以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図10にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視可能な状態で保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15を有する上皿ユニット15aが共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う発光手段としての装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部(パチンコ遊技機10の下部)には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出(音声演出)を行う音出力手段としてのスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18を有する下皿ユニット18a及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作することにより、上球皿15に貯留されている遊技球が遊技盤13の遊技領域13aに発射されるようになっている。なお、遊技領域13aに向けて発射される遊技球は、発射装置19の操作量に応じて発射の強弱が設定される。
遊技盤13の前面には、発射装置19の操作によって発射された遊技球を誘導し、かつパチンコ遊技の主体となるほぼ円形の遊技領域13aを形成する誘導レール20が円形渦巻き状に敷設されている。この誘導レール20によって遊技盤13には、該遊技盤13の左下方から左上方に向かって延びる遊技球の誘導路21が形成されるとともに、誘導レール20の内側に遊技領域13aが形成される。そして、誘導路21の下方には、中枠12に装着されるとともに、発射ユニットの作動によって打球される遊技球を案内する図示しない発射レールが配置されている。また、遊技盤13の前面であって誘導レール20の外側となる遊技領域13a外は、パチンコ遊技に直接関与しない非遊技領域13bとされている。
遊技盤13の遊技領域13aのほぼ中央(センター)には、各種の表示装置や各種の飾りを施した表示枠体(センター役物)23が装着されている。表示枠体23の略中央には、正面視横長矩形に開口するセット口23aが形成されており、当該セット口23aに整合して表示枠体23には液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する表示手段としての演出表示装置H2が装着されている。演出表示装置H2には、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出(遊技演出)が画像表示されるようになっている。本実施形態において演出表示装置H2の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置H2の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための演出用の図柄となる飾り図柄(表示図柄)を用いて行われる。
また、表示枠体23の下方には、表示手段としての特別図柄表示装置H1が配置されている。本実施形態の特別図柄表示装置H1は、7セグメントLED式の表示装置とされている。特別図柄表示装置H1には、複数種類の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームが発光表示されるようになっている。なお、特別図柄表示装置H1の図柄変動ゲームは、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄となる特別図柄を用いて行われる。
特別図柄表示装置H1と演出表示装置H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置H1では特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置H2では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、特別図柄表示装置H1と演出表示装置H2には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される。このとき、特別図柄表示装置H1と演出表示装置H2では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定停止表示され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものであり、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定停止表示されるものである。
本実施形態において特別図柄表示装置H1には、複数種類の特別図柄の中から1つの特別図柄が表示されるようになっている。本実施形態における複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄とに分類される。
その一方、本実施形態において演出表示装置H2には、各列毎に、[1]〜[9]までの数字図柄Nと○(まる)の形を模したブランク図柄Qが飾り図柄として表示されるようになっている。ブランク図柄Qは、各数字図柄Nの間に配置される図柄であり、ブランク図柄Qのみの組合せでは大当り表示結果を構成しないようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置H2の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置H1の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置H2を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置H1よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や予告演出(連続予告演出))が行われる演出表示装置H2の表示内容に注目し、該演出表示装置H2の図柄変動ゲームで導出されて確定停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
前記リーチ演出は、演出表示装置H2で行われる図柄変動ゲームにおいて予め定めた特定列の飾り図柄が同一の図柄で、かつ特定列以外の列が変動する組み合わせで構成されるリーチ図柄が一旦停止表示されることによって行われる演出である。予告演出(連続予告演出)は、1回の図柄変動ゲームにおいて該ゲームにおける大当りか否か(大当り表示結果が表示されるか否か)の可能性(すなわち、大当りの期待度)を示唆する演出である。この予告演出(連続予告演出)は、内部抽選で大当りが決定されている場合の図柄変動ゲームで出現すると、その予告が該ゲームで現実化されて大当りとなる。その一方で、予告演出(連続予告演出)は、内部抽選ではずれが決定されている場合の図柄変動ゲームで出現すると、その予告が該ゲームで現実化されずにはずれとなる。
また、本実施形態の演出表示装置H2の画像表示部GHには、図2に示すように9つの図柄表示位置D1〜D9が定められているとともに、左列(第1図柄列)R1と、中列(第2図柄列)R2と、右列(第3図柄列)R3の3つの図柄列が変動表示されるようになっている。これら9つの図柄表示位置D1〜D9は、縦方向に上段、中段、下段となるよう3行に配置されているとともに、横方向に左、中、右となるよう3列に配置されている。そして、遊技者側から見て最も上に位置する第1列用上図柄表示位置D1と、遊技者側から見て中央に位置する第1列用中図柄表示位置D2と、遊技者側から見て最も下に位置する第1列用下図柄表示位置D3は、左列R1に対応する図柄表示位置とされ、左列R1の図柄配列において連続する3個の飾り図柄が表示されるようになっている。また、遊技者側から見て最も上に位置する第2列用上図柄表示位置D4と、遊技者側から見て中央に位置する第2列用中図柄表示位置D5と、遊技者側から見て最も下に位置する第2列用下図柄表示位置D6は、中列R2に対応する図柄表示位置とされ、中列R2の図柄配列において連続する3個の飾り図柄が表示されるようになっている。また、遊技者側から見て最も上に位置する第3列用上図柄表示位置D7と、遊技者側から見て中央に位置する第3列用中図柄表示位置D8と、遊技者側から見て最も下に位置する第3列用下図柄表示位置D9は、右列R3に対応する図柄表示位置とされ、右列R3の図柄配列において連続する3個の飾り図柄が表示されるようになっている。
この構成により、本実施形態の演出表示装置H2では、中列R2の左側に左列R1が配置されるとともに、該中列R2の右側に右列R3が配置され、これらの各列R1〜R3では、各列毎に、遊技者から見て上方向から下方向に向かって縦方向に変動表示(縦スクロール表示)されるようになっている。なお、各列R1〜R3では、中央の図柄表示位置を挟む上下の図柄表示位置に数字図柄Nが停止表示されると中央の図柄表示位置にブランク図柄Qが停止表示され、中央の図柄表示位置に数字図柄Nが停止表示されると中央の図柄表示位置を挟むブランク図柄Qが停止表示される。
なお、左列R1の図柄は、…9→○→8→○→7→○→6→○→5→○→4→3→○→2→○→1→○→9…というように数字図柄Nとブランク図柄Qとが交互に変動するとともに9から順番に数字が小さくなっていき、1となった場合には9に戻るような順番で変動するようになっている。一方、中列R2及び右列R3は、…1→○→2→○→3→○→4→○→5→○→6→○→7→○→8→○→○→9→○→1…というように数字図柄Nとブランク図柄Qとが交互に変動するとともに1から順番に数字が大きくなっていき、9となった場合には1に戻るような順番で変動するようになっている。(○はブランク図柄Qを示す)。
そして、演出表示装置H2では、第1列用上図柄表示位置D1、第2列用上図柄表示位置D4、及び第3列用上図柄表示位置D7に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D1,D4,D7によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL1が形成される。また、演出表示装置H2では、第1列用中図柄表示位置D2、第2列用中図柄表示位置D5、及び第3列用中図柄表示位置D8に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D2,D5,D8によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL2が形成される。また、演出表示装置H2では、第1列用下図柄表示位置D3、第2列用下図柄表示位置D6、及び第3列用下図柄表示位置D9に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D3,D6,D9によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL3が形成される。
また、演出表示装置H2では、第1列用上図柄表示位置D1、第2列用中図柄表示位置D5、及び第3列用下図柄表示位置D9に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D1,D5,D9によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL4が形成される。また、演出表示装置H2では、第1列用下図柄表示位置D3、第2列用中図柄表示位置D5、及び第3列用上図柄表示位置D7に表示された3つの図柄の図柄組み合わせが有効とされ、これら3つの図柄表示位置D3,D5,D7によって図柄組み合わせが有効となる有効ラインL5が形成される。
有効ラインL1は演出表示装置H2の上側において横方向へ直線的に延びるよう形成されるとともに、有効ラインL2は演出表示装置H2の中央において横方向へ直線的に延びるよう形成され、さらに有効ラインL3は演出表示装置H2の下側において横方向へ直線的に延びるよう形成される。また、有効ラインL4は演出表示装置H2の右下がりの斜め方向(又は左上がりの斜め方向)へ直線的に延びるよう形成されるとともに、有効ラインL5は演出表示装置H2の右上がりの斜め方向(又は左下がりの斜め方向)へ直線的に延びるよう形成される。この構成により、本実施形態のパチンコ遊技機10は、5つの有効ラインL1〜L5を形成し得る演出表示装置H2を備えた5ライン機とされている。
そして、本実施形態において、左列R1→右列R3→中列R2の順に変動を停止させて図柄を停止表示させた場合、演出表示装置H2には、次のようなリーチ状態を表示することが可能である。有効ラインL1〜L3上には、同時にリーチ状態が表示されることなく、有効ラインL1、有効ラインL2又は有効ラインL3のうち何れか1本の有効ライン上に1つのリーチ状態(シングルリーチ)が表示可能とされている。また、有効ラインL4及び有効ラインL5上には、同時にリーチ状態を表示可能であって、2本の有効ラインL4,L5上に2つのリーチ状態(ダブルリーチ)が表示可能とされている。なお、リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列R1と右列R3)の飾り図柄が同一種類となって停止表示され、かつ特定列以外の列(本実施形態では中列R2)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
そして、本実施形態では、有効ラインL1〜L5上のいずれかに表示された3列の飾り図柄を同一種類の飾り図柄で形成した図柄組み合わせを、内部抽選で大当りを決定した場合に演出表示装置H2に確定停止表示させる飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(飾り図柄の大当り図柄)としている。そして、大当りの表示結果が確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。
一方、有効ラインL1〜L5上に表示された3列の飾り図柄を同一種類とせずに形成した図柄組み合わせ又はブランク図柄Qを含んで構成される図柄組み合わせを、内部抽選ではずれを決定した場合に演出表示装置H2に確定停止表示させる飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(飾り図柄のはずれ図柄)としている。3列の飾り図柄が同一種類とならない場合には、3列の飾り図柄の全てが異なる場合や2列の飾り図柄が同一種類で1列の飾り図柄の種類が異なる場合が含まれる。例えば、飾り図柄のはずれの図柄組み合わせは、[115]、[767]や[○89]などである。また、ブランク図柄Qのみからなる図柄組み合わせ([○○○])も、はずれの図柄組み合わせとなっており、有効ラインL1〜L5上に同一のブランク図柄Qが揃っても図柄変動ゲームは大当りとならない。
また、演出表示装置H2には、特別図柄表示装置H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特別図柄表示装置H1の特別図柄による図柄と、演出表示装置H2の飾り図柄による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、いずれかの有効ラインL1〜L5上に特別図柄による図柄と飾り図柄による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。
図1、図2において、表示枠体23の下方であって、特別図柄表示装置H1の左横には、機内部で記憶した特別図柄用の保留記憶数を遊技者に報知する特別図柄保留記憶表示装置24が配置されている。本実施形態のパチンコ遊技機10は、表示枠体23の下方に配置される始動入賞口へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球の個数を記憶し、特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板35の主制御用RAM35c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、始動入賞口に遊技球が入球することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞口へ遊技球が入球すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。
