以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図12に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。また、前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出を行う装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行うスピーカ17が設けられている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器Hを備えた表示装置20が配設されている。可変表示器Hでは、変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器Hでは、複数種類の図柄を複数列で変動させて表示する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。本実施形態では、図柄組み合わせゲームで3列の図柄による組み合わせを導出し、該組み合わせを形成する各列の図柄の種類を1〜8の8種類としている。従って、本実施形態の可変表示器Hは、表示手段となっている。また、装飾ランプ16、スピーカ17及び可変表示器Hは、遊技演出を実行する演出実行手段となる。
そして、遊技者は、図柄組み合わせゲームにおいて最終的に表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器Hに表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが大当りの図柄組み合わせとなる。大当りの図柄組み合わせが表示されると、遊技者には、大当り遊技状態が付与される。一方、可変表示器Hに表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄と異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせがはずれの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄組み合わせゲームが開始すると(各列の図柄が変動を開始すると)、遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に図柄が表示されるようになっている。そして、表示された左図柄と右図柄が同一種類の図柄の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチを認識できる。このリーチを認識できる図柄組み合わせがリーチの図柄組み合わせとなる。
また、表示装置20の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根21を備えた始動入賞口22が配設されている。始動入賞口22の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。始動入賞口22は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄組み合わせゲームの始動条件を付与し得る。また、始動入賞口22の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉23を備えた大入賞口24が配設されている。そして、大当り遊技状態が付与されると、大入賞口扉23の開動作によって大入賞口24が開放されて遊技球が入賞可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、表示装置20には、機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「保留記憶数」と示す)に基づく保留中の図柄組み合わせゲームの回数を報知する保留球数表示器25が配設されている(図2参照)。保留記憶数は、始動入賞口22へ遊技球が入賞すると「1」加算(+1)され、図柄組み合わせゲームの開始によって「1」減算(−1)され、図柄組み合わせゲーム中に始動入賞口22へ遊技球が入賞すると保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限値(本実施形態では4)まで累積される。保留球数表示器25は、保留1ランプ25a、保留2ランプ25b、保留3ランプ25c及び保留4ランプ25dからなる複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、保留1ランプ25aのみが点灯している場合には1回の図柄組み合わせゲームが保留中であることを報知している。
次に、パチンコ機10の制御構成を図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34が装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示装置20(可変表示器H)の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32の具体的な構成を説明する。
図3に示すように主制御基板30には、メインCPU30aと、ROM30bと、RAM30cとが設けられている。メインCPU30aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新している。ROM30bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムや複数種類の演出パターンが記憶されている。RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数の値など)が記憶(設定)されるようになっている。
変動パターンは、図柄が変動を開始(図柄組み合わせゲームの開始)してから全列の図柄が表示(図柄組み合わせゲームの終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。また、複数種類の変動パターンは、大当り演出用の変動パターンと、はずれリーチ演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類されている。
大当り演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。はずれ演出は、図柄組み合わせゲームが、リーチ演出を経ることなく、はずれの図柄組み合わせを停止するように展開される演出である。前記リーチ演出は、リーチの図柄組み合わせが一旦停止されてから(本実施形態においては、一旦停止された左図柄と同一種類の右図柄が一旦停止されてから)、大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせが停止されるまでの間に行われる演出である。
そして、メインCPU30aは、メイン制御プログラムに基づき、入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理を実行するようになっている。
