JPH0819560A - 腰痛緩和ベルト - Google Patents

腰痛緩和ベルト

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JPH0819560A
JPH0819560A JP18075594A JP18075594A JPH0819560A JP H0819560 A JPH0819560 A JP H0819560A JP 18075594 A JP18075594 A JP 18075594A JP 18075594 A JP18075594 A JP 18075594A JP H0819560 A JPH0819560 A JP H0819560A
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pain relief
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Yoichi Nakada
洋一 仲田
Tomoko Hara
朋子 原
Sachiko Mimura
祥子 三村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装着ズレを生じることなく、効率良く腰の負
担を軽減できる腰痛緩和ベルトを提供すること。 【構成】 腹部の上に装着される第1の帯部11と、腹
部の下に装着される第2の帯部17とを有し、第1の帯
部11と第2の帯部17は、背当て部にて結合されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば妊婦等が腰痛を
防止もしくは緩和するために使用する腰痛緩和ベルトに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、腰痛を和らげ、あるいは腰痛を防
止するための腰痛緩和ベルトとしては、例えば痛みの原
因となる箇所を締めつけるようにして、動かないように
し、このような箇所の安静をはかるようにしたものが知
られている。
【0003】しかしながら、このような腰痛緩和ベルト
の多くは、患部だけでなく腹部を圧迫してしまうので、
妊婦による使用には適していない。そこで、例えば図2
1に示すような腰痛緩和ベルト1も知られている。図に
おいて、腰痛緩和ベルト1は、着用者の腰部に当接する
腰部固定板2と、この腰部固定板2から斜めに延びてお
り、使用者の腹部の下の方へまわされる弾性支持ベルト
3と、この弾性支持ベルト3と、腰部固定板2との間
で、図において略3角形を呈するように形成された弾性
補助ベルト4とからなっている。
【0004】このような腰痛緩和ベルト1にあっては、
弾性支持ベルト3は、使用者の腹の下に回され、この箇
所を押さえることになる。弾性補助ベルト4は、この弾
性支持ベルト3を腰部固定板2に対して固定するととも
に、上方に付勢するので、弾性支持ベルト3はズリ下が
ることなく、装着し得る。これにより、このような腰痛
緩和ベルト1にあっては、着用者の腹部を圧迫すること
がなく、腹式呼吸を妨げるといった有害な影響を与える
ことなく、腰痛の防止,もしくは緩和を行うことができ
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の腰痛緩和ベルト1にあっては、弾性補助ベル
ト4を有していても、結局、使用者の身体に対して図2
1の矢印に示すように、斜め下方に沿った方向に支持力
を働かせるので、弾性支持ベルト3が徐々に下がってい
くことを十分に防止し得ない。特に、妊婦の場合、腹部
の膨張は、身体の可なり上の方で始まることから、支持
ベルト3は下がりやすく、十分な腰痛緩和効果を期待で
きないという欠点があった。
【0006】また、図21の腰痛緩和ベルト1では、矢
印に示す一方向に支持力を働かせる関係から、重い腹部
を支える力を使用者の背部に十分分散させることが出来
ず、この点からの腰痛緩和が小さくなってしまう。
【0007】また、パンツタイプのガードルを一体に備
えた腰痛緩和ベルトも知られているが、このようなもの
はどうしても妊婦の腹部を圧迫することを避けられず、
このため身体に悪影響を与える。
【0008】本発明は、以上の点に鑑み、腹部の重さを
支える力を分散させることができ、腰痛を緩和する効果
が大きいとともに、着用者の身体に対して無理なく装着
