JP3207099B2 - 体形補整機能を有する被服 - Google Patents

体形補整機能を有する被服

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JP3207099B2 JP01920196A JP1920196A JP3207099B2 JP 3207099 B2 JP3207099 B2 JP 3207099B2 JP 01920196 A JP01920196 A JP 01920196A JP 1920196 A JP1920196 A JP 1920196A JP 3207099 B2 JP3207099 B2 JP 3207099B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体形補整機能を有
する被服に関するものであり、特に、腹部から脇ウエス
ト部分の贅肉をすっきりした形に整えるに有用な体形補
整機能を有する被服に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガードルなど例えば主に腹部
の膨出を押さえ、腹部の形を整える体形補整機能を有す
る被服は、特に女性の身体プロポーションをすっきりと
した美しい形に整えるために広く着用されており、近年
は男性にも贅肉(脂肪がついた部分)の形を整えるため
男性用のガードルなども予想外に急激に普及しつつあ
る。そのほかガードルに限らず腹部や臀部などの脂肪の
多い贅肉部分の形を整えるための体形補整機能を持たせ
た各種の被服も広く普及している。
【0003】主に腹部の膨出を押さえて腹部の形を整え
る機能を有する従来の被服の一例としてガードルを取り
上げて説明する.従来のガードルの代表的な一例の前側
から見た正面図を図25に、また、後側である背面図を
図26に示した。
【0004】図25、26に示したガードルは、腹部布
251、前脇から後脇をカバーする脇布252、後中心
近傍をカバーする後部布253、ウエスト位置裏側に取
り付けられたストレッチテープ254、クロッチ布25
5、前部裾布256からなり、257は脚部を出すため
の裾口を示している。そして、通常腹部の贅肉の膨出を
押さえるため、腹部布251は少なくともガードル横方
向には伸びがないか又は伸びの比較的少ない布が用いら
れるか、あるいはその裏側または表側に少なくともガー
ドル横方向には伸びがないか又は伸びの比較的少ない布
が当布として用いられている。この例では表側は被服縦
及び横方向に伸縮性を有する生地を用いその裏側に被服
縦及び横方向に非伸縮性のマーキゼットなどの生地を裏
打ちしている。また、前脇から後脇をカバーする脇布2
52や後部布253には、少なくともガードル横方向に
伸縮性の生地が用いられ、また、必要に応じてヒップア
ップ機能などを付与するために、脇布252などまたは
その一部には更に伸縮パワーを付与するための当布が用
いられたり、脇布252自体を伸縮パワーの強い生地を
用いることも行われている。そして図25、26に示し
た例においては前脇から後脇をカバーする脇布252の
後脇の一部の裏側にヒップアップ機能を付与するために
被服縦方向横方向共にやや伸びを有する当布258が裏
打ちされている。なお、この例における当布258は主
として一方向に伸縮性を有するパワーネットなどの編物
をその編物が編物本来の縦、横方向に対して斜め方向に
なる様に使用して裏打ちしてあり、その結果、裏打ち布
が被服の縦及び横方向共にやや伸びる様にして取り付け
ている。
【0005】腹部の贅肉の膨出を押さえる機能は、腹部
布251の下部はクロッチで固定され、上部はストレッ
チテープ254で締め付け、左右側は脇布252などの
伸縮パワーで緊締することにより、前後左右から総合的
に腹部布の周囲を緊締することにより腹部の贅肉の膨出
を押さえている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のガードルにおいては、全体的にかなりの締め付け
を行っているにもかかわらず、必ずしも腹部に十分な押
圧力が作用していなかったり、不必要な胃の一部下方部
分に押圧力が作用し着用感がよくないと言う問題があ
る。本発明者らがかかるガードルを人体に着用した場合
に人体のどの部分に圧力が掛かるか、圧力センサーを用
いた衣服設計用圧力分布装置により圧力分布を調査した
結果を図28に示した。図28は前記従来のガードルを
着用した場合の人体前部側の圧力分布を示す図である。
人体に掛かる圧力はAの部分が最も強く以下B、C、
D、E、Fの順に弱くなり、Fは圧力が最も弱いか又は
圧力が掛かっていない部分である。この図からも分かる
様に、A,Bのランクは腹部の一部であり、この様な圧
力分布では一応の腹部形状の補整は可能であるが、圧力
が分散しており、よりすっきりした補整を目的とする場
合には必ずしも十分ではない。また、ウエスト脇側も十
分な圧力が掛かっていない。しかも胃の下方部分にはC
ランクの圧力がかかる事になり、胃を圧迫しており着用
感が低下すると言う問題がある。下腹部まで圧力がかか
る様に更に全体のパワーを高くした場合には胃の下方部
分その他不必要な部分の圧力も高くなり、しかも全体的
に圧力が分散してしまっているので、着用感が悪くなる
割りにはそれ程大きな補整機能が期待できないと言う問
題がある。
【0007】本発明は下腹部からウエスト脇にまで至る
方向に十分な圧力が効率良く掛かり、腹部とウエスト脇
部の贅肉を形よく押さえ、下腹部を含む腹部からウエス
ト部分の形状をよりすっきりと美しく補整でき、しかも
胃の下方部分には余り圧力が掛からず着用感の低下の少
ない体形補整機能を有する被服を提供する事を目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、 (1)本発明の体形補整機能を有する被服は、少なくと
もウエスト部分と腹部をカバーする被服であって、腹部
をカバーする腹部布のウエスト位置よりやや下方のほぼ
腹部中央部近傍脇から出発して被服本体の少なくとも脇
近傍まで至る少なくとも長さ方向に伸縮可能なやや広幅
の左右の第1のストレッチ性帯状体を備え、前記第1の
ストレッチ性帯状体は、前部から脇近傍に至るに従って
上方へ斜行して脇近傍でほぼウエスト位置近傍の高さに
至り、また前記腹部布のウエスト位置近傍脇から、ほぼ
ウエスト位置に沿って被服本体の脇近傍に至る少なくと
も長さ方向に伸縮可能なやや広幅の左右の第2のストレ
ッチ性帯状体を具備してなり、前記第1のストレッチ性
帯状体と前記第2のストレッチ性帯状体とは部分的に重
なっている体形補整機能を有する被服である。
【0009】本発明の被服に於いては、第1のストレッ
チ性帯状体がやや広幅で主として第1のストレッチ性帯
状体が腹部布をその両側から脇斜め上方向に引っ張る作
用をするので、加圧快適部分である中腹部から下腹部に
圧力が十分にかかり、しかも胃の下部に相当する部分に
は余り押圧力がかからない。そしてウエストのサイド
を、主としてやや広幅の第2のストレッチ性帯状体で押
さえるのでウエストの脇の贅肉のたるみを押さえる事が
できウエストラインもスッキリとした美しい形に整える
事が出来る。しかも第1と第2のストレッチ性帯状体は
重なりにより略V字状になっているので安定して腹部布
に第1と第2のストレッチ性帯状体の伸縮パワーがかか
り脇側もV字の重なりで広くサポートできるので、総合
的には下腹部からウエスト脇にまで至る方向に十分な圧
力が効率良く掛かり、腹部とウエスト脇部の贅肉を形よ
く押さえ、下腹部を含む腹部とウエスト部分の形状をよ
りすっきりと美しく補整でき、しかも胃の下方部分には
余り圧力が掛からず着用感の低下の少ない体形補整機能
を有する被服を提供できる。
【0010】(2)本発明の体形補整機能を有する被服
に於いては、第1のストレッチ性帯状体が、幅が2〜1
0cmのストレッチ性帯状体であることが好ましい。第
1のストレッチ性帯状体をかかる範囲の幅とする事によ
り、体形補整に必要な伸縮パワーを発揮でき、また余り
伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下する恐れもなく、し
かもウエスト脇部にやや広範囲に渡って伸縮パワーを掛
けることができ、ウエスト脇の贅肉も逃げないように広
幅に押さえてすっきりした形に補整でき好ましい。
【0011】(3)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いては、第1のストレッチ性帯状体が、幅が
