以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図12に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う装飾ランプ(発光演出装置)16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ機10の下部)には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行うスピーカ(音声演出装置)17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器(可変表示部)Hを備えた表示装置21が配設されている。表示装置21では、可変表示器Hの変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。可変表示器Hでは、表示演出に関連して、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄変動演出)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを形成する各列の図柄の種類を1,2,3,4,5,6の6種類の数字を模した図柄としている(図3(a))。
そして、遊技者は、可変表示器Hに最終的に停止表示(以下、「停止」と示す)された図柄の組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器Hに停止した全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([111][222]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの組み合わせ(大当り図柄)となる。大当りの組み合わせが停止した場合、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。また、可変表示器Hに停止した全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄がリーチを形成する図柄と異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([234][122][434]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの組み合わせ(はずれ図柄)となる。また、本実施形態では、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が一旦停止表示(以下、「一旦停止」と示す)されるようになっている。そして、一旦停止した左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。このリーチを認識できる図柄組み合わせがリーチの組み合わせ(リーチ図柄)となる。
表示装置21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う開閉羽根22を備えた始動入賞口23が配設されている。始動入賞口23の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図2に示す)が設けられている。始動入賞口23は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口23の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動によって開閉動作を行う大入賞口扉25を備えた大入賞口24が配設されている。大入賞口24は、図柄組み合わせゲームで導出され、最終的に停止した図柄組み合わせが大当りの組み合わせになったことに関連して大入賞口扉25が開閉動作し、開放又は閉鎖されるようになっている。大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉25の開閉動作によって大入賞口24が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
次に、パチンコ機10の制御構成を図2に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、遊技機全体を制御する主制御基板27が装着されている。主制御基板27は、遊技機全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御コマンドを演算処理し、制御コマンドを所定の制御信号として出力する。また、機裏側には、可変表示器Hを制御する表示制御基板28、装飾ランプ16を制御するランプ制御基板29、及びスピーカ17を制御する音声制御基板30が装着されている。前記各制御基板28〜30は、主制御基板27が出力した各種の制御信号(制御コマンド)を入力し、遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)の制御を実行する。本実施形態において、表示制御基板28、ランプ制御基板29及び音声制御基板30は、前述のように制御対象が各別に定められており、該制御対象を専門的に制御することから、メイン制御手段である主制御基板27に対し、サブ制御手段(図2に破線で囲む)として機能するように構成されている。
以下、主制御基板27及び表示制御基板28について、その具体的な構成を図2に基づき説明する。
主制御基板27は、メインCPU27aを備えており、該メインCPU27aにはROM27b及びRAM27cが接続されている。メインCPU27aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、リーチ判定用乱数、はずれ左図柄用乱数、はずれ中図柄用乱数、はずれ右図柄用乱数、及び変動パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新している。そして、メインCPU27aは、更新後の値をRAM27cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。ROM27bには、パチンコ機10を制御するための制御プログラムや複数種類の変動パターンが記憶されている。RAM27cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が停止(図柄組み合わせゲームが終了)する迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。変動パターンには、該変動パターン毎に遊技演出の演出時間が定められており、少なくとも遊技演出の演出時間が特定可能とされている。変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用、はずれ演出用に分類されており、当該分類毎に複数種類の変動パターンが振分けられている。前記大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。前記はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの組み合わせで停止するように展開される演出である。
リーチ演出は、リーチが形成されてから、大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせが停止又は一旦停止される迄の間に行われる演出である。本実施形態において、大当り演出用の変動パターン及びはずれリーチ演出用の変動パターンに基づく図柄組み合わせゲームでは、3種類のリーチ演出A,B,Cのうち、何れかのリーチ演出が行われるようになっている。例えば、リーチ演出Aは、リーチが形成された後、残り1列(本実施形態では中列)を変動させて図柄を導出する演出内容でリーチ演出が行われるようになっている(ノーマルリーチ演出とも言われる)。また、リーチ演出Bとリーチ演出Cは、残り1列の図柄の変動中又は一旦停止した後に、例えば、特定のキャラクタが登場し、登場キャラクタの名称などで呼ばれる「○○○リーチ」へ移行(発展)して図柄を導出する演出内容でリーチ演出が行われるようになっている(スーパーリーチ演出とも言われる)。なお、リーチ演出Bとリーチ演出Cの演出内容は、登場キャラクタの種類が異なったり、登場キャラクタが同一であって動作(図柄を導出するための動作)が異なったりするなど、リーチ演出の演出内容が異なっている。
