JP4413535B2 - インクジェット法による有機el表示装置及びカラーフィルターの製造方法、製造装置 - Google Patents

インクジェット法による有機el表示装置及びカラーフィルターの製造方法、製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は情報表示装置に関する。特に有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の製造方法、製造装置に関する。またカラーフィルターの製造方法、製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、平面表示装置(フラットディスプレイ)が多くの分野、場所で使われており、情報化が進む中でますます重要性が高まっている。現在、フラットディスプレイの代表と言えば、液晶ディスプレイ(LCD)であるが、LCDとは異なる表示原理に基づくフラットディスプレイとして、有機EL、無機EL、プラズマディスプレイパネル(PDP)、ライトエミッティングダイオード表示装置(LED)、蛍光表示管表示装置(VFD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などの開発も活発に行われている。これらの新しいフラットディスプレイはいずれも自発光型と呼ばれるもので、LCDとは次の点で大きく異なりLCDには無い優れた特徴を有している。
【0003】
LCDは受光型と呼ばれ、液晶は自身では発光することはなく、外光を透過、遮断するいわゆるシャッターとして動作し、表示装置を構成する。このため光源を必要とし、一般にバックライトが必要である。これに対して、自発光型は装置自身が発光するため、別光源が不要である。LCDの様な受光型では表示情報の様態に拘わらず、常にバックライトが点灯し、全表示状態とほぼ変わらない電力を消費することになる。これに対して自発光型は、表示情報に応じて点灯する必要のある箇所だけが電力を消費するだけなので、受光型表示装置に比較して、電力消費が少ないという利点が原理的にある。
【0004】
同様にLCDではバックライト光源の光を遮光して暗状態を得るため、少量であっても、光漏れを完全に無くす事は困難であるのに対して、自発光型では発光しない状態がまさに暗状態であるので、理想的な暗状態を容易に得ることができ、コントラストにおいても自発光型が圧倒的に優位である。
また、LCDは液晶の複屈折による偏光制御を利用しているため、観察する方向によって大きく表示状態が変わる、いわゆる視野角依存性が強いが、自発光型ではこの問題がほとんど無い。
さらに、LCDは有機弾性物質である液晶の誘電異方性に由来する配向変化を利用するため、原理的に電気信号に対する応答時間が1ms以上である。これに対して、開発が進められている上記の技術では、電子/正孔といったいわゆるキャリア遷移、電子放出、プラズマ放電などを利用しているため、応答時間はns桁であり、液晶とは比較にならないほど高速であり、LCDの応答の遅さに由来する動画残像の問題が無い。
【0005】
これらの中でも特に有機ELの研究が活発である。有機ELはOEL(Organic EL)又は有機ライトエミッティングダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)とも呼ばれている。
OEL素子、OLED素子は陽極と陰極の一対の電極間に有機化合物を含む層(EL層)を挟持した構造となっており、Tang等の「アノード電極/正孔注入層/発光層/カソード電極」の積層構造が基本になっている。(特許文献1参照)
また、Tang等が低分子材料を用いているの対して、中野らは高分子材料を用いている。(特許文献2参照)
また、正孔注入層や電子注入層を用いて効率を向上させたり、発光層に蛍光色素等をドープして発光色を制御することも行われている。
【0006】
有機ELを用いた表示装置の製造方法として、インクジェットの吐出装置を用いて、発光材料を吐出して発光層を形成することが知られている。(例えば、特許文献3、特許文献4、特許文献5及び特許文献6参照)
特許文献3では、発光材料の溶液において、基板上への吐出後に、室温で溶媒を除去した後、基板を加熱乾燥あるいは真空加熱乾燥しているが、ある程度溶媒が除去されてしまった後では、強制乾燥による膜厚均一化の効果がない。
【0007】
また、同様なインクジェット法による有機EL表示装置の製造方法で、インク溶液状態の発光層を膜化する際に、強制的に溶媒を蒸発乾燥させる事は既に幾つか行なわれており、例えば、特許文献4では沸点の高い溶媒を用いて、インク化した発光材料を基板上に供給打ち分けた後、基板を熱処理している。これは高沸点溶媒を使う事で溶媒の蒸発速度を遅くし、自然乾燥する時間を長くする事で基板に発光層を全面形成した後でも、基板加熱による乾燥の効果を得ようとするものである。ただし、高沸点溶媒を完全に除去するためには、より高い温度での加熱処理が必要であり、発光材料が劣化してしまうという問題が避けられない。この問題は、初期の発光特性では劣化が見られなくても、特に発光寿命の短寿命化に対して影響が大きい。仮に、十分な高温で加熱処理を行なわないとすれば、発光層の熱劣化の問題は生じないが、膜化した発光層内部に溶媒が残留する事となり、発光層の信頼性が大きく損なわれる。
【0008】
特許文献5では、発光層材料の軟化点よりも高い温度で加熱処理して、発光層を形成しており、上記と同様に発光材料の劣化の問題がある。
