JP4434609B2 - 表示入力システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示入力システム及びその制御方法に関し、特に、形状変化に対して柔軟性を有する表示部と形状変化を検知できる入力部とを組み合わせることによりデジタル情報のみならずアナログ情報またはベクトル情報も入力することが可能な表示入力システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
表示装置と組み合わされる入力装置として現在広く用いられているものとしては、例えば、「タッチパネル」を挙げることができる。これは、例えば、表示画面上にマトリックス状の信号入力機構を形成し、信号入力の有無とその座標位置とを検知することにより信号入力を行うものである。すなわち、使用者は、表示装置側にボタン表示などに対応した位置の検出部に接触することによって、機器側は、その位置情報と入力の有無とを検知することができるようになっている。
【0003】
このような入力方法では、座標位置は検知可能であるが、その信号は、実質的にオン/オフの2値信号に限られる。使用者が押圧力まで精密に制御しつつ接触することは、容易でないからである。このため、多値情報やアナログ情報を入力する際には、例えば、そのボタン表示位置に対応する信号量として、別途、数値選択型入力やテンキー入力などの手法を組み合わせる必要がある。つまり、使用者側の立場からみると、多値あるいはアナログ値入力の場合は、入力項目の選択とアナログ値の入力とを別途に行う必要がある。
【0004】
また一方、近年、紙を意識した電子ペーパーとよばれる紙と電子ディスプレイの長所をあわせ持つ表示部材の研究・開発が行われるようになり(例えば、特許文献1)、製品化にはまだ及ばないものの、試作レベルの装置が見られるようになってきている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−72257号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に、携帯性を重視した機器などの場合、その使用形態の観点から、できるだけ簡単な操作で多くの情報を入力できることが望ましい。このような携帯機器としては、例えば、現在、開発が進められている「電子ブック」を挙げることができる。電子ブックを用いて、小説や雑誌あるいは新聞などのコンテンツを再生する場合には、ページをめくり、あるいは表示画面をスクロールすることが主要な動作となる。この動作のために、従来例のようなタッチパネル式入力方法を用いることも可能ではある。しかし、雑誌や新聞のようなコンテンツの場合には、内容が多岐にわたり離散的であるため、数ページや数十ページを飛び越えたランダムアクセスが求められることになり、ページ数あるいはスクロール量といったような多値またはアナログ値入力機能が必要となる。このとき、従来のテンキー入力や数値選択型入力では、その操作性も携帯性も制限されることになる。
【0007】
また、地図のように広い面積に表示される情報においては、表示装置の面積や精細度の観点からその一部が表示され、スクロール機能などによって使用者が得たい位置を検索する方法が広く用いられている。このとき、マウスやポインティングデバイスによる入力デバイスを具備する機器では、そのスクロール方向とその移動量をアナログ入力することができる。しかし、携帯機器においては、タッチパネルを主として入力デバイスとして用いているため、任意の画面スクロール方向とその移動量を容易に入力することが難しい。
【0008】
このように、従来の表示装置に付加させた入力装置では、アナログ値としての信号量を入力する簡易的な方法がないため、例えば、数十ページに渡りページを越えて表示を切り換える場合には、入力の際に両手が必要なことや多くの操作を使用者側に要求することになり、使用者側の負担が増大している。
【0009】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、独自の発想に基づき、アナログデータやベクトルデータの入力を簡単且つ直感的な操作によって行うことができる表示入力システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の表示入力システムは、情報の表示とデータの入力とが可能な表示入力システムであって、柔軟性を有する薄型の表示部と、柔軟性を有し、前記表示部と積層され、外力により前記表示部とともに曲げられたときに、電気的な特性がアナログ的に変化する入力部と、前記表示部に画像表示信号を出力する表示駆動部と、前記入力部の前記アナログ的な前記電気的な特性の変化に基づいて、前記曲げの方向が第1の方向のときは第1のデータが入力されたと判定し、前記曲げの方向が前記第1の方向とは異なる第2の方向のときは前記第1のデータとは異なる第2のデータが入力されたと判定する信号判定部と、を備え、外力を加えて前記入力部を前記表示部とともに前記第1の方向に曲げることにより前記第1のデータを入力可能とし、外力を加えて前記入力部を前記表示部とともに前記第2の方向に曲げることにより前記第2のデータを入力可能としたことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、アナログデータやベクトルデータの入力を簡単且つ直感的な操作によって行うことができる表示入力システムを提供することができる。
【0036】
なお、本願明細書において、「柔軟性に起因した変位」とは、「曲げ」、「丸め」、「めくり」、「ねじり」などの形状変化に伴う変位をいうものとする。従来のタッチパネル式センサのように、センサ面に接触することによりデータ入力を行うものの場合には、センサ面を強く押圧することにより、僅かに凹む場合がありうる。しかし、このような僅かな凹みなどは、本願明細書における「柔軟性に起因した変位」には含まれない。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施の形態にかかる表示入力システムを表す概念図である。すなわち、本実施形態の表示入力システムは、表示入力装置10と、駆動判定部12とを有する。
【0039】
表示入力装置10は、例えば、表示部20と、形状変化検出部(入力部)30と、が積層された構造を有する。表示部20の表示方式としては、例えば、液晶を用いるものや、EL(elctroluminescence)を用いるもの、あるいはECD(electrochromic device)方式を始めとする各種の方式を用いることが可能である。また、各表示部の駆動方式についても、単純マトリクス方式、2端子素子を用いたアクティブマトリクス方式、3端子素子を用いたアクティブマトリクス方式などの各種の駆動方式を用いることが可能である。
【0040】
一方、形状変化検出部30は、例えば、一対の電極層の間に印加された応力により抵抗値が変化するような感知層が挿入された構造を有する。そして、柔軟性を有する表示入力装置10に対して「曲げ」や「丸め」、「めくり」、「ねじり」などの変形が加えられると、形状変化検出部30は、このような変形を電気的な特性の変化として検出することができる。
【0041】
なお、後に詳述するように、これら表示部20と形状変化検出部30とは、その一部を共通化したり、あるいは表示部20の中に形状変化検出部30を組み込んだり、逆に形状変化検出部30の中に表示部20を組み込んだりしてもよい。
【0042】
またさらに、表示部20と形状変化検出部30とは、図1の如くそれらの全体が完全に積層されている必要はない。後に図14などに関して説明するように、表示部20の一部のみに形状変化検出部30が積層されていてもよい。また、図51などに関して説明するように、表示部20と形状変化検出部30とが積層されておらず、近接して配置されていてもよい。
【0043】
一方、駆動判定部12は、表示駆動部120と信号判定部130とを有する。表示駆動部120は、表示部20に画像表示信号を出力して所定の画像を表示させる役割を有する。一方、信号判定部130は、形状変化検出部30から受けとる信号に基づき、入力された情報を判定する。これら表示駆動部120や信号判定部130は、表示入力装置10の一部として一体的に組み込まれていてもよいし、別体の要素として表示入力装置10の外部に設けてもよい。
【0044】
表示部20と形状変化検出部30は、「曲げ」に対する柔軟性を有する。そして、本発明においては、所定のデータを入力するために、この表示入力装置10に対して外部から応力を加えて、「曲げ」Bのような変形を加える。すると、形状変化検出部30がこの「曲げ」Bを検知し、その方向や応力量に関する信号を出力する。すなわち、「曲げ」の量に応じたアナログ出力を与える。信号判定部130は、このアナログ信号を、例えば電圧値など外部機器への出力に適した信号に変換して出力することにより、入力されたデータを判定する。
【0045】
ここで、「曲げ」Bが加えられる場所は、表示部20のうちの画像表示領域(図示せず)であってもよく、または、画像表示部以外の領域であってもよい。但し、後に詳述するように、画像表示領域において「曲げ」Bを検出できるようにすれば、画像表示とデータ入力の位置とを連動させた各種のデータ入力が可能となる。
【0046】
また、「曲げ」Bを加える場所は、表示入力装置の中央付近であってもよい。またあるいは、表示入力装置10の全体に亘って凹状あるいは凸状となるような「曲げ」を加えてもよい。
【0047】
表示部20及び形状変化検出部30の支持基板として、プラスチックフィルムなどの有機材料からなる基板を用いると、軽量化や対衝撃性の向上だけでなく、「曲げ」に対する柔軟性も優れたものとなる。つまり、外部からの応力を印加することにより、形状変化検出部30に「曲げ」を加えて変形することが可能となる。表示入力装置の使用者は、片手あるいは両手で表示入力装置10を保持し、「曲げ」を加える位置や、曲げ具合、曲げる面積などを任意量調整することができる。
【0048】
例えば、使用者が、A4サイズのフィルム状の表示入力装置10を左手で保持した場合を例に挙げると、フィルムの向かって左側の上端付近に「曲げ」を加えるのかそれとも下端付近に「曲げ」を加えるのか、また、「曲げ」を加える際の力の入れ具合、曲げる際の曲率、曲げる際の速度または加速度などとして、アナログ的に入力することができる。これらの情報を、形状変化検出部30の電気信号変換可能な機能により検知し、信号判定部130において信号処理することにより、使用者が左手で入力した情報を判定できる。
【0049】
図2は、本発明の表示入力装置の基本的な断面構成を例示する模式図である。すなわち、同図(a)に例示した如く、使用者200から見て、表示部20の裏面側に形状変化検出部30を積層させることができる。この場合、例えば表示部20に反射型液晶モードなどを用いると、形状変化検出部30は透光性を有する必要がなくなるので、遮光性の材料により形成することができる。
【0050】
一方、図2(b)に例示したように、使用者200から見て、表示部20の表面側に形状変化検出部30を積層させてもよい。この場合は、表示部20の表示を遮ることがないよう、形状変化検出部30は所定の透光性を有することが必要になる。
【0051】
図3は、本発明においてアナログ的に入力を行う原理を表す模式図である。すなわち、同図は、本発明の表示入力装置の一端を表す斜視図である。
【0052】
「曲げ」を加えない状態において、表示入力装置(形状変化検出部30)は、略平坦な状態30Aにあるものとする。この状態から、下方に向けて矢印−aにより表される大きさの応力を印加すると、所定量の「曲げ」が加えられた状態30Bとなる。一方、やはり下方に向けて矢印−bにより表される大きさの応力を印加すると、さらに大きな「曲げ」が加えられた状態30Cが形成される。本発明においては、例えば、この「曲げ」に伴う変位量の大きさやその面積、またはそれらの積により、それに対応したアナログ的な情報の入力が可能となる。
【0053】
また一方、本発明においては、「曲げ」に伴う変位量とは別に、「曲げ」の速度または加速度により、情報を入力することも可能である。例えば、図4に表したように、初期状態30Aから最終状態30Cにまで「曲げ」を加える場合において、長い時間をかけてゆっくり「曲げ」を加えた場合(矢印−b1)と、短時間に迅速に「曲げ」を加えた場合とで、情報の入力量を変えることができる。具体的には、例えば、迅速に「曲げ」を加えた場合(矢印−b2)には、入力量を大きくするようにしてもよい。
【0054】
このような「曲げ」の速度または加速度は、変位量の時間変化を調べることにより検出することができる。
【0055】
図5は、本発明において「曲げ」の方向により入力を区別する原理を表す模式図である。すなわち、同図も、本発明の表示入力装置の一端を表す斜視図である。
【0056】
同図に例示したように、表示入力装置10の端部に「曲げ」を加える場合、矢印+aの方向すなわち上方に曲げる(30B)こともできるし、矢印−aの方向すなわち下方に曲げる(30C)こともできる。そして、このように「曲げ」の方向に応じて、入力するデータの符号を区別したり、範囲を拡げたり、あるいは種類を増やしたりするとができる。
【0057】
例えば、矢印+aの方向に曲げた場合にはプラスのデータ、矢印−aの方向に曲げた場合にはマイナスのデータと識別し、それらの絶対値は「曲げ」の量に応じて決定することができる。
【0058】
また、使用者が任意に選択可能なデータの範囲を矢印+aから矢印−aに亘って連続的に対応づけてもよい。
【0059】
また、矢印+aの方向に曲げた場合を、使用者が選択できる第1のデータ範囲に対応させ、矢印−aの方向に曲げた場合を、第1のデータ範囲とは異なる第2のデータ範囲に対応させてもよい。
【0060】
なお、このような「曲げ」の方向を識別する方法しては、後に詳述するように、例えば2枚の形状変化検出部30を積層させればよい。複数の形状変化検出部30を積層させて「曲げ」を加えた場合、上下それぞれの形状変化検出部において曲率、応力、変位量などが異なる。従って、信号判定部130(図1参照)において、上下の形状変化検出部30の間でのこれらのパラメータの差を検出することにより、「曲げ」の方向を判定することができる。
