JP4428370B2 - コンフォーカル顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、コンフォーカル顕微鏡に関し、特に簡易に観察条件を設定することができるコンフォーカル顕微鏡に関する。
レーザスキャンタイプのコンフォーカル顕微鏡では、分解能及び画質ともに最適で再現性のある画像を得るために、例えば、レーザ照明の強度、検出器の感度、ピンホールの大きさ等の装置設定を適切に行わねばならない。
これら種々の装置設定は、試料からの検出光の明るさや、観察者が画像に最も期待する情報が何であるかに大きく依存するため、個々の設定内容は観察者に任されているのが現状である。この結果、観察者がコンフォーカル顕微鏡の特性を熟知していない場合には、装置設定が不適切となって、顕微鏡装置が持っている性能を十分に発揮できないことも少なくない。
特に、蛍光観察用のコンフォーカル顕微鏡の場合には、試料から発せられる蛍光が極微弱光であり、かつ試料が生きた生物である場合が多い。このような場合には、上述した3つの設定を上手に行わないと画質が大きく劣化してしまうという、顕微鏡装置の操作上の難しさがある。
観察者にとって最適な画像を求めるための装置設定に関して、具体例を挙げて説明する。共焦点による効果を重視する場合には、ピンホールサイズを小さくするが、これに伴って検出光量が少なくなるので画像のS/N比が悪くなる。それでもできうる限りの分解能を求めたい場合には、生物試料へのダメージと蛍光色素の退色現象とを承知の上で、レーザ照射パワーを上げ、画像のS/N比を確保する。一方、長時間にわたる現象を観察したい場合には、レーザ照射パワーは極力抑えねばならず、それに伴う検出光量の減少、ひいては画像のS/N比の低下を防ぐために、分解能が多少犠牲になるのを承知でピンホールサイズを大きくする。
しかし、以上のような装置設定は、コンフォーカル顕微鏡を使い慣れない観察者にとって、顕微鏡装置の適切な操作方法を分かりにくくしている主要因の一つとなっている。
このような従来の問題点に鑑み、本発明は、観察者が求める画像を簡易に設定することができる操作性の良いコンフォーカル顕微鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のコンフォーカル顕微鏡は、励起光を発生する源と、複数の対物レンズを保持するとともに顕微鏡光路に択一的に配置する対物レンズ切換装置と、前記光源と前記顕微鏡光路に配置される前記対物レンズとの間に配置され、前記顕微鏡光路に配置される対物レンズを介して試料に照射される前記励起光を2次元走査する走査装置と、前記励起光の走査により前記試料から発する蛍光を選択的に透過するために前記顕微鏡光路に配置される蛍光選択装置と、前記蛍光選択装置を通過した蛍光を検出するための蛍光検出装置と、前記顕微鏡光路に配置される対物レンズの結像面と光学的に共役な位置に配置され、前記蛍光検出装置に入射する前記試料からの蛍光を制限するピンホールが設けられるとともに前記ピンホールの径を変更可能な開口部材と、前記蛍光検出装置からの出力を処理して画像を取得するコンピュータとを備えたコンフォーカル顕微鏡において、前記対物レンズ切換装置、前記蛍光選択装置、及び前記開口部材は、前記コンピュータから統括制御され、前記コンピュータは、使用する蛍光色素の種類を入力する入力装置を備えていることを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記コンピュータは、使用する前記対物レンズの倍率を取得する倍率取得手段を備えていることを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記倍率取得手段は、前記コンピュータ内に記憶された表からの選択によることを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記倍率取得手段は、前記対物レンズ切換装置からの自動検出によることを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記コンピュータは、前記使用する蛍光色素の濃度を入力する入力装置を備えていることを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記コンピュータは、前記励起光が前記試料に照射されている時間の総和である実験継続時間を入力する入力装置を備えていることを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記コンピュータは、前記ピンホール径を決定するルックアップテーブルと、前記励起光の光量を決定するルックアップテーブルと、前記蛍光検出装置の検出感度を決定するルックアップテーブルとを備えていることを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記コンピュータは、入力情報を入力する入力装置を有し、前記蛍光選択装置を前記入力情報に対応する条件に設定し、前記ピンホール径、又は前記蛍光検出装置の検出感度を設定することを特徴とする。
