JP4423017B2 - 体積型ホログラム記録用感光性組成物および体積型ホログラム記録用感光性媒体 - Google Patents

体積型ホログラム記録用感光性組成物および体積型ホログラム記録用感光性媒体 Download PDF

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Description

体積型ホログラムに関し、特に、所定の露光条件により必ずホログラムを発現することができる体積型ホログラム記録用感光性組成物および体積型ホログラム記録用感光性媒体に関する。
体積型ホログラムは、物体を三次元で表現でき、高い回折効率、波長選択性を持つこと、高度な製造技術が必要であることなどから、意匠用途、セキュリティー用途、光学素子用途として幅広く利用されている。かかる体積型ホログラムはコヒーレンス性(可干渉性)が高く、波長が等しい物体光と参照光とを干渉させて、体積型ホログラム記録用材料に入射し、物体に関する三次元情報を材料内部に干渉縞として記録することにより作製されるものである。
この干渉縞は干渉光の明暗部分に対応した屈折率変調として記録される。また、体積型ホログラムの一つの特徴として、優れた波長選択性を有することが挙げられ、特定波長の光源(入力光)に対して、特定の角度ないし波長の光のみを回折し再生できる。
近年、体積型のホログラム製造において湿式現像処理が不要で、量産可能な乾式タイプの体積型ホログラム記録用感光性組成物が注目されている。このような乾式タイプの感光性組成物としては、デュポン社のオムニデックスシリーズが唯一量産レベルで市販されている。かかる材料は光ラジカル重合性モノマー、バインダー樹脂、光ラジカル重合開始剤、および増感色素を主成分とし、光重合性モノマーとバインダーポリマーとの屈折率差を利用したものである(例えば特許第2664234号:特許文献1)。すなわち、フィルム状に形成された当該感光性組成物を干渉露光すると、光が強い部分にて光ラジカル重合が開始され、それに伴い光ラジカル重合性モノマーの拡散移動が起こる。結果として干渉光の強弱に応じて、光ラジカル重合性モノマーの疎密ができ、それが屈折率の差として現れることによりホログラムが発現する。
しかしながら、これらの光重合性モノマーからなる体積型ホログラム記録用材料においては、光重合性モノマー等の種類やその組成が変わると、重合反応条件が異なるため、実際にホログラム記録してみないと体積ホログラムが発現するか否かの判断ができなかった。このため、従来は、体積型ホログラム材料の開発においては、モノマーやバインダー樹脂等の種々の組合せにより、体積型ホログラム記録用材料を作製して、ホログラム発現の有無を確認する必要があり、材料開発の上でも障壁となっていた。
特許第2664234号公報
発明の概要
本発明者らは今般、体積型ホログラム記録用組成物を構成する光重合性モノマーの反応率が一定以上であれば、該組成物を用いた記録用感光性媒体にホログラム記録した場合に、ホログラムが必ず発現するとの知見を得た。
したがって本発明の目的は、体積型ホログラム記録用材料を一旦作製して、ホログラムが発現するか否かを確認しなくとも、所定の露光条件により必ずホログラムを発現することができる体積型ホログラム記録用感光性組成物を提供するものである。
すなわち、本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物は、光重合性化合物を含んでなる体積型ホログラム記録用感光性組成物であって、この感光性組成物からなる記録媒体に窒素雰囲気下6J/cmの光照射量で露光したときの、前記光重合性化合物の反応率が、50%以上である。
また、本発明の別の態様である体積型ホログラム記録用感光性媒体は、感光性組成物からなる感光層を有する体積型ホログラム記録用感光性媒体であって、前記感光性組成物が、光重合性化合物を含んでなり、露光させてホログラムを記録した後の、前記光重合性化合物の残存二重結合量が40%以下である。
このような感光性組成物を体積型ホログラム記録用感光性媒体に用いることにより、体積型ホログラム記録用材料を一旦作製して、ホログラムが発現するか否かを確認しなくとも、所定の露光条件により必ずホログラムを発現することができる。
発明の具体的説明
以下、本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物および該感光性組成物を用いた体積型ホログラム記録用感光性媒体についてさらに詳しく説明する。
1.体積型ホログラム記録用感光性組成物
本発明により提供される体積型ホログラム記録用感光性組成物は、光重合性化合物からなるものであり、好ましくは、前記光重合性化合物は、光ラジカル重合性化合物と光カチオン重合性化合物とを含んでなるものである。また、上記体積型ホログラム記録用感光性組成物は、光重合開始剤、および、前記光重合開始剤の可視レーザー光波長に対する感度を増感せしめる増感剤を含んでなることが好ましく、より好ましくは、バインダー樹脂を、さらに含んでなるものである。
本発明者らは、この感光性組成物を用いて体積型ホログラム記録用感光性記録媒体を作製し、該感光性記録媒体に光照射(露光)を行ってホログラムを記録する際に、感光性組成物中に含まれる光重合性化合物、特に、光ラジカル重合性化合物の反応率の反応率が50%以上であれば、良好なホログラムが発現することを見出したものである。ここで、光重合性化合物の反応率とは、感光性記録媒体の露光条件として、窒素雰囲気下、365nm換算において150mJ/cm、600mJ/cmおよび6J/cmの紫外線照射時に、光重合性化合物(モノマー)の残存率をα(%)とした場合の100−α(%)を意味するものである。
