JP4902391B2 - 多層繊維プレスボード、およびその製造方法 - Google Patents

多層繊維プレスボード、およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プレスされ3層以上の多層構造を有する多層繊維プレスボードであって、各層の密度が異なる多層繊維プレスボードおよびその製造方法、ならびに該多層プレスボードを用いた繊維製品に関する。
従来、一般に車両用シートのバックボードやドアトリムの基材などには、所定の強度を有する繊維成形体(ハードボード)が使用される。さらに、壁材や床材などの建築材料、高度AV機器の設置された空間を仕切るために用いられるパーテーションボードなど各種の用途でボードが使用されている。かかるボードとしては、ベニヤ板や、パルプと製紙スラッジからなるプレスボードなどが古くから知られている。
昨今、車両用途、建築材料などにおいて、軽量で剛性の高いプレスボードが求められている。ところで、既存の物は、樹脂でボードを固めた物やフィルムなどをはさみ込んで多層化したものがあるが、作業性などが煩雑となりまた、樹脂を使用することで有害な揮発成分が発散し人体にも良いものでなかった。また、特許文献1には、プレス面に起立するように配向した多数の木質構成要素を加熱、圧締して一体成形することにより軽量で剛性のあるものが提案されている。しかしながら、この特許文献1では、木質を配向ボックス内に自然落下させて堆積させ配向させているが、その配向は均一性に乏しく、応力がボードに加わった場合、不均一な所より亀裂が発生し十分な剛性が得られない。さらに、植物繊維であるケナフ繊維を使用し生分解性樹脂を用いて環境を考慮した材料として、特許文献2が提案されているが、軽量化した場合の剛性は不十分なものであった。
特開平09−277213号公報 特開2005−119123号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、環境負荷を低減し軽量で剛性の高い多層繊維プレスボードおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は、プレスされ3層以上の多層構造を有する多層繊維プレスボードであって、少なくとも下記のA層およびB層を含み、かつA層の平均密度がB層の平均密度よりも大であり、かつ、A層は、多層構造の最表面層および最裏面層に配置され、かつA層および/またはB層のマトリックス繊維として植物性繊維が含まれることを特徴とする多層繊維プレスボードに関する。
(A層)
250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(A1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%[ただし、(A1)+(A2)=100重量%]とからなり、熱接着性繊維(A2)どうしの接触点および/または熱接着性繊維(A2)とマトリックス繊維(A1)との接触点の一部が熱接着している。
(B層)
250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(B1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)95〜20重量%[ただし、(B1)+(B2)=100重量%]とからなり、熱接着性繊維(B2)どうしの接触点および/または熱接着性繊維(B2)とマトリックス繊維(B1)との接触点の一部が熱接着しており、
B層において、B層の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上である。
以上の本発明の多層繊維プレスボードは、好ましくは、全体の厚みが1〜20mmであり、かつ後記された「最大曲げ荷重試験」により測定される最大曲げ荷重が20〜60Nである。
次に、本発明は、250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(A1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%[ただし、(A1)+(A2)=100重量%]とからなるA層用ウェブを熱プレスすることによりA層用繊維構造体を得る一方、
250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(B1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)95〜20重量%[ただし、(B1)+(B2)=100重量%]とからなり、その厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上であるB層用ウェブを作製し、上記A層用繊維構造体が上下に、上記B層用ウェブを中間層になるように積層して熱プレスする、上記多層繊維プレスボードの製造方法に関する。
本発明によれば、環境負荷を低減し硬度が高く、軽量な多層繊維プレスボードおよびその製造方法および繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、A層に含まれるマトリックス繊維(A1)であるが、例えば車両用ボードを成形する場合、その熱成形温度は、190℃〜240℃であり、その温度よりも10℃以上高い、250℃以上の融点または分解点を有する繊維が必要である。このマトリックス繊維(A1)としては、合成繊維ではポリエステル系繊維、アラミド繊維、その他高融点繊維である。