【0061】
図6は、形状変化検出部30の構造を例示する概念図である。すなわち、柔軟性を有する一対の基板31、32の内側表面には、電極パターン33、34がそれぞれ形成されている。そして、これら電極パターンの間に感知層35が設けられている。感知層35は、応力または変位の少なくともいずれかによって電気的な物性が変化する性質を有する層である。この性質を利用することにより、上下の電極パターン33、34によってマトリクス状に分割された各領域において、印加された応力あるいは変位量を検知することができる。
【0062】
基板31、32としては、柔軟性を有する樹脂などからなる板またはフィルムを用いることができる。電極パターン33、34としては、金属あるいは導電性材料を印刷、メッキ、スパッタリング、蒸着などの方法により成膜を行い、フォトエッチングプロセスなどを用いて形状加工すればよい。
【0063】
感知層35としては、例えば、圧力により抵抗率が可変な有機材料、無機材料、半導体材料や、体積変化により抵抗値が可変な有機材料、無機材料、半導体材料などを適宜選択して用いることができる。または、圧電性の材料や、誘電性の材料を用いてもよい。抵抗性の材料としては、具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を用いたり、あるいは液体状のポリビニルアルコールを封止してもよい。または、スペーサを介して電極パターン同士を所定の距離だけ離した状態で保持してもよい。
【0064】
また、感知層35は、必ずしもマトリクスの分割領域毎に分離して設ける必要はなく、基板31、32の間に連続的に形成してもよい。例えば、感知層35を抵抗膜により形成する場合、一般的に、縦方向(膜厚方向)に比べて横方向(基板31の面内方向)の抵抗値がはるかに高いため、横方向のリークは無視しうるからである。
【0065】
図7は、抵抗性材料を用いた感知層35の作用を説明する模式図である。すなわち、同図(a)に例示した如く、基板31、32の間に、図示しない電極を介して抵抗性の感知層35を設けた場合、このセルは、電気的に見て、同図(b)に表した可変抵抗と等価である。そして、その抵抗量は、感知層35の膜厚方向に印加される応力(圧力)Pに依存して変化する。
【0066】
図8は、図7に表したセルの応答特性を例示するグラフである。すなわち、同図の横軸は感知層35の膜厚方向に印加される応力、縦軸は電極33と34との間に定電圧を印加した状態で流れる電流をそれぞれ表す。このように、感知層35に対して、圧縮方向の応力が印加されると電極間の電流が増加、すなわち抵抗が減少する。このような抵抗変化を検知することにより、印加されている応力あるいは変位量を検出することができる。
【0067】
またさらに、このような抵抗変化の時間一次微分およびその2次微分を調べることにより、図4に前述したような「曲げ」の速度または加速度が分かる。
【0068】
なお、図8においては、応力あるいは変位量の大きさに依存して電流が連続的に変化する場合を例示したが、本発明はこれには限定されない。例えば、感知層35の物性によっては、応力あるいは変位量を連続的に変化させた場合でも、物性の変化は離散的に生ずるものもあり得る。このようなものも本発明に含めることができ、本願においては、「アナログ的」と称することとする。
【0069】
図9は、形状変化検出部30に「曲げ」が加えられた状態を説明する概念図である。すなわち、同図(a)に表したように、形状変化検出部30が平坦な状態においては、マトリクス状に設けられた感知層35のそれぞれは、ほぼ均一な状態とされている。
【0070】
これに対して、図9(b)に例示したように「曲げ」が加えられると、変形部分の感知層35Aに応力が付加されて、抵抗値などの物性が変化する。この変化を検出することにより、「曲げ」を検知することができる。
【0071】
例えば、「曲げ」が加えられた部分において、感知層35Aに膜厚方向の圧縮応力が付加されると、抵抗性材料の場合には、図8に例示した如く対向する電極間の抵抗が低下する。この低下量は、変形量と相関を有するので、変化を示した感知層35Aのうちでも、最も変形量が大きい感知層35Aが最も大きな抵抗の減少を示す。
【0072】
そして、図9(c)に例示したように、さらに大きな「曲げ」が加えられると、変位部分は拡大し、より多くの感知層35Aが変化を示すようになる。また、これらの感知層35Aが示す変化量も、さらに大きくなる。
【0073】
このように、「曲げ」の量は、変化を示す感知層35の数やそれらの変化量により定量的に検出することができる。また、この物性値の変化の時間微分を調べることにより、図4に関して前述したような「曲げ」の速度または加速度を得ることもできる。
【0074】
但し、本発明においては、図9に表した複数の感知層35のそれぞれが、いわゆる「デジタル的」な反応を示すものであってもよい。つまり、感知層35のそれぞれは、あるレベル以上の応力あるいは変位が与えられると物性量が離散的に変化するようなものでもよい。この時、それぞれの感知層35の応答特性としては、ひとつのしきい値に対して2値的な反応を示すものでもよいし、応力レベルに応じて、多値的に変化するものでもよい。
【0075】
また、操作時の微少な変化を信号として検知しないようにするために、ある一定の信号量未満については、信号入力とみなさず、これ以上をアナログ信号として出力するものであってもよい。
【0076】
このような感知層35を用いた場合、図9から分かるように、「曲げ」の量に応じて、変化する感知層35の数が異なってくる。つまり、これらを合計した形状変化検出部30からの信号は、「曲げ」の量を連続的に変化させた場合でも、連続的ではなく、離散的な信号となる。
【0077】
本発明は、このようなものも含むものとし、本願においては「アナログ的」な入力と称することとする。
【0078】
図10は、形状変化検出部30の回路構成を例示する模式図である。すなわち、本具体例の場合、縦横マトリクス状に配線された電極33、34のそれぞれは、走査回路33S、34Sにより、電極線毎に切り替え可能とされている。このように、上下の電極線を順次走査可能とすれば、対向する電極間のうちの、どの感知層35に応力が印加されているかを検出し、その変化量や変化速度も定量的に検出することが可能である。
【0079】
図11は、形状変化検出部30の別の回路構成を例示する模式図である。すなわち、この具体例の場合、縦横マトリクス状に配線された電極33、34のそれぞれは、共通接続され、電圧源Vにより電極間に電圧が印加されて電流が測定される。このように、上下の電極33、34を共通接続した場合には、形状変化検出部30に加えられた「曲げ」の位置を検出することは困難であるが、その量や「曲げ」の速度または加速度を定量的に検出することは容易である。また、電極33、34の周囲に図10に表したような走査回路33S、34Sを設ける必要もないため、フィルム状などの基板に形状変化検出部30を形成することが極めて容易となる。
【0080】
図12は、形状変化検出部30の別の構成を表す模式図である。すなわち、形状変化検出部30を構成する電極33、34は、必ずしもストライプ状などにパターニングされている必要はなく、基板31、32の上の全面に形成してもよい。そして、このような全面電極33、34の間に、連続的に感知層35を挿入してもよい。
【0081】
つまり、本発明においては、形状変化検出部30が「曲げ」の量やその速度および加速度だけを検出し、その位置は検出しなくてもよい場合もある。このような場合には、形状変化検出部30において、いわゆるマトリクス構造を採用する必要はない。
【0082】
図13は、形状変化検出部30を分割して設けた表示入力装置を表す模式図である。すなわち、本具体例の場合、形状変化検出部30は、平面的に見て、4つの分割領域30A〜30Dよりなる。これら分割領域のそれぞれは、例えば、図11に例示したように、上下の電極33、34のそれぞれが共通接続された構造とすることができる。または、これら分割領域のそれぞれは、図12に例示した如く、電極33、34も感知層35も分割パターニングされていない構造とすることもできる。
【0083】
図11あるいは図12の構造の形状変化検出部を採用した場合、分割領域30A〜30Dのそれぞれの中においては、「曲げ」の位置を特定することは困難である。しかし、どの分割領域において「曲げ」が加えられたかは分かるので、実用上は、これで十分な場合が多い。
【0084】
例えば、分割領域30A〜30Dに対応させて、表示部20に適宜、選択画面を表示し、それに対して表示入力装置の右上、右下、左上、左下の四隅のうちのいずれの分割領域に「曲げ」を加えたかによって、4種類のデータアイテムのうちのいずれかを選択し、同時のその「曲げ」の量または変化速度に応じてアナログ的に入力することが可能である。そして、四隅のいずれか2つ以上を同時に曲げることにより、異なるアイテムのデータを同時に入力することも可能となる。
【0085】
このような機能は、例えば、画面のスクロールや各種のゲームなどに応用した場合にも極めて快適な操作性が得られる。例えば、分割領域30A〜30Dのうちのいずれか1つあるいは2つに所定量または所定速度の「曲げ」を加えることにより、表示部20に表示されている表示領域を、任意の方向に任意の量あるいは速度でスクロールさせることができる。あるいは、画面上に表示されている人物や車両、航空機などのキャラクターの移動方向と移動量あるいは移動速度を簡単に入力することが可能となる。
【0086】
なお、図13は一例に過ぎず、形状変化検出部30の分割領域の数は、表示入力装置の用途や目的などに応じて適宜決定することができる。つまり、分割領域の数は4には限定されず、2以上の任意の数に分割することができる。
【0087】
図14も、形状変化検出部30を分割して設けた表示入力装置を表す模式図である。但し、これら具体例の場合、形状変化検出部30は、平面的に見て、装置10の全面を覆うようには設けられてない。
【0088】
すなわち、図14(a)に表した具体例においては、4つの分割領域30A〜30Dは、表示入力装置10の四隅付近にのみ設けられ、中央付近には形状変化検出部30は設けられていない。データ入力のための「曲げ」を加える位置を装置の四隅のいずれかに限定した場合には、このように四隅の付近にのみ形状変化検出部30A〜30Dを設けてもよい。
【0089】
また、このように、形状変化検出部30を装置10の一部にのみ設けた場合、その他の部分は、「曲げ」に対する柔軟性が小さくなるようにしてもよい。つまり、表示入力装置10のうちで、形状変化検出部30A〜30Dが設けられている部分のみが「曲げ」に対する柔軟性を有し、その他の領域は機械的な剛性を高くしてもよい。このためには、例えば、強度の高い板状の補強体を設けることができる。このようにすれば、画面の表示部の中央付近は平坦状態を維持したまま、四隅の形状変化検出部のみに「曲げ」を加えることができる。
【0090】
また一方、図図14(b)に例示したように、表示入力装置10の中央付近にのみ形状変化検出部30を設けてもよい。すなわち、装置の中央付近に「曲げ」を加える場合には、このように、中央付近に形状変化検出部30を限定的に設けてもよい。この場合、「曲げ」は、中央付近にのみ局所的に与えてもよいし、装置の全体を凸状あるいは凹状に湾曲させるようにしてもよい。
【0091】
図15は、複数の形状変化検出部が積層された表示入力装置を例示する模式図である。すなわち、本具体例の場合、表示部20の上下に、形状変化検出部30A、30Bがそれぞれ積層されている。これら形状変化検出部30A、30Bのそれぞれは、図13に例示したように、複数の分割領域からなるものとしてもよい。
【0092】
これら形状変化検出部30A、30Bからは、図16に例示したように、それぞれアナログ信号出力1、2を取り出すことができる。これらアナログ信号出力1、2は、例えば、加算して用いることにより、表示入力装置10の「曲げ」に対する検出感度を高くすることができる。
【0093】
また、図17に例示したように、これらアナログ信号出力1、2を処理部SPにおいて信号処理し、アナログ出力とデジタル出力とを得ることも可能である。例えば、図5に関して前述したように、「曲げ」の方向を判定する方法として、上下の形状変化検出部30A、30Bにおける曲率、変位あるいは応力の差を検出する方法がある。つまり、表示入力装置10の一部が上方あるいは下方に曲げられた場合、その外側よりも内側のほうが曲率が大きくなり、変位や応力が大きくなる場合が多い。
【0094】
従って、アナログ信号出力1及び2を比較することにより、「曲げ」がいずれの方向に加えられたかを判定することができる。この方向に関する情報をデジタル出力として得ることができる。例えば、「曲げ」が上方に加えられた場合を「1」、下方に加えられた場合を「0」とする如くである。そして、「曲げ」の量に応じて、アナログ出力を決定する。
【0095】
この場合のデジタル出力は、その後、アナログ出力されたデータの符号、すなわちプラス、マイナスを表すものとして用いてもよく、あるいは、その他の選択肢を特定するためのデータとして用いてもよい。
【0096】
図18は、積層型の表示入力装置の変型例を表す模式図である。すなわち、本具体例の場合、表示部20の表面側あるいは裏面側のみに、2つの形状変化検出部30A、30Bが積層されている。これら形状変化検出部30A、30Bを裏面側に設けた場合、遮光性の材料を用いても表示部20の表示を妨げないという利点が得られる。
【0097】
本具体例の場合も、図19に例示したように、形状変化検出部30A、30Bのそれぞれから得られるアナログ信号出力1、2を処理して、アナログ出力とデジタル出力を得ることができる。これら出力の詳細は、図17に関して前述したものと同様であるので、その説明は省略する。
【0098】