なお、モノマーの残存率は、紫外線照射赤外吸光光度計(以下、UV−IRともいう。)を用いて、該モノマーの官能基の赤外線吸収強度により算出することができる。具体的には、該感光性組成物を下記に説明する溶剤に溶解し、その溶液をバーコーターで2μmになるようにUV−IR測定用クロム蒸着ガラスのクロム面に塗布する。得られたUV−IR測定用試料を角度可変高感度反射測定装置に装着し、所定角度により、窒素雰囲気下、一定の強度の紫外線を照射する。そしてIR分析法を用いて、モノマーの官能基による赤外線吸収強度の減少率の経時変化を正反射法で観察することにより光重合性化合物の未反応率(残存率)を測定し、光重合性化合物の反応率を算出することができる。
このように、本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物においては、露光後の光重合性化合物の反応率が50%以上であれば、良好なホログラムは発現でき、モノマーやバインダー樹脂等の種々の組合せにより、体積型ホログラム記録用材料を作製した場合であっても、従来のように、一旦干渉露光してホログラムの発現の有無を確認する必要がないという効果を有する。
本発明においては、光重合性化合物は、光ラジカル重合性化合物と光カチオン重合性化合物とを含んでなり、特に、この光ラジカル重合性化合物(光ラジカル重合性モノマー)の反応率が50%以上であれば、良好なホログラムが発現する。このように、光ラジカル重合性化合物の反応率が50%以上であれば、良好なホログラム形成ができる理由は、以下のように考えられる。すなわち、光重合性化合物中の光ラジカル重合性モノマーは、干渉露光によって明部に存在する該光ラジカル重合性モノマーのみが重合し、ポリマーもしくはオリゴマーが形成される。この光ラジカル重合性モノマーの重合に伴って、光重合性化合物中の光カチオン重合性モノマーが暗部へ移動する。この際、光ラジカル重合性モノマーの反応率が50%以上であれば、光カチオン重合性モノマーの暗部への移動が十分であるため、その結果として、露光終了後において、ラジカル重合性モノマー由来の成分とカチオン重合性モノマー由来の成分との屈折率差が十分に大きくなり、屈折率変調の増大をもたらし、良好なホログラムが記録できるようになるからと考えられる。
該光ラジカル重合性化合物の反応率は、600mJ/cmの紫外線照射時に20%以上であることが好ましく、特に、150mJ/cmの照射時に反応率が5%以上であることが好ましい。光ラジカル重合反応が、このような反応率で進行することにより、良好なホログラムが発現できる。露光量が6J/cmの時に光ラジカル重合性モノマーが50%以上の反応率であっても、600mJ/cmの露光量において20%以下、もしくは150mJ/cmの露光量において5%以下の反応率であると、該光ラジカル重合性モノマーのラジカル反応速度が遅く、レーザー露光感度が低下すると考えられる。
以下、本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物を構成する各成分について説明する。
(1)光重合性化合物
本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物を構成する光重合性化合物としては、光ラジカル重合性化合物、光カチオン重合性化合物、ないし光ニ量化性化合物等が挙げられる。これら光重合性化合物の含有量としては、バインダー樹脂100重量部に対して10〜1000重量部、好ましくは10〜100重量部である。
光重合性化合物の反応率は、紫外線照射量、組成物中の他の成分、ないし組成物の粘度等によっても異なるが、本発明においては、窒素雰囲気下、365nm換算において6J/cmの紫外線照射時に、50%以上であることが必要である。特に、該光重合性化合物中に含まれる光ラジカル重合性化合物の反応率が、窒素雰囲気下、365nm換算において6J/cmの紫外線照射時に、50%以上であることが好ましい。該光ラジカル重合性化合物の反応率は、光重合性組成物を構成する他の化合物(例えば、光カチオン重合性化合物等)や感光性組成物を構成する他の成分(増感剤、バインダー樹脂等)によって大きく異なるものであるが、本発明においては、これらの混合物とした場合の光ラジカル重合性化合物の反応率に着目したものであり、何れの組成を有する場合であっても、所定光量の照射により該光ラジカル重合性化合物の反応率が上記範囲にあれば、良好なホログラムが記録できることを見出したものである。
光ラジカル重合性化合物としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ化合物が挙げられ、例えば不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が挙げられる。具体例として脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーを挙げる。アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4-シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、フェノールエトキシレートモノアクリレート、2−(p−クロロフェノキシ)エチルアクリレート、p−クロロフェニルアクリレート、フェニルアクリレート、2−フェニルエチルアクリレート、ビスフェノールAの(2−アクリルオキシエチル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノールAジアクリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチルアクリレート、o−ビフェニルアクリレート、o−ビフェニルアクリレート、9,9−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシトリエトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシジプロポキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ-3-エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジメチル)フルオレンなどが例示される。
