JP4444777B2 - 複合繊維シートおよび繊維製品 - Google Patents
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Description
また、繊維を厚さ方向に林立させた繊維構造体としては、表面をスライスしたものが知られている(例えば特許文献4)。
前記繊維構造体において、熱接着性複合短繊維Aとマトリックス繊維Bとの重量比がA:Bで45:55〜90:10の範囲内で、かつ熱接着性複合短繊維Aとマトリックス繊維Bが該繊維構造体の厚み方向に林立しており、該繊維構造体の、接着層と接する面が切断面であり、かつ、マトリックス繊維Bを形成する非弾性ポリエステル系捲縮短繊維が、固有粘度において互いに0.1〜0.4異なる2種のポリエチレンテレフタレートからなり、潜在捲縮が発現してなるミクロクリンプを有することを特徴とする複合繊維シート。」が提供される。
本発明の複合繊維シートは、繊維構造体に接着層を介して布帛が貼り合わされてなるものである。
(1)融点
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
(2)ミクロクリンプ、捲縮数
JIS L 1015 7.12に記載の方法により測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
(3)T/W
繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている、熱接着性複合短繊維Aおよびマトリックス繊維B(図1において0°≦θ≦45°)の総本数を(T)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている熱接着性複合短繊維Aおよびマトリックス繊維B(図1において45°<θ≦90°)の総本数をWとしてT/Wを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。
(4)固有粘度
オルトクロルフェノールを溶媒として35℃で測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
(5)密度、硬さ
JIS K−6401により測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
(6)裁断性
繊維構造体をスライサーで裁断する際の裁断性を◎、○、×の3段階評価した。(◎:良好、○:問題なし、×:不良)
(7)布帛表面の外観
布帛表面の外観を表面の平坦さの点で○、△、×の3段階判定を目視判断で行った。(○:表面が平坦である。△:表面に凹凸が少し見られる。×:表面に凹凸が見られる。)
(8)成型追従性
カップ形状に成型する際の成型のし易さおよび成型後の仕上がり状態の点で○、△、×の3段階判定を目視判断で行った。(○:成型しやすく、仕上がり状態も良好。△:成型しやすいが、仕上がり状態がやや悪く、シワが入ったり、サイズ変動したりする。×:シワ入りやサイズ変動が大きく、成型が非常に困難。)
(9)洗濯後の外観
家庭用洗濯機を用いて、50℃の温水を使用し、連続50分で10サイクルとする洗濯を50サイクル繰り返した後の型保持性を布帛表面の平坦さの点で○、△、×の3段階判定を目視判断で行った。(○:表面が平坦である。△:表面に凹凸が少し見られる。×:表面に凹凸が見られる。)
融点154℃の熱可塑性ポリエーテルエステル型エラストマーを鞘成分に用い、融点230℃ポリブチレンテレフタレートを芯成分に用いた単糸繊度6.6dtex、繊維長51mmの芯/鞘型熱接着性複合短繊維A(芯/鞘比=60/40:重量比)と、異方冷却により立体捲縮を有する単糸繊度13.3dtex、繊維長64mmの中空ポリエチレンテレフタレート繊維(マトリックス繊維B)を70:30の重量比率で混綿し、ローラーカード、クロスレイ、ローラーカードの順に通し、次にStruto社製Struto設備を使用し、図2のようにウエッブをヒダ折りし大部分の繊維を厚み方向に配列(T/W=4.7)させた後、温度200℃の熱処理炉にて繊維間を熱接着処理することで繊維構造体を得た。
熱接着性複合短繊維Aは実施例1と同様なものを使用し、マトリックス繊維Bとして、高粘度側ポリエステルとして固有粘度が0.65のポリエチレンテレフタレート(融点256℃)、低粘度側ポリエステルとして固有粘度が0.45のポリエチレンテレフタレート(融点256℃)を用いて(固有粘度差0.20)、重量比50/50となるように、常法によりサイドバイサイド型複合繊維糸を紡糸した。このサイドバイサイド型複合繊維糸を約2倍に延伸し表面処理剤(油剤)を付与したのち、通常のクリンパー装置を用いて機械捲縮を10個/25mm付与し、さらに51mmに切断し、マトリックス繊維Bとして、単糸繊度5.0dtexの潜在捲縮性能を有する非弾性捲縮短繊維を得た。