3〜5cmのストレッチ性帯状体であることが好まし
い。第1のストレッチ性帯状体をかかる範囲の幅とする
事により、体形補整に必要な伸縮パワーを十分に発揮で
き、また余り伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下する恐
れもなく、また、ストレッチ性帯状体の幅が広過ぎて違
和感が生じることもなく、しかもウエスト脇部にやや広
範囲に渡って伸縮パワーを掛けることができ、ウエスト
脇の贅肉も逃げないように広幅に押さえてすっきりした
形に補整でき好ましい。
【0012】(4)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いては、第2のストレッチ性帯状体が、幅が
2〜10cmのストレッチ性帯状体であることが好まし
い。第2のストレッチ性帯状体をかかる範囲の幅とする
事により、体形補整に必要な伸縮パワーを発揮でき、ま
た余り伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下する恐れもな
く、しかもウエスト脇部にやや広範囲に渡って伸縮パワ
ーを掛けることができ、ウエスト脇の贅肉も逃げないよ
うに広幅に押さえてすっきりした形に補整でき好まし
い。
【0013】(5)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いては、第2のストレッチ性帯状体が、幅が
3〜5cmのストレッチ性帯状体であることが好まし
い。第2のストレッチ性帯状体をかかる範囲の幅とする
事により、体形補整に必要な伸縮パワーを適度に発揮で
き、また余り伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下する恐
れもなく、また、ストレッチ性帯状体の幅が広過ぎて違
和感が生じることもなく、しかもウエスト脇部にやや広
範囲に渡って伸縮パワーを掛けることができ、ウエスト
脇の贅肉も逃げないように広幅に押さえてすっきりした
形に補整でき好ましい。
【0014】(6)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いては、腹部布またはその当て布が少なくと
も被服横方向に伸びのない生地からなることが好まし
い。かかる態様とすることにより、第1ないし第2のス
トレッチ性帯状体の伸縮パワーが腹部において十分に機
能し、効果的にお腹押さえの機能を発揮でき、腹部の膨
出を補整して、よりすっきりした形の腹部形状とするこ
とができ好ましい。
【0015】(7)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いては、腹部布またはその当て布以外の被服
本体の主要部分を構成する生地が少なくとも被服横方向
に伸びを有する生地からなることが好ましい。
【0016】かかる態様とすることにより、被服を着用
する場合や脱衣する場合に、被服横方向に広げて着脱で
きるので、着脱が容易にできることと、着用した場合に
被服が身体によくフィットするので好ましい。
【0017】(8)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いては、第1及び第2のストレッチ性帯状体
の長さ方向の伸縮パワーが、被服本体を構成する生地の
うち少なくとも被服横方向に伸びを有する生地で構成さ
れる部分の生地の横方向の伸縮パワーとほぼ同等かそれ
よりも大きな伸縮パワーを有するストレッチ性帯状体か
らなることが好ましい。
【0018】かかる態様とすることにより、前記本発明
の目的とする必要な伸縮パワーを十分発揮し得る。例え
ば被服本体を構成する生地のうち少なくとも被服横方向
に伸びを有する生地に重ねてその生地の横方向の伸縮パ
ワーと同等の伸縮パワーを有するストレッチ性帯状体を
使用した場合には、理論的にはその重なった部分は2重
のパワーが発揮されるので2倍の伸縮パワーが発揮され
ることになるからである。ただ、第1のストレッチ性帯
状体の主として被服前側部分は、ストレッチ方向がやや
斜め方向になっているので必ずしも単純に2倍にはなら
ないが、更に第2のストレッチ性帯状体の伸縮パワーも
加味されることを考慮すれば、必要なパワーが発揮され
る。
【0019】(9)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いては、第1のストレッチ性帯状体が、前部
から脇近傍を通り更に後中心のウエスト位置まで伸びて
いるストレッチ性帯状体であることが好ましい。
【0020】かかる態様とすることにより、より強力な
腹部押圧機能が発揮され、よりすっきりした腹部体型補
整機能を発揮し得ると共に、胃の下方部分には強力な押
圧力が掛からず、着用感を低下させることがない。これ
は、第1のストレッチ性帯状体が腹部布のウエスト位置
よりやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇から出発して被服
本体の少なくとも脇近傍に向かって上方へ斜行している
ため、前中心近傍のウエストをきつく締めることがない
からである。また、第1のストレッチ性帯状体は、前部
から脇近傍を通り更に後中心まで長めに伸びているの
で、人体の脇から更に後側のウエスト近傍の体型を補整
するパワーが発揮でき、よりウエストをすっきりした形
に補整でき好ましい。
【0021】(10)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いては、第1及び第2のストレッチ性帯状
体は、それぞれその上辺部と端部は被服本体布に縫製さ
れているが下辺部は被服本体布に縫製されていない状態
で被服本体を構成する生地に取り付けられていることが
好ましい。
【0022】かかる態様とすることにより、ストレッチ
性帯状体の下辺部も被服本体布に縫製した場合に比べて
伸縮パワーがストレッチ性帯状体長手方向に均等に分散
されて掛かり、伸縮パワーが被服本体を構成する生地に
拘束されて、十分な伸縮パワーの発現が阻害される恐れ
も無く好ましい。また、ストレッチ性帯状体と被服本体
布が別個に伸縮したり、相互に厳格に拘束されずにそれ
ぞれにかかる応力に応じて対応し得るので、運動した時
に不必要な引きつれなどがなく、運動追従性がより良好
になり好ましい。
【0023】(11)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いては、第2のストレッチ性帯状体がやや
弛みを持たせて取り付けられていることが好ましい。か
かる態様とすることにより、第1のストレッチ性帯状体
の伸縮パワーが強めに発揮されるので、第1のストレッ
チ性帯状体により、しっかりと腹部を押さえ、腹部の形
をすっきりと整えると共に、胃の下部に不必要な伸縮パ
ワーがより掛かりにくく、且つ、脇ウエストに食み出し
ている贅肉をなだらかに押さえることができ、より美し
いウエスト形状を実現でき好ましい。
【0024】(12)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いては、第2のストレッチ性帯状体が、そ
の伸縮パワーが第1のストレッチ性帯状体より弱いこと
が好ましい。
【0025】かかる態様とすることにより、上記と同様
に第1のストレッチ性帯状体の伸縮パワーが強めに発揮
されるので、第1のストレッチ性帯状体により、しっか
りと腹部を押さえ、腹部の形をすっきりと整えると共
に、胃の下部に不必要な伸縮パワーがより掛かりにく
く、且つ、脇ウエストに食み出している贅肉をなだらか
に押さえることができ、より美しいウエスト形状を実現
でき好ましい。
【0026】(13)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いては、少なくともウエスト部分と腹部を
カバーする被服が、ガードル、パンツまたはショーツ、
ボディスーツ、ウエストニッパー、ビスチェ、ロングラ
インブラジャー、キャミソール、水着、スパッツ、タイ
トスカート、スラックスから選ばれた被服であることが
好ましい。
【0027】これらの被服は人体の肌に直接接して着用
されるか肌側に近い部分に着用される被服あるいは比較
的タイトに設計されて人体にフィットさせて着用される
被服であり、本発明の前述したような、下腹部からウエ
スト脇にまで至る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、
腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹部を含