特別図柄保留記憶表示装置24は、第1保留ランプ24aと、第2保留ランプ24bと、第3保留ランプ24cと、第4保留ランプ24dからなる4つの保留ランプによって構成されている。そして、特別図柄保留記憶表示装置24は、保留ランプの点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知する構成となっている。例えば、第1保留ランプ24aのみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、第1〜第4保留ランプ24a〜24dの全てが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。なお、特別図柄用の保留記憶数が「0(零)」の場合は、第1〜第4保留ランプ24a〜24dの全てが消灯している。
また、表示枠体23の下方の遊技領域13aには、遊技球の入球口26aを有する始動入賞口26が配置されている。始動入賞口26の奥方には、入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1(図3に示す)が配設されている。始動入賞口26は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、始動入賞口26の下方の遊技領域には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉29を備えた大入賞口30が配設されている。大入賞口30の奥方には、入球した遊技球を検知するセンサ(図示しない)が配設されている。大入賞口30は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉29が開動作して大入賞口30が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄が確定停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉29の開動作により大入賞口30が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(ラウンド遊技の上限回数(本実施形態では16回))を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、ラウンド遊技が開始してから予め定めたラウンド遊技時間が経過する、又は予め定めた入球上限個数の遊技球が入球するの何れか一方の条件を満たすことにより終了する。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数(本実施形態では16回)のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、1回の図柄変動ゲームにおいて、図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回の変動サイクルとして演出を実行し、複数回の変動サイクルを連続して実行することで前記演出が複数回、連続して実行される連続予告演出(擬似連続予告演出(擬似連))を実行可能に構成されている。なお、本実施形態では、1回の変動サイクルにおいて図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回実行するようになっている。また、擬似連は、演出表示装置H2と特図表示器H1で行われる1回の図柄変動ゲームにおいて、演出表示装置H2のみで演出として表現される。1回の図柄変動ゲームは、図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動開始によって開始し、図柄の変動が停止した後に図柄が確定停止表示されることによって終了する。この1回の図柄変動ゲームは、1球の保留記憶数に対応して実行されるものである。すなわち、擬似連を伴う1回の図柄変動ゲームは、内部制御において1回の図柄変動ゲームを、恰も複数回の図柄変動ゲームが連続して行われているかのように擬似的に演出表現してなされるものである。そして、本実施形態の擬似連を伴う1回の図柄変動ゲームは、当該ゲームを構成する演出を伴って実行される変動サイクルの実行回数によって大当り表示結果(大当り図柄)が表示されるか否かの可能性が変化するように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り抽選に当選した場合には大当り抽選に当選していない場合に比して変動サイクルの実行回数が多い擬似連を伴って図柄変動ゲームが行われ易くなっている。
図柄の変動とは、演出表示装置H2及び特別図柄表示装置H1における表示図柄の種類を変化させながら図柄又は図柄列が動作している状態を示す。例えば、演出表示装置H2における図柄の変動は、画像表示部GHにおいて図柄列が予め定めた表示順序にしたがって図柄をスクロール表示させるように動作している状態を示す。また、図柄の変動停止とは、演出表示装置H2において図柄が停止して表示されている状態(スクロール表示されていない状態)を示し、特別図柄表示装置H1において図柄が停止していない(変動している)状態を示す仮停止のことである。また、図柄の確定停止表示とは、演出表示装置H2及び特別図柄表示装置H1において図柄が停止して表示されている状態を示す。そして、演出表示装置H2における図柄の停止には、仮停止(変動停止)と確定停止表示がある。一方、特別図柄表示装置H1における図柄の停止には、確定停止表示のみがある。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図3にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板35が装着されている。主制御基板35は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、サブ統括制御基板36と、表示制御基板37と、音声・ランプ制御基板38が装着されている。サブ統括制御基板36は、主制御基板35が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38を統括的に制御する。表示制御基板37は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、音声・ランプ制御基板38は、主制御基板35とサブ統括制御基板36が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)及びスピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36、表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38について、その具体的な構成を説明する。
主制御基板35には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU35aと、主制御用CPU35aのメイン制御プログラムを格納する主制御用ROM35bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM35cが設けられている。主制御用CPU35aには、主制御用ROM35bと主制御用RAM35cが接続されている。また、主制御用CPU35aには、始動入賞口26に入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW1が接続されている。また、主制御用CPU35aには、特別図柄表示装置H1が接続されている。また、主制御用CPU35aは、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM35cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当りとするか否かの大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。大当り図柄用乱数は、大当りとする場合に特別図柄表示装置H1に確定停止表示させる特別図柄としての大当り図柄を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれ演出など)を決定する際に用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU35aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
主制御用ROM35bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターンと各種判定値(大当り判定値、リーチ判定値など)が記憶されている。変動パターンは、演出表示装置H2及び特別図柄表示装置H1において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、演出表示装置H2及び特別図柄表示装置H1において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間と演出内容を特定するためのパターンである。この変動パターンに基づき特別図柄表示装置H1では、特別図柄の変動が開始してから、変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される図柄変動ゲームが実行される。一方、変動パターンに基づき演出表示装置H2では、飾り図柄の変動が開始してから、変動パターンで特定される演出内容で各種遊技演出が行われるとともに変動パターンに定める変動時間の経過時に変動が停止し、大当り図柄又ははずれ図柄を確定停止表示させる図柄変動ゲームが実行される。そして、変動パターンは、大当り演出用、はずれリーチ演出用、はずれ演出用からなる演出内容毎に分類されている。
また、大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、本実施形態では、大当り判定で肯定判定される割合、すなわち大当りの当選確率を4/12243(約300分の1)となるように判定値を振分けている。
また、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にはずれリーチ演出を実行するか否かの内部抽選(リーチ判定)で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。また、主制御用RAM35cには、リーチ判定時に使用するリーチ判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、リーチ判定用乱数は、リーチ判定時に取得されるようになっている。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機10に用意された変動パターンの種類を、図4にしたがって説明する。なお、図4は、本実施形態のパチンコ遊技機10において、主制御用ROM35bに記憶されている変動パターンの一部を示しており、擬似連に関する変動パターンを中心に示している。
変動パターンは、図4に示すように、大当り抽選に当選する際に選択される変動パターンP1〜P4がある。また、変動パターンは、大当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択される変動パターンP5〜P9がある。
大当り演出用の変動パターンP1〜P4に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、演出表示装置H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開される。また、大当り演出用の変動パターンP1〜P4に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、特別図柄表示装置H1において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
また、はずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P9に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、演出表示装置H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開される。また、はずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P9に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、特別図柄表示装置H1において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
また、はずれ演出用の変動パターンP5に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、演出表示装置H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開される。また、はずれ演出用の変動パターンP5に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、特別図柄表示装置H1において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
また、本実施形態において、変動パターンP1,P5,P6は、変動内容として擬似連を伴わない図柄変動ゲームを行うパターンとされている。そして、変動パターンP1,P6には、擬似連を伴わないでそれぞれに定めた演出内容のリーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。なお、変動パターンP1,P6では、変動サイクルを2回以上実行しないで擬似連を伴わないものの、連続予告演出を構成する演出(変動サイクル)を「1回」とする演出が実行可能になっている。また、変動パターンP5に基づく「通常変動」は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。なお、変動パターンP5では、擬似連を伴わないものの、擬似連が実行されているかもしれないことを遊技者に示唆するガセ連続予告演出(ガセ擬似連)として、連続予告演出を構成する演出(変動サイクル)を「1回」とする演出が実行可能になっている。すなわち、本実施形態において、擬似連を伴うとは、複数回(2回〜4回)の変動サイクルを実行することであって、擬似連を伴わないとは、1回の変動サイクルのみを実行することとなる。また、1回の変動サイクルのみを実行する場合には、擬似連回数を「1回(実行なし)」と示す場合もある。
また、本実施形態において、変動パターンP2〜P4,P7〜P9は、変動内容として擬似連を伴う図柄変動ゲームを行うパターンとされており、擬似連を構成する変動サイクルの実行回数(擬似連回数)と変動時間が相違している。
変動パターンP2,P7は、擬似連を構成する擬似連回数を「2回」に定めたパターンとなっている。これら擬似連回数を「2回」とする変動パターンP2,P7では、1回の変動サイクルを実行した後、2回目(最終回)の変動サイクルでそれぞれに定めた演出内容のリーチ演出を実行可能になっている。また、変動パターンP2,P7の変動時間は、変動パターンP5に基づく変動時間(12000(ms))と、保留記憶数が存在する場合に連続して図柄変動ゲームの実行を指示するまでのゲームインターバル時間(600(ms))と、擬似連を伴わない変動パターンのうち同一演出内容を特定する変動パターンに基づく変動時間から構成されている。
また、変動パターンP3,P8は、擬似連を構成する擬似連回数を「3回」に定めたパターンとなっている。これら擬似連回数を「3回」とする変動パターンP3,P8では、2回の変動サイクルを実行した後、3回目(最終回)の変動サイクルでそれぞれに定めた演出内容のリーチ演出を実行可能になっている。そして、変動パターンP3,P8には、最終回の変動サイクルでそれぞれに定めたリーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP3,P8の変動時間は、変動パターンP5に基づく変動時間と、保留記憶数が存在する場合に連続して図柄変動ゲームの実行を指示するまでのゲームインターバル時間の2セット分と、擬似連を伴わないとされる変動パターンのうち同一演出内容を特定可能な変動パターンに定める変動時間から構成されている。
