JP4432324B2 - 表示装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置及び画像形成装置にかかり、特に、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に適用可能な表示装置及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高齢化社会を迎えて、社会のインフラとして、高齢者もしくは身体障害を持った方が健常者と同じように働けるようにオフィス環境を整備することが急務となってきている。
【0003】
一方、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置の表示装置では、操作時間の短縮や操作性を向上するために、縮倍率の設定時に、設定キーの操作時間等に応じて、表示された縮倍率が変化する表示単位等を可変するなどが行われている。
【0004】
例えば、特許文献1に記載の技術のように、縮倍率設定キーが押され続けている間、複写縮倍率を連続的に変化させるようにした複写機の縮倍率設定方法において、縮倍率設定キーが押されている時間を検出して、この時間の増大にともなって複写縮倍率の時間あたり変化量を増大させるようにしたものが提案されており、このように、縮倍率設定キーの押圧時間に応じて複写縮倍率の時間あたりの変化量を増大させることにより、所望の倍率になるまでの時間を短縮することができ、操作の利便性を向上することができる。
【0005】
また、特許文献2に記載の技術のように、複写機の縮倍率等の数値を設定する数値設定方法において、数値を表示手段により表示して、数値変化指示手段が押されてから始まる、数値表示の変化を、数値変化指示手段が押されてから所定時間の間においては、その最小の数値変化単位づつ変化させて連続変化させ、その後全部又は部分的に、数値変化単位の複数分づつ変化させて不連続変化として、数値表示の変化のスピードを、連続変化中と不連続変化中とで、同一、または連続変化中の方が、不連続変化中に比べて速くしたものが提案されており、このように数値設定を行うことにより、上記同様に、所望の倍率になるまでの時間を短縮することができ、操作の利便性を向上することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開昭61−148462号公報
【特許文献2】
特許第2577400号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような画像形成装置では、その操作が益々複雑化する傾向にあり、使いこなすのが困難となってきている。
【0008】
特に、上述のような現在の画像形成装置における操作パネルで定常的に使用されている上下ボタンでは、押し続けたときにデータのインクリメント単位時間を短くして処理するなど、高齢者や身障者には使いにくい仕様となっている。
【0009】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、高齢者や身体障害を持った方でも容易に操作することができる表示装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、所定の設定値を表す数値の増減を指示するための増減手段と、前記数値を入力する入力手段と、前記数値を表示する数値表示部を含む表示手段と、第1のモード及び第2のモードのいずれかを選択する選択手段と、前記第1のモードが選択され、かつ前記増減手段による指示が所定時間以上継続してなされた場合には、前記増減手段による指示が継続してなされている間、前記数値表示部に表示される前記数値を連続的に増減させるように制御し、前記第2のモードが選択され、かつ前記増減手段による指示のみが前記所定時間以上継続してなされた場合には、前記増減手段による前記数値の増減を禁止して前記入力手段による入力を継続して可能とし、前記入力手段から入力された数値が前記数値表示部に表示されるように制御し、前記増減手段による指示が前記所定時間以上継続してなされなかった場合には、前記増減手段による前記数値の増減を行い、増減した結果が前記数値表示部に表示されるように制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、増減手段は、所定の設定値、例えば、画像形成装置等の縮倍率の設定や画像形成枚数の設定等を表す数値を指示する。数値表示部は、増減手段の指示によって増減された所定の設定値を表す数値を表示する。
【0013】
ここで、制御手段は、前記増減手段による指示のみが所定時間以上継続してなされた場合には、前記増減手段による前記数値の増減を禁止して前記入力手段による入力を継続して可能とし、前記入力手段から入力された数値が前記数値表示部に表示されるように制御し、前記増減手段による指示が所定時間以上継続してなされなかった場合には、前記増減手段による前記数値の増減を行い、増減した結果が前記数値表示部に表示されるように制御する。これにより、高齢者や身体障害を持った方でも容易に操作することができるようになる。