む腹部からウエスト部分の形状をよりすっきりと美しく
補整できる機能が効率よく発揮でき好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明は少なくともウエスト部分
と腹部をカバーする被服に適用でき、具体的には例えば
ガードル、パンツまたはショーツ、ボディスーツ、ウエ
ストニッパー、ビスチェ、ロングラインブラジャー、キ
ャミソール、水着、スパッツ、タイトスカート、スラッ
クス、タンガーショーツまたはタンガーガードルなどが
あげられる。本発明の被服はこれらの具体例に限定され
るものではないが、特に上記に具体的に例示した被服は
肌に直接触れるか、または、肌に近い部分に着用される
か、あるいは、比較的タイトに設計されている被服であ
り、したがって本発明の前述したような、下腹部からウ
エスト脇にまで至る方向に十分な圧力が効率良く掛か
り、腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹部
を含む腹部とウエスト部分の形状をよりすっきりと美し
く補整できる機能が効率よく発揮される被服であり好ま
しい。
【0029】かかる本発明の被服に於いて腹部布または
必要に応じて用いられるその当て布は少なくとも被服横
方向に伸びがないか又は比較的伸びの少ない生地からな
ることがおなか押さえの機能をより強力に発揮させるに
は好適である。尚、縦方向には伸びがあってもよく、
又、必要に応じて縦方向にも伸びの少ないまたは伸びの
ない生地を用いることもできる。
【0030】腹部布は、少なくとも腹部をカバーしてい
るパーツを指し、被服の種類によっては、例えば後述す
るボディスーツ、ビスチェ、ロングラインブラジャー、
キャミソール、水着などの如く、この腹部布が更に連続
して他の部分、例えば前側のウエストから上の乳房カッ
プに至るまでの前中心側をカバーしている身頃生地を兼
ねていてもよく、もちろんこれらが連続した一枚生地で
ないように接ぎを入れて腹部以外はそれぞれの被服の種
類に応じて別の性質の生地を用いて構成してもよい。少
なくとも被服横方向に伸びがないか又は比較的伸びの少
ない生地からなる腹部布または必要に応じて用いられる
その当て布の具体例は、被服の種類によっても異なり特
に限定するものではないが、従来よりこれらの部分に用
いられている少なくとも被服横方向に伸びがないか又は
比較的伸びの少ない生地を用いることができ、具体的に
は、例えばポリウレタン繊維含有のマーキゼット、トリ
コネットなどのワンウェイストレッチ性の布、あるい
は、一方向には伸縮性を有しそれとほぼ直角方向にも多
少伸縮性を有するポリウレタン繊維含有のプレーンパワ
ーネットなどの布や、ポリウレタンフォームなどの熱可
塑性樹脂類からなるシート状物などが挙げられる。
【0031】腹部布以外の被服本体の他の部分の生地
は、もちろん被服の種類によって乳房カップその他など
細部は異なるが、主要部分を構成する身頃生地は、少な
くとも被服横方向に伸びを有する生地が好ましく、もち
ん更に縦方向など他の方向にも伸びを有するツーウェイ
やマルチウェイストレッチ性でもよい。このように腹部
布以外の被服本体の他の主要部分の生地を少なくとも被
服横方向に伸びを有する生地とすることにより、被服を
着脱する場合に容易に横方向に広げて着脱できるので、
着脱が容易になるとともに、伸縮力により身体にフィッ
トしやすくなり好ましい。かかる少なくとも被服横方向
に伸びを有する生地の具体例としては被服の種類によっ
ても異なり特に限定するものではないが、従来よりこれ
らの部分に用いられている少なくとも被服横方向に伸び
を有する生地を用いることができ、具体的には、ポリウ
レタン繊維含有ラッセル編物であるポリウレタン繊維含
有パワーネットや、ポリウレタン繊維含有トリコット編
物であるポリウレタン繊維含有ツーウェイトリコット編
物、あるいはポリウレタン繊維含有ベアー天竺などが好
ましく用いられる。パワーネットの種類としては例えば
プレーンパワーネット、サテンパワーネット、ツーウェ
イラッセル、“トリスキン”(ト部株式会社の商標)な
どが挙げられる。
【0032】本発明の被服に用いられる第1のストレッ
チ性帯状体は、腹部布のウエスト位置よりやや下方のほ
ぼ腹部中央部近傍脇から出発して被服本体の少なくとも
脇近傍まで至り、脇近傍でほぼウエスト位置近傍の高さ
になるように前部から脇近傍方向に上方へ斜行してお
り、より好ましくは更に後中心のウエスト位置まで伸び
ている事がより優れた伸縮パワーを付与し、よりスッキ
リした腹部と脇ウエストの美しい形を整える補正機能を
発揮できるので好ましい。この場合には、第1のストレ
ッチ性帯状体は、前側の腹部布の脇から次第にほぼ斜め
上に斜行して後中心部でウエスト位置の高さになっても
よい。また、もちろん必要に応じて第1のストレッチ性
帯状体は、被服の脇近傍と後中心部の間の任意の位置ま
での長さとすることができる。
【0033】本発明の被服に用いられる第2のストレッ
チ性帯状体は、前記腹部布のウエスト位置近傍脇から、
ほぼウエスト位置に沿って被服本体の脇近傍に至る位置
に設けられている。そして特に第2のストレッチ性帯状
体はやや弛みを持たせて取り付けられている事が好まし
く、こうする事により第1のストレッチ性帯状体よりも
その伸縮パワーが若干弱められるので脇ウエストの贅肉
を第1のストレッチ性帯状体より柔らかに押さえて脇ウ
エストのはみ出した贅肉の形をスムースになだらかな形
に美しく整えることができ好ましい。また、第2のスト
レッチ性帯状体はやや弛みを持たせて取り付ける代わり
に、第2のストレッチ性帯状体が、その伸縮パワーが第
1のストレッチ性帯状体より弱い伸縮パワーを有するス
トレッチ性帯状体で構成する事も好ましいし、また、第
2のストレッチ性帯状体に弛みを持たせて取り付け且つ
その伸縮パワーが第1のストレッチ性帯状体より弱い伸
縮パワーを有するストレッチ性帯状体で構成してもよ
い。第2のストレッチ性帯状体はほぼウエスト位置に沿
って設けられており、腹部布のウエスト位置近傍脇から
被服本体の脇近傍に至る部分までをカバーするように設
けられれば十分であり、更に脇近傍から後中心まで特に
延長して設ける必要はない。この部分は余り強いパワー
を掛けすぎてもかえって着用感の低下につながる恐れが
ある。もちろん脇近傍とは人体の真横より若干後ろまで
伸びている事も含む意味であり若干真横より少し後ろ側
にまで伸びている事は好ましい。
【0034】本発明の被服に用いられる第1のストレッ
チ性帯状体ならびに第2のストレッチ性帯状体はやや広
幅である事が必要であり、余り幅が狭過ぎると、伸縮パ
ワーが十分発揮出来なかったり、幅狭で伸縮パワーの強
いものを使用すると身体に食い込みやすく着用感が低下
する問題がある。また、脇ウエストの贅肉をきれいに押
さえてスッキリした美しいウエストに補整する事が難し
くなる。
【0035】第1のストレッチ性帯状体の幅としては2
〜10cm程度が好ましく、より好ましくは3〜5cm
程度である。第2のストレッチ性帯状体の幅としては2
〜10cm程度が好ましく、より好ましくは3〜5cm
程度である。そして、第1のストレッチ性帯状体と第2
のストレッチ性帯状体の幅は必ずしも同一である必要は
なく、例えば第2のストレッチ性帯状体の伸縮パワーを
第1のストレッチ性帯状体の伸縮パワーよりも弱めにす
る場合にその手段の1つとして、第2のストレッチ性帯
状体の幅を第1のストレッチ性帯状体の幅よりも狭くす
るなどの手法を採用してもよい。
【0036】第1のストレッチ性帯状体ならびに第2の
ストレッチ性帯状体は本発明の被服本体を構成する例え
ば表生地などに取り付けられているが、ストレッチ性帯
状体の周囲全体を被服本体布に縫製により取り付けても
よいが、好ましくは、それぞれその上辺部と端部は被服
本体布に縫製されているが下辺部は被服本体布に縫製さ
れていない状態で被服本体を構成する生地に取り付けら
れていることが、ストレッチ性帯状体の伸縮パワーが均
等にかかりやすく好ましい。また、ストレッチ性帯状体
が本来持っている伸縮パワーも被服本体生地に制限され
たりしないので全周囲が本体生地に縫製されているもの
に比べて十分に発揮されやすく好ましい。また、ストレ
ッチ性帯状体と被服本体布が別個に伸縮したり、相互に
厳格に拘束されずにそれぞれにかかる応力に応じて対応
し得るので、運動した時に不必要な引きつれなどがな
く、運動追従性がより良好になり好ましい。
【0037】また、第1のストレッチ性帯状体ならびに