また、特開昭61−72748号公報に開示されている、硫黄含有アクリル化合物を使用することもでき、例えば、4,4’−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトン、4,4’−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルケトン、2,4−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
メタクリル酸エステルとしては、上記アクリル酸エステル化合物名のうち、「アクリレート」が「メタクリレート」に、「アクリロキシ」が「メタクリロキシ」に、「アクリロイル」が「メタクリロイル」になる化合物が具体例として例示される。
また、金属微粒子表面を反応性基で修飾した化合物を使用することもでき、たとえば、金属微粒子としては屈折率が高いTi、Zr、Zn、In、Sn等が例示される。光重合の形態としては、上記ラジカル重合、カチオン重合が挙げられる。光ラジカル重合可能な官能基としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合が挙げられ、例えば、エチレン性不飽和二重結合含有シランカップリング剤等で金属表面を処理することで導入できる。エチレン性不飽和二重結合含有シランカップリング剤としては、上記のビニルシラン、(メタ)アクリロイルシラン等が使用できるが、これらに限定されるものではない。
また、光カチオン重合性化合物としては、エポキシ環やオキセタン環に代表される環状エーテル類、チオエーテル類、ビニルエーテル類が挙げられる。具体例として、エポキシ環含有化合物を挙げる。ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
これらの光重合性化合物は、2種以上の化合物を混合して使用することもできる。光重合性化合物が2種以上の化合物からなる場合には、光重合性化合物の反応率は、該化合物の少なくとも1種の反応率を意味し、それら化合物の中で最も高い反応率を有する化合物の反応率を意味するものとする。
(2)光重合開始剤
本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物を構成する重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、ないし光カチオン重合開始剤を用いることができる。これら光重合開始剤の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部である。
光ラジカル重合開始剤としては、イミダゾール誘導体、ビスイミダゾール誘導体、N−アリールグリシン誘導体、有機アジド化合物、チタノセン類、アルミナート錯体、有機過酸化物、N−アルコキシピリジニウム塩、チオキサントン誘導体等が挙げられ、更に具体的には、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)イミダゾール、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名イルガキュア651、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名イルガキュア369、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(商品名イルガキュア784、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光カチオン重合開始剤としては、スルホン酸エステル、イミドスルホネート、ジアルキル−4−ヒドロキシスルホニウム塩、アリールスルホン酸−p−ニトロベンジルエステル、シラノール−アルミニウム錯体、(η6−ベンゼン)(η5−シクロペンタジエニル)鉄(II)等が例示され、更に具体的には、ベンゾイントシレート、2,5−ジニトロベンジルトシレート、N−トシフタル酸イミド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光ラジカル重合開始剤としても、光カチオン重合開始剤としても用いられるものとしては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ホスホニウム塩、トリアジン化合物、鉄アレーン錯体等が例示され、更に具体的には、ジフェニルヨードニウム、ジトリルヨードニウム、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(p−クロロフェニル)ヨードニウム等のヨードニウムのクロリド、ブロミド、ホウフッ化塩、ヘキサフルオロホスフェート塩、ヘキサフルオロアンチモネート塩等のヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム、4−tert−ブチルトリフェニルスルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム等のスルホニウムのクロリド、ブロミド、ホウフッ化塩、ヘキサフルオロホスフェート塩、ヘキサフルオロアンチモネート塩等のスルホニウム塩、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等の2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光重合開始剤は、記録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるのが好ましい。