なお、本発明において、融点が明確に観察されない場合は、軟化点をもって融点とする(以下も同様)。
また、合成繊維の場合、単繊維横断面形状は、通常の丸型、扁平、異型、中空などいずれでもよい。
さらに、ポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤なども必要に応じて配合されていても良い。
なお、マトリックス繊維(A1)としては、ポリエステル系繊維が好ましい。
ここで、A層に含まれるポリエステル系繊維(A1)としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリピバロラクトン、またはこれらの共重合体からなる短繊維ないしそれら短繊維の混綿体、または上記ポリマー成分のうちの2種類以上からなる複合短繊維などを挙げることができる。また、潜在捲縮性を有するポリエステル系サイドバイサイド複合繊維、親水性油剤を付与したポリエステル系繊維、吸湿加工を施したポリエステル系繊維、ポリマー改質された吸湿、吸水性ポリエステル系繊維でもよい。なかでも、繊維形成性などの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートからなる短繊維が特に好ましい。
かかるポリエステル系繊維には、捲縮が付与されていることが好ましい。その際、捲縮付与方法としては、熱収縮率の異なるポリマーをサイドバイサイド型に貼り合わせた複合繊維を用いてスパイラル状捲縮を付与、異方冷却によりスパイラル状捲縮を付与、捲縮数が3〜25個/25mm(好ましくは5〜20個/25mm)となるように通常の押し込みクリンパー方式による機械捲縮を付与など、種々の方法を用いればよいが、嵩高性、製造コストなどの面から機械捲縮を付与するのが最適である。
かかるポリエステル系繊維の単糸繊度は、あまり小さいと嵩性や反発性が低下し、またカード性が低下するおそれがある。逆に、あまり大きいと風合いやタッチが低下するおそれがあるので、0.8〜40dtex(より好ましくは1〜30dtex)であることが好ましい。また、繊維長が3〜150mm(より好ましくは5〜76mm)に裁断されていることが好ましい。なお、エアレイド法には短めの繊維長、カード法には長めの繊維長であることが好ましい。
また、マトリックス繊維(A1)としては、無機繊維では、ガラス繊維、カーボン繊維など、一方、環境負荷低減のために天然繊維を含む必要があり、天然繊維では、ウール、絹などの動物性繊維、綿、麻などの植物繊維などがあるが、特に、より好ましくは、一年生草本植物である。具体的には、ケナフ、ジュート、サイザル、フラックス、さとうきびなどである。これらは成長が早いため、安価な原料の入手が容易となる。特に、ケナフの靭皮から採取される繊維は、一般の木質繊維に比較して高強度であるため本発明の目的に対してより望ましい。これら繊維は、単独でも良いし、混ぜ合わせて使用してもよい
特に、マトリックス繊維(A1)としては、ケナフ、ジュート、サイザル、フラックス、サトウキビなどの植物性繊維が、得られるプレスボードが生分解性となることから好ましい。特に好ましくは、ケナフである。
これらの植物性繊維のマトリックス繊維(A1)中の割合は、好ましくは30〜80重量%、さらに好ましくは50〜70重量%である。30重量%未満では、得られるプレスボードの生分解性に乏しく、一方、80重量%を超えると、マトリックス材を接着させるバインダー材が不足し、強度低下を招く。
一方、A層に含まれる熱接着性繊維(A2)は、上記のマトリックス繊維(A1)を形成するポリマーの融点より40℃以上低い融点、すなわち210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーaが熱接着性成分として少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維であれば特に限定されない。上記繊維形成性ポリマーaと上記マトリックス繊維(A1)を形成するポリマーとの融点差が40℃未満では、熱処理による融着加工時の安定性が低下して生産性が不十分となり好ましくない。さらには、マトリックス繊維(A1)や熱接着性繊維(A2)の力学的特性が低下するおそれがある。
かかる繊維形成性ポリマーaとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、共重合ポリエステル系ポリマーおよびその共重合物(共重合ポリエステル系ポリマー)、ポリオレフィン系ポリマーおよびその共重合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー、低融点ポリアミド、ポリ乳酸などの生分解性ポリマーなどを挙げることができる。なかでも、A層用として共重合ポリエステル系ポリマーを用いると、硬い層が得られ好ましい。また、ポリ乳酸などの生分解性ポリマーを用いると、得られるプレスボードの生分解性が向上するのでより好ましい。