まず、入賞処理について図4に基づき説明する。
メインCPU30aは、所定時間間隔で遊技球の入賞検知がなされたか否かを判定する(ステップS11)。つまり、メインCPU30aは、始動入賞口22及び始動口センサSE1によって構成される入賞検知手段が出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入力処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、大当り乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した大当り乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。また、メインCPU30aは、大当り図柄乱数の値をRAM30cから取得し、当該読み出した大当り図柄乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、大当り乱数及び大当り図柄乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、変動パターン決定処理について図5に基づき説明する。
まず、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄組み合わせゲームが存在しないので、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、図柄が変動表示中であるか否か、すなわち、図柄組み合わせゲーム中であるか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が肯定の場合(図柄組み合わせゲーム中である場合)、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS22の判定結果が否定の場合(図柄組み合わせゲーム中でない場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1/300としている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている大当り図柄乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、大当り図柄乱数の値に基づき、全列が同一種類の図柄となるように最終停止図柄を決定する(ステップS24)。それと共に、メインCPU30aは、大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS25)。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、表示制御基板32(サブCPU32a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップS26)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。次に、メインCPU30aは、各列毎の最終停止図柄を指定するための図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて変動停止を指示し、図柄組み合わせゲームを終了するための全図柄停止コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数を「1」減算(−1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS27)。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行う否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS28)。本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ演出を行う確率)は、1/12としている。ステップS28のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、左列の図柄と右列の図柄を同一種類の図柄とし、中列の図柄を左右列の図柄と異なるように最終停止図柄を決定する(ステップS29)。そして、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS30)。そして、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。そして、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行して、保留記憶数を「1」減算(−1)して保留記憶数を書き換える。
一方、ステップS28のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、左列の図柄と右列の図柄が異なるように最終停止図柄を決定する(ステップS31)。そして、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS32)。そして、メインCPU30aは、ステップS26の処理に移行して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。そして、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行して、保留記憶数を「1」減算(−1)して保留記憶数を書き換える。
以上のように、本実施形態のメインCPU30aは、図柄組み合わせゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段となる。また、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定の場合にリーチ演出を実行するか否かを判定するリーチ判定手段となる。
次に、統括制御基板31について説明する。統括制御基板31には、図3に示すように、統括CPU31aが設けられている。前記統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。また、統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。前記ROM31bには、前記各制御基板32〜34を統括的に制御するための統括制御プログラムなどが記憶されている。また、前記RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。例えば、予告パターン振分乱数の値などの情報がRAM31cに記憶(設定)されるようになっている。予告パターン振分乱数は、統括CPU31aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、統括CPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。本実施形態では、予告パターン振分乱数の取り得る数値を0〜499までの全500通りの整数としている。