また、変動パターンP4,P9は、擬似連を構成する擬似連回数を「4回」に定めたパターンとなっている。これら擬似連回数を「4回」とする変動パターンP4,P9では、3回の変動サイクルを実行した後、4回目(最終回)の変動サイクルでそれぞれに定めた演出内容のリーチ演出を実行可能になっている。また、変動パターンP4,P9の変動時間は、変動パターンP5に基づく変動時間と、保留記憶数が存在する場合に連続して図柄変動ゲームの実行を指示するまでのゲームインターバル時間の3セット分と、擬似連を伴わないとされる変動パターンのうち同一演出内容を特定可能な変動パターンに定める変動時間から構成されている。
また、本実施形態では、図柄変動ゲームにて、リーチ演出が行われる場合、変動パターンにより特定される演出時間が長いほど大当り期待度(大当り信頼度)が高くなるように設定されている。すなわち、主制御用CPU35aは、大当り遊技の付与を決定している場合、演出時間が短い変動パターンよりも長い変動パターンを決定し易くなっている。一方、主制御用CPU35aは、大当り判定の判定結果が否定であって、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、演出時間が長い変動パターンよりも短い変動パターンを決定し易くなっている。したがって、主制御用CPU35aは、大当り遊技の付与を決定する場合において、特定する演出内容(リーチ演出の種類など)を同じに設定している条件下で、擬似連回数を多く設定することで変動時間が長く設定されている擬似連回数の多い変動パターンをはずれリーチ演出を決定する場合よりも決定し易くなっている。また、主制御用CPU35aは、大当り遊技の付与を決定する場合において、擬似連回数を同じに設定している条件下で、複数あるリーチ演出のうち演出時間の長い演出内容を特定する変動パターンをはずれリーチ演出を決定する場合よりも決定し易くなっている。
したがって、本実施形態では、擬似連回数が多くなるほど、すなわち、演出内容を同じに設定している条件下で、擬似連なし(1回)<擬似連回数2回<3回<4回の順に大当り期待度が高まる。また、本実施形態では、演出時間が長くなるリーチ演出ほど、すなわち、擬似連回数を同じに設定している条件下で大当り期待度が高まるようになっている。このため、遊技者は、図柄変動ゲームにおいて擬似連回数によって大当りに対する期待感を変化し得る。また、遊技者は、図柄変動ゲームにおいてリーチ演出の種類によって大当りに対する期待感を変化し得る。なお、擬似連回数と演出内容が異なる条件下における比較では、擬似連回数の少ない場合に大当り期待度が高くなるときや、演出時間が短い場合に大当り期待度が高くなっている場合もある。
次に、サブ統括制御基板36について説明する。
サブ統括制御基板36には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU36aと、統括制御用CPU36aのサブ統括制御プログラムを格納する統括制御用ROM36bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM36cが設けられている。統括制御用CPU36aには、統括制御用ROM36bと統括制御用RAM36cが接続されている。そして、統括制御用CPU36aは、各種演出を決定するために用いる各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御用RAM36cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、本実施形態の統括制御用CPU36aはタイマ機能(タイマ)を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミングやデモ演出を開始するタイミング)で時間を計測する。
統括制御用ROM36bには、前記制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。なお、各種テーブルについての詳細は、後述する。
次に、表示制御基板37について説明する。
表示制御基板37には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU37aと、表示制御用CPU37aの表示制御プログラムを格納する表示制御用ROM37bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM37cが設けられている。表示制御用CPU37aには、表示制御用ROM37bと、表示制御用RAM37cが接続されている。また、表示制御用CPU37aには、演出表示装置H2が接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU37aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM37bには、演出データとなる各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。なお、表示制御用ROM37bには、統括制御用CPU36aによって実行が指示される各種演出に応じて実行させる内容を特定したりするテーブルなどが記憶されている。
次に、音声・ランプ制御基板38について説明する。
音声・ランプ制御基板38には、制御動作を所定の手順で実行することができる音声・ランプ制御用CPU38aと、音声・ランプ制御用CPU38aの音声・ランプ制御プログラムを格納する音声・ランプ制御用ROM38bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる音声・ランプ制御用RAM38cが設けられている。音声・ランプ制御用CPU38aには、音声・ランプ制御用ROM38bと、音声・ランプ制御用RAM38cが接続されている。また、音声・ランプ制御用CPU38aには、各種装飾ランプ16が接続されているとともに、スピーカ17が接続されている。また、本実施形態の音声・ランプ制御用CPU38aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。音声・ランプ制御用ROM38bには、演出データとなる各種の発光態様データ(各種装飾ランプ16が発光するタイミングなど)が記憶されている。また、音声・ランプ制御用ROM38bには、演出データとなる各種の音声データ(スピーカ17から出力する音声の種類など)が記憶されている。なお、音声・ランプ制御用ROM38bには、音声・ランプ制御用CPU38aによって実行が指示される各種演出に応じて実行させる内容を特定したりするテーブルなどが記憶されている。
以下、主制御基板35、サブ統括制御基板36、表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板35について説明する。本実施形態では、メイン制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板35の主制御用CPU35aが、実行決定手段として機能する。
主制御基板35の主制御用CPU35aは、始動入賞口26へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSW1が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM35cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU35aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU35aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU35aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値と大当り図柄用乱数の値を取得しない。
そして、主制御用CPU35aは、大当り遊技中でない且つ図柄変動ゲームの実行中でない場合、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM35cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、該読み出した値と主制御用ROM35bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU35aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU35aは、大当り図柄用乱数の値をもとに、特別図柄表示装置H1で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる大当り図柄(特別図柄)を決定する。そして、大当り図柄を決定した主制御用CPU35aは、決定した大当り図柄を主制御用RAM35cに記憶する。また、大当りを決定した主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、該値に対応する変動パターンを大当り演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
一方、主制御用CPU35aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU35aは、特別図柄表示装置H1に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれを決定した主制御用CPU35aは、リーチ判定用乱数を主制御用RAM35cから取得し、取得した値とリーチ判定値とを比較するリーチ判定を行ってはずれリーチ演出を実行するか否かを決定する。この判定結果が肯定(リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値とが一致ではずれリーチ演出を実行する)の場合、主制御用CPU35aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値に対応する変動パターンをはずれリーチ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。一方、主制御用CPU35aは、はずれリーチ演出を実行するか否かの判定結果が否定(リーチ判定用乱数とリーチ判定値とが不一致ではずれリーチ演出を実行しない)の場合、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM35cから取得し、その取得した値に対応する変動パターンをはずれ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU35aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板36(統括制御用CPU36a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU35aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、主制御用CPU35aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU35aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを出力する。また、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置H1の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
また、主制御用CPU35aは、大当りを決定した場合、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技に係る制御(オープニング演出などの演出指示や大入賞口扉29開閉動作の制御)を実行する。
次に、サブ統括制御基板36について説明する。本実施形態では、統括制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行するサブ統括制御基板36の統括制御用CPU36aが、実行決定手段、演出内容決定手段、演出実行制御手段及び停止音演出実行制御手段として機能する。
統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板37、及び音声・ランプ制御基板38(各制御基板37,38)に出力する。また、統括制御用CPU36aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると、該コマンドに対応する特別図柄の停止図柄指定に応じて演出表示装置H2に停止表示させる図柄組み合わせを構成する飾り図柄を決定する。また、統括制御用CPU36aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板37,38に出力する。そして、統括制御用CPU36aは、1回の図柄変動ゲームが終了されるので、次の図柄変動ゲームの実行に係る処理に移行する。
また、統括制御用CPU36aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンの種類と停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄(特別図柄)の種類から、演出表示装置H2で実行される図柄変動ゲームにおいて導出する飾り図柄の図柄組み合わせを決定する。統括制御用CPU36aは、大当り演出用の変動パターンが指定され、かつ特別図柄の停止図柄指定が大当り図柄の場合には、最終的に停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄として大当り図柄を決定する。
また、統括制御用CPU36aは、はずれリーチ演出用又ははずれ演出用の変動パターンが指定され、特別図柄の停止図柄指定がはずれ図柄の場合には、最終的に確定停止表示させる前記図柄組み合わせを構成する飾り図柄としてはずれ図柄を決定する。そして、飾り図柄を決定した統括制御用CPU36aは、飾り図柄を指示する飾り図柄用の停止図柄指定コマンドを表示制御基板37に出力する。
また、統括制御用CPU36aは、主制御用CPU35aにより大当り遊技に係るオープニング演出などの演出指示がされる場合に、それら演出指示を各制御基板37,38に指示する。
次に、擬似連を伴う図柄変動ゲームに係る処理に関して説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10において、擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、各変動サイクルで図柄の変動開始から図柄の変動停止する演出を連続して実行させることで、恰も図柄変動ゲーム(実際には変動サイクル)が連続して実行される演出を展開可能になっている(図8〜図10参照)。
擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、変動中の図柄(飾り図柄)がはずれの図柄組み合わせのうち有効ラインL1〜L3のいずれかに「11○」や「22○」などのような特定の表示結果(以下、「チャンス目」と示す)で変動停止する演出となっている。本実施形態のパチンコ遊技機10では、左列R1と中列R2の図柄が同一種類の数字図柄Nで右列R3の図柄がブランク図柄Qで、且つ右列R3のブランク図柄が左列R1,中列R2と同一種類の図柄の上(表示順序で次)又は下(表示順序で前)に位置する図柄で変動停止する場合を「チャンス目」としている。また、チャンス目は、画像表示部GHに画像表示されている各列の図柄において、大当り表示結果に対して1列(右列)の図柄が1図柄分(前又は後に)ずれており、大当り表示結果となる表示態様、及びリーチ状態を形成する(リーチの図柄組み合わせによる)表示態様とは異なった、所謂、「ズレ目」である。なお、擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、最終回の変動サイクルにおける最終回の連続専用演出でリーチ状態を形成してそれぞれに応じたリーチ演出に移行するようになっており、最終回の連続専用演出でのみチャンス目の代わりにリーチの図柄組み合わせ(リーチ状態)を形成するようになっている。また、「チャンス目」は、擬似連を伴う図柄変動ゲームでのみ出現可能であって、変動パターンP5に基づく図柄変動ゲームでガセ連続予告演出となる場合に導出されないようになっている。すなわち、本実施形態において「チャンス目」が出現することにより遊技者は、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中であることを把握する。さらに、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ガセ連続予告演出となる場合に、「チャンス目」が恰も変動停止するかのような図柄組み合わせを導出するようになっており、左列R1及び右列R3で「チャンス目」を構成し得る図柄を導出し、中列R2で該中列R2の図柄によって「チャンス目」を構成し得ない図柄を導出する。