(3)増感剤
本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物を構成する増感剤は、上記の光重合開始剤の記録光に対する感度を増感せしめる役割を担うものである。具体的には、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム塩系色素、シクロヘキサノン系色素、シクロペンタノン系色素等が例示される。シアニン、メロシアニン系色素の具体例としては、3,3’−ジカルボキシエチル−2,2’−チオシアニンブロミド、1−カルボキシメチル−1’−カルボキシエチル−2,2’−キノシアニンブロミド、1,3’−ジエチル−2,2’−キノチアシアニンヨージド、3−エチル−5−[(3−エチル−2(3H)−ベンゾチアゾリリデン)エチリデン]−2−チオキソ−4−オキサゾリジン等が挙げられ、クマリン、ケトクマリン系色素の具体例としては、ルビス(73−(2’−ベンズイミダゾール)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニ−ジエチルアミノクマリン)、3,3’−カルボニルビスクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジメトキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−アセトキシクマリン)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
可視光増感剤は、光学素子のような高透明性が要求される場合には、ホログラム記録後の後工程や、加熱や紫外線照射時に、分解等により無色になるものが好ましい。
また、該増感剤の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.01〜2重量である。
(4)バインダー樹脂
バインダー樹脂は、感光性媒体を作製する際の成膜性を向上させ、膜固形性を保持し、また、各成分の相溶性改善剤および結合剤として機能するものであり、優れたホログラム性能を示すための補助的な役割をするものである。
具体的には、ポリビニルアルコールまたはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン又はその誘導体、ポリアリレート、スチレンと無水マレイン酸の共重合体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、またはそれらの混合物が用いられる。さらに、共重合成分として、熱硬化または光硬化可能な硬化性官能基を含有するモノマーを使用することができる。このように硬化性モノマーを用いることにより、膜強度が向上し、耐熱性や機械強度が向上する。
また、バインダー樹脂として、オリゴマータイプの硬化性樹脂を使用することもでき、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ノボラック、o−クレゾールノボラック、および、p−アルキルフェノールノボラック等の各種フェノール化合物と、エピクロロヒドリンとの縮合反応により生成されるエポキシ化合物等が挙げられる。
さらに、バインダー樹脂として、ゾルゲル反応を利用した有機−無機ハイブリッド樹脂を使用することもできる。有機−無機ハイブリッドポリマーのとしては、例えば、下記一般式(1)で表わされる、重合性基を有する有機金属化合物とビニルモノマーの共重合体が挙げられる。
M(OR’) (1)
(ここで、MはSi、Ti、Zr、Zn、In、Sn、Al、またはSe等の金属であり、Rは炭素数1〜10のビニル基、または(メタ)アクリロイル基であり、R’は炭素数1〜10のアルキル基であり、m+nは金属Mの価数を表す。)
金属としてSiを使用する場合の有機金属化合物としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリアリルオキシシラン、ビニルテトラエトキシシラン、ビニルテトラメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、および、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、バインダー樹脂と光重合性化合物との屈折率差を大きくするために、下記一般式(2)で表わされる、有機金属化合物を組成物中に添加することもできる。
M’(OR”)n’ (2)
(ここで、M’はTi、Zr、Zn、In、Sn、Al、またはSe等の金属であり、R”は炭素数1〜10のアルキル基であり、n’は金属M’の価数を表す。)
上記の有機金属化合物と添加すると、水ないし酸触媒の存在下においてゾル−ゲル反応により、上記のバインダー樹脂と網目構造を形成するため、バインダー樹脂の屈折率を上げるだけでなく、ホログラム記録媒体とした時の膜の強靭性や耐熱性を向上させることもできる。光重合性化合物との屈折率差を上げるためには、できるだけ屈折率の高い金属(M’)を有する有機金属化合物化合を用いることが好ましい。