第2のストレッチ性帯状体は、通常は被服本体布の裏側
に取り付けられることが多いが、場合により両者とも被
服本体布の表側に取り付けたり、いずれか一方を表側に
他方を裏側に取り付けてもよい。
【0038】第1のストレッチ性帯状体ならびに第2の
ストレッチ性帯状体は少なくとも長さ方向に伸縮可能な
ストレッチ性帯状体であり、少なくとも長さ方向に伸縮
可能であれば他の方向には非伸縮性でも伸縮性を有して
いてもよい。そしてこのストレッチ性帯状体の長さ方向
の伸縮パワーは所定の部分をパワーアップできればよ
い。そして被服本体を構成する生地のうち少なくとも被
服横方向に伸びを有する生地で構成される部分の生地の
横方向の伸縮パワーとほぼ同等かそれよりも大きな伸縮
パワーを有することが好ましい。もちろんこれより伸縮
パワーが小さいものも使用できるが、伸縮パワーの小さ
いものは少し伸ばした状態で被服本体に取り付ければパ
ワーをアップすることもできる。
【0039】ストレッチ性帯状体が前記本体生地の横方
向の伸縮パワーと同等であっても差し支えないのは本体
生地の伸縮パワーと多重に伸縮パワーが発揮されてスト
レッチ性帯状体が取り付けられた部分の伸縮パワーは前
述した様におよそ2倍になるからである。
【0040】第1のストレッチ性帯状体または第2のス
トレッチ性帯状体としては、ガードルなどのウエスト部
分に用いられているゴムないしポリウレタン繊維その他
の弾性繊維入りのストレッチテープを広幅にしたものが
伸縮パワーが十分発揮されて特に好ましいが、何等これ
に限定されるものではなく、例えばポリウレタン繊維含
有ラッセル編物であるポリウレタン繊維含有パワーネッ
トや、ポリウレタン繊維含有トリコット編物であるポリ
ウレタン繊維含有ツーウェイトリコット編物、あるいは
ポリウレタン繊維含有ベアー天竺などの伸縮性編物また
は伸縮性織物を用いて帯状にして用いてもよい。パワー
ネットの種類としては例えばプレーンパワーネット、サ
テンパワーネット、ツーウェイラッセル、“トリスキ
ン”(ト部株式会社の商標)などが挙げられ、特に限定
するものではないがパワーネットを用いる場合には、プ
レーンパワーネットが好ましく用いられる。
【0041】尚、本発明の目的を阻害しない範囲に於い
て必要に応じ第1のストレッチ性帯状体及び/または第
2のストレッチ性帯状体に部分的にこれらのストレッチ
性帯状体の伸縮を止めるように、伸縮性のないマーキゼ
ットやトリコネットその他の当て布を縫着したり、樹脂
を溶着あるいは含浸したり、ボーンなどを付けてウエス
トサポート力を増加して補整機能を増大させたり、これ
らのストレッチ性帯状体の折れ曲りを防止したりするこ
ともできる。特に限定するものではないが、この様に部
分的にストレッチ性帯状体の伸縮を止める場合、それぞ
れのストレッチ性帯状体の面積の50%以下の範囲の部
分で上記の様な処理をすることが好ましい。
【0042】以下、本発明の被服を具体例を挙げて説明
するが本発明は何等この具体例のみに限定されるもので
はない。図1〜3は本発明のタンガーショーツの表側に
現れている本体布のみを表示した図であり、図1が前側
から見た図(正面図)、図2が後側から見た図(背面
図)、図3が左側面図である。タンガーショーツに裏打
ちされている第1、第2のストレッチ性帯状体をこれら
の図に直接書き込むと、タンガーショーツの表側に現れ
ている本体の構造と重なってどこまでが本体布か理解し
にくくなるので、このタンガーショーツのみまず第1、
第2のストレッチ性帯状体を外した状態での図を示した
ものである。1が腹部布でありこの腹部布1は少なくと
も横方向に伸びがないか又は比較的伸びの少ない生地か
ら構成されている。前述した様に腹部布1として横方向
に伸縮性の布を用いた場合には、少なくとも横方向に伸
びがないか又は比較的伸びの少ない生地を表側かまたは
裏側に重ねて取り付けておく。この腹部布1は下部クロ
ッチ部分で後側の後中心布2に縫製されている。後中心
布2は縦横両方向に伸縮性の生地を用いることがフィト
性や履き心地が良く好ましい。
【0043】3、4は腹部脇から後中心ウエスト近傍を
カバーする布で3が脇布、4が後上部布である。この例
では脇布3と後上部布4とは接ぎライン5で接ぎ合わさ
れているが、脇布3と後上部布4とは接ぎの無い一体の
布で構成しても良い。6は後上部布4、4を互いに接ぎ
合わせている接ぎラインを示している。7は後中心布2
と後上部布4、4との接ぎラインを示している。
【0044】図3の8は足を出すための穴でありこの穴
8はかなり大きいので臀部の両脇のかなりの部分や脇下
腹部から太ももも露出することになる。その意味ではこ
のタンガーショーツは本発明の腹部とウエスト脇部の贅
肉を形よく押さえ、下腹部からウエスト部分の形状をよ
りすっきりと美しく補整できる被服の最も簡素な被服の
一例と言える。
【0045】次に図4〜図6に上述した図1〜3のタン
ガーショーツに本発明で用いる第1、第2のストレッチ
性帯状体を書き込んで表示した本発明の被服の一例であ
るタンガーショーツを示した。図4が前側から見た図
(正面図)、図5が後側から見た図(背面図)、図6が
左側面図である。(これらの図においては、図1〜3に
示した本体布や接ぎの部分を示す符号を記載すると複雑
で分かりにくくなる部分もあるので一部省略している
が、図1〜3と同一である。)。
【0046】10がタンガーショーツの図1〜3で示し
た本体布の裏側に裏打ちされた第1のストレッチ性帯状
体であり、第1のストレッチ性帯状体10はこの態様に
おいては腹部布1のウエスト位置よりやや下方のほぼ腹
部中央部近傍脇にその端が縫製されてこの部分から出発
して被服本体の脇を通り更に後中心のウエスト位置まで
斜め上に斜行して伸びており、ほぼ脇近傍からウエスト
位置近傍の高さに至っている。そして第1のストレッチ
性帯状体10の他の端部は後中心の接ぎライン6の位置
で互いに接ぎ合わされていると共にその位置で本体布で
ある後上部布4、4に縫製されている。なお、この態様
においては第1のストレッチ性帯状体10の上辺部と両
端部は本体布に縫製されているが下辺部は本体布に縫製
されていない。
【0047】次に11がタンガーショーツの図1〜3で
示した本体布の裏側に裏打ちされた第2のストレッチ性
帯状体であり、第2のストレッチ性帯状体11は前記腹
部布1のウエスト位置近傍脇にその端が縫製されてこの
部分から、ほぼウエスト位置に沿って被服本体の脇近傍
に至っている。この態様の場合は被服本体の真横より若
干後側まで伸びている。そして接ぎライン5の位置でそ
の他方の端は本体布に縫製されている。なお、この態様
においては第2のストレッチ性帯状体11は、その上辺
部と両端部は被服本体布に縫製されているが下辺部は被
服本体布に縫製されていない。また、第2のストレッチ
性帯状体11は、やや弛みを持たせて取り付けられてい
る。なお、この態様においては第1及び第2のストレッ
チ性帯状体として、ポリウレタン繊維入りの伸縮性織物
からなる幅5cmのストレッチテープを用いた。
【0048】このタンガーショーツは下腹部からウエス
ト脇にまで至る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、下
腹部を含む腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、
下腹部からウエスト部分の形状をよりすっきりと美しく
補整でき、しかも胃の下方部分には余り圧力が掛からず
着用感のすぐれたものであった。
【0049】次に図7〜図9に本発明の体形補整機能を
有する被服の一例であるガードルを示した。図7が前側
から見た図(正面図)、図8が後側から見た図(背面
図)、図9が左側面図である。
【0050】図7〜9に示したガードルは、腹部布2
1、前脇から後脇をカバーする脇布22、後中心近傍を
カバーする後部布23、クロッチ布25、前部裾布26
からなり、27は脚部を出すための裾口を示している。
(尚、図7においては裾口27の下方部にクロッチ布2
5の後側の上端の接ぎラインが見えるはずであるが図示
するとかえって分かりづらくなるので図示を省略してい
る。) そして、腹部布21は少なくともガードル横方向には伸
びがないか又は比較的伸びの少ない布が用いられるか、
あるいはその裏側または表側に少なくともガードル横方
向には伸びがないか又は比較的伸びの少ない布が当布と
して用いられている。この例では表側はガードル縦及び
横方向に伸縮性を有する生地を用いその裏側に縦及び横
方向に非伸縮性のマーキゼットなどの当布21aを裏打