【0014】
また、第1のモード及び第2のモードのいずれかを選択する選択手段を含み、前記制御手段は、前記第1のモードが選択され、かつ前記増減手段による指示が所定時間以上継続してなされた場合には、前記増減手段による指示が継続してなされている間、前記数値表示部に表示される前記数値を連続的に増減させるように制御し、前記第2のモードが選択され、かつ前記増減手段による指示のみが所定時間以上継続してなされた場合には、前記増減手段による前記数値の増減を禁止して前記入力手段による入力のみを可能とし、前記入力手段から入力された数値が前記数値表示部に表示されるように制御し、前記増減手段による指示が所定時間以上継続してなされなかった場合には、前記増減手段による前記数値の増減を行い、増減した結果が前記数値表示部に表示されるように制御するようにすることもできる。
【0015】
また、請求項2に記載の発明のように、前記第1のモードを通常モード、前記第2のモードを操作を音声でガイドする音声ガイドモードとすることができる。
【0016】
テンキー等の入力手段によって所定の設定値を表す数値を直接入力するようにして、制御手段によって増減手段による数値の増減を禁止するようにすることによって、高齢者や身体障害を持った方でも容易に所望の設定値に設定することができる。
【0017】
例えば、第2のモード(音声ガイドモード)が選択されたときに、増減手段による数値の増減を禁止するようにしてもよい。すなわち、選択手段によって第2のモード(音声ガイドモード)が選択されたときには、増減手段による数値の増減を禁止して、入力手段による所定の設定値を表す数値を直接入力のみにより、所定の設定値を設定するようにしてもよい。この時、請求項3に記載の発明のように、前記制御手段は、前記増減手段を前記数値の増減を指示するための操作部として前記表示手段に表示されるように制御すると共に、前記増減手段による前記数値の増減を禁止する場合には、前記増減手段が非表示となるように制御し、入力手段によって所定の設定値を表す数値を直接入力するようにしてもよい。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の表示装置を備え、前記表示装置に表示された前記数値に基づいて画像を形成することを特徴としている。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の表示装置を画像形成装置に備えて、表示装置に表示された所定の設定値を表す数値に基づいて画像を形成することができる。例えば、請求項5に記載の発明のように、入力画像に対する出力画像の縮倍率を所定の設定値を表す数値として、この数値に基づいて、拡大縮小を行って画像形成することができる。また、この他に、所定の設定値を表す数値は、画像形成枚数等に適用することが可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。なお、本実施の形態は、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等の複数の機能を複合した複合機に本発明を適用したものである。
【0021】
図1に示すように本発明の実施の形態に係わる複合機のイメージ入力部10は、プラテンガラス12、カバー14、コントロールパネル16、及びハンドセット20を備えている。プラテンガラス12は、コピー又はファクシミリ用の原稿Pを載置するためのものである。プラテンガラス12に載置された原稿Pは、図示しないイメージ読取装置によって読み取られ、読み取られた原稿Pのイメージデータは、メモリに一時的に格納されて、後にファクシミリ信号又は印刷出力用のイメージ信号に変換される。
【0022】
コントロールパネル16は、表示面にタッチパネル16c(図3参照)を有する液晶表示器16a、及び操作部16bを有している。液晶表示器16aは、複合機をコピー、ファクシミリ、又はプリンタとして使用するときの操作ガイドを表示したり、各種設定データを表示するために使用され、また、タッチパネル16cを利用した各種設定を入力することもできるようになっている。操作部16bには、コピー枚数やファクシミリ送信先電話番号を入力するためのテンキーや、ファクシミリ送信先電話番号が登録されるワンタッチダイヤルボタンや、コピー又はファクシミリ送信などを開始させるスタートボタンなど、各種操作ボタンが設けられている。
【0023】
ハンドセット20は、ファクシミリの手動送信操作時に使用される。イメージ出力部10は、その上部22に、イメージ入力部10にて読み取ったイメージデータ、他のファクシミリ装置から送られたファクシミリデータ、あるいはパーソナルコンピュータなどから送られた文字データやイメージデータを印刷するプリンタエンジンを内蔵しており、下部24には、各種サイズの用紙を収容する用紙トレイが設けられている。
【0024】