また、好ましい態様によれば、前記コンピュータは、前記励起光の波長と、前記蛍光の波長と、前記対物レンズの開口数及び倍率と、前記ピンホール径の設定状態を記憶する記憶装置を備えることを特徴とする
本発明によれば、観察者が求める画像を簡易に設定することができる操作性の良いコンフォーカル顕微鏡を提供することができる。
図1は、レーザスキャンタイプのコンフォーカル顕微鏡の一実施形態を説明するための模式図である。
このコンフォーカル顕微鏡は、顕微鏡本体として、照明用のレーザ光を発生するレーザ光源11と、レーザ光源11から出射したレーザ光から特定波長の励起光を選択する波長選択装置12と、励起光の強度を調節する調光装置13と、励起光のビーム径を拡大するビームエキスパンダ14と、試料SPに照射する励起光と試料SPから発生する蛍光とを分離するための光分割装置21と、励起光を試料SP位置で2次元的に走査するための走査装置であるスキャナモジュール22と、リレーレンズ23と、励起光を試料SP位置に集光する対物光学系24と、試料SPを支持して3次元に移動可能なステージ25と、試料SPから出射して対物光学系24、リレーレンズ23及びスキャナモジュール22を逆行して光分割装置21を透過した蛍光からノイズ光を除去する蛍光選択装置26と、蛍光選択装置26を通過した蛍光を集光する集光レンズ27と、共焦点効果を生じさせるための開口部材であるピンホールモジュール28と、ピンホールモジュール28を通過した蛍光を検出する検出器29とを備える。
レーザ光源11は、例えば波長488nm、568nm、647nmの複数のレーザ光を発生するマルチラインタイプのKr−Arレーザになっている。
波長選択装置12は、透過波長特性の異なる複数のバンドパスフィルタ112a、112bを有する。これらのバンドパスフィルタ112a、112bは、切換装置であるタレット板112に固定されており、光路上に択一的に配置可能となっている。タレット板112を駆動装置34に設けた電動モータ等によって適宜回転させることにより、使用する蛍光色素の種類に応じて試料SPに照射する励起光の波長を適宜選択できる。
調光装置13は、円周方向に濃度が連続的に変化するタイプのNDフィルタを内蔵する。このNDフィルタを駆動装置35に設けた電動モータ等によって回転駆動することにより、試料SPに照射する励起光のレーザパワー、すなわち光源出力を調節することができる。
光分割装置21は、波長特性が異なる複数のダイクロイックミラーを備えている(図中では、便宜上単一のダイクロイックミラー121のみを示している)。これらのダイクロイックミラーは、図示を省略するタレット板に固定されて光路上に択一的に配置可能となっている。タレット板を駆動装置36によって適宜回転させることにより、試料SPに照射する励起光の波長に応じて適切なダイクロイックミラーを選択して光路上に配置することができる。
対物光学系24は、倍率が異なる複数の対物レンズ24a、24b、24cを備える。これらの対物レンズ24a、24b、24cは、同様に図示を省略するレボルバに固定されており、光路上に択一的に配置可能となっている。レボルバを駆動装置37によって適宜回転させることにより、試料SPの蛍光像を得る際の倍率を適宜調整することができる。
蛍光選択装置26は、図示を省略するが、波長特性が異なる複数のバリアフィルタを備えている。これらのバリアフィルタは、図示を省略するタレット板に固定されて光路上に選択的に配置可能となっている。タレット板を駆動装置38によって適宜回転させることにより、試料SPの蛍光像を検出する際の蛍光波長に応じて適切なバリアフィルタを光路上に配置することができる。
ピンホールモジュール28は、直径が異なる複数のピンホール128a、128bを形成したタレット板128を内蔵する。このタレット板128を駆動装置39で適宜回転駆動することにより、観察の対象となる蛍光波長や対物レンズ24aの開口数に対応した直径のピンホール128aを選択して光路上に配置することができる。なお、ピンホールモジュール28として、虹彩絞り式のピンホールを用い、連続的にピンホールサイズを変更することとしてもよい。