が可能な腰痛緩和ベルトを提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、着用者の背部に対応して設けられる背当て部と、
この背当て部に結合されて、着用者の腹部上部付近に装
着されると共に長さ調節可能に構成された第1の帯部
と、前記背当て部から斜め下方に延びるように設けら
れ、着用者の腹部下部付近に装着されると共に長さ調節
可能に構成された第2の帯部とを有し、前記第1の帯部
と前記第2の帯部にて着用者の腹部の重量を、着用者の
背部に導いて支持する構成とした腰痛緩和ベルトによ
り、達成される。
【0010】好ましくは、前記第1の帯部は、その少な
くとも一部が伸縮自在に構成されている。また、好まし
くは、前記第2の帯部は、その少なくとも一部が伸縮自
在に構成されている。
【0011】さらに、前記第1の帯部は、右側帯部と左
側帯部とからなり、着用者の腹部上部付近に回して前記
右帯部と左帯部とを固定することにより装着する構成と
し、且つ前記第2の帯部は、右側帯部と左側帯部とから
なり、着用者の腹部上部付近に回して前記右帯部と左帯
部とを固定することにより装着する構成としてもよい。
【0012】また、好ましくは、前記背当て部は、縦方
向に沿って支持部材が設けられている板部材を有してい
る。また、前記第1の帯部と第2の帯部との間には腹部
を被覆する部材が設けられていてもよい。
【0013】また、前記第1の帯部の左帯部、背当て部
の一部及び前記第2の帯部の右帯部とは一体に構成さ
れ、且つ前記第1の帯部の右帯部、背当て部の一部及び
前記第2の帯部の左帯部とは一体に構成されていてもよ
い。
【0014】また、好ましくは、前記第1の帯部、前記
背当て部、前記第2の帯部が全て一体に形成されてい
る。さらに、前記第1の帯部は複数本に分離されていて
もよい。
【0015】
【作用】上記構成によれば、本発明の腰痛緩和ベルトに
おいては、使用者の背部に対応して設けられた背当て部
に、第1の帯部と第2の帯部が結合されている。このた
め、支持しようとする腹部の重みを背当て部に関して斜
め上方の方向及び斜め下方の方向に分散させることがで
き、背当て部が当接する着用者の背中に縦方向の荷重が
かかるので、より有効に腰の負担を軽減できる。
【0016】特に、第1の帯部及び/又は第2の帯部の
少なくとも一部が伸縮自在に構成されている場合には、
使用者の腹部の重みを身体に対して弾性的に無理なく支
持させることができる。
【0017】また、第1の帯部と第2の帯部とをそれぞ
れ右帯部,左帯部で形成すると、使用者の身体に回しや
すく、しかも左右帯部の固定位置をずらすことにより、
長さの調節も容易に行える。
【0018】背当て部に縦方向に沿って支持部材を設け
れば、腹部の重みを使用者の背部においてより広い範囲
で支持することができ、その分一層腰への負担を減らす
ことが可能となる。
【0019】第1の帯部、第2の帯部、背当て部の全部
または一部を一体の構成すれば、製造が容易となり、コ
スト的にも有利となる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を添付図面を
参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる実施
例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ま
しい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以
下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない
限り、これらの態様に限られるものではない。
【0021】図1乃至図3は、本発明による腰痛緩和ベ
ルトの第1の実施例を示しており、図1は全体の平面
図、図2は分解図、図3は裏面図である。これらの図に
おいて、腰痛緩和ベルト10は、第1の帯部11、背当
て部14、第2の帯部17とを有している。
【0022】第1の帯部11は、後述するように使用者
の腹部の上部に回すようにして装着し得るように十分な
長さと幅を備えている。この第1の帯部11は、使用者
が腰痛緩和ベルト10を装着した状態で、使用者の右側
に位置するやや長く形成された右帯部12と、左側に位
置するやや短く形成された左帯部13とを備えている。