そして、本実施形態では、リーチ演出の種類に応じて、大当り遊技状態が付与される割合(大当り信頼度又は大当り期待度)を異ならせている。より詳しく言えば、リーチ演出A<リーチ演出B<リーチ演出Cの順に、大当り遊技状態が付与される割合が高くなるように設定されている。これは、リーチ演出Aよりもリーチ演出B、リーチ演出Bよりもリーチ演出Cの方が、大当り遊技状態が付与される期待度(可能性)が高まることを示している。大当り遊技状態が付与される割合は、各リーチ演出が行われる変動パターンを大当り演出用とはずれリーチ演出用に振分ける際の振分け態様に応じて決定される。即ち、大当り遊技状態が付与される割合を高くするためには、そのリーチ演出が、図柄組み合わせゲームにおいて出現する割合(大当りの場合とはずれリーチの場合に出現する全体の割合)に対して、大当りの場合に出現する割合を高めるように変動パターンを振分ければ良い。このように大当り遊技状態が付与される割合を異ならせることにより、リーチが形成され、リーチ演出が行われた場合には、当該リーチ演出の種類に応じて、遊技者が抱く大当りへの期待感を変化させることができる。
以下の説明では、リーチ演出Aが行われる変動パターンのうち、大当り演出用の変動パターンを「変動パターンP1」と示し、はずれリーチ演出用の変動パターンを「変動パターンP4」と示す。同様に、リーチ演出Bが行われる変動パターンのうち、大当り演出用の変動パターンを「変動パターンP2」と示し、はずれリーチ演出用の変動パターンを「変動パターンP5」と示す。同様に、リーチ演出Cが行われる変動パターンのうち、大当り演出用の変動パターンを「変動パターンP3」と示し、はずれリーチ演出用の変動パターンを「変動パターンP6」と示す。また、はずれ演出用の変動パターンを「変動パターンP7」と示し、変動パターンP7では、リーチが形成されることなく、各列の図柄を左列→右列→中列という停止順序に従って導出する演出内容で図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。
次に、メインCPU27aが実行する各種処理(大当り判定、リーチ判定、停止図柄の決定、変動パターンの決定など)について説明する。本実施形態では、メインCPU27aが、変動パターン決定手段及び図柄決定手段として機能するように構成されている。
メインCPU27aは、遊技球の入賞検知を契機(始動入賞口SE1からの検知信号の入力を契機)に大当り判定用乱数の値及び大当り図柄用乱数の値をRAM27cから読み出し、その値をRAM27cの所定の格納領域に格納(記憶)する。そして、メインCPU27aは、図柄組み合わせゲームの開始直前に、RAM27cに格納されている前記大当り判定用乱数の値とROM27bに記憶されている大当り判定値とを比較して大当りか否かの大当り判定を行う。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が一致)の場合、メインCPU27aは、大当りを決定する。大当り判定値は、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。本実施形態では、大当り判定用乱数の取り得る数値を0〜946(全947通りの整数)と定め、大当り判定値を「7,349,919」の3個の値と定めている。3個の大当り判定値を用いる場合、大当りの抽選確率は947分の3(=315.7分の1)となる。
大当りを決定すると、メインCPU27aは、可変表示器Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左,中,右)を、全列が同一種類の図柄となるように決定する。具体的には、前記大当り図柄用乱数の値を停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右(各停止図柄は同一種類)とする。この決定された停止図柄左、停止図柄中及び停止図柄右が、図柄組み合わせゲームにおいて最終的に導出される左図柄、中図柄及び右図柄となる。また、メインCPU27aは、RAM27cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、大当り演出用の変動パターンP1〜P3の中から1つの変動パターンを決定する。
また、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値が不一致)の場合、メインCPU27aは、RAM27cから読み出したリーチ判定用乱数の値とROM27bに記憶されているリーチ判定値とを比較してはずれリーチを実行するか否かのリーチ判定を行う。リーチ判定の判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が一致)の場合、メインCPU27aは、はずれリーチを決定する。そして、メインCPU27aは、可変表示器Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左,中,右)を、左列と右列が同一種類の図柄で、中列が左右2列とは異なる種類の図柄となるように決定する。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左及び停止図柄右(停止図柄左,右は同一種類)とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とする。このとき、メインCPU27aは、前記はずれ左図柄用乱数の値とはずれ中図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄中が一致しないように停止図柄中を決定する。また、メインCPU27aは、RAM27cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、はずれリーチ演出用の変動パターンP4〜P6の中から1つの変動パターンを決定する。
また、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値が不一致)の場合、メインCPU27aは、はずれ(リーチを伴わないはずれ)を決定する。そして、メインCPU27aは、可変表示器Hに最終的に停止させる図柄(停止図柄左,中,右)を、全列が同一種類の図柄とならないように決定する。具体的には、前記はずれ左図柄用乱数の値を停止図柄左とし、前記はずれ中図柄用乱数の値を停止図柄中とし、前記はずれ右図柄用乱数の値を停止図柄右とする。このとき、メインCPU27aは、はずれ左図柄用乱数の値とはずれ右図柄用乱数の値が一致していた場合、停止図柄左と停止図柄右が一致しないように停止図柄右を決定する。また、メインCPU27aは、RAM27cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、はずれ演出用の変動パターンP7を決定する。
停止図柄及び変動パターンを決定したメインCPU27aは、表示制御基板28(サブCPU28a)に対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。メインCPU27aは、最初に、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力する。次に、メインCPU27aは、停止図柄左を指定する左図柄指定コマンド、停止図柄中を指定する中図柄指定コマンド及び停止図柄右を指定する右図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU27aは、指定した変動パターンに定められている遊技演出の時間の経過時に、各列の図柄の停止を指示する全図柄停止コマンドを出力する。メインCPU27aは、変動パターン指定コマンドをランプ制御基板29及び音声制御基板30の各サブCPUにも出力する。
次に、表示制御基板28について説明する。
表示制御基板28は、サブCPU28aを備えており、該サブCPU28aにはROM28b及びRAM28cが接続されている。ROM28bには、複数種類の表示演出用の演出実行データや各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。表示演出用の演出実行データは、サブCPU28aが、可変表示器Hの表示内容(図柄変動、キャラクタの動作、背景表示、文字表示など)を制御するための情報である。そして、ROM28bには、1つの変動パターンに対して1つの表示演出用の演出実行データが記憶されている。RAM28cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
