JP4427234B2 - 湿式ガス精製方法およびシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス中のアンモニアを除去する湿式ガス精製方法およびシステムに関し、詳しくは、石炭や重質油ガス化ガス等のガス中のアンモニアを除去するのに好適な湿式ガス精製方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、石炭や重質油ガス化ガス等の湿式精製装置におけるH2S吸収塔の前流には、ガス中不純物を除去する水洗工程において、ガスタービンにてFuelNOx源となるNH3を除去するため、pH調整剤として硫酸を添加していた。
すなわち、アンモニアを含むガスを、そのままガスタービンで燃焼させるとNOx源になるので、可能な限りアンモニアを回収しておく必要がある。よって、このアンモニアを吸収するために、水洗塔の吸収液のpHを低下させる方法が実施され、これによって、大部分のアンモニアを除去可能であった。pH調整剤としては、アンモニアのアルカリに対して、硫酸を用いる好ましく用いられ、この硫酸の添加により水洗塔のpHを下げることができた。
【0003】
上記のような水洗工程で除去されたアンモニアは、アンモニアストリッパーにて取り出される。吸収液には硫酸を添加してあるので、排出される成分中には硫安が存在しており、硫安水として回収される。
2NH3 + H2SO4 → (NH4)2SO4
その硫安水からアンモニア成分を追い出し、アンモニアをストリッピングさせてアンモニア水として回収するために、ストッリピングの前に苛性ソーダ(NaOH)を添加する。苛性ソーダは、通常ストリッパー直前に設けられた中和槽において投入・混合され、混合した液をストリッパーに送っていた。このNaOHの添加によって、以下のように硫酸とアンモニアを再び生成してから、アンモニアを回収していた。
(NH4)2SO4 → 2NH3 + H2SO4
【0004】
一方、上記従来のシステムにおいて、硫酸を添加していた大きな理由の1つはシステムの運転制御を容易にするためである。つまり、硫酸によって液のpH値を低下させれば確実にアンモニアを回収除去できる。そして、水洗工程後段でのアンモニア量をモニターして制御する必要がなく、pH制御のみで足りるという運転の容易さから、硫酸を添加する方法が用いられていた。
また、pH値を低下させることによって、この水洗工程では、硫化水素が除去されることなく、硫化水素が通過しやすい特徴を有していた。つまり、pHが高くなると、そこで硫化水素が液中に溶解してしまうような不都合が生じ、排水の処理が複雑化する。よって、従来の工程では、アンモニアの分離除去工程と硫化水素の除去工程とを、pH値を変えることによって分離して、アンモニア分離工程で硫化水素が液中に溶解せず、ガス中から除去されないようにしていた。
【0005】
しかしながら、このような従来のプロセスでは、硫酸および苛性ソーダを添加する工程が必要であるため、これらの薬品を添加する分だけの運転コストがかかる。すなわち、ガス中に存在するアンモニア1000ppmを処理するには、硫酸はその1/2モル必要であるため、薬品にかかるコスト負担が大きくなってしまっていた。また、吸収したアンモニアを含有する水洗塔排水中のN分を処理するため、苛性ソーダ(NaOH)は硫酸の2倍モル以上必要であり、アンモニア量と同等の苛性ソーダが必要とされ、これらの薬品の量的な負担が大きかった。そして、アンモニアは回収できるが、後処理工程が複雑に多工程化してしまう問題があった。
さらに、回収したアンモニア水は20重量%程度となるため、廃棄物として処理するしかなく、処理費用がかかるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題点に鑑み、アンモニア含有ガスを精製処理する場合、従来必要とされていた硫酸や苛性ソーダ等の薬品を一切不要として、運転によって生じるランニングコストを下げ、且つ、排出物を効果的に抑制し、さらに操作工程やシステムが簡単で運転が容易であり、信頼性も高い精製方法を開発すべく、鋭意検討した。
その結果、本発明者らは、水洗工程を経たガス中のアンモニア濃度を連続的に測定し、その濃度が10ppm以下となるように、従来の硫酸添加等に代えて、水洗工程において補給水を投入することによって、かかる課題が一気に解決されることを見い出した。本発明は、かかる見地より完成されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを除去する湿式ガス精製方法であって、前記石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを吸収液中に吸収除去させる水洗工程であって、この水洗工程が、冷却工程と洗浄工程の2つの工程を含み、前記ガス化ガスを冷却工程から洗浄工程へと流し、どちらの工程でも吸収液によりアンモニアを吸収除去するとともに、前記洗浄工程でアンモニアを吸収した吸収液の一部を、前記冷却工程での吸収液として使用する、水洗工程と、該水洗工程の後段にて、排出される吸収液からアンモニアをストリッピング処理して、アンモニアを含有するオフガスと排出液に分ける、アンモニア処理工程、を含み、洗浄工程を経たガス中のアンモニア濃度をモニターし、アンモニア濃度が10ppm以下となるように、前記洗浄工程の吸収液に投入する補給水の量を制御することを特徴とする湿式ガス精製方法を提供するものである。つまり、積極的なpH値制御ではなく、水溶液中のアンモニア濃度を低下させることによって、NH3分圧を下げ、NH3吸収性能を維持するものである。