図2はコントロールパネル16の具体的な構成例を示す図である。コントロールパネル16は、左側に液晶表示器16a、右側に操作部16bが配置されている。操作部16bには、テンキー26、手動受信ボタン28、リセットボタン30、ストップボタン32、、スタートボタン34、割り込みボタン36、クリアボタン38、音声ガイドボタン40、機能切り換えボタン42、ワンタッチダイヤルボタン44が設けられている。また、操作部16bには、音声出力部46、音量ツマミ48及びイヤホンジャック49も設けられている。
【0025】
テンキー26は、コピー枚数やコピー部数の設定、ファクシミリ送信先電話番号の入力、ワンタッチダイヤルボタン44への電話番号登録などに使用される。手動受信ボタン28は、ファクシミリの自動受信モードを手動受信モードに切り換えるときに使用される。リセットボタン30は、各種設定中に入力した値を間違えた場合、入力した値を取り消すとき等に使用される。ストップボタン32は、開始された機能を途中で中止させるとき等に使用される。
【0026】
スタートボタン34は、設定終了後に、その設定でコピー、ファクシミリ、プリンタ等の機能を開始させるときに使用される。割り込みボタン36は、ジョブの割り込みを行うときに使用される。クリアボタン38は、コントロールパネル16を通じて行った各種設定を初期の状態に戻すときに使用される。
【0027】
音声ガイドボタン40は、操作を全て音声ガイドで実行するときに使用される。このときの音声は、音声出力部46から出力されると共に、イヤホンジャック49にイヤホンを差し込むことでも聴くことができる。そして、その音量は音量ツマミ48で調整できる。また、トラブルが生じているときにこの音声ガイドボタン40を押すと、トラブルの内容が音声で出力される。
【0028】
機能切り換えボタン42は、複合機をコピーとして使用するか、ファクシミリとして使用するか、プリンタとして使用するかなどを切り換えるボタンである。ワンタッチダイヤルボタン44は、予め登録してある電話番号を、ボタン一つで呼び出すときに使用される。
【0029】
次にこのようなコントロールパネル16を有する複合機の制御部の構成について説明する。図3は複合機の制御部の構成を示すブロック図である。
【0030】
複合機は、メインコントローラ50を有し、このメインコントローラ50は、CPU50a、ROM50b、RAM50cがバス50dに接続されたマイクロコンピュータで構成され、ROM50bには、音声ガイドデータ、液晶表示器16aへ表示するための各種データ、各種プログラム等が格納されている。メインコントローラ50のバス50dには、音声ガイドやエラーメッセージなどを音声出力するスピーカ52を駆動するための駆動回路50eが接続されている。このスピーカ52からの音声は、図2で示したコントロールパネル16の音声出力部46を介して外部に出力される。
【0031】
また、メインコントローラ50には、システムバス54を介してコントロールパネル16、スキャナ機構部56、プリント機構部58、及びNCU(ネットワーク・コントロール・ユニット)58が接続されている。コントロールパネル16は、メインコントローラ50からの操作ガイド表示用のイメージデータを受けて液晶表示器16aに表示させると共に、音声ガイドボタン40をはじめとして操作部16b上の各種ボタンの入力を受けて、その情報をメインコントローラ50に送る。
【0032】
スキャナ機構部56は、メインコントローラ50からの読み取り動作指令を受けて、原稿の読み取り動作を行う。そして、読み取ったイメージデータを、システムバス54を介してメインコントローラ50に送る。
【0033】
プリント機構部58は、メインコントローラ50から送られるプリントデータを用紙にプリントする。また、メインコントローラ50は、スキャナ機構部56及びプリント機構部58に設けられた各種センサからの信号を受付、スキャナ機構部56及びプリント機構部58の動作状態を常時監視する。
【0034】
NCU58は、複合機をファクシミリとして使用する場合に、電話回線をメインコントローラ50に接続し、ハンドセット20をオフフックした場合に、電話回線をハンドセット20に接続する。また、NCU58は、図示しないネットワーク回線等に接続され、ネットワーク回線に接続されたパーソナルコンピュータから送信されるデータを受信して、メインコントローラ50へ送る。
【0035】
コントロールパネル16は、液晶表示器16a、液晶表示器16aの表示に対応して設けられたタッチパネル16c、及び操作部16bがシステムバス16dに接続されており、メインコントローラ50の制御によって液晶表示器16aへの表示を行うと共に、タッチパネル16cや操作部16bの操作入力をメインコントローラ50へ送る。
【0036】
続いて、液晶表示器16aに表示される表示画面の一例について説明する。図4には、コピー、プリント、スキャン等を行う際に、縮倍率を設定する場合の縮倍率設定画面の一例を示す。なお、図4では、コピーを行う際の縮倍率設定画面を示す。
【0037】
