JP4417274B2 - シールドコネクタ - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、部品点数の削減を図ることを目的とする。
両コネクタを嵌合する際には、ガイド突起とガイド凹部を嵌合させることで、両ハウジングを周方向において位置決めしつつ浅く嵌合させ、カムフォロアをカム溝の入口に進入させ、この状態からシールドシェルを回転させ、カムフォロアとカム溝の係合によるカム作用により、ハーネス側ハウジングを機器側ハウジングに引き寄せる。シールドシェルが倍力装置としての機能を兼ね備えているので、倍力装置としての専用部材を設ける場合に比べて、部品点数が少なくて済む。また、非円形のガイド突起とガイド凹部との嵌合により、両ハウジングが周方向において位置決めされるので、複数のハーネス側端子と複数の機器側端子を正しく接続させることができる。
ガイド突起を先細りのテーパ状としたので、ガイド突起とガイド凹部を確実に嵌合させることができる。
ハーネス側ハウジングの正面の中央部は、複数のハーネス側端子によって囲まれたデッドスペースとなっており、同様に機器側ハウジングの正面の中央部も、複数の機器側端子によって囲まれたデッドスペースとなっているのであるが、本発明では、このデッドスペースにガイド突起とガイド凹部を配置したので、ガイド突起とガイド凹部を端子の外側に配置したものと比較すると、ハウジングの小型化を図ることが可能である。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図10を参照して説明する。本実施形態のシールドコネクタは、互いに嵌合可能なハーネス側コネクタFと機器側コネクタMとを備えている。
ハーネス側コネクタFは、ハーネス側ハウジング10内に3つのハーネス側端子20を収容し、この3つのハーネス側端子20とハーネス側ハウジング10を包囲するようにシールドシェル30をハーネス側ハウジング10に組み付けて構成される。ハーネス側ハウジング10は、合成樹脂製であり、シールドシェル30の中心と同心の円周上において120°間隔で配置された前後方向長い3つの端子収容部11を有する。3つの端子収容部11は、後端部において一体化されており、端子収容部11の略前半部分は互いに独立して前方へ突出した形態となっている。そして、この3つの端子収容部11の略前半部分によって囲まれた空間、即ちシールドシェル30の回転中心と同心の空間は、前方へ開放されたガイド凹部12となっている。各端子収容部11の前方への突出部分の外形は概ね円形であるため、この3つの端子収容部11の配置円の内側に形成されているガイド凹部12は、概ね三角形、即ち非円形である。
機器側コネクタMは、インサート成形により3つの機器側端子50を埋設した形態とされた合成樹脂製の機器側ハウジング40と、機器側ハウジング40の後端部を包囲(シールド)するアルミダイキャスト製のシールドケース60とからなり、例えば電気自動車のモータやインバータ等の機器(図示せず)に設けられている。
機器側ハウジング40は、合成樹脂製であり、全体として概ね円形をなす。機器側ハウジング40の略前半部分は、外周が円形であって前方に開放されたフード部41となっており、フード部41内には、前方に開放された3つの嵌合凹部42が形成されている。フード部41の外周前端部には、フード部41の軸心に関して点対称な一対のカムフォロア43が形成されている。機器側ハウジング40の略後半部分は、機器内収容部44となっている。この機器内収容部44の前端部外周には、一対の取付部45が突出形成されており、各取付部45には、前後方向に貫通するボルト孔45aが形成されている。さらに、機器内収容部44の外周前端部(機器側ハウジング40の前後方向におけるほぼ中央位置)には、リング状の機器用シール部材46が取り付けられている。
機器側コネクタMにハーネス側コネクタFを嵌合する際には、カム溝33の入口33aにカムフォロア43を進入させるようにしつつ、シールドシェル30の大径部31をフード部41に外嵌させるとともに、ガイド突起47にガイド凹部12を嵌合させる。すると、非円形のガイド突起47とガイド凹部12との嵌合により、ハーネス側ハウジング10が機器側ハウジング40に対し周方向において位置決めされるので、3つの端子収容部11が、夫々、確実に機器側ハウジング40の所定の嵌合凹部42に浅く嵌入される。このように両コネクタF,Mを初期嵌合した状態では、端子収容部11と嵌合凹部42との嵌合、及びガイド突起47とガイド凹部12との嵌合により、両ハウジング10,40は相対回転を規制されている。
