JP2018195534A - 照明装置 - Google Patents

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Atsushi Suzuki
篤 鈴木
浩 玉置
Hiroshi Tamaoki
浩 玉置
石渡 豊明
Toyoaki Ishiwatari
豊明 石渡
逸人 阿部
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逸人 阿部
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Abstract

【課題】 十分に光が拡散した柔らかい分散光を発する照明装置を提供すること。【解決手段】 光源と光拡散シートからなる照明装置であって、光拡散シートが光透過性の表面層と、繊維が縦方向に配向した縦型繊維層から構成される照明装置。さらには、光源が発光ダイオードであることや、表面層が繊維シートであること、縦型繊維層における繊維の縦方向/横方向比(T/W比)が1.5以上であること、縦型繊維層が不織布をアコーディオン状に折りたたんだものであることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は柔らかい散乱光を発する照明装置であって、特に移動車両等に適した照明装置に関する。
照明装置においては、光源からの直接光を拡散させ、柔らかい分散光として用いることが一般に行われている。直接光よりも分散光の方が、柔らかく、寛いだ雰囲気となるためである。特に最近省エネルギー化に伴い活用されることの多い発光ダイオード(以下「LED」ともいう)照明は、その光源の指向性が強く、通常の室内照明としては、光を拡散させて分散光として用いられることが多い。
そして例えば特許文献1では、光を拡散させるために、すりガラスや乳白色半透明板、半透明プラスチックシート等が具体的に開示されている(請求項等)。しかし、これらの光拡散シートは薄く、光は拡散こそしているものの、柔らかい分散光とは言えないものであった。この光拡散シートを厚くすることは容易であるものの、単純に厚さの分だけ暗くなる、という問題があった。
特開2004−347714号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、十分に光が拡散した柔らかい分散光を発する照明装置を提供することを目的とする。
本発明の照明装置は、光源と光拡散シートからなる照明装置であって、光拡散シートが光透過性の表面層と、繊維が縦方向に配向した縦型繊維層から構成されることを特徴とする。
さらには、光源が発光ダイオードであることや、表面層が繊維シートであること、縦型繊維層における繊維の縦方向/横方向比(T/W比)が1.5以上であることが好ましい。また、縦型繊維層が不織布をアコーディオン状に折りたたんだものであることが好ましい。
さらにもう一つの本発明の光拡散シートの製造方法は、不織布をアコーディオン状に折りたたみ、光透過性の表面層と積層することを特徴とする。
本発明によれば、十分に光を拡散した柔らかい分散光を発する照明装置が提供される。
本発明の模式図 繊維方向(T、W)の測定方法を説明するための模式図 本発明の実施例2の表面層である編物を表側から見た図
本発明の照明装置は、光源と光拡散シートからなり、光拡散シートが光透過性の表面層と、繊維が縦方向に配向した縦型繊維層から構成されることを特徴とする。
ここで光拡散シートの主要部である縦型繊維層は、繊維が縦方向に配向していることが必要である。さらにはその縦型繊維層における繊維の縦方向/横方向比(T/W比)が1.5以上であることが好ましい。
このように縦方向(厚さ方向)に繊維が配向した縦型繊維層を用いることにより、光拡散シートとしては光が繊維に沿って浅い侵入角度で反射され、その縦型繊維層の厚さに対し光の強度を高く保ちながら、乱反射がされた多数の光線を透過することが可能となる。特に移動車両等の騒音の大きい場所にて照明用に用いられた場合に、厚い縦型繊維層を有する本発明の光拡散シートは、音の反射が少なく、吸音性に優れたシートとなる。さらに、クッション感も好ましい物となる。
