JPH07502425A - 調節自在の膝サポーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 調節自在の膝サポータ− 失逝況１ 本発明は、一般に、弾性サポータ−に関し、特に、膝頭に直接的な、かつ、独立 して調節することができる圧縮力を与える弾性膝サポータ−に関する。

炎五五旦 いろいろなタイプの整形用器具や弾性の固定プレースが知られている。それらは 、負傷した膝を支持するために用いられるが、健全な膝にも使用することができ る。

特に、膝に異常な伸張や荷重作用を受けるスポーツ又は職業に従事している人の 膝を支持し、膝とその周りの組織を損傷する可能性を少なくするためにこの種の 器具が用いられる。しかしながら、整形用器具や固定プレースは、一般に、軽い 捻挫や、あるいは、精力的な活動中法を保護する目的では使用されていない。

治癒を促進するためであれ、予防の目的で膝を保護するためてあれ、膝にテーピ ングを施すことは知られているが、正しいテーピングをするには熟練を要し、時 間がかかる。しかも、テーピングを施すと、しばしば、膝の正常な運動を阻害し たり、膝にすり傷を起させたりすることかあり、テープを剥すときに痛みを与え ることがある。

一方、整形外科用器具は、通常、関節連結された金属製支持部材を有する取扱い が面倒な器具であり、重くて、高価であり、しかも、着用感がよくない、又、そ のような器具は、通常、脚の腿とふくらはぎの相当大きな部分（通常、それぞれ ３０ｃｍ以上の長さ）に亙って取り付けられる。この種の器具の例は、米国特許 第４，４０７．２７６号に記載されている。

弾性材で形成され、関節連結された金属部材を用いない整形外科用プレースも、 いろいろなタイプのものが提案されており、実用化されているものもある。その １つの方式として、全体的に又は部分的に弾性材料で形成され、剛性の又は多少 可撓性の支持部材で補強されたスリーブ又はパッチ（当て布）、又は、クッショ ンポケットを用いるプレースが提案されている。この種のプレースは、米国特許 第３，１８９，９１９号、３，６７７．２６５号、３．９３４，５８３号、３， ９４５，０４７号及び４，７６５．３１８号に記載されている。

別のタイプのものとして、プレースを脚に確実に固定し、脚にある程度の圧縮力 を及ぼし、しかも、脚の動きを比較的自由にするように十字形に構成された複数 の弾性包帯や長いストラップ（帯）を用いるタイプのものがある。この種のプレ ースは、米国特許第３，０４６，９８９号及び３，９４５，０４６号に記載され ている。

又、米国特許第４，３７８．００９号は、身体の一部分に巻きつけることができ る細長いプラスチック製のチューブとして形成されたプレースを開示している。

このチューブは、中実であってもよく、あるいは、空気で膨らませることができ るものであってもよい。例えば、このプレースは、ベルクロファスナ−（マジッ クテープ）の耳片を有するビニルシートで形成され、脚に巻きつけてヘルクロフ ァスナーで所定位置に保持することができるようになされている。

しかしながら、複数の部材で構成されたプレースにしばしば随伴する欠点の１つ は、膝を曲げる際にプレースの縁や継目が皮膚をつまんたり、こすったりするこ とがあるということである。もう１つの欠点は、従来のプレースは、膝蓋骨に直 接的な、調節自在の圧縮力を与えることができず、又、そのような圧縮力を、プ レースを脚又は所望位置に固定するための手段から独立して与えることができな いということである。

米国特許第４，３５３．３６２号は、膝頭の上下にあてがわれる互いに反対向き の１対のテープとベルクロファスナ−を有する「アンフォールディング・タイプ 」　（ｕｎｆｏｌｄｉｎｇ　ｔｙｐｅ　）の巻きつけプレースを開示している。

このプレースは、その剛性を高めるために膝頭の両側にあてがわれるに字形の控 えを内蔵している。上記１対のテープは、腿とふくらはぎに数回巻きつけられた 後、ベルクロファスナ−によって固定される。この特許は、従来のプレースの問 題点の幾つかを回避するものではあるが、膝頭（膝蓋骨）に直接及ぼされる調節 自在の圧縮力、又は、プレースを脚又は膝に固定することとは独立した圧縮力を 与えることができない。

