JP4421412B2 - 矯正用ファンデーション - Google Patents
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Description
この妊娠脂肪は出産直後から約6ヶ月以内であれば流動性があり、このため出産直後から腹部を引き締め、妊娠脂肪を散らして子宮の収縮を助けて、体形を整えるものとして、ガードルやウエストニッパー等が用いられている。
特に出産後1ヶ月程度は子宮を収縮させるために、さらには妊娠/出産に伴って変化した体形を補正するために腹部を圧迫する必要がある。このため腹部を引き締めるためのニッパー付きのガードルが提案されている(たとえば特許文献1)。
また腹部当接部は比較的伸縮性が無い構成とされていることで、たとえば使用者が前屈みになるなどの動きを行いにくいという問題があった。
そこで本発明は上記課題を解消し、使用者の腹部を引き締める際に確実に引き締めることができると共に、使用者がたとえば前屈みになる際などの動作において圧迫感を低減して装着感を向上させることができる矯正用ファンデーションを提供することを目的としている。
第1の発明の構成によれば、矯正用ファンデーションの腹部本体は、少なくとも腹部から腰部にかけての領域を、装着状態において円筒状に覆うものである。この腹部本体の着脱部は、着脱する際に腹部本体の円筒状を形成/解除可能な部分である。腹部本体の圧迫部は、腹部本体の腹部当接面に配置されている。
圧迫部の圧迫本体部は、若干の伸縮性を有して圧迫部の全体を覆っている。圧迫部のベルト部は、装着状態における左右方向に向かうように配置されている。このベルト部は、実質的に伸縮性を有さずに左右方向に向かう脆弱部を有している。
これにより、矯正用ファンデーションを用いて使用者の腹部を引き締める際には、実質的に伸縮性の無いベルト部が確実に腹部を引き締めることができる。しかも、ベルト部は左右方向に延びる脆弱部を有している。このために使用者がたとえば前屈みになる際などの動作において圧迫感を低減することができる。しかもベルト部はこの脆弱部を設けることにより通気性やフィット性を高めることができる。これによって、矯正用ファンデーションは確実に引き締めを行えると共に、使用者における装着感を向上している。
これにより、ベルト部は他の素材に対して一体に縫合されていることから、ベルト部の基部は伸縮性が弱まった状態となり、ベルト部の圧迫機能を確実に発揮することができる。
これにより、ベルト部の中間領域は皮膚当接層に縫合されていないために、縫合された部位の硬さを使用者が感じることは無い。さらに外層に固定されたベルト部による圧迫を行いながらも、皮膚当接層は自由状態になっていることから、皮膚当接層は使用者の小さな動きに対してフィットすることができ、使用者の装着感を良くしている。
これにより、出産や加齢等による女性の体形の変化では下腹部の変化が大きく、腹部本体の圧迫部は、下腹部を圧迫する必要性が高く実際は使用者の臍よりも下側に配置して、最も圧迫すべき下腹部をより強く圧迫することができるようになる。胃等に対応した圧迫部における上方領域は圧迫本体部の圧迫力だけに止め、ベルト部による不要な圧迫は行わないですむ。
これにより、通常用いられている平面的なベルト状のウエストニッパーでは、使用者がウエストニッパーを装着する場合の位置の規定が行いにくく装着しづらい。しかし本発明のウエストニッパーは、伸縮ベルト部を用いてほぼ腹巻状の構成となっていて、ウエストニッパーは使用者に対して位置決めした上で、その上から圧迫部を着脱部で装着して、確実に腹部を圧迫することができる。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1と図2に示すウエストニッパー10は、圧迫部23の圧迫本体部30とベルト部40により腹部11を確実に引き締めて、腹部の形を整えるのに用いられる。図1では、使用者Hの腹部11と腰部12に対してウエストニッパー10が装着されている状態を示している。このウエストニッパー10は、腹部11に圧迫を加えるために、腹部本体20を有している。この腹部本体20は、少なくとも腹部11から腰部12にかけて着脱可能に円筒状に覆うためのものである。
腹部本体20には、着脱部21と圧迫部23が形成されている。着脱部21は、着脱を行うに当って腹部本体20の円筒状を形成、あるいは解除するための部分である。圧迫部23は、腹部本体20の腹部当接面に配置された部分である。
図1と図2に示す圧迫本体部30は、従来のウエストニッパーと同等となる若干の伸縮性を有していて圧迫部23の全体を覆っている。
