる。
また、回折光学素子10をホルダ20(後述)に実装する際、モニターパターンMPと識別パターンDPとを用いることにより、回折光学素子10とホルダ20との位置合わせを行うことができる。
また、回折光学素子10は、位置合わせの用途に応じて、複数種類のアライメントパターンAPを有していても良い。例えば、図4(A)において、アライメントパターンAPを、LED素子31との位置合わせに用い、識別パターンDPを、ホルダ20との位置合わせに用いても良い。
光学素子パターンPNは、図4(B)に示すように、断面形状において、複数の凸部111aが並んで配置された高屈折率部111を備えている。高屈折率部111は、断面の奥行き方向に延在している。
回折層115の設計は、例えば、厳密結合波解析(RCWA)アルゴリズムを用いたGratingMOD(Rsoft社製)、反復フーリエ変換アルゴリズム(IFTA)を用いたVirtuallab(LightTrans社製)等の各種シミュレーションツールを用いて行うことができる。
入射光の波長が長いほど、回折光学素子10の最適深さも深くなるが、波長780nm以上の赤外線波長で利用する場合において、回折層115の凹部112の深さは、650nm以上が好ましく、900nm以上であることが光学特性上より好ましい。
なお、凹部112の深さの上限は、パターンのアスペクトにもよるが、3μm以下、より好ましくは2μm以下であるならば、転写精度良く賦型できる。
図4(B)において、樹脂層11から光学素子パターンPNの深さd1分を除いた厚みt1は、賦型で形成するパターンの深さにもよるが、賦型で形成するパターンの充填性の観点からd1以上とすることが好ましい。
また、樹脂層11の厚みt2は、厚すぎると樹脂層の反りが生じ易くなるため20μm以下とすることが好ましい。厚みの下限は、形成する回折層115の凹部112の深さにもよるが、2μm以上、好ましくは4μm以上とすることができる。
また、回折光学素子の多面付け体MSのアライメントマークAM(図3参照)についても、上記各パターンと同様に、原版からの賦型により転写される。
図5は、ホルダ20の構成を説明する図である。図5(A)は、ホルダ20の平面図である。図5(B)は、図5(A)のc-c断面図である。図5(C)は、図5(A)のd-d断面図である。
ホルダ20は、枠部21の内周側にマウント部23を有する。マウント部23は、回折光学素子10の周縁部10aを保持する部分である。回折光学素子10の周縁部10aとは、図1(C)に示すように、回折光学素子10の裏面における外周側の領域である。
回折光学素子10に形成された識別パターン(光学検知用マーク)DPは、複数の凹凸形状を有するパターンの集合体として形成されている。そのため、凹凸のエッジによる光の反射等により、識別パターンDPを光学的に容易に認識することができる。このように、回折光学素子10は、識別パターンDPの視認性に優れるため、回折光学素子10の個体識別をより正確に且つ短時間で行うことができる。従って、本実施形態の回折光学素子10は、位置合わせ精度良く、効率的にホルダ20に実装できる。
本実施形態の回折光学素子の多面付け体MSにおいて、回折光学素子10が多面付けされた領域の外周域にはアライメントマークAMが形成されているため、回折光学素子10を個片化する際の位置合わせをより正確に行うことができる。
図7は、光照射装置の第2実施形態を示す断面図である。
図7の断面図は、図1(C)と同様な位置で切断した図であり、模式的に示している。
第2実施形態の光照射装置200は、回折光学素子210と、ホルダ220と、光源部230とを備える。
樹脂層211は、第1実施形態の樹脂層11と同様な構成をしており、第1実施形態と同様に、光学素子パターンPN、識別パターンDP、モニターパターンMP及びアライメントパターンAPが形成されている。
なお、基材212の光源部230側(樹脂層211とは反対側)には、例えば、AR(反射防止)コートやITO(透明導電膜)等の表面処理をさらに追加してもよい。
このように、第2実施形態では、ホルダ220は、第1実施形態のホルダ20のマウント部23に相当するような回折光学素子210を保持する構成を備えていない。これにより、以下のような、さらなる効果が得られる。
第2実施形態では、ホルダ220に回折光学素子210が固定された状態となった場合であっても、回折光学素子210の端面が露出している。したがって、図8に示すような角錐形状のコレット500によって、回折光学素子210を吸着保持して取り扱うことが可能である。図8に示すような角錐形状のコレット500では、回折光学素子210の表面(図8中の上面)に接触することなく、回折光学素子210を吸着可能である。したがって、例えば、回折光学素子210の表面の全面に凹凸パターン等が形成されていても、何ら構成を変更することなく対応可能であり、汎用性が高い。