従って、サブCPU28aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、指定された変動パターンに対応する演出実行データをROM28bから読み出し、当該演出実行データに基づき可変表示器Hの表示内容を制御する。即ち、各図柄指定コマンドで指定された停止図柄左、停止図柄中、停止図柄右による図柄組み合わせ(大当りの組み合わせ又ははずれの組み合わせ)を最終的に停止させる図柄組み合わせゲームが行われるように可変表示器Hの表示内容を制御する。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、可変表示器Hの背景画像が複数種類設けられており、背景画像を切り替える背景演出としての背景切替演出が行われるようになっている。可変表示器Hの背景画像は、可変表示器Hに停止、一旦停止又は変動中の図柄の背後に表示される画像である。本実施形態では、背景切替演出が行われる場合、図柄組み合わせゲームの開始と同時(各列の図柄の変動開始と同時)に背景画像が切り替えられるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、可変表示器Hの背景画像の種類(背景種)に依存した演出内容で大当り予告(予告演出)が行われるようになっている。大当り予告は、図柄組み合わせゲームが大当りとなる可能性があることを示唆する演出である。背景種に依存した演出内容で行われる大当り予告が背景依存予告となり、以下の説明では「背景予告」と示す。さらに、本実施形態のパチンコ機10は、可変表示器Hに表示(停止又は一旦停止)される図柄(メインCPU27aが決定した停止図柄)の種類(図柄種)に依存した演出内容で大当り予告(予告演出)が行われるようになっている。図柄種に依存した演出内容で行われる大当り予告が図柄依存予告となり、以下の説明では「図柄予告」と示す。本実施形態では、背景予告と図柄予告が、図柄組み合わせゲームが開始してから全列の図柄が変動中(最初の図柄(左列の図柄)が導出される前)に行われるようになっている。即ち、背景予告と図柄予告は、所定の図柄組み合わせ(リーチの組み合わせ(リーチ図柄))が表示(一旦停止)される迄の通常変動時に行われることになる。
背景種又は図柄種に依存した演出内容とは、背景種又は図柄種に対して内容的にかかわりがあり(つながりがあり)、関連している演出内容を示す。即ち、背景種又は図柄種によって背景予告又は図柄予告の演出内容が特定されることである。例えば、可変表示器Hの背景画像が「海」の画像であれば、「海」に関連付けられた演出内容(「海」をイメージできる背景予告キャラクタ(例えば、「潜水艦」や「カニ」)が登場する)で背景予告が行われるようになっている。また、可変表示器Hに図柄「1」が表示(停止又は一旦停止)される場合には、図柄「1」に関連付けられた演出内容(図柄「1」をイメージできる図柄予告キャラクタが登場する)で図柄予告が行われるようになっている。本実施形態では、図3(b)に示すように、人間に見立てて形作られた数字の「1」が登場する演出内容で図柄予告が行われるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10には、背景切替演出が行われる割合を示す背景切替率、及び大当り予告(背景予告と図柄予告)が行われる割合を示す予告出現率が定められた複数(本実施形態では3種類)の演出モードが設けられている(図4)。そして、サブCPU28aは、所定の契機に基づき、移行させる演出モードを決定するための演出モード抽選を行い、その演出モード抽選で当選した演出モードをRAM28cに設定し、演出モードを移行させる制御を行う。以下、RAM28cに設定される演出モードを「設定モード」と示す。本実施形態では、演出モードを移行させる制御を行う場合にサブCPU28aがモード移行手段として機能するように構成されている。
そして、サブCPU28aは、設定モードに定められた背景切替率に従って背景切替演出を行うか否かを判定するための背景予告抽選を行うようになっており、背景切替率が背景切替抽選の当選確率(背景切替演出を行うか否かの判定結果が肯定となる割合)となる。さらに、サブCPU28aは、設定モードに定められた予告出現率に従って背景予告を行うか否かを判定するための背景予告抽選と、図柄予告を行うか否かを判定するための図柄予告抽選を行うようになっている。前記予告出現率が背景予告抽選の当選確率(背景予告を行うか否かの判定結果が肯定となる割合)と図柄予告抽選の当選確率(図柄予告を行うか否かの判定結果が肯定となる割合)となる。本実施形態では、背景予告抽選と図柄予告抽選が独立して(又は個別に)行われるようになっている。
以下、演出モードの移行、背景切替演出、背景予告及び図柄予告を行わせるための構成及び処理内容について図4〜図12に基づき詳しく説明する。
最初に、演出モードの種類、及び演出モード抽選について説明する。
本実施形態では、図4に示すように、演出モード1、演出モード2及び演出モード3の3種類の演出モードが設けられている。これらの演出モード1〜3は、演出モード1<演出モード2<演出モード3の順に、背景切替抽選、背景予告抽選及び図柄予告抽選の当選確率が高くなるように背景切替率と予告出現率が定められている。具体的に言えば、演出モード1は、背景切替率と予告出現率が4分の1に定められており、背景切替抽選、背景予告抽選及び図柄予告抽選の各当選確率が4分の1(25%の確率で当選)とされている。演出モード2は、背景切替率と予告出現率が2分の1に定められており、背景切替抽選、背景予告抽選及び図柄予告抽選の各当選確率が2分の1(50%の確率で当選)とされている。演出モード3は、背景切替率と予告出現率が4分の3に定められており、背景切替抽選、背景予告抽選及び図柄予告抽選の各当選確率が4分の3(75%の確率で当選)とされている。各演出モード1〜3に定められた背景切替率と予告出現率は、表示制御基板28のROM28bに記憶されている。
また、ROM28bには、サブCPU28aが演出モード抽選において移行先の演出モード(以下、「移行モード」と示す)を決定するために用いる3種類の演出モード振分けテーブル(以下、単に「テーブル」と示す)L1,L2,L3が記憶されている(図5)。図5(a)に示すテーブルL1は、設定モードが演出モード1の場合に演出モード抽選で移行モードを決定するために用いるテーブルとされている。テーブルL1には、移行モードとして、継続回数「5回」「30回」「80回」が対応付けられた3つの演出モード2と、継続回数「5回」「30回」「80回」が対応付けられた3つの演出モード3が振分けられている。継続回数とは、設定モードが終了する契機(即ち、演出モード抽選を行う契機)を示し、例えば、継続回数が「5回」の場合には、演出モードの切り替え後、5回の図柄組み合わせゲームの終了によって設定モードが終了することを示している。
また、テーブルL1に振分けられた6つの移行モードには、モード抽選用乱数の値(0〜29までの全30通りの整数)が所定個数ずつ振分けられている。例えば、テーブルL1において、継続回数「5回」の演出モード2には、モード抽選用乱数の値「0」〜「3」が振分けられている。モード抽選用乱数は、サブCPU28aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、サブCPU28aは、更新後の値をRAM28cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。テーブルL1には、移行モードとして演出モード2と演出モード3が振分けられており、設定モードが演出モード1の場合、演出モード抽選によって移行先が演出モード2又は演出モード3となるようになっている。即ち、演出モード1から演出モード1へ移行することがなく、背景切替率と予告出現率が低く設定された演出モード1が続かないようになっている。
また、図5(b)に示すテーブルL2は、設定モードが演出モード2の場合に演出モード抽選で移行モードを決定するために用いるテーブルとされている。テーブルL2には、移行モードとして、継続回数「5回」「30回」「80回」が対応付けられた3つの演出モード1と、継続回数「5回」「30回」「80回」が対応付けられた3つの演出モード2と、継続回数「5回」「30回」「80回」が対応付けられた3つの演出モード3が振分けられている。そして、テーブルL2に振分けられた9つの移行モードには、モード抽選用乱数の値が所定個数ずつ振分けられている。例えば、テーブルL2において、継続回数「5回」の演出モード1には、モード抽選用乱数の値「0」,「1」が振分けられている。テーブルL2には、移行モードとして演出モード1〜3が振分けられており、設定モードが演出モード2の場合、演出モード抽選によって移行先が演出モード1〜3の何れかとなるようになっている。