このため、遊技者は、図柄変動ゲームにおいて変動している図柄が変動停止する場合に「チャンス目」の出現に対して期待を抱くこととなる。さらに、遊技者は、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて(擬似連の実行を把握している条件下で)変動している図柄が変動停止する場合にリーチ状態を形成しないでさらに変動サイクルが継続する(擬似連が続く)ことに対して期待を抱くこととなる。また、遊技者は、ガセ連続予告演出となる図柄変動ゲームにおいても中列R2(最終停止図柄)の図柄が変動停止するまでの間、すなわち、左列R1及び右列R3が変動停止した時点では「チャンス目」の出現に対して期待を抱くこととなり、図柄変動ゲームのその最後まで「チャンス目」の出現に対してを期待を抱くこととなる。その結果、遊技者は、図柄変動ゲームで変動している図柄の変動停止(仮停止)に注目するとともに、その状況に合わせて様々な期待を抱くこととなる。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて1回目(初回)の変動サイクルから擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中であることを遊技者に報知する初回報知パターンと、1回目(初回)の変動サイクルでは一見して擬似連を伴わない図柄変動ゲームの実行中であるように見せかける初回非報知パターンとがある。そして、初回報知パターンで展開される図柄変動ゲームは、対象となる図柄変動ゲームにおいて1回目(初回)の変動サイクルから、1回目(初回)の次以降の変動サイクルの全てで擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中であることを報知する。また、初回非報知パターンで展開される図柄変動ゲームは、1回目(初回)の次以降の変動サイクルの全てで擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中であることを報知する。本実施形態において、初回報知パターン及び初回非報知パターンで展開されるそれぞれの図柄変動ゲームでは、対象となる図柄変動ゲームにおいて1回目(初回)の変動サイクルにおける演出が異なるのみで、1回目(初回)の次以降の変動サイクルにおける演出が同一となるようになっている。
そして、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて1回目(初回)の変動サイクルでは、擬似連を伴う図柄変動ゲームでのみ出現し得る連続専用演出、及び通常演出のいずれかを実行するようになっている。連続専用演出は、実行されることで擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中であることを遊技者に把握させる演出であり、演出表示装置H2(表示演出)、各種装飾ランプ16(発光演出)、及びスピーカ17(音声演出)の協働による複合演出となっている。連続専用演出(表示演出)において、演出表示装置H2では、図8(a),(b)に示すように画像表示部GHの上部から光が降り注いでいる態様の表示演出が実行される。また、連続専用演出(発光演出)において、各種装飾ランプ16では、図8(a),(b)に示すように各種装飾ランプ16が点滅する態様の発光演出が実行される。また、連続専用演出(音声演出)において、スピーカ17では、図8(a)に示すように「キュイン、キュイン」という音声を繰り返し出力する態様の音声演出が実行される。また、連続専用演出は、出現する変動サイクルのタイミング(擬似連を伴う図柄変動ゲームで何回目であるか)に合わせて、それぞれに対応した演出態様となっている。各変動サイクルで実行される連続専用演出では、変動サイクルのタイミングが後になるほど(1回目より2回目、2回目より3回目、3回目より4回目)各演出による演出効果が強くなる(激しさを増す)ようになっている。すなわち、1回目の変動サイクルでは、連続専用演出を実行する場合に1回目用の連続専用演出を実行する。連続専用演出(表示演出)において、演出表示装置H2では、変動サイクルのタイミングが後になるほど、画像表示部GHの上部から光が降り注ぐ光線の数を増やすことで光が降り注ぐ態様が強く(激しく)なっているイメージ(演出効果)を遊技者に与えるようになっている。また、連続専用演出(発光演出)において、各種装飾ランプ16では、変動サイクルのタイミングが後になるほど、各種装飾ランプ16が点滅する間隔を短くすることで点滅態様が強く(激しく)なっているイメージ(演出効果)を遊技者に与えるようになっている。また、連続専用演出(音声演出)において、スピーカ17では、変動サイクルのタイミングが後になるほど、「キュイン、キュイン」という音声を繰り返し出力する間隔を短くすることで音声の出力態様が強く(激しく)なっているイメージ(演出効果)を遊技者に与えるようになっている。なお、連続専用演出(1回目用の連続専用演出)は、変動パターンP1,P6、及び変動パターンP5(通常変動)でも特定し得るようになっている。また、特に変動パターンP5に基づく図柄変動ゲームにおいて1回目用の連続専用演出が出現する場合には「ガセ連続予告演出」となる。なお、この場合、「ガセ連続予告演出」では、「チャンス目」は導出されない。また、各種の連続専用演出に関する制御内容の詳細は、後述する。また、通常演出は、変動パターンP5(通常変動)で特定し得る演出内容となっており、「ガセ連続予告演出」とならない図柄変動ゲームで出現する演出と同一の態様で実行される演出となっている。
続いて、擬似連を伴う図柄変動ゲームの2回目(初回の次以降)の変動サイクルでは、連続専用演出を実行し、2回目用の連続専用演出を実行するようになっている。本実施形態において2回目の変動サイクルでは、1回目(初回)の変動サイクルで1回目用の連続専用演出を実行したか否か(通常演出を実行したか否か)にかかわらず2回目用の連続専用演出を実行する。そして、擬似連回数が「2回」である場合、2回目の変動サイクルが今回の図柄変動ゲームにおける最終回の変動サイクルとなるので、2回目の変動サイクルでリーチ状態を形成した後、それぞれの変動パターンで特定される演出内容の展開に移行するようになっている。その結果、擬似連回数が「2回」である図柄変動ゲームは、図柄が変動開始して変動停止が1回実行された後、2回目の図柄の変動開始後、すなわち連続して実行される2回目の図柄の変動でリーチ演出が実行される展開となる。
続いて、擬似連を伴う図柄変動ゲームの3回目(初回の次以降)の変動サイクルでは、連続専用演出を実行し、3回目用の連続専用演出を実行するようになっている。本実施形態において3回目の変動サイクルでは、1回目(初回)の変動サイクルで1回目用の連続専用演出を実行したか否か(通常演出を実行したか否か)にかかわらず3回目用の連続専用演出を実行する。そして、擬似連回数が「3回」である場合、3回目の変動サイクルが今回の図柄変動ゲームにおける最終回の変動サイクルとなるので、3回目の変動サイクルでリーチ状態を形成した後、それぞれの変動パターンで特定される演出内容の展開に移行するようになっている。その結果、擬似連回数が「3回」である図柄変動ゲームは、図柄が変動開始して変動停止が2回実行された後、3回目の図柄の変動開始後、すなわち連続して実行される3回目の図柄の変動でリーチ演出が実行される展開となる。
続いて、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行し得る変動サイクルの上限回数となる4回目(初回の次以降)の変動サイクルでは、連続専用演出を実行し、4回目用の連続専用演出を実行するようになっている。本実施形態において4回目用の変動サイクルでは、1回目(初回)の変動サイクルで1回目用の連続専用演出を実行したか否か(通常演出を実行したか否か)にかかわらず4回目用の連続専用演出を実行する。そして、擬似連回数が「4回」である場合、4回目の変動サイクルが今回の図柄変動ゲームにおける最終回の変動サイクルとなるので、4回目の変動サイクルにおける4回目の連続専用演出でリーチ状態を形成した後、それぞれの変動パターンで特定される演出内容の展開に移行するようになっている。その結果、擬似連回数が「4回」である図柄変動ゲームは、図柄が変動開始して変動停止が3回実行された後、4回目の図柄の変動開始後、すなわち連続して実行される4回目の図柄の変動でリーチ演出が実行される展開となる。
なお、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおける最終回の変動サイクルでは、統括制御用CPU36aが決定している図柄変動ゲームで最終的に導出する飾り図柄の図柄組み合わせに応じた図柄によるリーチの図柄組み合わせが形成されることとなる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて変動している図柄の仮停止、すなわち、実行し得る変動サイクルでの図柄の仮停止(変動停止)に合わせて、擬似連を伴わない図柄変動ゲームとは異なる停止音を出力させる停止音演出(停止音出力演出)を実行するようになっている。停止音演出は、対応する音声の出力によって擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中であることを遊技者に報知する。なお、本実施形態において擬似連を伴わない図柄変動ゲームでは、特に仮停止に合わせて音声を出力しない一方で、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中にのみ仮停止に合わせて停止音を出力するようになっている。また、停止音演出に関する制御内容の詳細は、後述する。
また、停止音演出により出力する音声は、実行中の擬似連を伴う図柄変動ゲームが初回報知パターン及び初回非報知パターンのいずれの展開に基づくかによってその種類が異なっている。このため、擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、停止音演出で出力される音声の種類から実行中の擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開を把握可能となっている。これにより、遊技者は1回目の変動サイクルが通常演出であったか連続専用演出であったかを見逃してしまってもその後の停止音演出の種類から初回報知パターン及び初回非報知パターンのいずれであるかを把握可能になっている。また、遊技者は1回目の変動サイクルが通常演出であって、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行に気付かない場合であっても、擬似連の実行中であることとその展開まで把握可能となる。
また、初回報知パターン及び初回非報知パターンの展開となる図柄変動ゲームでは、初回の次以降の変動サイクルにおいて連続専用演出の実行態様を同一にする一方で、該変動サイクルで実行される演出のうち停止音演出のみを異ならせている。擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、変動サイクルが何回続くかによって大当り期待度が異なるので変動している図柄の変動停止(仮停止)に最も注目することとなる。このため、初回の次以降の変動サイクルでは、連続専用演出の実行態様を同一に構成した上で、遊技者が擬似連の展開(パターン)を把握可能なように遊技者が最も注目することとなる仮停止に伴う停止音演出で出力する音声の種類を異ならせるようになっている。
そして、統括制御用CPU36aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行を特定する変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、擬似連で実行される変動サイクル毎に演出内容を決定し、所定のタイミングで各変動サイクルの実行を指示するようになっている。統括制御用CPU36aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、各変動サイクルの開始に際して開始させる変動サイクルの演出態様(変動態様などの具体的な態様)を特定可能な変動サイクル指定コマンド(図5参照)を各制御基板32〜34に出力することで各変動サイクルの演出の実行を指示するようになっている。なお、各制御基板37,38は、各変動サイクルの開始に際して変動サイクル指定コマンドを入力することで各変動サイクルの開始を把握し、各変動サイクルに応じた処理が実行可能となる。
図5に示すように、変動サイクル指定コマンドには、1回目の変動サイクルの実行を特定するとともに1回目の変動サイクルの演出内容として1回目用の連続専用演出の実行を特定することができる擬似連1コマンドがある。また、変動サイクル指定コマンドには、2回目の変動サイクルの実行を特定するとともに2回目の変動サイクルの演出内容として2回目用の連続専用演出の実行を特定することができる擬似連2コマンドがある。また、変動サイクル指定コマンドには、3回目の変動サイクルの実行を特定するとともに3回目の変動サイクルの演出内容として3回目用の連続専用演出の実行を特定することができる擬似連3コマンドがある。また、変動サイクル指定コマンドには、4回目の変動サイクルの実行を特定するとともに4回目の変動サイクルの演出内容として4回目用の連続専用演出の実行を特定することができる擬似連4コマンドがある。また、変動サイクル指定コマンドには、1回目の変動サイクルの実行を特定するとともに1回目の変動サイクルの演出内容として通常演出の実行を特定することができる擬似連5コマンドがある。
そして、統括制御用CPU36aは、1回目(初回)の変動サイクルの実行を指示する場合、擬似連1コマンド(変動サイクル指定コマンド)及び擬似連5コマンド(変動サイクル指定コマンド)のいずれかを各制御基板32〜34に出力する。統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの演出内容を決定することで擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開を初回報知パターン及び初回非報知パターンのいずれとするか決定している。統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの実行を指示する場合、擬似連1コマンドを決定することで、初回報知パターンによる展開を決定することとなる。また、統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの実行を指示する場合、擬似連5コマンドを決定することで、初回非報知パターンによる展開を決定することとなる。
そして、統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの実行を指示するに際し、変動パターンの種類(擬似連回数及び大当りか否か)に応じて、図6に示す擬似連パターン抽選テーブルにしたがって、擬似連1コマンド及び擬似連5コマンドのいずれとするかを決定する擬似連パターン抽選を実行する。
例えば、図6に示す擬似連パターン抽選テーブルには、変動パターンに応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全255通りの整数)が「擬似連1コマンド」及び「擬似連5コマンド」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、擬似連パターン抽選テーブルでは、擬似連回数が2回となる大当り演出用の変動パターンP2である場合に、175個の乱数を「擬似連1コマンド」に、80個の乱数を「擬似連5コマンド」に振分けている。このため、擬似連パターン抽選テーブルでは、擬似連回数が2回となる大当り演出用の変動パターンP2である場合に、「擬似連1コマンド」すなわち初回報知パターンとなる展開が選択される確率を175/255に振分け、「擬似連5コマンド」すなわち初回非報知パターンとなる展開が選択される確率を80/255に振分けている。
本実施形態において擬似連パターン抽選テーブルでは、図6に示すように、擬似連回数が同一回数である条件下で、変動パターンP2よりも変動パターンP7のように大当りに当選しているときにはずれに当選しているときよりも「擬似連5コマンド」を決定し易くなっている。このため、図6に示すように、擬似連回数が同一回数である条件下で、擬似連5コマンドに基づく初回非報知パターンによる展開の出現によっては、擬似連1コマンドに基づく初回報知パターンによる展開の出現よりも大当り期待度が高くなることとなる。