市販されている整形外科用膝サポータ−（プレースではない）の最も一般的なタ イプは、おそらく、膝に嵌めて着用され、膝及びその近辺部分を把持する弾性材 製の筒状スリーブであろう。このサポータ−は簡単ではあるが、成人の脚の通常 範囲のサイズに適正にフィツトするようにするためにいろいろなサイズのものを 製造しなければならない。更に、このようなサポータ−は、適正なサイズのもの であっても、使用中脚に沿ってずり落ちたり、すり上がったりすることがあり、 膝を曲げる際皮膚を挟んだり、すりむいたりすることがある。

米国特許第４．０８４，５８４号は、膝蓋骨を受容するように配置された、詰め 物入りの縁取りを有する開口部を備え、１対の縦方向の継目によって接合された ２部片構造の弾性スリーブ形サポータ−を開示している。しかしながら、このサ ポータ−も、皮膚を挾んだり、すりむいたりすることがあり、膝蓋骨に直接的に 独立して調節自在の圧縮力を与えることができない。

又、膝より下にあてがわれる部分を弾性材製の筒体とし、膝より上にあてがう部 分は脚に巻きつけてベルクロファスナ−付き耳片で固定するようにした簡単な筒 状サポータ−も知られている。この種のサポータ−は、上側の巻きつけ部分は若 干の調節を可能にするが、やはり、個々人の脚の大きさにフィツトするようにす るためにはいろいろなサイズのものを製造して販売しなければならない。又、こ のサポータ−も、調節自在の圧縮力を与えることかできないことはもちろん、膝 蓋骨に直接的な圧縮支持を与えることもできない。

λ吋夏■逐 従って、本発明の主要な目的は、膝蓋骨及び、又はそれに隣接する周辺組織に直 接的な、かつ、調節自在の圧縮支持を与える軽量の可撓性腺サポータ−を提供す ることである。

本発明の他の目的は、上記特徴を備えており、かつ、単一のサイズで製造され、 しかも、広範囲のいろいろな異なる脚の大きさの人に誂えたように快適にフィツ トし、脚にしっかりと固定することができる膝サポータ−を提供することである 。

本発明の更に他の目的は、上記特徴をすべて備えており、かつ、着用者が膝の全 運動屈伸を繰り返し行っても、膝の裏側の皮膚に継目が食込んだり、皮膚を挾ん だり、すりむいたりすることで不快感を与えることのない膝サポータ−を提供す ることである。

本発明の他の目的は、上記特徴をすべて備えており、かつ、着用者の膝の部分の 脚の通常運動をほとんど妨害することがない膝サポータ−を提供することである 。

本発明の他の目的は、上記特徴をすべて備えており、かつ、さもなくば（サポー タ−を着用していなれば）放熱されるであろう、膝蓋骨部分の体熱の大部分を保 持することができる膝サポータ−を提供することである。

本発明の更に他の目的は、上記特徴をすべて備えており、周知の材料と製造技術 を用いて安価に製造することができる膝サポータ−を提供することである。

本発明によれば、上記目的を達成するために、好ましくはネオブレンのような弾 性材のシートから、特に好ましくはネオブレンの中心層と、ナイロンの外被（外 側層）と、ナイロンの裏張（内側層）とを積層した弾性材シートから一部片構造 の、単一サイズ万人フィツト型（単一サイズで万人にフィツトする）弾性膝サポ ータ−が形成される。このサポータ−は、膝蓋骨及び、又はその周辺組織に直接 あてがう中央支持部分と、膝の周りに巻きつけるための、該中央支持部分の両側 から延長した一体の締着用中央ストラップ部分を有する。一方の中央ストラップ 部分の端部を他方の中央ストラップ部分の端部に確実に固定するための手段とし て、ベルクロファスナ−のフック型ファスナー突起配列体を担持した耳片を一方 の中央ストラップ部分の端部に好ましくは縫いつけによって取り付けておく。こ れらの１対の中央ストラップ部分の端部と端部な固定する際の端部同志のオーバ ーラツプ度合（重ね合わせ長さ）が、着用者の膝用りに対応するこのサポータ− の円周サイズを決定し、サポータ−の中央支持部分が着用者の膝蓋骨に直接及ぼ す圧縮力のレベルを決定する。