図20は、タッチパネルと組み合わせた本発明の表示入力装置を表す模式図である。すなわち、本具体例の場合、表示部20の表面側にタッチパネル50が設けられ、裏面側には形状変化検出部30が設けられている。タッチパネル50は、複数のスイッチ素子がマトリクス状に配列した構造とすることができる。そして、いずれのスイッチ素子がオン(あるいはオフ)とされたかを示すデジタル信号出力を与える。一方、裏面側の形状変化検出部30は、図1乃至図19に関して前述したように、アナログ信号出力を与える。
【0099】
これらの出力は、図21に例示した如く、それぞれ別々に利用することができる。つまり、使用者がタッチパネル50の所定のスイッチを選択して、表示入力装置に「曲げ」を加えることにより、アナログ的にデータ入力することが可能となる。例えば、使用者は、タッチパネルにより入力するデータの種別を選択し、「曲げ」を加えることにより、そのデータの量を入力することができる。但し、これらタッチパネル50への入力と、形状変化検出部30への「曲げ」による入力と、は、必ずしも同時に行う必要はない。
【0100】
また一方、図22に例示した如く、タッチパネル50からのデジタル出力と形状変化検出部30からのアナログ出力1とを処理して、アナログ出力2を得ることもできる。この場合、タッチパネル50からのデジタル出力は、例えば、アナログ出力1に対して符号(プラスまたはマイナス)を与えるために用いることができる。
【0101】
または、タッチパネル50からのデジタル出力を、アナログ出力1に対する倍数(あるいは除数)などとして用いることもできる。つまり、タッチパネル50のいずれのスイッチ素子がオンとされたかに応じて、そのスイッチ素子に割り当てられた倍数をアナログ出力1に乗じることにより、アナログ出力2を得る。タッチパネル50による倍数の選択肢を広範囲に設定しておけば、極めて広範囲なアナログ出力2を得ることが可能である。
【0102】
なお、図20乃至図22においては、タッチパネル50、表示部20、形状変化検出部30の順に積層した構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。この他にも、例えば、タッチパネル50、形状変化検出部30、表示部20の順に積層してもよく、あるいは、形状変化検出部30、タッチパネル50、表示部20の順に積層した構造も可能である。
【0103】
さらに、使用者から見て、タッチパネル50を装置の裏面側に設けてもよい。例えば、表示入力装置を両手または片手で保持し、裏面側の指によりタッチ入力するような場合には、使用者から見て、形状変化検出部20、表示部30、タッチパネル50の順に積層してもよく、または、表示部30、形状変化検出部20、タッチパネル50の順に積層してもよい。
【0104】
以上、図1乃至図22を参照しつつ、本発明の表示装置の基本的な構成例について説明した。
【0105】
以下、実施例を参照しつつ、本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明する。
【0106】
(第1の実施例)
まず、本発明の第1の実施例として、図1に表した構造の表示入力装置を製作した。ここで、表示部20としては、柔軟性ある基板上に形成した液晶表示装置を形成し、形状変化検出部30としては、抵抗性材料からなる感知層を有するアナログ入力装置を形成した。
【0107】
まず、液晶表示装置であるが、これは、表示入力装置の周縁部に「曲げ」を加えるための柔軟性を確保する必要がある。そこで、引出電極数を低減するため、ドライバ(駆動回路)の一部を表示部20に導入可能なポリシリコン薄膜トランジスタを用いた液晶表示装置とした。以下、この液晶表示装置の構造について、その製造方法を参照しつつ説明する。
【0108】
図23乃至図25は、本実施例において用いた液晶表示装置の製造工程の要部を表す工程断面図である。
【0109】
まず、十分に洗浄した無アルカリガラス基板51上に、例えばシランガスなどを原料に用いたプラズマ励起化学気相堆積法(PECVD法)などを用いて、ガラス基板からのアルカリ成分溶出などを防ぐことを目的としたアンダーコート層となるシリコン酸化膜やシリコン窒化膜52などを堆積させた。次に、例えば、PECVD法を用いアモルファス状のシリコン膜を成長させた後、KrFなどを用いたエキシマレーザーを照射して瞬間的に溶融後結晶化させて多結晶化した。そして、例えば、フッ素系ガスによる反応性イオンエッチング法(RIE法)を用いたフォトエッチングプロセスにより、多結晶シリコン層の素子分離を行い、島構造53を形成した(図23(a))。
【0110】
次に、例えばプラズマ励起化学気相堆積法(PECVD法)などを用いて、ゲート用の絶縁膜54となるシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を成膜した。そして、例えばスパッタリング法などを用いて、アルミナ膜上にMo、W、Ta、またはその合金など金属膜を堆積させた。その後、金属膜上にフォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成し、例えば、溶剤に含侵させて選択的にレジストパターンのない部分の金属膜を除去する方法を用いることにより、ゲート電極55及びゲート線群の形状を加工した(図23(b))。
【0111】
次に、半導体層に接合面を形成するために薄膜トランジスタの不純物導入を行った(図23(c))。本実施例では、不純物としてリン(P)を用いている。このとき、ゲート電極55をマスクとして、イオンドーピング法によりイオン濃度が1022cm−3程度になるように導入し、この導入されたリン(P)が活性化するように熱処理を行った。
【0112】
次に、例えば常圧化学気相堆積法(APCVD法)により層間絶縁膜56となるシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を成膜した。その後、層間絶縁膜56及びゲート絶縁膜54を介してソース及びドレイン電極と半導体層とのコンタクトを行うためのスルーホール形成を、フォトエッチングプロセスを用いて行った(図23(d))。
【0113】
次に、Mo、Ta、W、Al、Niなどの金属、またはその合金や積層膜などを、例えばスパッタリング法などを用いて堆積させた後、ゲート電極形成時と同様にフォトエッチングプロセスを用いて、ソース電極57と信号線群及びドレイン電極58の形成を行った(図23(e)、23(a))。
【0114】
そして、ソース電極57と接続されるように画素電極(図示せず)を形成した。この一連の薄膜トランジスタ及び配線形成プロセスにおいては、例えば、500℃以上の熱工程が存在するが、本実施例で用いている無アルカリガラス基板51においては、アクティブマトリックス構造を形成する際に問題なく使用できる。
【0115】
次に、このアクティブマトリックス基板をプラスチック基板などの柔軟性がある基板に移す工程を開始する。
【0116】
すなわち、まず、このようにして得られた形成体の表面に、例えば紫外線光を照射すると接着力が弱まるような耐フッ酸性に優れた接着剤を隙間なく表面塗布して仮着層61とし、この仮着層61を挟んで無アルカリガラス基板と対向する位置に、例えば、接着面側を有機材料と接着性をよくするためにコートした耐フッ酸性に優れたフッ素系樹脂シート62を配置した(図24(b))。
【0117】
次に、この積層体を、無アルカリガラス基板51の裏面側から研磨剤を用いて、0.1mm厚程度まで、研磨剤の荒さを調整しながら研磨した。さらに、フッ酸系の溶剤に含侵させて、無アルカリガラス基板63を約30μm程度の厚さまで溶解させた(図24(c))。
【0118】
このとき、ガラス基板51が薄くなった後には、例えばアンモニウムなどを加えたフッ酸系溶液とし、エッチングレートを調整したものが望ましい。そして、十分に洗浄した後、この無アルカリガラス基板51をエッチングした面に密着性に優れた接着剤を用いて、接着層64を全面に形成した。そして、この接着層64の裏面側に、ラミネート技術を用いて、0.1mmt程度のポリエーテルアミド樹脂(PES)フィルムを支持基板65として接着した(図25(a))。
【0119】
本実施例では、支持基板65としてPES基板を用いたが、本発明においては、その他のプラスチック基板などを用いることもできる。例えば、0.1mmtのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)でも形成可能なことを確認している。
【0120】
その後、樹脂シート62側から紫外線光UVを照射し、仮着層63の接着力を弱める処理を施した(図25(b))。
【0121】
そして、支持基板として用いた樹脂シート62をゆっくり剥していき、層間絶縁膜層56などアクティブマトリックス層表面を露出させた(図25(c))。このとき、仮着層64の成分残りが発生するため、これを、例えば、イソプノパノールなどの有機洗浄法を用いて除去して、洗浄面を露出させた。
【0122】
その後、このようにして形成したポリシリコンを用いた柔軟性があるアクティブマトリックス基板に、インジュウムスズなどの透明導電膜を成膜したフィルムを対向基板として、通常のフィルム液晶セルプロセスを用いて、液晶表示装置を作製した。
【0123】
次に、形状変化検出部30を製作した。0.05mmtのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に酸化インジュウムスズ(ITO)などの透明導電膜を成膜し格子状にパターンニングしたものを対向配置し、その層間にポリフッ化ビニリデン(PVDF)を配置したアナログ形状変化検出部を製作した。
【0124】
そして、この形状変化検出部30を液晶表示装置に接着剤を用いて接着した。
【0125】
なお、従来のタッチパネルは位置検出を行うために、格子毎に検出を行う機構が付加されているが、本実施例では、対向する2フィルム間の電流量をアナログ検知することになるため、格子が連絡されている形状で問題ない。すなわち、対向する2つのフィルムからそれぞれ共通接続された電極がひとつずつ引き出されることになる。
【0126】
このアナログ入力機構を付加した液晶表示装置は、表示入力装置として柔軟性を有する。例えば、4隅の一端を曲げることにより、形状変化検出部30に応力が付加され、この応力を受けた部分に関しては、フィルム間の導電率が変化するため、水平を維持している場合と比較して電流がながれやすくなる。この時、曲げ応力が大きいほど、また、曲げられている面積が大きいほどフィルム間に流れる電流量は大きくなるため、使用者は、任意の方法でアナログ的にフィルム間に流れる電流量を操作することができる。
【0127】
(第2の実施例)
次に、本発明の第2の実施例として、図15に例示した積層型の表示入力装置を製作した。すなわち、本実施例では、表示部20として柔軟性ある基板上に形成した液晶表示装置を用い、形状変化検出部30A、30Bを表示部20の両面に付与して、アナログ入力及びその方向性の信号入力を可能とした。
【0128】
表示入力装置の柔軟性を利用してアナログ入力を行う場合、例えば、表示面において凹となる応力を加える場合と、凸となる応力を与える場合と、の場合分けが可能になる。例えば、雑誌のようなコンテンツを見ている場合には、開いている頁から、前頁に戻りたい場合には表示面側(凹)に、後頁へ進みたい場合には表示面とは反対側(凸)に、応力を与えることにより観察者の意思を反映できることになる。
【0129】
本実施例において表示部20として用いた液晶表示装置の構造及び製造方法は、第1実施例として前述したものと同様であるので、その説明は省略する。
【0130】
また、形状変化検出部30A、30Bとしても、第1実施例と同様に、0.05mmtのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に酸化インジュウムスズ(ITO)などの透明導電膜を成膜し格子状にパターンニングしたものを対向配置したものの層間に感応性樹脂を配置したものを用いた。
【0131】
そして、この形状変化検出部30A、30Bを液晶表示装の両面、すなわち、表示部側とその対向面側に、それぞれ接着した。
【0132】
本実施例の表示入力装置においても、第1実施例のものと同様に表示入力装置として柔軟性を有する。例えば、4隅の一端を曲げることにより、形状変化検出部30A、30Bにも応力が付加され、この応力を受けた部分において、フィルム間の導電率が変化するため、水平を維持している場合と比較して電流が流れやすくなる。この時、表示入力装置に与えられる「曲げ」により感知層に与えられる応力が大きいほど、また、曲げられている面積が大きいほどフィルム間に流れる電流量は大きくなる。この作用を利用して、使用者は、任意の方法でアナログ的にフィルム間に流れる電流量を調節することができる。
【0133】
さらに、本実施例では、形状変化検出部30A、30Bを表示部20の両面に付加している。このような積層構成を採用することにより、使用者が表示入力装置の表示面に対して、表示面が内側となるように曲げた場合と、表示面が外側になるように曲げた場合と、の場合分けが可能になる。
【0134】
例えば、表示面が内側となるように曲げた場合、表示面側に付加した形状変化検出部30Aと外側に付加した形状変化検出部30Bとでは、曲率が異なるため、それぞれの感知層にかかる応力が異なることにより、その結果、形状変化検出部30Aと30Bとでは検出される電流値が異なることになる。このため、両面の形状変化検出部30A、30Bからの出力信号の差分をとることにより、入力方向の検出が可能になる。
【0135】
例えば、コンテンツとして雑誌のようなものを考えた場合、ある頁から次の興味ある頁に移動するとき、頁数をまたいで後頁の場合と前頁の場合があり得る。本実施例の表示入力装置の場合、例えば、表示面の内側を前頁側に、その反対側を後頁側に設定することにより、頁の前後の方向性と頁数のアナログ入力が可能となる。
【0136】
(第3の実施例)