また、特許文献6では、吐出された液滴から蒸発した溶媒蒸気を、基板に対して角度を持たせて気体を吹き付けることで、基板面内から強制的に排除している。これは溶媒蒸気が基板面内に残留することによる他の画素への影響、特に既に吐出された画素へ新たに吐出された画素から蒸発する溶媒が触れることより、画素によって乾燥状態が変化する事を防いでいる。ただし、あくまでも乾燥した溶媒蒸気を吹き飛ばすのであり、乾燥は強制的ではない。基板面内での乾燥の均一性を向上させる効果はあっても、画素内での立体的な膜厚均一性を向上させる効果については記載が無いばかりでなく、問題としても認識されていない。
【0009】
【特許文献1】
特許第1526026号明細書
【特許文献2】
特開平3−273087号公報
【特許文献3】
特開平11−339957号公報
【特許文献4】
国際公開第00/59267号パンフレット
【特許文献5】
特開2001−85161号公報
【特許文献6】
特開2001−341296号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェット法による有機ELディスプレイの作製方法について説明する。図7に示す様に、基板上の所定の開口部に溶液状のEL材料インクを微細加工されたノズルにより精密に吐出する。図7では基板表面が平坦に描かれているが、実際は図10の様に基板上に5μm程度高の隔壁を形成して、吐出されたインクを保持する。このような微細隔壁の内部に溶液を吐出すると、液体の表面張力によるいわゆるメニスカス表面状態が形成されることが避けられない。EL材料インクが、このメニスカス表面形状のまま溶媒が蒸発して乾燥すれば、インク状態でのメニスカス表面形状がそのまま反映され、図9、図10に示す様にEL層の膜厚が不均一となってしまう。この様な膜厚が不均一なEL層に電界を印加した場合、膜厚の薄い部分に電流が集中し、逆に201厚膜部分には電流が十分流れないために、発光輝度に違いが生じる。
【0011】
実際、図10の様な不均一な膜厚のEL層に電界を印加すると、図12の様に膜厚の薄い画素中央部しか発光しない現象が発生する。図12には画素開口部が長方形の場合と楕円形の場合を示している。この様に画素中央部しか発光しないと、表示装置として十分な輝度、効率が達成できない。
別に、対向電極の断線の問題も重要である。通常、対向電極は金属薄膜を蒸着形成するので、100nmから厚くても500nmが安定に形成できる限界である。それ以上厚くすると、もはや薄膜では無くなるので、金属それ自身の張力によって、めくれ上がって剥離する危険性が増加する。この範囲の膜厚では、隔壁が5μm以上の高さの場合、図10に示す様に200で図示される隔壁のコーナー部で、断線が発生し易くなり、EL層に電界が印加されない不良画素が多く発生する。
【0012】
隔壁の形状を図11の様に滑らかにすることで、断線の問題は解決する事ができる。しかしながら、メニスカス現象によるEL層膜厚の不均一の問題は解消されない。メニスカス現象による膜厚の不均一の問題は、EL発光層だけでなく、その他の機能層、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層でも溶液形成した場合には同様の問題が発生する。
一方、後述するカラーフィルターを用いる方式の有機EL表示装置あるいはLCDなどカラーフィルターを用いる表示装置についても、カラーフィルターの製造コストを下げ、競争力を高める有望な方法として、やはりインクジェット法が注目されている。インクジェット法によるカラーフィルターの製造では、図17の様に401ブラックマトリクス(BM)を隔壁として、溶液化した400色素をやはりノズル吐出によって形成する。従来のフォトリソグラフィー法に比較して、大幅に色素材料の利用効率が向上する利点があるが、図17に示す様に色素層の平坦化が困難であるという上述した有機EL材料の場合と同様の問題がある。カラーフィルターの場合は色素層の膜厚によって色調が変化するため、図17の様に膜厚が不均一なままでは、ムラの有るカラーフィルターになってしまい実用にならない。
【0013】
本願は以上の点に注目をして成されたものであって、EL層を均一膜厚に形成して、画素開口部を有効に発光させ、十分な輝度で実用性に優れた有機EL表示装置をインクジェット法によって製造する方法及び製造装置を提供する。また、色素層を均一膜厚に形成して、画素開口部で均一な色調の光着色を行なう実用性に優れたカラーフィルターをインクジェット法によって製造する方法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インクジェット法によって有機EL表示装置を製造する製造方法であって、基板に溶液化された有機EL材料を吐出配置する工程、基板に配置されたインク状有機EL材料を加熱乾燥する工程、とを順次に連続して行ないながら均一な有機EL層を形成する有機EL表示装置の製造方法であり、有機EL材料を上方から加熱乾燥する製造方法である。さらに、有機EL材料を吐出するノズルと有機EL材料を上方から加熱する加熱手段、これらと基板とを相対的に移動させることにより基板上への有機EL材料の配置と加熱乾燥を順次に連続して行なう有機EL表示装置の製造方法である。この製造方法により前記EL層膜厚の不均一の問題を解決することができた。
また、上方から加熱する熱源を種々試験したところ、機能性材料である溶液材料に直接熱源の熱線が吸収されることなく、基板を加熱する場合により、有機EL層の平坦化の効果が強くなることを見出した。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図を参照して、詳しく説明する。
まず、本発明の効果において、図8、図9により説明する。図9は、従来のインクジェット法による有機EL材料の成膜工程及び形成される有機EL層の様子を示したものである。基板上の隔壁によって形成される空間に、インクジェット法によって吐出されたインク状有機EL材料は、基板に着弾した時点では通常の液体と同様に表面張力によって、基板面に対して凸形状となる。これをそのまま自然乾燥させると、溶媒が次第に蒸発して行き、いわゆるメニスカス形状になって層厚が不均一になってしまう。特に、表示装置の画素であれば、開口部の大きさは円形状に換算して、通常直径数10μm程度と非常に微小なサイズであり、このサイズに適合させると、液滴も非常に微細なサイズとなる。