ベルト部40は、図1に示すような装着状態において左右方向Tに沿って延びるように配置されている。このベルト部40は、実質的に伸縮性を有さずに左右方向Tに向かうように形成された脆弱部41を有している。ベルト部40は、伸縮性の無い織物や組物、合成皮革、皮革等により作られている。
皮膚当接層50は、使用者の皮膚側に最も近い位置側にある内側の層である。皮膚当接層50は、腹部11へのフィット性を高め、弱い圧迫を与えられるよう、たとえば伸縮性および引っ張り力の強いナイロン製のパワーネットなどを使用することができる。外層51は、レース地52と身生地53の積層構造であって、身生地53は皮膚当接層50と同様の素材が使用されている。身生地53と皮膚当接層50の間には、ベルト部40が配置されている。平ゴム54は、腹部11側における圧迫本体部30の上下両端で皮膚当接層50、外層51を縫合により固定する。ベルト部40における中間領域は、圧迫本体部30の外層51に縫合されている。
ベルト部40の各ベルト40Aの両端は、圧迫本体部30の一方の側縁61と他方の側縁62に沿って、腹部本体20の他の素材と一体になって縫合されている。
図4は、図1の部分Eの縫合の構造例を示している。図4において、ベルト部40のベルト40Aの端部は、脇部10Aの身生地に対して圧迫本体部30のレース地52と身生地53とともに縫合されている。ベルト40Aの端部と脇部10Aの身生地との縫合部には、ボーンループ65とボーン66が設けられている。ボーンループ65はボーン66を覆う部材である。ボーン66は、図1に示すように圧迫部23の側縁62において左右方向Tとはほぼ垂直な上下方向Lに沿って形成されている。しかし本実施の形態においては側縁61にはボーンは設けられていないが、たとえボーンが無い場合であっても、脇部10Aや皮膚当接層50等と一体に縫合されており、ベルト40Aの端部が縫合された側縁は比較的強く、伸縮性を有さない状態となり、ベルト40Aの基部を確実に保持できる。
図1に示す各脆弱部41は、各ベルト40Aの間に形成されている。本実施の形態において、この脆弱部41は、ベルト40Aが存在しない部分である。つまり各ベルト40Aを間隔をあけて配置することにより、脆弱部41が形成できる。この脆弱部41をベルト部40に設けることにより、たとえば使用者Hが前屈みになる際などの動作において、身体への圧迫感を低減するとともに、身体への通気性やフィット性を高めて、装着感を良くしている。なお、脆弱部としては、このように複数のベルト部を間隔を空けて配置する構造だけでなく、実質的に伸縮性を有さない一枚のシート体に、左右方向Tに向かってスリットや開口、エンボス等によって、上下方向Lへの変形性を高めた構成としてもよく、また、編物等の伸縮性を有する材料を配置することで形成してもよい。
これによって、フック73を所望の列の掛止具74に引っ掛けることにより、左右方向Tの長さを調整して使用者Hは圧迫部23による腹部の締め付け力を調整することができる。なお、フック73と掛止具74ではなく、面テープ等の係合手段としてもよい。
これに対して、伸縮ベルト部80は、図2に示すように、着脱部21の他方の端部72の近傍から圧迫部の基端部81を連結するように形成されている。この伸縮ベルト部80は、たとえば伸縮性を有し、身体へのフィット性が高いナイロン製のパワーネットやサテンネット等を用いることができる。伸縮ベルト部80は、図3と図2に示すようにウエストニッパー10の内側に配置されている。
伸縮ベルト部80は、図1に示すように使用者がウエストニッパー10を装着する際に、あらかじめ使用者Hの腹部11と腰部12を脇部10Aと伸縮ベルト部80の間に入れる、つまり、腹巻状とされた中に身体を入れて装着することで、伸縮ベルト部80は使用者Hの規定の位置に、ウエストニッパー10を仮に位置決めをすることができる。
これによってウエストニッパー10は、腹部11から腰部12にかけて確実に圧迫することができるのである。
このような伸縮ベルト部80をあらかじめ設けることにより、通常の単純なベルト状のウエストニッパーに比べて、使用者はウエストニッパーの位置の規定が行いやすく、身体への装着しやすさを向上することができる。
図2に示すように、複数本のボーン87が脇部10Aにおいて上下方向Lにほぼ沿って複数設けられている。
まず使用者Hは、図2に示すようにフック73と掛止具74の係合を外した状態で、脇部10Aと伸縮ベルト部80の間に腹巻状に腰部12と腹部11を通す。ウエスト指示マーカ85が腹部11のくびれ部分に対応するように、使用者Hがウエストニッパー10を上下方向Lに沿って位置決めする。この時、ベルト部40は使用者Hの臍下に位置する。