次に、本発明の第3の本実施例として、図20に例示したように、柔軟性を有する表示部20の表面側にタッチパネル50、裏面側に形状変化検出部30を設けた表示入力装置について説明する。
【0137】
第1実施例として前述した表示入力装置では、アナログ信号を入力することは可能であるが、データを入力する対象の項目が多数に渡るような場合には、別途、選択の必要がある。例えば、地図のようなコンテンツをスクロールしながら見る場合には、スクロール量だけではなく、東西南北といった方向に関するデータを別途与える必要がある。この場合、表示面側のタッチパネル50からは、スイッチ素子の選択によって方向に関するデータを入力し、形状変化検出部30に与える「曲げ」の応力によって移動距離(スクロール量)に関するデータを入力することにより、対応が可能である。
【0138】
本実施例において表示部20として用いた液晶表示装置の構造及び製造方法も、第1実施例として前述したものと同様であるので、その説明は省略する。
【0139】
また、形状変化検出部30としても、第1実施例と同様に、0.05mmtのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に酸化インジュウムスズ(ITO)などの透明導電膜を成膜し格子状にパターンニングしたものを対向配置したものの層間に感応性樹脂を配置したものを用いた。
【0140】
一方、タッチパネル50としても、0.05mmtのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に酸化インジュウムスズ(ITO)などの透明導電膜を成膜し格子状にパターンニングしたものを対向配置したものの層間に感応性樹脂を配置した構造を形成した。ただし、タッチパネル50においては、導電膜の格子毎にセルの抵抗を検出できるようにした。
【0141】
本実施例の表示入力装置では、例えば、アナログ入力の必要性の選択が可能である。すなわち、表示面側のタッチパネル50上で必要となる機能を選択し、そのアナログ入力値については、表示裏面側の形状変化検出部30によりアナログ量を入力することができる。
【0142】
例えば、コンテンツとして雑誌のようなものを考えた場合、ある頁から次の興味ある頁に移動するとき、頁数をまたいで後頁の場合と前頁の場合があり得る。本実施例の表示入力装置の場合、表示面内側に前頁または後頁を選択するタッチボタンを設定し、形状変化検出部30に与える応力により頁数のアナログ入力が可能になる。
【0143】
(第4の実施例)
次に、本発明の第4の実施例として、形状変化検出部30を表示部20の中に組み込んだ表示入力装置について説明する。
【0144】
図26は、本実施例の表示入力装置の断面構造を表す模式図である。
また、図27は、その要部の平面配置関係を表す模式図である。
【0145】
本実施例の場合、液晶表示装置の対向基板側に、形状変化検出部30を組み込んでいる。すなわち、対向基板70にストライプ状に形成したインジウムスズ膜を形成し、電極層71とする。その上に、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)層72を塗布により均一に形成する。さらに、その上にインジウムスズ膜を電極層71と直行する位置にストライプ状に形成し、電極層73とする。
【0146】
このPVDF層72を挟んで位置する電極層71と電極層73が、形状変化検出部30を構成する。
【0147】
さらに、アクリル樹脂などを用いて、層間絶縁膜74を形成する。このとき、この層間絶縁膜74は、対向電極75と電極73とのカップリング容量などを抑えるために十分な膜質であることが必要とされる。
【0148】
一方、支持基板79の上には、画素電極78、薄膜トランジスタ77が形成され、対向基板との間に液晶層76が封止されている。
【0149】
なお、液晶表示装置の表示性能に影響を与えないようにするため、電極層71及び電極層73は、画素電極78を包含するような形状に形成した。すなわち、図27に例示したように、電極71と電極73は、画素電極78の幅よりも広いストライプで形成している。
【0150】
なお、本実施例では、電極層71及び電極層73への応力起因による基板の変形や膜剥がれを防止するためにストライプ形状に加工している。しかし、形状変化検出部30としては、インジウムスズ膜(71、73)はストライプ状などの形状にバニーニングされていることは必要条件ではない。また、本実施例では、抵抗膜としてPVDF72を用いている。しかし、抵抗膜として利用できるものならば、特に本材料に限定されるものではない。
【0151】
また、本実施例では、形状変化検出部30を対向基板側に組み入れたが、例えば、薄膜トランジスタを形成する支持基板側に組み入れてもよい。
【0152】
(第5の実施例)
次に、本発明の第5の実施例として、本発明の表示入力装置を用いた表示入力システムの具体例について説明する。
【0153】
図28は、本発明の第5の実施例に係る表示入力システムのブロック図、図29は、同表示入力システムの外観図である。
【0154】
本実施例の表示入力装置は、可撓性を有し、紙のように薄型で電子的に情報の表示が可能な表示部20と、表示部20の形状変化、姿勢変化などの幾何学的な変化を検出することが可能な幾何変化検出部300と、表示部20上に使用者200が手の指やペンなどを用いて入力した位置や内容を取得することが可能なデータ入力部50と、幾何変化検出部300で判別した幾何学的変化情報および/またはデータ入力部50で取得した入力情報をもとに表示部20の表示内容を制御する制御部12と、情報を保持することが可能な記憶部500と、外部連携機器1000と通信する通信部600とから構成されている。
【0155】
図29に示すように、この表示入力システムは、全体がシート状で可撓性があり、応力が加わらない側端の縁部等に制御部12、記憶部500及び通信部600や各種配線等を集約した回路部900が形成されたものとなっている。
【0156】
なお、図29のイメージ図における各部の配置はあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
【0157】
まず、表示部20について説明する。
【0158】
表示部20は、紙のように薄型・軽量で電子的に文字、図形、画像等の表示が可能なものである。好ましくは、紙のように自由に曲げ伸ばしを行うことが可能な部材によって構成される。
【0159】
表示部20は、具体的には、例えば「電子ペーパー(または、フレキシブルディスプレイ)」と一般的に呼ばれるマテリアルを用いて実現される。「電子ペーパー」とは、文書や画像を自由に書き換え、表示できる電子の“紙”を実現する材料の総称で、紙と電子ディスプレイの長所をあわせ持つ次世代の表示媒体である。この「電子ペーパー」は、例えば(1)コレステリック(キラル・ネマチック)液晶、強誘電性液晶、高分子分散型液晶などによる分子配列の制御、(2)電気泳動などを用いた色材移動、(3)ロイコ染料などの化学変化、(4)有機EL(electroluminescence)、(5)ECD(electrochromic device)、などの各種の技術を用いて実現される。
【0160】
「電子ペーパー」には、上記のような様々な実現方法があるが、総じて、▲1▼表示の維持に電源が不要である(または、非常に低消費電力で維持が可能である)、▲2▼書き換えが可能である、▲3▼紙のように薄型である、などの特徴がある。また、実現方法によって、紙のように自由に曲げ伸ばしができる(フレキシブル形状である)といった特徴も実現される。
【0161】
なお、表示部20は、上記で説明した実現方法に限定されるものではなく、同じ特徴を持つものならば、これ以外のマテリアル・実現技術を用いて構成してもよい。
【0162】
一方、形状変化検出部30は、表示部20に対して使用者が行なう、曲げる、丸める、めくる、引っ張る、ねじる、などの変形によって生じる表示部20の形状変化を検出するためのものである。
【0163】
形状変化検出部30は、具体的には、後に詳述するように、表示部20の裏面に配列された、複数の曲げセンサなどから構成され、これら複数の曲げセンサから得られるセンシング結果を用いて形状変化を識別する。曲げセンサは、通常、センサ出力である抵抗値の変化により、変位、曲率を1自由度で検出することが可能である。これを表示部20の裏面に格子状に複数配置することで、表示部20の全面にわたる曲げ・伸ばしの判別を行うことができる。
【0164】
なお、以上で説明したセンシング方法はあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。例えば、「シェイプセンサ」と呼ばれる光ファイバの曲げ伸ばし変形による光量変化を用いて変位、曲率、加速度などを検出することが可能なセンサを同様に表示部20の裏面に配置してもよいし、別のセンシング技術を用いても構わない。また、センサの配置方法も格子状に限られるものではなく、取得したい形状変化に応じて、自由に変更することができる。例えば、形状変化を検出したい部分が限られている場合は、表示部20の裏面の全面にセンサを配置する必要はなく、必要部分にだけ配置すればよい。また、変形の曲率などを細かく検出したい部分があれば、その部分に多めに配置するなどの工夫をすることができる。
【0165】
一方、姿勢変化検出部40は、前記表示部20に対して使用者200が行なう、装置を保持したまま手を動かす、装置のどこか一部をつかんで持ち上げる、つかんで振るなどといった動作によって生じる表示部20の姿勢変化を検出するためのものである。
【0166】
姿勢変化検出部40は、前記表示部20の裏面(および/または機器のその他の部位)に、配設された複数の加速度センサ、ジャイロセンサなどから構成することができ、それらセンサから得られるセンシング結果を用いて姿勢変化を識別する。これにより、「機器の右側が(左側よりも)持ち上げられている」というような使用者200が装置を保持している際の装置の姿勢や、「装置が左右に振られている」というような使用者200が装置に対して行っているアクションによって生じる装置の状態変化を検出することができる。
【0167】
なお、本実施例では、形状変化検出部30、姿勢変化検出部40の2つに細分できる旨を説明したが、これに限定されるものではない。形状変化、姿勢変化以外の幾何学的変化を取得可能な他の検出部を適宜追加することも可能である。
【0168】
次に、データ入力部50について説明する。
【0169】
データ入力部50は、表示部20上に使用者200が手の指やペンなどを用いて入力した位置や内容を取得するためのものである。データ入力部50は、例えば、表示部20上に配置された透明な感圧式のタッチパネルにより構成される。これにより、使用者200が、前記表示部20のどの部分を手の指で触っているか、使用者200が保持しているペンのペン先の移動した軌跡などを取得することが可能である。すなわち、データ入力部50は、図20〜図22に関して前述したようなタッチパネル50と同様の役割を有する。
【0170】
なお、データ入力部50は、タッチパネルに限定されるものではない。例えば、図29に示されているように前記表示部20の側縁部に配置された回路部900から超音波など発信し、手の指などに反射して戻ってきた反射波を再び回路部900で検出することによりその入力位置を検出するようにデータ入力部50を構成しても良い。または、超音波を発信するペンを用いて、それから発信される超音波を複数のマイクロホンで検出し、三角測量の原理を用いて、ペンの位置を算出するようにしても良い。また、表示部20上に磁場を発生させ、手の指やペンをその上に置くことによって生じる磁場変化から、位置を算出することも可能である。また、これらの方法を適宜組み合わせて用いることもできる。さらに、ここで用いている以外のセンシング技術を用いても構わない。
【0171】
次に、記憶部500について説明する。
【0172】
記憶部500は、表示部20に表示するための内容や、本実施例における表示入力システムの内部状態などの各種の情報を蓄えるためのものである。記憶部500は、典型的には半導体メモリを用いて構成される。また、記憶部500は、本実施例における表示入力システムから取り外せる場合もある。この場合、メモリスティック、スマートメディア、コンパクト・フラッシュ、SDカードなどといった既存の規格の半導体メモリ媒体を用いることが望ましい。記憶部500を脱着可能とした場合、外部にある機器にこの記憶部500を接続し、記憶部500にデータを入出力できるという利点がある。
【0173】
次に、通信部600について説明する。
【0174】
通信部600は、外部連携機器1000と通信するためのものである。通信部600は、例えば、Bluetoothといった無線通信手段を用いて、外部連携機器1000と通信する。これにより、外部連携機器1000から本実施例における表示入力システムへのデータの入力、本実施例における表示入力システムから外部連携機器1000へのデータの出力、後述する制御部12から外部連携機器1000への制御情報の送信、外部連携機器1000から後述する制御部12への制御情報の受信などの各種通信が可能となる。なお、通信手段は、Bluetoothに限定されるものではなく、IEEE802.11a/b/gなどに規定された無線LANや、赤外線通信、RF通信、その他の無線通信方式を用いることが可能である。無線通信を用いることで、本実施例の情報機器が外部機器にケーブルによって拘束されることがなくなり、あたかも紙を持っている感覚で、自由に持ち歩くことが可能となる。
【0175】
なお、通信部600は、無線通信手段を用いることが望ましいが、シリアル通信などの有線通信手段でも構わない。この場合、外部連携機器1000と通信をする際以外のときは、通信部を本実施例の表示入力システムから取り外すことができる構成にしておくことが好ましい。こうすることで、通信時以外は外部機器に拘束されることがなくなり、通常使用時は、自由に持ち歩ける。
【0176】
最後に、制御部12について説明する。
【0177】
制御部12は、
