JP4440833B2 - 車両用方向指示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、セルフキャンセル機構を備えた車両用方向指示装置に関する。
この種の車両用方向指示装置においては、次のような構成のものが供されている。ターンレバー及びブラケットが中立位置に位置された状態では、キャンセル機構のラチェットはラチェットスプリングによりキャンセルカム側に付勢されていて、ラチェットの反キャンセルカム側端部は、ブラケット側に設けられたキャンセル用の2個の被係合部間に位置されている。なお、ブラケットは、節度機構により中立位置に保持されている。この中立位置の状態から、ターンレバーの操作によりブラケットが例えば左折指示位置へ回動されると、ラチェットのキャンセルカム側端部がキャンセルカムのカム凸部の回転軌跡内に進入する状態となる。このとき、ラチェットの反キャンセルカム側端部は、キャンセル用の2個の被係合部のうちの一方の被係合部に近接する状態となる。
この左折投入状態で、ステアリングホイールがターンレバーの指示方向と同じ左方向(順方向)へ回転操作されて、キャンセルカムが左方向へ回転された場合には、そのキャンセルカムのカム凸部がラチェットのキャンセルカム側端部に一方から当接してラチェットが振られる(回動される)。この場合には、ラチェットは、これの反キャンセルカム側端部が近接した被係合部から離間する方向へ振られることでカム凸部の通過を許容するようになり、ブラケットは左折指示位置に保持されたままとなる。
これに対して、ステアリングホイールがターンレバーの指示方向とは反対の右方向へ回転操作されて、キャンセルカムが右方向へ回転されると、キャンセルカムのカム凸部がラチェットのキャンセルカム側端部に上記とは反対方向から当接して、ラチェットが上述とは反対方向へ振られるようになる。この場合には、ラチェットは、これの反キャンセルカム側端部が近接した被係合部に係合する方向へ回動するため、その被係合部を介してブラケットひいてはターンレバーが左折指示位置から中立位置方向へ回動されて、中立位置に戻されるようになる。
なお、上記の説明はブラケットが左折指示位置へ回動操作された場合についてであるが、ブラケットが右折指示位置へ回動操作された場合には、各部材の回動方向が逆方向になるのみで、基本的な動作は上記と同様である。
ところで、この種の装置において、ブラケットが左折または右折の指示位置に投入された状態で、ステアリングホイール(キャンセルカム)がその指示方向と同方向(順方向)へ回転された場合において、ラチェットが、キャンセルカムのカム凸部の通過を許容するように振られた後、復帰する際に、ラチェットの反キャンセルカム側端部が近接した被係合部に衝突して衝突音が発生する。この衝突音が、使用者にとっては耳障りであるという問題があった。
このような課題に対処したものとして、特許文献1には次のような技術が開示されている。すなわち、ラチェットの反キャンセルカム側端部に突起を形成すると共に、ボディのカバーにその突起が摺接する山部を形成する構成とする。そして、ブラケットが左折または右折の指示位置に投入された状態で、ステアリングホイール(キャンセルカム)がその指示方向と同方向(順方向)へ回転された場合において、ラチェットが、キャンセルカムのカム凸部の通過を許容するように振られた後、復帰する際に、ラチェットの上記突起がケースの山部に摺接することにより、ラチェットの反キャンセルカム側端部が被係合部に衝突する際の衝撃が和らげられ、これにより衝突音の発生を抑制するというものである。
特開平8−80781号公報(図1〜図5)
しかしながら、上記した特許文献1に開示されたものでは、次のような欠点がある。すなわち、ラチェットと被係合部との衝突音を抑制するために、ラチェットの突起とケースの山部とで効果を得ようとしている。このため、構造が複雑化し、ラチェットとケースの両部材間の調整が必要となり、その調整が難しいことがある。また、通常、ラチェット及びケースは比較的剛性が高い合成樹脂により形成されているため、衝突音の吸収効果が得られ難いという欠点がある。
本発明は上記した事情に鑑みてされたものであり、その目的は、ラチェットがキャンセルカムのカム凸部の通過を許容して復帰する際の被係合部に対する衝突音の発生を、簡単な構成で、しかも効果的に抑制することができる車両用方向指示装置を提供するにある。