この右帯部12と左帯部13との間は、図2に示すよう
にやや広く形成されて所定の面積を有する接続部11a
が設けられている。
【0023】第1の帯部11は、好ましくは長さ方向に
伸縮性のある帯状の部材でなり、本実施例では、主とし
てストレッチテープを用いている。そして、図示のよう
に、装飾のため、このストレッチテープにストレッチレ
ースを配して形成されている。 これ以外にも、パワー
ネット,トリコネット,ベア天竺等の素材を適宜用いる
ことができる。
【0024】第2の帯部17は、使用者の後述するよう
に、腹部の下部にまわして装着するのに十分な長さを備
え、かつ腹部の重みを十分に受けることができる幅に形
成されている。この第2の帯部17は、装着した状態で
使用者の右側に位置する右帯部19と、左側に位置する
左帯部18とを備えている。
【0025】この第2の帯部17も、好ましくは長さ方
向に伸縮性のある帯状の部材でなり、本実施例では、主
としてストレッチテープを用いている。そして、図示の
ように、装飾のため、このストレッチテープにストレッ
チレースを配して形成されている。これ以外にも、パワ
ーネット,ツーウェイトリコット,トリコネット等の素
材を適宜用いることができる。ここで、ストレッチテー
プは、ナイロン,ポリエステルにポリウレタン等の弾力
糸を編み込んだ伸縮性あるテープである。ストレッチレ
ースは、ナイロン,ポリエステルにポリウレタン等の弾
力糸を編み込んだ伸縮性あるレースであり、ここでは、
ストレッチテープと併用することにより、このストレッ
チテープの伸びを適度に制限するのに用いている。パワ
ーネットもこのような材質と同じもので形成している
が、さらに弾力性に富んだ布地である。トリコネット
は、ナイロンやポリエステルと、綿糸とにより肌触りが
良くなるように形成した糸に、ポリウレタン等の弾性糸
を編み込んだ伸縮性に富む布地である。
【0026】背当て部14は、本実施例では、図示のよ
うに縦方向に長いほぼ長円形に形成された板14とし
て、ある程度丈夫で伸縮することのない比較的固い素材
が用いられている。即ち、本実施例では針抜きネット等
の固い繊維が用いられているが、これに限らず、プラス
チックスやゴム材料等を用いてもよい。この背当て部の
板14は、後述するように、使用者により腰痛緩和ベル
ト10が用いられる際に、この使用者の腰より上で背中
の下部に対応する部分に当接される。したがって、好ま
しくは、当該部位に沿った形状に立体的に形成されてい
る。
【0027】そして、これらの各部材,即ち第1の帯部
11、第2の帯部17、背当て部の板14は図2に示す
ように重ねられて、固定される。即ち、第2の帯部17
に背当て部の板14を重ね、さらにその上に第1の帯部
11の接続部を重ねて、例えば縫着等の手段により一体
に固定されている。この場合、さらに、背当て部の板1
4には、金属製のボーン14a,14bを縦方向に沿っ
てワイヤーループにてくるむことにより、固定するよう
にしている。これにより、本腰痛緩和ベルト10を装着
した場合に、板14が着用に伴って折れたり、よれたり
することを防止し、縦方向の支持力が増大するようにな
っている。尚、このような補強は、金属ボーンに限ら
ず、プラスチックス等のボーンにより構成してもよい。
【0028】さらに、図2に示すように、第1の帯部の
右帯部12の端部には面ファスナーの雌部材12aが、
左帯部13の端部には面ファスナーの雄部材13aがそ
れぞれ固定されている。また、第2の帯部の右帯部19
の端部には面ファスナーの雌部材19aが、左帯部18
の端部には面ファスナーの雄部材18aがそれぞれ固定
されている。尚、固定手段としては他にフックアイ等の
種々の金属もしくは非金属の留め具を用いてもよいこと
は勿論である。
【0029】図4乃至図5はこのような腰痛緩和ベルト
10を使用者Pが装着した状態を示している。即ち、図
4は、腰痛緩和ベルト10を装着した状態の正面から見
た斜視図、図5は後ろから見た斜視図である。
【0030】この腰痛緩和ベルト10を装着する場合
を、使用者として妊婦を例に説明すると、先ず、背当て
部の板14を背中の対応する箇所に当てて、第1帯部1
1を腹部の上に巻く。具体的には、左帯部13を身体の
左側面に回し、右帯部12の身体の右側面に回して、そ
れぞれの端部を図6に示すように身体の側面の位置で固
定する。この場合、左帯部13の端部は、身体の左側部