さらにこの縦型繊維層は、短繊維と熱接着性複合短繊維とが混綿され、該熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または該熱接着性複合短繊維と前記短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在しているものであることが好ましい。
この縦型繊維層に用いられる繊維としては、綿、ウール等の天然繊維やガラス繊維等の無機繊維、セルロース系繊維、アラミド系、ポリオレフィン系、ポリエステル系の合成繊維等、さらには雑綿又は反毛とよばれるリサイクル繊維等も使用できる。なかでも、白色繊維であることが好ましい。白色繊維としては、光を反射しやすい酸化チタン等を含有した繊維や、光を透過しやすい無色透明の繊維などを挙げることができる。特には取り扱い性に優れた合成繊維であることが好ましい。なおここで無色透明とは微細な繊維構造等であることによって一見白色に見えるものも含まれる。さらに、リサイクル性や繊維形成性等の観点からは、ポリエチレンテレフタレートからなる繊維であることが、特に好ましい。
また縦型繊維層の光散乱性や吸音性をさらに高めるためには、繊維が捲縮していることが好ましい。この場合の捲縮付与方法としては、熱収縮率の異なるポリマーをサイドバイサイド型に張り合わせた複合繊維を用いてスパイラル状捲縮を付与したり、異方冷却によりスパイラル状捲縮を付与したり、通常の押し込みクリンパー方式による機械捲縮を付与するなど、種々の方法を用いればよいが、製造コスト等の面からは機械捲縮を付与するのが最適である。さらにその捲縮数としては、3〜40個/2.54cm、より好ましくは7〜15個/2.54cm、であることが好ましい。
またここで、繊維の単繊維径としては、9〜50μmの範囲内であることが好ましい。単繊維径を小さくすることにより、光分散性や吸音性を高めることができる。逆に単繊維径を大きくすることによって、繊維層の剛性を高め、後に述べる支持体ともなる表面層をより薄いものとすることが可能になる。
このような繊維の単繊維横断面形状は、通常の丸断面でもよいし、三角、四角、扁平、中空などの異型断面であってもよい。なお、単繊維横断面形状が異型の場合、前記の単繊維の直径としては、その外接円の直径を使用するものとする。また、丸中空断面の場合は外径寸法を測定してその直径とする。
このような縦型繊維層としては、不織布であることが好ましいが、さらには短繊維からなる不織布であることがより好ましい。
短繊維として用いる場合の繊維長としては、30〜100mmの範囲内であることが好ましい。該繊維長を大きくすることにより、形態安定性を高めることが可能となる。逆に繊維長を小さくすると、加工しやすく工程安定性が向上する。
また光拡散シート中の縦型繊維層としては、熱接着性繊維を含むことが好ましい。熱接着性繊維を含むことによって、繊維層の変形を有効に防止することが可能となる。
熱接着性繊維としては、熱融着性成分を一部に含む複合繊維であることが好ましい。そのような熱接着性複合繊維の熱融着成分としては、上記の繊維を構成するポリマー成分より、40℃以上低い融点を有することが好ましい。この温度差を大きくすることにより、繊維間の接着性を向上させたり、取り扱い安い縦型繊維層が得られる。また、縦型繊維層を製造する際の熱処理温度の制御が容易となり、生産性が向上する。
ここで、熱融着成分として配されるポリマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、非弾性ポリエステル系ポリマー及びその共重合物、ポリオレフィン系ポリマー及びその共重合物、ポリビニルアルコ−ル系ポリマー等を挙げることができる。
中でも、特に接着性や温度特性、強度の面からすれば、ポリブチレン系テレフタレートをハード成分とし、ポリオキシブチレングリコールをソフトセグメントとするブロック共重合ポリエーテルエステルが好ましい。
