JP3157094U - 袋状の寝具 - Google Patents

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【課題】就寝者の足部を包むことができる袋状の寝具であって、軽量性と保温性に優れる寝具を提供する。【解決手段】非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿され、該熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または該熱接着性複合短繊維と前記非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在し、かつ前記非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維とがその厚さ方向に配列してなる繊維構造体を用いて、袋状の寝具を得る。【選択図】図4

Description

本考案は、就寝者の足部を包むことができる袋状の寝具であって、軽量性と保温性に優れる寝具に関する。
従来、就寝者の足部を暖める手段として、就寝者の足部を包むことができる袋状の寝具が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、従来のものでは、保温性を高めるために厚さを大きくすると重くなり、逆に厚さを小さくすると、軽量にはなるものの保温性が不十分になるという問題があった。
特開2003−38325号公報 実用新案登録第3085731号公報
本考案は、上記の背景に鑑みなされたものであり、袋状の寝具であって、軽量性と保温性に優れる寝具を提供することにある。
本考案者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維とで構成された繊維構造体を用いて袋状の寝具を得る際、繊維を厚み方向に配列させることにより、低密度(軽量)であっても繊維構造体の厚さを大きくすることが可能となり、その結果、保温性を確保することができることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本考案に想到した。
かくして、本考案によれば「就寝者の足部を包むことができる袋状の寝具であって、該寝具が、非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿され、該熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または該熱接着性複合短繊維と前記非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在し、かつ前記非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維とがその厚さ方向に配列してなる繊維構造体を含むことを特徴とする就寝者の足部を包むことができる袋状の寝具。
」が提供される。
その際、前記非弾性捲縮短繊維が、ポリエステル系繊維またはアラミド系繊維またはポリオレフィン系繊維またはセルロース系繊維または天然繊維であることが好ましい。また、前記非弾性捲縮短繊維の単繊維径が9〜50μmの範囲内であることが好ましい。また、前記熱融着成分がポリエステル弾性繊維系接着成分からなることが好ましい。また、前記熱接着性複合短繊維の単繊維径が15〜30μmの範囲内であることが好ましい。また、前記繊維構造体の平均密度が10〜50kg/mの範囲内であることが好ましい。また、前記繊維構造体の厚さが10〜100mmの範囲内であることが好ましい。また、前記繊維構造体が、通気度10cm3/cm2・sec以下の布帛で覆われていることが好ましい。
本考案によれば、就寝者の足部を包むことができる袋状の寝具であって、軽量性と保温性に優れる寝具が得られる。
本考案の寝具の一例を模式的に示す図である。 T/Wの測定方法を説明するための図である。 実施例1で得られた寝具を模式的に示す図である。 実施例1で得られた寝具の縦断面を模式的に示す図である。
以下、本考案の実施の形態について詳細に説明する。本考案で使用する非弾性捲縮短繊維としては、綿、ウール等の天然繊維やカーボン繊維等の無機繊維、セルロース系繊維、アラミド系、ポリオレフィン系、ポリエステル系の合成繊維等、さらには雑綿又は反毛とよばれるリサイクル繊維等も使用できる。なかでも、取り扱い性及びリサイクル性の点より合成繊維が好ましい。特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリピバロラクトン、ポリ乳酸(PLA)、ステレオコンプレックスポリ乳酸、ポリオレフィン、またはこれらの共重合体からなる短繊維ないしそれら短繊維の混綿体、または上記ポリマー成分のうちの2種類以上からなる複合短繊維等を好ましく挙げることができる。かかるポリマー中には、着色剤、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていても良い。これら短繊維のうち、リサイクル性や繊維形成性等の観点からポリエチレンテレフタレートからなる短繊維が特に好ましい。