ちしている(但し、図9では当布21aの図示を省略し
ている。)。また、前脇から後脇をカバーする脇布22
や後部布23には、少なくともガードル横方向に伸縮性
の生地が用いられ、また、この例では前脇から後脇をカ
バーする脇布22の後脇の一部の裏側にヒップアップ機
能を付与するためにガードル縦方向横方向共にやや伸び
を有する当布28が裏打ちされている。なお、この例に
おける当布28は主として一方向に伸縮性を有するパワ
ーネットなどの編物をその編物が編物本来の縦、横方向
に対して斜め方向になる様に使用して裏打ちしてあり、
その結果、当布28がガードルの縦及び横方向共にやや
伸びる様にして取り付けられている(但し、図7、図9
では当布28の図示を省略している。)。
【0051】10がガードルの本体布の裏側に裏打ちさ
れた第1のストレッチ性帯状体であり、第1のストレッ
チ性帯状体10はこの態様においては腹部布21のウエ
スト位置よりやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇(接ぎラ
イン30上)にその端が縫製されてこの部分から出発し
てガードル本体の脇を通り更に後中心のウエスト位置ま
で斜め上に斜行して伸びており、ほぼ脇近傍からウエス
ト位置近傍の高さに至っている。そして第1のストレッ
チ性帯状体10の他の端部は後中心の接ぎライン29の
位置で互いに接ぎ合わされていると共にその位置でガー
ドル本体布の後部布23に縫製されている。なお、この
態様においては第1のストレッチ性帯状体10の上辺部
と両端部は本体布に縫製されているが下辺部は本体布に
縫製されていない。
【0052】次に11がこのガードルの本体布の裏側に
裏打ちされた第2のストレッチ性帯状体であり、第2の
ストレッチ性帯状体11は前記腹部布21のウエスト位
置近傍脇(接ぎライン30上)にその端が縫製されてこ
の部分から、ほぼウエスト位置に沿って被服本体の脇近
傍に至っている。この態様の場合は被服本体の真横より
若干後側まで伸びている。そして接ぎライン31の位置
でその他方の端は本体布に縫製されている。なお、この
態様においては第2のストレッチ性帯状体11は、その
上辺部と両端部は被服本体布に縫製されているが下辺部
は被服本体布に縫製されていない。また、第2のストレ
ッチ性帯状体11は、やや弛みを持たせて取り付けられ
ている。また、この態様においては第1及び第2のスト
レッチ性帯状体として、ポリウレタン繊維入りの伸縮性
織物からなる幅5cmのストレッチテープを用いた。
【0053】このガードルは下腹部からウエスト脇にま
で至る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、下腹部を含
む腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹部か
らウエスト脇部分にいたる腹部とウエスト部分の形状を
よりすっきりと美しく補整でき、しかも胃の下方部分に
は余り圧力が掛からず着用感のすぐれたものであった。
【0054】前記ガードルを人体に着用した場合に人体
のどの部分に圧力が掛かるか、圧力センサーを用いた衣
服設計用圧力分布装置により圧力分布を調査した結果を
図27に示した。図27は前記のガードルを着用した場
合の人体前部側の圧力分布を示す図である。人体に掛か
る圧力はAの部分が最も強く以下B、C、D、E、Fの
順に弱くなり、Fは圧力が最も弱いか又は圧力が掛かっ
ていない部分である。この図からも分かる様に、Aラン
クの伸縮パワーが下腹部からウエスト脇部まで効率よく
掛かっており、しかも胃の下方部分には余り圧力が掛か
らず着用感にすぐれ、下腹部も含めて腹部からウエスト
脇部分にいたる人体の形状をよりすっきりと美しく補整
できることが分かる。
【0055】次に図10〜図12に本発明の体形補整機
能を有する被服の一例であるガードルの別の一例を示し
た。図10が前側から見た図(正面図)、図11が後側
から見た図(背面図)、図12が左側面図である。
【0056】図10〜12に示したガードルは、第1の
ストレッチ性帯状体10が腹部布21のウエスト位置よ
りやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇にその端が縫製され
てこの部分から出発してガードル本体の脇近傍まで伸び
ていて接ぎライン31の位置でその他方の端が本体布に
縫製されている点が図7〜9に示したガードルと異な
り、第1のストレッチ性帯状体10が後中心まで到達し
ていない点を除いてその他の点は図7〜9に示したガー
ドルと実質上同一であるので、同一部分は同一の符号を
付して詳細説明を省略した。このガードルにおいては第
1のストレッチ性帯状体10の長さが短いので若干伸縮
パワーが弱められるが、下腹部からウエスト脇にまで至
る方向に圧力が効率良く掛かり、下腹部を含む腹部とウ
エスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹部からウエスト
脇部分にいたる腹部とウエスト部分の形状をすっきりと
美しく補整でき、しかも胃の下方部分には余り圧力が掛
からず、第1のストレッチ性帯状体10の長さが短いの
で着用感の点ではよりすぐれたものとなった。
【0057】次に図13〜図15に本発明の体形補整機
能を有する被服の一例であるボディスーツを示した。図
13が前側から見た図(正面図)、図14が後側から見
た図(背面図)、図15が左側面図である。
【0058】図13〜15に示したボディスーツは、腹
部布21、前脇から後脇をカバーする脇布22、後中心
近傍をカバーする後部布23、クロッチ布25、乳房カ
ップ部40、ストラップ(肩紐)41からなり、27は
脚部を出すための裾口を示している。腹部布21は、前
述のガートルと異なり、乳房カップ部40の下辺位置ま
で上方に伸びている。そしてこの例では左右対称の腹部
布パーツが前中心接ぎライン42で接ぎ合わされて腹部
布21を構成している。
【0059】そして、腹部布21は少なくともボディス
ーツ横方向には伸びがないか又は比較的伸びの少ない布
が用いられるか、あるいはその裏側または表側に少なく
ともボディスーツ横方向には伸びがないか又は比較的伸
びの少ない布が当布として用いられている。この例では
前者を採用した。また、前脇から後脇をカバーする脇布
22や後部布23には、少なくともボディスーツ横方向
に伸縮性の生地が用いられ、また、この例では図示して
いないが脇布22の後脇の一部の裏側にヒップアップ機
能を付与するために適宜当布などを裏打ちすることは任
意である。
【0060】10がボディスーツの本体布の裏側に裏打
ちされた第1のストレッチ性帯状体であり、第1のスト
レッチ性帯状体10はこの態様においては腹部布21の
ウエスト位置よりやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇(接
ぎライン30上)にその端が縫製されてこの部分から出
発してボディスーツ本体の脇を通り更に後中心のウエス
ト位置まで斜め上に斜行して伸びており、ほぼ脇近傍か
らウエスト位置近傍の高さに至っている。そして第1の
ストレッチ性帯状体10の他の端部は後中心の接ぎライ
ン29の位置で互いに接ぎ合わされていると共にその位
置でボディスーツ本体布の後部布23に縫製されてい
る。なお、この態様においては第1のストレッチ性帯状
体10の上辺部と両端部は本体布に縫製されているが下
辺部は本体布に縫製されていない。
【0061】次に11がこのボディスーツの本体布の裏
側に裏打ちされた第2のストレッチ性帯状体であり、第
2のストレッチ性帯状体11は前記腹部布21のウエス
ト位置近傍脇(接ぎライン30上)にその端が縫製され
てこの部分から、ほぼウエスト位置に沿って被服本体の
脇近傍に至っている。この態様の場合は被服本体の真横
より若干後側まで伸びている。そして接ぎライン31の
位置でその他方の端は本体布に縫製されている。なお、
この態様においては第2のストレッチ性帯状体11は、
その上辺部と両端部は被服本体布に縫製されているが下
辺部は被服本体布に縫製されていない。また、第2のス
トレッチ性帯状体11は、やや弛みを持たせて取り付け
られている。また、この態様においては第1及び第2の
ストレッチ性帯状体として、ポリウレタン繊維入りの伸
縮性織物からなる幅5cmのストレッチテープを用い
た。
【0062】このボディスーツは下腹部からウエスト脇
にまで至る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、下腹部