縮倍率の設定は、縮倍率設定画面上に表示された数値変化ボタン60を操作することによって行われ、図4に示す数値変化ボタン60の上ボタン60a又は下ボタン60bを操作をタッチパネル16cで検出することによって、縮倍率設定値62がインクリメント又はデクリメントされ、縮倍率が設定される。そして、数値変化ボタン60を継続して操作する(上ボタン60a又は下ボタン60bを押し続ける)ことによって、縮倍率設定値62が連続的に変化する。この時、本実施の形態に係わる複合機では、連続的に変化する縮倍率設定値62の変化速度の設定が可能とされている。
【0038】
本実施の形態に係わる複合機では、音声ガイドボタン40の操作に応じて、数値変化ボタン60を押し続けたときの縮倍率設定値の変化速度が設定されるようになっている。詳細には、音声ガイドボタン40が操作された場合には、音声ガイドボタン40が操作されていない場合に比べて、縮倍率設定値の変化速度が遅い速度が設定されるようになっている。なお、それぞれの変化速度は、メインコントローラ50のRAM50cに予め格納されている。
【0039】
なお、液晶表示器16aに表示された数値変化ボタン60及びタッチパネル15cは本発明の増減手段に相当し、液晶表示器16aは本発明の数値表示手段に相当し、メインコントローラ50のCPU50aは本発明の数値表示変化手段に相当し、音声ガイドボタン40は本発明の変更手段及び選択手段に相当する。
【0040】
続いて、上述のように構成された複合機において、縮倍率の設定画面を表示する際の表示処理について図5のフローチャートを参照して説明する。
【0041】
まず、ステップ100では、ボタン初期化処理が行われる。すなわち、縮倍率設定を行う画面上に数値変化ボタン60を表示するために、当該数値変化ボタン60に関するイベント内容や表示位置等の初期化が行われる。
【0042】
ステップ102では、メインコントローラ50のROM50bに予め記憶された数値変化ボタン60を表示するためのイメージが取得される。
【0043】
また、ステップ104では、メインコントローラ50のROM50bに予め記憶された数値変化ボタン60に関する属性が取得される。
【0044】
続いて、ステップ106では、RAM50cに記憶されたモード状態が取得される。モード状態は、音声ガイドボタン40ga操作された場合に、その操作状態がRAM50cに予め記憶され、当該操作状態が取得される。
【0045】
ステップ108では、取得されたモード状態が音声ガイドモードか否か判定される。すなわち、音声ガイドボタン40が操作されて音声ガイドが指示された状態か否かが判定され、該判定が否定された場合には、ステップ110へ移行して、音声ガイドモードではない通常モード時の数値変化間隔が取得されてステップ112へ移行する。
【0046】
一方、ステップ108の判定が肯定、すなわち、音声ガイドモードが指示された状態である場合には、ステップ114へ移行して、音声ガイドモード時の数値変化間隔が取得されてステップ112へ移行する。
【0047】
なお、通常モード時の数値変化間隔と音声ガイドモード時の数値変化間隔は、予めROM50bに設定され、その設定値は、通常モード時の数値変化間隔の方が音声ガイドモード時の数値変化間隔よりも小さい値、すなわち、縮倍率設定値の変化速度が速く設定されている。これによって、音声ガイドモード時に、縮倍率を設定するために数値変化ボタン60を押し続けたときには、通常モード時よりもゆっくりとした速度で縮倍率設定値が連続的に変化するので、高齢者や身体障害を持った方でも容易に操作することが可能となる。
【0048】
また、ステップ112では、メインコントローラ50のROM50bに予め記憶されたコールバック関数が取得される。すなわち、数値変化ボタン60の操作によって行う命令等が取得される。
【0049】
そして、ステップ116では、上述の各ステップによって取得された情報に基づいて数値変化ボタン60が描画され、一連の表示処理を終了する。
【0050】
次に、図6のフローチャートを参照して、縮倍率設定値を変更する操作時の処理について説明する。
【0051】
ステップ200では、上ボタン60aが操作されたか否か判定される。該判定は、液晶表示器16aに表示された上ボタン60の位置に対応するタッチパネル16cの位置が押されたか否かがメインコントローラ50のCPU50aによって判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ202へ移行して、予め定められた所定時間経過したか否か判定される。すなわち、上ボタン60aが所定時間継続して押されているか否かメインコントローラ50のCPU50aによって判定され、該判定が肯定されると、ステップ204へ移行する。
【0052】
ステップ204では、音声ガイドモードか否か判定される。該判定は、音声ガイドボタン04が押されて音声ガイドモードが指示されている状態か否かがメインコントローラ50のCPU50aによって判定され、該判定が肯定された場合には、ステップ206へ移行して、音声ガイドモード時の数値変化間隔で縮倍率設定値が変化されてステップ212へ移行する。また、ステップ204の判定が否定された場合には、ステップ208へ移行して、通常モード時の数値変化間隔で縮倍率設定値が変化されてステップ212へ移行する。なお、上ボタン60aの操作継続が終了した時点で縮倍率設定値の変化が停止する。