また、回折光学素子210の外径形状をホルダ220により規制しないことから、回折光学素子210を切断するときに許容される寸法公差を広げることがでる。これにより、回折光学素子210を多面付け体から切断する作業を簡素にすることができたり、より高速に切断したりすることができる。
さらに、ホルダ220への回折光学素子210の搭載が容易であることから、搭載時の不良が発生することも防止できる。
図9は、光照射装置の第3実施形態を示す断面図である。
第3実施形態の光照射装置300は、回折光学素子310の形態が第2実施形態の回折光学素子210と異なる他は、第2実施形態と同様な構成をしている。よって、第2実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第3実施形態の回折光学素子310は、回折光学素子310A,310B,310Cの3枚の回折光学素子を積層した構成となっている。また、ホルダ220と回折光学素子310とにより、光学モジュール302が構成されることは、第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
なお、第3実施形態では、3枚の回折光学素子を積層する例を説明するが、2枚であってもよいし、4枚以上であってもよい。
回折光学素子310Bは、樹脂層311Bと、基材312Bと、密着層313Bとを備えている。
回折光学素子310Cは、樹脂層311Cと、基材312Cと、密着層313Cとを備えている。
密着層313Aと、密着層313Bと、密着層313Cとは、いずれも、第2実施形態の密着層213と同様な層である。なお、密着層313Bと、密着層313Cとは、接合対象が第2実施形態の密着層213と異なるので、これらを密着層313Aとは異なる接着材により構成してもよい。
基材312A,312B,312Cがいずれもガラスにより構成されているので、3枚を積層した本実施形態の構成であっても、光の透過率の低減を抑えることができる。一般に樹脂により構成された層(基材)よりもガラスにより構成された層(基材)の方が、透過率が高く、これを積層すると、透過率の影響をより強く受けるからである。
図11は、アライメントパターンAP1,AP2,AP3を説明する図である。
アライメントパターンAP1は、回折光学素子310Aに設けられており、十文字形状のパターンを構成している。
アライメントパターンAP2は、回折光学素子310Bに設けられており、円形状のパターンを構成している。
アライメントパターンAP3は、回折光学素子310Cに設けられており、正方形形状のパターンを構成している。
これらアライメントパターンAP1,AP2,AP3は、第1実施形態と同様に、凹凸形状からなるパターンの集合体として形成されている。
図10及び図11に示すように、アライメントパターンAP1,AP2,AP3を同じ位置で重なるように配置することにより、3枚の回折光学素子310A,310B,310Cについて、相対的な位置を正しく配置できる。
なお、上記例では、各アライメントパターンAP1,AP2,AP3を互いに異なる図柄としたが、これに限らず、いずれも同じ図柄としてもよい。
図12は、第4実施形態の光照射装置400の分解斜視図である。
図13は、光照射装置400の斜視図である。
図14は、光照射装置400の断面図である。
本実施形態の光照射装置400は、例えば、バーコードを表す照射パターンを照射して利用してもよいし、車両等から路面等へ各種情報を表す照射パターンを照射してもよい。また、光照射装置400は、距離測定、人体検出、立体物認識等における検出光の照射等に利用してもよい。また、光照射装置400は、カメラ等で物体からの反射光を取込む装置と一体化してもよく、その場合、距離測定、3D認識、人体測定、物体認識、バー認識が可能である。
なお、本発明において「光を整形する」とは、光の進行方向を制御することにより、対象物又は対象領域に投影された光の形状(照射パターン)が任意の形状となるようにしたり、照射パターン内の強度分布を平坦化したり、全体的に又は部分的に任意の強度分布になるようにしたりすることをいう。例えば、光源が平面形状の回折光学素子に直接投影した場合に照射スポットが円形となる光を発光する。この光を、回折光学素子を透過させることにより、照射パターンを、正方形の組み合わせや、長方形、円形等、目的の形状とすることを、「光を整形する」いう。
高屈折率部(樹脂層)411は、回折格子に対応する凹凸形状が形成された原版を用いて、例えば、基材上に塗布された紫外線硬化樹脂を賦型して凹凸形状を転写し、紫外線を照射して硬化させることにより形成できる。
密着層413は、基材412上に塗布されて、紫外線硬化樹脂等との密着性を高めるためのプライマー層である。なお、密着層413は、省略してもよい。
回折光学素子410についての詳細は、後述する。