本発明の膝サポータ−は、更に、上記中央支持部分と好ましくは一体に形成され た上側ファスナ一部と下側ファスナ一部を備えている。上側ファスナ一部と下側 ファスナ一部は、それぞれ膝の直ぐ上と直ぐ下のところでサポータ−を脚に固定 するためのものであり、各ファスナ一部は、脚の正面に当接する正面部分と、脚 の軸線に対して垂直に延長したストラップ部分を有する。各ストラップ部分は、 脚の周りに巻きつけられる。各ファスナ一部のストラップ部分、即ち、上側スト ラップ部分及び下側ストラップ部分の各々の自由端に縫いつけられたベルクロフ ァスナ−のフック型ファスナー突起配列体を担持した耳片をそれぞれのファスナ 一部の正面部分のナイロン外被に押圧すれば、ベルクロファスナ−のフック型フ ァスナー突起配列体担持耳片がベルクロファスナ−のループ型ファスナー突起の 働きをする上記ナイロン外被に係合し、ナイロン外被を把持する。かくして、耳 片は、対応するストラップ部分をその長手方向に伸長した状態、　に固定し、そ れによって、サポータ−を脚の所定位置に確実に固定するのに十分な圧縮力を与 える。しかも、サポータ−の上側ファスナ一部、下側ファスナ一部及び中央ファ スナ一部は、可撓性及び弾性を有しているので、着用者の脚の輪郭に自動的に合 致することができ、かつ、その脚を囲繞して一定範囲の圧縮力のうちの選択され た所望の度合の圧縮力を与えることができる。

上側ファスナ一部及び下側ファスナ一部のストラップ部分の各々とそれに隣接す る中央ファスナ一部とは、脚の軸線にたしてほぼ垂直に延長する切り込み部又は ほぼＶ字形のギャップによって分離させることができる。これらの切り込み部は 、サポータ−を扁平に開いた状態ではサポータ−の両側縁部分に開口している。

サポータ−の中央支持部分は、膝蓋骨を完全に覆うようにむくにしてもよく、あ るいは、膝蓋骨に対応する部分に開口を形成してもよい。その場合、開口の周縁 を膝蓋骨の周りに位置づけし、中央支持部分及び中央ストラップ部分の伸長した ネオブレンの圧縮力を膝蓋骨の隣接周辺部分に分配するように開口の周縁にそれ を囲繞する周縁パッドを設けることが好ましい。

脚に締着させたサポータ−の位置を安定化させるために上側ストラップ部分と下 側ストラップ部分とは、互いに反対方向に延長させることが好ましい。上側スト ラップ部分及び下側ストラップ部分は、それぞれ、膝から上及び膝から下に約４ １ｎ（約１．０．１６ｃｍ）の上下方向の幅（即ち、高さ）を有することが好ま しい。膝の裏側を覆う中央ストラップ部分の高さは、最小限約２ｉｎ（約５．０ ８ｃｍ）とする。各切り込み部は、膝の真裏に約１ｉｎ（約２．５４ｃｍ’）の ギャップを設ける大きさとする。

図面の簡単な説明 図１は、膝を支持するように脚に固定された本発明の膝サポータ−の正面部分と 一側部の透視図である。

図２は、図１の膝サポータ−の背面部分の透視図である。

図３は、締着されずに、扁平に展開された状態の図１及び２の膝サポータ−の平 面図である。

図４は、本発明の別の実施例による膝サポータ−の図３と同様の平面図である。

々ましい　のテロ 図１及び２は、本発明の一実施例による膝サポータ−１０が脚１２に固定された ところを示す透視図である。

膝サポータ−（以下、単に「サポータ−」とも称する）１０の中央支持部分く以 下、単に「中央部分」とも称する）１４は、膝頭即ち膝蓋骨１５及びその周辺組 織を覆一つて当接されている。中央部分１４は、両側縁部分１６．１６ど、−Ｌ 縁部分１８と下縁部分２０を有する。

サポータ−１０の上側ファスナ一部２２は、正面部分２２ａとストラップ部分２ ２ｂを有し、下側ファスナ一部２４は、正面部分２４ａとストラップ部分２４ｂ を有する。ファスナ一部２２及び２４は、サポータ−１０をそれぞれ脚の下腿及 び上ふくらはぎに固定する。各ストラップ部分（以下、単に「ストラップ」とも 称する）は、脚に巻きつけてその自由端２２ｃ又は２４ｃを脚の反対側で正面部 分２２ａ又は２４ａにオーバーラツプさせるのに）−分な長さを有している。