ここで、ポリウレタン系エラストマーとしては、分子量が500〜6,000程度の低融点ポリオール、例えばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエステルアミドなどと、分子量500以下の有機ジイソシアネート、例えばp,p’−ジフェニールメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート水素化ジフェニールメタンイソシアネート、キシリレンイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどと、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリコールアミノアルコールあるいはトリオールとの反応により得られるポリマーである。これらのポリマーのうちで、特に好ましいのはポリオールとしてはポリテトラメチレングリコール、またはポリ−ε−カプロラクタムあるいはポリブチレンアジペートを用いたポリウレタンである。この場合の有機ジイソシアネートとしてはp,p’−ビスヒドロキシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオールを挙げることができる。
また、ポリエステル系エラストマーとしては、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共重合してなるポリエーテルエステル共重合体、より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオールあるいは1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンメタノールなどの脂環式ジオール、またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、および平均分子量が約400〜5,000程度のポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−ポリプロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体などのポリ(アルキレンオキサイド)クリコールのうち少なくとも1種から構成される三元共重合体を挙げることができる。
特に、接着性や温度特性、強度の面からすればポリブチレン系テレフタレートをハード成分とし、ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。この場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタレートである。むろん、この酸成分の一部(通常30モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置換されていても良く、同様にグリコール成分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分以外のジオキシ成分で置換されていても良い。また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分はブチレングリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテルであってよい。
共重合ポリエステル系ポリマーとしては、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類および/またはヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカルボン酸類と、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、パラキシレングリコールなどの脂肪族や脂環式ジオール類とを所定数含有し、所望に応じてパラヒドロキシ安息香酸などのオキシ酸類を添加した共重合エステルなどを挙げることができ、例えばテレフタル酸とエチレングリコールとにおいてイソフタル酸および1,6−ヘキサンジオールを添加共重合させたポリエステルが好ましい。
ポリオレフィンポリマーとしては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
ポリビニルアルコール系ポリマーとしては、部分ケン化ポリビニルアルコール、またアリルアルコール、イタコン酸、アクリル酸、無水マレイン酸とその開環物、アリールスルホン酸、ビニルピロリドン、エチレン、ビバリン酸ビニルの如きビニル化合物や炭素数が4以上の脂肪酸ビニルエステルおよび上記イオン性基の一部または全量中和物などの変性ユニットにより変性したポリビニルアルコール系ポリマーも使用しうる。
生分解性ポリマーとしては、ポリ乳酸のほか、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラトン、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリブチレンテレフタレート、ポリヒドロキシブチレートなどが挙げられ、特にポリ乳酸が好ましい。
なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤なども必要に応じて配合されていても良い。
