JP4142396B2 - 体積型ホログラム記録用感光性組成物およびそれを用いた体積型ホログラム記録用感光性媒体 - Google Patents

体積型ホログラム記録用感光性組成物およびそれを用いた体積型ホログラム記録用感光性媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は体積型ホログラムを記録できる新規感光性組成物、および体積型ホログラム記録用感光性媒体とそれを用いて作製した体積型ホログラムに関する。
【0002】
【従来技術】
体積型ホログラムは、物体を三次元で表現でき、高い回折効率、波長選択性を持つこと、高度な製造技術が必要であることなどから、意匠用途、セキュリティー用途、光学素子用途として幅広く利用されている。かかる体積型ホログラムはコヒーレンス性(可干渉性)が高く、波長が等しい物体光と参照光とを干渉させて、体積型ホログラム記録用材料に入射し、物体に関する三次元情報を材料内部に干渉縞として記録することにより作製されるものである。この干渉縞は干渉光の明暗部分に対応した屈折率変調として記録される。近年、体積型のホログラム製造において湿式現像処理が不要で、量産可能な乾式タイプの体積型ホログラム記録用感光性組成物が注目されている。
【0003】
このような乾式タイプの感光性組成物としては、デュポン社のオムニデックスシリーズが唯一量産レベルで市販されている。かかる材料は光ラジカル重合性モノマー、バインダーポリマー、光ラジカル重合開始剤、および増感色素を主成分とし、光重合性モノマーとバインダーポリマーとの屈折率差を利用したものである。すなわち、フィルム状に形成された当該感光性組成物を干渉露光すると、光が強い部分にて光ラジカル重合が開始され、それに伴い光ラジカル重合性モノマーの拡散移動が起こる。結果として干渉光の光の強弱に応じて、光ラジカル重合性モノマーの疎密ができ、屈折率の差として現れる。
【0004】
また、特許第2849021号公報には、屈折率変調が高く、かつ透明性に優れる体積型ホログラム用組成物が開示されている(特許文献1参照)。この材料系は、高屈折率のラジカル重合性化合物としてジアリルフルオレン骨格を有するモノマー、カチオン重合性化合物、およびバインダー樹脂を主成分としたものである。
【0005】
また、特許第3075082号公報には、高屈折率カチオン重合性化合物として、エポキシ基を有するフルオレン誘導体オリゴマーと、当該オリゴマーと屈折率の異なる重合性モノマーと光開始剤、増感剤とからなる組成物が開示されている。(特許文献2参照)。この材料系では、エポキシオリゴマーがカチオン重合により架橋構造となるため屈折率が高くなり、屈折率変調が増強されるとともに、透明性、耐熱性に優れるホログラム用感光性記録媒体が得られる。
【0006】
【特許文献1】
特許第2849021号公報
【特許文献2】
特許第3075082号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許第2849021号公報に開示のホログラム用感光性組成物では、光重合性官能基としてアクリレート、メタクリレートに代表される光ラジカル重合性基を使用しているため、重合に伴う収縮が、特に寸法安定性が要求される光学素子やメモリーに応用する際の障害となっていた。
【0008】
一方、エポキシ基を有するフルオレン誘導体をカチオン重合性組成物として用いる特許第3075082号公報に開示のホログラム用感光性組成物では、光重合性官能基であるエポキシ基を使用しており、光ラジカル重合における収縮はないものの、エポキシ基を使用するため反応性が低く感度に問題があった。
【0009】
さらに、エポキシは吸湿性が高く、重合反応性や硬化後の膜物性が水分の存在下で影響を受けるといった問題や、エポキシ化合物では、大抵のものが変異原生が陽性であるため毒性の問題があった。
【0010】
本発明は上記の問題を解決するために鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、屈折率変調に優れた体積型ホログラム記録用感光性組成物であって、光硬化前後で体積変化がなく、かつ重合反応性に優れる組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の体積型ホログラム記録用感光性組成物は、光カチオン重合性化合物と光重合開始剤とを含んでなる体積型ホログラム記録用感光性組成物であって、前記光カチオン重合性化合物が、
下記一般式(1)で表される、フルオレン誘導体部と、
【化6】
Figure 0004142396
(式中、R2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または一部置換もしくは未置換の複素芳香環を示す。)
下記一般式(2)で表される、オキセタン環部とが、
【化7】
Figure 0004142396
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
スペーサ部を介して結合された構造を有することを特徴とするものである。
【0012】