実施例1で使用した熱接着性複合短繊維Aとマトリックス繊維B、および実施例2で使用した潜在捲縮性マトリックス繊維Bを使用し、この順の重量比50:25:25で混綿し、それ以外は実施例1と同様にして複合繊維シートを作製した、評価結果を表1に示す。
実施例2において、マトリックス繊維Bとして、実施例2と同じものと、異方冷却により立体捲縮を有する単糸繊度13.3dtex、繊維長64mmの中空ポリトリメチレンテレフタレート繊維とを50:50の重量比率で混綿したものを使用し、それ以外は実施例2と同様にして複合繊維シートおよびカップ材を作製した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、熱接着性複合短繊維Aとして、鞘成分が融点110℃の共重合ポリエチレンテレフタレート、芯成分がポリエチレンテレフタレートであるものを用いること以外は実施例1と同様にして複合繊維シートを作製した。評価結果を表1に示す。風合いは非常に硬く、クッション感が劣るものであった。
実施例2において、熱接着性複合短繊維Aの鞘成分として融点が110℃の共重合ポリエチレンテレフタレート、芯成分がポリエチレンテレフタレートであるものを用いること以外は実施例2と同様にして複合繊維シートおよびカップ材を作製した。評価結果を表1に示す。風合いは非常に硬く、クッション感が劣るものであった。また、繊維構造体のストレッチ性が不十分なため成型がやや困難であった。さらに洗濯テストを実施したところ、洗濯後のサンプルに大きな凹凸が発生し見栄えが非常に悪いものとなった。
実施例1において、スライサーで裁断せず、切断面を形成しないこと(ウエッブの山部を残した状態)以外は実施例1と同様にして複合繊維シートを得た。評価結果を表1に示す。繊維構造体と布帛との摩擦が小さく、貼り合せが少し困難であった。
熱接着性複合短繊維Aと、マトリックス繊維Bを30:70の重量比率で混綿し実施例1と同様な工程を経て繊維構造体を作製した。外観上は特に問題なかったが、スライサーにて裁断したところ、繊維構造体内のウエッブの山同士の割れが発生し穴が所々に発生した。
2:繊維構造体の厚さ方向
3:熱接着性複合短繊維またはマトリックス繊維の配列方向
4:繊維構造体
5:ウエッブの山
6:スライスされる面
7:布帛
8:接着層
9:切断面
10:繊維構造体
11:布帛
12:接着層
13:切断面
14:繊維構造体
15:切断面
16:接着層
17:布帛
Claims (5)
- 120℃以上の融点を有する熱可塑性エラストマーと、非弾性ポリエステルとからなり、前者が少なくとも繊維表面に露出した熱接着性複合短繊維A、および非弾性ポリエステル系捲縮短繊維集合体からなるマトリックス繊維Bが含まれ、前記熱接着性複合短繊維A同士の接触点および/または前記熱接着性複合短繊維Aとマトリックス繊維Bとの接触点の少なくとも一部が熱接着している繊維構造体に、接着層を介して布帛が貼り合わされてなる複合繊維シートであって、
前記繊維構造体において、熱接着性複合短繊維Aとマトリックス繊維Bとの重量比がA:Bで45:55〜90:10の範囲内で、かつ熱接着性複合短繊維Aとマトリックス繊維Bが該繊維構造体の厚み方向に林立しており、該繊維構造体の、接着層と接する面が切断面であり、
かつ、マトリックス繊維Bを形成する非弾性ポリエステル系捲縮短繊維が、固有粘度において互いに0.1〜0.4異なる2種のポリエチレンテレフタレートからなり、潜在捲縮が発現してなるミクロクリンプを有することを特徴とする複合繊維シート。 - 前記繊維構造体において、その平均密度が0.015〜0.20g/cm 3 の範囲内である、請求項1に記載の複合繊維シート。
- 前記接着層が、ポリエステル系接着剤またはポリエステル系接着シートからなる、請求項1または請求項2に記載の複合繊維シート。
- 前記布帛が、ポリエステル繊維からなる請求項1〜3のいずれかに記載の複合繊維シート。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の複合繊維シートを用いて熱成型加工されてなる、乳房用カップからなる繊維製品。
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