を含む腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹
部からウエスト脇部分にいたる腹部とウエスト部分の形
状をよりすっきりと美しく補整でき、しかも胃の下方部
分には余り圧力が掛からず着用感のすぐれたものであっ
た。
【0063】次に図16〜図18に本発明の体形補整機
能を有する被服の一例であるウエストニッパーを示し
た。図16が前側から見た図(正面図)、図17が後側
から見た図(背面図)、図18が左側面図である。
【0064】図16〜18に示したウエストニッパーに
於いて、腹部布21は、左右対称の腹部布パーツが前中
心接ぎライン42で接ぎ合わされて腹部布21を構成し
ている。22aが前脇布、22bが後脇布で、この両者
は互いにほぼウエストニッパーの脇側で接ぎライン50
で接ぎ合わされている。23は後中心近傍をカバーする
後部布であり、この態様で示したウエストニッパーはガ
ーターベルト51を有しているタイプである。
【0065】そして、腹部布21は少なくともウエスト
ニッパー横方向には伸びがないか又は比較的伸びの少な
い布が用いられるか、あるいはその裏側または表側に少
なくともウエストニッパー横方向には伸びがないか又は
比較的伸びの少ない布が当布として用いられている。こ
の例では前者を採用した。また、前脇布22a、後脇布
22bや後部布23には、少なくともウエストニッパー
横方向に伸縮性の生地が用いられている。
【0066】10がウエストニッパーの本体布の裏側に
裏打ちされた第1のストレッチ性帯状体であり、第1の
ストレッチ性帯状体10はこの態様においては腹部布2
1のウエスト位置よりやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇
(接ぎライン30上)にその端が縫製されてこの部分か
ら出発してウエストニッパー本体の脇を通り更に後中心
のウエスト位置まで斜め上に斜行して伸びており、ほぼ
脇近傍からウエスト位置近傍の高さに至っている。そし
て第1のストレッチ性帯状体10の他の端部は後中心の
接ぎライン29の位置で互いに接ぎ合わされていると共
にその位置でウエストニッパー本体布の後部布23に縫
製されている。なお、この態様においては第1のストレ
ッチ性帯状体10の上辺部と両端部は本体布に縫製され
ているが下辺部は本体布に縫製されていない。
【0067】次に11がこのウエストニッパーの本体布
の裏側に裏打ちされた第2のストレッチ性帯状体であ
り、第2のストレッチ性帯状体11は前記腹部布21の
ウエスト位置近傍脇(接ぎライン30上)にその端が縫
製されてこの部分から、ほぼウエスト位置に沿って被服
本体の脇近傍に至っている。この態様の場合は被服本体
の真横より若干後側まで伸びている。そして接ぎライン
31の位置でその他方の端は本体布に縫製されている。
なお、この態様においては第2のストレッチ性帯状体1
1は、その上辺部と両端部は被服本体布に縫製されてい
るが下辺部は被服本体布に縫製されていない。また、第
2のストレッチ性帯状体11は、やや弛みを持たせて取
り付けられている。また、この態様においては第1及び
第2のストレッチ性帯状体として、ポリウレタン繊維入
りの伸縮性織物からなる幅5cmのストレッチテープを
用いた。
【0068】このウエストニッパーは下腹部からウエス
ト脇にまで至る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、下
腹部を含む腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、
下腹部からウエスト脇部分にいたる腹部とウエスト部分
の形状をよりすっきりと美しく補整でき、しかも胃の下
方部分には余り圧力が掛からず着用感のすぐれたもので
あった。
【0069】次に図19〜図21に本発明の体形補整機
能を有する被服の一例であるビスチェを示した。図19
が前側から見た図(正面図)、図20が後側から見た図
(背面図)、図21が左側面図である。
【0070】図19〜21に示したビスチェに於いて、
40は乳房カップ部であり、腹部布21は、左右対称の
腹部布パーツが前中心接ぎライン42で接ぎ合わされて
腹部布21を構成している。22aが前脇布、22bが
後脇布で、この両者は互いにほぼビスチェの脇側で接ぎ
ライン50で接ぎ合わされている。23は後中心近傍を
カバーする後部布であり、左右対称の後部布パーツが後
中心接ぎライン29で接ぎ合わされて後部布23を構成
している。
【0071】そして、腹部布21は少なくともビスチェ
横方向には伸びがないか又は比較的伸びの少ない布が用
いられるか、あるいはその裏側または表側に少なくとも
ビスチェ横方向には伸びがないか又は比較的伸びの少な
い布が当布として用いられている。この例では前者を採
用した。また、前脇布22a、後脇布22bや後部布2
3には、少なくともビスチェ横方向に伸縮性の生地が用
いられている。
【0072】10がビスチェの本体布の裏側に裏打ちさ
れた第1のストレッチ性帯状体であり、第1のストレッ
チ性帯状体10はこの態様においては腹部布21のウエ
スト位置よりやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇(接ぎラ
イン30上)にその端が縫製されてこの部分から出発し
てビスチェ本体の脇を通り更に後中心のウエスト位置ま
で斜め上に斜行して伸びており、ほぼ脇近傍からウエス
ト位置近傍の高さに至っている。そして第1のストレッ
チ性帯状体10の他の端部は後中心の接ぎライン29の
位置で互いに接ぎ合わされていると共にその位置でビス
チェ本体布の後部布23に縫製されている。なお、この
態様においては第1のストレッチ性帯状体10の上辺部
と両端部は本体布に縫製されているが下辺部は本体布に
縫製されていない。
【0073】次に11がこのビスチェの本体布の裏側に
裏打ちされた第2のストレッチ性帯状体であり、第2の
ストレッチ性帯状体11は前記腹部布21のウエスト位
置近傍脇(接ぎライン30上)にその端が縫製されてこ
の部分から、ほぼウエスト位置に沿って被服本体の脇近
傍に至っている。この態様の場合は被服本体の真横より
更に後側まで伸びている。そして接ぎライン31の位置
でその他方の端は本体布に縫製されている。なお、この
態様においては第2のストレッチ性帯状体11は、その
上辺部と両端部は被服本体布に縫製されているが下辺部
は被服本体布に縫製されていない。また、第2のストレ
ッチ性帯状体11は、やや弛みを持たせて取り付けられ
ている。また、この態様においては第1及び第2のスト
レッチ性帯状体として、ポリウレタン繊維入りの伸縮性
織物からなる幅5cmのストレッチテープを用いた。
【0074】このビスチェは下腹部からウエスト脇にま
で至る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、下腹部を含
む腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹部か
らウエスト脇部分にいたる腹部とウエスト部分の形状を
よりすっきりと美しく補整でき、しかも胃の下方部分に
は余り圧力が掛からず着用感のすぐれたものであった。
【0075】次に図22〜図24に本発明の体形補整機
能を有する被服の一例である身体にフィットするタイプ
のキャミソールを示した。図22が前側から見た図(正
面図)、図23が後側から見た図(背面図)、図24が
左側面図である。
【0076】図22〜24に示したキャミソールは、腹
部布21、前脇布22a、後脇布22b、後中心近傍を
カバーする後部布23、乳房カップ部40、ストラップ
(肩紐)41からなり、腹部布21は、前述のガートル
と異なり、乳房カップ部40の下辺位置まで上方に伸び
ている。接ぎライン50は前脇布22aと後脇布22b
との接ぎラインである。
【0077】そして、腹部布21は少なくともキャミソ
ール横方向には伸びがないか又は比較的伸びの少ない布
が用いられるか、あるいはその裏側または表側に少なく
ともキャミソール横方向には伸びがないか又は比較的伸
びの少ない布が当布として用いられている。この例では
後者の方式を採用し、比較的横方向には伸びの少ない布
(例えばポリウレタン繊維含有プレーンパワーネットの
48ゲージ)を当布として用いた。また、前脇布22
a、後脇布22bや後部布23には、少なくともキャミ
ソール横方向に伸縮性の生地が用いられている。
【0078】10がキャミソールの本体布の裏側に裏打