そして、メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、図柄指定コマンド又は全図柄停止コマンドを入力すると、当該各コマンドを表示制御基板32に出力する。
次に、表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32は、サブCPU32aを備えており、該サブCPU32aにはROM32b及びRAM32cが接続されている。ROM32bには、可変表示器Hの表示内容(図柄の変動やキャラクタの動作)を制御するため表示制御プログラムや、各種画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)などが記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。
そして、サブCPU32aは、主制御基板30(メインCPU30a)及び統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器Hに停止させるように可変表示器Hの表示内容を制御する。この制御により、可変表示器Hでは図柄組み合わせゲームが行われる。
そして、本実施形態のパチンコ機10は、図柄組み合わせゲームの開始した後に、大当り予告が表示演出にて行われるようになっており、統括制御基板31(統括CPU31a)が大当り予告の演出内容を決定するようになっている。大当り予告は、図柄組み合わせゲームの開始からリーチの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせが表示されるまでの間に、大当りとなる可能性があることを予め遊技者に告げるための演出(当否の可能性を示唆する演出)である。本実施形態では、この大当り予告が、図柄組み合わせゲームの展開(大当りの可能性)を示唆する「予告演出」となる。
本実施形態の大当り予告では、図6に示すように、可変表示器HにキャラクタC1〜C5を予め定められた規則(順番など)に従って段階的に(時間の経過に伴って)登場(表示)させるようになっている。以下、本明細書においては、予め定められた規則(順番など)に従って段階的に(時間の経過に伴って)内容が変化する大当り予告を「ステップアップ予告」ともいう。
本実施形態では、大当り予告(ステップアップ予告)において、キャラクタC1〜C5を予め定めた表示順序にしたがって段階的に表示させる。具体的には、図6に示すように、キャラクタC1→キャラクタC2→キャラクタC3→キャラクタC4→キャラクタC5の順番に表示させる。
この大当り予告は途中で(各段階で)終了することがあり、以下、キャラクタC1までが登場するという演出内容の大当り予告(第1段階で終了する大当り予告)を「ステップ1」と示し、キャラクタC2までが登場するという演出内容の大当り予告(第2段階で終了する大当り予告)を「ステップ2」と示す。また、キャラクタC3までが登場するという演出内容の大当り予告(第3段階で終了する大当り予告)を「ステップ3」と示し、キャラクタC4までが登場するという演出内容の大当り予告(第4段階で終了する大当り予告)を「ステップ4」と示す。また、キャラクタC5までが登場するという演出内容の大当り予告(第5段階で終了する大当り予告)を「ステップ5」と示す。
次に、統括CPU31aが大当り予告を実行するための処理の流れについて図7に基づき具体的に説明する。
統括CPU31aは、主制御基板30(メインCPU30a)から変動パターン指定コマンドを入力したか否か判定する(ステップS51)。ステップS51の判定結果が否定の場合(変動パターン指定コマンドを入力していない場合)、統括CPU31aは、予告パターン決定処理を終了する。一方、ステップS51の判定結果が肯定の場合(変動パターン指定コマンドを入力した場合)、統括CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドにより大当り演出用の変動パターンが指定されたか否か判定する(ステップS52)。ステップS52の判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、予告パターンを決定する際に使用する予告パターン振分テーブルとして、ROM31bに記憶されている大当り演出用の予告パターン振分テーブルT1(図8参照)を設定する(ステップS53)。前記予告パターン振分テーブルは、大当り予告の演出内容(予告パターン)を決定するためのものである。
前記予告パターン振分テーブルは、予告パターンと予告パターン振分乱数との対応関係を示している。予告パターン振分テーブルT1では、「予告パターンY1」には、予告パターン振分乱数の値「0」〜「19」が、「予告パターンY2」には予告パターン振分乱数の値「20」〜「79」が対応付けられている。また、予告パターン振分テーブルT1では、「予告パターンY3」には予告パターン振分乱数の値「80」〜「179」が、「予告パターンY4」に予告パターン振分乱数の値「180」〜「319」が、対応付けられている。また、予告パターン振分テーブルT1では、「予告パターンY5」には予告パターン振分乱数の値「320」〜「499」が対応付けられている。例えば、予告パターン振分乱数の値が「300」である場合には、統括CPU31aは、予告パターンY4を決定することとなる。
従って、予告パターン振分テーブルT1では、予告パターンY1は20/500の確率で選択され、予告パターンY2は60/500の確率で選択され、予告パターンY3は100/500の確率で選択され、予告パターンY4は140/500の確率で選択される。また、予告パターン振分テーブルT1では、予告パターンY5は180/500の確率で選択される。すなわち、各予告パターンが選択される確率の大小関係は、予告パターンY1<予告パターンY2<予告パターンY3<予告パターンY4<予告パターンY5となっている。
なお、「予告パターンY1」は、ステップ1の演出内容が特定されるパターンであり、「予告パターンY2」は、ステップ2の演出内容が特定されるパターンであり、「予告パターンY3」は、ステップ3の演出内容が特定されるパターンである。また、「予告パターンY4」は、ステップ4の演出内容が特定されるパターンであり、「予告パターンY5」は、ステップ5の演出内容が特定されるパターンである。
そして、統括CPU31aは、予告パターン振分乱数の値をRAM31cから抽出し、RAM31cに設定された予告パターン振分テーブルT1(図8参照)に基づいて予告パターンを決定する(ステップS54)。次に、統括CPU31aは、決定した予告パターンに基づき、図11に示す予告コマンド出力処理を実行し(ステップS55)、予告パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS52の判定結果が否定の場合(大当り演出用の変動パターンが指定されなかった場合)、統括CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドによりはずれリーチ演出用の変動パターンが指定されたか否か判定する(ステップS56)。ステップS56の判定結果が肯定の場合、統括CPU31aは、予告パターンを決定する際に使用する予告パターン振分テーブルとして、ROM31bに記憶されているはずれリーチ演出用の予告パターン振分テーブルT2(図9参照)を設定する(ステップS57)。