発光素子(光源)421は、赤外光、青色光等を発光し、その光を回折光学素子410に光を投影する。発光素子421としては、例えば、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)等のレーザー光源を用いてもよいし、LED(発光ダイオード)を用いてもよい。発光素子421は、基板422上に実装されている。なお、発光素子421の形態によっては、配線423を用いて基板422と接続することもできる。本実施形態では、発光素子421は、波長が850nmの光を発光する垂直共振器面発光レーザーとした。
ホルダ424は、その中央が、貫通した開口部となっている。ホルダ424は、回折光学素子410の周縁部が載せられる頂部424aを備えている。そして、この頂部424aの上に、接着材460を介して回折光学素子410が載せられて固定されている。なお、本実施形態のホルダ424の頂部424aは、平面で構成されているが、溝をさらに設けてもよい。
ホルダ424は、その背面側(図14中の下側)に、不図示の接着材等を用いて、基板422に取り付けられている。
図16は、図15から回折格子のパターンを省略して示した図である。
回折光学素子410の表面には、複数箇所に、マーク(光学検知用マーク)416が配置されている。本実施形態では、マーク416は、回折格子のパターンが配置された領域に重ねて配置されている。
マーク416は、複数の凹凸形状を有するパターンの集合体により形成されており、凹凸のエッジによる光の反射等により、光学的に容易に認識することができる。凹凸形状としては、例えば、ラインアンドスペースパターン、ホールパターン、ドットパターン等を用いることができる。凹凸形状は、それらのうちの1種類を用いてパターンの集合体を形成してもよく、複数種類を用いてパターンの集合体を形成してもよい。これらのパターンの凹凸形状には一定の周期性を持たせることができる。
一組の凹部と凸部のそれぞれの幅の比であるデューティー比は、光学的検知装置において検知しやすい1:1でよいが、製造可能な範囲でデューティー比を変えてもよい。
本実施形態において、マーク416は、賦型する方向に合わせて全て同じ方向のラインアンドスペースパターンとして形成されている。凹部と凸部のピッチは、全て一定とし、デューティー比は1:1としている。
また、マーク416の凹部の最大深さは、回折格子の最大深さと同等、又はそれより深いことが好ましい。マーク416の凹部を深くするにしたがい、識別がより容易となる。
なお、回折光学素子410を形成する装置の仕様上マーク416の検出精度が落ちる場合等にはマーク416を凹凸構造ではなく別の反射性、遮光性材料としてもよい、その場合マークの形成は印刷やフォトリソグラフィ等の一般的な手法をとることができるが、金属等を用いる場合はフォトリソグラフィが好適に用いられる。回折光学素子410においては基材12の表面又は裏面に形成される。
図17は、図15から回折格子のパターンのみを示した図である。
回折光学素子410には、単位セル417が周期的に複数並べて配置されている。この単位セル417は、複数の回折格子が形成されて特定の配光特性、すなわち、光を所望のパターンに整形することができるように構成されている。このために、単位セル417だけで、所望の配光特性を得ることが可能なように、高屈折率部411上に凹凸形状で構成された回折格子が設計されて配置されている。複数の単位セル417は、いずれも回折格子の構成が全く同じものであり、同一の凹凸形状(回折格子)を持つ単位セル417が複数並べて配置されている。
また、単位セル417同士は、間隔を空けずに配置されており、単位セル同士が隣接する境界部分では、回折格子のパターンが連続するように設定されている。
さらに、回折光学素子410の端部まで、余白等を設けることなく回折格子が形成されている。
本実施形態では、1つの回折光学素子410は、3mm×3mmの正方形に形成されており、単位セル417は、0.6mm×0.6mmの正方形に設定されている。よって、回折光学素子410の表面に25個の単位セル417が配列されている。
図19は、図18中の矢印G-G’の位置で回折光学素子を切断した断面図である。
単位セル417は、図19に示すように、断面形状において複数の凸部411aが並んで配置されている高屈折率部411を備えている。この高屈折率部411は、同じ断面形状を維持したまま、断面の奥行き方向に延在している。
なお、本実施形態の光照射装置では、発光素子421が波長850nmのレーザー光源であることから、これに合せて、単位セル417の回折格子は、波長が850nmの光を回折するために最適となる深さに構成されている。
図20は、第4実施形態の光照射装置400の製造に用いられる回折光学素子410の多面付け体450を示す図である。なお、理解を容易にするために、図20中には、個片化されるときに切断される予定の切断予定ラインに相当する位置に、破線を付しているが、この破線は、実際には設けなくてよい。