【0016】
この様に、微細なサイズの液滴状態では、インクの体積に比較して、表面積が遥かに大きくなるため、溶媒は液滴内部よりも表面からの蒸発による乾燥が支配的となり、膜上面の形状変化(ここでは液面低下)が起こる。加えて隔壁の表面張力のために、メニスカス形状になって層厚が不均一になってしまう。
図8は、インクを吐出した直後に強制的に加熱乾燥を行なった場合を示しており、発明者はこの様な強制乾燥を行うと、膜面のメニスカス形状が緩和され、膜厚が均一になる事を見出した。上述した溶媒の乾燥状態から考えて、強制的に加熱を行うことで液滴全体が加熱され、液滴内部の溶媒が強制的に蒸発するために、膜上面の形状変化が発生し難くなった為ではないかと考えられる。
【0017】
さらに、この様な強制乾燥による膜形状の平坦化の効果は、吐出後できるだけ早い時間の内に行うことが必要であり、吐出直後、遅くとも60秒以内に加熱乾燥をすると効果的である。一旦、自然乾燥で不均一な膜厚になってしまっては、強制乾燥を行っても膜形状が変化することはない。
上記製造方法を複数の微細な画素開口部を有する基板に対して精度良く実現する製造装置として、ノズルと基板との相対的な移動方向の軸上に、基板上の溶液材料を上方から加熱乾燥する手段を備え、有機EL材料をノズルから吐出して基板の所定位置に配置する工程に続いて、有機EL材料の加熱乾燥工程を、ノズルと基板とを相対的に移動させながら、ノズルの後方で行う有機EL表示装置の製造装置、さらには、ノズルと基板との相対的な移動方向の軸上であって、ノズルの両側に基板上の溶液材料を上方から加熱乾燥する手段を備え、ノズルと基板との相対往復並行移動により、基板上に2次元マトリクス配置された複数の画素開口部に有機EL材料をノズルから吐出して配置する工程に続いて、有機EL材料の加熱乾燥工程を、ノズルと基板との相対移動方向の変化に伴い、常にノズル後方の加熱手段で行う有機EL表示装置の製造装置を作製した。基板上の溶液材料を上方から加熱乾燥する手段として赤外線ヒーターを利用した。
【0018】
これらの製造装置の説明を行いながら、本発明についてより詳しく説明する。本発明の有機EL表示装置の製造方法を複数の微細な画素開口部を有する基板に対して、精度良く実現する製造装置は、図1に示す基本構造である。9ノズルと2基板との相対的な移動方向の軸上に、基板上の溶液材料を上方から加熱乾燥する手段である302ヒーターを有し、それらは301アームにより300フレームに一体化されている。5EL材料インクの吐出状態や乾燥状態を観察するための304カメラも備えている。
本発明の製造装置はこれらのヘッド部と、インクジェット法の説明で前述した様に4隔壁を有する基板を支持する8ステージ及びそれらの移動手段から構成される。
【0019】
図1では矢印で示す方向にステージを移動させながら、ノズルからインクを吐出し、ノズルとステージの相対的な移動方向において、ノズルの後方に位置するヒーターにより、画素に配置されたインクを強制的に加熱乾燥する。図1の様に、ノズルとヒーターを一体化することで、自然乾燥するまでの短い時間で十分に強制加熱乾燥によって、膜厚が均一で従来に比較して、平坦性が顕著に向上した有機EL層を形成することができる。これを多数の画素に対して、次々と吐出と加熱乾燥を進めて行くことで大型基板、高精細多数画素であっても、精度良く、しかも高スループットで生産する事ができる。インクジェット法において対象物とノズルの距離は、非常に重要な条件であるが、加熱乾燥においても同様にヒーターの温度とともに、ヒーターと基板の距離Dが十分な効果を得るために重要であり、これらは独立して調製可能な様にアームに精密伸縮機構を持たせる。その他に重要な装置条件としては、ヘッド部とステージの相対速度があるが、実際にはこれらの条件は使用する溶媒、インク材料の粘度等を考慮して、最適な条件に設定する。インクを非接触で効率良く加熱乾燥するために、ヒーターには赤外線ヒーター(IRヒーター)を用いる事が有効である。また、ヒーターは、機能性材料である有機EL材料インクに直接、ヒーター熱源の熱線が吸収されることなく、基板に吸収されて加熱するように、近赤外線を発生する近赤外線ヒーターであることが望ましく、有機EL層の平坦化をより向上させることが可能である。
【0020】
当然ながら、有機EL発光層だけでなく、その他の機能層、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層でも溶液形成する場合には、同様の効果を得ることができる。
強制加熱乾燥として、最も一般的なステージ加熱では、本発明の効果を得ることは極めて困難である。ステージを予め一定温度に加熱しておくと、ノズルもその熱で加熱され、溶媒が蒸発することにより、インク濃度が変化し、インクの吐出条件が著しく狂ってしまうばかりでなくノズルが詰まってしまい、吐出不良が多発する。通常、インクジェット法で精度良くインクの吐出、飛翔方向、着弾位置などを制御しようとすれば、一般にノズルと対象物の距離は1mm以下、数100μmと非常に接近した距離に設定する必要があり、ステージ加熱により、ノズルも加熱され吐出不良が発生する事が避けられない。
【0021】
図2、図3には基板にマトリクス配置された複数画素に連続して加工を行う更に実用的な製造装置を示す。