サポータ−の中央部分１４は、膝蓋骨を囲繞する円形開口４６を形成してもよい 。この「開口ｊ付きサポータ−の場合、膝蓋骨を側方から支持するために、又は 、膝蓋骨の周りの周辺組織をより直接的に支持するために開口４６の周縁に円形 のクッション又はバッドを縫い込むことが好ましい。

ストラップ２２ｂ、２４ｂは、脚の軸線に対してほぼ垂直に延長している。（図 ３及び４に示されるように、扁平に展開された状態では、ストラップ２２ｂ、２ ４ｂは、僅かに湾曲している、即ち僅かに湾曲した縁を有しているが、この湾曲 は、ファスナ一部を脚の傾斜した部分に巻きつけても脚の軸線に対しるファスナ 一部の垂直関係を維持するようにするためのものである。）各ストラップの自由 端２２ｃ、２４ｃには、例えば「ベルクロ」という商標名で販売されているファ スナー（マジックテープ）のフック型ファスナー突起配列体を担持した耳片２６ が縫いつけ又はその他の手段によって固着されている。耳片２６と一体のプラス チック製の微小フックの配列体が、後述するようにサポータ−の素材である可撓 性弾性材の積層シート３０のナイロン外被（外側層）２８に解放自在に係合する 。

シート３０を図３又は４に示されるように裁断することによって中央支持部分１ ４と、上下ファスナ一部２２．２４と、膝に整合する中央ファスナ一部３２を形 成する。これらの各部分１４，２２，２４．３２は、シート材３０の単一の一体 部片から形成するのが好ましいが、これらの各部分を別個の部材として形成し、 それらを１合又はその他の手段で接合することも本発明の範囲内である。たたし 、一体の一部片構造の方か、強度及び耐久性の点で優れているのみならず、各部 分の接合部の継目が皮膚に食込んだり、皮膚をこすったりすることがないので大 きな利点がある。

シート材３０は、伸長されたとき弾性力を発揮し、かつ、体熱な保持する弾性材 （好ましくはネオブレン）の中心層４２と、ネオブレンの両面にそれぞれ積層さ れた上述のナイロン外被（外側層）２８と、やはり好ましくはナイロン製の裏張 （内側層）２９から成る積層材である。ナイロン外被２８のナイロンは、織成さ れており、その織られたナイロン糸によって形成された微小な織り目を有してい るので、それ自体が上述したヘルクロファスナーのようなファスナーのフック型 ファスナー突起配列体を解放自在に係合させるループ型ファスナー突起を構成す る。しかも、ナイロンは、外被２８として使用された場合、優れた耐摩性を発揮 するとともに、サポータ−の上に着用された衣服の滑りを自由にし、サポータ− の外観をよくする６又、ナイロンは、裏張２９として使用された場合、サポータ −が着用者の皮膚をこすることによる刺激を軽減し、耐久性を高め、ネオブレン が皮膚に直接接触する場合より吸汗性がよい。外被及び裏張の材料としてナイロ ン以外の織物を用いることも可能ではあるが、通常、それらは、ナイロンに比へ て耐摩性が劣り、滑りが悪く、あるいは高価であるなどの欠点を有する。ただし 、より高い吸汗性と緩衝（クッション）性が必要とされる場合は、綿のテリーク ロスが裏張として使用するのに有利な織物の１例である。

本発明の主要な特徴は、中央ファスナ一部３２にある。中央ファスナ一部３２は 、その１対のストラップ部分３２ａ、３２ａを互いに引き寄せることによって膝 に整合させるので、その結果として、中央支持部分１４及びストラップ３２ａ、 ３２ａ自体が伸長する。この伸長が、膝蓋骨１５に直接圧縮力を及ぼす。この力 は、ストラップ部分３２ａと３２ａを互いに引き寄せる度合を変えることによっ て調節することができる。

所望の力が得られたならば、一方のストラップ部分３２ａの自由端に一端縁で縫 いつけられたベルクロファスナ−のフック型ファスナー突起配列体を担持した耳 片３４を他方のストラップ部分に係合させることによって両ストラップ部分の位 置を固定する。上側及び下側ファスナ一部に関連して先に述べたように、耳片３ ４のフック型ファスナー突起配列体は、相手のストラップ部分の外被２８の織物 の織り目に解放自在に掛止する。外被２８の織物自体がベルクロファスナ−のル ープ型ファスナー突起として機能するので、耳片３４は相手のストラップ部分３ ２ａに沿って任意の位置に位置づけすることができ、広範囲の調節を可能にする 。この調節自在性のおかげで、サポータ−を広範囲の大きさの脚にフィツトさせ ることができ、しかも、誂λたような優れたフィツト感を与えることができる。