のやや前よりの位置になり、これに対して右帯部12の
端部を重ねるようにする。このような位置で固定できる
ように左帯部13及び右帯部12の長さを設定しておく
と、妊婦Pの腹部が膨張していても比較的装着しやす
い。
【0031】このとき、左帯部の端部12aがかなり大
きめの面ファスナー部材で形成されていると、これに固
定されるべき右帯部の端部13aは、長さ方向に適宜の
位置で固定されることができる。したがって、使用者P
の体型もしくは体型の変化に対応して、固定位置を調整
することができるので、妊娠後の期間経過に応じて常に
適切な位置に固定することができる。フックアイの場合
は、メス金具を設ける場合に長さ方向に数列段階的にも
うければ、略同一の目的を達成できるが、面ファスナー
は無段階に調整できる点でより優れている。
【0032】次に、第2帯部17を妊婦Pの腹部の下部
に位置するようにして身体周囲に巻く。具体的には、腹
部の膨張,突出状態に応じて、この膨張部の下側に沿う
ようにして、右帯部19を身体の左側面に回し、左帯部
18を身体の右側面に回す。そして、図6に示すよう
に、左帯部の端部18aの面ファスナーに対して右帯部
19の端部である面ファスナー19aを重ねて固定す
る。この場合、第1帯部11と同じように、ファスナー
による固定位置を調整し得るように、ファスナーの雌部
材18aの面積を大きめに作っておけば、使用者Pの体
型もしくは体型の変化に対応して固定位置を長さ方向に
調整することができる。
【0033】本実施例の腰痛緩和ベルト10はこのよう
に装着されることにより、図5に示すように、膨張した
腹部の重みを第1の帯部11により背中からやや上方の
方向の力Aと第2の帯部17による背中からやや下方に
向かう力Bとに分解して、板14に伝える。言い換える
と、板14に係る荷重は、第1の帯部11による矢印A
の力と、第2の帯部17による矢印Bの力により引っ張
られて、この板14においては図示されているように、
着用者Pの腰より上の背中の部分において矢印Cで示す
ような縦方向の力として働く。このため、使用者Pは腰
部への負担を大幅に低減でき、腰痛の防止もしくは緩和
がなされる。
【0034】この場合、本実施例の腰痛緩和ベルト10
にあっては、腹部の荷重を第1及び第2の帯部11,1
7によって、複数に分散できることから、確実に荷重は
背中へ集まる。これに対して、図21にて示した従来の
腰痛緩和ベルトのように、下方に延びる帯部だけで腹部
の重みを背中に導く場合には、背中への荷重の移動が不
十分で、一部の荷重は腰部に導かれてしまい、その分腰
痛緩和の効果が小さい。
【0035】さらに、本実施例のように、上部に第1の
帯部11が設けられていると、その分荷重を上方で支持
するので、腹部の下部に回した帯部のズリ下がりも有効
に防止される。
【0036】さらに、本実施例の腰痛緩和ベルト10で
は、パンツタイプのガードルをベルトと組み合わせてい
ないから、膨張し、変化する妊婦の腹部を必要以上に締
めつけることがなく、腹式呼吸の妨げとならない等、健
康上非常に有利であり、装着感においても優れている。
【0037】図7は本実施例の変形例を示している。全
体の構成は前述の腰痛緩和ベルト10と同じであるが、
この腰痛緩和ベルト20では、以下の点が相違してい
る。即ち、第2の帯部17の一部に、例えば斜線にて領
域を示すようにストレッチ性に富んだ材料,例えば特に
この部分だけパワーネット等を適用してもよい。
【0038】これにより、第2の帯部17が腹部下部も
しくは下腹部の適宜な位置に、好適にフィットさせるこ
とができる。さらに、この第2の帯部17は、図示のよ
うな傾斜角度でなく、例えば腰骨にかかるような角度に
設定すると、妊婦だけでなく、広く一般の人々の腰痛緩
和に好適に用いることができる。
【0039】図8は本発明の腰痛緩和ベルトの第2の実
施例を示しており、図8(a)は展開図、図8(b)は
第2の帯部の右帯部39の要部拡大図である。図におい
て、第1の実施例と同一の符号を付した箇所は共通する
構成であるから重複する説明は省略し、相違点を中心に
述べる。
【0040】第2の帯部の右帯部39、左帯部38はは
長さ方向に微調節できるようになっている。図8(b)
に示すように、これらの帯部には複数の長さ調節手段が
設けられており、この長さ調節手段は帯部の表面に隣あ
った領域に面ファスナーの一方31と、面ファスナーの