上記した目的を達成するために、本発明の車両用方向指示装置は、カム凸部を有しステアリングホイールにより回転されるキャンセルカムと、このキャンセルカムの近傍においてボディに回動可能に設けられ、ターンレバーと共に中立位置と左折指示位置と右折指示位置との間で回動されるブラケットと、このブラケットを前記中立位置、左折指示位置、右折指示位置に選択的に保持する節度機構と、キャンセル用の2個の被係合部と、回動可能でかつ前記キャンセルカムに対して近接及び離間する方向に移動可能に設けられ、前記キャンセルカムとは反対側の反キャンセルカム側端部が前記2個の被係合部間に位置すると共に、キャンセルカム側端部が前記ブラケットの左折または右折の指示位置への回動に伴い前記キャンセルカムのカム凸部の回転軌跡内に進入するラチェットと、長手方向の中間部が前記ラチェットに引っ掛けられて当該ラチェットを前記キャンセルカム側へ付勢するように設けられた帯状のラチェットスプリングとを具備し、前記ブラケットが左折または右折の指示位置に回動された状態で、前記キャンセルカムがその指示方向と同方向へ回転されたときに、前記ラチェットが、これの前記キャンセルカム側端部が前記カム凸部により振られることに伴い前記反キャンセル側端部を前記2個の被係合部のうちの近接した被係合部から離間させることにより前記カム凸部の通過を許容して復帰し、前記キャンセルカムがその指示方向とは反対方向へ回転されたときには、前記ラチェットが、これのキャンセルカム側端部が前記カム凸部により振られることに伴い前記反キャンセルカム側端部を前記近接した被係合部に係合させて前記ブラケットを中立位置に回動復帰させるようにした車両用方向指示装置において、
前記ラチェットに、前記ブラケットの左折または右折の指示位置で前記ラチェットが前記カム凸部の通過を許容して復帰する際に、当該ラチェットの前記反キャンセルカム側端部が前記被係合部に当接する前に前記ラチェットスプリングに摺接してラチェットの復帰方向への回転力を弱めるストッパ用凸部を設けたことを特徴とする。
上記した手段によれば、ブラケットの左折または右折の指示位置でラチェットがカム凸部の通過を許容して復帰する際に、ラチェットの反キャンセルカム側端部が被係合部に当接する前にラチェットに設けられたストッパ用凸部がラチェットスプリングに摺接することにより、ラチェットの反キャンセルカム側端部が被係合部に衝突する際の衝撃が和らげられ、これにより衝突音の発生を抑制することができる。
この場合、ラチェットにストッパ用凸部を形成するのみであるから、ラチェットとボディのカバーとの2部材に突起及び山部を設ける場合に比べて、構造が簡単で、調整も簡単にできる。しかも、ストッパ用凸部が摺接するラチェットスプリングは、帯状のばねであり柔軟性が期待できるため、衝突音の発生を効果的に抑制することができる。
本発明によれば、ラチェットがキャンセルカムのカム凸部の通過を許容して復帰する際の被係合部に対する衝突音の発生を、簡単な構成で、効果的に抑制することができる。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。まず、図1〜図3において、車両用方向指示装置のボディ1は、ケース2と、このケース2の上面に組み付けられたカバー3とから構成され、キャンセルカム4の近傍において固定状態に設けられる。キャンセルカム4は、外周部にカム凸部5を一体に有していて、図示しないステアリングシャフトの周りに回転可能に設けられる。そして、このキャンセルカム4は、図示しないステアリングホイールと一体に回転されるようになっている。図1にはカム凸部5の回転軌跡Aを二点鎖線にて示している。
ボディ1内にはブラケット6が配設されている。このブラケット6は、上部及び下部に突設された軸部7,8を介してケース2の仕切壁2aとカバー3との間に回動可能に取り付けられている。従って、このブラケット6は、軸部7,8を中心に、図1に示す中立位置から左折指示位置方向である矢印B1方向、及び右折指示位置方向である矢印B2方向へ回動可能となっている。このブラケット6の先端部側(キャンセルカム4側)の2箇所に収容穴9(図1及び図3に一方のみ図示)が形成されていて、各収容穴9に、節度ピース10及びこの節度ピース10を外方に付勢するコイルばね11が配設されている。ケース2には、各節度ピース10と対向する部位に節度用凹凸部12が設けられていて、この節度用凹凸部12に、節度ピース10が当接している。