多面付け体450上の、回折光学素子410として切り出される領域(図20中では、ハッチングを付して示した領域)には切れ目なく連続して単位セル417が配列されることにより、回折格子が連続して配置されている。よって、回折格子は、切断される予定位置上にも、形成されている。そして、第1実施形態と同様に、アライメントマークAMを基準として多面付け体450を切断することにより、個片化された回折光学素子410が作製される。このとき、回折格子は、切断予定位置上にも形成されていることから、個片化された回折光学素子410の端部まで、回折格子が配置された状態となっている。このような構成とすることにより、仮に、切断位置が多少ずれてしまっても、個片化された回折光学素子410の光学的特性に変化はない。よって、切断時の厳密な位置合わせが不要となり、製造時の歩留まりが高くなり、製造を容易に行うことができる。
図21は、第5実施形態の回折光学素子510を図15と同様に上方から見た平面図である。
第5実施形態の回折光学素子510は、回折格子が形成されている領域が異なる他は、第4実施形態の回折光学素子410と同様である。よって、第4実施形態と共通する部分の説明は、適宜省略する。
第5実施形態の回折光学素子510では、回折格子が形成されている回折格子範囲gaが、回折光学素子510よりも、ひとまわり狭い範囲に形成されている。そして、回折格子範囲ga外の領域は、マーク516を除き平面に形成されている。
ここで、回折格子範囲gaは、光源(不図示)が光を回折光学素子510へ投影する投影範囲paよりも十分に広い範囲に形成されている。したがって、回折光学素子510と発光素子との厳密な位置合わせが不要であり、且つ、切断時の厳密な位置合わせが不要である。よって、製造時の歩留まりが高くなり、製造を容易に行うことができる。
図6は、ホルダ20の他の構成を説明する図である。
実施形態において、ホルダ20のマウント部23の4辺に設けられた溝部23b(図5参照)は、長手方向の両端が閉じているが、これに限定されない。例えば、図6(A)に示すように、4辺の溝部23bが互いに連通する構成としてもよい。
また、図6(B)に示すように、互いに直交する溝部23bの端同士が、隙間部24と連通する構成としてもよい。図6(B)のような構成とすることにより、マウント部23に回折光学素子10が搭載された際、余分な接着剤を隙間部24へ導くことができるため、接着剤が回折光学素子10の側面から表面側にはみだす等の不具合をより効果的に抑制できる。
2 光学モジュール
10 回折光学素子
10a 周縁部
10b 角部
11 樹脂層
12 基材
20 ホルダ
23 マウント部
23b 溝部
24 隙間部
30 光源部
200 光照射装置
202 光学モジュール
210 回折光学素子
211 樹脂層
212 基材
213 密着層
220 ホルダ
220a 頂部
230 光源部
231 レーザー光源
232 基板
233 配線
250 接合層
300 光照射装置
302 光学モジュール
310 回折光学素子
310A 回折光学素子
310B 回折光学素子
310C 回折光学素子
311A 樹脂層
311B 樹脂層
311C 樹脂層
312A 基材
312B 基材
312C 基材
313A 密着層
313B 密着層
313C 密着層
400 光照射装置
410 回折光学素子
411 高屈折率部
411a 凸部
411a-1 レベル1段部
411a-2 レベル2段部
411a-3 レベル3段部
411a-4 レベル4段部
411b 側壁部
412 基材
413 密着層
414 低屈折率部
414a 凹部
414b 空間
415 回折層
416 マーク
417 単位セル
420 光源部
421 発光素子
422 基板
423 配線
424 ホルダ
424a 頂部
450 多面付け体
460 接着材
500 コレット
510 回折光学素子
516 マーク
PN 光学素子パターン
DP 識別パターン
MP モニターパターン
AP アライメントパターン
AM アライメントマーク
MS 回折光学素子の多面付け体
Claims (22)
- 基材と、
前記基材に形成され、表面に光学素子パターン及び表裏から視認した際に、非対称形状となる光学的手段で検知するための識別パターンが形成された樹脂層と、を備え、
前記光学素子パターン及び識別パターンは、前記樹脂層の厚さ方向の断面において凹凸形状を有し、
前記識別パターンは、複数の凹凸形状を有するパターンの集合体であり、
前記識別パターンの凹凸構造のピッチは、前記光学素子パターンのピッチより広く、1μm~5μmである、
光学素子。 - 請求項1に記載の光学素子であって、
前記識別パターンは、文字、数字、記号、模様、図形のいずれかにより構成されていること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項1又は請求項2に記載の光学素子であって、
前記識別パターンの複数の凹凸形状は、ラインアンドスペースパターン、ホールパターン、ドットパターンの少なくとも1種類からなるパターンの集合体であること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の光学素子であって、