本製造装置は図2、図3の様に、ヒーターをノズルと基板との相対的な移動方向の軸上であって、ノズルの両側にヒーターA、ヒーターBを有する。ヘッド部とステージ部は、図2の様に500往復並行移動をしながら、上述のインク吐出と加熱乾燥を連続して行うが、その際、往復動作に伴って、図1に示すノズルと吐出されたインク、ヒーターの前後関係が逐時変化する。図2、図3の製造装置では、移動の方向に合わせて、ヒーターA、ヒーターBを選択して動作させ、図3に示す様に、移動方向にかかわらず、吐出直後のインキの加熱乾燥を効率良く実施することができる。
【0022】
図2ではノズルが1本、加熱用ヒーターは1画素分に対応した形、大きさに描かれているが、図2の様に1本ノズルで全画素に吐出処理するのは処理速度、製造時間の点から実用的ではない。実際は、複数本ノズルで同時に複数列の画素に吐出処理するので、実際の加熱用ヒーターもそれに対応した大きさである。ただし、複数本ノズルで同時吐出した場合でもそれほどノズル本数を多く出来ない場合もある。この様な場合には、一度の処理範囲が狭く、ヒーターを小さく加工出来ない場合には、インクの乾燥とは関係ないステージ部分も加熱する事になってしまう。前述した様にステージ温度が上昇することは好ましくないので、この様な場合には、ステージ温度が上昇しない様に、冷却を主とする温度調製機構を設ける事が好ましい。この温度調製機構としては、ステージ内に開けた溝に冷却水や冷却油を循環させるチラーや、ペルチェ素子、あるいはこれらの組み合わせを利用する事が出来る。
図1、図2、図3はヘッド固定でステージが移動する場合を示しているが、図4、図5、図6はそれらに対応したステージ固定でヘッドが移動する場合を示している。もちろん、ヘッドとステージの両方が移動しても良い。
【0023】
本明細書においては、画素電極と対向電極が陽極、陰極のいずれかに相当し、一対の電極を構成する。その間に設けられる全ての層を総称してEL層と呼び、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層がこれに含まれる。図13に有機EL素子の断面構造を示す。
有機ELは電極間に電場を印加し、EL層に電流を通じることで発光するが、従来は一重項励起状態から基底状態に戻る際の蛍光発光のみを利用していたが、最近の研究により三重項励起状態から基底状態に戻る際の燐光発光を有効に利用することができるようになり、効率が向上している。
通常、ガラス基板やプラスチック基板といった透光性基板2に透光性電極3を形成してから、EL層5、対向電極6の順に形成して製造される。一般には陽極がITOなどの透光性電極、陰極が金属で構成され非透光性電極であることが多い。
【0024】
図13では図示しないが、有機EL素子は水分や酸素による特性劣化が著しいため、一般には素子が水分や酸素に触れない様に、不活性ガスを充満した上で、別基板を用いたり、薄膜蒸着により、いわゆる封止を行ない信頼性を確保している。
有機EL素子をディスプレイとして利用する場合、LCDと同様に電極構成と駆動方法により、パッシブマトリクス方式とアクティブマトリクス方式に大別することが出来る。パッシブマトリクス方式は、EL層を挟んで互いに交差する水平方向電極と垂直方向電極により一対の電極を構成するもので、構造が簡単であるが、画像を表示するためには、時分割走査により走査線の本数倍だけ瞬間輝度を高めなければならず、通常のVGA以上のディスプレイでは10000cd/m2を上回る有機ELの瞬間輝度が必要であり、ディスプレイとしては実用上多くの問題がある。アクティブマトリクス方式は、TFTなどを形成した基板に画素電極を形成し、EL層、対向電極を形成するもので、パッシブマトリクス方式に比べて構造は複雑であるが、発光輝度、消費電力、クロストークといった多くの点で、有機ELディスプレイとして有利である。
【0025】
さらに、多結晶シリコン(ポリシリコン)膜や連続粒界シリコン(CGシリコン)膜を用いたアクティブマトリクス方式ディスプレイでは、アモルファスシリコン膜よりも電荷移動度が高いので、TFTの大電流処理が可能であり、電流駆動素子である有機ELの駆動に適している。また、ポリシリコンTFT、CGシリコンTFTでは、高速動作が可能であることにより、従来、外付けのICで処理していた各種制御回路を、ディスプレイ画素と同一基板上に形成し、表示装置の小型化、低コスト化、多機能化等多くのメリットがある。
【0026】
図15は、アクティブマトリクス有機EL表示装置の代表的な画素回路構成である。11走査線G、12データ信号線D、13電源供給線Vの各バスラインに加えて、14スイッチング用TFT、15ゲート保持容量、16駆動用TFTと17EL素子で構成される。走査線Gで選択されたスイッチング用TFTのゲートがオープンされ、データ信号線Dから発光強度に応じた信号電圧がTFTソースに加えられると、駆動用TFTのゲートが信号電圧の大きさに応じて、アナログ的にオープンされ、その状態がゲート保持容量で保持される。電源供給線Vから駆動用TFTのソースに電圧が印加されると、ゲートの開き具合に応じた電流がEL素子に流れ、信号電圧の大きさに応じて階調的に発光する。図16は18画素をマトリクス状に配置した実際の表示装置の構造である。
【0027】
有機EL表示装置の回路構成、駆動方法としては他に、TFTの数を更に多くしたもの「Yumotoらの『Pixel-Driving Methods for Large-Sized Poly-Si AM-OLED Displays』 Asia Display/IDW´01P.1395‐1398」や時分割階調「Mizukamiらの『6‐bit Digital VGA OLED』 SID´00 P.912‐915」や面積分割階調「miyashitaらの『Full Color Displays Fabricated by Ink‐Jet Printing』 Asia Display/IDW´01 P.1399‐1402」などのデジタル階調駆動法などがあり、これらのどの技術を用いても良い。
【0028】