また、図5(c)に示すテーブルL3は、設定モードが演出モード3の場合に演出モード抽選で移行モードを決定するために用いるテーブルとされている。テーブルL3には、移行モードとして、継続回数「5回」「30回」「80回」が対応付けられた3つの演出モード1と、継続回数「5回」「30回」「80回」が対応付けられた3つの演出モード2が振分けられている。そして、テーブルL3に振分けられた6つの移行モードには、モード抽選用乱数の値が所定個数ずつ振分けられている。例えば、テーブルL3において、継続回数「5回」の演出モード1には、モード抽選用乱数の値「0」〜「3」が振分けられている。テーブルL3には、移行モードとして演出モード1と演出モード2が振分けられており、設定モードが演出モード3の場合、演出モード抽選によって移行先が演出モード1又は演出モード2となるようになっている。即ち、演出モード3から演出モード3へ移行することがなく、背景切替率と予告出現率が高く設定された演出モード3が続かないようになっている。
次に、サブCPU28aが行う演出モード抽選処理について図6に示すフローチャートに基づき説明する。なお、本実施形態では、パチンコ機10の電源投入時の初期設定において、設定モードとして演出モード2(特定の演出モード)がRAM28cに設定されると共に、継続回数Kとして「0」がRAM28cに設定されるようになっている。そのため、電源投入後、最初(1回目)の図柄組み合わせゲームの開始時には、演出モード抽選を行うための条件が成立し、演出モード抽選が行われる。
図6に示す演出モード抽選処理においてサブCPU28aは、最初に、変動パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS10)。この判定結果が肯定(変動パターン指定コマンドを入力した)の場合、サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームの開始時であることから、継続回数Kが「0」であるか否か、即ち、演出モード抽選を行う条件が成立したか否かを判定する(ステップS11)。この判定結果が肯定(継続回数K=0)の場合、サブCPU28aは、演出モード抽選を行うことから、現時点でRAM28cに設定されている設定モードを確認する(ステップS12)。続いて、サブCPU28aは、モード抽選用乱数の値を抽出し、演出モード抽選(演出モード及び継続回数Kの抽選)を行う(ステップS13)。ステップS13においてサブCPU28aは、ステップS12で確認した設定モードに対応するテーブルL1〜L3の中から抽出したモード抽選用乱数の値に対応する演出モード(移行モード)を選択する。そして、サブCPU28aは、ステップS13のモード抽選の結果に応じて選択した演出モードを新たに設定モードとしてRAM28cに設定すると共に、選択した演出モードに対応付けられた継続回数を新たに継続回数KとしてRAM28cに設定する(ステップS14)。
例えば、ステップS13においてサブCPU28aは、演出モード抽選時の設定モードが演出モード1で、モード抽選用乱数の値「20」を抽出した場合、テーブルL1(図5(a))の中から移行モードとして演出モード3(継続回数「30回」)を選択する。そして、ステップS14においてサブCPU28aは、設定モードとして新たに演出モード3を設定すると共に、継続回数Kとして「30(回)」を設定する。
ステップS14にて設定モードと継続回数Kを設定したサブCPU28aは、図柄組み合わせゲームを開始させることから、継続回数Kを1減算し、書き換えた後、演出モード抽選処理を終了する。なお、サブCPU28aは、ステップS10の判定結果が否定(変動パターン指定コマンドを入力していない)の場合、図柄組み合わせゲームの開始時ではないことから、演出モード抽選処理を終了する。また、サブCPU28aは、変動パターン指定コマンドを入力し、ステップS11の判定結果が否定(継続回数K≠0)の場合、現在設定されている設定モードを維持することから(演出モード抽選を行う条件が成立していないことから)、演出モード抽選を行わず、演出モード抽選処理を終了する。
次に、演出モードが移行する態様を図7に基づき説明する。図7には、演出モードが移行する態様の一例を示しており、演出モードは演出モード抽選の結果に応じて様々な態様で移行する。
電源投入時の設定モードは、初期設定によって演出モード2とされている。そのため、サブCPU28aは、電源投入後、最初の変動パターン指定コマンドを入力すると(1回目の図柄組み合わせゲームの開始時)、継続回数Kに「0」が設定されていることから、演出モード抽選処理(図6)に従って演出モード抽選を行う。この演出モード抽選においてサブCPU28aは、現在の設定モードが演出モード2であるため、テーブルL2(図5(b))の中から移行モードを選択する。このとき移行モードとして演出モード1(継続回数「30(回)」)を選択すると、サブCPU28aは、設定モードに演出モード1を、継続回数Kに「30(回)」を設定する。その結果、30回の図柄組み合わせゲームは、設定モードが演出モード1の状態で行われる。即ち、背景切替率と予告出現率は、30回の図柄組み合わせゲームが終了する迄の間、4分の1(図4)とされ、背景切替抽選、背景予告抽選及び図柄予告抽選の各当選確率が4分の1となる。設定モードとして演出モード1が設定されている期間は、背景切替率と予告出現率が全ての演出モード1〜3の中で最も低くなるため、設定モードが演出モード2又は演出モード3のときに比して、この期間の背景切替演出、背景予告及び図柄予告の出現頻度(度合)は低くなる(これらの演出はあまり出現しない)。
そして、サブCPU28aは、30回の図柄組み合わせゲームが終了した後、次の図柄組み合わせゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、その時点において継続回数Kが「0」であることから、再び演出モード抽選を行う。この演出モード抽選においてサブCPU28aは、現在の設定モードが演出モード1であるため、テーブルL1(図5(a))の中から移行モードを選択する。このとき移行モードとして演出モード3(継続回数「5(回)」)を選択すると、サブCPU28aは、設定モードに演出モード3を、継続回数Kに「5(回)」を設定する。その結果、5回の図柄組み合わせゲームは、設定モードが演出モード3の状態で行われる。即ち、背景切替率と予告出現率は、5回の図柄組み合わせゲームが終了する迄の間、4分の3(図4)とされ、背景切替抽選、背景予告抽選及び図柄予告抽選の各当選確率が4分の3となる。設定モードとして演出モード3が設定されている期間は、背景切替率と予告出現率が全ての演出モード1〜3の中で最も高くなるため、設定モードが演出モード1又は演出モード2のときに比して、この期間の背景切替演出、背景予告及び図柄予告の出現頻度(度合)は高くなる(これらの演出は頻繁に出現する)。
そして、サブCPU28aは、5回の図柄組み合わせゲームが終了した後、次の図柄組み合わせゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、その時点において継続回数Kが「0」であることから、再び演出モード抽選を行う。この演出モード抽選においてサブCPU28aは、現在の設定モードが演出モード3であるため、テーブルL3(図5(c))の中から移行モードを選択する。このとき移行モードとして演出モード2(継続回数「80(回)」)を選択すると、サブCPU28aは、設定モードに演出モード2を、継続回数Kに「80(回)」を設定する。その結果、80回の図柄組み合わせゲームは、設定モードが演出モード2の状態で行われる。即ち、背景切替率と予告出現率は、80回の図柄組み合わせゲームが終了する迄の間、2分の1(図4)とされ、背景切替抽選、背景予告抽選及び図柄予告抽選の各当選確率が2分の1となる。設定モードとして演出モード2が設定されている期間は、背景切替率と予告出現率が演出モード1と演出モード3の中間値となるため、背景切替演出、背景予告及び図柄予告の出現頻度(度合)は演出モード1と演出モード3の中間位になる(低くもなく、かつ、高くもなく、丁度良い程度に出現する)。以降、同様に、サブCPU28aは、継続回数Kに設定された回数の図柄組み合わせゲームが終了し、次の図柄組み合わせゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、演出モード抽選を行い、設定モードと継続回数Kを新たに設定し、演出モードを移行させる。
次に、背景切替演出、背景予告と図柄予告の種類について説明する。
最初に、背景切替演出の種類について説明する。本実施形態では、複数種類のパターンに基づき背景切替演出が行われるようになっている。具体的に言えば、可変表示器Hの背景として、「空」を模した背景G1(図8(a))、「海」を模した背景G2(図8(b))、「宇宙」を模した背景G3(図8(c))、及び「砂漠」を模した背景G4(図8(d))が用意されている。これらの背景G1〜G4の画像データは、表示制御基板28のROM28bに記憶されている。背景切替演出では、可変表示器Hの背景画像が、「空」「海」「宇宙」「砂漠」の4種類の背景G1〜G4の何れかに切り替えられるようになっている。