ここで、節度ピース10と、コイルばね11と、節度用凹凸部12とにより節度機構13を構成している。この節度機構13は、上記ブラケット6を、図1に示す中立位置と、図6に示す左折指示位置と、図示しない右折指示位置とに選択的に保持する構成となっている。
ブラケット6にはターンレバー14の一端部が挿入されている。このターンレバー14は、ピン15によりブラケット6に連結されていて、そのブラケット6と共に上記軸部7,8を中心に矢印B1方向及び矢印B2方向に回動可能となっていると共に、ブラケット6に対してピン15を中心に、図2中、矢印C1方向及び矢印C2方向(上下方向)に回動可能となっている。ターンレバー14の一端部とブラケット6との間には、ターンレバー14の矢印C1方向及び矢印C2方向への回動に節度を付与するためのターンレバー用節度機構16が設けられている。なお、仕切壁2aの下部には、ブラケット6の矢印B1方向及び矢印B2方向への回動に連動して状態が変化されるターンスイッチ(図示せず)が設けられていると共に、ターンレバー14の先端に設けられた作動軸17により状態が変化されるディマパッシングスイッチ18が設けられている。
ブラケット6の上面の中央部には、中央位置に山形のガイド凸部20(図3参照)が形成されたガイド凹部21が設けられている。また、ブラケット6の上面の両側部に、ガイド凹部21を挟むようにして2個の作動突起22が設けられている。ブラケット6の上面とカバー3の下面との間には、ラチェット23が配設されている。このラチェット23の長手方向の中間部における上面と下面には軸部24,25が突設されている。このうちの上部側の軸部24は、カバー3に形成された長孔26に摺動及び回動可能に挿入され、また、下部側の軸部25は、上記ガイド凹部21に挿入されており、ラチェット23は、これの一端部であるキャンセルカム側端部23aがキャンセルカム4方向に指向している。
そして、ラチェット23の下面には、図4に示すように、軸部25の近傍で、かつ当該軸部25のキャンセルカム4側の部位に位置させて、ばね掛け溝27が形成されている。また、このばね掛け溝27の内面(図4では上面)における左右両側部には、山形状をなすストッパ用凸部28,29が下向き(図4では上向き)に突設されている(図5参照)。
また、ブラケット6の上面とカバー3の下面との間には、ラチェット23を挟むようにして2個のアーム30,31が配設されている。これらアーム30,31の基端部に突設された軸部30a,31aが、カバー3に上記長孔26を挟むようにして形成された長孔32,33に摺動及び回動可能に挿入されている。これら各アーム30,31の先端部は、作動突起22と、ラチェット23の反キャンセルカム側端部23bとの間に位置されていて、これら先端部のラチェット23側の側面をそれぞれキャンセル用の被係合部34,35としている。従って、ラチェット23の反キャンセルカム側端部23bは、キャンセル用の2個の被係合部34,35間に位置している。
2個の各アーム30,31の基端部の下面側には、ばね掛け段部30b,31b(図3参照)が形成されている。ラチェットスプリング36は、コイルばねを帯状に形成してなるもので、長手方向の両端部がカバー3に突設されたばね掛け凸部37(図3参照)に掛合保持され、長手方向の中間部がラチェット23のばね掛け溝27、及び両アーム30,31のばね掛け段部30b、31bに掛け渡されている。従って、このラチェットスプリング36の付勢力により、ラチェット23はキャンセルカム4側である図1の矢印D1方向へ付勢され、両アーム30,31はラチェット23の付勢方向とは反対の矢印D2方向へ付勢されている。
次に上記構成の作用について説明する。
ターンレバー14及びブラケット6が図1に示す中立位置に位置された状態では、ラチェット23の下側の軸部25がガイド凹部21におけるガイド凸部20の先端部に対向しているから、このラチェット23は、ラチェットスプリング36の付勢力に抗して反矢印D1方向へ移動変位されていて、キャンセルカム側端部23aがキャンセルカム4におけるカム凸部5の回転軌跡Aの外に位置されている。