熱接着性繊維としては、熱接着性の複合繊維であることも好ましく、さらにはその際、熱融着成分が、複合繊維の少なくとも1/2の表面積を占めるものであることが好ましい。重量割合は、熱融着成分とその他の相手側成分が、複合比率で10/90〜70/30の範囲にあることが好ましい。このような熱接着性複合繊維の形態としては、特に限定されないが、熱融着成分と相手側成分とが、サイドバイサイド、あるいは芯鞘型であることが好ましく、より好ましくは芯鞘型である。この芯鞘型の熱接着性複合繊維では、熱融着成分が鞘部となり、相手側成分が芯部となるが、この芯部は同心円状、または偏心状にあってもよい。
かかる熱接着性複合繊維において、単繊維径としては15〜30μmの範囲内であることが好ましい。かかる熱接着性複合繊維も短繊維であって、繊維長が3〜100mmに裁断されていることが好ましい。
本発明にて用いられる縦型繊維層は、例えば上記のような短繊維と熱接着性複合短繊維とを混綿し、加熱処理することにより得られる物であることが好ましい。そのような縦型繊維層には、熱接着性複合短繊維同士が交差した状態で熱融着された固着点および/または該熱接着性複合短繊維と該短繊維とが交差した状態で熱融着された固着点とが散在している。
縦型繊維層中の短繊維と熱接着複合短繊維との重量比率は90/10〜10/90であることが好ましい。熱接着複合短繊維の比率が大きい場合は、固着点が増え、縦型繊維層に適度の硬さと、その均一性を向上させ、表面外観が向上する。一方、熱接着複合短繊維の比率が小さい場合は、固着点が適度な割合となり、熱処理工程での取扱い性が向上する。
さらに、光拡散シートに用いる縦型繊維層としては、図2に模式的に示すように、前記熱接着性複合短繊維と前記短繊維とが縦型繊維層の厚さ方向に縦に配列していることが好ましい。ここで、「厚さ方向に縦に配列している」とは、縦型繊維層の厚さ方向に対して平行に縦に配列されている繊維の総本数を(T)とし、縦型繊維層の厚さ方向に対して垂直に横に配列されている繊維の総本数を(W)とするとき、Tの本数が多いことであって、本発明では縦方向/横方向比(T/W比)が1.5以上であることが好ましい。さらには縦方向/横方向比(T/W比)が2.0〜8.0の範囲にあることが好ましい。また、このような縦型繊維層は、平面方向に、特に工程中のシートが流れる方向に広がり配向した繊維からなる繊維ウェブを、アコーディオン状に折りたたみ、最終的な繊維の方向が光拡散シートの厚さ方向、すなわち縦方向を主とするものであることが好ましい。
縦型繊維層の厚さとしては2.0〜20.0mm、さらには4.0〜10.0mmの範囲であることが好ましい。また縦型繊維層の目付としては50〜600g/cm、特には、80〜400g/cmの範囲であることが好ましい。
このような縦型繊維層を得る方法には特に限定はなく、従来公知の方法を任意に採用すれば良いが、例えば短繊維と熱接着性複合短繊維とを混綿し、ローラーカードにより均一なウェッブとして紡出した後(面方向、および工程通過方向に繊維は配向している)、熱処理機を用いて、ウェッブをアコーディオン状に折りたたみながら加熱処理し、熱融着による固着点を形成させる方法などが好ましく例示される。
そしてさらにそのアコーディオン状に折りたたまれた繊維層は、その上下をスライス処理等にて、取り除くことが好ましい。取り除く量としては上下表面の各30%以内の厚さであることが好ましい。上下面は折りたたみ構造の屈曲部に相当し、構成繊維が横方向に広がっている傾向にあるからである。
そして本発明の照明装置は、上記の縦型繊維層とともに表面層を有する光拡散シートを用いている。
ここで光拡散シートとして、上記の縦型繊維層とともに用いられる表面層は、光透過性があることが必要である。さらには縦型繊維層よりも光透過性に優れることが好ましい。このような表面層としては、層を構成する材料自体はあまり光を透過しない比較的厚い板に、光を透過する穴をあけたパンチング板でもよい。さらに、網、薄いフィルム、繊維シート等の様々な構造を採用することができる。材質は金属、合成樹脂のいずれも用いることができる。光を透過すれば着色されたものであっても良いし、透明な合成樹脂からなるものであることも好ましい。なおここで透明とは微細な繊維構造等であることによって一見白色のシートも含むものである。光拡散シートのもう一つの縦型繊維層の効果をより発揮させるためには、表面層としては薄いフィルムや繊維シートであることが好ましい。このような表面層の厚さとしては縦型繊維層の1/2以下、特には1/10以下の厚さであることが好ましい。さらに光透過性や吸音性の観点からは1mm以下、さらには10〜100μmのフィルムであることや、織編物等の繊維シートであることが好ましい。