又、膝のサイズは、負傷した部分が腫れ上がったり、時間の経過とともに腫れの 度合が変化したりすることなどにより変化するが、本発明のすポーターは、この 調節自在性のおかげで、膝のサイズの変化に合わせて容易に調節することができ る。（本発明の利点の幾つかは、慣用のループ型ファスナー突起を担持した耳片 又は帯片を相手のストラップ部分３２ａに接着又は縫いつけによって付設するこ とによっても得られるが、ループ型ファスナー突起担持部材をこのような態様に 付設すると、ストラップ部分３２ａの自由な伸長動作が阻害され、その結果、サ ポータ−１０が圧縮力を発揮する能力を低下させる。又、そのような構成は、サ ポータ−の調節自在性を減少させ、サポータ−を膝の周りで捻らせる傾向を有す る。） 図３及び４にみられるように、サポータ−の両側部に形成されたほぼＶ字形の切 り込み部３６．３８が、中央ファスナ一部３２と、上側及び下側ファスナ一部２ ２゜２４とを分離し、それぞれのファスナ一部を画定している。切り込み部３６ ．３８の頂点は、サポータ−を膝に装着したとき膝の直ぐ上又は下のところで脚 の正面又は側部に位置するように設計されている。又、各切り込み部３６．３８ の幅は、脚の膝の裏側のところで上下に隣接するファスナ一部との間にギャップ （図２参照）が生じるように定められている。例えば、成人用のサポータ−の場 合、ギャップの中間部分では切り込み部の上下方向の幅は、最大限約１ｉｎ（約 ２．５４ｃｍ）となるように定められている。この間隔の正確な値は、臨界的な 重要性をもつものではないが、膝が通常の運動範囲内で曲げられたときサポータ −が膝の裏側を挟んだり、こすったりすることを回避するのに十分なギャップ幅 にすべきである。

切り込み部３６．３８は、又、各ファスナ一部２２゜２４．３２の圧縮作用を互 いに隔離させる働きをするので、それらのファスナ一部が脚の軸線に対して垂直 に向けられていることと相俟って、各ファスナ一部２２，２４．３２の作用は他 のファスナーの作用から実質的に独立したものとなる。従って、本発明のサポー タ−の構成によれば、サポータ−が膝蓋骨及びその周辺組織に及ぼす保護作用力 又は治療作用力は、実質的にその目的だけに用いられ、サポータ−自体を脚の所 定位置に保持するための力として利用されない。換言すれば、膝蓋骨及びその周 辺組織に及ぼす保護作用力又は治療作用力は、主として中央ファスナ一部及びそ れに連接した中央支持部分１４によって受け持たれ、サポータ−の固定は、主と して上下ファスナー２２．２４によって行われる。

又、本発明によれば、従来の整形外科用器具とは異なり、ファスナ一部２２．２ ４が腿及びふくらはぎに沿ってあてがわれる上下方向の幅が比較的狭い（成人用 サポータ−で約１０．１６ｃｍ）であることに留意すべきである。本発明におい てはこのようにファスナ一部の上下幅を狭くすることができるのは、サポータ− の素材自体が弾性であること、各ファスナ一部がサポータ−と一体構造であるこ と、圧縮力を調節することができること、各ファスナ一部がその輪郭を各着用者 の脚の輪郭にフィツトさせることができるからである。