パッシブマトリクス方式であっても、走査線数の少ない簡単なディスプレイであれば、構造の簡単さを活かして、実用的な装置を実現する事は出来る。さらには、従来の蛍光発光材料に加えて燐光発光材料の開発が進められており、発光効率が大幅に向上している。これらの高発光効率の発光材料を利用することで、パッシブマトリクス方式の従来の問題が解決される可能性がある。
図14の様に、発光10を基板とは反対方向に取り出すトップエミッション構造も研究が進められている。トップエミッション構造に対しては、図13の構造はボトムエミッション構造と呼ばれることもある。トップエミッション構造は、特にアクティブマトリクス方式の表示装置において、TFTやバスラインといった回路構成によって、発光面積率が制限される事がなく、より多機能で複雑な回路が形成できる事から、将来有望な技術として開発が進められている。
本発明においては、有機ELは上記いずれの技術を用いても良い。
【0029】
カラー化を達成する方法としては、最も基本的なR、G、B3色の有機EL材料を表示装置の画素毎に精密に配置する3色並置方式の他に、白色発光層とR、G、B3色のカラーフィルター(CF)を組み合わせるCF方式と青色発光層とR、Gの蛍光変換色素フィルターとを組み合わせるCCM(Color Changing Medium)方式がある。
カラー化の方式を比較すると、CF方式では白色発光材料が必要であるが、照明用途としての見掛けの白色有機EL材料は実現しているが、R、G、B3色のスペクトルを備えた真の白色有機EL材料は未だ実現しておらず、またカラーフィルターを使用するために発光の利用効率が1/3になってしまう欠点がある。
【0030】
CCM方式では青色発光材料のみを使用するため、その発光効率とCCMフィルターのR、Gへの変換効率が重要であるが、十分な効率を得ることは容易ではなく実用にはなっていない。CF方式のLCDがテレビ映像の再現性に難点があるのと同様に、色再現性の点でCF方式は不十分である。CCM方式も1種のフィルター方式であり、この点は同様であり、3色並置方式は各色発光材料の材料組成を微妙に調整する事で、色再現性に優れている。また、CF方式やCCM方式はフィルターを使用するため、素子が厚くなったり、部品点数が多くなるなど、総合的に3色並置方式が有利である。
【0031】
3色並置の微細画素を形成する方式としては、低分子材料ではマスク真空蒸着法が用いられ、高分子材料では溶液化して、インクジェット法や印刷法、転写法などが用いられる。最近では塗布可能な低分子材料も開発されている。
3色並置によるカラーディスプレイを考えた場合、低分子材料のマスク真空蒸着法では、真空装置および蒸着マスクの制限から大型化への対応及び大型基板を用いての多数枚作製が困難であるという問題がある。この事は開発段階での試作程度の作製であれば問題が無いが、本格的な生産段階ではタクトとコストの面で市場の要請に応えることが難しい事を意味している。
【0032】
一方、高分子材料や塗布可能な低分子材料ではインクジェット法、印刷法、キャスト法、交互吸着法、スピン塗布法、ディップ法等のウエットプロセスによる成膜が出来るため、上記の大型基板対応への問題は少なく、特にインクジェット法であれば高精細ディスプレイの作製も可能であるため、将来的に最も有力な方法であると言える。
また、マスク真空蒸着法では、画素部分に選択的に発光材料を配置するためには、材料の大半がマスクに付着して、材料利用効率が著しく低くなってしまう。
これに対してインクジェット法は必要な画素部分にのみ発効材料を選択的に配置させる事が出来るので最も材料利用効率の高い方法である。
【0033】
以上、インクジェット法による有機EL表示装置の発光層の均一膜厚層形成を実現する製造方法及び製造装置について説明したが、インクジェット法によるカラーフィルターの製造方法及び製造装置についても有機EL材料が色素材料に変わるだけで同様である。
【0034】
以上の本発明を用いて提供される有機EL表示装置、カラーフィルターを用いて製造される有機EL表示装置やLCDを表示部1として搭載した図18に示すような20機器として、19操作部を備えた携帯電話やPDA(Personal Degital Assistant)タイプの端末、PC(Personal Computer)、テレビ受像機、ビデオカメラ、デジタルカメラなどを提供する事ができる。
以上、本願について説明したが、実施例に基づき、さらに本願を詳しく説明する。
なお、本願はこれに限定されるものではない。
【0035】
【実施例】
(実施例1)
本発明の実施例として下記の溶液を調製した。
(有機EL層形成用塗布液の調製)
・ポリビニルカルバゾール 70重量部
・オキサジアゾール化合物 30重量部
・クマリン6(※蛍光色素) 1重量部
これらをテトラリン(溶媒)に0.5重量%で溶解させ、インクジェット用の有機EL材料インクを作製した。
※蛍光色素がクマリン6の場合は501nmをピークに持つ緑色発光、ペリレンの場合は460〜470nmをピークに持つ青色発光、DCMの場合は570nmをピークに持つ赤色発光が得られ、これらを各色の発光材料として用いた。
【0036】
(インクジェット装置)