この場合の、捲縮付与方法としては、熱収縮率の異なるポリマーをサイドバイサイド型に張り合わせた複合繊維を用いてスパイラル状捲縮を付与、異方冷却によりスパイラル状捲縮を付与、捲縮数が3〜40個/2.54cm(好ましくは7〜15個/2.54cm)となるように通常の押し込みクリンパー方式による機械捲縮を付与など、種々の方法を用いればよいが、繊維構造体の厚みを確保するためには、嵩高性を保持しやすいスパイラル状捲縮を付与するのが最適である。
ここで、前記非弾性捲縮短繊維において、単繊維径が9〜50μmの範囲内であることが好ましい。該単繊維径が9μmよりも小さいと充分な剛性が得られず取り扱いが難しくなるおそれがある。逆に該単繊維径50μmよりも大きいと、非常に硬くなりクッション感が乏しい物となる。
前記非弾性捲縮短繊維の単繊維横断面形状は、通常の丸断面でもよいし、三角、四角、扁平、中空などの異型断面であってもよい。なお、単繊維横断面形状が異型の場合、前記単繊維径はその外接円の直径を使用するものとする。さらに、丸中空断面の場合は外径寸法を測定するものとする。
前記非弾性捲縮短繊維の繊維長としては30〜100mmの範囲内であることが好ましい。該繊維長が30mmよりも小さいと充分な剛性が得られないおそれがある。逆に該繊維長が100mmよりも大きいと工程安定性が損われるおそれがある。
次に、熱接着性複合短繊維の熱融着成分は、上記の非弾性捲縮短繊維を構成するポリマー成分より、40℃以上低い融点を有することが肝要である。この温度差が40℃未満では接着が不十分となる上、腰のない取り扱いにくい繊維構造体となるおそれがある。また、熱処理温度の細かな制御が必要となり、生産性に劣るものとなる。
ここで、熱融着成分として配されるポリマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、非弾性ポリエステル系ポリマー及びその共重合物、ポリオレフィン系ポリマー及びその共重合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー等を挙げることができ、ポリウレタン系エラストマーとしては、分子量が500〜6000程度の低融点ポリオール、例えばジヒドロキシポリエーテル、ジヒドロキシポリエステル、ジヒドロキシポリカーボネート、ジヒドロキシポリエステルアミド等と、分子量500以下の有機ジイソシアネート、例えばp,p’−ジフェニールメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート水素化ジフェニールメタンイソシアネート、キシリレンイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ヘキサメチレンジイソシアネート等と、分子量500以下の鎖伸長剤、例えばグリコールアミノアルコールあるいはトリオールとの反応により得られるポリマーである。
これらのポリマーのうちで、特に好ましいのはポリオールとしてはポリテトラメチレングリコール、またはポリ−ε−カプロラクタムあるいはポリブチレンアジペートを用いたポリウレタンである。この場合の有機ジイソシアネートとしてはp,p’−ビスヒドロキシエトキシベンゼンおよび1,4−ブタンジオールを挙げることができる。
また、ポリエステル系エラストマーとしては熱可塑性ポリエステルをハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソフトセグメントとして共重合してなるポリエーテルエステル共重合体、より具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカルボン酸の少なくとも1種と、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールネオペンチルグリコール、デカメチレングリコール等の脂肪族ジオールあるいは1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンメタノール等の脂環式ジオール、またはこれらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成分の少なくとも1種、および平均分子量が約400〜5000程度のポリエチレングリコール、ポリ(1,2−および1,3−ポリプロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランとの共重合体等のポリ(アルキレンオキサイド)クリコールのうち少なくとも1種から構成される三元共重合体を挙げることができる。
特に、接着性や温度特性、強度の面からすればポリブチレン系テレフタレートをハード成分とし、ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。この場合、ハードセグメントを構成するポリエステル部分は、主たる酸成分がテレフタル酸、主たるジオール成分がブチレングリコール成分であるポリブチレンテレフタレートである。むろん、この酸成分の一部(通常30モル%以下)は他のジカルボン酸成分やオキシカルボン酸成分で置換されていても良く、同様にグリコール成分の一部(通常30モル%以下)はブチレングリコール成分以外のジオキシ成分で置換されていても良い。また、ソフトセグメントを構成するポリエーテル部分はブチレングリコール以外のジオキシ成分で置換されたポリエーテルであってよい。