予告パターン振分テーブルT2では、「予告パターンY1」には、予告パターン振分乱数の値「0」〜「49」が、「予告パターンY2」には予告パターン振分乱数の値「50」〜「149」が対応付けられている。また、予告パターン振分テーブルT2では、「予告パターンY3」には予告パターン振分乱数の値「150」〜「269」が、「予告パターンY4」に予告パターン振分乱数の値「270」〜「419」が、対応付けられている。また、予告パターン振分テーブルT2では、「予告パターンY5」には予告パターン振分乱数の値「420」〜「499」が対応付けられている。例えば、予告パターン振分乱数の値が「200」である場合には、統括CPU31aは、予告パターンY3を決定することとなる。
従って、予告パターン振分テーブルT2では、予告パターンY1は50/500の確率で選択され、予告パターンY2は100/500の確率で選択され、予告パターンY3は120/500の確率で選択され、予告パターンY4は150/500の確率で選択される。また、予告パターン振分テーブルT1では、予告パターンY5は80/500の確率で選択される。すなわち、各予告パターンが選択される確率の大小関係は、予告パターンY1<予告パターンY5<予告パターンY2<予告パターンY3<予告パターンY4となっている。
そして、統括CPU31aは、予告パターン振分乱数の値をRAM31cから抽出し、RAM31cに設定された予告パターン振分テーブルT2(図9参照)に基づいて予告パターンを決定する(ステップS58)。そして、統括CPU31aは、図11に示すステップS55の処理を実行し、予告パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS56の判定結果が否定の場合(はずれリーチ演出用の変動パターンが指定されなかった場合)、統括CPU31aは、統括CPU31aは、予告パターンを決定する際に使用する予告パターン振分テーブルとして、ROM31bに記憶されているはずれ演出用の予告パターン振分テーブルT3(図10参照)を設定する(ステップS59)。
予告パターン振分テーブルT3では、「予告パターンY1」には、予告パターン振分乱数の値「0」〜「249」が、「予告パターンY2」には予告パターン振分乱数の値「250」〜「399」が対応付けられている。また、予告パターン振分テーブルT3では、「予告パターンY3」には予告パターン振分乱数の値「400」〜「499」が対応付けられている。例えば、予告パターン振分乱数の値が「300」である場合には、統括CPU31aは、予告パターンY2を決定することとなる。
従って、予告パターン振分テーブルT3では、予告パターンY1は250/500の確率で選択され、予告パターンY2は150/500の確率で選択され、予告パターンY3は100/500の確率で選択される。すなわち、各予告パターンが選択される確率の大小関係は、予告パターンY3<予告パターンY2<予告パターンY1となっており、予告パターンY4及び予告パターンY5は選択されないようになっている。
そして、統括CPU31aは、予告パターン振分乱数の値をRAM31cから抽出し、RAM31cに設定された予告パターン振分テーブルT3(図10参照)に基づいて予告パターンを決定する(ステップS60)。そして、統括CPU31aは、ステップS55の処理を実行し、予告パターン決定処理を終了する。
次に、ステップアップ予告において各段階におけるキャラクタC1〜C5の出現タイミングを表示制御基板32に指示するための予告コマンド出力処理について図11に基づき説明する。
まず、統括CPU31aは、キャラクタC1の出現タイミング(ステップ1の開始タイミング)を決定するための第1のタイミング設定用乱数(設定用乱数)の値を取得し(ステップS71)、キャラクタC1の出現タイミングを計測する第1タイマ(計測タイマ)に取得した値をそのまま設定する(ステップS72)。前記第1のタイミング設定用乱数は、統括CPU31aによって所定の周期(本実施形態では2ms)毎に順次更新される乱数であり、統括CPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。本実施形態では、第1のタイミング設定用乱数の取り得る数値を1000〜1200までの全201通りの整数としている。また、前記第1タイマは、RAM31cに記憶されており、2ms毎に実行される出力処理において2ms毎に2ずつその値が減算されるようになっている。また、第1タイマの値が0以下となったときに、統括CPU31aは、当該出力処理においてキャラクタC1の出現タイミングを指示する第1予告コマンドを出力するようになっている。
次に、統括CPU31aは、予告パターン決定処理にて決定された予告パターンが予告パターンY1であるか否かを判定する(ステップS73)。ステップS73の判定結果が肯定の場合は、予告コマンド出力処理を終了する。
一方、ステップS73の判定結果が否定の場合は、統括CPU31aは、キャラクタC2の出現タイミング(ステップ2の開始タイミング)を決定するための第2のタイミング設定用乱数(設定用乱数)の値を取得する(ステップS74)。それと共に、統括CPU31aは、当該第2のタイミング設定用乱数の値に、ステップS72にて設定された第1タイマの値及びステップ1の演出実行時間を加算した値をキャラクタC2の出現タイミングを計測する第2タイマ(計測タイマ)に設定する(ステップS75)。すなわち、統括CPU31aは、キャラクタC1の出現タイミングを基準として、ステップ1の演出の終了時(キャラクタC1が消去されたとき)を算出し、当該ステップ1の終了時から第2のタイミング設定用乱数の値に基づいて設定された時間が経過した後、キャラクタC2を出現させるようにしている。
前記第2のタイミング設定用乱数は、統括CPU31aによって所定の周期(本実施形態では2ms)毎に順次更新される乱数であり、統括CPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。本実施形態では、第2のタイミング設定用乱数の取り得る数値を0〜3000までの全3001通りの整数としている。また、前記第2タイマは、RAM31cに記憶されており、2ms毎に実行される出力処理において2ms毎に2ずつその値が減算されるようになっている。そして、第2タイマの値が0以下となったときに、統括CPU31aは、当該出力処理においてキャラクタC2の出現タイミングを指示する第2予告コマンドを出力するようになっている。
次に、統括CPU31aは、予告パターン決定処理にて決定された予告パターンが予告パターンY2であるか否かを判定する(ステップS76)。ステップS76の判定結果が肯定の場合は、予告コマンド出力処理を終了する。一方、ステップS76の判定結果が否定の場合は、統括CPU31aは、キャラクタC3の出現タイミング(ステップ3の開始タイミング)を決定するための第3のタイミング設定用乱数(設定用乱数)の値を取得する(ステップS77)。それと共に、統括CPU31aは、当該第3のタイミング設定用乱数の値に、ステップS75にて設定された第2タイマの値及びステップ2の演出実行時間を加算した値をキャラクタC3の出現タイミングを計測する第3タイマ(計測タイマ)に設定する(ステップS78)。すなわち、統括CPU31aは、ステップ2の出現タイミングを基準として、ステップ2の演出の終了時(キャラクタC2が消去されたとき)を算出し、ステップ2の演出の終了時から第3のタイミング設定用乱数の値に基づいて設定された時間が経過した後、キャラクタC3を出現させるようにしている。