中でも表面層が繊維シートであって、編柄や織柄によって、粗密部分が存在したり、空隙が存在する繊維シートであることが好ましい。中でも編物は容易にさまざまな空隙を設けることができ、好ましい。また、前記繊維シートにおいては、繊維シートの厚さが3mm以下、好ましくは0.5〜2.0mm、であることが好ましい。また、かかる繊維シートにおいて、繊維シートの目付けとしては30〜500g/mの範囲内であることが好ましい。
繊維シートを用いる場合、その織編物に用いる繊維糸条としては20〜1500dtexの範囲であることが好ましく、糸条を構成するフィラメント数としては24〜300本であることや、短繊維繊度が0.5〜200dtexの範囲であることが好ましい。
また繊維シートを織物とした場合、その織物の織組織は、平織、斜文織、朱子織等の三原組織、変化組織、変化斜文織等の変化組織などが例示される。なお、これらの織組織を有する織物は、レピア織機やエアージェット織機など通常の織機を用いて通常の方法により製織することができる。層数としては光透過性の観点からは2層以下であることが好ましくさらには単層であることが好ましい。
編物の種類は、よこ編物であっても良いしたて編物であってもよい。よこ編組織としては、天竺、ゴム編、両面編、パール編、タック編、浮き編、片畔編、レース編、添え毛編等が好ましく例示される。たて編組織としては、シングルデンビー編、シングルアトラス編、ダブルコード編、ハーフ編、裏毛編、ジャガード編等が例示される。なお、製編は、丸編機、横編機、トリコット編機、ラッシェル編機等など通常の編機を用いて通常の方法により製編することができる。層数としては光透過性の観点からは2層以下であることが好ましくさらには単層であることが好ましい。
本発明で用いられる光拡散シートは、このような表面層と縦型繊維層から構成されるものであるが、この2層が積層され、接着されていることが好ましい。接着の観点からはこの2層が同種の材料であることが好ましく、例えばポリエステルからなる繊維シートまたはフィルムと、ポリエステルの繊維からなる縦型繊維層を用いることが好ましい。
ところでこのような本発明に最適な光拡散シートは、もう一つの発明である光拡散シートの製造方法によって得られるものである。すなわち、不織布をアコーディオン状に折りたたみ、光透過性の表面層と積層することを特徴とする光拡散シートの製造方法である。通常不織布の製造工程においては、工程の流れる方向、及び平面方向に繊維が配向する。通常クロスレイ等の工程では、そのように主に一方向に繊維が配向した複数の層を直角方向に重ねあわせるのであるが、本発明の製造方法では工程の流れる方向に配向したままの層を用いることが好ましい。また厚さ方向に針や水流を用いて交絡させて不織布の強度を高めることも多いが、本発明では厚さ方向には交絡させず、熱接着で強度を高めた不織布を用いることが好ましい。
そしてこの光拡散シートの製造方法では、工程の流れる方向に繊維が配向した不織布をアコーディオン状に折りたたんで、全体としては繊維が厚さ方向に配向するようにすることが必要である。さらには、不織布をアコーディオン状に折りたたんだのちに、その縦方向に繊維が配向した不織布の表面をスライスして除去することが好ましい。表面の除去する量としては、上下表面の各30%以内の厚さであることが好ましい。
本発明の照明装置は、上記のような表面層と縦型繊維層から構成される光拡散シートと、光源から構成されるものである。光源から照射される光は縦型繊維層にて適度に拡散され柔らかいが明るい散乱光となる。そしてこの縦型繊維層は、その少なくとも片方の面に配置された光透過性の表面層によって、その形態を維持されている。またさらに表面層を繊維シートなどの通気性に優れた材料とすることにより、光源からの熱を有効に放出することができるため特に好ましい。