共重合ポリエステル系ポリマーとしては、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類および/またはヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂環式ジカルボン酸類と、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、パラキシレングリコールなどの脂肪族や脂環式ジオール類とを所定数含有し、所望に応じてパラヒドロキシ安息香酸などのオキシ酸類を添加した共重合エステル等を挙げることができ、例えばテレフタル酸とエチレングリコールとにおいてイソフタル酸および1,6−ヘキサンジオールを添加共重合させたポリエステル等が使用できる。
また、ポリオレフィンポリマーとしては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、さらにはそれらを変性した物等を挙げることができる。
上記の熱融着成分の中でも、ブロック共重合ポリエーテルエステルが、嵩ヘタリがすくなく特に好ましい。なお、上述のポリマー中には、各種安定剤、紫外線吸収剤、増粘分岐剤、艶消し剤、着色材その他各種の改良剤等も必要に応じて配合されていても良い。
熱接着性複合短繊維において、熱融着成分の相手側成分としては前記のような非弾性のポリエステルが好ましく例示される。その際、熱融着成分が、少なくとも1/2の表面積を占めるものが好ましい。重量割合は、熱融着成分と相手側成分が、複合比率で10/90〜70/30の範囲にあるのが適当である。熱接着性複合短繊維の形態としては、特に限定されないが、熱融着成分と相手側成分とが、サイドバイサイド、芯鞘型であるのが好ましく、より好ましくは芯鞘型である。この芯鞘型の熱接着性複合短繊維では、熱融着成分が鞘部となり、相手側成分が芯部となるが、この芯部は同心円状、または偏心状にあってもよい。
かかる熱接着性複合短繊維において、単繊維径としては15〜30μmの範囲内であることが好ましい。かかる熱接着性複合短繊維は、繊維長が3〜100mmに裁断されていることが好ましい。
本考案においては、上記非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維を混綿させ、加熱処理することにより、該熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または該熱接着性複合短繊維と該非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在してなる繊維構造体が形成される。
この際、非弾性捲縮短繊維と熱接着複合短繊維との重量比率は90/10〜10/90である必要がある。熱接着複合短繊維の比率がこの範囲より少ない場合は、固着点が極端に少なくなり、繊維構造体の腰がなく、且つ均一性が不十分で、表面の割れが発生し外観不良となる。一方、熱接着複合短繊維の比率がこの範囲より多い場合は、固着点が多くなり過ぎ、熱処理工程での取扱い性が低下する。
さらに、本考案の寝具に含まれる繊維構造体において、図1に模式的に示すように、前記熱接着性複合短繊維と前記非弾性捲縮短繊維とが繊維構造体の厚さ方向に配列していることが肝要である。ここで、「厚さ方向に配列している」とは、図2に示すように繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されている繊維の総本数を(T)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている繊維の総本数を(W)とするとき、T/Wが1.5以上であることである。また、本考案の寝具を使用する際に、繊維の方向が寝具の厚さ方向であることが好ましい。
本考案においては、構成繊維が繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されていることで、低密度であっても繊維構造体の厚さを大きくすることが可能となり保温性を確保することができる。
さらに、構成繊維が繊維構造体の厚さ方向に対して平行に配列されている並びが繊維構造体の長さ方向と一致している場合、その方向と垂直に上層と下層を作成した場合、繊維構造体が体に添ってたるむため、体をしっかりと包むこととなり、保温性などをアップできる。
このような繊維構造体を製造する方法には特に限定はなく、従来公知の方法を任意に採用すれば良いが、例えば非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維とを混綿し、ローラーカードにより均一なウェッブとして紡出した後、特開2007−025044号公報の図1に示すような熱処理機を用いて、ウェッブをアコーデオン状に折りたたみながら加熱処理し、熱融着による固着点を形成させる方法などが好ましく例示される。例えば特表2002−516932号公報に示された装置(市販のものでは、例えばStruto社製Struto設備など)などを使用するとよい。
かくして得られた繊維構造体において、その厚さとしては、制限はないが、10〜100mmであることが好ましい。該厚さが10mmよりも小さいと、保温性が損われるおそれがある。逆に、該厚さが100mmよりも大きいと、取扱い性が損われるおそれがある。なお、10mmを重ね合わせて100mmとしても良い。また、繊維構造体の平均密度としては5〜50kg/mの範囲内であることが好ましい。