前記第3のタイミング設定用乱数は、統括CPU31aによって所定の周期(本実施形態では2ms)毎に順次更新される乱数であり、統括CPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。本実施形態では、第3のタイミング設定用乱数の取り得る数値を0〜200までの全201通りの整数としている。また、前記第3タイマは、RAM31cに記憶されており、2ms毎に実行される出力処理において2ms毎に2ずつその値が減算されるようになっている。そして、第3タイマの値が0以下となったときに、統括CPU31aは、当該出力処理においてキャラクタC3の出現タイミングを指示する第3予告コマンドを出力するようになっている。
次に、統括CPU31aは、予告パターン決定処理にて決定された予告パターンが予告パターンY3であるか否かを判定する(ステップS79)。ステップS79の判定結果が肯定の場合は、予告コマンド出力処理を終了する。一方、ステップS79の判定結果が否定の場合は、統括CPU31aは、キャラクタC4の出現タイミング(ステップ4の開始タイミング)を決定するための第4のタイミング設定用乱数(設定用乱数)の値を取得する(ステップS80)。そして、統括CPU31aは、当該第4のタイミング設定用乱数の値に、ステップS78にて設定された第3タイマの値及びステップ3の演出実行時間を加算した値をキャラクタC4の出現タイミングを計測する第4タイマ(計測タイマ)に設定する(ステップS81)。すなわち、統括CPU31aは、ステップ3の出現タイミングを基準として、ステップ3の演出の終了時(キャラクタC3が消去したとき)を算出し、ステップ3の演出の終了時から第4のタイミング設定用乱数の値に基づいて設定された時間が経過した後、キャラクタC4を出現させるようにしている。
前記第4のタイミング設定用乱数は、統括CPU31aによって所定の周期(本実施形態では2ms)毎に順次更新される乱数であり、統括CPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。本実施形態では、第4のタイミング設定用乱数の取り得る数値を0〜1200までの全1201通りの整数としている。また、前記第4タイマは、RAM31cに記憶されており、2ms毎に実行される出力処理において2ms毎に2ずつその値が減算されるようになっている。そして、第4タイマの値が0以下となったときに、統括CPU31aは、当該出力処理においてキャラクタC4の出現タイミングを指示する第4予告コマンドを出力するようになっている。
次に、統括CPU31aは、予告パターン決定処理にて決定された予告パターンが予告パターンY4であるか否かを判定する(ステップS82)。ステップS82の判定結果が肯定の場合は、予告コマンド出力処理を終了する。一方、ステップS82の判定結果が否定の場合は、統括CPU31aは、ステップ5において表示されるキャラクタC5の出現タイミングを決定するための第5のタイミング設定用乱数(設定用乱数)の値を取得する(ステップS83)。そして、統括CPU31aは、当該第5のタイミング設定用乱数の値に、ステップS81にて設定された第4タイマの値及びステップ4の演出実行時間を加算した値をキャラクタC5の出現タイミングを計測する第5タイマ(計測タイマ)に設定し(ステップS84)、予告コマンド出力処理を終了する。すなわち、統括CPU31aは、ステップ4の出現タイミングを基準とし、ステップ4の演出の終了時(キャラクタC4が消去したとき)を算出し、ステップ4の演出の終了時から第5のタイミング設定用乱数の値に基づいて設定された時間が経過した後、キャラクタC5を出現させるようにしている。
前記第5のタイミング設定用乱数は、統括CPU31aによって所定の周期(本実施形態では2ms)毎に順次更新される乱数であり、統括CPU31aは、更新後の値をRAM31cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。本実施形態では、第5のタイミング設定用乱数の取り得る数値を0〜6200までの全6201通りの整数としている。また、前記第5タイマは、RAM31cに記憶されており、2ms毎に実行される出力処理において2ms毎に2ずつその値が減算されるようになっている。そして、第5タイマの値が0以下となったときに、統括CPU31aは、当該出力処理においてキャラクタC5の出現タイミングを指示する第5予告コマンドを出力するようになっている。
このように、本実施形態の統括CPU31aは、表示制御基板32を介して可変表示器Hに大当り予告を実行させるため、演出制御手段となる。また、統括CPU31aは、大当り予告の演出内容(どのステップまで実行させるか)を決定する演出内容決定手段となる。また、統括制御基板31のRAM31cは、第1のタイミング設定用乱数〜第5のタイミング設定用乱数を段階毎(ステップ毎)に記憶する乱数記憶手段となる。また、RAM31cは、第1タイマ〜第5タイマを段階毎(ステップ毎)に記憶する計測タイマ記憶手段となる。
以上のように、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理において、キャラクタC1の出現タイミング(第1予告コマンドの出力タイミング)を決定する場合には、予め定められた出現可能範囲、すなわち、第1のタイミング設定用乱数の取り得る範囲内から乱数抽選により決定する。なお、第1のタイミング設定用乱数は、単位をmsとしており、第1タイマにそのまま設定することができるようになっている。
また、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理において、キャラクタC2の出現タイミング(第2予告コマンドの出力タイミング)を決定する場合には、1つ前のキャラクタC1の出現タイミングを基準として、キャラクタC2の出現可能範囲を決定し、当該出現可能範囲から乱数抽選により決定している。具体的には、キャラクタC2の出現終了時(ステップ1の演出終了時)を0とした場合における第2のタイミング設定用乱数の設定範囲をキャラクタC2の出現可能範囲としている。すなわち、本実施形態の場合では、第1タイマの値及びステップ1の演出実行時間を加算した時点を0とした場合における第2のタイミング設定用乱数の設定範囲を出現可能範囲としている。例えば、第1タイマの値が100ms、ステップ1の演出実行時間が200ms、第2のタイミング設定用乱数の設定範囲が300〜400であるならば、図柄組み合わせゲーム開始時から600〜700msの範囲内がキャラクタC2の出現可能範囲となる。キャラクタC3〜C5の出現タイミングを決定する場合も同様である。