(1)幾何変化検出部300で判別した幾何学的変化情報および/または入力取得部3で取得した入力情報をもとに表示部20の表示内容を制御する
(2)記憶部500に格納されたデータの読み書きを制御する
(3)通信部600における通信内容や通信方式、タイミングなどを制御する
(4)その他、表示入力システムの所定の動作の制御を行う
ためのものである(図28参照)。
【0178】
以上で説明した本実施例の表示入力システムによれば、使用者200は、表示部20(これは、「表示入力システム自身」と置き換えてもほぼ同意である)の形状の変形や姿勢の変化を用いて本実施例おける表示入力システムを操作することができる。また、使用者200は、手の指の動きやペン入力などを前述の動作と適宜組み合わせて本実施例における表示入力システムを操作することができる。
【0179】
次に、本実施例における表示入力システムで実現される動作について、幾つかの具体例を挙げながら説明する。
【0180】
まず、本実施例における表示入力システムを電子ブックリーダー端末として応用する例について説明する。
【0181】
今、表示部20に小説のあるページが表示されているとする。この際に、図30に示されたように、使用者200が、表示部20(つまり、表示入力システム)の右側を右手で保持し、左側に「曲げ」を加えてページをめくる動作をした場合には、表示部20に表示されている内容を1ページ分進める。逆に、図31に示されるように、表示部20(つまり、表示入力システム)の左側を保持し、右側に「曲げ」を加えてページをめくる動作をした場合には、表示部20に表示されている内容を1ページ分戻す、というように制御部12で制御することで、使用者200は、紙の本をめくる感覚で、表示入力システムを操作することができる。
【0182】
この際、手で保持している位置、および、ページをめくろうとして添えられた手の位置は、データ入力部50で検出し、めくり動作によって得られた変形状態やその際の表示入力システムの姿勢変化は、幾何変化検出部300で検出する。これらの検出結果から、「表示部20(つまり、表示入力システム)の右側を右手で保持し、左側をめくる動作をした」と検出された際には、前記制御部12を介して前記記憶部500に保持されている次のページのデータを取得し、前記表示部20の表示内容を更新する。
【0183】
なお、形状変化検出部30として、図10に例示したようなマトリクス構造や、図13、図14に例示したような分割型の構造を採用すれば、どの部分に「曲げ」が加えられたかを検出することもできる。
【0184】
以上により、従来の表示入力システムでは、ボタンなどを用いてページ送りなどの操作を行わなければならなかったが、本実施例における表示入力システムでは、ユーザが、あたかも、本物の紙媒体(この例では、小説本)を操作している感覚で操作することが可能となる。これにより、コンピュータ機器を触ったことが無い人でも、表示入力システムの操作に違和感がなくなり、誰もが表示入力システムを直感的に操作することができるようになる。
【0185】
またこの時、図4に関して前述したように、「曲げ」を加える速度または加速度に応じて、ページの進み量を変化させることもできる。つまり、「曲げ」を迅速に加えた場合には、ページの進み量を大きくし、「曲げ」をゆっくり加えた場合には、ページの進み量を少なくすることができる。このようにすれば、非常に直感的な操作が可能となる。
【0186】
以上では、ページめくりを表示部20(つまり、表示入力システム)の幾何学的変化を用いて実現する例を示したが、操作はこれに留まるものではない。例えば、図32(a)で示されるように、表示部20(つまり、表示入力システム)を巻き取る操作をしたり、同図(b)に示すように、表示部20を2つ折りにする操作をすると、表示入力システムの電源がOFFとなり、逆に平面に伸ばすとONになるといった活用も可能である。図33のように、前記表示部20の左上部分をちょっとめくって「曲げ」を加えたらメニューが表示されたり、右上部分に「曲げ」を加えたら、そのページにしおりが挟まれる状態(ブックマーク機能)になったり、紙媒体をいじる感覚で、あらゆる操作が可能となる。
【0187】
次に、本実施例に係る表示入力システムを電子メモ端末として応用する例を説明する。
【0188】
本実施例における表示入力システムによれば、図34に示されたように、ペン(それ自体は、インクを出力しないもの(例えばスタイラス)を用いて手書き入力を行うことが可能である。データ入力部50で検出されたペン先位置の軌跡は、制御部12でストロークデータとして処理され、その内容がそのまま表示部20に再現される。この際に、図35に示されたように、表示部20(つまり、表示入力システム)の一部を摘んで振る動作をした場合には、表示部20に表示されている内容をクリアして、真っ白な表示にする、というように制御部12で制御することで、使用者200は、直感的に内容の消去をすることができる。
【0189】
この際、手で保持している位置は前記データ入力部50で、振る動作によって得られた装置の姿勢変化は、前記幾何変化検出部300に設けられた姿勢変化検出部40で検出する。このように、使用者200の表示入力システムへのある種のジェスチャ入力も自由に行うことが可能である。
【0190】
次に、本実施例に係る表示入力システムを電子地図ビューアーとして応用する例を説明する。すなわち、記憶部500に地図情報を格納し、または、通信部600を介して外部から地図情報を入手し、これら地図情報を表示部20に表示させることにより、電子地図システムが実現できる。
【0191】
この場合にも、図3、図4、図5、図30、図31あるいは図33などに例示した如く、表示入力システムのいずれかの部分に「曲げ」を加えることより、表示内容を所定の方向にスクロールさせることが可能である。例えば、図30に表したように、使用者200が左側に「曲げ」を加えた場合には、表示部20に表示される地図を左側にシフトさせるようなことができる。
【0192】
また、「曲げ」を加えることにより、表示倍率を変化させることもできる。例えば、使用者200に向かって凸状に「曲げ」を加えた場合には、地図を拡大し、一方、使用者200に向かって凹状に「曲げ」を加えた場合には、地図を縮小する、というような操作が可能である。
【0193】
さらにまた、姿勢変化検出部40と組み合わせることにより、さらに便利になる。例えば、使用者200が表示入力システムを所定の方向に傾けると、表示内容がその方向にスクロールするようにすることができる。
【0194】
この場合、このようなスクロール機能が常に働くと、不用意な傾斜によって表示内容が常にスクロールしてしまい、不便である。そこで、データ入力部50によるデータ入力と組み合わせるとよい。つまり、使用者200が表示入力システムに設けられた所定のスイッチ部分に触れると、データ入力部50がそれを検出して、スクロール機能をオンにする。使用者200は、この状態で表示入力システムを所定の方向に傾斜させることにより、表示内容を所望の方向にスクロールさせることができる。またこの時、傾斜量に応じてスクロール量(またはスクロール速度)を変化させることもできる。例えば、大きく傾斜させた時には、高速でスクロールし、小さく傾斜させた時には、ゆっくりスクロールするようにすることができる。
【0195】
表示部20の内容がスクロールされ、所望の地図が表示されたら、使用者200は、所定のスイッチ部分から手を離す。すると、データ入力部50がこれを検出して、スクロール機能をオフにする。この状態では、表示入力システムを傾斜させても、表示内容はスクロールされない。このようにすれば、スクロールさせたい時だけ、表示入力システムを所定の方向に傾斜させて簡単にスクロールさせることができる。
【0196】
以上説明したように、本実施例を電子地図ビューアーに応用した場合、広大な表示領域の中の所望の部分を「曲げ」や「傾斜」の操作によって、直感的且つ迅速に表示させることができる。同様の応用は、地図に限定されず、例えば、新聞の全体の中から所定の記事の部分を迅速に表示させるようなことも可能である。
【0197】
以上説明したように、本実施例による表示入力システムを用いることにより、使用者200が装置自身の幾何変化、および/または手の指やペンを用いた入力、を用いて装置の電源のON/OFF、表示内容の変更、操作内容の選択、メニュー操作、などといった装置の所定の操作を、紙媒体を触っている感覚で直感的に行うことが可能となる。
【0198】
(第5の実施例の変形例)
第5の実施例では、表示部20は、紙のように自由に曲げ伸ばしを行うことが可能な(フレキシブル形状な)部材によって構成されることを前提として説明した。しかし、図36に示したように、第1の実施形態の構成に、新たにフレックス補助部400を追加することで、表示部20は、フレキシブル形状でないものを用いることも可能である。
【0199】
フレックス補助部400について説明する。フレックス補助部400は、紙のように自由に曲げ伸ばしを行うことが可能な(フレキシブル形状な)部材によって構成されるもので、前記表示部20の代わりにユーザ200が曲げ伸ばしといった変形を行うためのものである。これを前記表示部20の付近に配置し、上述した第1の実施形態での説明のように、幾何変形検出部2にてフレックス補助部400の変形を検出することで、同様の動作を行う。
【0200】
フレックス補助部400は、例えば、透明の薄いフィルムのようなもので構成され、表示部20上に置かれる。そして、使用者200は、表示部20の上にあるフィルムに対してめくり動作などの変形動作を行うことで、表示入力システムの操作を行う。
【0201】
なお、フレックス補助部400の実現方法はこれに限定されるものではない。前記の表示部20よりも一回りおおきな不透明の薄いフィルムを、表示部20の下にまわりがはみ出るように添付し、はみ出た部分の形状変化を用いて機器の操作を行うようにしてもよい。また、フレックス補助部400を表示部20の横に表示部20と同等の大きさで配置し、その部分を用いても良い。これ以外の構成方法でも、フレックス補助部400の変形を用いることができれば構わない。
【0202】
(第6の実施例)
次に、本発明の第6の実施例について説明する。
【0203】
図37は、本発明の第6の実施例に係る表示入力システムの全体構成図である。
【0204】
本実施例の表示入力システムは、第5実施例に関して説明した表示部20の代わりに、これと同様の機能を持つ第1の表示部20Aと、第2の表示部20Bとを有する。また、本実施例における制御部12は、データ入力部50で取得した入力情報をもとに第1の表示部20Aの表示内容、第2の表示部20Bの表示内容をそれぞれ個別に制御することが可能なものである。それ以外の、幾何変化検出部300、データ入力部50、制御部12、記憶部500、通信部600については、第5の実施例と実質的に同様とすることができる。
【0205】
第1の表示部20Aおよび第2の表示部20Bについて説明する。
【0206】
第1の表示部20Aおよび第2の表示部20Bは、第5実施例に関して説明した表示部20と同様に、それぞれ、紙のように薄型・軽量で電子情報の表示が可能なものである。好ましくは、紙のように自由に曲げ伸ばしを行うことが可能な部材によって構成される。第1の表示部20Aと第2の表示部20Bは、典型的には、図38に示されるように、紙の裏表の関係の位置に配置される。
【0207】
次に、制御部12について説明する。
【0208】
制御部12は、
(1)前記幾何変化検出部300で判別した幾何学的変化情報、または/および、前記データ入力部50で取得した入力情報をもとに前記第1の表示部20Aの表示内容を制御する
(2)前記幾何変化検出部300で判別した幾何学的変化情報、または/および、前記データ入力部50で取得した入力情報をもとに前記第2の表示部20Bの表示内容を制御する
(3)前記記憶部500に格納されたデータの読み書きを制御する
(4)前記通信部600における通信内容や通信方式、タイミングなどを制御する
(5)その他、機器の所定の動作の制御を行うためのものである(図37参照)。
【0209】
以上で説明した本実施例における表示入力システムによれば、使用者200は、前記第1の表示部20A(この裏側に、前記第2の表示部20Bが配置されているため、同時に前記第2の表示部20B)の形状の変形や姿勢の変化を用いて本実施例における表示入力システムを操作することができる。また、使用者200は、手の指の動きやペン入力などを先述の動作と適宜組み合わせて本実施例における表示入力システムを操作することができる。さらにそれに加え、第1の表示部20Aに表示されている情報を参照しながら、図38に示されたような「曲げ」を加えて、紙をめくるような動作をすることで、現れた前記第2の表示部20Bの一部に表示された情報をのぞき見することが可能となる。
【0210】
それでは、本実施例における表示入力システムで実現される動作について、幾つかの具体例を挙げながら説明する。
【0211】
まず、本実施例における表示入力システムを電子ブックリーダー端末として応用する例について説明する。
【0212】
今、前記第1の表示部20Aに小説のあるページが表示されているとする。この際に、小説のある単語に注がついていたとする。注は、典型的には、その章の最後にまとめられて記されていることが多いため、通常の本を読んでいる際には、数ページ、ページめくりをして、注がまとめられているページを探さなければならない。しかし、この代わりに、図38に示されたように、めくり動作を行い、前記第2の表示部20Bの一部を見えるようにした時に、その部分に注が表示されるように前記制御部12で制御する。このようにすれば、両面印刷されている紙の裏側の情報を盗み見する感覚で、本実施例における表示入力システムを使用することができる。
【0213】
さらに、これを推し進めて、前記第1の表示部20Aに表示されている文章中のある単語の意味が分からなかったときに、その単語の表示されている部分を手の指でタッチしたり、その単語の周りをペンで囲む動作をした後に、めくり動作により、第2の表示部20Bを参照すると、その部分に、先ほどの単語の意味を記した辞書の一部分が表示されたりすることが可能となる。また、前記第1の表示部20Aの文章を英訳したものを前記第2の表示部20Bに表示することもできる。