図1に示すインク吐出と、それに続けての上方からの加熱乾燥機能を備えたインクジェット装置を作製した。加熱用のヒーターは近赤外線ヒーターを用いた。このヒーターは800nm〜1500nm、好ましくは1000nm〜1300nmの波長の近赤外線を発生するもので、上記の有機EL材料インクは図19の吸収スペクトルに示されるように遠赤外線領域では強い吸収があるが、2000nm以下の近赤外線領域では吸収が無く、すなわち上記ヒーターの加熱源の熱線が機能性材料である有機EL材料インクに吸収されないで、基板に吸収され、加熱するものである。ノズルと基板の距離、ヒーターと基板の距離を独立して、調整できる様にした。基板を固定できるよう、ステージには真空吸着機能を設けた。インク吐出、加熱乾燥の様子を観察できる様に、CCDカメラを設けた。ノズル、ヒーターを設置したヘッド部は固定で、基板を固定するステージが任意の方向に移動できるようX(縦)、Y(横)、Z(上下)、θ(回転)の機構とモーターを設けた。CCDカメラにより、基板のアライメントマークを利用して、ノズルとの精密な位置合わせを行うアライメント機能を設けた。パラメータとして、ノズルと基板の距離、ヒーターと基板の距離、ノズルからの吐出インク1滴の体積、単位時間あたりの吐出滴数、ステージ移動速度、ノズルからのインクの吐出タイミング、ヒーター温度を可変設定できる様にした。
【0037】
(基板の作製)
ガラス基板上にポリシリコン膜を使って、図15に示す画素回路構成の有機EL用アクティブマトリクス基板を作製した。対角17インチの基板(大きさ300mm×370mm)に、XGA(768×1024)規格の画素設計とした。図11の断面形状の如き電極および隔壁を形成した基板を用意した。隔壁が電極絶縁層を兼ねる様に、電極端を覆う配置とした。電極はITO、ネサ膜やIZOなどの透明電極を成膜、エッチングによりパターン形成した。隔壁は東京応化社製の感光性レジストOFPR-800(粘度500cp)を1200rpmでスピンコート、110℃でプレベーク後、フォトマスクを用いて露光、現像を行ない、240℃でポストベークして形成した。上記の条件で隔壁高さ(膜厚)を6μmに形成することができた。このようにして形成した隔壁の形状は、走査型電子顕微鏡(SEM)等を用いて容易に確認する事ができる。隔壁の形状は基板面に対して凸形状の曲面断面形状を有し、その断面形状が円弧の一部分である事を確認した。透明電極を用いるのはボトムエミッションの素子構造であり透明基板を用いる。電極に金属を用いて、トップエミッション素子構造とする事もできる。
【0038】
(有機EL表示装置の作製)
基板を洗浄後、いわゆるバッファ層として正孔注入性を有するPEDOT/PSS(ポリチオフェン:Bayer CH8000)をスピンコートにより80nm塗布し、160℃で焼成して形成した。
上記インクジェット装置を用いて上記R、G、Bの有機EL材料インクをPEDOT上の画素開口部に連続して吐出、加熱乾燥することにより有機EL発光層を3色並設形成した。乾燥後の平坦膜厚が100nmとなるようにインクジェット装置パラメータを調製し、加熱乾燥温度は100℃とした。
続いてMgAg合金(Mg:Ag=10:1)を厚さ150nmになるように蒸着し、その上に保護層としてAgを200nmの厚みになるように蒸着し、陰電極を形成した。今回の様に、TFT基板を用いてアクティブマトリクス表示装置を作製する場合は、陰電極は全面形成とし、パッシブマトリクス表示装置を作製する場合は、基板上の電極パターンと直交するようにストライプ形状に形成する。
最後に別に用意したガラス板とUV硬化シール材により封止し、有機EL表示装置を完成させた。
こうして作製した有機EL表示装置に制御回路を接続して、映像信号を入力し駆動したところ、図12の様なEL層膜厚の不均一に由来する発光不良は発生せず、全画面で均一で鮮やかなカラー画像表示を行う事が出来た。
【0039】
(比較例)
比較例として実施例1でヒーターをオフして同様に行い、有機EL表示装置を作製した。この有機EL表示装置に制御回路を接続して、映像信号を入力し駆動したところ、図12の様なEL層膜厚の不均一に由来する発光不良画素が多数発生し、均一な画像表示を行う事が出来なかった。また、同一印加電圧での輝度が大幅に低下してしまい、また、効率も大きく低下してしまった。
【0040】
(実施例2)
実施例1で図3の様にノズルの両側にヒーターを設置したインクジェット装置に改良し、ステージの移動を図2の様に往復移動と平行移動を組み合わせたものとし、ステージ往復の両方の場合に移動に対して相対的にノズルの後方のヒーターがオンするように切り替えてインク吐出、加熱乾燥を行う様にした以外は実施例1と同様に行った。
こうして作製した有機EL表示装置に制御回路を接続して、映像信号を入力し駆動したところ、実施例1と同様に図12の様なEL層膜厚の不均一に由来する発光不良は発生せず、全画面で均一で鮮やかなカラー画像表示を行う事が出来た。
実施例1ではステージ移動が1方向の場合にしか加熱乾燥が行えなかったのに対して、実施例2ではステージ往復のいずれの場合にも加熱乾燥を行うことができるので、よりスループットを上げ生産性を高めることができた。
【0041】
(実施例3)
実施例1で図4の様にステージは固定で、ヘッド部が任意の方向に移動できるようX(縦)、Y(横)、Z(上下)、θ(回転)の機構とモーターを設けた以外は同様に行い、実施例1と同様の全画面で均一で鮮やかなカラー画像表示を行う事が出来る有機EL表示装置を作製する事ができた。
【0042】
(実施例4)
実施例2で図5、図6の様にステージは固定で、ヘッド部が任意の方向に移動できるようX(縦)、Y(横)、Z(上下)、θ(回転)の機構とモーターを設けた以外は同様に行い、実施例2と同様の全画面で均一で鮮やかなカラー画像表示を行う事が出来る有機EL表示装置を作製する事ができた。実施例3ではヘッド移動が1方向の場合にしか加熱乾燥が行えなかったのに対して、実施例4ではヘッド往復のいずれの場合にも加熱乾燥を行うことができるので、よりスループットを上げ生産性を高めることができた。
【0043】
(実施例5)
実施例1、実施例2、実施例3、実施例4でバッファ層PEDOT/PSSも強制加熱乾燥しながら、インクジェット法で画素開口部に選択的に形成した以外は同様に行った。