検出器29は、例えば光電子増倍管で構成され、感度調整装置46によって蛍光像の検出感度を調整可能となっている。
図2は、一例として対物光学系24の具体的な構造を説明する図である。鏡筒31の下端には、レボルバ124が回転可能に取り付けられている。このレボルバ124をアクチュエータ37aによって適宜回転させることにより、レボルバ124に固定された対物レンズ24a、24b、24cのいずれか1つを光路OP上に配置することができる。レボルバ124には、各対物レンズ24a、24b、24cを識別するための番地を表す磁石43が各対物レンズ24a、24b、24cの位置に対応して埋め込んである。一方、鏡筒31側には、対物レンズ24aの番地検出用のホール素子32が設けてある。このホール素子32を利用した番地検出により、どの対物レンズ24a、24b、24cが光路OP上にあるかの設定状態を認識できる。ホール素子32による番地検出結果は、図1に示す駆動装置37を介して制御装置であるコンピュータ50に入力される。
なお、波長選択装置12にも、図示を省略するが、いずれのバンドパスフィルタ112a、112bが光路上に配置されているかの設定状態を表す番地検出用のホール素子を設けており、番地検出結果は、駆動装置34を介してコンピュータ50に入力される。また、光分割装置21や蛍光選択装置26にも、これらの設定状態を表す番地検出用のホール素子をそれぞれ設けており、これらの番地検出結果は、それぞれ駆動装置36、38を介してコンピュータ50に入力される。また、ピンホールモジュール28にも、その設定状態を表す番地検出用のホール素子を設けており、この番地検出結果は、駆動装置39を介してコンピュータ50に入力される。さらに、調光装置13にも、NDフィルタの回転位置を検出するためのエンコーダ等を設けており、この検出結果は、駆動装置35を介してコンピュータ50に入力される。
以下、顕微鏡本体の動作について説明する。レーザ光源11から出射した励起光は、波長選択装置12及び調光装置13で波長及び強度が適当に調整され、ビームエキスパンダ14によって対物レンズ24aの瞳を満たす程度にビーム径が拡げられる。ビームエキスパンダ14を通過した励起光は、光分割装置21に組み込んだダイクロイックミラー121によって反射され、スキャナモジュール22及びリレーレンズ23を介して対物光学系24に組み込まれている1つの対物レンズ24aに導かれ、試料SPを2次元走査する。ここで、リレーレンズ23は、スキャナモジュール22に組み込まれた一対のスキャナミラー22a、22bを対物レンズ24aの瞳面に写像する役割を果たす。試料SPより発した蛍光は、対物レンズ24a、リレーレンズ23、スキャナモジュール22を逆進し、ダイクロイックミラー121を透過する。ダイクロイックミラー121を透過した蛍光は、蛍光選択装置26を通過し、集光レンズ27を介して集光スポットとして適当なサイズのピンホール128aを通過し、適当な感度に調整された検出器29によって光電変換される。
以下、コンフォーカル顕微鏡の制御系について説明する。このコンフォーカル顕微鏡は、制御系として、波長選択装置12、調光装置13、光分割装置21、対物光学系24、蛍光選択装置26及びピンホールモジュール28をそれぞれ駆動するとともにこれらの設定状態をそれぞれ検出する駆動装置34、35、36、37、38、39と、検出器29を駆動してその感度を調整する感度調整装置46と、検出器29が検出した信号に適当な画像処理を施す画像処理装置47と、画像処理装置47で処理した信号を画像として映し出す画像モニタ48と、これらを統括制御するコンピュータ50と、コンピュータ50にコンフォーカル顕微鏡の動作に必要な数値やコマンドを入力するためのキーボード等の入力装置49とを備える。
コンピュータ50は、入力装置49からのコマンド等に応じ、駆動装置34、36、38を介して試料SPを照明する励起波長と試料SPから検出する蛍光波長とを制御し、駆動装置37を介して試料SPの拡大率を制御する。また、コンピュータ50は、駆動装置35を介して試料SPに照射するレーザパワーを制御し、駆動装置39を介してピンホールサイズを制御し、感度調整装置46を介して試料SPの蛍光像の検出感度を制御する。
また、コンピュータ50は、試料SPに照射するレーザパワーを決定するためのルックアップテーブル51と、ピンホールサイズを決定するためのルックアップテーブル52と、試料SPの蛍光像の検出感度を決定するためのルックアップテーブル53とを内部に記憶している。これらのルックアップテーブル51、52、53は、予め顕微鏡メーカ側にて一般的な観察者を想定して装置条件を標準化したものである。