なお、本発明の感光性組成物を構成する各成分は前記光重合性化合物の反応率を満たす限りにおいて適宜選択される。
これらの体積型ホログラム記録用感光性組成物は、溶媒に溶解させて塗布液として用いる。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール等、が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
2.体積型ホログラム記録用感光性媒体
次に、上記の体積型ホログラム記録用組成物を用いた体積型ホログラム記録用感光性媒体について説明する。
本発明による体積型ホログラム記録用感光性媒体は、上記感光性組成物からなる感光層を有する体積型ホログラム記録用感光性媒体であり、前記感光性組成物が、上記の光重合性化合物を含んでなり、露光させてホログラムを記録した後の、前記光重合性化合物の残存二重結合量が40%以下である。
ここで、「残存二重結合量」とは、感光性媒体に所定の照射量で露光させてホログラムを記録した後の、該感光性媒体中に含まれる光重合性化合物の未反応量、すなわち、不飽和二重結合性化合物である光重合性化合物の露光前の二重結合量を100、ホログラム記録後の二重結合量をβ(%)とした場合の、100−β(%)を意味する。
なお、残存二重結合量は、上記反応率と同様にして、UV−IRを用いて、不飽和二重結合を有するモノマーの赤外線吸収強度により算出することができる。
本発明における体積型ホログラム記録用感光性媒体は、基材上に上記の組成物からなる塗布液を、スピンコーター、グラビアコーター、コンマコーター、ないし、バーコーター等を用いて、塗布し、乾燥し、感光層を形成することにより得られる。
体積型ホログラム記録用感光性媒体に用いる基材としては、透明性を有する樹脂等であれば良く、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリフッ化エチレン系フィルム、ポリフッ化ビニリデンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリ塩化ビニリデンフイルム、エチレン−ビニルアルコールフイルム、ポリビニルアルコールフイルム、ポリメチルメタクリレートフイルム、ポリエーテルスルホンフイルム、ポリエーテルエーテルケトンフイルム、ポリアミドフイルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合フィルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のポリエステルフイルム、ポリイミドフイルム等の樹脂が挙げられる。
該基材の膜厚としては2〜200μm、好ましくは10〜50μmである。
上記組成物の塗布量は、塗布乾燥後の該塗布膜の厚みが、1〜100μm、特に10〜40μmとなることが好ましい。また、乾燥後の塗布膜に粘着性がある場合、保護フィルムとして上記基材として例示したフィルムを用い、該フィルムを塗布面上にラミネートすることができる。この場合、ラミネートフィルムと塗布面との接触面は、後から剥がしやすいように離型処理がされていても良い。
3.体積ホログラムの記録方法
ホログラムの記録には、可視レーザー光、例えば、アルゴンイオンレーザー(458nm、488nm、514.5nm)、クリプトンイオンレーザー(647.1nm)、ヘリウム−ネオンイオンレーザー(633nm)、YAGレーザー(532nm)等のレーザー光を用いて、体制型ホログラム記録用感光性媒体に記録することができる。
体積型ホログラム記録用感光性媒体に体積型ホログラムを記録する方法としては、従来から知られているいずれの方法を用いても良い。
例えば、体積型ホログラム記録用感光性媒体のホログラム記録材料層に原版を密着させ、透明基材フィルム側から可視光、あるいは紫外光や電子線のような電離放射線を用いて干渉露光を行うことにより体積型ホログラムが記録される。
また、屈折率変調の促進、重合反応完結のために、干渉露光後、紫外線による全面露光や加熱等の処理を適宜行うことができる。
実施例1
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 100重量部
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル
(ナガセケムテックス製EX−212) 70重量部
ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
ジアリールヨードニウム塩(ローディア製、PI2074) 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記の感光性組成物溶液をUV−IR用クロム蒸着ガラスのクロム面上に乾燥膜厚2μmになるように塗布し、乾燥することにより、UV−IR測定用試料を作製した。
次に、紫外線露光装置としてウシオ電機製UVスポットキュアSP−III型(標準反射鏡タイプ)およびウシオ電機製UVランプUSH−255BY(30mW:365nm換算)を用い、窒素雰囲気下で体積ホログラム記録用感光性組成物への紫外線照射を開始した。紫外線照射と同時に、UV−IR測定用資料を角度可変高感度反射測定装置(SPECTRA MONO:日本バイオラッドラボラトリーズ製)を用いて40°の正反射法によって得られる光重合性化合物の重合性基による赤外線吸収(例:アクロイル基の二重結合の吸収810cm−1)強度を赤外分光装置(FT S6000:日本バイオラッドラボラトリーズ製)で観察した。上記測定により、確認された露光していない状態の二重結合の赤外線吸収強度を100として露光量あたりの二重結合による赤外線吸収強度を観察し、その減少率をラジカル重合反応率とした。