次に、背景予告の種類について説明する。本実施形態では、複数種類のパターンに基づき、可変表示器Hの背景画像に関連する背景予告キャラクタを登場させて背景予告が行われるようになっている。具体的に言えば、背景G1(「空」)の場合には、図8(a)に示すように、「飛行機」を模した背景予告キャラクタK1、「鳥」を模した背景予告キャラクタK2、又は「虹」を模した背景予告キャラクタK3の何れかを登場させて背景予告を行うようになっている。背景G2(「海」)の場合には、図8(b)に示すように、「潜水艦」を模した背景予告キャラクタK4、「カニ」を模した背景予告キャラクタK5、又は「イルカ」を模した背景予告キャラクタK6の何れかを登場させて背景予告を行うようになっている。背景G3(「宇宙」)の場合には、図8(c)に示すように、「UFO(未確認飛行物体)」を模した背景予告キャラクタK7、「流れ星」を模した背景予告キャラクタK8、又は「土星」を模した背景予告キャラクタK9の何れかを登場させて背景予告を行うようになっている。なお、本実施形態では、背景G4(「砂漠」)の場合には、背景予告と図柄予告が行われないようになっている。前記各背景予告キャラクタK1〜K9の画像データは、表示制御基板28のROM28bに記憶されている。図8(a)〜(c)には、各背景G1〜G3と背景予告キャラクタK1〜K9との関連付けを分かり易くするために可変表示器H中に背景G1〜G3毎に関連する全ての背景予告キャラクタを図示しているが、本実施形態の背景予告は1つの背景予告キャラクタのみが登場して行われる。なお、複数の背景予告キャラクタが登場して背景予告が行われても良い。
次に、図柄予告の種類について説明する。本実施形態では、複数種類のパターンに基づき、可変表示器Hに表示される図柄(メインCPU27aが決定した停止図柄)に関連する図柄予告キャラクタを登場させて図柄予告が行われるようになっている。具体的に言えば、各図柄「1」〜「6」に関連付けられた図柄予告キャラクタK10〜K15を登場させて図柄予告を行うようになっている。各図柄予告キャラクタK10〜K15は、数字「1」〜「6」を人間に見立てて形作られている。図3(b)には、図柄「1」に関連付けられた図柄予告キャラクタK10が、図12(c)には、図柄「3」に関連付けられた図柄予告キャラクタK12が示されている。その他の図柄予告キャラクタK11,K13〜K15についても、図柄予告キャラクタK10,K12と同様に構成されている。図柄予告は、図柄種に応じた図柄予告キャラクタK10〜K15が可変表示器Hに登場して右側から左側に向かって走り抜けるようにして行われる。
また、6種類の図柄「1」〜「6」のうち、図柄「1」「3」「5」については、可変表示器Hの背景G1〜G3と関連付けられている。具体的に言えば、図柄「1」には「空」をイメージできる「羽根」を模した有形装飾N1が付加されており(図3(a))、「空」を模した背景G1(図8(a))と関連付けられている。図柄「3」には「海」をイメージできる「魚」を模した有形装飾N2が付加されており(図3(a))、「海」を模した背景G2(図8(b))と関連付けられている。図柄「5」には「宇宙」をイメージできる「ロケット」を模した有形装飾N3が付加されており(図3(a))、「宇宙」を模した背景G3(図8(c))と関連付けられている。
次に、サブCPU28aが行う演出決定処理について図9及び図10に示すフローチャートに基づき説明する。この演出決定処理においてサブCPU28aは、背景切替抽選、背景予告抽選、及び図柄予告抽選を行うようになっている。
演出決定処理においてサブCPU28aは、最初に、変動パターン指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS20)。この判定結果が否定(変動パターン指定コマンドを入力していない)の場合、サブCPU28aは、演出決定処理を終了する。ステップS20の判定結果が肯定(変動パターン指定コマンドを入力した)の場合、サブCPU28aは、各図柄指定コマンドを入力したか否かを判定する(ステップS21)。この判定結果が否定(各図柄指定コマンドを入力していない)の場合、サブCPU28aは、演出決定処理を終了する。ステップS21の判定結果が肯定(各図柄指定コマンドを入力した)の場合、サブCPU28aは、可変表示器Hの背景画像(背景)を切り替えるか否か(背景切替演出を行うか否か)を判定する(ステップS22)。ステップS22にてサブCPU28aは、設定モードに定められた背景切替率に従って背景切替抽選を行う。ステップS22の判定結果が否定の場合(背景を切り替えない)の場合、サブCPU28aは、背景切替演出を行わないため、背景を新たに決定することなく、ステップS30(図10)に移行する。ステップS22の判定結果が否定の場合、サブCPU28aは、前回の図柄組み合わせゲームにおける可変表示器Hの背景画像(背景)を、今回の図柄組み合わせゲームにおける可変表示器Hの背景画像として決定したことになる。
ステップS22の判定結果が肯定(背景を切り替える)の場合、サブCPU28aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが大当り演出用の変動パターンP2又ははずれリーチ演出用の変動パターンP5であるか否かを判定する(ステップS23)。変動パターンP2又は変動パターンP5は、リーチ演出Bが行われる変動パターンであって、本実施形態では所定の変動パターンとなる。ステップS23の判定結果が肯定(変動パターンP2又は変動パターンP5)の場合、サブCPU28aは、左図柄指定コマンドで指定された停止図柄左が図柄「1」、図柄「3」又は図柄「5」の何れかであるか否かを判定する(ステップS24)。本実施形態では、図柄「1」「3」「5」が、所定の図柄となる。ステップS24においてサブCPU28aは、変動パターンP2又は変動パターンP5が決定され、図柄組み合わせゲームでリーチが形成されることから、リーチの組み合わせを形成する図柄の種類を判定する。なお、リーチの組み合わせは、左図柄と右図柄が同一種類の図柄であるため、サブCPU28aは、ステップS24において停止図柄左のみを判定することでリーチの組み合わせを形成する図柄の種類を判別できる。
ステップS24の判定結果が肯定(図柄「1」、図柄「3」又は図柄「5」の何れかである)の場合、サブCPU28aは、ステップS24にて判定した図柄の種類に応じて可変表示器Hの背景画像を選択し、決定する(ステップS25)。ステップS25にてサブCPU28aは、図柄「1」の場合には図柄「1」と関連する「空」を模した背景G1を決定し、図柄「3」の場合には図柄「3」と関連する「海」を模した背景G2を決定し、図柄「5」の場合には図柄「5」と関連する「宇宙」を模した背景G3を決定する。サブCPU28aが、ステップS25にて背景画像を選択し、決定した場合、その決定した背景画像に切り替える背景切替演出が行われる。ステップS25にて背景画像を決定したサブCPU28aは、ステップS30(図10)に移行する。
一方、ステップS23の判定結果が否定(変動パターンP2、P5以外)の場合、サブCPU28aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが大当り演出用の変動パターンP3又ははずれリーチ演出用の変動パターンP6であるか否かを判定する(ステップS26)。変動パターンP3又は変動パターンP6は、大当り信頼度が最も高く設定されたリーチ演出Cが行われる変動パターンである。ステップS26の判定結果が肯定(変動パターンP3又は変動パターンP6である)の場合、サブCPU28aは、可変表示器Hの背景画像を背景G4(「砂漠」)に切り替えるか否かを乱数抽選によって判定する(ステップS27)。ステップS27の判定結果が肯定(背景G4に切り替える)の場合、サブCPU28aは、可変表示器Hの背景画像として背景G4を決定する(ステップS28)。サブCPU28aが、ステップS28にて背景画像を選択し、決定した場合、その決定した背景画像に切り替える背景切替演出が行われる。ステップS28にて背景画像を決定したサブCPU28aは、ステップS30(図10)に移行する。
一方、ステップS24の判定結果が否定(図柄「2」、図柄「4」又は図柄「6」の何れかである)の場合、ステップS26の判定結果が否定(変動パターンP3,P6以外(変動パターンP1,P3,P7である))の場合、又はステップS27の判定結果が否定(背景G4に切り替えない)の場合、サブCPU28aは、ステップS29に移行する。ステップS29に移行したサブCPU28aは、可変表示器Hの背景画像として背景G1〜G3の中から1つの背景を選択し、決定する(ステップS29)。サブCPU28aが、ステップS29にて背景画像を選択し、決定した場合、その決定した背景画像に切り替える背景切替演出が行われる。ステップS29にて背景画像を決定したサブCPU28aは、ステップS30(図10)に移行する。