次に、大当り予告において、各キャラクタC1〜C5の出現タイミングについて図12に基づき説明する。なお、図12では、予告パターンY5が選択されるものとして説明する。また、図12(a)では、予告コマンド出力処理において、統括CPU31aは、第1のタイミング設定用乱数の値として1100を取得し、第2のタイミング設定用乱数の値として1000を取得し他のもとして説明する。また、図12(a)では、第3のタイミング設定用乱数の値として100を取得し、第4のタイミング設定用乱数の値として200を取得し、第5のタイミング設定用乱数の値として3000を取得するものとして説明する。
図12(a)において、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS71を実行したとき、図柄組み合わせゲームの開始から1000ms〜1200msの出現可能範囲R1からステップ1の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第1のタイミング設定用乱数の値として1100を取得するので、第1タイマに1100を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から1100ms経過後(時点A1)にステップ1を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS73を実行したとき、ステップ1の終了時から0〜3000msの出現可能範囲R2からステップ2の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ1の終了時は、ステップ1の開始時(第1タイマの値)にステップ1の演出実行時間E1(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から1900ms〜4900msの出現可能範囲R2からステップ2の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第2のタイミング設定用乱数の値として1000を取得するので、第2タイマに2900を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から2900ms経過後(時点A2)にステップ2を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS75を実行したとき、ステップ2の終了時から0〜200msの出現可能範囲R3からステップ3の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ2の終了時は、ステップ2の開始時(第2タイマの値)にステップ2の演出実行時間E2(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から3700ms〜3900msの出現可能範囲R3からステップ3の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第3のタイミング設定用乱数の値として100を取得するので、第3タイマに3800を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から3800ms経過後(時点A3)にステップ3を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS77を実行したとき、ステップ3の終了時から0〜1200msの出現可能範囲R4からステップ4の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ3の終了時は、ステップ3の開始時(第3タイマの値)にステップ3の演出実行時間E3(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から4600ms〜5800msの出現可能範囲R4からステップ4の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第4のタイミング設定用乱数の値として200を取得するので、第4タイマに4800を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から4800ms経過後(時点A4)にステップ4を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS79を実行したとき、ステップ4の終了時から0〜6200msの出現可能範囲R5からステップ5の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ4の終了時は、ステップ4の開始時(第4タイマの値)にステップ4の演出実行時間E4(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から5600ms〜11800msの出現可能範囲R5からステップ5の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第5のタイミング設定用乱数の値として3000を取得するので、第5タイマに8600を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から8600ms経過後(時点A5)にステップ5を開始させることとなる。
次に、図12(b)に基づき各キャラクタC1〜C5の出現タイミング(ステップ1〜ステップ5の開始タイミング)について説明する。なお、図12(b)では、予告コマンド出力処理において、統括CPU31aは、第1のタイミング設定用乱数の値として1000を取得し、第2のタイミング設定用乱数の値として500を取得したものとして説明する。また、図12(b)では、第3のタイミング設定用乱数の値として50を取得し、第4のタイミング設定用乱数の値として1200を取得し、第5のタイミング設定用乱数の値として5000を取得するものとして説明する。
図12(b)において、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS71を実行したとき、図柄組み合わせゲームの開始から1000ms〜1200msの出現可能範囲R11からステップ1の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第1のタイミング設定用乱数の値として1000を取得するので、第1タイマに1000を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から1000ms経過後(時点B1)にステップ1を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS73を実行したとき、ステップ1の終了時から0〜3000msの出現可能範囲R12からステップ2の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ1の終了時は、ステップ1の開始時(第1タイマの値)にステップ1の演出実行時間E1(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