このようにして測定した上記体積型ホログラム記録用感光性組成物における9,9−ビス(4-アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレン(光重合性化合物)の反応率は、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時20%、600mJ/cmの時33%、6J/cmの時に81%であった。
次いで、同じ上記溶液を用いて厚さ2mmの青板ガラス上にバーコーターを使用して、乾燥膜厚10μmとなるように塗布し、体積型ホログラム記録用感光性媒体を作製した。
得られた体積型ホログラム記録用感光性媒体の感光層側をミラーにラミネートし、PET側から514.5nmアルゴンイオンレーザー光を入射して、60mJ/cmの露光量で干渉露光し、体積型ホログラムを記録した。
記録後、加熱、紫外線全面照射により感光層を固定することにより、回折効率88%の明るいホログラムが得られた。
実施例2
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 100重量部
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
(ナガセケムテックス製EX−821) 70重量部
9,9−ビス(4-アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレン
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
ジアリールヨードニウム塩(ローディア製、PI2074) 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
実施例1と同様にして、UV−IRの測定により、光重合性反応物の反応率を算出した。その結果、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時28%、600mJ/cmの時43%、6J/cmの時に99%であった。
次いで、実施例1と同様にして、体積型ホログラムの作製を行った。記録後、加熱、紫外線全面照射により感光層を固定することにより、回折効率77%の明るいホログラムが得られた。
実施例3
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 100重量部
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
(ナガセケムテックス製EX−841) 70重量部
ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
ジアリールヨードニウム塩(ローディア製、PI2074) 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
実施例1と同様にして、UV−IRの測定により、光重合性反応物の反応率を算出した。その結果、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時52%、600mJ/cmの時76%、6J/cmの時に99%であった。
次いで、実施例1と同様にして、体積型ホログラムの作製を行った。記録後、加熱、紫外線全面照射により感光層を固定することにより、回折効率80%の明るいホログラムが得られた。
実施例4
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 100重量部
エポキシ変性シロキサンオリゴマー
(東芝シリコーン製TSL9906) 70重量部
9,9−ビス(4-アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレン
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
ジアリールヨードニウム塩(ローディア製、PI2074) 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
実施例1と同様にして、UV−IRの測定により、光重合性反応物の反応率を算出した。その結果、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時57%、600mJ/cmの時64%、6J/cmの時に88%であった。
次いで、実施例1と同様にして、体積型ホログラムの作製を行った。記録後、加熱、紫外線全面照射により感光層を固定することにより、回折効率86%の明るいホログラムが得られた。
実施例5
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 100重量部
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
(ナガセケムテックス製EX−841) 70重量部
ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート
(大阪ガス製BPEFA) 40重量部
TO−1317(東亞合成製) 40重量部
ジアリールヨードニウム塩(ローディア製、PI2074) 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
実施例1と同様にして、UV−IRの測定により、光重合性反応物の反応率を算出した。その結果、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時7%、600mJ/cmの時24%、6J/cmの時に60%であった。