ストラップ部分２２ｂ、２４ｂは、それらのストラップ部分が伸長されて固定さ れる際サポータ−を捻ろうとする作用をバランスさせる（互いに相殺させる）た めにサポータ−の両側から延長させである。各ストラップ部分は、脚を取り巻く のに十分な長さとされている。各ストラップ部分２２ｂ、２４ｂの自由端に、ベ ルクロファスナ−のフック型ファスナー突起配列体を担持した耳片４０がその一 端縁に沿って口いつけられている。耳片４０．４０は、対応するファスナ一部２ ２．２４に所望の圧縮力が得られるようにそれぞれのストラップ部分２２ｂ、２ ４ｂを伸長させた位置に解放自在にかつ調節自在に固定する。耳片４０．４０は 、各ファスナ一部の正面部分２２ａ、２４ａの外被２８に直接係合する。各ファ スナ一部の圧縮力は、各ファスナ一部が取り巻く脚の部分の形状に合致するよう に変形することができる能力、及び、脚と裏張２９との滑り摩擦と相俟って、サ ポータ−を脚の所定位置に保持するのに十分な力である。従って、歩行、ランニ ング、登禦又はその他の運動中に脚を反復して運動させても、ファスナ一部２２ ．２４は、膝蓋骨上に位置するサポータ−の中央部分１４の位置を安定して保持 することかできる。

弾性材シート３０は、２．３８ｍｍ〜６．３５ｍｍの範囲、好ましくは約３．１ ７５ｍｍの均一な厚さを有するネオプレンのシートで形成された中心層４２を含 む積層体であることが好ましい。この積層体の外側層２８は、ナイロンであるこ とが好ましいが、任意の織成織物であってよい。織物の織り目は、耳片３４．４ ０．４０から突出した多数のプラスチック製フックを受容し保持するループとし て機能することができる。

シート３ｏは、図２．３に示されるように、簡単な一体部片として裁断される。

先に述べたように、この一体構成は、着用者の皮膚への継目の食い込みを回避し 、皮膚に対するすりむき作用を軽減する。又、この一体構成は、脚の周りに装着 されたとき、サポータ−全体をいかなる側方平面においても拘束することなく伸 長させることができる。更に、この構成は、中央部分１４を膝を覆う位置に固定 したままで、膝の曲げを吸収するのに十分な可撓性を与えるので、膝に余分な圧 力を加えることがなく、又、一方のファスナ一部を他方のファスナ一部の方へ引 き寄せることもない。

図４は、本発明の変型実施例によるサポータ−１０′を示す。この実施例のサポ ータ−１０’は、その中央支持部分１４ダツシユ′がシート材３０のむくの部分 で形成されており、膝蓋骨を受容する開口４６を有していない点を除いて、図１ 〜３の実施例のものと同じである。

図３及び４の同様な構成部分は、同じ参照番号で示されているか、図４の参照番 号にはダッシュか付されている斜上のように、本発明の弾性線サポータ−は、膝 蓋骨に衝接自在の直接的な圧縮力を与えることができ、膝蓋骨に圧縮力を与える 中央支持部分及び中央ファスナー郡部とは独立して調節することができるファス ナ一部によってサポータ−を脚の所定位置に保持することができる又、本発明の 膝サポータ−のファスナ一部は、個範囲の脚のサイズ及び形状に容易に合わせる ことができるので、成人用又は子供用というような大まかカテゴリーでそれぞれ 単一サイズで製造しても、はとんどの人にフィツトさせることができる。

本発明の膝サポータ−は、継目による皮膚への食い込みがなく、すりむき作用及 び発汗を抑え、膝を曲げたとき膝の裏側で皮膚を挾むことがない。又、このサポ ータ−は、膝の通常の運動を妨害することがなく、膝の部分において優先的に体 熱を保持する。

更に、本発明の膝サポータ−は、コンパクトであり、周知の材料及び製造法を用 いて簡単に製造することかできる。

以上、本発明を好ましい実施例に関連して説明したが、本発明は、ここに例示し た実施例の構造及び形態に限定されるものではなく、本発明の精神及び範囲から 逸脱することなく、いろいろな変更及び改変を加えることができる。例えば、中 央ファスナ一部は、上述の実施例では脚の裏側に固定される２つのストラップ部 分から成るものとして説明されたが、単位うのストラップ部分で構成しても同様 な機能が得られるであろう。又、上下ファスナ一部は、それぞれ、１対のストラ ップ部分で構成し、それらの端部を係合させるようにしてもよい。

更に、切り込み部３６．３８も、いろいろな形態とすることができ、例えば、実 質的にギャップを形成しない単なる切り込み線であってもよい。ただし、その場 合は、継目食い込みや、すりむき作用を起し易い。