本発明では、前記オフガスを燃焼処理するオフガス燃焼工程を、さらに含むことが好ましい。このオフガス燃焼工程によって、水洗工程で溶解した硫化水素についても、アンモニアと同時に分解処理できるからである。
さらに、本発明では、前記アンモニア処理工程における排出液を、水洗工程に投入する補給水として循環使用することが好適である。
また、本発明は、別の態様として、石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを除去する湿式ガス精製システムであって、前記石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを吸収液中に吸収除去させる水洗塔であって、この水洗塔は、冷却塔と洗浄塔を含み、前記ガス化ガスは冷却塔から洗浄塔へと流れ、どちらの塔でも吸収液によりアンモニアが吸収除去されるとともに、前記洗浄塔でアンモニアを吸収した吸収液の一部は、前記冷却塔での吸収液として使用される、水洗塔と、前記水洗塔の後段にて、排出される吸収液からアンモニアをストリッピング処理して、アンモニアを含有するオフガスと排出液に分ける、アンモニアストリッパーと、を含み、前記水洗塔において、前記洗浄塔を経たガス中のアンモニア濃度をモニターし、アンモニア濃度が10ppm以下となるように、前記洗浄塔の吸収液に投入する補給水の量を制御することを特徴とする湿式ガス精製システムを提供するものである。
【0008】
本発明では、吸収液中に硫化水素が溶解しても、ストリッパーにて液中から分離除去されるので、液中の硫化水素を排水処理するという必要はない。そして、アンモニアおよび硫化水素を含むオフガスは、後段の燃焼炉にて燃焼処理することによって、処理することができる。ここでの燃焼炉は、硫化水素吸収工程から出てきたオフガスを燃焼させる蓄熱式燃焼炉もしくは直燃式燃焼炉を用いて、一緒に燃焼処理させることが全体システムとして効率的である。このように本発明では、補給水のみを投入することにより、アンモニアストリッピングが容易になり、かつ、排出されるものを燃焼処理に使用し易い特徴がある。
【0009】
本発明によれば、補給水のみを投入することによって、硫酸および苛性ソーダを両方使用しないため、運転に要する費用を大幅に削減でき、かつ、操作工程を簡易・容易である。
補給水を加えることで、アンモニアは存在する二酸化炭素の作用によって、炭酸アンモニウム(NH4)2CO3として存在する。蓄積した(NH4)2CO3は、熱して温度を上昇させることにより、二酸化炭素を放出して再びアンモニアを生じる。このようにNaOHを使用しないで、アンモニアNH3と二酸化炭素CO2をストリッピングさせることにより、運転に要する費用を削減できる。また、排水ストリッピングガス中のH2S,NH3を燃焼処理することで、アンモニア水の処理費用も不要となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る湿式ガス精製方法について、添付図面を参照しながら、その具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の湿式ガス精製方法を実施するのに好適なシステムの一例を、模式的に示す図である。本実施の形態のシステムでは、水洗工程は冷却工程および洗浄工程からなる。冷却工程はガス冷却塔1によって実施され、洗浄工程はガス洗浄塔2によって実施される。ガス中のアンモニア成分を吸収する補給水は、ガス洗浄塔2に連続的もしくは断続的に投入される。この2つの水洗塔によって、ガス中のアンモニアを吸収液中に吸収除去させる。補給水を投入量は、水洗工程を経たガス中のアンモニア濃度が10ppm以下であるよう調整される。ガス洗浄塔2から排出されるガスは、硫化水素吸収塔へ送られる。
【0011】
本実施の形態の水洗工程ではpH調整用に硫酸を添加せず、補給水を添加することでガス中からアンモニアを除去する。水洗工程(水洗塔)は、ガス冷却塔1およびガス洗浄塔2の2塔によって2段階で行われる。ガス洗浄塔2に投入された補給水は、ポンプ7で循環されてアンモニアを吸収する吸収液として作用し、その一部は、ガス流れ方向に対して前段に設けられたガス冷却塔1に送られて、ここでもポンプ7によって塔内を循環する。