上記の熱接着性繊維(A2)は、上記繊維形成性ポリマーa単独からなるものでもよいし、繊維形成性ポリマーaと、該繊維形成性ポリマーaより高い(好ましくは40℃以上高い)融点を有する他の繊維形成性ポリマーとが貼り合わされた複合繊維であってもよい。その際、他の繊維形成性ポリマーとしては、耐熱性、熱収縮性、繊維形成性の点でポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどの非弾性ポリエステルが好ましく例示される。その際、熱融着成分が、少なくとも1/2の表面積を占めるものが好ましい。重量割合は、熱融着成分と相手方成分が、複合比率で30/70〜70/30の範囲にあるのが適当である。複合繊維の形態としては、熱融着成分と相手方成分とが、サイドバイサイド、芯鞘型であるのが好ましく、より好ましくは芯鞘型である。この芯鞘型の複合繊維では、繊維形成性ポリマーaが鞘部となるが、芯部は同心円状、もしくは、偏心状にあってもよい。特に、偏心状にある熱接着性複合繊維は、コイル状弾性捲縮が発現するので、同心円状にあるものより好ましい。
かかる熱接着性繊維(A2)において、単糸繊度としては、0.5〜30dtex(より好ましくは2〜13dtex、特に好ましくは2〜7dtex)であることが好ましい。かかる単糸繊度が0.5dtex未満では、繊維プレスボード製造工程でのカード紡出性が悪くなるおそれがある。逆に、単糸繊度が30dtexよりも大きいと、ウェブの絡合性が悪く、また繊維プレスボードとしての風合いが悪くなるおそれがある。かかる熱接着性繊維(A2)には、上記のマトリックス繊維(A1)と同様、捲縮が付与されていることが好ましい。捲縮数は、3〜25個/25mm(好ましくは5〜20個/25mm)である。また、熱接着性繊維(A2)の繊維長は特に限定されないが、上記のマトリックス繊維(A1)と同様、繊維長が3〜150mm(より好ましくは5〜76mm)に裁断されていることが好ましい。
本発明の多層繊維プレスボードにおいて、A層は、上記マトリックス繊維(A1)5〜80重量%、好ましくは50〜70重量%と、熱接着性繊維(A2)95〜20重量%、好ましくは20〜50重量%[ただし、(A1)+(A2)=100重量%]からなり、熱接着性繊維(A2)どうしの接触点および/または熱接着性繊維(A2)とマトリックス繊維(A1)との接触点の一部が熱接着している。
ここで、熱接着性繊維(A2)の比率がこの範囲より少ない場合は、熱固着点の数が少なくなり、繊維プレスボード製品としての強度が低下するだけでなく、圧縮などによる形態安定性が低下し好ましくない。逆に、熱接着性複合繊維(A2)の比率がこの範囲より多い場合は、熱処理加工時に収縮が大きくなり表面にシワや凹凸が発生しやすくなり好ましくない。
かかるA層の平均密度としては、0.40〜0.80g/cmの範囲内であることが好ましい。さらに好ましくは、0.50〜0.75g/mの範囲である。A層の平均密度が、0.40g/cmよりも小さいと十分な硬さが得られないおそれがある。逆に、A層の平均密度が0.80g/cmよりも大きいと、製造が困難となるおそれがある。
また、A層の厚さとしては0.5〜0.8mmの範囲内であることが好ましい。さらに好ましくは、0.5〜0.6mmである。
次に、本発明の多層繊維プレスボードにおいて、B層に含まれるマトリックス繊維(B1)は、A層に含まれるマトリックス繊維(A1)と同様のものでよい。
なお、マトリックス繊維(B1)には、単糸繊度が100dtex以上、好ましくは200〜800dtexの合成繊維を、5重量%以上、好ましくは30〜70重量%含有させることが、剛性及び生産性の面から望ましい。この合成繊維としては、上記各種の合成繊維などが使用され、捲縮はあってもよいが、無捲縮のものの方がより剛性向上に供与するため好ましい。
また、本発明の多層繊維プレスボードにおいて、B層に含まれる熱接着性繊維(B2)はA層に含まれる熱接着性繊維(A2)と同様のものでよい。
本発明の多層繊維プレスボードにおいて、B層は、上記マトリックス繊維(B1)5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%と、熱接着性繊維(B2)95〜20重量%、好ましくは80〜30重量%からなり、熱接着性繊維(B2)どうしの接触点および/または熱接着性繊維(B2)とマトリックス繊維(B1)との接触点の一部が熱接着している。
ここで、熱接着性繊維(B2)の比率がこの範囲より少ない場合は、熱固着点の数が少なくなり、プレスボード製品としての強度が低下するだけでなく、圧縮などによる形態安定性が低下し好ましくない。逆に、熱接着性複合繊維(B2)の比率がこの範囲より多い場合は、熱処理加工時に収縮が大きくなり、表面にシワや凹凸が発生しやすくなり好ましくない。
かかるB層の平均密度としては、0.30〜0.55g/cmの範囲内であることが好ましい。さらに好ましくは、0.35〜0.50g/mである。B層の平均密度が0.55g/cmよりも大きいと、B層が硬くなりクッション性が得られないおそれがあると同時に軽量化とはならない。逆に、B層の平均密度が、0.3g/cmよりも小さいと層の形状保持が困難となりおそれがある。
また、B層の厚さとしては、0.5〜2.0mmの範囲内であることが好ましい。さらに好ましくは、1.1〜1.3mmである。
かかるB層において、B層の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上であると、厚さ方向の剛性がアップされるため、成形時にA層が優先的にプレスされA層がさらに一層高密度となりやすく好ましい。上記T/Hは、さらに好ましくは2〜3である。