さらに、コンピュータ50は、駆動装置34、35、36、37、38、39による番地検出結果に基づいて、波長選択装置12、調光装置13、光分割装置21、対物光学系24、蛍光選択装置26及びピンホールモジュール28の設定状態をそれぞれ記憶する記憶装置55を備える。具体的には、検出した番地に対応する励起波長、レーザパワー、蛍光波長、開口数(倍率)及びピンホールサイズが記憶されることになる。
以下、図1のコンフォーカル顕微鏡を用いた蛍光画像の読み取りについて説明する。
観察者は、試料SPの画像取り込みにあたり、まず、基本となる装置条件の設定として、使用する蛍光色素の種類、実験継続時間、倍率をコンピュータ50に入力する。
具体的に説明すると、観察者は、使用する蛍光色素の種類と試料SPに実際に導入する色素の濃度とを試料情報としてコンピュータ50に入力する。なお、蛍光色素の種類や濃度に関する試料情報は、対応する数値を入力装置49を介して直接入力することもできるが、コンピュータ50内部に記憶した表の中から対応する試料情報を適宜選択することによって間接的に入力することもできる。
また、観察者は、試料SPについて画像取り込みを行うための実験継続時間(間欠画像取得の場合には、試料に励起光があたっている時間の総和)を入力装置49を介してコンピュータ50に入力する。また、試料SPに照射するレーザ光の励起波長を入力装置49を介してコンピュータ50に入力する。
さらに、観察者は、使用する対物レンズ24aの倍率と開口数とを入力装置49を介してコンピュータ50に入力する。なお、使用する対物レンズ24aの倍率等は、コンピュータ50内部に記憶した表の中から選択することもできる。さらに、観察者がレボルバ124を回転させて選んだ対物レンズ24aの倍率と開口数とを自動検出することとしてもよい。
コンピュータ50は、以上のようにして入力された情報に基づき、前述の番地検出を行いつつ駆動装置34、36、37、38を制御して波長選択装置12、光分割装置21、対物光学系24、蛍光選択装置26を入力情報に対応する装置条件に設定する。
これと同時に、コンピュータ50は、以上のようにして入力された基本的な装置条件から、他の装置条件を自動的に算出する。
まず、入力された対物レンズ24aの開口数とレーザ光の励起波長とから、コンフォーカル顕微鏡として期待される分解能を与えるピンホールサイズを決定する。具体的には、コンピュータ50が、内部に記憶しているルックアップテーブル52に従ってピンホールサイズの標準値を決定し、ピンホールモジュール28を駆動する駆動装置39により適当なピンホール128aを選択してピンホールサイズをこの標準値に自動的に設定する。この決定に際しては、例えば対物レンズ24aの開口数とレーザ光の励起波長とで決定されるピンホール面でのエアリー・ディスク・サイズ(λ/NA)をもって最適のピンホールサイズとする。なお、このようなピンホールサイズは、観察者が任意に再決定できるようにしておくこともできる。
次に、入力された蛍光色素の種類から、先に入力されている実験時間中に蛍光が著しく退色しない条件で、蛍光像に十分なコントラストが得られるように、励起光のレーザパワーを決定する。具体的には、コンピュータ50が、内部に経験値として記憶しているルックアップテーブル52に従ってレーザパワーの標準値を決定し、調光装置13を駆動する駆動装置35によりNDフィルタを適宜回転させてレーザパワーをこの標準値に自動的に設定する。なお、このようなレーザパワーの標準値は、例えば最大出力の70%と決めておく。なお、このようなレーザパワーは、観察者が任意に再決定できるようにしておくこともできる。
最後に、入力された蛍光色素の種類及び濃度から、既に決定されているレーザパワー及びピンホールサイズを用いた際に適切な輝度の画像が得られるように、検出感度を決定する。具体的には、コンピュータ50が、内部に記憶しているルックアップテーブル53に従ってレーザパワーの標準値を決定し、駆動装置46から検出器29に印加する電圧を調節して検出感度を前述の標準値に自動的に設定する。検出感度は、例えば画像モニタ48に表示される画像の平均輝度が輝度ダイナミックレンジの半分(画像輝度分解能が8ビットの場合には、輝度値で128)になるような検出感度として、あらかじめコンピュータ内に記憶されているルックアップテーブル53から決定される。なお、このような検出感度は、観察者が任意に再設定できるようにしておくこともできる。