実施例1、実施例2、実施例3、実施例4でのスピンコート成膜の場合は、画素を囲む隔壁の影響でスピンコート後に僅かにムラがあったが、インクジェット法により形成することでPEDOTの成膜ムラをなくす事ができた。単にインクジェット法で形成しただけではPEDOTの画素内膜厚の不均一の問題が新たに生ずるはずであったが、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4と同様に加熱乾燥の効果により、スピンコートの場合と同様の表示性能、効率を保ったまま、基板面内の均一性を向上させることができた。
【0044】
(実施例6)
実施例1、実施例2、実施例3、実施例4で有機EL材料を顔料色素に変えて同様にインクジェット法でカラーフィルターを作製した。従来、インクジェット法で製造したカラーフィルターでは、図17の様に色素層の膜厚不均一に由来する画素内での色調の不均一が問題であったが、本実施例では色調の不均一が発生することなく良好なカラーフィルターを作製する事ができた。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】
本発明を用いることにより、インクジェット法により有機EL表示装置、カラーフィルターを製造する場合に、有機EL層、カラーフィルター着色層の平坦化を容易に達成し、材料利用効率が高く、特性均一性に優れた有機EL表示装置、カラーフィルターを提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の表示装置の製造方法及び製造装置の断面構成図である。
【図2】本発明の第2の実施例の表示装置の製造方法及び製造装置の正面図である。
【図3】本発明の第2の実施例の表示装置の製造方法及び製造装置の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例の表示装置の製造方法及び製造装置の断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例の表示装置の製造方法及び製造装置の正面図である。
【図6】本発明の第4の実施例の表示装置の製造方法及び製造装置の断面図である。
【図7】インクジェット法による有機EL表示装置の作製方法を示す構成図である。
【図8】インクジェット法による有機EL層の平坦化工程を示す工程図である。
【図9】平坦化を施さない場合のインクジェット法による有機EL層の様子を示す図である。
【図10】従来の製造方法で製造された表示装置の断面構成図である。
【図11】従来の製造方法で製造された改良された他の従来の表示装置の断面構成図である。
【図12】従来の製造方法で製造された表示装置の表示の様子である。
【図13】有機EL素子の断面構成図である。
【図14】有機EL素子の他の断面構成図である。
【図15】アクティブ駆動有機EL表示装置の画素の構成を示す回路図である。
【図16】アクティブ駆動有機EL表示装置のマトリクス画素構成を示す構成図である。
【図17】従来のインクジェット法で製造されたカラーフィルターの断面図である。
【図18】本発明に関わる表示装置を搭載した電子機器の例である。
【図19】実施例で使用される有機EL材料インクの吸収スペクトルである。
【符号の説明】
1 表示部
2 基板
3 電極
4 隔壁
5 EL層
6 対向電極
7 開口部
8 ステージ
9 ノズル
10 発光
11 走査線
12 データ線
13 電源供給線
14 スイッチングTFT
15 ゲート保持容量
16 EL駆動用TFT
17 EL素子
18 画素
19 操作部
20 機器
21 レンズ部
200 電極断線部
201 厚膜部
300 フレーム
301 アーム
302 ヒーターA
304 カメラ部
305 ヒーターB
400 色素層
401 BM
500 ステージの移動方向
501 ヘッドの移動方向

Claims (22)

  1. インクジェット法によって有機EL表示装置と製造する製造方法であって、ステージの上に基板を載置する工程、前記基板の上に有機EL材料インクを吐出配置する工程、基板に配置された前記有機EL材料インクを上方から加熱する加熱手段により加熱乾燥する工程、とを順次連続して行いながら、前記ステージの温度が上昇しない様に前記ステージの温度制御手段により温度制御して、均一な有機EL層を形成することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  2. 前記有機EL材料インクを吐出するノズル及び前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱する加熱手段前記基板に対して相対的に移動させることにより、前記基板の上への前記有機EL材料インクの配置と加熱乾燥を順次に連続して行なうことを特徴とする請求項1の有機EL表示装置の製造方法。
  3. ステージの上に基板を載置し、ノズルと前記基板との相対的な移動方向の軸上に前記基板の上の有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段を備え、前記有機EL材料インクをノズルから吐出して基板の所定位置に配置する工程に続いて、前記基板の上の前記有機EL材料インクの加熱乾燥工程を、ノズルと基板とを移動させながら、ノズルの後方で行い、前記ステージの温度が上昇しない様に、前記ステージに温度制御手段を有することを特徴とする有機EL表示装置の製造装置。
  4. ノズルと前記基板の相対的な移動方向の軸上であって、ノズルの両端に前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段を備え、ノズルと前記基板との相対往復並行移動により、前記基板の上に2次元マトリクス配置された複数の画素開口部に前記有機EL材料インクをノズルから吐出して配置する工程に続いて、常にノズル後方の加熱手段で前記基板の上の前記有機EL材料インクの加熱乾燥工程を行うことを特徴とする請求項3記載の有機EL表示装置の製造装置。