又、上下ファスナ一部は、上下方向の安定化力を伝達する幅狭のストリップを介 して中央部分１４に連結してもよいが、できるだけ目立たないようにする。

ベルクロファスナ−のフック型ファスナー突起配列体担持材から成る耳片３４， ４０の代わりに、金属クリップ、留め金（バックル）、ビン、又はその他のいろ いろな締着具を用いることもできる。ただし、それらは、調節可能度合が低いこ と、コストが高いこと、弾性の素材自体を損傷する危険性があること等の欠点が 伴う。

補正書の写しくｖＡ訳文）提出書（特許法第１８４条の８）平成６年４月１１日

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. １．膝蓋骨及びその周辺組織を支持するために脚に固定される調節自在の膝サポ ーターであって、膝蓋骨上に被さる中央支持部分と、上縁部分及び下縁部分と、 膝蓋骨の両側の脚部分に沿って延長する両側側縁部分を有する可撓性の弾性材シ ートと、前記中央支持部分の上縁部分と下縁部分にそれぞれ連結された、該弾性 材シートから成る上側ファスナー部と下側ファスナー部と、 前記両側側縁部分の少なくとも一方の側縁部分のところで前記中央支持部分に連 結された中央ファスナー部と、 該弾性材シートを膝蓋骨の直ぐ上と直ぐ下で脚に固定するために前記上側ファス ナー部、下側ファスナー部及び中央ファスナー部を該弾性材シートに解放自在に 固定するための固定手段とから成り、前記中央支持部分は、前記中央ファスナー 部が伸長されたとき膝蓋骨を圧縮して直接支持するように伸縮自在であり、 前記中央ファスナー部、上側ファスナー部及び下側ファスナー部は、脚の軸線に 対してほぼ垂直方向に互いに独立して作動することができることを特徴とする膝 サポーター。
2. ２．前記中央支持部分、中央ファスナー部、上側ファスナー部及び下側ファスナ ー部は、互いに一体に形成されており、該中央ファスナー部を上側及び下側ファ スナー部の各々から分離するための切り込み部が形成されていることを特徴とす る請求の範囲第１項に記載の膝サポーター。
3. ３．前記切り込み部は、前記弾性材シートの縦方向の側縁から横方向に延長した ほぼＶ字形であることを特徴とする請求の範囲第２項に記載の膝サポーター。
4. ４．前記固定手段は、少なくとも一方の面にフック型ファスナー突起配列体を担 持したフック付き耳片と、該フック型ファスナー突起に係合する複数のループ型 ファスナー突起を有するループ付き部材から成り、該フック付き耳片とループ付 き部材とを互いに圧接させることにより、前記上側及び下側ファスナー部を脚の 周りに、そして前記中央ファスナー部を膝を覆って解放自在に固定することがで き、前記ループ付き部材に係合させるフック付き耳片の横方向の相対位置によっ て圧縮度を、従って、該上側及び下側ファスナー部及び前記中央ファスナー部が 伸長される度合を調節することができることを特徴とする請求の範囲第３項に記 載の膝サポーター。
5. ５．前記上側ファスナー部及び下側ファスナー部は各々、脚の周りに巻きつけ、 かつ、互いにオーバーラップさせるのに十分な横方向の長さを有するストラップ 部分を含むことを特徴とする請求の範囲第３項に記載の膝サポーター。
6. ６．前記可撓性の弾性材シートは、弾性材の中心層と、フック型ファスナー突起 に係合する織成織物の外被と、編織布で形成された裏張とから成る積層材である ことを特徴とする請求の範囲第１、第３、第４又は第５項に記載の膝サポーター 。
7. ７．前記シートの中心層は、ネオプレンであり、前記外被及び裏張はナイロン製 であることを特徴とする請求の範囲第６項に記載の膝サポーター。
8. ８．前記中央支持部分は、膝蓋骨を囲繞する開口を有していることを特徴とする 請求の範囲第１項に記載の膝サポーター。
9. ９．前記上側ファスナー部及び下側ファスナー部はそれぞれ、膝から上及び膝か ら下に約４ｉｎ（約１０１６ｃｍ）の上下方向の幅を有することを特徴とする請 求の範囲第６項に記載の膝サポーター。
10. １０．前記中央ファスナー部は、膝頭の真裏の部位において約２ｉｎ（約５．０ ８ｃｍ）の上下方向の幅を有し、中央ファスナー部の上下の前記各切り込み部は 、上下方向に約１ｉｎ（約２．５４ｃｍ）のギャップを画定することを特徴とす る請求の範囲第９項に記載の膝サポーター。