以上の実施形態によれば、観察者は、試料情報、実験継続時間、さらに対物レンズ情報という、一義的に決まる情報を入力するのみで、画像取り込みのための初期条件を装置が自動的に決定してくれる。もちろん、以上の自動設定によって観察者が希望する画像が直ちに得られるわけではなく、この段階から調整が必要である場合も少なくないと考えられるが、少なくとも、間違った設定でスタートをせずに済み、無駄な時間を費やすことが回避され、かつ、試料SPへの無駄なダメージや蛍光色素の退色を防げる。
以上実施形態に即してこの発明を説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、試料情報、実験継続時間、及び対物レンズ情報に基づいて、ピンホールサイズ、レーザパワー及び検出感度を特定の標準値として算出しているが、ピンホールサイズ、レーザパワー及び検出感度を一定の幅を有する調整範囲として算出することもできる。この際、ピンホールサイズ、レーザパワー及び検出感度がこのような調整範囲内になるように、駆動装置35、39、46の動作を制御して調光装置13、ピンホールモジュール28、検出器29を所定の設定範囲内にロックすることもできる。
また、上記実施形態では、蛍光色素を用いる試料の測定について説明したが、蛍光色素を用いないで試料SPの反射像を測定する場合にも、ピンホールサイズの設定等を上記ように自動化することができる。なお、この場合、ダイクロイックミラー121の代わりにビームスプリッタを用いるとともに、蛍光選択装置26を取り除く。そして、通常は、対物レンズ24aの開口数等に基づいてピンホールサイズが設定される。
また、上記実施形態では、試料情報、実験継続時間、及び対物レンズ情報に基づいて、ピンホールサイズ、レーザパワー及び検出感度を特定の標準値を算出しているが、観察者が画像から求めるものに関する他の情報からピンホールサイズ、レーザパワー、検出感度等の標準値を算出することもできる。
以上説明したように、本発明のコンフォーカル顕微鏡によれば、制御装置が前記照明光の波長に関する情報と前記顕微鏡光路に配置される対物レンズの開口数に関する情報とに基づいて前記ピンホール径の標準値を算出するので、この標準値に基づいて装置条件を設定すれば、コンフォーカル顕微鏡の操作に慣れていない観察者であっても、簡易に所望の試料画像を得ることができる。
また、前記制御装置が前記顕微鏡光路に配置される対物レンズの開口数と前記照明光の波長とに関する情報に基づいて前記ピンホール径について所定の調整範囲を算出するので、このような所定の調整範囲で前記ピンホール径を調節して標準値からずらすことにより、より簡易に観察者の意図を反映した試料画像を得ることができる。
また、前記制御装置が前記開口部材を動作させることによって前記ピンホール径を変更できる範囲を前記調整範囲内に制限するので、確実に観察者の意図を反映した試料画像を得ることができる。
また、前記光源が、前記照明光として前記試料に導入すべき蛍光色素を励起するための励起光を発生し、前記制御装置は、前記蛍光色素の種類及び導入量と、前記蛍光色素からの蛍光を前記検出装置で観察する際の実験時間とに関する情報設定に基づいて、前記光源の出力の標準値を計算し、さらに前記蛍光色素の種類及び導入量と前記光源の出力の標準値と前記ピンホール径の標準値とに基づいて、前記検出装置の検出感度の標準値を計算するので、これらの標準値に基づいて装置条件を設定すれば、より簡易に観察者が希望する試料画像を得ることができる。
また、前記制御装置に対して前記蛍光色素の種類及び導入量に関する情報と前記実験時間に関する情報とを入力するための入力装置をさらに有するので、コンフォーカル顕微鏡の操作性が高まる。
また、前記入力装置が前記顕微鏡光路に配置される対物レンズの開口数に関する情報と前記照明光の波長に関する情報とを前記制御装置に対して入力可能であるので、コンフォーカル顕微鏡の操作性が高まる。
また、前記波長選択装置が複数の波長選択フィルタを顕微鏡光路に択一的に配置するフィルタ切換装置と前記顕微鏡光路に配置されている波長選択フィルタの種類に関する情報を検出するフィルタ検出装置とを有し、前記対物レンズ切換装置が前記顕微鏡光路に配置されている対物レンズに関する情報を検出する対物レンズ検出装置を有し、前記制御装置が前記複数の波長選択フィルタの選択波長に関する情報と前記複数の対物レンズの開口数に関する情報とを記憶する記憶装置を有し、前記フィルタ検出装置と前記対物レンズ検出装置とからの検出情報に基づいて前記記憶装置に記憶された情報から前記照明光の波長に関する情報と前記顕微鏡光路に配置される対物レンズの開口数に関する情報とを選択するので、前記フィルタ切換装置や前記対物レンズ切換装置の設定を自動的に認識して観察者が希望する試料画像を得ることができる。