他方32が形成されている。この面ファスナーの他方領
域は、図示されているように帯部本体とは別の層をなす
ように、かつ隣合う領域との境が固定されて、先端側が
フリーとなっている。
【0041】この自由端側であるフリーの部分を適宜ず
らして面ファスナーの一方の領域の適宜の箇所に固定さ
れることにより、第2の帯部はその長さ方向の複数箇所
で任意に長さ及び角度が調節ができるようになってい
る。したがって、図9に示されているように、この実施
例の腰痛緩和ベルト30は、第1の実施例の効果に加え
て、着用者の腰や腹部のカーブに対応して、より適切に
第2の帯部のフィット状態を調節することが可能である
という効果を奏する。
【0042】図10及び図11は本発明の腰痛緩和ベル
トの第3の実施例を示している。図において腰痛緩和ベ
ルト第2の帯部47の左帯部48と右帯部49の上部に
扇状に形成され、腹部を無理なく被覆することができる
ようになされた腹部カバー42,41がそれぞれ設けら
れている。これら腹部カバーは、伸縮性とフィット性に
優れた素材が選択され、例えばツーウェイトリコット,
ストレッチメッシュ,ベアー天竺等が好適に用いられ
る。
【0043】本実施例においては、図11の装着状態を
示す図に表れているように、腹部カバー41,42の上
辺が第1の帯部に相当する。そしてこれら腹部カバー4
1,42の端部にはそれぞれ、例えば面ファスナーの雄
部材41a、面ファスナーの雌部材42aが設けられて
おり、図11に示すように固定可能となっている。
【0044】一方第2の帯部47にあっては、右帯部4
9、左帯部48には、それぞれ着用者の腸骨に当たる箇
所に伸縮性に富んだ素材を図示のように三角形状に形成
したフォット部43,44をそれぞれ設けている。ま
た、腹部に当たる領域にはダーツ45,46を設けてま
ちを形成している。
【0045】これにより、第1の実施例の効果に加え
て、本実施例では、腰痛緩和ベルト40を図11に示す
ように着用者が装着することによって、腹部カバー4
1,42が妊婦の腹部を無理な締めつけをすることなく
被覆して保護し、当該腹部が冷えたりすることを効果的
に防止できる。さらに、この状態で第2の帯部47は、
より確実かつ無理なく腹部下部に固定されることにな
る。
【0046】図12は本発明の腰痛緩和ベルトの第4の
実施例を示している。図12(a)は、腰痛緩和ベルト
50の裏側から見た展開図であり、同図において、腰痛
緩和ベルト50は、第1の実施例と比較すると、第1の
帯部51の構成が異なっている。本実施例においては、
第1の帯部51の右帯部53が、伸縮性に富んだ材料,
例えばパワーネット,トリコネット,ベア天竺等で形成
された第1の部分53aと他の実施例と同一の材質で形
成された第2の部分53bとからなっている。
【0047】同様に第1の帯部51の左帯部52も伸縮
性に富んだ材料で形成された第1の部分52aと他の実
施例と同一の材質で形成された第2の部分52bとから
なっている。さらに、背当て部に対応する箇所の上辺5
1aが、図示されているようにR状に形成されており、
この部分が着用者の背中の上部に当たったときに、無用
な刺激を与えないようになっている。
【0048】したがって、本実施例においては、図12
(b)に示すように、腰痛緩和ベルト50を装着する
と、第1の帯部51の右帯部及び左帯部の上記各第1の
部分53b,52bの作用により、腹部の上部近傍にし
っかり装着される。これにより、特に第1の帯部52の
装着ズレが生じることが有効に防止される。
【0049】図13は本発明の腰痛緩和ベルトの第5の
実施例を示している。図13(a)は腰痛緩和ベルト6
0の裏側から見た展開図である。図において腰痛緩和ベ
ルト60は第1帯部61、第2の帯部17を備え、それ
ぞれ各右帯部63,19、左帯部62,18を有してい
る点は第1の実施例と同様である。
【0050】本実施例にあっては、さらに、第1の帯部
61と第2の帯部17の間に腹部カバー64が形成され
ており、この点で上述の第3の実施例と近似している。
しかしながら、本実施例では、この腹部カバー64は、
図13(a)に図示されている状態とは実際には異なっ
ており、エンドレスに形成されている。即ち、同図は便
宜的に展開したものであり、この腹部カバー64は、左
右に別れていないので、図13(b)に示されているよ