続いて、統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの実行の指示後(図柄変動ゲームの開始後)、12600(ms)の経過時に2回目(初回の次以降)の変動サイクルの実行を指示する変動サイクル指定コマンドを各制御基板37,38に出力する。そして、統括制御用CPU36aは、2回目の変動サイクルの実行を指示する場合、擬似連2コマンド(変動サイクル指定コマンド)を各制御基板37,38に出力する。統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの演出内容が擬似連1コマンド及び擬似連5コマンドのいずれとする場合にも擬似連2コマンドを通用する。すなわち、統括制御用CPU36aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開(パターン)のいずれの場合にも擬似連2コマンドを通用する。また、統括制御用CPU36aは、擬似連回数が「2回」である場合、2回目の変動サイクルの実行指示後、変動サイクルの開始を指示しないので図柄停止コマンドの入力に合わせて、該コマンドを各制御基板37,38に出力することで図柄変動ゲームの終了を指示するようになっている。
続いて、統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの実行の指示後(図柄変動ゲームの開始後)、25200(ms)の経過時に3回目(初回の次以降)の変動サイクルの実行を指示する変動サイクル指定コマンドを各制御基板37,38に出力する。そして、統括制御用CPU36aは、3回目の変動サイクルの実行を指示する場合、擬似連3コマンド(変動サイクル指定コマンド)を各制御基板37,38に出力する。統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの演出内容が擬似連1コマンド及び擬似連5コマンドのいずれとする場合にも擬似連3コマンドを通用する。すなわち、統括制御用CPU36aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開(パターン)のいずれの場合にも擬似連3コマンドを通用する。また、統括制御用CPU36aは、擬似連回数が「3回」である場合、3回目の変動サイクルの実行指示後、変動サイクルの開始を指示しないので図柄停止コマンドの入力に合わせて、該コマンドを各制御基板37,38に出力することで図柄変動ゲームの終了を指示するようになっている。
続いて、統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの実行の指示後(図柄変動ゲームの開始後)、37800(ms)の経過時に4回目(初回の次以降)の変動サイクルの実行を指示する変動サイクル指定コマンドを各制御基板37,38に出力する。そして、統括制御用CPU36aは、4回目の変動サイクルの実行を指示する場合、擬似連4コマンド(変動サイクル指定コマンド)を各制御基板37,38に出力する。統括制御用CPU36aは、1回目の変動サイクルの演出内容が擬似連1コマンド及び擬似連5コマンドのいずれとする場合にも擬似連4コマンドを通用する。すなわち、統括制御用CPU36aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開(パターン)のいずれの場合にも擬似連4コマンドを通用する。また、統括制御用CPU36aは、擬似連回数が「4回」である場合、3回目の変動サイクルの実行指示後、変動サイクルの開始を指示しないので図柄停止コマンドの入力に合わせて、該コマンドを各制御基板37,38に出力することで図柄変動ゲームの終了を指示するようになっている。
なお、統括制御用CPU36aは、擬似連を伴わない(実行なしの)図柄変動ゲームにおいて1回目の連続専用演出の実行を指示する場合もあり、この場合には図柄変動ゲームの開始に伴って擬似連1コマンドを各制御基板37,38に出力する。また、この場合には、変動サイクルが2回以上実行され得ないので初回報知パターンのみが存在している。また、この場合には、擬似連を伴わない図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出が展開されるときに連続専用演出の実行態様は異なるが、擬似連回数が2回であるときの2回目の変動サイクル、擬似連回数が3回であるときの3回目の変動サイクル、擬似連回数が4回であるときの4回目の変動サイクルと同様の流れでリーチ演出へと展開が移行する。
次に、表示制御基板37について説明する。本実施形態では、表示制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する表示制御基板37の表示制御用CPU37aが、演出実行制御手段として機能する。
表示制御基板37の表示制御用CPU37aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、飾図用の停止図柄指定コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置H2に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。また、表示制御用CPU37aは、統括制御用CPU36aにより大当り遊技に係るオープニング演出などの演出指示がされる場合に、演出指示された演出に対応する演出内容(オープニング演出、ラウンド遊技演出、エンディング演出といった演出)を選択し、該演出内容で大当り遊技中の演出を行わせるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。また、表示制御用CPU37aは、演出指示された演出内容をもとに表示制御用ROM37bの画像データを用いて前記演出内容に沿った画像を表示するための表示用データを生成する。そして、表示制御用CPU37aは、図柄変動ゲームの開始や各種演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と表示用データをもとに演出表示装置H2に映し出す画像を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
次に、擬似連を伴う図柄変動ゲームを実行する場合の表示制御用CPU37aが実行する制御内容について説明する。
表示制御用CPU37aは、変動サイクル指定コマンドを入力して擬似連を伴う図柄変動ゲームの開始が指示されると、変動サイクル指定コマンドの入力に伴って指示される変動サイクルを、変動サイクル指定コマンドで指示される演出内容で実行させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU37aは、擬似連1コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、1回目用の連続専用演出となる表示演出を実行させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。演出表示装置H2では、画像表示部GHの上部から光が降り注ぐ態様の表示演出が実行される。また、表示制御用CPU37aは、擬似連2コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、2回目用の連続専用演出となる表示演出を実行させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。演出表示装置H2では、画像表示部GHの上部から光が降り注ぎ、1回目用の連続専用演出よりも光線の数が増加する態様の表示演出が実行される。また、表示制御用CPU37aは、擬似連3コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、3回目用の連続専用演出となる表示演出を実行させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。演出表示装置H2では、画像表示部GHの上部から光が降り注ぎ、2回目用の連続専用演出よりも光線の数が増加する態様の表示演出が実行される。また、表示制御用CPU37aは、擬似連4コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、4回目用の連続専用演出となる表示演出を実行させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。演出表示装置H2では、画像表示部GHの上部から光が降り注ぎ、3回目用の連続専用演出よりも光線の数が増加する態様の表示演出が実行される。また、表示制御用CPU37aは、擬似連5コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、通常演出となる表示演出を実行させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。演出表示装置H2では、変動パターンP5に基づく通常変動と同一態様の表示演出が実行される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、各変動サイクルで実行される各回用の連続専用演出となる表示演出を実行させるための画像データ及び該画像データを用いた表示用データは、1回の変動サイクル分(通常変動の演出時間分)の演出を構成するデータ量となっている。そして、これら画像データ及び表示用データは、演出表示装置H2に画像表示させる各種素材が動きや変化を伴うように構成されており、他の発光態様データ及び発光態様用データや音声データ及び音声出力用データに比較してデータ容量が小さくならない(大きい)演出データで構成されている。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、統括制御用CPU36aが初回報知パターン及び初回非報知パターンのいずれの展開を決定している場合にも通用される擬似連2コマンドにより同一の表示演出が特定される。このため、表示制御用CPU37aは、2回目用の連続専用演出に関しては初回報知パターン及び初回非報知パターンのいずれの展開であっても同一の画像データを用いた表示用データに基づく同一の演出を実行させるように演出表示装置H2の表示態様を制御することとなる。その結果、表示制御用ROM37bには、ここで説明している擬似連に関する2回目用の連続専用演出の実行に必要な画像データとしては1種類だけ記憶しておけば足り、初回報知パターン及び初回非報知パターン毎に個々に画像データを記憶しなくともよくなっている。なお、3回目用の連続専用演出及び4回目用の連続専用演出の実行に必要な画像データに関しても同様である。
また、表示制御用CPU37aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中、「チャンス目」を変動停止させるに際し、「チャンス目」を構成する図柄組み合わせ(いずれの有効ライン上にいずれの数字図柄Nによるズレ目を変動停止させるか)を、変動サイクル毎にランダムに(抽選により)決定する。そして、表示制御用CPU37aは、決定した内容に基づいて「チャンス目」を変動停止させるように演出表示装置H2の表示内容を制御するようになっている。すなわち、演出表示装置H2では、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、「チャンス目」が変動停止する有効ラインとともに「ズレ目」となる数字図柄Nの種類はランダムとなる。なお、表示制御用CPU37aは、擬似連を伴わない(実行なしの)図柄変動ゲームにおいて、ガセ連続予告演出(ガセ擬似連)を実行する(擬似連1コマンドを入力している)場合、「チャンス目」とは異なるはずれの図柄組み合わせを変動停止(確定停止表示)させる。この場合、表示制御用CPU37aは、具体的には左列R1及び右列R3に「チャンス目」を構成する図柄を、中列R2に該中列R2に変動停止する図柄によって「チャンス目」を構成し得ない図柄を変動停止(確定停止表示)させることとなる。
そして、表示制御用CPU37aは、擬似連回数が「2回」以上である擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行に際し、1回目の変動サイクルで仮停止間隔を「12600(ms)」として、該仮停止間隔内で「チャンス目」を仮停止させる。なお、本実施形態において、擬似連回数が「1回」(実行なし)である変動パターンP5(通常変動)の変動に基づく図柄変動ゲームの実行に際しては、1回目の変動サイクルで変動パターンP5に定める変動時間(12000(ms))内で「チャンス目」とは異なるはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させることが規定されている。また、表示制御用CPU37aは、擬似連回数が「3回」以上である擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行に際しては、2回目の変動サイクルで1回目の変動サイクルの仮停止からの仮停止間隔を「12600(ms)」として、該仮停止間隔内で「チャンス目」を仮停止させる。また、表示制御用CPU37aは、擬似連回数が「4回」である擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行に際しては、3回目の変動サイクルで2回目の変動サイクルの仮停止からの仮停止間隔を「12600(ms)」として、該仮停止間隔内で「チャンス目」を仮停止させる。
また、表示制御用CPU37aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、最後の変動サイクルでリーチ状態を形成させるに際し、統括制御用CPU36aが決定した飾図用の停止図柄指定コマンドに指定された飾り図柄による図柄組み合わせに応じてリーチの図柄組み合わせ(リーチ状態)を決定する。そして、表示制御用CPU37aは、決定したリーチの図柄組み合わせ(リーチ状態)を形成させるように演出表示装置H2の表示内容を制御するようになっている。なお、表示制御用CPU37aは、擬似連を伴わない(実行なしの)図柄変動ゲームにおいて、擬似連1コマンドを入力している場合において、リーチ状態を形成させるに際し、1回目の変動サイクルでリーチの図柄組み合わせ(リーチ状態)を形成させるように演出表示装置H2の表示内容を制御するようになっている。
次に、音声・ランプ制御基板38について説明する。本実施形態では、音声・ランプ制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する音声・ランプ制御基板38の音声・ランプ制御用CPU38aが、演出実行制御手段、及び停止音演出実行制御手段として機能する。
音声・ランプ制御基板38の音声・ランプ制御用CPU38aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(発光態様、及び音声出力態様)を選択し、該演出内容で発光演出、及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、図柄変動ゲーム中に図柄停止コマンドを入力すると、対応する演出内容で発光演出、及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、統括制御用CPU36aにより大当り遊技に係るオープニング演出などの演出指示がされる場合に、演出指示された演出に対応する演出内容(オープニング演出、ラウンド遊技演出、エンディング演出といった演出)を選択する。そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、選択した演出内容で発光演出、及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、演出指示された演出内容をもとに音声・ランプ制御用ROM38bの発光態様データ及び音声データを用いて前記演出内容に沿った発光態様とする発光態様用データ及び音声を出力するための音声出力用データを生成する。そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、図柄変動ゲームの開始や各種演出の開始からの経過時間を計時し、その計時した時間と発光態様用データ、及び音声出力用データをもとに各種装飾ランプ16を発光態様、及びスピーカ17に出力する音声を所定の制御周期毎(例えば、4ms毎)に切り替える。