このような腹部11を引き締めた状態で、使用者Hがたとえば前屈みになる際などの動作においては、脆弱部41が各ベルト40Aの間に設けられていることから、その圧迫感を低減しながら前屈み動作を行うことができる。しかもこの脆弱部41が設けられることで、身体への通気性を高め、ベルト部40のフィット性も高めることができる。この結果として使用者Hに対するウエストニッパー10の装着感を向上している。
図5と図6に示す矯正用ファンデーションの別の実施形態は、ガードル100である。このガードル100は、実質的に腹部の体形補正を目的としているため、図1と図2に示すウエストニッパー10の構造に似ている。つまり、ウエストニッパー10と異なり、股下の構成が設けられているものの、腹部に対応した部位における構造は類似している。
ガードル100は、図5において腹部本体120を有している。この腹部本体120には、着脱部121と圧迫部123が形成されている。この例では着脱部121はファスナを採用しており、スライダ121Aを有している。
着脱部121は、腹部本体120の円筒状を形成したり解除することができる。これによって、使用者Hはガードル100を装着したり脱いだりするのが容易になる。
上述した側縁161,162にはそれぞれボーン163が設けられている。このボーン163は、ほぼ上下方向Lに沿って形成されているが、これらのボーン163,163を設けることにより、たとえば前かがみになった際等に、腹部本体120の圧迫本体部130の上縁部分130Rが下方にめくれるのを防ぐことができる。
このように装着した状態では、圧迫部123により腹部11を引き締める際に、ベルト部140の各ベルト140Aが確実に下腹部を引き締めることができる。
ベルト部140Aの間には、脆弱部141が設けられていることから、たとえば使用者Hが前屈みになる際などにおいて、身体への圧迫感を低減するとともに、身体への通気性やフィット性を高めて装着感を良好にしている。ベルト140Aの一端部と他端部は、圧迫部123の側縁161,162において、他の素材に対して縫合しているので、ベルト140Aの圧迫機能を確実に発揮することができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
Claims (5)
- 腹部に圧迫を加える矯正用ファンデーションであって、
前記矯正用ファンデーションには、少なくとも前記腹部から腰部にかけての領域を、装着状態において円筒状に覆う腹部本体が形成されており、
前記腹部本体には、
前記腹部本体の前記円筒状を形成/解除可能な着脱部と、
前記腹部本体の腹部当接面に配置された圧迫部と、が形成されて、
前記圧迫部は、
若干の伸縮性を有して前記圧迫部を覆う圧迫本体部と、
装着状態における左右方向に向かうように配置され、実質的に伸縮性を有さずに前記左右方向に向かうベルト部と
を備えており、
該ベルト部は、
前記左右方向に延びるとともに、実質的に伸縮性を有さない複数の細幅のベルトが間隔をあけて配置されるとともに、該細幅のベルトどうしの間には、該細幅のベルト部分より変形しやすくした部分である脆弱部を設ける構成とした
ことを特徴とする矯正用ファンデーション。 - 前記ベルト部は、前記ベルト部の両端において前記圧迫本体部の両側縁に沿って前記腹部本体の他の素材と一体に縫合されていることを特徴とする請求項1に記載の矯正用ファンデーション。
- 前記圧迫本体部は、少なくとも皮膚当接層と外層の二層とされており、前記ベルト部における中間領域は、前記圧迫本体部の前記外層に縫合されていることを特徴とする請求項2に記載の矯正用ファンデーション。
- 前記ベルト部は、前記圧迫部における下方領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の矯正用ファンデーション。
- 前記矯正用ファンデーションは、ベルト状に構成されたウエストニッパーとされており、
前記ウエストニッパーでは、
前記着脱部における一方の端部側に前記圧迫部が配置され、
前記着脱部の他方の端部近傍から前記圧迫部の基端部を連結する伸縮ベルト部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の矯正用ファンデーション。
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