【0053】
また、ステップ202の判定が否定された場合には、ステップ210へ移行して、縮倍率設定値が1インクリメントされてステップ212へ移行する。
【0054】
一方、ステップ200の判定が否定された場合には、そのままステップ212へ移行する。
【0055】
ステップ212では、ステップ200〜210と同様に、今度は下ボタン60bに関する処理が行われる。すなわち、ステップ212では、下ボタン60bが操作されたか否か判定される。該判定は、液晶表示器16cに表示された下ボタン60bの位置に対応するタッチパネル16cの位置が押されたか否かがメインコントローラ50のCPU50aによって判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ214へ移行して、予め定められた所定時間経過したか否か判定される。すなわち、下ボタン60bが所定時間継続して押されているか否かメインコントローラ50のCPU50aによって判定され、該判定が肯定されると、ステップ216へ移行する。
【0056】
ステップ216では、音声ガイドモードか否か判定される。該判定は、音声ガイドボタン40が押されて音声ガイドモードが指示されている状態か否かがメインコントローラ50のCPU50aによって判定され、該判定が肯定された場合には、ステップ218へ移行して、音声ガイドモード時の数値変化間隔で縮倍率設定値が変化されてステップ224へ移行する。また、ステップ216の判定が否定された場合には、ステップ220へ移行して、通常モード時の数値変化間隔で縮倍率設定値が変化されてステップ224へ移行する。なお、下ボタン60bの操作継続が終了した時点で縮倍率設定値の変化が停止する。
【0057】
また、ステップ214の判定が否定された場合には、ステップ222へ移行して、縮倍率設定値が1デクリメントされてステップ224へ移行する。
【0058】
ステップ224では、設定終了か否か判定される。該判定は、コントロールパネル16に設定終了を表す操作がなされたか否かをメインコントローラ50のCPU50aが判定することによってなされ、該判定が否定された場合には、上述のステップ200へ戻ってステップ224の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。
【0059】
このように、本実施の形態に係わる複合機における縮倍率設定時には、音声ガイドボタン40による音声ガイドモード時と、通常モード時とで異なる数値変化間隔で、縮倍率設定値を変化させ、かつ、通常モード時の数値変化間隔の方が音声ガイドモード時の数値変化間隔よりも小さい値、すなわち、縮倍率設定値の変化速度が速く設定されるので、音声ガイドモードを用いることによって、高齢者や身体障害を持った方でも容易に操作することができる。
【0060】
続いて、上記実施の形態に係わる複合機の第1の変形例について説明する。上記の実施の形態では、音声ガイドモードと通常モードとで、縮倍率設定値を変化させるときの数値変化間隔を異なるようにしたが、第1の変形例では、音声ガイドモードでは、図7(A)又は図7(B)に示すように、数値変化ボタン60を非表示又は使用不可能表示し、表示された表示テンキー64でのみ縮倍率を設定するものであり、装置の構成は、上記実施の形態と同一であるため説明を省略する。
【0061】
第1の変形例における表示処理は、例えば、図5におけるフローチャートのステップ114で音声ガイドモード時の数値変化間隔を取得する際に取得する数値変化間隔として∞、すなわち、変化しないことを表す値を取得し、その他の表示処理は上記実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0062】
そして、第1の変形例における縮倍率設定値を変更する操作時の処理は、図6に示すフローチャートにおける、ステップ206及びステップ218のステップが、図8のフローチャートに示すステップ207及びステップ219に示すように、数値変化ボタンを非表示又は使用不可能表示とされるようになる。すなわち、図7(A)又は図7(B)に示すように、数値変化ボタン60が表示されて該数値変化ボタン60の操作が禁止され、表示された表示テンキー64によってのみの設定が可能となる。これによって、高齢者や身体障害を持った方でも、縮倍率設定を確実に行うことが可能となる。
【0063】
なお、ステップ207及びステップ219は本発明の禁止手段に相当し、表示テンキー64及びタッチパネル16cが本発明の入力手段に相当し、数値変化ボタン60が本発明の操作部表示手段に相当する。
【0064】
続いて、上記実施の形態に係わる複合機の第2の変形例について説明する。上記の実施の形態では、音声ガイドモード時と通常モード時とで縮倍率設定時の数値変化速度を変更するようにしたが、第2の変形例では、設定画面を設けて設定するものであり、装置の構成は、上記の実施の形態と同一であるため説明を省略する。
【0065】
第2の変形例の数値の変化速度は、数値変化ボタン間隔を設定することによって行われ、該設定は、テンキー26を操作することによって、設定可能とされている。すなわち、図9に示すような設定画面の、現在の設定値66を参考にテンキー26を操作して変更値68を入力し、液晶表示器16aに表示されている確定ボタン70を押すことによって変更値68が設定され、メインコントローラ50のRAM50cに格納された設定値が更新される。なお、メインコントローラ50に不揮発性メモリを備えて、該不揮発性メモリに上記設定値を格納するようにしてもよい。また、変更値68は取り消しボタン72を押すことによって取り消すことが可能とされている。
【0066】
また、第2の変形例における縮倍率設定画面を図10に示す。第2の変形例では、縮倍率設定画面に、上述の設定画面で設定された数値変化ボタン間隔値74が表示されるようになっている。なお、図10では、数値変化ボタン間隔値74の表示として、「数値変化間隔が○○に設定されています。」と表示された例を示す。
【0067】
第2の変形例における表示処理は、図11に示すフローチャートに示すように行われる。
【0068】
すなわち、ステップ300では、ボタン初期化処理が行われる。すなわち、縮倍率設定を行う画面上に数値変化ボタン60を表示するために、当該数値変化ボタン60に関するイベント内容や表示位置等の初期化が行われる。
【0069】
ステップ302では、メインコントローラ50のROM50bに予め記憶された数値変化ボタン60を表示するためのイメージが取得される。
【0070】
また、ステップ304では、メインコントローラ50のROM50bに予め記憶された数値変化ボタン60に関する属性が取得される。
【0071】
ステップ306では、上述の設定画面で予め設定された数値変化間隔値が取得されてステップ308へ移行する。
【0072】
ステップ308では、メインコントローラ50のROM50bに予め記憶されたコールバック関数が取得される。すなわち、数値変化ボタン60の操作によって行う命令等が取得される。
【0073】
そして、ステップ310では、上述の各ステップによって取得された情報に基づいて数値変化ボタン60が描画され、一連の表示処理を終了する。なお、この時、図10に示すように、ステップ306で取得した数値変化ボタン間隔値74が表示され、これによって、現在の数値変化ボタン間隔値を認識することができる。
【0074】
また、第2の変形例における縮倍率設定値を変更する操作時の処理は、図12に示すフローチャートに示すように行われる。
【0075】
すなわち、ステップ400では、上ボタン60aが操作されたか否か判定される。該判定は、液晶表示器16aに表示された上ボタン60aの位置に対応するタッチパネル16cの位置が押されたか否かがメインコントローラ50のCPU50aによって判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ402へ移行して、予め定められた所定時間経過したか否か判定される。すなわち、上ボタン60aが所定時間継続して押されているか否かメインコントローラ50のCPU50aによって判定され、該判定が肯定されると、ステップ404へ移行する。
【0076】
ステップ404では、上述の設定画面で予め設定された数値変化間隔で縮倍率設定値が変化されてステップ408へ移行する。なお、上ボタン60aの操作継続が終了した時点で縮倍率設定値の変化が停止する。
【0077】
また、ステップ402の判定が否定された場合には、ステップ406へ移行して、縮倍率設定値が1インクリメントされてステップ408へ移行する。
【0078】
ステップ408では、ステップ400〜406と同様に、今度は下ボタン60bに関する処理が行われる。すなわち、ステップ408では、下ボタン60bが操作されたか否か判定される。該判定は、液晶表示器16aに表示された下ボタン60bの位置に対応するタッチパネル16aの位置が押されたか否かがメインコントローラ50のCPU50aによって判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ410へ移行して、予め定められた所定時間経過したか否か判定される。すなわち、下ボタン60bが所定時間継続して押されているか否かメインコントローラ50のCPU50aによって判定され、該判定が肯定されると、ステップ412へ移行する。
【0079】
ステップ412では、上述の設定画面で予め設定された数値変化間隔で縮倍率設定値が変化されてステップ416へ移行する。なお、下ボタン60bの操作継続が終了した時点で縮倍率設定値の変化が停止する。
【0080】
また、ステップ410の判定が否定された場合には、ステップ414へ移行して、縮倍率設定値が1インクリメントされてステップ416へ移行する。
【0081】