この状態から、ターンレバー14が例えば左折指示方向である矢印B1方向へ回動操作されると、ブラケット6も同矢印B1方向へ回動され、図6の左折指示位置に位置された状態となる。この状態では、ラチェット23の軸部25が、ガイド凸部20から外れてラチェットスプリング36の付勢力により矢印D1方向へ移動変位され、ラチェット23のキャンセルカム側端部23aがキャンセルカム4におけるカム凸部5の回転軌跡A内に位置される。また、このとき、一方の作動突起22(図4において上側の作動突起22)により一方のアーム30の先端部側が軸部30aを中心として矢印E1方向へ回動変位され、アーム30の被係合部34が、ラチェット23の反キャンセルカム側端部23bに近接する状態となる。なお、他方のアーム31は、引き続き他方の作動突起22とラチェット23との間に位置してこれらから離間した状態を呈している。
この左折指示位置の投入状態で、図示しないステアリングホイールによりキャンセルカム4がターンレバー14の操作方向と同じ左方向(図4の矢印F1方向)(順方向)へ回転されて、そのカム凸部5がラチェット23のキャンセルカム側端部23aに矢印F1方向から当接すると、ラチェット23は軸部24,25を中心にして、反キャンセルカム側端部23bが、近接したアーム30の被係合部34から離間する方向(矢印G1方向)に振られるように回動し(図7参照)、カム凸部5の矢印F1方向への通過を許容するようになる。
そして、そのカム凸部5が矢印F1方向へ通過すると、ラチェット23はラチェットスプリング36の弾発力により矢印G1とは反対の矢印G2方向へ回動復帰するようになる。このとき、ラチェット23の反キャンセルカム側端部23bが被係合部34に衝突する前に、ラチェット23に設けられたストッパ用凸部28がラチェットスプリング36に摺接してラチェット23の復帰方向(矢印G2方向)への回転力を弱めるようになる。このため、ラチェット23の反キャンセルカム側端部23bが被係合部34に衝突する際の衝撃が和らげられ、これにより衝突音の発生を抑制することができる。なお、この場合には、ブラケット6は左折指示位置に保持されたままとなる。
これに対して、図6の左折指示位置の投入状態で、図示しないステアリングホイールによりキャンセルカム4がターンレバー14の操作方向と反対の右方向(図4の矢印F2方向)へ回転されて、そのカム凸部5がラチェット23のキャンセルカム側端部23aに矢印F2方向から当接すると、ラチェット23は軸部24,25を中心にして、反キャンセルカム側端部23bが、近接したアーム30の被係合部34に係合する矢印G2方向に振られるように回動変位されるようになる。このラチェット23の矢印G2方向への回動に伴い、反キャンセルカム側端部23bがアーム30の被係合部34に係合して、そのアーム30を軸部30aを中心として矢印E1とは反対の矢印E2方向へ回動させる回動力が作用する。このアーム30の矢印E2方向への回動に伴い、当該アーム30が、ブラケット6に設けられた作動突起22に当接し、そのアーム30の回動力が作動突起22に伝達されるから、ブラケット6は矢印B2方向へ回動されるようになる。これにより、ブラケット6及びターンレバー14は図1の中立位置に戻され、以てセルフキャンセルがなされる。
次に、図6の左折指示位置の投入状態で、ターンレバー14が運転者によって矢印B2方向へ復帰回動しないように保持され、この状態でステアリングホイールによりキャンセルカム4がターンレバー14の操作方向と反対の右方向(図4の矢印F2方向)へ回転された場合には、キャンセルカム4のカム凸部5がラチェット23のキャンセルカム側端部23aに矢印F2方向から当接すると、ラチェット23は軸部24,25を中心にして、反キャンセルカム側端部23bが、近接したアーム30の被係合部34に係合する矢印G2方向に振られるように回動変位されるようになる。しかしながら、この場合には、ターンレバー14及びブラケット6の矢印B2方向への回動が阻止されているから、図8に示すように、ラチェット23は矢印G2方向へ回動しながら、キャンセルカム4から離間する反矢印D1方向へ移動変位され、この変位に伴ってアーム30はラチェットスプリング36の付勢力に抗して矢印D2とは反対の反矢印D2方向へ移動変位され、これによりキャンセルカム4のカム凸部5の矢印F2方向への通過が許容されるようになる。
上記した説明はターンレバー14が左折指示方向へ回動操作された場合についてであるが、ターンレバー14が右折指示方向へ回動操作された場合には、各部材の作用はラチェット23を中心として左右対称となるのみであるから、詳細な説明は省略する。