【0214】
この際、図38に示されたような方向でめくり動作をした場合、第2の表示部9には第1の表示部20Aとは天地逆の方向で表示する必要がある。これは、この方向のめくり動作では、使用者200から見える表示部の上下が逆転するからである。前記制御部12では、このような状況も考慮し、このような場合には、天地逆に表示するような制御も併せて行う。
【0215】
次に、本実施例における表示入力システムを地図表示端末として応用する例を考える。
【0216】
今、前記第1の表示部20Aにこれから行きたい場所(例えば、レストラン)の住所を入力する。その後、図38に示したように、下側をめくる動作を行うと、入力された住所の周囲の地図が前記第2の表示部20Bのめくり部分に表示されるようなサービスを提供することができる。また、めくる方向を変えて、上からめくると、前記第2の表示部20Bのめくり部分に行きたい地点までの順路を示した略地図を表示する、右からめくると、行きたい地点にあるレストランのメニュー情報や混み具合などが表示されるというように、めくり方によって、のぞき見する内容も変えることが可能である。
【0217】
以上で説明してきた本実施例における表示入力システムの動作をまとめる。
本実施例における表示入力システムを用いることで、使用者200が表示入力システムの表面にある情報を参照したり、表面に情報を入力しながら、めくり動作などの表示入力装置自身の幾何変化を伴う動作を行うことで、裏面にそれに対応した関連情報を表示し、裏面の関連情報をのぞき見することが可能となる。
【0218】
(第7の実施例)
次に、本発明の第7の実施例について説明する。
【0219】
図39は、本発明の第7の実施例に係る表示入力システムの全体構成図であり、図40は、本実施例に係る表示入力システムの外観図である。
【0220】
本実施例の表示入力システムは、表示部20、幾何変化検出部300、データ入力部50を1つにまとめた入出力部10を複数個と(図39における10a、10b…)、本実施例で新たに追加された、前記入出力部10の位置変化や、複数の入出力部10間のそれぞれの位置関係を検出することが可能な位置変化検出部700、および、第5、第6の実施例に関して既に説明している制御部12、記憶部500、通信部600とから構成される。
【0221】
制御部12、記憶部500、通信部600については、基本的には第5実施例と同様の機能を持つものであるが、複数の入出力部10a、10b、…からの入出力があるという点が異なる。
【0222】
前記制御部12、記憶部500、通信部600は、図40に示されたように、例えば、単語帳を束ねているのと同様のリング710の内部で1つにまとめられており、前記の複数の入出力部10a、10b、…を束ねている。
まず、位置変化検出部700について説明する。
【0223】
通常、紙の単語帳を操作する際には、図41に示されたように、現在一番上に存在する紙をめくり、リング710に沿って一周させた後、一番下側に持ってくることで、ページめくりが行われる。ページを戻す際には、この逆の動作、つまり、一番下の紙を先ほど逆の方向にリング710に沿って動かすことで、一番上に持ってくる。また、重なっている部分の紙を参照する際には、重なっている紙をずらし、目的の紙部分を露出させる。位置変化検出部700は、以上と同様の概念の操作を、本実施例における前記入出力部10a、10b、…で行うことが可能なものである。
【0224】
位置変化検出部700は、具体的には、前記入出力部10a、10b、…が通過する部分にセンサを付け、前記入出力部10a、10b、…が通過したか否か、通過した方向、通過速度を検出したり、前記入出力部10a、10b、…の相対的な位置関係を検出したりする。
【0225】
センサは、例えば、LEDとフォトダイオードの組み合わせによって実現することができる。これは、近赤外光をLEDで照射し、その反射光をフォトダイオードで取得するもので、センサ上に何もない場合には、反射光が返ってこないため、フォトダイオードでは何も取得されず、センサ上に前記入出力部10が通過した瞬間に、前記入出力部10に対する反射光が取得されるため、これを用いて検出することができる。また、このセンサを複数用いて、センサ間の検出の時間差を用いることで通過方向や速度なども知ることができる。
【0226】
また、前記入出力部10a、10b、…にIRタグなどの識別タグを添付し、それらを検出することでも同様に、位置変化検出部700を実現することができる。これらは、あくまでも実現のための一手法を説明したのみで、これに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、入出力部10a、10b、…を束ねる手段としてリング710を使用したが、束ねる形状はリング状に限定されるものではない。
【0227】
次に、制御部12について説明する。
【0228】
制御部12は、
(1)前記入出力部10a、10b、…からの出力として得られたそれぞれの幾何学的変化情報、または/および、入力情報をもとに前記入出力部10a、10b、…内のそれぞれの表示部の表示内容を制御する
(2)前記位置変化検出部700での検出結果をもとに、前記入出力部10a、10b、…内のそれぞれの表示部の表示内容を制御する
(3)前記記憶部500に格納されたデータの読み書きを制御する
(4)前記通信部600における通信内容や通信方式、タイミングなどを制御する
(5)その他、機器の所定の動作の制御を行うためのものである(図39参照)。
【0229】
制御部12では、上述した、第5、第6実施例に関して説明した機能に加え、前記位置変化検出部700での検出結果をもとに、前記入出力部10a、10b、…内のそれぞれの表示部の表示内容を制御する。具体的には、前記位置変化検出部700で検出したページめくりの結果に従って、現在一番上部にある前記入出力部の表示を更新するなどといったことを行う。
【0230】
以上で説明した本実施例における表示入力システムによれば、使用者200は、実在する紙の単語帳を操作するのと同様の感覚で、本実施例における表示入力システムを操作することができる。つまり、従来のコンピュータの概念(WIMPメタファー)を知らない人であっても、表示入力システムをあたかも紙の単語帳を触る感覚で直感的に操作することが可能となる。
【0231】
(第7の実施例の変形例)
上述した第7の実施例では、図39に示されたように、幾何変化検出部300、データ入力部50を前記入出力部10の内部にそれぞれ個別に持っていたが、これらを前記制御部12、記憶部500、通信部600と同様に外部に持つように変更し、1つの幾何変化検出部300、データ入力部50で複数の前記入出力部10a、10b、…、の幾何変化の検出、入力情報の取得を取得するように変形してもよい。
【0232】
(第8の実施例)
次に、本発明の第8の実施例について説明する。
【0233】
図42は、本実施例に係る表示入力システムの全体構成図である。
【0234】
本実施例の表示入力システムは、第5実施例に、位置管理部802と、位置提示部804と、フィードバック部806が追加された構成を有する。位置管理部802は、表示部20に提示されている情報の位置を管理する。位置提示部804は、位置管理部802で管理されている位置を提示する役割を有する。フィードバック部806は、前記位置提示部804上を手などで触ったときに、音や振動でフィードバックを行う役割を有する。
【0235】
以降、本実施例で追加された位置管理部802、位置提示部804、フィードバック部806について説明する。
【0236】
まず、位置管理部802について説明する。
【0237】
位置管理部802は、表示部20に表示すべき全情報のうちで、現在、表示部20に表示されている情報の位置を管理するものである。例えば、表示部20に9ページから構成される小説の4ページ目が表示されているとする。この場合、全ページ数は9である、現在の位置は4ページ目である、これは全体の4/9である、などというように管理する。
【0238】
次に、位置提示部804について説明する。
【0239】
位置提示部804では、前記位置管理部802で管理されている位置を前記表示部20上に提示するものである。位置提示部804は、例えば、前記表示部20の下部を利用し、図43(a)に示されたように、ページをタブ状に表現し、全ページ数と現在のページ位置、他のページの存在、などを使用者200に直感的にイメージできるような形式で提示する。また、図43(b)に示されたように、表示部20の左側に紙の累積のイメージ(図44もあわせて参照のこと)を与えるようなものでもよい。いずれにせよ、位置提示部804では、使用者200が実際の書籍などをイメージしやすいような方法で、使用者200に全ページ数、現在のページ位置、他のページの存在など、前記表示部20に表示されている情報の位置を視覚的に提示する。
【0240】
次に、フィードバック部806について説明する。
【0241】
フィードバック部806は、前記位置提示部804上を手などで触ったときに、音や振動でフィードバックを行い、使用者200が前記位置提示部804によって提示された内容を触覚や聴覚などで直感的に理解するものである。
【0242】
以降、振動によるフィードバックを例として説明するが、フィードバックはこれに限定されたものではない。
【0243】
実際の書籍のページをめくる際、通常、図44に示されたように、手の指を紙の端部分で滑らせることで、ぱらぱらとページめくりを行うことが多い。この際、手の指には、ページがめくり動作によって通過する際の摩擦により、1枚毎に触覚的なフィードバックがされることで、現在、どのくらいページをめくったかを直感的に知ることができる。フィードバック部806は、この感覚を本実施例に係る紙型の電子機器に導入するためのものである。
【0244】
具体的には、図45に示したように、前記位置提示部804上で手の指を滑らした時に、前記位置提示部804が示すページ境界上を通過した際に、振動を発生させる。図46A示したように、使用者200が触れるページの位置に応じて、図46Bに例示したように振動の量を変えると効果的である。例えば、現在、手の指が1と2ページの境界にあるときには、小さな振動を、このページ位置が増えていくに従って徐々に大きな振動を与えるようにすることで、現在、手の指がある位置に対応するページ位置を直感的に知ることができる。また、現在のページを中心に、このページから離れるほど振動を大きくすることで、現在のページから、手の指がある位置に対応するページまでの距離を直感的に知ることができる。
【0245】
そして、手の指を離したときに、その位置に対応したページを前記表示部20で表示するように、前記制御部12で制御することで、ページめくりを直感的に、簡単に行うことが可能となる。
【0246】
以上で説明した本実施例における表示入力システムによれば、使用者200は、実在する書籍を手の指でめくるのと同様の感覚で、本実施例における表示入力システムに表示された情報の位置を変更する操作することができる。具体的には、電子ブックリーダーなど本実施例における表示入力システムを応用した際に、そのページめくりを手の指を用いて行うことができる。この際に、振動などのフィードバックも実際の書籍から得られるのと同様の感覚で得ることができる。これにより、従来のコンピュータの概念(WIMPメタファー)を知らない人であっても、表示入力システムをあたかも紙の書籍を触る感覚で直感的に操作することが可能となる。
【0247】
(第9の実施例)
次に、本発明の第9の実施例について説明する。
【0248】
図47は、本実施例に係る表示入力システムの全体構成図である。
【0249】
本実施例の表示入力システムは、第5実施例に関して説明した表示部20の代わりに、同様の機能を持つ第1の表示部20Aと、第2の表示部20Bとを有する。また、本実施例における制御部12は、データ入力部50で取得した入力情報をもとに第1の表示部20Aの表示内容、第2の表示部20Bの表示内容をそれぞれ個別に制御することが可能なものである。さらに、第1の表示部20Aと、第2の表示部20Bに提示されている情報の位置を管理する位置管理部820と、前記位置管理部820で管理されている位置に基づき、第1の表示部20Aおよび第2の表示部20Bの重量配分を制御する重量配分制御部822が追加された構成となっている。
【0250】
それ以外の、幾何変化検出部300、データ入力部50、制御部12、記憶部500、通信部600については、第5の実施例と実質的に同様とすることができる。
【0251】
まず、第1の表示部20Aおよび第2の表示部20Bについて説明する。
【0252】
図48は、これら表示部の配置関係を例示する平面図である。第1の表示部20Aおよび第2の表示部20Bは、第6実施例に関して説明したものと同様であるがその配置される位置関係が異なっている。すなわち、第1の表示部20Aと第2の表示部20Bとは、典型的には、書籍の見開きの2ページのように、左右の関係の位置に配置される。
【0253】
次に、位置管理部820について説明する。
【0254】
位置管理部820は、第8実施例に関して前述したものと同様に、前記第1の表示部20Aおよび第2の表示部20Bに表示されている情報の位置を管理するものである。
【0255】
次に、重量配分制御部822について説明する。
【0256】
重量配分制御部822は、前記位置管理部820で管理されている位置に基づき、前記第1の表示部20Aおよび第2の表示部20Bの重量配分を制御するものである。これは、具体的には、前記第1の表示部20A、第2の表示部20Bの両方に渡って移動可能な球状のおもりを用意し、これの位置を制御することで、前記第1の表示部20A、第2の表示部20Bにおける重量配分を変更する。なお、重量配分の変更方法はあくまでも一手法であり、これに限定されるものではない。
【0257】