本発明で用いる光源としては、発熱量が少なく、また効率よく前面に光を放出することのできる発光ダイオード(LED)を用いることが好ましい。例えば白熱電球を点灯した際の表面温度が100〜180℃の高温になるのに対し、LEDは50℃程度にとどまる。一番高温となる半導体の接合部分の温度でも、LEDでは85〜100℃程度なのである。
LEDのような発熱量の少ない光源を本発明に用いた場合、光源と縦型繊維層との距離を短くすることが可能となり、デザインの自由度が向上する。また本発明にて用いる縦型繊維層は直接光を透過して散乱光に変換する能力に優れているものの、LED以外の光源に多い一度光源から背面に放出され反射した光に対しては、散乱しすぎる傾向にあり、その観点からも本発明は、LED光源に適した照明装置である。
また光源にLEDを用いる場合には、特には縦型繊維と通気性に優れた繊維シートなどの表面層を用いた光拡散シートと組み合わせることが最適である。通気性に優れたシートであるため、熱によるLEDの光変換効率(発光効率)の低下や、LEDの寿命の短縮をより有効に防止することが可能となる。なお通常LEDの発光効率は25℃にて測定されているが、高温側になるほど、その発光効率は低下する。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
(1)融点
熱示差分析計を使用し、昇温20℃/分で測定し、融解ピークをもとめた。融解温度が明確に観測されない場合には、微量融点測定装置(柳本製作所製)を用い、ポリマーが軟化して流動を始めた温度(軟化点)を融点とする。なお、n数5でその平均値を求めた。
(2)繊維の繊度
JIS L 1015 7.5.1 A法に記載の方法により測定した。
(3)繊維の捲縮数、捲縮率
JIS L 1015 7.12に記載の方法により測定した。
(4)縦型繊維層における繊維の縦方向/横方向比(T/W比)
縦型繊維層を厚さ方向に切断し、その断面において、厚さ方向に対して平行に配列されている、短繊維と熱接着性複合短繊維(図2において0°≦θ≦45°)の総本数を縦方向の数(T)とし、縦型繊維層の厚さ方向に対して垂直に配列されている短繊維と熱接着性複合短繊維(図2において45°<θ≦90°)の総本数を横方向の数(W)として、繊維の縦方向/横方向比(T/W比)を算出した。なお、本数の測定は、任意の10ヶ所について各々30本の繊維を透過型光学顕微鏡で観察し、その数を数えた。
(5)厚さ、目付、密度
JIS K6400に準じて測定した。
[実施例1]
表皮層として、ポリエステル加工糸167dtex/144filを使用し、目付224g/m、厚み0.8mmの丸編みを作成した。
次に、融点が110℃の共重合ポリエステルを鞘成分に配し、融点が256℃のポリエチレンテレフタレートを芯成分に配した、単糸繊度4.4dtex、繊維長51mmの芯鞘型熱接着性複合短繊維(芯成分:鞘成分が重量比で50:50、)30重量%と、機械捲縮(捲縮数9ケ/2.54cm)を付与した、融点が256℃のポリエチレンテレフタレートからなる、単糸繊度6.6dtex、繊維長51mmのポリエチレンテレフタレート短繊維(非弾性捲縮短繊維)70重量%とを用いてブレンド、カーデイングし、次いで温度が170℃に設定された熱風サクション式熱処理機内へ押し込むことでアコーディオン状に折り畳み、繊維を厚さ方向に配列させた目付け620g/m、厚さ20mm、平均密度31kg/mの縦型繊維不織布(繊維構造体)を得た。この縦型繊維不織布において、T/Wは4.7であり、熱接着性複合短繊維と非弾性捲縮短繊維とが繊維構造体の厚さ方向に配列していた。また、熱接着性複合短繊維の単繊維径は21μm、非弾性捲縮短繊維の単繊維径は26μmであった。
次いで、この縦型繊維不織布の表面および裏面を、厚さ方向と垂直方向にスライスして、目付け190g/m、厚さ6mmの縦型繊維層を得た。