また、ハーネス側ハウジング10の正面の中央部は、ハーネス側端子20を収容する3つの端子収容部11によって囲まれたデッドスペースとなっており、同様に機器側ハウジング40の正面の中央部も、機器側端子50が収容される3つの嵌合凹部42によって囲まれたデッドスペースとなっているのであるが、本実施形態では、このデッドスペースにガイド突起47とガイド凹部12を配置したので、ガイド突起とガイド凹部を端子の外側に配置したものと比較すると、ハウジングの小型化を図ることが可能となっている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態ではシールドシェルをアルミダイキャスト製としたが、本発明によれば、アルミニウム以外の金属材料や、導電性樹脂材料によってシールドシェルを構成してもよい。
(2)上記実施形態ではカム溝がシールドシェルの外周面に貫通しない形態としたが、本発明によれば、カム溝をシールドシェルの外周面に貫通する形態としてもよい。
(3)上記実施形態では極数が3極である場合について説明したが、本発明は、2極、または4極以上の極数のものにも適用できる。
(4)上記実施形態では複数の端子金具がシールドシェルと同心の円状に配置されるようにしたが、本発明は、複数の端子金具が横並び、又は縦横に整列して配置されるものにも適用できる。
(5)上記実施形態ではガイド突起とガイド凹部をシールドシェルの回転中心配置に配置したが、本発明によれば、シールドシェルの回転中心から径方向に外れた位置にガイド突起とガイド凹部を配置してもよい。
(6)上記実施形態ではガイド突起とガイド凹部を1つずつ設けたが、本発明によれば、ガイド突起とガイド凹部は複数ずつ設けてもよい。
(7)上記実施形態ではガイド突起を機器側ハウジングに設け、ガイド凹部をハーネス側ハウジングに設けたが、本発明によれば、ガイド突起をハーネス側ハウジングに設け、ガイド凹部を機器側ハウジングに設けてもよい。
M…機器側コネクタ
10…ハーネス側ハウジング
12…ガイド凹部
20…ハーネス側端子
30…シールドシェル
33…カム溝
40…機器側ハウジング
43…カムフォロア
47…ガイド突起
50…機器側端子
60…シールドケース
Claims (3)
- 複数の電線の端末部に接続された複数のハーネス側端子が収容されたハーネス側ハウジングをシールドシェルで包囲してなるハーネス側コネクタと、
複数の機器側端子が収容された機器側ハウジングを機器のシールドケースに取り付けてなる機器側コネクタとからなり、
前記ハーネス側ハウジングと前記機器側ハウジングを嵌合することで、前記ハーネス側端子と前記機器側端子が接続されるとともに、前記シールドシェルと前記シールドケースとが導通可能に接続されるようになっているものにおいて、
前記シールドシェルを、前記ハーネス側ハウジングに対し、前記機器側ハウジングとの嵌合方向と平行な軸線を中心とする回転を可能に支持し、
前記シールドシェルの内周に概ね螺旋状のカム溝を形成するとともに、前記機器側ハウジングの外周に前記カム溝と係合可能なカムフォロアを設け、
前記ハーネス側ハウジングの正面と前記機器側ハウジングの正面のうちいずれか一方のハウジングの正面に非円形断面のガイド突起を形成するとともに、他方のハウジングの正面に前記ガイド突起を回転規制状態で嵌合させる非円形のガイド凹部を形成し、
前記シールドシェルには、前記複数の電線を一括して包囲する編組線からなるシールド部材の端末部が、カシメ部材によって導通可能に固着されていることを特徴とするシールドコネクタ。 - 前記ガイド突起を先細りのテーパ状としたことを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
- 前記複数のハーネス側端子と前記複数の機器側端子を、前記シールドシェルの回転中心と同心の円上に配置し、
前記ガイド突起と前記ガイド凹部を、前記シールドシェルの回転中心に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシールドコネクタ。
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