以上で説明した重量配分の変更により、前記第1の表示部20Aの側を、第2の表示部20Bの側よりも何%重くするなどといった制御が可能となる。
【0258】
図49に示したように、実際の書籍を読んでいる状況を考える。この際、書籍を読み始めた初期の段階では、あるいは、書籍の比較的始めの方にある文章を読んでいる際には、図49(a)に示すように、左側ページの方がページ数が少ないため軽く、右側ページの方が重い。
【0259】
逆に、書籍の文書を読み進めていくと、あるいは書籍の終わりの方にある文章を参照すると、左側ページの方が軽くなってゆき、右側ページの方が重くなっていく(図49(b)参照)。このように、書籍を読んでいる際に、読者は、その重量配分を知らず知らずのうちに感じている。小説を読む場合、読み進めていくことによって、ページ数が減っていくという視覚的な情報だけでなく、ページ数の減少に伴う重量の軽減を感覚的に感じている訳である。また、辞書などの任意の情報にアクセスする際に、その左右の重量配分を直感的に感じて、「確か、もっと左ページが重かったはず」といったことを無意識に行っていると考えられる。
【0260】
このように、書籍の重量変化も、使用者200に情報に直感的にアクセスするための重要な情報の一つと考えられる。本実施例における表示入力システムは、この重量変化の感覚を使用者200に直感的に与えるものである。以上で説明した本実施例における表示入力システムによれば、使用者200は、情報の提示位置によって機器から与えられる前記第1および第2の表示手段の重量配分の変化によって、使用者200が現在アクセスしている情報の位置を直感的に知ることができる。
【0261】
(第9の実施例の変形例)
第9の実施例では、本の見開きの2ページのように左右に配置された第1の表示部205と、第2の表示部206とから構成されるとした。これを第5実施例に関して説明したような表示部20の1つのみから構成されるように変更することもできる。
【0262】
図50は、本変型例の表示入力システムにおける表示部50を例示する平面図である。
【0263】
この場合、前記表示部20の表示領域を2分割し、前記第1の表示部20Aと、第2の表示部20Bにそれぞれ分割されて表示されている2ページ分の情報を、前記表示部20内に全て表示するようにすればよい。そして、前記重量配分制御部822によって、前記表示部20内の重量配分を変更するように制御するようにすればよい。
【0264】
(第10の実施例)
次に、本発明の第10の実施例について説明する。
【0265】
図51は、本実施例にかかる表示入力システムの全体構成を表す概念図である。
【0266】
また、図52〜図54は、その使用状態を表す模式図である。
【0267】
すなわち、本実施例の表示入力装置10も、表示部20と、形状変化検出部30と、を有する。ただし、形状変化検出部30は、表示部20の全面をカバーしている訳ではなく、表示部20よりも下側に選択的に設けられている。この形状変化検出部30は、表示入力装置10に加えられた「曲げ」を検出して表示を切り替える役割を有する。
【0268】
またさらに、第1及び第2のデータ入力部50A、50Bを有する。第1のデータ入力部50Aは、表示切り替え機能のON/OFFを制御するために用いられる。また、第2データ入力部50Bは、表示切り替え後に状態を選択するために用いられる。
【0269】
本実施例の表示入力システムは、例えば、A4サイズ程度の縦置き書面が一目で見られるサイズを有する。そして、使用者200は、表示入力装置10の下側の中央部を挟んで支えながら、親指でボタンを操作するよう設計されている。図51、図52には表されていないが、この表示入力装置10も、制御部12や記憶部500、通信部600などを必要に応じて有する。第1及び第2のデータ入力部50A、50Bは、その使い勝手に応じて、上下左右方向に適宜移動させて設けてもよい。
【0270】
そして、使用者200は、第1のデータ入力部50Aを押しながら、図52A、図52B、図52Aの順に変型させ、表示入力装置10を一時的に曲げる。この「曲げ」は、形状変化検出部30により検出される。すると、表示部20の表示が、図53A〜図53Dに表したいずれかの表示に切り替わる。例えば、図52Aは選択肢Aがアクティブになった状態、図52Bは選択肢Bがアクティブになった状態をそれぞれ表す。図52A及び図52Bに表したように、「曲げ」を一回加えて元に戻す操作によって、アクティブな選択肢が切り替わるようにすることができる。なお、図52においては、簡単のために4つの選択肢A〜Dが用意された場合を例示したが、選択肢の数や配置、アクティブ時の表示体裁は種々変えることができる。
【0271】
図52に表したように一時的に「曲げ」を加える操作の繰り返すことにより、メニューをスクロールさせ、所望の選択肢をアクティブにした後、図54に表したように、第2のデータ入力部50Bを押すことによりアクティブにされている選択肢を選択する。以上の操作は、全て片手で行うことが可能である。また、多段階に選択することにより、階層型メニューにも対応可能である。
【0272】
本実施例によれば、第1のデータ入力部50Aを押している間だけ、「曲げ」による入力が可能となるので、誤操作を回避できる。またさらに、第2のデータ入力部50Bを押すことによって、アクティブな選択肢を選択することができる。
【0273】
つまり、メニュースクロール時はボタン位置を気にせずにおおまかな感覚で操作でき、選択肢を決定する時のみ意識付けされるため、簡便ながら正確な操作を促すユーザインタフェースを提供できる。
また、図52Bに表したように「曲げ」を加えた後に、図52Aに表したように、フラットに戻した状態において、装置全体が軽く曲がってもよい。特に、図52Bに例示したように、表示部20の長軸の周りに曲げ変形を軽く加えておくと、これとは垂直な方向の(長軸に沿った)曲げ変形が抑制される。このため、第1及び第2のデータ入力部50A、50Bを押す際などに動作が安定する。
【0274】
(第11の実施例)
次に、本発明の第11の実施例について説明する。
【0275】
図55は、本発明に係る別の表示入力システムを表す模式図である。
【0276】
また、図56〜図58は、その操作手順を表す概念図である。
【0277】
すなわち、本実施例の表示入力装置10も、第10実施例のものと類似した構造を有する。しかし、第2のデータ入力部50Bとして、タッチパネルが設けられている。すなわち、タッチパネル50Bは、表示部20の上に積層され、アクティブにされた選択肢を決定するために用いることができる。
【0278】
本実施例おいても、第1のデータ入力部50Aを押しながら、片手保持状態で図56に表したように「曲げ」を加える。すると、「曲げ」を加えたたびに、選択肢A〜Dのいずれかが順にアクティブになる。例えば、図57Aは、選択肢Aがアクティブにされた状態を表し、図57Bは、選択肢Bがアクティブにされた状態を表す。
【0279】
このように、表示入力装置10を一時的に曲げる操作を繰り返すことにより、メニューバー上の選択肢A〜Dをスクロールする。そして、所望の選択肢をアクティブにした後、図58に表したように、指示手段210によって、その選択肢の中の小項目を選択する。この時に、タッチパネル50Bに入力する。ここでの、指示手段210はペン型スタイラスには限定されず、直接指で触れてもよい。また、タッチパネルの代わりに、視線検知方式により入力してもよい。
【0280】
一連の操作の大部分は片手でできるため、揺れの激しい電車やバスなどの車両内での使用時等、常に両手があかない環境下での操作性が向上する。
【0281】
(第12の実施例)
次に、本発明の第12の実施例について説明する。
【0282】
図59は、本実施例に係る表示入力システムを表す模式図である。
【0283】
また、図60は、その操作手順を表す概念図である。
【0284】
本実施例の表示入力装置10は、掌に収まるサイズで、形状変化検出部30と、ジョグホイール式のデータ入力部50とが設けられている。データ入力部50は、曲げ検知のON/OFF切り替えと、選択ボタンとを兼ねる。すなわち、データ入力部50を押している間は、曲げ入力機能がONにされる。また、データ入力部50を押すことにより、アクティブな選択肢を選択することもできる。また一方、データ入力部50のホイールを回転させることで、選択項目や表示画面のスクロールを行うことができる。
【0285】
図面には、左の掌で挟んで支持しながら、親指でジョグホイール状のデータ入力部50を操作する場合を例示したが、これとは逆に、右掌の上で操作できるようにしてもよい。
【0286】
本実施例の表示入力装置10を操作する場合、使用者200は、データ入力部50を押しながら、片手保持状態で、図60A→図60B→図60Aの如く、表示入力装置10を一時的に曲げることで、メニュー表示に切り替える。
【0287】
その後、データ入力部50のホイールを回転させることにより、選択肢のいずれかをアクティブにする。しかる後に、データ入力部50を再び押すことにより、アクティブにされている選択肢を選択することができる。
【0288】
(第13の実施例)
次に、本発明の第13の実施例について説明する。
【0289】
図61は、本実施例に係る表示入力システムを表す模式図である。
【0290】
また、図62及び図63は、その操作手順を表す概念図である。
【0291】
本実施例の表示入力装置10も、第12実施例と同様に、掌に収まるサイズの装置である。そして、第1のデータ入力部50Aが装置の脇に設けられ、第2のデータ入力部50Bは装置の背面に設けられている。
【0292】
第1のデータ入力部50Aは、「曲げ」検知機能のON/OFFスイッチである。また、第2のデータ入力部50Bは、最終的な状態を選択するためのボタン式スイッチである。これらは、それぞれ別の指で押して操作できる。
【0293】
なお、第2のデータ入力部50Bは、単なる押圧ボタンではなく、押圧方向に指向性のあるボタン、ジョグダイヤル、ジョグホイールやトラッキングパッド等で構成してもよい。
【0294】
使用者200は、第1のデータ入力部50Aを押しながら、片手保持状態で、図62に表したように、表示入力装置10に一時的な「曲げ」を加えることにより、表示部20の表示を切り替えることができる。例えば、「曲げ」を加えるたびに、図63に表したような選択肢A〜Dが順にアクティブにされる。なお、図63は、選択肢Bがアクティブにされた状態を例示する。
【0295】
この状態において、第2のデータ入力部50Bを押すことにより、アクティブな選択肢を選択することができる。
【0296】
(第14の実施例)
次に、本発明の第14の実施例について説明する。
【0297】
図64は、本実施例に係る表示入力システムを表す模式図である。本実施例の表示入力装置10は、その上端の両側に姿勢変化検出部40を有する。この表示入力装置10は、例えば、多ページにわたる書籍コンテンツを高速に閲覧できる電子ビューアーとして用いることができる。表示部20の下には、第1のデータ入力部50Aと第2のデータ入力部50Bが設けられている。また、その内部には、形状変化検出部30が設けられている。
【0298】
使用者200は、例えば、第1のデータ入力部50Aを押しながら、図64Bに例示した如く表示入力装置10に一時的な「曲げ」を加えることで、ページめくり操作を実行できる。
【0299】
また、このように、第1のデータ入力部50Aを押しながら「曲げ」を加えた状態において、図65Aように全体を傾ける。すると、姿勢変化検出部40がこの傾斜を検出し、表示部20において右から左へページがめくれる。
【0300】
また、これとは逆に、図65Bのように全体を傾けると、左から右へページがめくれる。
【0301】
姿勢変化検出部40は、傾斜の絶対値を検出してもよいし、また、傾斜の速度または加速度を検出するようにしてもよい。また、姿勢変化検出部40は、ひとつのみ設けてもよい。但し、姿勢変化検出部40として加速度センサなどを用いる場合、装置10の左右にそれぞれ設けることによって、左右方向の傾斜を高い感度で検出することが可能となる。
【0302】
姿勢変化検出部40から得られる検出信号のレベルに応じて、閾値未満(ページめくり停止)から上限値超の高速ページめくりモードまで、段階的な操作が可能である。また、高速ページめくりモードから瞬時に停止状態へ遷移できるよう、第1のデータ入力部50Aのボタンを離すと強制的にページめくりを停止するようにしてもよい。
【0303】
また、第2のデータ入力部50Bを用いて、コンテンツ入れ替え等の操作選択を行うことができる。
【0304】
(第15の実施例)
次に、本発明の第15の実施例について説明する。
【0305】
図66は、本実施例に係る表示入力システムを表す模式図である。本実施例の表示入力装置10は、第14実施例における姿勢変化検出部40の位置を変えたものである。
【0306】
すなわち、本実施例においては、図67に表したように、装置10を前後に傾斜させることで上下方向のページめくり(日めくりカレンダーで行うのに類似の操作)を行えるようにした。その他の操作方法は、第14の実施例などと概略同様とすることができる。
【0307】
また、本実施例においても、姿勢変化検出部40は、傾斜の絶対値を検出してもよいし、また、傾斜の速度または加速度を検出するようにしてもよい。また、姿勢変化検出部40は、ひとつのみ設けてもよい。但し、姿勢変化検出部40として加速度センサなどを用いる場合、装置10の上下にそれぞれ設けることによって、上下方向の傾斜を高い感度で検出することが可能となる。
【0308】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、上述した各具体例に限定されるものではない。
【0309】
例えば、本発明において用いる表示部20、形状変化検出部30の構造は、前述した具体例には限定されず、その各要素の形状、材料、寸法、導電型などに関しては、当業者が適宜設計変更したものも、本発明の特徴を有する限り本発明の範囲に包含される。
【0310】
例えば、本発明において用いる半導体層は、アモルファスシリコンすなわち非結晶性のシリコンにより形成することもできる。