前記光学素子パターンは、複数の凹凸形状として、凸部が並んで配置される高屈折率部と、前記凸部の間に形成されている凹部を含む低屈折率部と、を有する回折層を備えること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項4に記載の光学素子であって、
前記回折層及び前記樹脂層の前記凹部は、650nm以上の深さを有し、
前記回折層は、赤外線を回折すること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項4又は請求項5に記載の光学素子であって、
前記識別パターンの複数の凹凸形状の凹部の深さは、前記光学素子パターンの凹部より深いこと、
を特徴とする光学素子。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の光学素子であって、
前記樹脂層の層厚は、2μmから20μmであること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の光学素子であって、
前記樹脂層は、前記光学素子パターンに対応するモニターパターンを有すること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の光学素子であって、
前記基材と前記樹脂層との組み合わせにより構成される光学素子が複数枚積層されて一体となり構成されていること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項9に記載の光学素子であって、
前記識別パターンのうち少なくとも1種類は、積層されたときに重なる位置に配置されており、且つ、樹脂層毎に異なる図柄であること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の光学素子であって、
前記光学素子パターンは、当該光学素子の端部まで形成されていること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項11に記載の光学素子であって、
前記光学素子パターンは、複数の回折格子が形成されて特定の配光特性が得られるように構成された矩形形状の単位セルが周期的に複数配列されて構成されていること、
を特徴とする光学素子。 - 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の光学素子が多面付けされている、
光学素子の多面付け体。 - 請求項13に記載の光学素子の多面付け体であって、
前記光学素子が多面付けされた領域の外周域に、前記光学素子を個片化する際の位置合わせ用のアライメントマークが配置され、
前記アライメントマークは、前記樹脂層の厚さ方向の断面において凹凸形状を有する、
光学素子の多面付け体。 - 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の光学素子と、
前記光学素子を搭載可能な枠形のホルダと、
を備える光学モジュール。 - 請求項15に記載の光学モジュールであって、
前記ホルダは、
前記光学素子の周縁部を保持するマウント部と、
前記マウント部に保持された前記光学素子の角部との接触を回避する隙間部と、
を備える光学モジュール。 - 請求項16に記載の光学モジュールであって、
前記マウント部は、前記光学素子の周縁部と接する面に、断面凹形状の溝部を有すること、
を特徴とする光学モジュール。 - 請求項15に記載の光学モジュールであって、
前記ホルダは、
前記光学素子の周縁部が載せられる頂部と、
前記周縁部と前記頂部との間に設けられ前記周縁部と前記頂部とを接合する接合層と、
を備える光学モジュール。 - 請求項15から請求項18までのいずれか一項に記載の光学モジュールと、
前記光学モジュールに対して光を投影する光源と、
を備える光照射装置。 - 請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の光学素子と、
前記光学素子に対して光を投影する光源と、
を備え、
前記光学素子の前記光学素子パターンは、前記光源が投影する光の投影範囲よりも広い範囲に形成されていること、
を特徴とする光照射装置。 - 請求項20に記載の光照射装置であって、
前記光学素子パターンは、前記光学素子の端部まで形成されていること、
を特徴とする光照射装置。 - 請求項20又は請求項21に記載の光照射装置であって、
前記光学素子パターンは、複数の回折格子が形成されて特定の配光特性が得られるように構成された矩形形状の単位セルが周期的に複数配列されて構成されていること、
を特徴とする光照射装置。
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