次いで、実施例1と同様にして、体積型ホログラムの作製を行った。記録後、加熱、紫外線全面照射により感光層を固定することにより、回折効率60%のホログラムが得られた。
比較例1
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 100重量部
ソルビトールポリグリシジルエーテル
(ナガセケムテックス製EX−611) 70重量部
ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(アルドリッチ製) 5重量部
2,5−ジニトロベンジルトシレート 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
実施例1と同様にして、UV−IRの測定により、光重合性反応物の反応率を算出した。その結果、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時12%、600mJ/cmの時24%、6J/cmの時に38%であった。
次いで、実施例1と同様にして、体積型ホログラムの作製を行った。しかしながらホログラムは発現しなかった。
比較例2
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 170重量部
ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート
(大阪ガス製BPEFA) 80重量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(アルドリッチ製) 5重量部
2,5−ジニトロベンジルトシレート 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
実施例1と同様にして、UV−IRの測定により、光重合性反応物の反応率を算出した。その結果、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時1%、600mJ/cmの時4%、6J/cmの時に16%であった。
次いで、実施例1と同様にして、体積型ホログラムの作製を行った。しかしながらホログラムは発現しなかった。
比較例3
下記に示す材料を用いて、体積型ホログラム記録用感光性組成物溶液を調整した。
ポリ酢酸ビニル
(ポリスチレン換算重量平均分子量:10万) 100重量部
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル
(ナガセケムテックス製EX−212) 70重量部
ビス(4−メタクロイル−チオフェニル)スルフィド
(住友精化製MPSMA) 80重量部
2−メルカプトベンゾチアゾール(アルドリッチ製) 5重量部
2,5−ジニトロベンジルトシレート 5重量部
2,5−ビス−(4−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン 1重量部
1−ブタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
実施例1と同様にして、UV−IRの測定により、光重合性反応物の反応率を算出した。その結果、紫外線露光積算量が150mJ/cmの時3%、600mJ/cmの時16%、6J/cmの時に38%であった。
次いで、実施例1と同様にして、体積型ホログラムの作製を行った。しかしながらホログラムは発現しなかった。

Claims (6)

  1. 光ラジカル重合性化合物および光カチオン重合性化合物とからなる光重合性化合物と、光重合開始剤と、増感剤と、バインダー樹脂と、を含んでなる体積型ホログラム記録用感光性組成物であって、
    前記光重合性化合物が、前記バインダー樹脂100重量部に対して、10〜1000重量部含まれ、
    前記光ラジカル重合性化合物が、ジフェノキシエタノールフルオレンジアクリレートおよび/または9,9−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレンであり、
    前記光カチオン重合性化合物が、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、またはエポキシ変性シロキサンオリゴマーであり、
    前記バインダー樹脂が、ポリ酢酸ビニルであり、
    この感光性組成物からなる記録媒体に窒素雰囲気下6J/cmの光照射量で露光したときの、前記光ラジカル重合性化合物の反応率が、50%以上である、体積型ホログラム記録用感光性組成物。
  2. 露光時の光照射量が600mJ/cmであるときの、前記光ラジカル重合性化合物の反応率が、20%以上である、請求項1に記載の体積型ホログラム記録用感光性組成物。
  3. 露光時の光照射量が150mJ/cmであるときの、前記光ラジカル重合性化合物の反応率が、5%以上である、請求項2または3に記載の体積型ホログラム記録用感光性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性組成物からなる感光層を備えた体積型ホログラム記録用感光性媒体であって、露光させてホログラムを記録した後の、前記光ラジカル重合性化合物の残存二重結合量が40%以下である、体積型ホログラム記録用感光性媒体。
  5. 前記感光層が、透明基材上に設けられてなる、請求項に記載の体積型ホログラム記録用感光性媒体。
  6. 請求項4または5に記載の体積型ホログラム記録用感光性媒体を用いた体積型ホログラム。
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