ステップ416では、設定終了か否か判定される。該判定は、コントロールパネル16に設定終了を表す操作がなされたか否かをメインコントローラ50のCPU50aが判定することによってなされ、該判定が否定された場合には、上述のステップ400へ戻ってステップ416の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。
【0082】
このように、縮倍率設定時の数値変化速度を設定することによって、縮倍率設定時に液晶表示器16aに表示された数値変化ボタン60を押し続けた時に連続して変化する数値の速度を所望の速度に変更することができるようになる。これによっても、高齢者や身体障害を持った方でも容易に操作することができる。
【0083】
なお、上記の実施の形態では、縮倍率設定値を例に挙げて説明したが、これに限るものではなく、連続的に変化させる数値の増減を行うものであればよく、例えば、コピー枚数の設定やプリント枚数の設定等に本発明を適用することも可能である。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、所定の設定値を表す数値の増減を連続的に変化させる際の速度を変更することができるので、高齢者や身体障害を持った方でも容易に操作することができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる複合機の外観を示す斜視図である。
【図2】 コントロールパネルの具体的な構成例を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係わる複合機の制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】 液晶表示器に表示される表示画面の一例として、縮倍率設定画面を示す図である。
【図5】 縮倍率の設定画面を表示する際の表示処理を示すフローチャートである。
【図6】 縮倍率設定値を変更する操作時の処理を示すフローチャートである。
【図7】 数値変化ボタンの操作禁止時の縮倍率設定画面の一例を示す図である。
【図8】 数値変化ボタンの操作禁止時における、縮倍率設定値を変更する操作時の処理を示すフローチャートである。
【図9】 縮倍率設定時の数値変化速度(数値変化ボタン間隔)を変更する設定画面の一例を示す図である。
【図10】 縮倍率設定時の数値変化速度を縮倍率設定画面に表示する場合の一例を示す図である。
【図11】 縮倍率設定時の数値変化速度を変更する場合における、縮倍率の設定画面を表示する際の表示処理を示すフローチャートである。
【図12】 縮倍率設定時の数値変化速度を変更する場合における、縮倍率設定値を変更する操作時の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
16 コントロールパネル
16a 液晶表示器
16b 操作部
16c タッチパネル
40 音声ガイドボタン
50 メインコントローラ
60 数値変化ボタン
62 縮倍率設定値
64 表示テンキー
74 数値変化ボタン間隔値
Claims (5)
- 所定の設定値を表す数値の増減を指示するための増減手段と、
前記数値を入力する入力手段と、
前記数値を表示する数値表示部を含む表示手段と、
第1のモード及び第2のモードのいずれかを選択する選択手段と、
前記第1のモードが選択され、かつ前記増減手段による指示が所定時間以上継続してなされた場合には、前記増減手段による指示が継続してなされている間、前記数値表示部に表示される前記数値を連続的に増減させるように制御し、前記第2のモードが選択され、かつ前記増減手段による指示のみが前記所定時間以上継続してなされた場合には、前記増減手段による前記数値の増減を禁止して前記入力手段による入力を継続して可能とし、前記入力手段から入力された数値が前記数値表示部に表示されるように制御し、前記増減手段による指示が前記所定時間以上継続してなされなかった場合には、前記増減手段による前記数値の増減を行い、増減した結果が前記数値表示部に表示されるように制御する制御手段と、
を備えた表示装置。 - 前記第1のモードを通常モード、前記第2のモードを操作を音声でガイドする音声ガイドモードとした請求項1記載の表示装置。
- 前記制御手段は、前記増減手段を前記数値の増減を指示するための操作部として前記表示手段に表示されるように制御すると共に、前記増減手段による前記数値の増減を禁止する場合には、前記増減手段が非表示となるように制御する請求項1または請求項2記載の表示装置。
- 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の表示装置を備え、前記表示装置に表示された前記数値に基づいて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
- 前記数値が入力画像に対する出力画像の縮倍率であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
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