うに、筒状につながっている。そして、図示されている
ように表面に襞ができるように、布地に余裕をもたせて
いる。
【0051】したがって、本実施例の腰痛緩和ベルト6
0では第1の実施例の効果に加えて、特に腹部を保温す
ることができるとともに、従来のガードルタイプのよう
に履くことによって装着できるので、着用が簡単であ
る。しかもガードルタイプのようにパンツ形式ではな
く、しかも布地に襞ができるように余裕をもたせている
から、腹部を不必要に締めつけることがない。
【0052】図14は、本発明の腰痛緩和ベルトの第6
の実施例を示している。図14(a)の裏面から見た展
開図に示されているように、本実施例の腰痛緩和ベルト
70が第1の実施例と異なるのは第1の帯部71の構成
である。本実施例では、第1の帯部71は、その右帯部
73と左帯部72が共に先端側に二股に分離されてい
る。
【0053】具体的には、右帯部73の上分離帯74は
その先端部に面ファスナーの雌部材74aが形成されて
いる。そして下分離帯75にも先端に面ファスナーの雌
部材75aが形成されている。左帯部72の上分離帯7
6はその先端部に面ファスナーの雄部材76aが形成さ
れている。そして下分離帯77にも先端に面ファスナー
の雄部材77aが形成されている。
【0054】したがって、使用者の腹部の形状に応じ
て、第1の帯部71をよりよくフィットさせることがで
きる。具体的には、例えば妊婦が使用する場合に、お腹
の中の胎児が妊娠初期において上の方にいるときには、
上分離帯74,76を緩くして、下分離帯75,77を
比較的つよく締めるようにする。また、胎児が下がって
きたら、逆に上分離帯74,76を締め、下分離帯7
5,77を緩める。このように、本実施例の腰痛緩和ベ
ルト70では、第1の実施例の効果とは別に、さらに上
述のように、使用者の体型や、特に妊婦の場合に妊娠の
時期に対応して適切な装着が可能である。
【0055】図15は、本発明の腰痛緩和ベルトの第7
の実施例を示している。図15(a)は、腰痛緩和ベル
ト80を裏面から見た展開図である。図において、本実
施例の腰痛緩和ベルト80は、第1に実施例と比較する
と、第1の帯部の構成が異なっている。
【0056】この腰痛緩和ベルト80では、第1の帯部
81の右帯部83及び左帯部82の裏面の下辺に沿っ
て、すべり防止部83a,82aがそれぞれ設けられて
いる。これらのすべり防止部83a,82aは、摩擦係
数が高い素材を適宜選択して使用され、例えばウレタン
系の素材等が適している。そして、このようなすべり防
止部83a,82aは、第1の帯部の下辺付近だけでな
く、第1の帯部81の裏面全体に設けてもよい。
【0057】したがって、本実施例の腰痛緩和ベルト8
0は、第1の実施例と同等の効果を発揮する。さらに、
これに加えて、図15(b)に示すように使用者Pによ
って装着された場合には、すべり防止部82a,83a
により第1の帯部81が使用中に上へズレてしまうこと
がなく、正しい装着状態を維持することが可能となる。
【0058】図16は、本発明の腰痛緩和ベルトの第8
の実施例を示している。図16(a)は腰痛緩和ベルト
90の裏面から見た展開図、図16(b)は使用状態を
示す一部側面図である。この腰痛緩和ベルト90は、第
1の帯部91の左帯部92と第2の帯部97の右帯部9
9とが適切に変化する幅を有する長い一枚の帯として、
一体に形成されている。同様に、第1の帯部91の右帯
部93と第2の帯部97の左帯部98とが予め設定され
た形状に仕上げられた一枚の長い帯状に一体に形成され
ている。本実施例においては、この一体に形成した帯部
同士を図示されているように、交差状態で重ねて、重合
部94を縫着等により固定することにより形成されてい
る。そして、上記重合部94が使用者の背中に当接され
る背当て部を構成している。
【0059】したがって、第1の実施例のように第1及
び第2の帯部の左右端部に面ファスナー等の固定手段を
取り付けることにより、第1の実施例と同様に使用する
ことができ、同等の効果を発揮する。ここで、本実施例
の腰痛緩和ベルト90では、第1の帯部91の左帯部9
2と第2の帯部97の右帯部99とが一体に形成され、
第1の帯部91の右帯部93と第2の帯部97の左帯部
98とが一体に形成されている。これにより、構成部材
の点数を少なくすることができ、きわめて容易に製造す
ることができる。尚、図示の例では、背当て部の板部材