かかる繊維構造体には、撥水加工、防炎加工、難燃加工、マイナスイオン発生加工、金属蒸着など公知の機能加工が付加されていてもさしつかえない。
本考案の寝具は、図3に模式的に示すように、下層5と上層6とで構成されている。ここで、下層5と上層6とは、図3および図4に模式的に示すように周縁部が縫着されているか、接着剤や面ファスナーなどにより固着されており、袋状になっている。
ここで、図4に模式的に示すように、前記繊維構造体は、下層5および/または上層6(好ましくは下層5および上層6)に含まれており、該繊維構造体は表地(上側地)と裏地(下側地)とで挟まれていることが好ましい。
その際、通気度が10cm/cm・sec以下である低通気布帛(側地)で表地および/または裏地として覆われた構造であると、人体より放熱された熱を低通気布帛で寝具内に閉じ込めることができるため、寝具の保温性を向上させることができ好ましい。該布帛の通気度が10cm/cm・secを超える場合は、布団からの放熱が大きくなるため、寝具の保温性が損われるおそれがある。なお、通気度が10cm/cm・sec以下である低通気布帛は、公知のポリエステル繊維や綿繊維を用いて常法により織編成した織編物(通気度を10cm/cm・sec以下とする上で織物が好ましい。)
本考案の寝具において、その寸法は特に限定されないが、長さとしては、足部から腰部まで暖められるよう50〜150cmの範囲であることが好ましい。また、巾としては2人以上が同時に足部を暖められるよう70〜200cmの範囲内であることが好ましい。
また、本考案の寝具において、蓄冷剤(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムタイプ蓄冷材、接触冷感生地(例えば、接触面積の大きな異型(扁平、くびれ付扁平など)断面繊維やナノ繊維(単繊維径が1000nm以下)を含む極細繊維による生地)、温度20℃、相対湿度80%の条件下で40重量%以上の吸湿性能を有する吸湿性繊維を含む高吸水性構造体よりなるシートなどを付加することも好ましいことである。
本考案の寝具において、前記繊維構造体が下層5および/または上層6に含まれているので、軽量性および保温性に優れる。
本考案の寝具を使用する際、就寝者は足部挿入口7から足部を該寝具に挿入し、使用する。その際、就寝者は足部だけを足部挿入口7から挿入して使用してもよいし、敷きふとんおよび/または掛けふとんと同時に足部を該寝具に挿入してもよい。さらには、該寝具をふとんの中に入れて使用してもよいし、単独で使用してもよい。
以下、実施例をあげて本考案を詳細に説明するが、本考案はこれらによって何ら限定されるものではない。
(1)融点
Du Pont社製 熱示差分析計990型を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
(2)T/W
繊維構造体を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている、非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維(図2において0°≦θ≦45°)の総本数を(T)とし、繊維構造体の厚さ方向に対して垂直に配列されている非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維(図2において45°<θ≦90°)の総本数をWとしてT/Wを算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。
(3)厚さ、目付、密度
JIS K6400により測定した。
(4)保温性
サーマルマネキン法(室内温度設定20℃)でCLO値を測定した。
[実施例1]
テレフタル酸とイソフタル酸とを80/20(モル%)で混合した酸成分とブチレングリコールとを重合し、得られたポリブチレン系テレフタレート38重量%を更にポリテトラメチレングリコール(分子量2000)62重量%と加熱反応させ、ブロック共重合ポリエーテルポリエステルエラストマーを得た。この熱可塑性エラストマーの融点は155℃であった。この熱可塑性エラストマーを鞘(シース)に、ポリエチレンテレフタレート(融点256℃)を芯(コア)に、シース/コアの重量比で50/50なるように紡糸して偏心シース・コア型複合繊維を得た。得られた複合繊維を2.0倍に延伸したのち、80℃で乾燥し捲縮を発現させたのち、油剤を付与し、51mmに切断することにより、熱接着性短繊維を得た。該熱接着性短繊維において、単糸繊度は6.6dtex、捲縮数は13個/2.54cm、捲縮率は30%であった。