また、前記制御装置が算出した前記ピンホール径の標準値に基づいて前記開口部材を制御し前記ピンホール径を変更するので、コンフォーカル顕微鏡の操作性がより高まる。
また、前記制御装置が算出した前記光源の出力の標準値と前記検出装置の検出感度の標準値とに基づいて前記光源の出力及び前記検出装置の検出感度を変更するので、コンフォーカル顕微鏡の操作性がより高まる。
本発明の一実施形態であるコンフォーカル顕微鏡の構造を説明するためのブロック図である。 図1のコンフォーカル顕微鏡の対物光学系を説明する図である。
符号の説明
11 レーザ光源
12 波長選択装置
13 調光装置
14 ビームエキスパンダ
21 光分割装置
22 スキャナモジュール
23 リレーレンズ
24 対物光学系
26 蛍光選択装置
27 集光レンズ
28 ピンホールモジュール
29 検出器
34,35,36,37,38,39,46 駆動装置
47 画像処理装置
48 画像モニタ
50 コンピュータ
49 入力装置

Claims (9)

  1. 励起光を発生する源と
    複数の対物レンズを保持するとともに顕微鏡光路に択一的に配置する対物レンズ切換装置と、
    記光源と前記顕微鏡光路に配置される前記対物レンズとの間に配置され、前記顕微鏡光路に配置される対物レンズを介して試料に照射される前記励起光を2次元走査する走査装置と、
    前記励起光の走査により前記試料から発する蛍光を選択的に透過するために前記顕微鏡光路に配置される蛍光選択装置と、
    前記蛍光選択装置を通過した蛍光を検出するための蛍光検出装置と、
    前記顕微鏡光路に配置される対物レンズの結像面と光学的に共役な位置に配置され、前記蛍光検出装置に入射する前記試料からの蛍光を制限するピンホールが設けられるとともに前記ピンホールの径を変更可能な開口部材と、
    前記蛍光検出装置からの出力を処理して画像を取得するコンピュータとを備えたコンフォーカル顕微鏡において、
    記対物レンズ切換装置、前記蛍光選択装置、及び前記開口部材は、前記コンピュータから統括制御され、前記コンピュータは、使用する蛍光色素の種類を入力する入力装置を備えていることを特徴とするコンフォーカル顕微鏡。
  2. 前記コンピュータは、使用する蛍光色素の濃度を入力する入力装置を備えていることを特徴とする請求項記載のコンフォーカル顕微鏡。
  3. 前記コンピュータは、前記励起光が前記試料に照射されている時間の総和である実験継続時間を入力する入力装置を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンフォーカル顕微鏡。
  4. 前記コンピュータは、使用する前記対物レンズの倍率を取得する倍率取得手段を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコンフォーカル顕微鏡。
  5. 前記倍率取得手段は、前記コンピュータ内に記憶された表からの選択によることを特徴とする請求項に記載のコンフォーカル顕微鏡。
  6. 前記倍率取得手段は、前記対物レンズ切換装置からの自動検出によることを特徴とする請求項に記載のコンフォーカル顕微鏡。
  7. 前記コンピュータは、前記ピンホール径を決定するルックアップテーブルと、前記励起光の光量を決定するルックアップテーブルと、前記蛍光検出装置の検出感度を決定するルックアップテーブルとを備えていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のコンフォーカル顕微鏡。
  8. 前記コンピュータは、入力情報を入力する入力装置を有し、
    記蛍光選択装置を前記入力情報に対応する条件に設定し、前記ピンホール径、又は前記蛍光検出装置の検出感度を設定することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のコンフォーカル顕微鏡。
  9. 前記コンピュータは、
    前記励起光の波長と、前記蛍光の波長と、前記対物レンズの開口数及び倍率と、前記ピンホール径の設定状態を記憶する記憶装置を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のコンフォーカル顕微鏡。
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