従来はガス冷却塔1においては、硫酸を添加していたが、本実施の形態ではこれに代えて、ガス洗浄塔2において補給水を導入する。これによって、水洗工程全体における吸収液中のアンモニア濃度を低下させ、アンモニアを除去する。すなわち、吸収液中のアンモニア濃度が高くなると、分圧の関係から吸収液はアンモニアを放出し易くなる。それにより、吸収液によるアンモニア除去は平衡上から困難になる。そこで、連続的もしくは断続的に補給水を供給することで、吸収液がアンモニアを吸収・除去できる状態に維持するものである。
これにより、アンモニアはガス中に存在している二酸化炭素と反応して、炭酸アンモニウムとして吸収液中に溶存することになる。この状態は硫酸を共存させている場合よりも、吸収液のpH値が高くなっているので、アンモニアがストリッピングしやすい。よって苛性ソーダを添加しなくとも、水洗塔の後段に設けられるアンモニアストリッパーにおいて温度を上昇させることによって、アンモニアと二酸化炭素が吸収液から取り出される。
【0012】
ここで、上記吸収液は水(H2O)であるが、運転によって水洗塔内を循環させることによってアンモニア濃度が上昇してくる。上記したように本実施の形態では、ガス冷却塔1とガス洗浄塔2が備えられるが、このような二塔構成によって、ガス冷却塔1の出口ではアンモニア濃度を低くすることができ、ガス洗浄塔2には常に溶解成分の少ない水を循環させておくことが可能となり、効果的にアンモニアを吸収除去させることができる。
但し、水洗工程が本形態のように必ずしも二塔を備えている必要はなく、1つの塔の中を2つに区分して、1つの塔内でガス冷却とガス洗浄を行う一塔式の水洗塔を使用することもできる。この場合、トレー等で区分した上部と下部の液は、それぞれ分離させて循環させる。
【0013】
補給水の投入方法については、投入される生成ガス中のアンモニア濃度を逐次モニターすることで測定し、その都度アンモニア量に最適な補給水を投入する。アンモニア量のモニターは、例えばガス冷却塔1の直前の生成ガス中の濃度を測定することによって行うことができる。
一方、例えばガスタービンに投入されるガス中アンモニアは、Fuel NOx生成の原因となるため、可能な限り低減する必要があるが、たとえばアンモニア濃度を10ppm以下にする場合、その量以下になるように投入する補給水量を制御する。よって通常、水洗工程の後段、ガス洗浄塔2の出口付近でのガス中のアンモニア濃度をモニターして、一定以下のアンモニア濃度になっていることを確認して運転を行うことが好ましい。
【0014】
上記水洗工程から排出される吸収液としては、ガス冷却塔1を循環する吸収液から抜き出された一部が、通常フラッシュドラム3を介してアンモニアストリッパー4に送られる。ストリッパー4では、アンモニアを吸収した吸収液からアンモニアをストリッピング処理して、アンモニアを含有するオフガスと残りの水洗液とに分ける。アンモニアストリッパー4は、通常上段では約80℃、下段では約130℃で運転される。
また、このストリッパー4では、吸収液中に含まれる硫化水素成分も除去されて、アンモニアと共にオフガスに含まれることになる。よって、ストリッピング後の液には、硫化水素分も含まれないこととなる。このようなアンモニアおよび微量の硫化水素分を含むオフガスは、オフガス燃焼炉5に送られて、同時に燃焼処理される。
【0015】
なお、上記実施の形態によれば、補給水の投入によって、排水の量は増加する。そこで、アンモニア処理工程における排出液を、水洗工程に投入する補給水として循環使用することが好ましい。
ストリッパー4から出る水分を、補給水として再び使用するシステムによれば、最終的に排水処理する水の量は、従来と変わらず増加することはないので有利である。また、補給水の確保が容易になる点でも好ましい。ストリッパー4から排出される水分は、通常100℃以上に上昇しているので、冷却してから補給水としてガス洗浄塔2に供給する。
【0016】
本発明で精製対象とするガスは特に限定されるものではなく、アンモニアを含むガスが広く処理対象となり、具体的には、例えばアンモニアと硫化水素を多く含む石炭ガス化ガスが好適に挙げられる。
本発明のガス精製方法は、石炭をガス化して発電燃料として使用するシステムにおいて、システムの一部として、硫化水素除去工程の前段にて、石炭ガス化ガス湿式精製法として好適に用いることができる。上記のような本発明の精製方法を用いれば、上記のようなアンモニア含有ガスを処理すべきシステムにおいては、極めて効率的に精製処理することができる。
【0017】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるものでない。
【0018】
【実施例】
実施例1
図2に、本実施例におけるシステムの概略を示す。
ガスの流れに対して前段にガス冷却塔1、後段にガス洗浄塔2の2つの塔が設けられている。ガス冷却塔1の入口からは、ガス流量3,500m3N/h,圧力0.9MPaにて、アンモニア濃度(y0)が1200ppmの生成ガスを240℃で導入した。