次に、擬似連を伴う図柄変動ゲームを実行する場合の音声・ランプ制御用CPU38aが実行する制御内容について説明する。
音声・ランプ制御用CPU38aは、変動サイクル指定コマンドを入力して擬似連を伴う図柄変動ゲームの開始が指示されると、変動サイクル指定コマンドで指示される演出内容で発光演出及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。なお、音声・ランプ制御用CPU38aは、図柄変動ゲームの開始からの経過時間に基づいて、発光演出及び音声演出を実行させることで、表示制御用CPU37aが実行する表示演出に同期させることができるようになっている。
そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連1コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、1回目用の連続専用演出となる発光演出及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。各種装飾ランプ16では、各種装飾ランプ16が点滅する態様の発光演出が実行される。また、スピーカ17では、「キュイン、キュイン」という音声を繰り返し出力する態様の音声演出が実行される。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連2コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、2回目用の連続専用演出となる発光演出及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。各種装飾ランプ16では、各種装飾ランプ16が点滅し、1回目用の連続専用演出よりも点滅する間隔を短くする態様の発光演出が実行される。また、スピーカ17では、「キュイン、キュイン」という音声を繰り返し出力し、1回目用の連続専用演出よりも音声を繰り返し出力するタイミングを短くする態様の音声演出が実行される。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連3コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、3回目用の連続専用演出となる発光演出及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。各種装飾ランプ16では、各種装飾ランプ16が点滅し、2回目用の連続専用演出よりも点滅する間隔を短くする態様の発光演出が実行される。また、スピーカ17では、「キュイン、キュイン」という音声を繰り返し出力し、2回目用の連続専用演出よりも音声を繰り返し出力するタイミングを短くする態様の音声演出が実行される。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連4コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、4回目用の連続専用演出となる発光演出及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。各種装飾ランプ16では、各種装飾ランプ16が点滅し、3回目用の連続専用演出よりも点滅する間隔を短くする態様の発光演出が実行される。また、スピーカ17では、「キュイン、キュイン」という音声を繰り返し出力し、3回目用の連続専用演出よりも音声を繰り返し出力するタイミングを短くする態様の音声演出が実行される。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連5コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力すると、通常演出となる発光演出及び音声演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。各種装飾ランプ16では、変動パターンP5に基づく通常変動と同一態様の発光演出が実行される。また、スピーカ17では、変動パターンP5に基づく通常変動と同一態様の音声演出が実行される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、各変動サイクルで実行される各回用の連続専用演出となる発光演出を実行させるための発光態様データ及び該発光態様データを用いた発光態様用データは、1回の変動サイクル分(通常変動の演出時間分)の演出を構成するデータ量となっている。そして、これら発光態様データ及び該発光態様データを用いた発光態様用データは、各種装飾ランプ16の発光タイミングなどから構成されており、画像データ及び該画像データを用いた表示用データに比較してデータ容量が大きくならない(小さい)演出データで構成されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10において、各変動サイクルで実行される各回用の連続専用演出となる音声演出を実行させるための音声データ及び該音声データを用いた音声出力用データは、1回の変動サイクル分(通常変動の演出時間分)の演出を構成するデータ量となっている。そして、これら音声データ及び該音声データを用いた音声出力用データは、スピーカ17から出力する音声の種類や出力タイミングなどから構成されており、画像データ及び該画像データを用いた表示用データに比較してデータ容量が大きくならない(小さい)演出データで構成されている。
このように本実施形態のパチンコ遊技機10では、統括制御用CPU36aが初回報知パターン及び初回非報知パターンのいずれの展開を決定している場合にも通用される擬似連2コマンドにより同一の発光演出及び音声演出が特定される。このため、音声・ランプ制御用CPU38aは、2回目用の連続専用演出に関しては初回報知パターン及び初回非報知パターンのいずれの展開であっても同一の発光態様を用いた発光態様用データ及び音声データを用いた音声出力用データに基づく同一の演出を実行させるように各種装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。その結果、音声・ランプ制御用ROM38bには、ここで説明している擬似連に関する2回目用の連続専用演出の実行に必要な発光態様データ及び音声データとしてはそれぞれ1種類ずつだけ記憶しておけば足り、初回報知パターン及び初回非報知パターン毎に個々に発光態様データ及び音声データを記憶しなくともよくなっている。なお、3回目用の連続専用演出及び4回目用の連続専用演出の実行に必要な発光態様データ及び音声データに関しても同様である。
次に、擬似連を伴う図柄変動ゲームで実行する停止音演出に関する処理について説明する。
図7に示すように、停止音演出で出力する音声には、擬似連を伴う図柄変動ゲームが初回報知パターンによる展開である条件下で出力される停止音A及び停止音Cがある。停止音Aでは、スピーカ17から「ドゴーン」という音声を出力する態様となっている。また、停止音Cでは、スピーカ17から「ファンファーレ」の音声を出力する態様となっている。また、停止音Cは、擬似連を伴う図柄変動ゲームが初回報知パターンによる展開で且つ変動パターンP2〜P4(大当り、且つ擬似連回数が「2回」以上)であって、確定音抽選に当選する条件下で出力されるようになっている。このため、停止音Cの出力によっては、大当りであることが確定し(大当り確定となり)、停止音Cによる停止音演出は確定音演出となる。また、停止音演出で出力する音声には、擬似連を伴う図柄変動ゲームが初回報非報知パターンによる展開である条件下で出力される停止音Bがある。停止音Bでは、スピーカ17から「バシューン」という音声を出力する態様となっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、初回報知パターン及び初回非報知パターンで大当り期待度が低い初回報知パターンによる展開の場合にのみ停止音Cによる停止音演出(確定音演出)を実行可能に構成している。このため、初回報知パターンによる展開で図柄変動ゲームが実行される場合であっても、停止音Cによる停止音演出の出現によって大当り確定となる場面を作り出している。
また、本実施形態において、停止音演出を実行させるための音声データは、「チャンス目」導出時の音声を規定するデータであって、1回の変動サイクル分(通常変動の変動時間分)の演出を構成する各回用の連続専用演出に用いる画像データや発光態様データや音声データに比較して、その容量が大きくならない(小さい)演出データで構成されている。さらに、停止音演出を実行させるための音声出力用データは、1回の変動サイクル分(通常変動の変動時間分)の演出を構成する各回用の連続専用演出に用いる表示用データや発光態様用データや音声出力用データに比較して、その容量が大きくならない(小さい)演出データで構成されている。
そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、1回目の変動サイクルの実行を指示する変動サイクル指定コマンドを入力すると、該コマンドに応じて停止音演出で出力させる音声の種類を特定可能な停止音フラグを音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)する。音声・ランプ制御用CPU38aは、停止音フラグを音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)することで停止音として出力する音声を特定し、設定している停止音フラグに基づいて停止音演出で音声出力態様を制御する。図7に示すように、音声・ランプ制御用CPU38aは、停止音Aを出力する場合に停止音フラグに「00H」を、停止音Bを出力する場合に停止音フラグに「01H」を、停止音Cを出力する場合に停止音フラグに「02H」を音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)する。なお、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連回数が「2回」以上である場合にのみ停止音演出を実行させるようになっており、特に、変動パターンP5に基づく擬似連1コマンドの入力に伴っては停止音演出の実行にかかる以下の処理を実行しない。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、変動パターンP1,P6に基づく擬似連1コマンドの入力に伴っては「チャンス目」を停止させないので停止音演出の実行にかかる以下の処理を実行しない。
そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連1コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力する場合に、今回の図柄変動ゲームで指示されている変動パターン及び確定音抽選の抽選結果に応じて停止音A及び停止音Cのいずれかに対応する停止音フラグを音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)する。音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連1コマンドの入力に伴って停止音を決定するに際し、今回の図柄変動ゲームで指示されている変動パターンが変動パターンP2〜P4のいずれかであるかを判定する。そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、今回の図柄変動ゲームで指示されている変動パターンが変動パターンP2〜P4でない場合に停止音Aに対応する停止音フラグに「00H」を音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、今回の図柄変動ゲームで指示されている変動パターンが変動パターンP2〜P4である場合、停止音として停止音Cを出力させるか否かを決定する確定音抽選を実行する。確定音抽選では、当選を決定する確率を1/40(非当選を決定する確率を39/40)となるように乱数を振分けて乱数抽選が実行される。そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、確定音抽選で非当選を決定する場合に停止音Aに対応する停止音フラグに「00H」を音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、確定音抽選で当選を決定する場合に停止音Cに対応する停止音フラグに「02H」を音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連5コマンド(変動サイクル指定コマンド)を入力する場合に、停止音Bに対応する停止音フラグに「01H」を音声・ランプ制御用RAM38cに記憶(設定)する。
そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、変動サイクル指定コマンドにより実行が指示される変動サイクルにおいて、演出表示装置H2でチャンス目が導出されるタイミングで停止音フラグに基づく停止音をスピーカ17に出力させる。音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連回数が「2回」である図柄変動ゲームでは1回目の変動サイクルにおける「チャンス目」の導出に合わせて1回だけ停止音演出を実行させる。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連回数が「3回」である図柄変動ゲームでは1回目及び2回目の変動サイクルにおける「チャンス目」の導出に合わせて2回だけ停止音演出を実行させる。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連回数が「4回」である図柄変動ゲームでは1回目〜3回目の変動サイクルにおける「チャンス目」の導出に合わせて3回だけ停止音演出を実行させる。
そして、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連1コマンドの入力に基づいて停止音フラグに「00H」を設定している場合、擬似連を伴う図柄変動ゲームが実行されている間、停止音フラグの設定内容を継続して保持する。その結果、音声・ランプ制御用CPU38aは、停止音Aによる停止音演出を、擬似連回数が「2回」である場合に1回、擬似連回数が「3回」である場合に2回、擬似連回数が「4回」である場合に3回それぞれ実行させる。
また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連1コマンドの入力に基づいて停止音フラグに「02H」を設定している場合、1回目の変動サイクルでのみ停止音Cによる停止音演出を実行させるように設定内容を継続して保持し、2回目以降の変動サイクルで停止音Aによる停止音演出を実行させるよう設定内容を変更する。すなわち、音声・ランプ制御用CPU38aは、停止音フラグに「02H」を設定している場合、1回目の変動サイクルで停止音演出を実行させた後、次以降の停止音演出を実行するまでの間に、停止音フラグに「00H」を設定し、以降、擬似連を伴う図柄変動ゲームが実行されている間、停止音フラグの設定内容を継続して保持する。なお、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連1コマンドの入力に基づいて停止音フラグに「02H」を設定している場合、今回の図柄変動ゲームの擬似連回数が「2回」のときに停止音演出を1回しか実行しないので設定内容をそのまま保持してもよいし、消去(クリア)してもよい。その結果、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連回数が「2回」である場合に停止音Cによる停止音演出を1回、擬似連回数が「3回」である場合に1回目の変動サイクルで停止音Cによる停止音演出を1回と2回目の変動サイクルで停止音Aによる停止音演出を1回の合計2回それぞれ実行させる。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連回数が「4回」である場合に1回目の変動サイクルで停止音Cによる停止音演出を1回と2回目及び3回目の変動サイクルで停止音Aによる停止音演出をそれぞれ1回の合計3回実行させる。
また、音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連5コマンドの入力に基づいて停止音フラグに「01H」を設定している場合、擬似連を伴う図柄変動ゲームが実行されている間、停止音フラグの設定内容を継続して保持する。その結果、音声・ランプ制御用CPU38aは、停止音Bによる停止音演出を、擬似連回数が「2回」である場合に1回、擬似連回数が「3回」である場合に2回、擬似連回数が「4回」である場合に3回それぞれ実行させる。