から1800ms〜4800msの出現可能範囲R12からステップ2の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第2のタイミング設定用乱数の値として500を取得するので、第2タイマに2300を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から2300ms経過後(時点B2)にステップ2を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS75を実行したとき、ステップ2の終了時から0〜200msの出現可能範囲R13からステップ3の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ2の終了時は、ステップ2の開始時(第2タイマの値)にステップ2の演出実行時間E2(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から3100ms〜3300msの出現可能範囲R13からステップ3の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第3のタイミング設定用乱数の値として50を取得するので、第3タイマに3150を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から3150ms経過後(時点B3)にステップ3を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS77を実行したとき、ステップ3の終了時から0〜1200msの出現可能範囲R14からステップ4の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ3の終了時は、ステップ3の開始時(第3タイマの値)にステップ3の演出実行時間E3(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から3950ms〜5150msの出現可能範囲R14からステップ4の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第4のタイミング設定用乱数の値として1200を取得するので、第4タイマに5150を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から5150ms経過後(時点B4)にステップ4を開始させることとなる。
次に、統括CPU31aは、予告コマンド出力処理のステップS79を実行したとき、ステップ4の終了時から0〜6200msの出現可能範囲R15からステップ5の出現タイミングを設定する。ここで、ステップ4の終了時は、ステップ4の開始時(第4タイマの値)にステップ4の演出実行時間E4(本実施形態では800ms)を加算したものである。従って、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲーム開始時から5950ms〜12150msの出現可能範囲R15からステップ5の出現タイミングを設定する。ここで、前提より統括CPU31aは、第5のタイミング設定用乱数の値として5000を取得するので、第5タイマに10950を設定することとなる。すなわち、統括CPU31aは、図柄組み合わせゲームの開始から10950ms経過後(時点B5)にステップ5を開始させることとなる。
以上のように、統括CPU31aは、各ステップの実行を指示する予告コマンドの出力タイミングを決定する際、出力可能範囲から乱数抽選により決定する。このため、各ステップの実行を指示する予告コマンドの出力タイミングは、一定でなくなり、遊技者は各ステップの開始時間が予測できなくなる。また、ステップ2以降の出力可能範囲は、1つ前の予告コマンドの出力タイミング(キャラクタの出現タイミング)を基準として設定されるため、出力タイミングが一定でなくても、キャラクタC1〜C5の表示順序が変更されることがない。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括CPU31aは、複数種類のキャラクタC1〜C5のうち、最初のステップ1のキャラクタC1の出現タイミングを乱数抽選により決定する。また、統括CPU31aは、ステップ2以降のキャラクタC2〜C5の出現タイミングをそれぞれ1つ前のステップ1〜ステップ4のキャラクタC1〜C4の出現タイミングよりも遅くなるように、当該1つ前のステップ1〜ステップ4のキャラクタC1〜C4の出現タイミングを基準として乱数抽選により決定する。このため、個々のステップ1〜ステップ5のキャラクタC1〜C5の出現タイミングが図柄組み合わせゲーム毎に変更され、遊技者は、いつ次の段階のキャラクタC1〜C5が表示されるか(次のステップに発展するか)予測できなくなる。従って、遊技者は、図柄変動ゲーム中、どのステップまで発展するか(どのステップで終了するか)予測しにくくなり、遊技の興趣が向上する。また、ステップ2以降のキャラクタC2〜C5の出現タイミングをそれぞれ1つ前のステップ1〜ステップ4のキャラクタC1〜C4の出現タイミングよりも遅くなるように、当該1つ前のステップ1〜ステップ4のキャラクタC1〜C4の出現タイミングを基準として乱数抽選により決定する。このため、キャラクタC1〜C5の表示順序が変更されることがなく、遊技者を混乱させることがない。
(2)キャラクタC1〜C5の出現タイミングを決定することができる出現可能範囲が各ステップ毎に予め定められている。このため、図柄組み合わせゲームの演出内容や変動時間に応じて、各ステップのキャラクタC1〜C5を表示させることができる。また、ステップ2以降のキャラクタC2〜C5の出現タイミングを決定する出現可能範囲の開始時期は、それぞれ1つ前のキャラクタC1〜C4の出現タイミングを基準として、キャラクタC1〜C4が出現した後に設定されるため、キャラクタC1〜C5の表示順序が前後することを防止できる。このため、遊技者を無用に混乱させることが無くなる。
(3)統括CPU31aは、大当り判定の判定結果が否定の場合よりも肯定の場合の方が高確率で大当り予告のステップ数を多くする。これにより、大当りとなる図柄組み合わせゲームの方が、はずれとなる図柄組み合わせゲームよりもキャラクタC1〜C5がより多くの段階まで表示されるため、遊技者は、多くのステップまで発展し、多くのキャラクタC1〜C5が表示されることを希望し、どのステップまで実行されるかを注目する。従って、各ステップのキャラクタC1〜C5の出現タイミングを変化させ、どの段階まで行われるかを予測できなくすることにより、遊技者の興趣を向上させることができる。
(4)統括CPU31aは、リーチ判定の判定結果が否定の場合よりも肯定の場合の方が高確率で大当り予告のステップ数を多くする。これにより、リーチ演出が行われる図柄組み合わせゲームの方が、はずれとなる図柄組み合わせゲームよりもキャラクタC1〜C5がより多くの段階まで表示されるため、遊技者は、多くのステップまで発展し、多くのキャラクタC1〜C5が表示されることを希望し、どのステップまで実行されるかを注目する。従って、各ステップのキャラクタC1〜C5の出現タイミングを変化させることにより、遊技者の興趣を向上させることができる。