ガス洗浄塔2の循環ラインに投入する補給水量(xkg/h)は、40〜350kg/hの範囲で連続的に変化させた。
ガス冷却塔1およびガス洗浄塔2を共に、40℃に設定した場合、図3に示すように、補給水量を増加させるにしたがって、ガス洗浄塔2出口で測定したアンモニア濃度(y2)が減少した。本実施例での補給水量は、予備的なプラントにおける量を示すものである。この結果から、水洗工程に投入する補給水量を増加させると、極めて効果的に生成ガス中のアンモニア濃度を減少できることがわかった。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係る処理方法によれば、硫酸および苛性ソーダを両方使用しないため、運転に要する費用を大幅に削減できる。また、アンモニアを(NH4)2CO3として蓄積するため、温度を上昇させることで、NaOHを使用しないでもNH3,CO2をストリッピングさせることにより、運転に要する費用を削減できる。
一方、ガス中に含まれる他の有害成分、HCN成分については高pHの吸収液でないと吸収・除去できず、pH5〜6程度では殆ど除去できない。従来の硫酸を添加する方法では吸収液のpH値が低下(約pH5〜6)していたが、本発明では水洗塔の吸収液のpH値が上昇(約pH6〜9程度)する。これによって、本発明の精製方法によれば、吸収液がpH6〜9程度に上昇することで、HCNの除去性能が向上する。また、本発明によれば、水洗塔の吸収液pH上昇、および、補給水添加による吸収液中のCl濃度の低下により、材料腐食要因の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿式ガス精製方法を実施するのに好適なシステムの概略を模式的に示す図である。
【図2】実施例1において用いた精製システムの構成を模式的に示す図である。
【図3】実施例1において、補給水量に対してガス洗浄塔出口から排出されるガスのアンモニア濃度をプロットしたグラフである。
【符号の説明】
1 ガス冷却塔
2 ガス洗浄塔
3 フラッシュドラム
4 ストリッパー
5 オフガス燃焼炉
7 循環ポンプ
Claims (6)
- 石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを除去する湿式ガス精製方法であって、
前記石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを吸収液中に吸収除去させる水洗工程であって、この水洗工程が、冷却工程と洗浄工程の2つの工程を含み、前記ガス化ガスを冷却工程から洗浄工程へと流し、どちらの工程でも吸収液によりアンモニアを吸収除去するとともに、前記洗浄工程でアンモニアを吸収した吸収液の一部を、前記冷却工程での吸収液として使用する、水洗工程と、
該水洗工程の後段にて、排出される吸収液からアンモニアをストリッピング処理して、アンモニアを含有するオフガスと排出液に分ける、アンモニア処理工程と、を含み、
該水洗工程において、該洗浄工程を経たガス中のアンモニア濃度をモニターし、アンモニア濃度が10ppm以下となるように、前記洗浄工程の吸収液に投入する補給水の量を制御することを特徴とする湿式ガス精製方法。 - 前記アンモニア処理工程の後段にて、前記オフガスを燃焼処理するオフガス燃焼工程を、さらに含むことを特徴とする請求項1に記載の湿式ガス精製方法。
- 前記アンモニア処理工程における排出液を、水洗工程に投入する補給水として循環使用することを特徴とする請求項1に記載の湿式ガス精製方法。
- 石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを除去する湿式ガス精製システムであって、
前記石炭または重質油のガス化ガス中のアンモニアを吸収液中に吸収除去させる水洗塔であって、この水洗塔は、冷却塔と洗浄塔を含み、前記ガス化ガスは冷却塔から洗浄塔へと流れ、どちらの塔でも吸収液によりアンモニアが吸収除去されるとともに、前記洗浄塔でアンモニアを吸収した吸収液の一部は、前記冷却塔での吸収液として使用される、水洗塔と、
前記水洗塔の後段にて、排出される吸収液からアンモニアをストリッピング処理して、アンモニアを含有するオフガスと排出液に分ける、アンモニアストリッパーと、を含み、
前記水洗塔において、前記洗浄塔を経たガス中のアンモニア濃度をモニターし、アンモニア濃度が10ppm以下となるように、前記洗浄塔の吸収液に投入する補給水の量を制御することを特徴とする湿式ガス精製システム。 - 前記アンモニアストリッパーの後段にて、前記オフガスを燃焼処理するオフガス燃焼炉を、さらに含むことを特徴とする請求項4に記載の湿式ガス精製システム。
- 前記アンモニアストリッパーにおける排出液を、水洗塔に投入する補給水として循環使用することを特徴とする請求項4に記載の湿式ガス精製システム。
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