を用いていないが、必要により、第1の実施例のような
板14を加えてもよい。
【0060】図17は本発明の腰痛緩和ベルトの第9の
実施例を示している。図において、腰痛緩和ベルト10
0は、図17の展開図に示すように、第1の帯部10
1、第2の帯部107、背当て部104が全て一体に構
成されている。このように構成するためには、例えばパ
ワーネット,ツーウェイトリコット等の伸縮性のある素
材を、図17に示す形状の型紙をもとに裁断したり、あ
るいはプラスチックス等の適宜の素材を一体に打ち抜い
たりして形成することができる。
【0061】これにより、面ファスナー等の各固定手段
等を除き、腰痛緩和ベルトの略全ての部材を一体に形成
できるので、その分製造が容易であり、コストの低下を
図ることが可能となる。尚、このようにしてつくられた
腰痛緩和ベルト100にあっても、同一の構成部分を備
える以上第1の実施例と同等の効果を発揮できることは
言うまでもない。
【0062】図18及び図19は、本発明の腰痛緩和ベ
ルトの第10の実施例を示している。ここで、図18
(a)は腰痛緩和ベルト110の裏面の展開図、図18
(b)はその分解図である。図18(a)に示されてい
るように、この腰痛緩和ベルト110の第1の帯部11
1と、背当て部114は一体に形成されている。図18
(b)に示すように、背当て部114の裏面には面ファ
スナーの雄または雌部材114bが縫着等の手段により
設けられている。
【0063】一方、第2の帯部117の右帯部119と
左帯部118が交差して一体となった箇所の表側には上
記面ファスナーと対となる面ファスナーの雄または雌部
材117aが設けられている。これによって、この背当
て部114の面ファスナー部114bと第2の帯部11
7の面ファスナー部117aとは任意の位置にて固定で
きるようになっている。また、背当て部114には縦方
向に2箇所ボーン挿通部115,116が形成されてお
り、補強処理がなされている。
【0064】したがって、本実施例の腰痛緩和ベルト1
10にあっては、背当て部11の面ファスナー部114
bと第2の帯部117の面ファスナー部117aとの固
定位置を図18の矢印方向に調整することができる。こ
のため、図19に示されているように、装着状態におい
て、第1の帯部111と、第2の帯部117の装着位置
が身体に関して上下の方向に可変できることとなる。こ
れにより、本実施例の腰痛緩和ベルト110にあって
は、第1の実施例の効果に加えて、使用者の体型もしく
は体型の変化に応じて、適切な箇所に第1の帯部111
と第2の帯部117とを装着することができるという利
点を有する。
【0065】図20は、本発明の腰痛緩和ベルトの第1
1の実施例を示している。本実施例において、第1の実
施例と構造的に共通する箇所は同じ符号を付して重複す
る説明を省略し、相違点を中心に説明する。本実施例の
腰痛緩和ベルト120においては、背当て部の板124
にマグネット125を固着している。即ち、本実施例に
あっては、第1の実施例に加えて、板124にマグネッ
トを設けた点が異なる。このマグネット125は、腰痛
緩和ベルト120を装着したときに、図20(b)にM
で示すように、使用者の腰の近傍,即ち、身体の痛みを
ともなう箇所に近接するような位置に設けられている。
したがって、マグネット125を設ける位置は、患部の
種類等に応じて図示の位置に限らず、適切な位置が選択
される。また、その患部の種類等に応じて磁界の強さを
選定して、適切なマグネットを選択するようになってい
る。
【0066】これにより、本実施例にあっては、腹部の
重みをベルトにより支持して背中で支えるようにするだ
けでなく、同時にマグネット125の磁界の作用によ
り、腰痛の原因となる患部への治療効果を有する。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、腰
痛の原因となる腹部等の重みを効率良く背中で支持でき
るようにし、且つ装着位置のズレを生じない腰痛緩和ベ
ルトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による腰痛緩和ベルトの第1の実施例を
表側から見た展開図である。
【図2】図1の腰痛緩和ベルトの分解図である。
【図3】図1の腰痛緩和ベルトの裏から見た展開図であ
る。