このように、B層において、繊維を厚さ方向に配列させる方法としては、マトリックス繊維(B1)と熱接着性繊維(B2)とを混綿し、ローラーカードにより均一なウェブとして紡出した後、熱処理機を用いて、ウェブをアコーディオン状(図1参照)に折りたたみながら加熱処理し、熱融着による固着点を形成させる方法などが好ましく例示される。例えば、特表2002−516932号公報に示された装置(市販のものでは、Struto社製、Struto設備など)を使用することで作製できる。
なお、A層もB層と同様な方法により作成してもよい。
また、A層、B層とも繊維が絡み合った状態であることが必要であるが、これは、繊維に捲縮を持った物を、ローラーカードなどを通すことで可能であり、繊維が均一に折りたたみ構造を作り、応力を均一に分散できる。
本発明の多層繊維プレスボードにおいて、A層は、多層構造の最表面層および最裏面層に配置されることが必要であるが、その中間層は、B層単独でもよいが、上記のA層とB層とが多層となっていても良い。
以上の本発明の多層繊維プレスボードの、全体の厚みは、好ましくは1〜10mm、さらに好ましくは2〜5mmであり、かつ後記された「最大曲げ荷重試験」により、最大曲げ荷重を測定すると全体の厚さが2mmの時30N、全体の厚さが3mmの時45Nであった。全体の厚みが1mm未満では、板厚が薄すぎるため、曲げ剛性が乏しい。一方20mmを超えるとB層の圧縮弾性率が乏しくなり、挫屈現象がおき剛性が低下する。
なお、最大曲げ荷重は、層全体の厚みやA層、B層の厚さを調整することにより、容易に変更可能である。
本発明の多層繊維プレスボードは、下記の製造方法で製造することができる。
すなわち、A層を作成する工程としては、250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(A1)/210℃以下の融点を有する熱接着性繊維(A2)を混綿した後、汎用の方法により繊維を積層させる。積層された繊維を繊維ウェブという。このとき、ローラーカードおよびクロスレイヤー、ランダムカード、エアレイドなどの乾式の繊維積層工程で実施し、汎用の方法により繊維ウェブを交絡させる。例えば、ニードル・パンチ法やステッチ・ボンド法など機械的に繊維ウェブを交絡させる。好ましくは、ニードル・パンチ法を用いる。さらに、熱風炉により熱融着繊維を溶かし繊維間を接合する方法や、繊維ウェブをストルートと熱成形炉により作成する方法がある。次に、A層を、190℃〜240℃の温度で熱プレスする。
一方、B層も同様に繊維を混綿し、繊維ウェブをストルートと熱成形炉により作成する。
次に、A層とB層を重ね合わせ、通常は、A層を上下とし、B層を中間層として重ね合わせ、汎用の方法により圧縮および加熱される。このときプレス温度は、好ましくは190℃〜240℃であり、より好ましくは220℃〜230℃である。なお、プレス温度は、プレス型表面温度であることを意味する。
また、この状態を加熱当初から60秒〜80秒間維持することが望ましい。
次に、繊維マットには、5〜6kgf/cmの圧力を加えることが望ましい。好ましくは繊維マットの両表面から密着状態で圧力を加える。
なお、加熱・圧縮手段としては圧力を繊維マットに均一に加えることが可能であれば、どのような圧縮手段をとってもよい。
次に、繊維マットを汎用の方法により冷却する。冷却することで取り扱いが容易となる。冷却するとは、少なくとも人が取り扱うのに適した温度にまで繊維マットの温度を下げることをいう。
ここで、加熱プレス工程の後、繊維マットを速やかに冷却することが望ましい。繊維マット内の繊維が損傷を防止または低減するためである。
以上の本発明のプレスボードにおいては、上述したように、A層および/またはB層のマトリックス繊維としては、植物性繊維が含まれている。この植物性繊維は、本発明のプレスボード全体に、通常、30〜80重量%、好ましくは50〜70重量%程度である。
また、本発明のプレスボードのタータル目付けが1,200g/mの時、A層の目付けは、通常、300〜700g/m、好ましくは500〜600g/m、B層の目付けは、通常、300〜700g/m、好ましくは400〜500g/mである。
次に、本発明の実施例および比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1) 融点
Du
Pont社製、熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
(2) 捲縮数
JIS
L 1015 7.12に記載の方法により測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
(3)T/H
繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている繊維(図1において矢印t方向を基準とし、矢印h方向への傾きが−45°≦θ≦45°)の総本数を(T)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維(図1において矢印t方向を基準とし、矢印h方向への傾きが45°<θ≦135°)の総本数を(H)としてT/Hを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。
(4)平均密度
下記式により平均密度(g/cm)を算出した。
平均密度(g/cm)=ウェブの目付け(g/cm)/層の厚さ(cm)
(5)(最大曲げ荷重試験)