(5)第1のタイミング設定用乱数〜第5のタイミング設定用乱数の値の単位をmsとすることで第1タイマ〜第5タイマの値の単位と同じとした。そして、統括CPU31aは、第1のタイミング設定用乱数〜第5のタイミング設定用乱数の値をそれぞれ第1タイマから第5タイマにそのまま設定するようにした。このため、第1のタイミング設定用乱数〜第5のタイミング設定用乱数の値を変換する処理(例えば、タイミング設定用乱数の値に基づきテーブルを参照して値を特定する処理など)が必要でなくなり、処理が簡単となる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態では、大当り予告を表示演出にて行っていたが、スピーカ17による音声演出、装飾ランプ16による発光演出又は可動体による可動体演出を組み合わせて行っても良い。また、これらを組み合わせて行っても良い。例えば、ステップ1〜ステップ4までは、表示演出及び発光演出にて大当り予告を実行し、ステップ5は、表示演出及び可動体演出にて大当り予告を実行するようにしても良い。また、表示演出の代わりに、スピーカ17による音声演出、装飾ランプ16による発光演出又は可動体による可動体演出にて大当り予告を行っても良い。例えば、ステップ1〜ステップ3までは、表示演出のみで大当り予告を行い、ステップ4では、発光演出で大当り予告を実行し、ステップ5では、可動体演出のみで大当り予告を実行しても良い。
○上記実施形態では、大当り予告の段階数(ステップ数)は、5段階であったが、任意の段階に変更しても良い。例えば、4段階でも良く、6段階でも良い。
○上記実施形態の予告コマンド出力処理のステップS75において、統括CPU31aは、第2タイマに第1タイマの値及び第2のタイミング設定用乱数の値と共に、ステップ1の演出実行時間を加算したが、第2のタイミング設定用乱数の値に予めステップ1の演出実行時間を加算してもよい。第2のタイミング設定用乱数の値に予めステップ1の演出実行時間を加算しておけば、統括CPU31aは、ステップS75において加算する必要が無くなる。これにより、ステップS75の処理負担が軽くなる。なお、ステップS78、ステップS81、ステップS84の処理においても同様である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記図柄変動ゲームが開始するとき、当該図柄変動ゲームが大当りとなるか否かを判定する大当り判定手段と、前記予告演出において、どの段階までの前記演出画像を出現させるかを決定する演出内容決定手段を備え、前記演出内容決定手段は、前記大当り判定の判定結果が否定の場合よりも肯定の場合の方が高確率で前記演出画像の出現段階を多くすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(ロ)前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合にリーチ演出を実行するか否かを判定するリーチ判定手段を備え、前記演出内容決定手段は、前記リーチ判定の判定結果が否定の場合よりも肯定の場合の方が高確率で前記演出画像の出現段階を多くすることを特徴とする記述的思想(イ)に記載の遊技機。
(ハ)複数種類の図柄を変動させる図柄変動ゲームに関する遊技演出を実行する演出実行手段を備え、前記図柄変動ゲームで予め定めた大当り表示結果が表示された場合には大当り遊技が行われる遊技機において、前記演出実行手段に遊技演出を実行させる演出制御手段を備えると共に、前記遊技演出の出現タイミングを決定するための乱数であって所定周期毎に所定の範囲内で更新される設定用乱数を記憶する乱数記憶手段と演出画像の出現タイミングを計測する計測タイマを記憶する計測タイマ記憶手段を備え、前記設定用乱数の値の単位を前記計測タイマの値の単位と同じとし、前記演出制御手段は、設定用乱数の値を遊技演出の出現タイミングとして計測タイマにそのまま設定することを特徴とする遊技機。従来の遊技機では、設定用乱数の値に基づき計測タイマに設定する時間を決定していた。具体的には、例えば、設定用乱数の値ごとに計測タイマに設定する時間を対応付けたテーブルを予め用意しておき、演出制御手段は、設定用乱数の値に基づき計測タイマに設定する時間を選択し、当該時間を設定していた。このため、計測タイマに時間を設定する処理が複雑になっていた。そこで、設定用乱数の値の単位を計測タイマの値の単位と同じとし、演出制御手段は、設定用乱数の値を演出画像の出現タイミングとして計測タイマにそのまま設定するようにした。このため、設定用乱数の値を変換する処理が必要でなくなり、処理が簡単となる。
(ニ)前記遊技演出は、前記図柄変動ゲームにおける当否の可能性を示唆する予告演出であることを特徴とする技術的思想(ハ)に記載の遊技機。これにより、予告演出を無作為に実行することができ、遊技者の興趣を向上することができる。
(ホ)複数種類の図柄を変動させる図柄変動ゲームを表示する表示手段を備え、前記図柄変動ゲームで予め定めた大当り表示結果が表示された場合には大当り遊技が行われる遊技機において、前記図柄変動ゲーム中、前記表示手段に複数種類の演出画像を予め定めた表示順序にしたがって段階的に表示することで前記図柄変動ゲームにおける当否の可能性を示唆する予告演出を前記表示手段に実行させる演出制御手段を備えると共に、演出画像の出現タイミングを決定するための乱数であって所定周期毎に所定の範囲内で更新される設定用乱数を前記段階毎に記憶する乱数記憶手段と演出画像の出現タイミングを計測する計測タイマを前記段階毎に記憶する計測タイマ記憶手段を備え、前記設定用乱数の値の単位を前記計測タイマの値の単位と同じとし、前記演出制御手段は、最初の段階用の設定用乱数の値を前記複数種類の演出画像のうち最初の段階の演出画像の出現タイミングとして最初の段階用の計測タイマにそのまま設定し、2段階目以降の設定用乱数の値を1つ前の段階の演出画像の出現タイミングを基準として2段階目以降の計測タイマにそれぞれそのまま設定することを特徴とする遊技機。これにより、個々の段階の演出画像の出現タイミングが図柄変動ゲーム毎に変更され、遊技者は、いつ次の段階の演出画像が表示されるか予測できなくなる。従って、遊技者は、図柄変動ゲーム中、どの段階まで演出画像が表示されるか予測しにくくなり、遊技の興趣が向上する。また、2段階目以降の演出画像の出現タイミングをそれぞれ1つ前の段階の演出画像の出現タイミングよりも遅くなるように、当該1つ前の段階の演出画像の出現タイミングを基準として乱数抽選により決定するため、演出画像の表示順序が変更されることがなく、遊技者を混乱させることがない。さらに、前記設定用乱数の値の単位を前記計測タイマの値の単位と同じとしたため、設定用乱数の値を変換する処理が必要でなくなり、処理が簡単となる。
10…パチンコ遊技機(遊技機)、20…表示装置、30…主制御基板、30a…メインCPU(大当り判定手段、リーチ判定手段)、31…統括制御基板、31a…統括CPU(演出制御手段、演出内容決定手段)、31c…RAM(乱数記憶手段、計測タイマ記憶手段)、32…表示制御基板、32a…サブCPU、H…可変表示器(表示手段)。