【図4】図1の腰痛緩和ベルトを装着した状態を斜め前
から見た一部拡大斜視図である。
【図5】図1の腰痛緩和ベルトを装着した状態を斜め後
から見た一部拡大斜視図である。
【図6】図1の腰痛緩和ベルトの装着方法を示す斜視図
である。
【図7】図1の腰痛緩和ベルトの変形例を示す斜視図で
ある。
【図8】腰痛緩和ベルトの第2の実施例を示す展開図で
ある。
【図9】図8の腰痛緩和ベルトを装着した状態を示す図
である。
【図10】腰痛緩和ベルトの第3の実施例を示す展開図
である。
【図11】図10の腰痛緩和ベルトを装着した状態を示
す図である。
【図12】腰痛緩和ベルトの第4の実施例を示す図であ
る。
【図13】腰痛緩和ベルトの第5の実施例を示す図であ
る。
【図14】腰痛緩和ベルトの第6の実施例を示す図であ
る。
【図15】腰痛緩和ベルトの第7の実施例を示す図であ
る。
【図16】腰痛緩和ベルトの第8の実施例を示す図であ
る。
【図17】腰痛緩和ベルトの第9の実施例を示す図であ
る。
【図18】腰痛緩和ベルトの第10の実施例を示す図で
ある。
【図19】図18の腰痛緩和ベルトを装着した状態を示
す図である。
【図20】腰痛緩和ベルトの第11の実施例を示す図で
ある。
【図21】従来の腰痛緩和ベルトの一例を示す図であ
る。
【符号の説明】 10 腰痛緩和ベルト 11 第1の帯部 12 左帯部 13 右帯部 14 板(背当て部) 17 第2の帯部 18 左帯部 19 右帯部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着用者の背部に対応して設けられる背当
    て部と、 この背当て部に結合されて、着用者の腹部上部付近に装
    着されると共に長さ調節可能に構成された第1の帯部
    と、 前記背当て部から斜め下方に延びるように設けられ、着
    用者の腹部下部付近に装着されると共に長さ調節可能に
    構成された第2の帯部とを有し、 前記第1の帯部と前記第2の帯部にて着用者の腹部の重
    量を、着用者の背部に導いて支持する構成としたことを
    特徴とする腰痛緩和ベルト。
  2. 【請求項2】 前記第1の帯部は、その少なくとも一部
    が伸縮自在に構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の腰痛緩和ベルト。
  3. 【請求項3】 前記第2の帯部は、その少なくとも一部
    が伸縮自在に構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の腰痛緩和ベルト。
  4. 【請求項4】 前記第1の帯部は、右側帯部と左側帯部
    とからなり、着用者の腹部上部付近に回して前記右帯部
    と左帯部とを固定することにより装着する構成とし、 且つ前記第2の帯部は、右側帯部と左側帯部とからな
    り、着用者の腹部上部付近に回して前記右帯部と左帯部
    とを固定することにより装着する構成としたことを特徴
    とする請求項1に記載の腰痛緩和ベルト。
  5. 【請求項5】 前記背当て部は、縦方向に沿って支持部
    材が設けられている板部材を有することを特徴とする請
    求項1に記載の腰痛緩和ベルト。
  6. 【請求項6】 前記第1の帯部と前記第2の帯部との間
    には腹部を被覆する部材が設けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の腰痛緩和ベルト。
  7. 【請求項7】 前記第1の帯部の左帯部、背当て部の一
    部及び前記第2の帯部の右帯部とは一体に構成され、 且つ前記第1の帯部の右帯部、背当て部の一部及び前記
    第2の帯部の左帯部とは一体に構成されていることを特
    徴とする請求項4に記載の腰痛緩和ベルト。
  8. 【請求項8】 前記第1の帯部、前記背当て部、前記第
    2の帯部が全て一体に形成されていることを特徴とする
    請求項1から5のいずれかに記載の腰痛緩和ベルト。
  9. 【請求項9】 前記第1の帯部は、複数本に分離されて
    いることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載
    の腰痛緩和ベルト。
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