ちされた第1のストレッチ性帯状体であり、第1のスト
レッチ性帯状体10はこの態様においては腹部布21の
ウエスト位置よりやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇(接
ぎライン30上)にその端が縫製されてこの部分から出
発してキャミソール本体の脇を通り更に後中心のウエス
ト位置まで斜め上に斜行して伸びており、ほぼ脇近傍か
らウエスト位置近傍の高さに至っている。そして第1の
ストレッチ性帯状体10の他の端部は後中心の接ぎライ
ン29の位置で互いに接ぎ合わされていると共にその位
置でキャミソール本体布の後部布23に縫製されてい
る。なお、この態様においては第1のストレッチ性帯状
体10の上辺部と両端部は本体布に縫製されているが下
辺部は本体布に縫製されていない。
【0079】次に11がこのキャミソールの本体布の裏
側に裏打ちされた第2のストレッチ性帯状体であり、第
2のストレッチ性帯状体11は前記腹部布21のウエス
ト位置近傍脇(接ぎライン30上)にその端が縫製され
てこの部分から、ほぼウエスト位置に沿って被服本体の
脇近傍に至っている。この態様の場合は被服本体の真横
より若干後側まで伸びている。そして接ぎライン31の
位置でその他方の端は本体布に縫製されている。なお、
この態様においては第2のストレッチ性帯状体11は、
その上辺部と両端部は被服本体布に縫製されているが下
辺部は被服本体布に縫製されていない。また、第2のス
トレッチ性帯状体11は、やや弛みを持たせて取り付け
られている。また、この態様においては第1及び第2の
ストレッチ性帯状体として、ポリウレタン繊維入りの伸
縮性織物からなる幅5cmのストレッチテープを用い
た。
【0080】このキャミソールは下腹部からウエスト脇
にまで至る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、下腹部
を含む腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹
部からウエスト脇部分にいたる腹部とウエスト部分の形
状をよりすっきりと美しく補整でき、しかも胃の下方部
分には余り圧力が掛からず着用感のすぐれたものであっ
た。
【0081】
【発明の効果】
(1)以上、本発明は、下腹部からウエスト脇にまで至
る方向に十分な圧力が効率良く掛かり、下腹部を含めて
腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、腹部ならび
にウエスト部分の形状をよりすっきりと美しく補整で
き、しかも胃の下方部分には余り圧力が掛からず着用感
の低下の少ない体形補整機能を有する被服を提供できる (2)また、本発明の体形補整機能を有する被服に於い
て、第1のストレッチ性帯状体が、幅が2〜10cmの
ストレッチ性帯状体である好ましい態様とすることによ
り、体形補整に必要な伸縮パワーを発揮でき、また余り
伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下する恐れもなく、し
かもウエスト脇部にやや広範囲に渡って伸縮パワーを掛
けることができ、ウエスト脇の贅肉もすっきりした形に
補整でき好ましい。
【0082】(3)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いて、第1のストレッチ性帯状体が、幅が3
〜5cmのストレッチ性帯状体である好ましい態様とす
ることにより、体形補整に必要な伸縮パワーを十分に発
揮でき、また余り伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下す
る恐れもなく、また、ストレッチ性帯状体の幅が広過ぎ
て違和感が生じることもなく、しかもウエスト脇部にや
や広範囲に渡って伸縮パワーを掛けることができ、ウエ
スト脇の贅肉もすっきりした形に補整でき好ましい。
【0083】(4)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いて、第2のストレッチ性帯状体が、幅が2
〜10cmのストレッチ性帯状体である好ましい態様と
することにより、体形補整に必要な伸縮パワーを発揮で
き、また余り伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下する恐
れもなく、しかもウエスト脇部にやや広範囲に渡って伸
縮パワーを掛けることができ、ウエスト脇の贅肉もすっ
きりした形に補整でき好ましい。
【0084】(5)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いて、第2のストレッチ性帯状体が、幅が3
〜5cmのストレッチ性帯状体である好ましい態様とす
ることにより、体形補整に必要な伸縮パワーを適度に発
揮でき、また余り伸縮パワーが強過ぎて着用感が低下す
る恐れもなく、また、ストレッチ性帯状体の幅が広過ぎ
て違和感が生じることもなく、しかもウエスト脇部にや
や広範囲に渡って伸縮パワーを掛けることができ、ウエ
スト脇の贅肉もすっきりした形に補整でき好ましい。
【0085】(6)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いて、腹部布またはその当て布が少なくとも
被服横方向に伸びのない生地からなる好ましい態様とす
ることにより、第1ないし第2のストレッチ性帯状体の
伸縮パワーが腹部において十分に機能し、効果的にお腹
押さえの機能を発揮でき、腹部の膨出を補整して、より
すっきりした形の腹部形状とすることができ好ましい。
【0086】(7)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いて、腹部布またはその当て布以外の被服本
体の主要部分を構成する生地が少なくとも被服横方向に
伸びを有する生地からなる好ましい態様とすることによ
り、被服を着用する場合や脱衣する場合に、被服横方向
に広げて着脱できるので、着脱が容易にできることと、
着用した場合に被服が身体によくフィットするので好ま
しい。
【0087】(8)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いて、第1及び第2のストレッチ性帯状体の
長さ方向の伸縮パワーが、被服本体を構成する生地のう
ち少なくとも被服横方向に伸びを有する生地で構成され
る部分の生地の横方向の伸縮パワーとほぼ同等かそれよ
りも大きな伸縮パワーを有するストレッチ性帯状体から
なる好ましい態様とすることにより、前記本発明の目的
とする必要な伸縮パワーを十分発揮し得る。
【0088】(9)また、本発明の体形補整機能を有す
る被服に於いて、第1のストレッチ性帯状体が、前部か
ら脇近傍を通り更に後中心のウエスト位置まで伸びてい
るストレッチ性帯状体である好ましい態様とすることに
より、より強力な腹部押圧機能が発揮され、よりすっき
りした腹部体型補整機能を発揮し得ると共に、胃の下方
部分には強力な押圧力が掛からず、着用感を低下させる
ことがない。また、第1のストレッチ性帯状体は、前部
から脇近傍を通り更に後中心まで長めに伸びているの
で、人体の脇から更に後側のウエスト近傍の体型を補整
するパワーが発揮でき、よりウエストをすっきりした形
に補整でき好ましい。
【0089】(10)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いて、第1及び第2のストレッチ性帯状体
は、それぞれその上辺部と端部は被服本体布に縫製され
ているが下辺部は被服本体布に縫製されていない状態で
被服本体を構成する生地に取り付けられている好ましい
態様とすることにより、ストレッチ性帯状体の下辺部も
被服本体布に縫製した場合に比べて伸縮パワーがストレ
ッチ性帯状体長手方向に均等に分散されて掛かり、伸縮
パワーが被服本体を構成する生地に拘束されて、十分な
伸縮パワーの発現が阻害される恐れも無く好ましい。ま
た、ストレッチ性帯状体と被服本体布が別個に伸縮した
り、相互に厳格に拘束されずにそれぞれにかかる応力に
応じて対応し得るので、運動した時に不必要な引きつれ
などがなく、運動追従性がより良好になり好ましい。
【0090】(11)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いて、第2のストレッチ性帯状体がやや弛
みを持たせて取り付けられている好ましい態様とするこ
とにより、第1のストレッチ性帯状体の伸縮パワーが強