前述のようにサブCPU28aは、ステップS22〜S29の処理によって、図柄組み合わせゲームが行われる毎(変動開始毎)に、可変表示器Hの背景画像を複数種類の背景画像(背景G1〜G4)の中から選択して決定する。そして、サブCPU28aは、ステップS22→ステップS23→ステップS24→ステップS25の処理、又はステップS22→ステップS23→ステップS24→ステップS29の処理にて背景画像を決定した場合、変動パターンの種類と図柄の種類に基づいて背景画像を決定したことになる。一方で、サブCPU28aは、ステップS22→ステップS23→ステップS26→ステップS27→ステップS28の処理、又はステップS22→ステップS23→ステップS26(又はステップS27)→ステップS29の処理にて背景画像を決定した場合、変動パターンの種類のみに基づいて背景画像を決定したことになる。本実施形態では、サブCPU28aが、ステップS22〜S29の処理により背景決定手段として機能するように構成されている。また、本実施形態では、サブCPU28aが、ステップS22の処理(背景切替抽選)により背景演出判定手段として機能し、ステップS23〜S29の処理により背景演出決定手段として機能するように構成されている。
本実施形態において背景G4は、変動パターンP3又は変動パターンP6の場合のみに選択されるようになっている。従って、可変表示器Hの背景画像を背景G4に切り替える背景切替演出が行われた場合には、大当りになる期待が最も高まる演出となる。また、ステップS25にて背景画像が決定された場合には、図柄組み合わせゲームで導出される図柄と関連する背景画像(背景)に切り替わる背景切替演出が行われると共に、本実施形態ではリーチが形成されることになる。従って、このような背景切替演出が行われた場合には、最初の図柄(本実施形態では左図柄)が導出された時点で、背景と図柄が関連するか否かによってリーチになるかもしれないという期待を得ることができ、大当りへの期待が高まる演出となる。なお、サブCPU28aは、前回の図柄組み合わせゲームにおける可変表示器Hの背景画像を背景G4(砂漠)に決定している場合、ステップS22の処理を強制的に肯定判定とし、背景切替演出にて背景画像を切り替えるようになっている。
演出決定処理(図9及び図10)の説明に戻り、図10に示すステップS30に移行したサブCPU28aは、続いて、可変表示器Hの背景画像が背景G4であるか否かを判定する。この判定結果が肯定(背景G4である)の場合、背景予告(及び図柄予告)を行わないため、サブCPU28aは、演出決定処理を終了する。一方、ステップS30の判定結果が否定(背景G4ではない)の場合、サブCPU28aは、背景予告を行うか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31にてサブCPU28aは、設定モードに定められた予告出現率に従い背景予告抽選を行う。
ステップS31の判定結果が肯定(背景予告を行う)の場合、サブCPU28aは、可変表示器Hの背景画像(背景)の種類を確認する(ステップS32)。そして、サブCPU28aは、ステップS32にて確認した背景種に応じて背景予告のパターン、即ち、背景予告キャラクタを選択し、決定する(ステップS33)。例えば、「空」を模した背景G1の場合、サブCPU28aは、「飛行機」を模した背景予告キャラクタK1、「鳥」を模した背景予告キャラクタK2又は「虹」を模した背景予告キャラクタK3の中から1つの背景予告キャラクタを選択し、決定する。サブCPU28aが、ステップS33にて背景予告キャラクタを選択し、決定した場合、その決定した背景予告キャラクタが出現する背景予告が行われる。その後、サブCPU28aは、ステップS34に移行する。なお、ステップS31の判定結果が否定(背景予告を行わない)の場合、サブCPU28aは、ステップS34に移行する。
ステップS34に移行したサブCPU28aは、ステップS20で入力した変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンを確認する。続いて、サブCPU28aは、ステップS35で確認した変動パターンの種類からリーチありか否か(リーチが形成されるか否か)を判定する(ステップS35)。ステップS35にてサブCPU28aは、変動パターンP1〜P6の場合に肯定判定し、変動パターンP7の場合に否定判定する。ステップS35の判定結果が肯定(リーチあり)の場合、サブCPU28aは、図柄予告を行うか否かを判定する(ステップS36)。ステップS36にてサブCPU28aは、設定モードに定められた予告出現率に従い図柄予告抽選を行う。
ステップS36の判定結果が肯定(図柄予告を行う)の場合、サブCPU28aは、ステップS21で入力した各図柄指定コマンドのうち、左図柄指定コマンドに基づいて図柄の種類を確認する(ステップS37)。そして、サブCPU28aは、ステップS37にて確認した図柄種に応じて図柄予告のパターン、即ち、図柄予告キャラクタを選択し、決定する(ステップS38)。例えば、図柄「1」の場合、サブCPU28aは、図柄予告キャラクタK10を選択し、決定する。サブCPU28aが、ステップS38にて図柄予告キャラクタを選択し、決定した場合、その決定した図柄予告キャラクタが出現する図柄予告が行われる。その後、サブCPU28aは、演出決定処理を終了する。ステップS35の判定結果が否定(リーチなし)の場合、及びステップS36の判定結果が否定(図柄予告を行わない)の場合、サブCPU28aは、演出決定処理を終了する。
本実施形態では、サブCPU28aが、ステップS31の処理(背景予告抽選)とステップS36の処理(図柄予告抽選)により予告演出判定手段として機能するように構成されている。そして、サブCPU28aは、ステップS31の処理にて背景依存予告判定手段として機能すると共に、ステップS36の処理にて図柄依存予告判定手段として機能する。また、本実施形態では、サブCPU28aが、ステップS33とステップS38の処理により予告演出決定手段として機能するように構成されている。そして、サブCPU28aは、ステップS33の処理にて背景依存予告態様決定手段として機能すると共に、ステップS38の処理にて図柄依存予告態様決定手段として機能する。また、図柄予告は、図柄組み合わせゲームでリーチが形成される場合(変動パターンP1〜P6が指定されている場合)に行われるようになっている。従って、本実施形態の図柄予告は、遊技者にリーチが形成されることを報知する演出となる。その一方で、背景予告は、図柄組み合わせゲームでリーチが形成される場合(変動パターンP1〜P6が指定されている場合)及びリーチが形成されない場合(変動パターンP7が指定されている場合)の何れの場合にも行われるようになっている。従って、図柄予告と背景予告を比較した場合には、背景予告よりも図柄予告の方が大当りになる期待が高まる演出となる。
以下、サブCPU28aの制御により、背景切替演出、背景予告及び図柄予告が行われる態様を図11及び図12に基づき説明する。図11及び図12では、変動中の図柄を白抜き矢印で示す。
図11(a)には、前回の図柄組み合わせゲームではずれの組み合わせ[362]が導出された様子を示し、このときの可変表示器Hの背景画像を、「宇宙」を模した背景G3とする。そして、図11(b)〜(d)には、今回の図柄組み合わせゲームにおいて背景切替演出と背景予告が行われ、最終的にはずれの組み合わせで停止するまでの流れを示している。なお、図11(b)〜(d)では、メインCPU27aがはずれを決定し、はずれ演出用の変動パターンP7と停止図柄左,中,右を「3」「1」「2」に決定したものとする。
そして、サブCPU28aが、今回の図柄組み合わせゲームの開始直前に、演出決定処理にて背景切替抽選(ステップS22)を行い、当該背景切替抽選の当選によって、背景G1〜G3の中から可変表示器Hの背景画像として「空」を模した背景G1を決定(ステップS29)したものとする。さらに、サブCPU28aが、演出決定処理にて、背景予告抽選(ステップS31)を行い、当該背景予告抽選の当選によって、背景G1に関連する背景予告キャラクタK1〜K3の中から「飛行機」を模した背景予告キャラクタK1を決定したものとする。なお、サブCPU28aは、リーチが形成されないことから図柄予告を行わない。