また、上記の組成物は、前記光カチオン重合性化合物が、前記化合物の両末端に前記オキセタン環部を有する構造であることが好ましい。このように、高屈折率を有するジアリルフルオレン環を有し、かつ反応性に富むオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物を使用することにより、優れた屈折率変調能を有し、かつ反応性が高く、体積収縮の起こらない、ホログラム記録用感光性媒体を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のホログラム記録用感光性組成物について、さらに詳細に説明する。
【0014】
<光カチオン重合性化合物>
本発明により提供される体積型ホログラム記録用感光性組成物は、少なくとも上記一般式(1)で表わされるジアリルフルオレン骨格と、上記一般式(2)で表されるオキセタン環と、スペーサとからなる光カチオン重合性化合物と光重合開始剤とを必須成分として含有し、必要に応じてバインダー樹脂や増感色素などの他の成分を含有するものである。光重合性化合物として上記のジアリルフルオレン骨格含有光カチオン重合性化合物を含む体積型ホログラム記録用感光性組成物を基材上に塗布して作製した体積型ホログラム記録用感光性媒体を使用することにより、屈折変調が大きい、優れた性能を有する体積型ホログラムを得ることができる。
【0015】
すなわち、本発明の光感光性組成物は、光カチオン重合性化合物としてオキセタン化合物を使用しているため、重合時の酸素阻害がなく、従来のエポキシ化合物と比較して反応性が高いためにホログラムの記録が高感度に行え、また、毒性が低いという優位点がある。たとえば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(商品名OXT−101:東亞合成株式会社製)は、皮膚刺激性0.2であり、変異原生は陰性であるが、汎用的なエポキシ化合物であるエチレングリコールジグリシジルエーテルの皮膚刺激性は4程度であり、またエポキシ化合物は概して変異原生が陽性であるものが多い。
【0016】
また、カチオン重合においては、環状構造を有するオキセタン重合時の体積収縮率が、その構造にもよるが多くの場合では10%以下であり、ラジカル重合における不飽和二重結合の重合時の体積収縮率が10〜40%であるのに比べて小さく、かかる化合物を使用することにより、ホログラム記録用媒体にした時の体積変化を抑えることができる。
【0017】
さらに、オキセタン化合物は、エポキシ化合物を使用する場合と比較して反応性が高く、初期重合速度はエポキシ化合物よりも低いものの、成長反応速度が非常に高く、最終的にはエポキシ化合物に比べて分子量の高い重合体を得ることができる。これは、オキセタン骨格中の酸素の塩基性が、エポキシ骨格中の酸素の塩基性よりも高いことに起因していると考えられる。エポキシ骨格の酸素の塩基性が重合生成するポリマー主鎖中のエーテル酸素よりも低く、重合活性末端からポリマーへの連鎖移動が生じやすく、重合速度の低下により重合度が低下する。これに対して、オキセタンの重合では、その高い塩基性によりポリマー主鎖への連鎖移動が抑制され、結果として重合度が高くなると推定される。また、エポキシは、元来吸湿性が高く、水分の存在下で反応性や、得られる硬化膜の物性が影響を受けるが、オキセタンの吸湿性は小さく、そのような問題は起こりにくいといった利点を有する。
【0018】
本発明にかかる組成物の一態様として、カチオン重合性化合物が、分子両末端にオキセタニル基を有する、下記一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。
【0019】
【化8】
Figure 0004142396
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または一部置換もしくは未置換の複素芳香環、nは0〜20の整数を示す。)
また、本発明の別の態様として、下記一般式(5)で表される化合物、すなわち、ジアリルフルオレン骨格を有し、かつ分子量末端にオキセタニル基を有するオリゴマーを使用することもできる。
【0020】
【化9】
Figure 0004142396
(式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または一部置換もしくは未置換の複素芳香環を示し、nは0〜20の整数、mは1以上の整数を示す。)
体積型ホログラムの性能を示す屈折率変調の量(Δn)はKogelnikの結合波理論により計算され、屈折率変調量が大きい程性能が良いホログラムということになる。
【0021】
光重合性化合物は屈折率変調を形成する因子であり、光重合性化合物とバインダー樹脂もしくは別の光重合性化合物との屈折率差が屈折率変調量の目安になる。本発明で使用される前記化合物は、その骨格にジアリルフルオレンを持ち、屈折率が非常に高く、組み合わせて使用するモノマーやバインダー樹脂の選択により、屈折率変調量を非常に大きくすることができる。
【0022】
また、本発明では光重合性官能基として光カチオン重合性であるオキセタニル基を使用しており、重合に伴う収縮も小さく、また、エポキシ基に比較して低毒性、高反応性であるという利点を持つ。
【0023】
ジアリルフルオレン骨格含有光カチオン重合性化合物は、バインダー樹脂100重量部に対して10〜1000重量部、好ましくは10〜100重量部の割合で使用される。