このように音声・ランプ制御用CPU38aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、擬似連1コマンド及び擬似連5コマンドに基づいて停止音フラグを設定することで、擬似連2,擬似連3,擬似連4コマンドを初回報知パターン及び初回非報知パターンで通用する場合であってもパターン毎に異なる停止音演出を実行可能としている。したがって、ここで説明している擬似連に関しては、擬似連2,擬似連3,擬似連4コマンドを初回報知パターン及び初回非報知パターンで通用するとともに、各回用の連続専用演出に用いる画像データや発光態様データや音声データを通用する一方で、停止音演出に関する音声データのみを異ならせている。その上で停止音演出では、音声の種類によってパターンによる展開の違いを遊技者に把握可能に構成している。そして、停止音演出に関する音声データ及び該音声データを用いた音声出力用データは、他の各回用の連続専用演出に用いる各種演出データに比較してその容量が大きくなることがない(小さい)だけでなく、特に画像データ及び該画像データを用いた表示用データに比較してその容量が大きくなることがない(小さい)。このため、音声データ及び該音声データを用いた音声出力用データの種類を増加させたとしても、画像データや該画像データを用いた表示用データの種類を増加させるよりも演出に関するデータ容量が大きくならない(小さい)。さらに言えば、音声データ及び該音声データを用いた音声出力用データの中でも他の演出データよりもそのデータ容量が大きくならない(小さい)停止音演出に関する演出データの種類を増加させたとしても、他の演出データの種類を増加させるよりも演出に関するデータ容量が大きくなることがない(小さい)。また、停止音演出で停止音の出力に関しては、停止音A及び停止音Bを実行し得る変動サイクルで通用可能になっており、停止音演出を備えることによる音声データ及び該音声データを用いた音声出力用データの増加を最小限に止めるよう工夫がなされている。
次に、各制御基板37,38が擬似連を伴う図柄変動ゲームに関する処理を実行する結果、実行される図柄変動ゲームの実行態様を、演出表示装置H2の表示態様、装飾ランプ16の発光態様、及びスピーカ17の音声出力態様と合わせて図8〜図10に基づいて説明する。
なお、図8では、初回報知パターンに基づく1回目の変動サイクルの実行態様を示している。また、図9では、初回非報知パターンに基づく1回目の変動サイクルの実行態様を示している。また、図8及び図9では、表示制御用CPU37aが「1」の「ズレ目」による「チャンス目」を、有効ラインL2上に変動停止させる場合を示している。また、図10では、表示制御用CPU37aが「3」の「ズレ目」による「チャンス目」を有効ラインL1上に変動停止させる場合を示している。また、図10では、表示制御用CPU37aが「1」による「リーチの図柄変動ゲーム」を有効ラインL1上に形成させる場合を示している。また、図8〜図10では、図柄が変動を開始して変動している状態を「↓」で示している。また、ここでは、各種装飾ランプ16に関しては演出表示装置H2の上部に配設されている装飾ランプ16の実行態様を中心に説明する。
まず、初回報知パターンによる展開となる図柄変動ゲームの実行態様について図8(a),(b)及び図10(a)〜(c)に基づき説明する。
各制御基板37,38が擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、擬似連1コマンド(変動サイクル指定コマンド)の入力に伴って1回目の変動サイクルに関する処理を実行すると、1回目用の連続専用演出が実行される。そして、表示制御用CPU37aは、1回目用の連続専用演出を実行させつつ1回目の変動サイクル(図柄変動ゲーム)の開始から所定のタイミングで「チャンス目」を出現させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、1回目用の連続専用演出を実行させるように装飾ランプ16の発光態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、1回目用の連続専用演出を実行させつつ「チャンス目」の導出に合わせて停止音演出を実行させるようにスピーカ17の音声出力態様を制御する。
その結果、演出表示装置H2では、図柄の変動開始に伴って画像表示部GHの上部から光が降り注ぐ態様の演出が実行される(図8(a))。また、装飾ランプ16では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って装飾ランプ16が点滅する態様の演出が実行される(図8(a))。また、スピーカ17では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って「キュイン、キュイン」の音声を出力する態様の演出が実行される(図8(a))。
続いて、演出表示装置H2では、画像表示部GHの上部から光が降り注ぐ態様の演出が実行されつつ左列R1→右列R3→中列R2の順に図柄列が変動停止(仮停止)し、有効ラインL2上に「11○」であって「111」の「ズレ目」となる「チャンス目」が変動停止する演出が実行される(図8(b))。また、装飾ランプ16では、装飾ランプ16が点滅する態様の演出が実行される(図8(b))。また、スピーカ17では、「キュイン、キュイン」という音声を出力する態様の演出が実行されつつ、演出表示装置H2の「チャンス目」の変動停止に同期するように「ドゴーン」の音声を出力する態様で停止音演出が実行される(図8(b))。これにより遊技者は、擬似連を伴う図柄変動ゲームが実行されているとともに初回報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。また、停止音演出として停止音Cの出力が決定されている場合、スピーカ17では、「ドゴーン」の音声の代わりに「ファンファーレ」の音声を出力する態様で停止音演出が実行される。これにより遊技者は、大当り確定となることを把握する。
なお、各制御基板37,38が変動パターンP5に基づく図柄変動ゲームにおいて、擬似連1コマンドを入力すると、擬似連を伴う図柄変動ゲームの1回目用の連続専用演出を実行させる一方で、「チャンス目」が導出されないとともに停止音演出が実行されない点のみ相違する演出が展開される。その結果、遊技者は、連続専用演出が継続しない(擬似連が続かない、又は擬似連を伴う図柄変動ゲームでない)ことを把握する。また、各制御基板37,38が変動パターンP1,P6に基づく図柄変動ゲームにおいて、擬似連1コマンドを入力すると、擬似連を伴う図柄変動ゲームの1回目用の連続専用演出が実行される一方で、「チャンス目」が導出されないでリーチの図柄組み合わせ(リーチ状態)を形成する点のみ相違する演出が展開される。その結果、遊技者は、連続専用演出が継続しない(擬似連が続かない、又は擬似連を伴う図柄変動ゲームでない)ことを把握するとともに、擬似連回数を「1回」とする(実行なし)図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。
続いて、各制御基板37,38が擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、擬似連2コマンド(変動サイクル指定コマンド)の入力に伴って2回目の変動サイクルに関する処理を実行すると、2回目用の連続専用演出が実行される。そして、表示制御用CPU37aは、2回目用の連続専用演出を実行させつつ2回目の変動サイクルの(図柄変動ゲーム)の開始から所定のタイミングで「チャンス目」を出現させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、2回目用の連続専用演出を実行させつつ「チャンス目」の導出に合わせて停止音演出を実行させるようにスピーカ17の音声出力態様を制御する。
その結果、演出表示装置H2では、図柄の変動開始に伴って画像表示部GHの上部から光が降り注ぎ、1回目用の連続専用演出よりも光線が増加する態様の演出が実行される(図10(a))。また、装飾ランプ16では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って装飾ランプ16が点滅し、1回目用の連続専用演出よりも点滅する間隔が短い態様の演出が実行される(図10(a))。また、スピーカ17では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って「キュイン、キュイン」の音声を出力し、1回目用の連続専用演出よりも音声を出力する間隔が短い態様の演出が実行される(図10(a))。
続いて、演出表示装置H2では、画像表示部GHの上部から光が降り注ぐ態様の演出が実行されつつ左列R1→右列R3→中列R2の順に図柄列が変動停止(仮停止)し、有効ラインL1上に「33○」であって「333」の「ズレ目」となる「チャンス目」が変動停止する演出が実行される(図10(b))。また、装飾ランプ16では、装飾ランプ16が点滅する態様の演出が実行される(図10(b))。また、スピーカ17では、「キュイン、キュイン」という音声を出力する態様の演出が実行されつつ、演出表示装置H2の「チャンス目」の変動停止に同期するように「ドゴーン」の音声を出力する態様で停止音演出が実行される(図10(b))。これにより遊技者は、擬似連を伴う図柄変動ゲームが実行されているとともに初回報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。
また、擬似連回数が2回である場合には、図10(a)→図10(c)に示すように、有効ラインL1上に「1↓1」であって数字図柄Nによる「リーチの図柄組み合わせ」が変動停止し、対応するリーチ演出が実行される。また、装飾ランプ16及びスピーカ17では、対応するリーチ演出に定める態様の演出が実行される。これにより遊技者は、擬似連回数を「2回」とする図柄変動ゲームが実行されていることを把握するとともに、2回目の連続専用演出でリーチ演出が実行されることを把握する。また、擬似連回数が3回である場合には、図10(b)の後に図10(a)→図10(c)に示すように、有効ラインL1上に「1↓1」であって数字図柄Nによる「リーチの図柄組み合わせ」が変動停止し、対応するリーチ演出が実行される。これにより遊技者は、擬似連回数を「3回」とする図柄変動ゲームが実行されていることを把握するとともに、3回目の連続専用演出でリーチ演出が実行されることを把握する。また、特に、遊技者は停止音演出により初回報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。また、装飾ランプ16及びスピーカ17では、対応するリーチ演出に定める態様の演出が実行される。また、擬似連回数が4回である場合には、図10(b)の後に図10(a)→図10(b)が一度繰り返された後、図10(a)→図10(c)に示すように、有効ラインL1上に「1↓1」であって数字図柄Nによる「リーチの図柄組み合わせ」が変動停止し、対応するリーチ演出が実行される。また、装飾ランプ16及びスピーカ17では、対応するリーチ演出に定める態様の演出が実行される。これにより遊技者は、擬似連回数を「4回」とする図柄変動ゲームが実行されていることを把握するとともに、4回目の連続専用演出でリーチ演出が実行されることを把握する。また、特に、遊技者は停止音演出により初回報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。
次に、初回非報知パターンによる展開となる図柄変動ゲームの実行態様について図9(a),(b)及び図10(c)〜(e)に基づき説明する。
各制御基板37,38が擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、擬似連5コマンド(変動サイクル指定コマンド)の入力に伴って1回目の変動サイクルに関する処理を実行すると、通常演出が実行される。そして、表示制御用CPU37aは、通常演出を実行させつつ1回目の変動サイクル(図柄変動ゲーム)の開始から所定のタイミングで「チャンス目」を出現させるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、通常演出を実行させるように装飾ランプ16の発光態様を制御する。また、音声・ランプ制御用CPU38aは、通常演出を実行させつつ「チャンス目」の導出に合わせて停止音演出を実行させるようにスピーカ17の音声出力態様を制御する。
その結果、演出表示装置H2では、図柄の変動開始に伴って通常演出が実行されるので、画像表示部GHの上部から光が降り注ぐ態様の演出が実行されない(図9(a))。また、装飾ランプ16では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って通常演出が実行されるので、装飾ランプ16が点滅する態様の1回目用の連続専用演出が実行されない(図9(a))。また、スピーカ17では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って通常演出が実行されるので、「キュイン、キュイン」の音声を出力する1回目用の連続専用演出が実行されない(図9(a))。
続いて、演出表示装置H2では、通常演出が実行されつつ左列R1→右列R3→中列R2の順に図柄列が変動停止(仮停止)し、有効ラインL2上に「11○」であって「111」の「ズレ目」となる「チャンス目」が変動停止する演出が実行される(図9(b))。また、装飾ランプ16では、通常演出が実行される(図9(b))。また、スピーカ17では、通常演出が実行されつつ、演出表示装置H2の「チャンス目」の変動停止に同期するように「バシューン」の音声を出力する態様で停止音演出が実行される(図9(b))。これにより遊技者は、擬似連を伴う図柄変動ゲームが実行されているとともに初回非報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。
続いて、各制御基板37,38が擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、擬似連2コマンド(変動サイクル指定コマンド)の入力に伴って2回目の変動サイクルに関する処理を実行すると、初回報知パターンによる展開と同様に2回目用の連続専用演出が実行される。
その結果、演出表示装置H2では、図柄の変動開始に伴って画像表示部GHの上部から光が降り注ぎ、1回目用の連続専用演出よりも光線が増加する態様の演出が実行される(図10(d))。また、装飾ランプ16では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って装飾ランプ16が点滅し、1回目用の連続専用演出よりも点滅する間隔が短い態様の演出が実行される(図10(d))。また、スピーカ17では、演出表示装置H2の図柄の変動開始に伴って「キュイン、キュイン」の音声を出力し、1回目用の連続専用演出よりも音声を出力する間隔が短い態様の演出が実行される(図10(d))。
続いて、演出表示装置H2では、画像表示部GHの上部から光が降り注ぐ態様の演出が実行されつつ左列R1→右列R3→中列R2の順に図柄列が変動停止(仮停止)し、有効ラインL1上に「33○」であって「333」の「ズレ目」となる「チャンス目」が変動停止する演出が実行される(図10(e))。また、装飾ランプ16では、装飾ランプ16が点滅する態様の演出が実行される(図10(e))。また、スピーカ17では、「キュイン、キュイン」という音声を出力する態様の演出が実行されつつ、演出表示装置H2の「チャンス目」の変動停止に同期するように「バシューン」の音声を出力する態様で停止音演出が実行される(図10(e))。これにより遊技者は、擬似連を伴う図柄変動ゲームが実行されているとともに初回非報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。