次いで、該熱接着性短繊維40重量%と、非弾性捲縮短繊維として常法にて得られたポリエチレンテレフタレート短繊維(単糸繊度6.6dtex、繊維長64mm、捲縮数9個/2.54cm、捲縮率34%、断面形状は丸中空、融点256℃)60重量%とを混綿し、通常のカード機でウエブを作製し、Struto社製Struto設備(特表2002−516932号公報に示された装置と同様のもの)を用いて、ローラ表面速度2.5m/分の駆動ローラにより、熱風サクション式熱処理機(熱処理ゾーンの長さ5m、移動速度1m/分)内へ押し込むことでアコーデオン式に折り畳み、熱風200℃×5分間処理し繊維構造体を得た。該繊維構造体において、T/Wが1.5以上と熱接着性複合短繊維と非弾性捲縮短繊維とが繊維構造体の厚さ方向に配列していた。なお、重量は450g/m、厚み30mmであった。また、熱接着性複合短繊維の単繊維径は26μm、非弾性捲縮短繊維の単繊維径は26μmであった。この繊維構造体を巾100cm長さ72cmに裁断した。
一方、上層6の表地8として、経糸および緯糸にポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント(総繊度83dtex)を用い、経糸密度が200本/2.54cm、緯糸密度が190本/2.54cm、通気度が2cm3/cm2・sec 、目付けが100g/m2の織物を用意した。
また、上層6の裏地10および下層5の下側地(床側)13および下層5の上側地(就寝者側)11として、綿糸(40番手)とポリエステルマルチフィラメント糸(56dtex)スムースとからなる両面編地を用意した。通気度は80cm3/cm2・sec 、目付けは300g/m2であった。
次いで、図3および図4に示すように、上層6が表地8、繊維構造体9、および裏地10で構成され、一方、下層5が上側地11、繊維構造体12、および下側地13で構成され、上層6と下層5との周縁部が縫着された袋状の寝具を得た。
実際にこの袋状寝具を、足部挿入口7から足部を該寝具に挿入して使用したところ、軽量であり、非常に暖かく、保温性に優れるものであった。
[比較例1]
実施例1において、繊維構造体のかわりに、ポリエチレンテレフタレートからなる中空綿6.6dtexの開繊し、実施例1の繊維構造体と同重量のカード綿を使用した袋状寝具を作製し使用したところ、実施例1で得られたものより保温性に劣るものであった。
[比較例2]
実施例1において、繊維構造体のかわりに、ポリエチレンテレフタレートからなる中空綿6.6dtexの開繊し、実施例1と同程度の保温性となるようカード綿を使用した袋状寝具を作製し使用したところ、実施例1で得られたものより軽量性に劣るものであった。
本考案によれば、就寝者の足部を包むことができる袋状の寝具であって、軽量性と保温性に優れる寝具が提供され、その工業的価値は極めて大である。
1:熱接着性複合短繊維または非弾性捲縮短繊維
2:繊維構造体の厚さ方向
3:熱接着性複合短繊維または非弾性捲縮短繊維の配列方向
4:繊維構造体
5:下層
6:上層
7:足部挿入口
8:上層の表地
9:繊維構造体
10:上層の裏地
11:下層の上側地
12:繊維構造体
13:下層の下側地(床側)
14:縫着部

Claims (8)

  1. 袋状の寝具であって、該寝具が、
    非弾性捲縮短繊維と、該非弾性捲縮短繊維を構成するポリマーよりも40℃以上低い融点を有するポリマーが、熱融着成分としてその表面に配された熱接着性複合短繊維とが重量比率で90/10〜10/90となるように混綿され、該熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または該熱接着性複合短繊維と前記非弾性捲縮短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在し、かつ前記非弾性捲縮短繊維と熱接着性複合短繊維とがその厚さ方向に配列してなる繊維構造体を含むことを特徴とする袋状の寝具。
  2. 前記非弾性捲縮短繊維が、ポリエステル系繊維またはアラミド系繊維またはポリオレフィン系繊維またはセルロース系繊維または天然繊維である、請求項1に記載の袋状の寝具。
  3. 前記非弾性捲縮短繊維の単繊維径が9〜50μmの範囲内である、請求項1または請求項2に記載の袋状の寝具。
  4. 前記熱融着成分がポリエステル弾性繊維系接着成分からなる、請求項1〜3のいずれかに記載の袋状の寝具。
  5. 前記熱接着性複合短繊維の単繊維径が15〜30μmの範囲内である、請求項1〜4のいずれかに記載の袋状の寝具。
  6. 前記繊維構造体の平均密度が10〜50kg/mの範囲内である、請求項1〜5のいずれかに記載の袋状の寝具。
  7. 前記繊維構造体の厚さが10〜100mmの範囲内である、請求項1〜6のいずれかに記載の袋状の寝具。
  8. 前記繊維構造体が、通気度10cm3/cm2・sec以下の布帛で覆われている、請求項1〜7のいずれかに記載の袋状の寝具。
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JP2012112072A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Teijin Fibers Ltd 繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012112072A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Teijin Fibers Ltd 繊維構造体および複合繊維構造体およびクッション材および吸音材および断熱材

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