【0024】
<バインダー樹脂>
本発明の組成物に使用するバインダー樹脂としては、ポリメタアクリル酸エステルまたはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル、またはその加水分解物、ポリビニルアルコール、またはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、またはその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン、またはその誘導体、ポリアリレート、スチレンと無水マレイン酸との共重合体、またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、またはそれらの混合物が用いられる。
【0025】
記録されたホログラムの安定化工程である加熱によるモノマー移動の工程等を用いる場合には、これらのバインダーポリマーは、好ましくはガラス転移温度が比較的低いような、モノマー移動を容易にすることができるものであることが好ましい。
【0026】
また、バインダー樹脂としてオリゴマータイプの硬化性樹脂を使用することも可能であり、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ノボラック、o-クレゾールノボラック、p-アルキルフェノールノボラック等の各種フェノール化合物とエピクロロヒドリンとの縮合反応により生成されるエポキシ化合物等が挙げられる。
【0027】
また、バインダー樹脂としてゾルゲル反応を利用した有機-無機ハイブリッド樹脂を使用することもできる。有機-無機ハイブリッドポリマーの一例としては、下記一般式(6)で表記される重合性基を有する有機金属化合物とビニルモノマーの共重合体が挙げられる。
【0028】
M(OR’) (6)
(式中、MはSi、Ti、Zr、Zn、In、Sn、Al、およびSe等の金属、Rは炭素数1〜10のビニル基、または(メタ)アクリロイル基、R’は炭素数1〜10のアルキル基を表し、m+nは金属Mの価数を表す。)
金属としてSiを使用する場合の化合物例としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリアリルオキシシラン、ビニルテトラエトキシシラン、ビニルテトラメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0029】
また、ビニルモノマーとしては、例えばアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、およびメタクリル酸エステル類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
さらにバインダー樹脂と光重合性化合物との屈折率差を向上させるため、下記一般式(7)であらわされる有機金属化合物を本発明の組成物中に添加することもできる。
【0031】
M’(OR”)n’ (7)
(式中、MはSi、Ti、Zr、Zn、In、Sn、Al、およびSe等の金属、R”は炭素数1〜10のアルキル基を表し、n’は金属Mの価数を表す。)上記化合物を上記バインダー樹脂に添加すると、水、酸触媒の存在下でゾルゲル反応により、バインダーと当該化合物とが網目構造を形成するため、バインダーの屈折率を上げるだけでなく、膜の強靭性、耐熱性を向上させる効果もある。光重合性化合物との屈折率差を上げるため、金属(M’)には出来るだけ高い屈折率を持つものを使用することが好ましい。
【0032】
本発明の好ましい態様として、ジアリルフルオレン骨格を含有する光カチオン重合性化合物と組み合わせて他の光重合性化合物を使用することもできる。他の光重合性化合物のうち、光ラジカル重合性化合物としては、少なくとも一つの付加重合可能なエチレン性不飽和二重結合を持つ化合物が挙げられ、例えば不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が挙げられる。
【0033】
具体例として脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーを挙げられる。アクリル酸エステルとして、例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3-ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4-シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマー、2-フェノキシエチルアクリレート、2-フェノキシエチルアクリレート、フェノールエトキシレートモノアクリレート、2-(p-クロロフェノキシ)エチルアクリレート、p-クロロフェニルアクリレート、フェニルアクリレート、2-フェニルエチルアクリレート、ビスフェノールAの(2-アクリルオキシエチル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノールAジアクリレート、2-(1-ナフチルオキシ)エチルアクリレート、o-ビフェニルアクリレート、o-ビフェニルアクリレート、9,9-ビス(4-アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アクリロキシトリエトキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アクリロキシジプロポキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アクリロキシエトキシ-3-メチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アクリロキシエトキシ-3-エチルフェニル)フルオレン、9,9-ビス(4-アクリロキシエトキシ-3,5-ジメチル)フルオレン等が挙げられる。
【0034】
また、特開昭61−72748号公報に開示されている硫黄含有アクリル化合物を使用することもでき、例えば、4,4’-ビス(β-アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルスルホン、4,4’-ビス(β-アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトン、4,4’-ビス(β-アクリロイルオキシエチルチオ)-3,3’、5,5’-テトラブロモジフェニルケトン、2,4-ビス(β-アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
メタクリル酸エステルとしては、具体例として、上記アクリル酸エステル化合物名のうち、「アクリレート」が「メタクリレート」に、「アクリロキシ」が「メタクリロキシ」に、「アクリロイル」が「メタクリロイル」になる化合物が挙げられる。これらの化合物の中でも、本発明におけるジアリルフルオレン骨格を含有する光カチオン重合性化合物との屈折率に差があるものを使用することが好ましい。
【0036】
また、他の光重合性化合物のうち、光カチオン重合性化合物としては、エポキシ環やオキセタン環に代表される環状エーテル類、チオエーテル類、ビニルエーテル類等が挙げられる。具体例として、エポキシ環含有化合物である、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0037】
<光重合開始剤>
光ラジカル重合可能な化合物を使用する場合の光ラジカル重合開始剤としては、1,3-ジ(t-ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’、4,4’-テトラキス(t-ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N-フェニルグリシン、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、3-フェニル-5-イソオキサゾロン、2-メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等が例示される。
【0038】
光カチオン重合可能な化合物を使用する場合の光カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ホスホニウム塩、混合配位子金属塩、例えば、(η6-ベンゼン)(η5-シクロペンタジエニル)鉄(II)、シラノール-アルミニウム錯体等が例示される。
【0039】
光ラジカル重合と光カチオン重合を併用するいわゆるハイブリッド型材料である場合には、それぞれの重合開始剤を混合して使用するか、一種の開始剤で双方の重合を開始させる機能を持つ芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等を使用することができる。
【0040】
光重合開始剤は、記録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるのが好ましい。
【0041】
光重合開始剤は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部の割合で使用される。
【0042】
<増感色素>
増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム塩系色素等が例示される。可視光増感色素は、光学素子のような高透明性が要求される場合には、ホログラム記録後の後工程、加熱や紫外線照射により分解等により無色になるものが好ましい。
【0043】
増感色素は、バインダー樹脂100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.01〜10重量部の割合で使用される。
【0044】
<体積型ホログラム記録用感光性媒体>
次に、本発明の組成物を用いた体積型ホログラム記録用感光性媒体について説明する。
【0045】
上記の体積型ホログラム記録用感光性組成物を溶剤に溶解し塗工液として基材フィルム上に塗布し、乾燥させることにより体積型ホログラム記録用感光性媒体を得ることができる。
【0046】