めに発揮されるので、第1のストレッチ性帯状体によ
り、しっかりと腹部を押さえ、腹部の形をすっきりと整
えると共に、胃の下部に不必要な伸縮パワーがより掛か
りにくく、且つ、脇ウエストに食み出している贅肉をな
だらかに押さえることができ、より美しいウエスト形状
を実現でき好ましい。
【0091】(12)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いて、第2のストレッチ性帯状体が、その
伸縮パワーが第1のストレッチ性帯状体より弱い本発明
の好ましい態様とすることにより、上記と同様に第1の
ストレッチ性帯状体の伸縮パワーが強めに発揮されるの
で、第1のストレッチ性帯状体により、しっかりと腹部
を押さえ、腹部の形をすっきりと整えると共に、胃の下
部に不必要な伸縮パワーがより掛かりにくく、且つ、脇
ウエストに食み出している贅肉をなだらかに押さえるこ
とができ、より美しいウエスト形状を実現でき好まし
い。
【0092】(13)また、本発明の体形補整機能を有
する被服に於いて、少なくともウエスト部分と腹部をカ
バーする被服が、ガードル、パンツまたはショーツ、ボ
ディスーツ、ウエストニッパー、ビスチェ、ロングライ
ンブラジャー、キャミソール、水着、スパッツ、タイト
スカート、スラックスから選ばれた被服である好ましい
態様においては、これらの被服は人体の肌に直接接して
着用されるか肌側に近い部分に着用される被服あるいは
比較的タイトに設計されて人体にフィットさせて着用さ
れる被服であり、本発明の前述したような、下腹部から
ウエスト脇にまで至る方向に十分な圧力が効率良く掛か
り、腹部とウエスト脇部の贅肉を形よく押さえ、下腹部
を含む腹部からウエスト部分の形状をよりすっきりと美
しく補整できる機能が効率よく発揮でき好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタンガーショーツの表側に現れている
本体布のみを表示した正面図。
【図2】本発明のタンガーショーツの表側に現れている
本体布のみを表示した背面図。
【図3】本発明のタンガーショーツの表側に現れている
本体布のみを表示した左側面図。
【図4】本発明のタンガーショーツの正面図。
【図5】本発明のタンガーショーツの背面図。
【図6】本発明のタンガーショーツの左側面図。
【図7】本発明のガードルの正面図。
【図8】本発明のガードルの背面図。
【図9】本発明のガードルの左側面図。
【図10】本発明の別の一例のガードルの正面図。
【図11】本発明の別の一例のガードルの背面図。
【図12】本発明の別の一例のガードルの左側面図。
【図13】本発明のボディスーツの正面図。
【図14】本発明のボディスーツの背面図。
【図15】本発明のボディスーツの左側面図。
【図16】本発明のウエストニッパーの正面図。
【図17】本発明のウエストニッパーの背面図。
【図18】本発明のウエストニッパーの左側面図。
【図19】本発明のビスチェの正面図。
【図20】本発明のビスチェの背面図。
【図21】本発明のビスチェの左側面図。
【図22】本発明のキャミソールの正面図。
【図23】本発明のキャミソールの背面図。
【図24】本発明のキャミソールの左側面図。
【図25】従来のガードルの正面図。
【図26】従来のガードルの背面図。
【図27】本発明のガードルを着用した場合の人体前部
側の圧力分布を示す図。
【図28】従来のガードルを着用した場合の人体前部側
の圧力分布を示す図。
【符号の説明】
1 腹部布 2 後中心布 3 脇布 4 後上部布 5 接ぎライン 6 接ぎライン 7 接ぎライン 8 足を出すための穴 10 第1のストレッチ性帯状体 11 第2のストレッチ性帯状体 21 腹部布 21a 当布 22 脇布 22a 前脇布 22b 後脇布 23 後部布 25 クロッチ布 26 前部裾布 27 裾口 28 当布 29 接ぎライン 30 接ぎライン 31 接ぎライン 40 乳房カップ部 41 ストラップ(肩紐) 42 接ぎライン 50 接ぎライン 51 ガーターベルト 251 腹部布 252 脇布 253 後部布 254 ストレッチテープ 255 クロッチ布 256 前部裾布 257 裾口 258 当布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // A41B 9/04 A41B 9/04 B A41C 3/00 A41C 3/00 A

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともウエスト部分と腹部をカバー
    する被服であって、腹部をカバーする腹部布のウエスト
    位置よりやや下方のほぼ腹部中央部近傍脇から出発して
    被服本体の少なくとも脇近傍まで至る少なくとも長さ方
    向に伸縮可能なやや広幅の左右の第1のストレッチ性帯
    状体を備え、前記第1のストレッチ性帯状体は、前部か
    ら脇近傍に至るに従って上方へ斜行して脇近傍でほぼウ
    エスト位置近傍の高さに至り、また前記腹部布のウエス
    ト位置近傍脇から、ほぼウエスト位置に沿って被服本体
    の脇近傍に至る少なくとも長さ方向に伸縮可能なやや広
    幅の左右の第2のストレッチ性帯状体を具備してなり、
    前記第1のストレッチ性帯状体と前記第2のストレッチ
    性帯状体とは部分的に重なっている体形補整機能を有す
    る被服。
  2. 【請求項2】 第1のストレッチ性帯状体が、幅が2〜
    10cmのストレッチ性帯状体である請求項1に記載の
    体形補整機能を有する被服。
  3. 【請求項3】 第1のストレッチ性帯状体が、幅が3〜
    5cmのストレッチ性帯状体である請求項1に記載の体
    形補整機能を有する被服。
  4. 【請求項4】 第2のストレッチ性帯状体が、幅が2〜
    10cmのストレッチ性帯状体である請求項1〜2のい
    ずれかに記載の体形補整機能を有する被服。
  5. 【請求項5】 第2のストレッチ性帯状体が、幅が3〜
    5cmのストレッチ性帯状体である請求項1〜3のいず
    れかに記載の体形補整機能を有する被服。
  6. 【請求項6】 腹部布またはその当て布が少なくとも被
    服横方向に伸びのない生地からなる請求項1〜5のいず
    れかに記載の体形補整機能を有する被服。
  7. 【請求項7】 腹部布またはその当て布以外の被服本体
    の主要部を構成する生地が少なくとも被服横方向に伸び
    を有する生地からなる請求項1〜6のいずれかに記載の
    体形補整機能を有する被服。
  8. 【請求項8】 第1及び第2のストレッチ性帯状体の長
    さ方向の伸縮パワーが、被服本体を構成する生地のうち
    少なくとも被服横方向に伸びを有する生地で構成される
    部分の生地の横方向の伸縮パワーとほぼ同等かそれより
    も大きな伸縮パワーを有するストレッチ性帯状体からな
    る請求項7に記載の体形補整機能を有する被服。
  9. 【請求項9】 第1のストレッチ性帯状体が、前部から
    脇近傍を通り更に後中心のウエスト位置まで伸びている
    ストレッチ性帯状体である請求項1〜8のいずれかに記
    載の体形補整機能を有する被服。
  10. 【請求項10】 第1及び第2のストレッチ性帯状体
    は、それぞれその上辺部と端部は被服本体布に縫製され
    ているが下辺部は被服本体布に縫製されていない状態で
    被服本体を構成する生地に取り付けられている請求項1
    〜9のいずれかに記載の体形補整機能を有する被服。
  11. 【請求項11】 第2のストレッチ性帯状体がやや弛み
    を持たせて取り付けられている請求項1〜10のいずれ
    かに記載の体形補整機能を有する被服。
  12. 【請求項12】 第2のストレッチ性帯状体が、その伸
    縮パワーが第1のストレッチ性帯状体より弱い請求項1
    〜11のいずれかに記載の体形補整機能を有する被服。
  13. 【請求項13】 少なくともウエスト部分と腹部をカバ
    ーする被服が、ガードル、パンツまたはショーツ、ボデ
    ィスーツ、ウエストニッパー、ビスチェ、ロングライン
    ブラジャー、キャミソール、水着、スパッツ、タイトス
    カート、スラックスから選ばれた被服である請求項1〜
    12のいずれかに記載の体形補整機能を有する被服。
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