JP3172502U - マットレス用繊維構造体およびマットレス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非弾性捲縮短繊維と、非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿されたウエブをマットレスの巾方向に積層した後、熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または熱接着性複合短繊維と非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなる繊維構造体を得た後、マットレスを作製する。
【選択図】図1
Description
しかしながら、かかる繊維クッション材を使用したマットレスでは、背上げ機能に対応して屈曲は可能であるが、サイドアップ機能を有したベッドに対応した屈曲が困難であるという問題点があった。
また、本考案によれば、前記のマットレス用繊維構造体を含むマットレスが提供される。その際、マットレスが医療用または介護用であることが好ましい。
なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていてもよい。
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
オルトクロルフェノールを溶媒として35℃で測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
JIS L 1015に記載の方法により測定した。なお、n数5でその平均値を求めた。
熟練者10名が、マットレスの上に仰向けに寝て、クッション性について下記判定基準に基いて官能評価を行った。4級:極めて良好(弾力性がある)、3級:やや良好(やや弾力性がある)、2級:やや不良(やや硬い)、1級:不良(硬い)
温度25℃、湿度65%RHの部屋の中で熟練者10名が10分間歩行運動をした後、マットレスの上に仰向けに寝て、下記判定基準に基づいて官能評価を行った。
4級:極めて良好(弾力性がある)、3級:やや良好(やや弾力性がある)、2級:やや不良(やや硬い)、1級:不良(硬い)
フランスベッド株式会社製サイドアップベッド(品番FBSU−720・32TD)にマットレスを載せ、身長175cm、体重65kgの男性が仰向けに寝た状態で背上げ角度のみを70度としたときに、ベッド床板の背上げ屈曲点から伸ばした線がマットレス裏面対して直角なる様に長さ(L1)を計測し、下記判定基準により評価を行った。
対応性有り:L1≦70mm、対応性無し:L1>70mm
フランスベッド株式会社製サイドアップベッド(品番FBSU−720・32TD)にマットレスを載せ、身長175cm、体重65kgの男性が仰向けに寝た状態で背上げ角度を70度、サイドアップ角度を40度としたときに、ベッド床板のサイドアップ屈曲点から伸ばした線がマットレス裏面対して直角なる様に長さ(L2)を計測し、下記判定基準により評価を行った。
対応性有り:L2≦70mm、対応性無し:L2>70mm
温度20℃、湿度65%の環境に24時間放置したクッション材用繊維成型体をタテ10cm、ヨコ10cmの大きさに切り重量を測定(A)。この繊維クッション材を1分間水中に浸漬後、遠心脱水機に1分間いれて水を切った後に重量を測定(B)。さらに温度20℃、湿度65%RHの雰囲気下に放置して1時間後の重量を測定(C)。以上の測定した重量を用いて以下の計算式により乾燥率を求めた。
乾燥率(%)=(1−(C−A)/(B−A))×100
繊維クッション材を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている繊維(図3において0°≦θ≦45°)の総本数を(T)とし、繊維クッシ
ョン材の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維(図3において45°<θ≦90°
)の総本数を(H)としてT/Hを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所につ
いて各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。T/Wが1.5以上の場合、「繊維が厚さ方向に配列している。」とした。
テレフタル酸とイソフタル酸とを80/20(モル%)で混合した酸成分とブチレングリコールとを重合し、得られたポリブチレン系テレフタレート38重量%を更にポリテトラメチレングリコール(分子量2000)62重量%と加熱反応させ、ブロック共重合ポリエーテルポリエステルエラストマーを得た。この熱可塑性エラストマーの融点は155℃であった。この熱可塑性エラストマーを鞘(シース)に、ポリブチレンテレフタレート(融点224℃)を芯(コア)に、シース/コアの重量比で70/70なるように紡糸して偏心シース・コア型複合繊維を得た。得られた複合繊維を2.0倍に延伸したのち、80℃で乾燥し捲縮を発現させたのち、油剤を付与し、51mmに切断することにより、熱接着性短繊維を得た。該熱接着性短繊維において、単糸繊度は7.3dtex、捲縮数は13個/2.54cm、捲縮率は30%であった。
得られたマットレスはクッション性に優れ、蒸れにくく、ベッドの背上げ機能、サイドアップ機能の双方に対応して容易に屈曲するものであり、医療用マットレスとして、また介護用マットレスとして好適であった。
実施例1において繊維構造体を加熱成型する際の下のプレートにおいて、繊維構造体が当設する面をフラットなものとした。これにより繊維構造体の上表面および下表面ともフラットな形状としたこと以外は実施例1と同様に繊維構造体を作製し、該繊維構造体単独でマットレスとした。
得られたマットレスは実施例1と同等のクッション性および蒸れ難さを有したが、背上げ機能に対応した屈曲性は実施例1より劣るものであった。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ウエブをアコーデオン状に折り畳むかわりに、ウエブをマットレスの厚さ方向に積層した後、190℃×5分間処理し厚み30mm、目付け460g/m2の繊維構造体を得て、該繊維構造体を4枚上下に重ね合わせて実施例1と同様にマットレスを作製した。
得られたマットレスは実施例1と同等のクッション性および蒸れ難さを有したが、サイドアップ機能に対応した屈曲性は実施例1より劣るものであった。
2:互に隣りあるウエブ間の界面(ウエブアコーデオン状折り畳みの折り目)
3:マットレスの巾方向に形成された溝
Claims (9)
- 非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿されたウエブを積層して得られた、前記熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または前記熱接着性複合短繊維と前記非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在したマットレス用繊維構造体であって、
前記ウエブの積層方向がマットレスの巾方向であることを特徴とするマットレス用繊維構造体。 - 前記ウエブが、ウエブをアコーデオン状に折りたたむことにより積層されている、請求項1に記載のマットレス用繊維構造体。
- マットレス用繊維構造体の上表面または下表面において、複数の溝が巾方向に形成されている、請求項1または請求項2に記載のマットレス用繊維構造体。
- 前記溝において、深さが20〜30mmの範囲内であり、互いに隣り合う溝の間隔が50〜100mmの範囲内である、請求項3に記載のマットレス用繊維構造体。
- 前記非弾性捲縮短繊維がポリエステル系繊維からなる、請求項1〜4のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体。
- 前記熱融着成分がポリエステル系エラストマーからなる、請求項1〜5のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体。
- 繊維構造体の厚さが40〜100mmの範囲内であり、かつ繊維構造体の密度が20〜50kg/m3の範囲内である、請求項1〜6のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のマットレス用繊維構造体を含むマットレス。
- マットレスが医療用または介護用である、請求項8に記載のマットレス。
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JP2020045589A (ja) * | 2018-09-18 | 2020-03-26 | 株式会社エアウィーヴ | フィラメント3次元結合体およびその製造装置 |
JP2020122226A (ja) * | 2019-01-29 | 2020-08-13 | ヤマト産業株式会社 | 固綿への窪みの形成方法及び固綿の製造方法 |
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2011
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