本発明の組成物を溶解させる溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4-ジオキサン、1,2-ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール等、またはそれらの混合溶剤が挙げられる。
【0047】
なお、塗工液とした時の粘度が低い場合は、ガラス板等の間に塗工液を挟み込んでガラス板の周囲を封止するようにして体積型ホログラム記録用感光性媒体を作製することができる。
【0048】
塗工液を塗布する基材フィルムとしては、透明性を有するものであればよく、例えば、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリフッ化エチレン系フイルム、ポリフッ化ビニリデンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリ塩化ビニリデンフイルム、エチレン−ビニルアルコールフイルム、ポリビニルアルコールフイルム、ポリメチルメタクリレートフイルム、ポリエーテルスルホンフイルム、ポリエーテルエーテルケトンフイルム、ポリアミドフイルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合フイルム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のポリエステルフイルム、ポリイミドフイルム等の樹脂等が挙げられる。また、基材フィルムの厚みは、膜厚が2〜200μm、好ましくは、10〜50μmである。
【0049】
当該塗工液を基材上に塗布する方法としては、従来の技術を用いることができ、例えば、スピンコーター、グラビアコーター、コンマコーター、バーコーター等の方法を用いることができる。
【0050】
塗工液の塗布量は、体積型ホログラム材料層の厚みが1〜100μm、好ましくは5〜40μmであることが好ましい。
【0051】
また、乾燥後の体積型ホログラム材料層に粘着性がある場合、保護フィルムとして、上記基材フィルムで例示されているフィルムをラミネートすることができる。この場合、ラミネートフィルムの体積型ホログラム材料層との接触面は、後から剥がしやすいように離型処理が施されていてもよい。
【0052】
本発明の体積型ホログラム記録用感光性媒体にホログラムを記録する方法については、従来から知られている何れの方法を用いてもよい。例えば、体積型ホログラム記録用感光性媒体のホログラム記録材料層に原版を密着させ、透明基材フィルム側から可視光、あるいは紫外光や電子線のような電離放射線を用いて干渉露光を行うことにより体積型ホログラムを記録する方法(密着露光方式)や、媒体がガラスやフィルムに挟まれている場合に、原版との間にインデックスマッチング液を介して密着させ、媒体側からレーザ光を入射し、原版からの反射レーザ光と入射レーザ光との干渉により記録する方法や、レーザ光を二方向に分割し、一方を感材に直接入射し、他方は記録したい物体に入射し、物体からの反射光と直接入射光との干渉により記録する方法などが挙げられる。
【0053】
なお、かかるホログラムの記録には、可視レーザー光、例えば、アルゴンイオンレーザー(458nm、488nm、514.5nm)、クリプトンイオンレーザー(647.1nm)、ヘリウム-ネオンイオンレーザー(633nm)、YAGレーザー(532nm)等からのレーザー光を使用することができる。
【0054】
また、屈折率変調の促進、重合反応完結のために、干渉露光後、紫外線による全面露光や加熱等の処理を適宜行うことができる。
【0055】
本発明における体積型ホログラム記録用感光性組成物を用いたホログラムの記録メカニズムは、以下のように説明される。すなわち、フィルム状に形成された当該感光性組成物をレーザにより干渉露光すると、光が強い部分にて光カチオン重合が開始され、それに伴い、光カチオン重合性化合物の濃度勾配ができ、光が弱い部分から光が強い部分に当該光カチオン重合性化合物の拡散移動が起こる。その結果、干渉光の強弱に応じて、光カチオン重合性化合物の疎密ができ、屈折率差として現れる。
【0056】
また、体積型ホログラム記録用感光性組成物中にバインダー樹脂が含まれる場合には、光カチオン重合性化合物とバインダー樹脂との屈折率差により、ホログラムが記録される。バインダー樹脂の含有の有無にかかわらず、レーザによる干渉露光後の加熱により屈折率変調を促進することができが、特に、バインダー樹脂を含有する場合には、加熱温度をバインダー樹脂のガラス転移温度付近にすることにより、よりモノマー移動が促進され、屈折率変調量(Δn)を増加させることができる。
【0057】
【実施例】
実施例1
下記組成の体積型ホログラム記録用感光性組成物塗工液1を調製し、この塗工液を38μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ製ルミラーT−60)上にバーコーターを使用して、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布して、体積型ホログラム記録用感光性媒体1を作製した。
【0058】
ポリ酢酸ビニル樹脂 100重量部
下記構造式(8)の化合物 80重量部
ジアリールヨードニウム塩(PI2074;ローディア製) 5重量部