図2において、まず、上述の冷却工程後の繊維成形体および比較繊維成形体から幅50mm,長さ150mmの試験片1を採取する。次に、それぞれの試験片1を、二つの支持台2,2を用いて均等に試験片1下部から支持する。このとき、支点間距離が100mmとなるようにする。次に、試験片1上部から、支持台2,2の中央位置に向かって荷重作用部材3を用いて荷重を加える。このとき、荷重作用部材3によって荷重を加えられる際の速度(荷重速度)は50mm/secである。なお、支持台2,2および荷重作用部材3の先端は半円状であり、その半円先端部分で試験片1と接触する。上述の半円先端部分の半径は3.2mmである。そして、それぞれの試験片1を屈曲させるのに要した最大の荷重を測定し、最大曲げ荷重(N)とする。
(6)層の厚み
各層の厚み測定方法として、多層繊維プレスボードの断面を、マイクロスープ(顕微鏡)を用い、各層の板厚を測定した。
[実施例1]
100%ケナフ由来の繊維でカット長が76mmのケナフ繊維と、通常に紡糸、延伸した軟化点が110℃の共重合ポリエステルを鞘部に、ガラス転位点67℃、融点256℃のポリエチレンテレフタレートを芯部とし、かつ体積比50/50の複合比率でできた繊維長51mmに切断した単糸繊度4.4dtexの熱接着性複合短繊維で構成され、各繊維の重量比をそれぞれ50%とするとともに混綿し、ランダムカード法を使用して繊維マットとした後、図3に示すように、さらに200℃で60秒間熱プレスし目付け375g/m、厚み0.6mmの繊維ボード(A層用)を作成した。
一方、ケナフ繊維に混ぜたものと同一の熱接着性複合短繊維50%(重量)と、常法により得られた単繊維の太さが90dtex(82デニール)、繊維長が76mm、捲縮数が8ケ/2.54cmの中実断面のポリエチレンテレフタレート短繊維(ポリエチレンテレフタレートの融点256℃)30%(重量)、さらに、常法により得られた太さが220dtex(200デニール)、繊維長が76mm、無捲縮の中実断面のポリエチレンテレフタレート短繊維(ポリエチレンテレフタレートの融点256℃)20%(重量)とをカードにより混綿し、ローラーカードとストルートおよび熱処理設備により、T/Hが4.1の目付け450g/m、厚み20mmの硬綿(B層用)を得た。
次いで、図4に示すように、上記A層用硬綿が上下に、上記B層用硬綿が中間層になるように積層し、200℃に加熱された金属製平板の間にはさみ、60秒間熱プレスした後、室温にて冷却し多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードは、図5に示すような断面構成図であり、全体として、目付け1,200g/m、厚さ2.3mm、A層の厚み0.5mm、A層の平均密度0.75g/cm、B層の厚み1.3mm、B層の平均密度0.35g/cmであった。最大曲げ荷重は、35Nであり、非常に硬いボードとなった。また、天然繊維使用のため、環境負荷低減となっている。
[実施例2]
実施例1において、B層の繊維配合が4.4dtexの熱接着性複合短繊維50%(重量)と常法により得られた太さが220dtex(200デニール)、繊維長が76mm、無捲縮の中実断面のポリエチレンテレフタレート短繊維(ポリエチレンテレフタレートの融点256℃)50%(重量)とし、目付け500g/m、厚み20mmの硬綿(B層用)を得た。それ以外は、実施例1と同様にして、多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードは、全体として、目付け1,250g/m、厚さ2.3mm、A層の厚さ0.5mm、A層の平均密度0.75g/cm、B層の厚さ1.3mm、B層の平均密度0.38g/cmであった。最大曲げ荷重は、50Nであり、非常に硬いボードとなった。また、天然繊維使用のため、環境負荷低減となっている。
[実施例3]
実施例1におけるA層において、ランダムカード後の厚手繊維ウェブを熱プレスせずに熱風170℃で60秒熱処理を行ったものを用意した、目付けは365g/mで、厚みは、18mmであった。そして、この繊維シートを上下に、実施例1のB層用硬綿が中間になるように積層し、200℃に加熱された金属製平板の間にはさみ、90秒間熱プレスした後、室温にて冷却し多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードは、全体として、目付け1,180g/m、厚さ2.5mm、A層の厚み0.6mm、A層の平均密度0.61g/cm、B層の厚み1.3mm、B層の平均密度0.35g/cmであった。最大曲げ荷重は、20Nであり、硬さにやや劣る繊維ボードとなった。
[比較例1]
実施例1において、B層をカードとクロスレイ方式により繊維ウェブを重ね合わせたものを作成し、次いで通気性のあるベルトによりウェブを挟み熱風処理により、T/Hが0.6の目付け460g/m、厚み20mmの硬綿(B層用)を得た。
次いで、実施例1と同様にして上記A層用硬綿が上下に、上記B層用硬綿が下になるように積層し、200℃に加熱された金属製平板の間にはさみ、60秒間熱プレスした後、室温にて冷却し多層繊維プレスボードを得た。
得られた多層繊維プレスボードは、全体として、目付け1,210g/m、厚さ2.4mm、A層の厚み0.6mm、A層の平均密度0.65g/cm、B層の厚み1.2mm、B層の平均密度0.38g/cmであったが、最大曲げ荷重は、15Nであり、硬さに劣る繊維ボードとなった。また、天然繊維使用のため、環境負荷低減とはなっている。
Figure 0004902391