また、擬似連回数が2回である場合には、図10(d)→図10(c)に示すように、図10(a)→図10(c)と同様に演出が実行される。これにより遊技者は、擬似連回数を「2回」とする図柄変動ゲームが実行されていることを把握するとともに、2回目の連続専用演出でリーチ演出が実行されることを把握する。また、擬似連回数が3回である場合には、図10(e)の後に図10(d)→図10(c)に示すように、図10(b)の後に図10(a)→図10(c)と同様に演出が実行される。これにより遊技者は、擬似連回数を「3回」とする図柄変動ゲームが実行されていることを把握するとともに、3回目の連続専用演出でリーチ演出が実行されることを把握する。また、特に、遊技者は停止音演出により初回非報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。また、擬似連回数が4回である場合には、図10(e)の後に図10(d)→図10(e)が一度繰り返された後、図10(d)→図10(c)に示すように、図10(b)の後に図10(a)→図10(b)が一度繰り返された後、図10(a)→図10(c)と同様に演出が実行される。これにより遊技者は、擬似連回数を「4回」とする図柄変動ゲームが実行されていることを把握するとともに、4回目の連続専用演出でリーチ演出が実行されることを把握する。また、特に、遊技者は停止音演出により初回非報知パターンによる展開の図柄変動ゲームが実行されていることを把握する。
なお、実際には、演出表示装置H2で「1」〜「9」までのいずれによる「チャンス目」も変動停止し得るとともに有効ラインL1〜L3のいずれにも変動停止し得る。また、実際には、演出表示装置H2で「1」〜「9」までのいずれによるリーチの図柄組み合わせ(リーチ状態)も形成し得るとともに有効ラインL1〜L5のいずれにも変動停止し得る。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)擬似連の演出に関しては、停止音演出の音声で展開の違いを遊技者に把握させることで、展開毎に各変動サイクルの演出を異ならせて擬似連の展開の違いを遊技者に把握させるよりも、初回の次以降の変動サイクルを同一態様の演出とする分だけ擬似連の演出に関するデータ容量の増加が抑制される。また、停止音演出に関する演出データのデータ容量は、図柄の変動停止時に実行される演出に関するものであって1回の変動サイクルに亘って実行させる各回用の連続専用演出に関する演出データのデータ容量よりも大きくならない。このため、各回用の連続専用演出に関するデータ容量の増加の抑制が、擬似連の演出に関するデータ容量の増加の抑制に寄与することとなる。そして、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、遊技者は図柄の変動の継続、すなわち、変動している図柄の変動停止に対して注目するので、この場面の違いに気づき易い。このため、遊技者は擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて初回の変動サイクルの演出を見逃したとしても、停止音演出から初回報知パターン及び初回非報知パターンであるかを把握可能となる。その結果、各パターンでは、停止音演出の音声の種類を展開毎に異ならせることで、各パターンによる展開の違いを遊技者に好適に把握可能とすることができる。したがって、擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開のバリエーションを増加させるにあたって、擬似連の演出に関するデータ容量の増加を抑制しつつ、展開の違いを遊技者に把握させ易くすることができる。
(2)統括制御用CPU36aは、初回の次以降の変動サイクルの演出内容としては各パターンで通用する擬似連2コマンド、擬似連3コマンド、擬似連4コマンドを決定することで、擬似連の演出に関するデータ容量の増加を抑制するようにした。その結果、擬似連の演出に関するデータ容量の増加の抑制に寄与することができる。さらに、音声・ランプ制御用CPU38aは、1回目の変動サイクルの実行を指示する変動サイクル指定コマンドに基づいて停止音フラグを設定することで、各パターンで通用する擬似連2コマンド、擬似連3コマンド、擬似連4コマンドが決定されていても今回の連続予告演出がいずれのパターンに基づくのかを把握可能となる。したがって、擬似連の演出に関するデータ容量の増加をさらに抑制しつつ、展開の違いを遊技者に把握させ易くすることができる。
(3)初回報知パターン及び初回非報知パターンによっては、変動サイクルの実行回数(擬似連回数)が同一である条件下で、大当り期待度が異なるようにした。このため、大当り期待度が高い擬似連を伴う図柄変動ゲームの出現に対して遊技者に期待を抱かせることができる。また、初回の変動サイクルの演出を見逃してしまった遊技者に対しても停止音演出によって実行されている擬似連を伴う図柄変動ゲームによる大当り期待度を把握可能とすることができる。したがって、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中であれば停止音演出によってどのタイミングでも大当りに対する期待を遊技者に把握させることができる。
(4)初回報知パターン及び初回非報知パターンのうち大当り期待度が低いパターンによる展開の変動サイクルでは、変動パターンP2〜P4が指示されている(大当り抽選に当選している)条件下で、停止音演出で停止音Cを出力させ大当り確定を報知するようにした。このため、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中、停止音演出や初回の変動サイクルの演出から大当り期待度の高低が把握されてしまう場合であっても、大当り確定を報知する停止音演出の出現に対する期待を遊技者に抱かせることで遊技者の落胆を解消することができる。したがって、擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開によって大当り期待度の高低を設ける場合であっても、擬似連を伴う図柄変動ゲームの興趣を向上させることができる。
(5)大当り期待度に関しては、初回非報知パターンの方が初回報知パターンよりも上昇するようにした。そして、図柄変動ゲームにおいて、遊技者は通常演出による図柄変動ゲームよりも1回目用の連続専用演出の出現に対して期待を抱き、1回目用の連続専用演出が出現しない場合であっても初回報知パターンよりも大当り期待度が上昇する初回非報知パターンの出現に対して期待を抱くことができる。このため、図柄変動ゲームでは、該ゲームの開始から変動している図柄が変動停止するまで大当りへの期待を遊技者に抱かせることができる。したがって、擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開によって大当り期待度の高低を設ける場合であっても、擬似連を伴う図柄変動ゲームの興趣を向上させることができる。
(6)擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいては、「チャンス目」が変動停止する条件下で、次も図柄が変動開始するようにした。このため、遊技者に対しては、関心や期待感を抱くことができる場面を確実に把握させることができるとともに、変動している図柄が変動停止する場面への注目を効果的に高められる。したがって、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、遊技者の関心が集中する場面の到来を遊技者に確実に把握させることで、擬似連を伴う図柄変動ゲームに対する興趣の更なる向上を図ることができる。
(7)各回用の連続専用演出は、演出表示装置H2、装飾ランプ16、及びスピーカ17の協働による複合演出とした。このため、擬似連を伴う図柄変動ゲームの展開の違いを停止音演出の音声によって遊技者に把握させるにあたっては、擬似連の演出に関するデータ容量の増加をより効果的に抑制することができる。
(8)本実施形態では、大当り確定となる停止音Cの出力に関して初回の変動サイクルでのみ実行可能に構成した。大当り確定となる報知は、1回の出現で十分にその旨を遊技者に認識させることが可能である一方で、何度も繰り返されることで却って煩わしさを遊技者に与えてしまう可能性もある。このため、大当り確定となる停止音Cが出力される回数を1回の擬似連で1回と定めることで、大当り確定となる報知による遊技者に与え得る効果を最大限に発揮することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態は、各回用の連続専用演出を、少なくとも演出表示装置H2で実行される演出であればよい。
・本実施形態は、各回用の連続専用演出の演出態様を変更することもでき、表示演出では特定のキャラクタ(画像)を出現させたり、発光演出では発光色を変化させたり、音声演出では効果音の代わりにキャラクタの声優による音声(台詞)とすることもできる。
・本実施形態は、停止音演出(停止音A、停止音B、停止音C)の演出態様を変更することもでき、例えば、音声の声優による音声(台詞)とすることもできる。
・本実施形態は、変動サイクルの「通常変動」及び「短縮変動」の変動態様が切替わった契機となる変動サイクルで少なくとも停止音演出で出力させる音声の種類を異ならせていればよい。
・本実施形態は、停止音演出に合わせて演出表示装置H2による停止表示演出や各種装飾ランプ16による停止発光演出を実行可能に構成することもできる。
・本実施形態では、「チャンス目」の代わりとなる専用の図柄を、例えば、中列R2に変動停止する条件下で、連続専用演出を継続させる(擬似連を継続させる)構成を採用してもよい。また、「チャンス目」を構成する図柄組み合わせは、変更してもよく遊技者が各種表示結果とは異なる図柄組み合わせであることを把握可能な表示結果であればよい。
・本実施形態では、「チャンス目」を変動停止させない構成とすることもできる。この場合には、連続専用演出や停止音演出により擬似連を伴う図柄変動ゲームであるか否か、連続専用演出が継続して実行されるか否かを遊技者に把握させるようになる。
・本実施形態では、各連続専用演出の仮停止間隔を、連続専用演出の実行回数に関連して、該実行回数が増加するほど短縮される構成としてもよい。
・本実施形態は、1回の変動サイクルで図柄が変動開始して変動停止(仮停止)を2回以上(複数回)実行可能に構成することもできる。
・本実施形態は、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、実行可能な変動サイクルの上限回数を変更してもよく、3回や5回以上にパチンコ遊技機のゲーム性に合わせて任意に変更することができる。
・本実施形態では、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、統括制御用CPU36aが実行させる各連続専用演出の演出内容、具体的には「チャンス目」とする図柄の種類や「チャンス目」を変動停止させる有効ラインを決定し、決定した内容を表示制御用CPU37aに指示する構成としてもよい。
・本実施形態では、擬似連に関する制御を表示制御用CPU37aのみで全て実行する構成としてもよく、統括制御用CPU36aは変動パターン指定コマンドを出力するのみでその後の擬似連の実行可否などは表示制御用CPU37aで決定する構成としてもよい。
・本実施形態では、変動パターンの種類によって統括制御用CPU36aが擬似連の実行可否を決定するようにしてもよい。また、本実施形態で説明した擬似連とは異なる演出態様の擬似連を搭載し、いずれの擬似連を実行させるかを変動パターンに基づいて決定するようなこともできる。また、本実施形態で説明した擬似連とは異なる演出態様の擬似連を搭載して1つの変動パターンに対して演出態様の異なる複数の擬似連を対応付けし、共通の変動パターンで統括制御用CPU36aが演出態様の異なる擬似連のいずれかの実行を決定し得る構成としてもよい。
・本実施形態は、擬似連回数が「2回」、「3回」である図柄変動ゲームにおいて、2回、又は3回の変動サイクルの実行後にリーチ演出が実行されない、擬似連回数「2回」、「3回」による、所謂、ガセパターン(ガセ連続予告演出)を設定するようにしてもよい。この場合には、擬似連を伴ってリーチ演出が実行されると同様に停止音演出を展開に合わせて実行可能にしてもよい。
・本実施形態では、初回報知パターンによる展開の方が初回非報知パターンによる展開よりも大当り期待度を高く設定することもできる。この場合には、初回非報知パターンによる擬似連において確定音演出(停止音C)を実行可能に構成することが好ましい。
・本実施形態では、初回報知パターン及び初回非報知パターンにかかわらず確定音演出(停止音C)を実行可能に構成することもできる。また、確定音演出(停止音C)に関しては、大当り期待度が高い擬似連の展開の場合にのみ実行可能な構成を採用してもよい。
・本実施形態では、確定音演出(停止音C)を実行しない構成とすることもできる。
・本実施形態では、初回報知パターン及び初回非報知パターンで大当り期待度に高低を定めない構成とすることもできる。この場合には、擬似連1コマンド及び擬似連5コマンドを統括制御用CPU36aが均等に決定可能に構成する。
・本実施形態では、初回の次以降の変動サイクルで実行し得る連続専用演出(本実施形態では2回目用、3回目用及び4回目用)に関する演出データ(画像データや発光態様データや音声データ)を通用可能であれば、初回報知パターン及び初回非報知パターンで変動サイクル指定コマンドを異ならせてもよい。この場合には、表示制御用CPU37aは、初回報知パターンによる2回目用の連続専用演出の実行を指示する変動サイクル指定コマンドと初回非報知パターンによる2回目用の連続専用演出の実行を指示する変動サイクル指定コマンドとして異なるコマンドを入力するときであっても同一の演出態様の連続専用演出を実行させる。これに関しては、音声・ランプ制御用CPU38aでも同様に構成する。また、このような場合、音声・ランプ制御用CPU38aは、変動サイクル毎に変動サイクル指定コマンドから擬似連の展開を把握可能となり、音声・ランプ制御用RAM38cに停止音フラグを保持しなくても変動サイクル毎に停止音を特定可能となる。
・本実施形態では、確定音演出(停止音C)を実行し得る変動サイクルのうちいずれの変動サイクルでも実行可能に構成することもできる。この場合には、確定音演出の実行は、1回の擬似連で1回とすることもできるし、複数回とすることもできる。また、この場合には、擬似連を伴う図柄変動ゲームの開始に際して確定音演出を実行する変動サイクルを予め抽選により決定するといった構成も考えられる。また、この場合には、実行し得る変動サイクル毎に確定音抽選を実行するといった構成も考えられる。そして、実行し得る変動サイクル毎に確定音抽選を実行する構成においては、確定音抽選の当選後(停止音Cの出力後)は確定音抽選を実行しない構成とすることもできる。
・本実施形態では、確定音演出(停止音C)の実行にかかわる停止音フラグの内容として1回(初回)の変動サイクルで停止音Cを、2回以降(初回の次以降)の変動サイクルで停止音Aを出力させることを特定可能な内容で規定することもできる。
・本実施形態は、大当り遊技が付与されることによって遊技者が得ることができる利益(大当りで獲得可能な賞球の総数や、確率変動状態の付与有無など)が異なる構成を採用するパチンコ遊技機に適用することもできる。なお、確率変動状態とは、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)から高確率(例えば、通常確率の10倍)に変動させる状態である。そして、統括制御用CPU36aは、大当りに当選しているか否かだけでなく大当り遊技が付与されることによって遊技者が得ることができる利益を考慮して確定音演出(停止音C)の実行の可否を決定することもできる。例えば、統括制御用CPU36aは、大当り遊技終了後に確率変動状態を付与する大当りが決定されている場合にのみ確定音演出(停止音C)の実行を決定する構成を採用してもよい。すなわち、確定音演出(停止音C)の出力によっては、大当りだけでなく確率変動状態の付与も確定することとなる。
・本実施形態では、有効ラインの数を任意に変更してもよく、例えば、有効ラインを1つのみ有する1ラインを採用するパチンコ遊技機10に適用することも可能である。特に、1ラインを採用するパチンコ遊技機10では、有効ラインを決定したりする処理を必要しないので擬似連に関する制御負担を軽減することが可能となる。また、スクロール表示は、横スクロールとする構成としてもよい。この場合には、有効ラインを構成する図柄表示位置も合せて対応付けさせる。
・本実施形態では、擬似連の演出態様を任意に変更してもよく、遊技者が連続予告演出が実行されていることを把握可能であればよい。
・本実施形態において、主制御用CPU35aは、図柄変動ゲームの決定に関する各種乱数を、始動入賞口26の入賞時に全て主制御用RAM35cから取得するようにしてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記連続予告演出では、対象となる図柄変動ゲームで前記変動サイクルの実行回数が同一である条件下で、前記初回非報知パターンに基づく場合の方が前記初回報知パターンに基づく場合よりも前記大当り期待度が上昇する請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。