3-エチル-5-[(3-エチル-2(3H)-ベンゾチアゾリリデン)エチリデン]-2-チオキソ-4-オキサゾリジノン
(商品名NK−1473、(株)林原生物化学研究所製) 2重量部
メタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
【化10】
Figure 0004142396
なお、上記化合物は、特開2000−336082号公報に記載の方法を用いて合成したものである。
【0059】
得られた体積型ホログラム記録用感光性媒体1の感光層側(感光性組成物が塗布されている側)をミラーにラミネートし、PETフィルム側から514.5nmのアルゴンイオンレーザー光を入射して、体積型ホログラムを記録した。
【0060】
次いで、加熱、紫外線重合により感光性組成物を固化させ、固定化された体積型ホログラム1を得た。
【0061】
得られた体積型ホログラム1の分光光度計(島津製作所製UVPC-3100)透過率測定から回折効率を算出し、さらにKogelnikの理論より、屈折率変調率Δnを算出した結果、0.028となった。
【0062】
実施例2
下記組成の体積型ホログラム記録用感光性組成物塗工液2を調製し、実施例1と同様にして、体積型ホログラム記録用感光性媒体2を得、さらに、実施例1と同様の方法により、Δnを算出した結果、0.033となった。
【0063】
トリメチロールプロパントリアクリレート
(商品名A−TMPT、新中村化学工業(株)製) 60重量部
下記構造式(9)の化合物 80重量部
ジアリールヨードニウム塩
(商品名PI2074、ローディア製) 5重量部
3-エチル-5-[(3-エチル-2(3H)-ベンゾチアゾリリデン)エチリデン]-2-チオキソ-4-オキサゾリジノン
(商品名NK−1473、(株)林原生物化学研究所製) 2重量部
メタノール 30重量部
メチルエチルケトン 30重量部
【化11】
Figure 0004142396
なお、上記化合物は、特開2000−336082号公報に記載の方法を用いて合成したものである。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、高屈折率を有するジアリルフルオレン環を有し、かつ反応性に富むオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物を、ホログラム記録用感光性組成物に使用することにより、優れた屈折率変調能を有し、かつ反応性が高く、体積収縮の起こらない、ホログラム記録用感光性媒体を得ることができる。

Claims (8)

  1. 光カチオン重合性化合物と光重合開始剤とを含んでなる体積型ホログラム記録用感光性組成物であって、前記光カチオン重合性化合物が、
    下記一般式(1)で表される、フルオレン誘導体部と、
    Figure 0004142396
    (式中、R2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または一部置換もしくは未置換の複素芳香環を示す。)
    下記一般式(2)で表される、オキセタン環部とが、
    Figure 0004142396
    (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
    スペーサ部を介して結合された構造を有することを特徴とする、体積型ホログラム記録用感光性組成物。
  2. 前記光カチオン重合性化合物が、前記化合物の両末端に前記オキセタン環部を有する構造である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記スペーサ部が、下記一般式(3)で表される、請求項1または2に記載の組成物。
    Figure 0004142396
    (式中、nは0〜20の整数を示す。)
  4. 前記光カチオン重合性化合物が、下記一般式(4)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
    Figure 0004142396
    (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または一部置換もしくは未置換の複素芳香環、nは0〜20の整数を示す。)
  5. 前記光カチオン重合性化合物が、下記一般式(5)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
    Figure 0004142396
    (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または一部置換もしくは未置換の複素芳香環を示し、nは0〜20の整数、mは1以上の整数を示す。)
  6. 更にバインダー樹脂を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 更に増感色素を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 請求項1〜7に記載の組成物を用いた体積型ホログラム記録用感光性媒体。
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