  5. 前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段が、赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  6. 前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段において、加熱源の熱線が前記有機EL材料インクに吸収されず前記基板に吸収される波長であることを特徴とする請求項5に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  7. 前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段が、近赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  8. 前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段が赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項3または請求項4記載の有機EL表示装置の製造装置。
  9. 前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段において、加熱源の熱線が前記有機EL材料インクに吸収されず基板に吸収される波長であることを特徴とする請求項8に記載の有機EL表示装置の製造装置。
  10. 前記基板の上の前記有機EL材料インクを上方から加熱乾燥する手段が、近赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の有機EL表示装置の製造装置。
  11. 前記ステージの温度制御の手段がチラー、ペルチェ素子、あるいはこれらの組み合わせである事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機EL表示装置の製造方法。
  12. 前記ステージの温度制御の手段がステージに設けられたチラー、ペルチェ素子、あるいはこれらの組み合わせである事を特徴とする請求項3または請求項4に記載の有機EL表示装置の製造装置。
  13. インクジェット法によってカラーフィルターを製造する製造方法であって、ステージの上に基板を載置する工程、前記基板に色素材料インクを吐出配置する工程、前記基板に配置された前記色素材料インクを上方から加熱乾燥する工程、とを順次に連続して行ないながら、前記ステージの温度が上昇しない様に前記ステージの温度制御手段により温度制御して、均一な着色層を形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  14. 前記色素材料インクを吐出するノズル及び前記基板の上の前記色素材料インクを上方から加熱する加熱手段前記基板に対して相対的に移動させることにより、前記基板の上への前記色素材料インクの配置と加熱乾燥を順次に連続して行なうことを特徴とする請求項13記載のカラーフィルターの製造方法。
  15. ステージの上に基板を載置し、ノズルと前記基板との相対的な移動方向の軸上に前記基板の上の色素材料インクを上方から加熱乾燥する手段を備え、前記色素材料インクをノズルから吐出して前記基板の所定位置に配置する工程に続いて、前記基板の上の前記色素材料インクの加熱乾燥工程を、ノズルと前記基板とを相対的に移動させながらノズルの後方で行い、前記ステージの温度が上昇しない様に、前記ステージに温度制御手段を有することを特徴とするカラーフィルターの製造装置。
  16. ノズルと前記基板との相対的な移動方向の軸上であって、ノズルの両側に前記基板の上の前記色素材料インクを上方から加熱乾燥する手段を備え、ノズルと前記基板との相対往復並行移動により前記基板の上に2次元マトリクス配置された複数の画素開口部に前記色素材料インクをノズルから吐出して配置する工程に続いて、前記基板の上の前記色素材料インクの加熱乾燥工程を、ノズルと基板との相対移動方向の変化に伴い常にノズル後方の加熱手段で行うことを特徴とする請求項15記載のカラーフィルターの製造装置。
  17. 前記基板の上の前記色素材料インクを上方から加熱乾燥する手段が、赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項13または請求項14に記載のカラーフィルターの製造方法。
  18. 前記基板の上の前記色素材料インクを上方から加熱乾燥する手段において、加熱源の熱線が前記色素材料インクに吸収されず基板に吸収される波長であることを特徴とする請求項17に記載のカラーフィルターの製造方法。
  19. 前記基板の上の前記色素材料インクを上方から加熱乾燥する手段が、赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項15または請求項16に記載のカラーフィルターの製造装置。
  20. 前記基板上の前記色素材料インクを上方から加熱乾燥する手段において、加熱源の熱線が前記色素材料インクに吸収されず基板に吸収される波長であることを特徴とする請求項19に記載のカラーフィルターの製造装置。
  21. 前記ステージの温度制御の手段がチラー、ペルチェ素子あるいはこれらの組み合わせである事を特徴とする請求項13または請求項14に記載のカラーフィルターの製造方法。
  22. 前記ステージの温度制御の手段がステージに設けられたチラー、ペルチェ素子、あるいはこれらの組み合わせである事を特徴とする請求項15または請求項16に記載のカラーフィルターの製造装置。
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