上記した実施例によれば次のような作用効果を得ることができる。すなわち、ブラケット6の左折または右折の指示位置でラチェット23がキャンセルカム4のカム凸部5の通過を許容して復帰する際に、ラチェット23の反キャンセルカム側端部23bが一方の被係合部34または35に当接する前にラチェット23に設けられたストッパ用凸部28または29がラチェットスプリング36に摺接することにより、ラチェット23の反キャンセルカム側端部23bが被係合部34または35に衝突する際の衝撃が和らげられ、これにより衝突音の発生を抑制することができる。
そしてこの実施例においては、上記衝突音を抑制するための構成としては、ラチェット23にストッパ用凸部28,29を形成するのみであるから、ラチェットとボディのカバーとの2部材に突起及び山部を設ける場合に比べて、構造が簡単で、調整も簡単にできる。しかも、ストッパ用凸部28,29が摺接するラチェットスプリング36は、帯状のばねであり柔軟性が期待できるため、衝突音の発生を効果的に抑制することができる。
本発明は、上記した実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張できる。
キャンセル用の2個の被係合部34,35については、アーム30,31に設けることに代えて、ブラケット6に設けられるバックプレートに設ける構成としてもよい。
本発明の一実施例を示すもので、ブラケット及びターンレバーが中立位置に位置された状態を、カバーを取り除いた状態で示す平面図 縦断面図 要部の分解斜視図 ラチェットを裏返した状態の斜視図 図4のX−X線に沿う縦断面図 ブラケット及びターンレバーが左折指示位置に位置された状態での図1相当図 図6の状態でキャンセルカムが左方向に回転される状態を示す図1相当図 ターンレバーが復帰回動しないように保持された状態でキャンセルカムが右方向へ回転された状態における図1相当図
符号の説明
図面中、1はボディ、3はカバー、4はキャンセルカム、5はカム凸部、6はブラケット、13は節度機構、14はターンレバー、22は作動突起、23はラチェット、23aはキャンセルカム側端部、23bは反キャンセルカム側端部、27はばね掛け溝、28,29はストッパ用凸部、30,31はアーム、34,35は被係合部、36はラチェットスプリングを示す。

Claims (1)

  1. カム凸部を有しステアリングホイールにより回転されるキャンセルカムと、
    このキャンセルカムの近傍においてボディに回動可能に設けられ、ターンレバーと共に中立位置と左折指示位置と右折指示位置との間で回動されるブラケットと、
    このブラケットを前記中立位置、左折指示位置、右折指示位置に選択的に保持する節度機構と、
    キャンセル用の2個の被係合部と、
    回動可能でかつ前記キャンセルカムに対して近接及び離間する方向に移動可能に設けられ、前記キャンセルカムとは反対側の反キャンセルカム側端部が前記2個の被係合部間に位置すると共に、キャンセルカム側端部が前記ブラケットの左折または右折の指示位置への回動に伴い前記キャンセルカムのカム凸部の回転軌跡内に進入するラチェットと、
    長手方向の中間部が前記ラチェットに引っ掛けられて当該ラチェットを前記キャンセルカム側へ付勢するように設けられた帯状のラチェットスプリングとを具備し、
    前記ブラケットが左折または右折の指示位置に回動された状態で、前記キャンセルカムがその指示方向と同方向へ回転されたときに、前記ラチェットが、これの前記キャンセルカム側端部が前記カム凸部により振られることに伴い前記反キャンセル側端部を前記2個の被係合部のうちの近接した被係合部から離間させることにより前記カム凸部の通過を許容して復帰し、前記キャンセルカムがその指示方向とは反対方向へ回転されたときには、前記ラチェットが、これのキャンセルカム側端部が前記カム凸部により振られることに伴い前記反キャンセルカム側端部を前記近接した被係合部に係合させて前記ブラケットを中立位置に回動復帰させるようにした車両用方向指示装置において、
    前記ラチェットに、前記ブラケットの左折または右折の指示位置で前記ラチェットが前記カム凸部の通過を許容して復帰する際に、当該ラチェットの前記反キャンセルカム側端部が前記被係合部に当接する前に前記ラチェットスプリングに摺接してラチェットの復帰方向への回転力を弱めるストッパ用凸部を設けたことを特徴とする車両用方向指示装置。

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