本発明によれば、環境負荷を低減し軽量で剛性の高い多層繊維プレスボードおよびその製造方法を提供することにあり、車両用シートのバックボードやドアトリムの基材などには所定の強度を有する繊維成形体(ハードボード)、壁材や床材などの建築材料や、特にA層が表面側に位置するよう用いてなる、パーテーションボード、車両用内装材、人体用プロテクター、靴の中芯、靴の中敷などの繊維製品に利用でき、その工業的価値は極めて大である。
T/Hの測定方法を説明するための模式図である。 最大曲げ荷重試験の測定方法を説明するための模式図である。 A層を作成する方法を説明するための模式図である。 多層繊維プレスボードを作成する方法を説明するための模式図である。 多層繊維プレスボードを説明するための模式図である。

Claims (10)

  1. プレスされ3層以上の多層構造を有する多層繊維プレスボードであって、少なくとも下記のA層およびB層を含み、かつA層の平均密度がB層の平均密度よりも大であり、かつ、A層は多層構造の最表面層および最裏面層に配置され、かつA層および/またはB層のマトリックス繊維として植物性繊維が含まれることを特徴とする多層繊維プレスボード。
    (A層)
    250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(A1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%[ただし、(A1)+(A2)=100重量%]とからなり、熱接着性繊維(A2)どうしの接触点および/または熱接着性繊維(A2)とマトリックス繊維(A1)との接触点の一部が熱接着している。
    (B層)
    250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(B1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)95〜20重量%[ただし、(B1)+(B2)=100重量%]とからなり、熱接着性繊維(B2)どうしの接触点および/または熱接着性繊維(B2)とマトリックス繊維(B1)との接触点の一部が熱接着しており、
    B層において、B層の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上である。
  2. A層および/またはB層のマトリックス繊維に、他繊維としてポリエステル繊維が含まれる、請求項1に記載の多層繊維プレスボード。
  3. A層の平均密度が0.40〜0.80g/cmの範囲内である、請求項1または請求項2に記載の多層繊維プレスボード。
  4. A層の厚さが0.3〜0.8mmの範囲内である、請求項1〜3のいずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  5. B層の平均密度が0.30〜0.55g/cmの範囲内である、請求項1〜4のいずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  6. B層の厚さが0.5〜2.0mmの範囲内である、請求項1〜5のいずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  7. B層のマトリックス繊維(B1)として、単糸繊度が100dtex以上の繊維が含まれる、請求項1〜6のいずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  8. 多層繊維プレスボードの、全体の厚みが1〜20mmであり、かつ後記された「最大曲げ荷重試験」により測定される最大曲げ荷重が20〜60Nである請求項1〜7いずれかに記載の多層繊維プレスボード。
  9. 250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(A1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーaが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(A2)95〜20重量%[ただし、(A1)+(A2)=100重量%]とからなるA層用ウェブを熱プレスすることによりA層用繊維構造体を得る一方、
    250℃以上の融点または分解点を有するマトリックス繊維(B1)5〜80重量%と、210℃以下の融点を有する繊維形成性ポリマーbが少なくとも繊維表面に露出した熱接着性繊維(B2)95〜20重量%[ただし、(B1)+(B2)=100重量%]とからなり、その厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、B層の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(H)とするとき、T/Hが1.5以上であるB層用ウェブを作製し、上記A層用繊維構造体が上下に、上記B層用ウェブを中間層になるように積層して熱プレスする、請求項1に記載の多層繊維プレスボードの製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の多層繊維プレスボードを、A層が表面側に位置するよう用いてなる、パーテーションボード、車両用内装材、人体用プロテクター、靴の中芯、および靴の中敷から群より選択されるいずれかの繊維製品。
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