次に、縦型繊維層、熱接着シート(日東紡績株式会社社製「スパンファブ」、目付け30g/m、厚み0.8mm)、表皮層をこの順に重ね、平板にて190℃で5分間加圧して、厚み5mmになる積層体を得た。
さらにこの積層体を光拡散シートとして、その裏面にLEDの発光シートを光源として配置した照明装置とした。このものは光透過性に優れながら、LED光源の直接光が散乱光に十分変換された優しい光線を得ることができ、また設置することにより吸音効果が得られるものであった。またLEDを点灯しても雰囲気温度はあまり上昇しなかった。
[実施例2]
表皮層として、実施例1と同じポリエステル加工糸(167dtex/144fil)を使用し、ただし図3のように部分的に密度の異なる編地を得た。このものの目付は352g/m、厚みは1.2mmの丸編みであった。それ以外は実施例1と同様にして光拡散シート及び照明装置を得た。
このものは光透過性に優れながら、LED光源の直接光が散乱光に十分変換された優しい光線を得ることができ、また設置することにより吸音効果が得られるものであった。またLEDを点灯しても雰囲気温度はあまり上昇しなかった。さらにLEDの光の色を変更することにより、より審美性が向上した。
[実施例3]
縦型繊維層を変更した以外は、実施例1と同様にして光拡散シート及び照明装置を得た。
すなわち、縦型繊維不織布の目付けを470g/mに減らし、厚さを15mmとしたT/Wが4.7の縦型繊維不織布を得たのち、この縦型繊維不織布の表面および裏面を厚さ方向と垂直方向にスライスして、目付け189g/m、厚さ6mmの縦型繊維層を用いた。平板にて加圧加工後の積層体の厚さは、実施例1と同じく5mmであった。
それ以外は実施例1と同様にして光拡散シート及び照明装置を得た。
このものは実施例1と同様に光透過性に優れながら、LED光源の直接光が散乱光に十分変換された優しい光線を得ることができ、また設置することにより吸音効果が得られるものであった。またLEDを点灯しても雰囲気温度はあまり上昇しなかった。
[比較例1]
縦型繊維層を通常のクロスレイ不織布に変更した以外は、実施例1と同様にして光拡散シート及び照明装置を得た。
すなわち、不織布としてカード加工した後のウエブを、クロスレイラッパーを使用して方向を90度変更しながら厚み方向にシートを重ね合わせた。その後170℃の加熱処理を施し、目付け615g/m、厚さ14mmのクロスレイ不織布を得た。このもののT/W比は0.7であった。このクロスレイ不織布の表面および裏面を、厚さ方向と垂直方向にスライスして、目付け264g/m、厚さ6mmの繊維層を用いた。
この繊維層を縦型繊維層の代わりに用い、平板にて加圧加工後の積層体の厚さは、実施例1と同じく5mmの光拡散シートとした。それ以外は実施例1と同様にして光拡散シート及び照明装置を得た。
縦型繊維層を用いた実施例と比べて、吸音性こそある程度あるものの、光の透過性に劣るものであった。LEDを点灯したところ雰囲気温度は実施例よりも高くなった。また光拡散シートの成形性にも劣っていた。
1 表皮層
2 縦型繊維層
3 光源(LED)
4 熱接着性複合短繊維または非弾性捲縮短繊維
5 繊維構造体の厚さ方向(矢印)
6 熱接着性複合短繊維または非弾性捲縮短繊維の配列方向(矢印)

Claims (6)

  1. 光源と光拡散シートからなる照明装置であって、光拡散シートが光透過性の表面層と、繊維が縦方向に配向した縦型繊維層から構成されることを特徴とする照明装置。
  2. 光源が発光ダイオードである請求項1記載の照明装置。
  3. 表面層が繊維シートである請求項1または2記載の照明装置。
  4. 縦型繊維層における繊維の縦方向/横方向比(T/W比)が1.5以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の照明装置。
  5. 縦型繊維層が不織布をアコーディオン状に折りたたんだものである請求項1〜4のいずれか1項記載の照明装置。
  6. 不織布をアコーディオン状に折りたたみ、光透過性の表面層と積層することを特徴とする光拡散シートの製造方法。

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