以上の処理を行った後、サブCPU28aは、変動パターンP7に対応付けられている演出実行データに基づき可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、可変表示器Hでは、各列の図柄の変動が開始し、図柄組み合わせゲームが開始する(図11(b))。今回の図柄組み合わせゲームが開始すると同時に、可変表示器Hでは、背景画像が「宇宙」を模した背景G3から「空」を模した背景G1に切り替えられる背景切替演出が行われる(図11(a)→図11(b))。続いて、可変表示器Hでは、背景切替演出が行われた後、可変表示器Hの左側から「飛行機」を模した背景予告キャラクタK1が出現し、背景予告が行われる(図11(c))。即ち、「空」を模した背景G1に関連する演出内容で背景予告が行われる。
背景予告が行われた後、可変表示器Hには、左列→右列→中列の順に図柄が導出され、はずれの組み合わせ[312]が一旦停止される。その後、メインCPU27aから全図柄停止コマンドが出力されることによって、はずれの組み合わせ[312]が停止し、はずれが確定する(図11(d))。
図12(a)〜(d)には、背景切替演出、背景予告及び図柄予告が行われ、リーチが形成されるまでの図柄組み合わせゲームの流れを示している。なお、図12(a)〜(d)には、図柄組み合わせゲームの開始と同時に背景切替演出が行われた以降の流れが示されており、図柄組み合わせゲームの開始前の可変表示器Hの背景画像を図11(a)に示す「宇宙」を模した背景G3とする。そして、図12(a)〜(d)では、メインCPU27aが大当りを決定し、大当り演出用の変動パターンP2と停止図柄左,中,右を「3」「3」「3」に決定したものとする。
そして、サブCPU28aが、演出決定処理にて、変動パターンP2が指定され、かつ、図柄「3」が指定されていることから、可変表示器Hの背景画像として図柄「3」に対応付けられた「海」を模した背景G2を決定(ステップS25)したものとする。また、サブCPU28aが、演出決定処理にて、背景予告抽選(ステップS31)を行い、当該背景予告抽選の当選によって、背景G2に関連する背景予告キャラクタK4〜K6の中から「カニ」を模した背景予告キャラクタK5を決定(ステップS33)したものとする。さらに、サブCPU28aが、演出決定処理にて、リーチが形成されることから図柄予告抽選(ステップS36)を行い、当該図柄予告抽選の当選によって、図柄「3」に関連する図柄予告キャラクタK12を決定(ステップS38)したものとする。
以上の処理を行った後、サブCPU28aは、変動パターンP2に対応付けられている演出実行データに基づき可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、可変表示器Hでは、各列の図柄の変動が開始し、図柄組み合わせゲームが開始する(図12(a))。図柄組み合わせゲームが開始すると同時に、可変表示器Hでは、背景画像が「宇宙」を模した背景G3から「海」を模した背景G2に切り替えられる背景切替演出が行われる(図11(a)→図12(a))。続いて、可変表示器Hでは、背景切替演出が行われた後、可変表示器Hの左側から「カニ」を模した背景予告キャラクタK5が出現し、背景予告が行われる(図12(b))。即ち、「海」を模した背景G2に関連する演出内容で背景予告が行われる。
続いて、可変表示器Hでは、背景予告が行われた後、可変表示器Hの右側から数字の「3」を人間に見立てて形作られた図柄予告キャラクタK12が出現し、図柄予告が行われる(図12(c))。図柄予告が行われると、遊技者は、図柄「3」によってリーチが形成されることを認識する。図柄予告が行われた後、可変表示器Hには、左列→右列の順に図柄「3」が導出され、図柄「3」によるリーチが形成される(図12(d))。続いて、可変表示器Hでは、リーチが形成されたことにより、リーチ演出Bが行われる。そして、可変表示器Hには、リーチ演出Bの結果として中列に図柄「3」が導出され、大当りの組み合わせ[333]が一旦停止される。その後、メインCPU27aから全図柄停止コマンドが出力されることによって、大当りの組み合わせ[333]が停止し、大当りが確定する。
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)サブCPU28aは、図柄組み合わせゲームが行われる毎に可変表示器Hの背景画像を決定するようにした。また、サブCPU28aは、毎ゲームを対象として、背景予告を行うか否かの判定及び図柄予告を行うか否かの判定を行えるようにした。そのため、図柄組み合わせゲームが行われる毎に背景切替演出が行われたり、その背景種に応じて背景予告が行われたり、さらには図柄組み合わせゲームで導出される図柄種に応じて図柄予告が行われたり、遊技演出を多様化することができる。そして、背景画像を変化させること、背景予告や図柄予告を行わせることは、変動パターンに応じて一義的に決定される訳ではないため、例えば、同一の変動パターンに基づいて図柄組み合わせゲームが行われる場合であっても、メインCPU27aに制御負担を強いることなく、図柄組み合わせゲーム毎に遊技演出の演出内容を異ならせることができる。従って、制御負担の増加を抑制しつつ、遊技演出を多様化し、より一層興趣の向上を図ることができる。
(2)また、毎ゲームを対象に背景切替演出、背景予告、及び図柄予告に係る判定が行われるため、背景切替演出、背景予告、及び図柄予告が行われる機会を多くすることができる。従って、遊技者にどのような演出が行われるのかという楽しみ(期待)を図柄組み合わせゲームが行われる毎に持たせることができる。
(3)背景予告のパターンと図柄予告のパターンを複数種類設け、サブCPU28aは、背景種に応じて背景予告のパターンを決定すると共に、図柄種に応じて図柄予告のパターンを決定するようにした。そのため、背景予告と図柄予告が複合して行われる場合であっても、背景予告のパターンと図柄予告のパターンの組み合わせが一義的に決定されることなく、様々な組み合わせで行われることになる。従って、遊技演出をさらに多様化することができ、図柄組み合わせゲームが同一の変動パターンに基づいて行われる場合であっても、遊技者の飽きを抑制し、より一層興趣の向上を図ることができる。
(4)サブCPU28aは、背景画像を決定する際、変動パターンの種類と図柄の種類に応じて背景画像を選択するようにした。即ち、背景画像は、変動パターンの種類のみに応じて一義的に決定されない。そのため、背景画像を決定する際の選択肢を多くすることができ、遊技演出を多様化することができる。そして、背景予告は、背景種に依存して行われるものであるから、変動パターンの種類と図柄の種類に応じて背景画像が決定され、背景予告が行われる場合には、背景予告の演出内容(背景予告キャラクタ)も間接的に図柄種に依存することになる。そのため、背景予告と図柄予告は、共に図柄種を通じて密接に関連付けられる。従って、この場合には、図柄組み合わせゲームで表示される図柄に関連付けて背景予告と図柄予告を行わせることができ、図柄組み合わせゲームにおいてどのような図柄が表示されるのかということを遊技者に想定させ、興趣の向上を図ることができる。
(5)サブCPU28aは、リーチが形成される場合に図柄予告を行うか否かの判定を行うようにした。そのため、図柄予告は、リーチが形成される場合のみに行われることになる。従って、図柄予告が行われることで、リーチを形成することになる図柄種を遊技者に想定させることができる。また、図柄組み合わせゲームが大当りになる過程においてリーチが形成されるため、図柄予告が行われることによって遊技者に大当りへの期待感を抱かせることができる。
(6)サブCPU28aは、可変表示器Hの背景画像が特定の背景画像(背景G4)に切り替えられる場合には、背景予告や図柄予告を行わせないようにした。そのため、可変表示器Hの背景画像が背景G4になること自体に特別な意味を持たせることができ、特別な演出が行われることを遊技者に認識させることができる。従って、図柄組み合わせゲームが行われる毎に、背景画像が背景G4になるか否かという楽しみを遊技者に与えることができる。
(7)予告出現率と背景切替率を定めた複数の演出モード1〜3を設け、サブCPU28aが所定の契機に基づき演出モードを移行させることで予告出現率と背景切替率を変化させるようにした。そのため、演出モードに応じた予告出現率と背景切替率に従って大当り予告(背景予告と図柄予告)及び背景切替演出が行われるため、遊技演出を多様化することができる。即ち、前記実施形態では、背景切替演出、背景予告又は図柄予告が単独で行われる場合や、背景切替演出、背景予告及び図柄予告が複合して(組み合わさって)行われる場合が生じ、遊技演出を多様化することができる。例えば、図11では背景切替演出と背景予告が複合し、図12では背景切替演出、背景予告と図柄予告が複合して行われている。
(8)また、各演出モードには、予告出現率と背景切替率が独立して(又は個別に)定められることで、大当り予告(背景予告と図柄予告)及び背景切替演出が独立して定められた割合で行われることになる。そのため、前述のように背景切替演出、背景予告又は図柄予告が様々な態様(単独、複合)で行われ、現在の演出モードを判別し難くすることができる。即ち、演出モードに応じて背景画像を一義的に決定した場合には、背景画像から演出モードを認識できてしまうのに対し、演出モードに背景切替率を定めることで、演出モードが切り替わってない場合でも背景切替率に従って背景切替演出が行われ、現在の演出モードを判別し難くすることができる。従って、遊技者の飽きを抑制し、より一層興趣の向上を図ることができる。
(9)大当り予告(背景予告と図柄予告)を行うか否かの判定(背景予告抽選と図柄予告抽選)、及び背景切替演出を行うか否かの判定(背景切替抽選)をサブCPU28aが独立して(又は個別に)行うようにした。そして、サブCPU28aが、各判定結果に応じて大当り予告(背景予告と図柄予告)のパターンと背景切替予告のパターンを独立して(又は個別に)決定するようにした。そのため、背景切替演出、背景予告又は図柄予告が複合して行われる場合には、背景予告のパターン、図柄予告のパターン及び背景切替演出のパターンの組み合わせが一義的に決定されず、様々な組み合わせで行われることになる。従って、遊技演出をさらに多様化することができると共に、現在の演出モードをさらに判別し難くすることができる。
(10)背景予告を、可変表示器Hの背景画像に関連した演出内容で行うようにした。背景画像と背景予告を関連付けることで、面白みがある演出を実現できると共に、違和感のない演出を実現できる。また、可変表示器Hの背景画像は、複数種類設けられているため、背景画像に応じて背景予告のパターンを変化させることができる。従って、遊技演出をさらに多様化することができる。
(11)サブCPU28aは、継続回数に相当する回数分の図柄組み合わせゲームが終了したことを契機に演出モード抽選を行い、当該抽選結果に応じて演出モードを移行させるようにした。そして、継続回数として「5回」「30回」「80回」の3種類を設け、演出モード抽選時に継続回数を決定するようにした。そのため、複数種類の継続回数(複数種類の演出モードの抽選契機)が設けられている場合には、演出モードの終了契機が複数種類となるので、遊技演出をさらに多様化することもできる。
(12)サブCPU28aは、設定モードが演出モード1又は演出モード3の場合、移行前と移行後の演出モードが異なるように演出モードを移行させるようにした。そのため、同じ演出モードが長い間、継続してしまうことを抑制し、遊技演出を多様化できると共に、演出モードが全然変化しないなど遊技者に違和感を覚えさせることのない演出を実現できる。
(13)電源投入時、設定モードとして特定の演出モード(演出モード2)を設定するようにした。そのため、電源投入時、即ち、遊技店の開店時にはどのパチンコ機10も同じ演出モードからスタートするため、遊技者間の不公平差を取り除くことができる。従って、大当り予告(背景予告や図柄予告)が殆ど出現しない演出モードになっているなどの理由により、早々に遊技を止めてしまう虞もなく、遊技店の稼働率を低下させない。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、3種類の演出モード1〜3が設けられているが、演出モードの種類は、2種類、4種類など任意に変更しても良い。また、各演出モードに定められる予告出現率と背景切替率は、4分の1、2分の1、4分の3に限らず任意に変更しても良い。さらに、前記実施形態では、1つの演出モードに定められる予告出現率と背景切替率を同一の値(例えば、演出モード1では共に4分の3)としているが、異なる値(例えば、演出モード1の場合、予告出現率を5分の1、背景切替率を3分の1)としても良い。
・前記実施形態では、1つの演出モードに予告出現率と背景切替率を定めているが、予告出現率を定めた複数の演出モードと背景切替率を定めた複数の演出モードを設け、演出モード抽選によって予告出現率を定めた演出モードと背景切替率を定めた演出モードを夫々選択するようにしても良い。
・前記実施形態では、3種類の継続回数(「5(回)」「30(回)」「80(回)」)を設けているが、継続回数の種類は1種類、4種類など任意に変更しても良い。継続回数を1種類とした場合には、設定モードが終了する契機となる所定回数が一定回数となり、演出モードの移行契機が一定となるため、演出モードの移行にメリハリを持たせることができる。また、継続回数の値も、例えば、「10(回)」「100(回)」など任意に変更しても良い。
・前記実施形態では、各テーブルL1〜L3に振分けられた演出モード1〜3に継続回数Kが対応付けられているが、移行モードを振分けたテーブルと継続回数を振分けたテーブルを独立して(個別に)設けても良い。そして、演出モード抽選において、移行モードの抽選と継続回数の抽選を独立して(個別に)行い、夫々のテーブルから移行モードと継続回数を選択するようにしても良い。
・前記実施形態では、テーブルL2に移行モードとして演出モード1〜3が振分けられているが、演出モード1と演出モード3のみを振分け、演出モード抽選において演出モード2から演出モード2に移行させないようにしても良い。
・前記実施形態では、電源投入時の初期設定として演出モード2を設定しているが、初期設定として演出モード1又は演出モード3を設定しても良い。この場合、電源投入後、最初の図柄組み合わせゲームの開始時に、テーブルL1又はテーブルL3に基づいて演出モード抽選が行われる。また、初期設定時の継続回数Kは「0(回)」となっているが、例えば、継続回数Kとして「5(回)」を設定し、その継続回数に相当する図柄組み合わせゲームの終了後、次の図柄組み合わせゲームの開始時に演出モード抽選を行うようにしても良い。
・前記実施形態では、可変表示器Hの背景画像として4種類の背景G1〜G4が設けられているが、背景画像の種類は3種類、5種類、6種類など任意に変更しても良い。また、「空」「海」「宇宙」「砂漠」に代えて他の背景としても良い。また、各背景G1〜G4に関連する背景予告キャラクタの種類も2種類、4種類など任意に変更しても良いし、背景予告キャラクタの態様を変更しても良い。さらに、各図柄に関連する図柄予告キャラクタの種類を2種類、3種類など任意に変更しても良いし、図柄予告キャラクタの態様を変更しても良い。
・前記実施形態の演出決定処理において、ステップS23〜S28の処理を省略し、ステップS22の処理の判定結果が肯定の場合にステップS29の処理を行う。この変更例の場合には、背景切替抽選に当選すると、ステップS29にて背景G1〜G4の中から1つの背景を選択するようにしても良い。さらに、他の変更例として、ステップS30やステップS35(及びステップS34)の処理を省略しても良い。ステップS30の処理を省略した場合には、背景G4が決定されたときでも背景予告や図柄予告が行われることになる。ステップS34とステップS35の処理を省略した場合には、リーチが形成されないときでも図柄予告が行われることになる。
・前記実施形態では、背景切替演出を、図柄組み合わせゲームの開始(図柄変動の開始)と同時に行っているが、背景切替演出を行うタイミングは変更しても良い。例えば、背景切替演出を、図柄組み合わせゲームが開始してから全列の図柄が変動中(最初の図柄(左列の図柄)が導出される前)に行うようにしても良い。即ち、背景切替演出は、所定の図柄組み合わせ(リーチの組み合わせ(リーチ図柄))が表示(一旦停止)される迄の通常変動時に行うようにすれば良い。また、前記実施形態では、1回の図柄組み合わせゲーム中に背景予告と図柄予告を行う場合、背景予告の後に図柄予告を行っているが、図柄予告を先に行っても良いし、背景予告と図柄予告を同時に行っても良い。
・前記実施形態では、6種類の数字を模した図柄が採用されているが、図柄の種類や態様は任意に変更しても良い。例えば、0〜9までの10種類の数字を模した図柄でも良いし、文字図柄、アルファベット図柄、キャラクタ図柄などにしても良い。また、可変表示器Hは、液晶式としたが、画像表示できれば、例えば、CRT(ブラウン管)式、プラズマディスプレイ式などに変更しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記特定の背景画像は、図柄変動演出の遊技演出として出現する全体の割合に対して大当りの場合に出現する割合が高く設定された遊技演出が行われる変動パターンを前記変動パターン決定手段が決定した場合に、前記背景決定手段が決定する背景画像である。
P1〜P7…変動パターン、H…可変表示器(表示手段)、10…パチンコ遊技機(遊技機)、27a…メインCPU(変動パターン決定手段、図柄決定手段)、28a…サブCPU(背景決定手段、背景依存予告判定手段、図柄依存予告判定手段、背景依存予告態様決定手段、図柄依存予告態様決定手段)。