【0311】
また、本発明における表示部20として用いることができるものは、前述の如く液晶表示装置以外にも、ELをはじめとする各種の自発光タイプの表示装置やその他、柔軟性を与えることが可能な各種の表示装置を挙げることができる。
【0312】
また、本発明において用いるタッチパネルについても、上述した具体例には限定されず、当業者が適宜選択しうるあらゆる構造のタッチパネルを同様に用いることができる。
【0313】
以上の各実施形態やその変形例は、適宜組み合わせて実施することが可能である。また、上記の各実施形態では、表示部を有する表示入力装置または表示入力システムの例として説明したが、これらは表示内容の制御に止まらず、システム自体のON/OFF等の操作をも含むものであり、これらは新規なマンマシン・インタフェース装置としての応用が可能である。
【0314】
本願発明の実施形態で使用された各種処理をコンピュータで実行可能なプログラムで実現し、このプログラムをコンピュータで読みとり可能な記憶媒体に記憶して提供することも可能である。
【0315】
なお、本願発明における記憶部としては、磁気ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリ等、プログラムを記憶でき、かつコンピュータまたは組み込みシステムが読みとり可能な記憶部であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
【0316】
また、記憶部からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーションシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施例を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
【0317】
さらに、本願発明における記憶部は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶部も含まれる。
【0318】
また、記憶部は1つに限られず、複数の記憶部から本実施例における処理が実行される場合も、本実施例における記憶部に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
【0319】
なお、本願発明におけるコンピュータまたは組み込みシステムは、記憶部に記憶されたプログラムに基づき、本実施例における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
【0320】
また、本願発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本願発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0321】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明は含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより、種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも1つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも1つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0322】
すなわち、本発明は各具体例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能であり、これらすべては本発明の範囲に包含される。
【0323】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、従来とは全く異なる発想に基づき、アナログ的なデータの入力を簡単且つ直感的な操作によって行うことができる表示入力装置、表示入力システム及びその制御方法並びにマンマシン・インタフェース装置を提供することができ、産業上のメリットは多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示入力システムを表す概念図である。
【図2】本発明の表示入力装置の基本的な断面構成を例示する模式図である。
【図3】本発明においてアナログ的に入力する原理を表す模式図である。
【図4】「曲げ」の速度を変えた場合を表す模式図である。
【図5】本発明において「曲げ」の方向により入力を区別する原理を表す模式図である。
【図6】形状変化検出部30の構造を例示する概念図である。
【図7】抵抗性材料を用いた感知層35の作用を説明する模式図である。
【図8】図7に表したセルの応答特性を例示するグラフである。
【図9】形状変化検出部30に「曲げ」が加えられた状態を説明する概念図である。
【図10】形状変化検出部30の回路構成を例示する模式図である。
【図11】形状変化検出部30の別の回路構成を例示する模式図である。
【図12】形状変化検出部30の別の構成を表す模式図である。
【図13】形状変化検出部30を分割して設けた表示入力装置を表す模式図である。
【図14】形状変化検出部30を分割して設けた表示入力装置を表す模式図である。
【図15】複数の形状変化検出部が積層された表示入力装置を例示する模式図である。
【図16】アナログ信号出力1、2を取り出す実施形態を表す模式図である。
【図17】アナログ信号出力1、2を処理部SPにおいて信号処理し、アナログ出力とデジタル出力とを得る実施形態を表す模式図である。
【図18】積層型の表示入力装置の変型例を表す模式図である。
【図19】アナログ信号出力1、2を処理して、アナログ出力とデジタル出力を得る実施形態を表す模式図である。
【図20】タッチパネルと組み合わせた本発明の表示入力装置を表す模式図である。
【図21】タッチパネルと形状変化検出部からの出力をそれぞれ別々に利用する実施形態に表す模式図である。
【図22】タッチパネル50からのデジタル出力と形状変化検出部30からのアナログ出力1とを処理して、アナログ出力2を得る実施形態を表す模式図である。
【図23】本発明の実施例において用いた液晶表示装置の製造工程の要部を表す工程断面図である。
【図24】本発明の実施例において用いた液晶表示装置の製造工程の要部を表す工程断面図である。
【図25】本発明の実施例において用いた液晶表示装置の製造工程の要部を表す工程断面図である。
【図26】本発明の実施例の表示入力装置の断面構造を表す模式図である。
【図27】本発明の実施例の表示入力装置の要部の平面配置関係を表す模式図である。
【図28】本発明の第5の実施例に係る表示入力システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図29】本発明の第5の実施例に係る表示入力システムのイメージを説明するための外観図である。
【図30】表示部の形状変化を説明するための図である。
【図31】表示部の形状変化を説明するための図である。
【図32】表示部の形状変化を説明するための図である。
【図33】表示部の形状変化を説明するための図である。
【図34】手書き入力について説明するための図である。
【図35】表示部の姿勢変化を説明するための図である。
【図36】本発明の第5の実施例の変形例に係る表示入力システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図37】本発明の第6の実施例に係る表示入力システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図38】めくり動作を説明するための図である。
【図39】本発明の第7の実施例に係る表示入力システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図40】本発明の第7の実施例に係る表示入力システムのイメージを説明するための外観図である。
【図41】単語帳での動作を説明するための図である。
【図42】本発明の第8の実施例に係る表示入力システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図43】位置提示部について説明するための外観図である。
【図44】書籍のページめくり動作を説明するための図である。
【図45】手の指でのページめくり動作を説明するための図である。
【図46】フィードバックの方法を説明するための図である。
【図47】本発明の第9の実施例に係る表示入力システムの構成例を概略的に示すブロック図である。
【図48】本発明の第9の実施例に係る表示入力システムの外観の概略図である。
【図49】書籍における重量配分変化を説明するための図である。
【図50】本発明の第9の実施例の変型例に係る表示入力システムの外観の概略図である。
【図51】本発明の第10の実施例にかかる表示入力システムの全体構成を表す概念図である。
【図52】本発明の第10の実施例にかかる表示入力システムの使用状態を表す模式図である。
【図53】本発明の第10の実施例にかかる表示入力システムの使用状態を表す模式図である。
【図54】本発明の第10の実施例にかかる表示入力システムの使用状態を表す模式図である。
【図55】本発明の第11の実施例にかかる表示入力システムを表す模式図である。
【図56】本発明の第11の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【図57】本発明の第11の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【図58】本発明の第11の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【図59】本発明の第12の実施例にかかる表示入力システムを表す模式図である。
【図60】本発明の第12の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【図61】本発明の第13の実施例にかかる表示入力システムを表す模式図である。
【図62】本発明の第13の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【図63】本発明の第13の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【図64】本発明の第14の実施例にかかる表示入力システムを表す模式図である。
【図65】本発明の第14の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【図66】本発明の第15の実施例にかかる表示入力システムを表す模式図である。
【図67】本発明の第15の実施例にかかる表示入力システムの操作手順を表す概念図である。
【符号の説明】
10 表示入力装置
12 制御判定部
20、20A、20B 表示部
30 形状変化入力部
30A 形状変化検出部
33 電極
33S 走査回路
35 感知層
40 姿勢変化検出部
50 データ入力部
51 ガラス基板
52 シリコン窒化膜
53 島構造
54、55 絶縁膜
56 層間絶縁膜
57 ソース電極
58 ドレイン電極
61 仮着層
62 樹脂シート
63 仮着層
64 接着層
65 支持基板
70 対向基板
71 電極
72 層
73 電極
74 層間絶縁膜
75 対向電極
76 液晶層
77 薄膜トランジスタ
78 画素電極
79 支持基板
1000 外部連携機器
120 表示駆動部
130 信号判定部
200 ユーザ
205、206 表示部
210 指示手段
300 幾何変化検出部
400 フレックス補助部
500 記憶部
600 通信部
700 位置変化検出部
710 リング
802 位置管理部
802 前記位置管理部
804 位置提示部
806 フィードバック部
820 位置管理部
822 重量配分制御部
900 回路部
SP 処理部
UV 紫外線光
V 電圧源

Claims (5)

  1. 情報の表示とデータの入力とが可能な表示入力システムであって、
    柔軟性を有する薄型の表示部と、
    柔軟性を有し、前記表示部と積層され、外力により前記表示部とともに曲げられたときに、電気的な特性がアナログ的に変化する入力部と、
    前記表示部に画像表示信号を出力する表示駆動部と、
    前記入力部の前記アナログ的な前記電気的な特性の変化に基づいて、前記曲げの方向が第1の方向のときは第1のデータが入力されたと判定し、前記曲げの方向が前記第1の方向とは異なる第2の方向のときは前記第1のデータとは異なる第2のデータが入力されたと判定する信号判定部と、
    を備え、
    外力を加えて前記入力部を前記表示部とともに前記第1の方向に曲げることにより前記第1のデータを入力可能とし、
    外力を加えて前記入力部を前記表示部とともに前記第2の方向に曲げることにより前記第2のデータを入力可能としたことを特徴とする表示入力システム。
  2. 前記第1のデータは、符号がプラスのデータであり、
    前記第2のデータは、符号がマイナスのデータであることを特徴とする請求項1記載の表示入力システム。
  3. 前記信号判定部は、前記曲げの量に応じて前記データの絶対値を決定することを特徴とする請求項2記載の表示入力システム。
  4. 前記第1のデータは、デジタルデータの「1」に対応し、
    前記第2のデータは、デジタルデータの「0」に対応することを特徴とする請求項1記載の表示入力システム。
  5. 前記表示駆動部は、前記第1のデータが入力されたときは前記表示部における表示の内容を前頁側に移動させ、前記第2のデータが入力されたときは前記表示部における表示の内容を後頁側に移動させることを特徴とする請求項1記載の表示入力システム。
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