JP2006035173A - インクジェット装置およびパターン修正装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 インクを塗布する手段としてインクを吐出するノズルを用いて、ノズルの変更を容易に行い、かつインクの着弾位置と加熱手段により加熱される位置との位置調整を高精度で行うことができるインクジェット装置を提供する。
【解決手段】 インクジェット装置61は、吐出ヘッド62と加熱手段63とが1軸方向である矢符f方向に可動する可動部材41aに一体的に装着される。吐出ヘッド62には、複数のノズル71がf方向に平行に配列される。f方向に配列される複数のノズル71のいずれから吐出されて被塗布物に着弾したインクであっても、可動部材41aをf方向に移動させることによって、加熱手段63による適正温度領域に包含させて乾燥/焼成することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェット装置およびパターン修正装置に関する。
液晶表示装置(LCD)、プラズマ表示装置(PDP)などの表示装置は、高精細化、大型化が進んでいる。これに伴い、これらの表示装置に用いられる薄膜トランジスタ(TFT)などの基板も高精細化、大型化し、基板の欠陥の発生率も高くなっている。最近では、欠陥品を廃棄処理するのではなく、欠陥を修正することによって欠陥品を救済する方法および装置が求められている。
基板の欠陥としては、基板に形成されるパターンである回路の短絡によるもの、断線によるものなどがある。短絡によるものはレーザでの配線除去によって、断線によるものは導電性膜の成膜によって修正される。特に断線を修正する場合においては、レーザCVD法によって真空中で導電性膜を成膜し、配線を直描することによって結線を行うという修正方法が用いられているが、この方法では、雰囲気を真空にするのに長時間を要するとともにコストも高くなってしまう。したがって、このようなパターンの欠陥をより短時間で安価に修正することができる方法および装置が求められている。
このような要求に対するパターン修正装置として、針の先端部に導電性のインクを付着させ、針の先端部を欠陥部に接触させることによってインクを欠陥部に移行させるパターン修正装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。このような装置を用いると、針の先端にインクを付着させて欠陥部に接触させ、インクを欠陥部に塗布することによって導電性膜の生成が行え、安価に基板が修正できる。さらに、インクの塗布が真空中で行われる必要がないので、雰囲気を真空にするための時間を必要とせず、修正のための時間を短くできる。
また最近では、表示装置の開口率を向上させて低電力でも明るい表示を得るために、電極の上に有機材料などから構成される層間絶縁膜を塗布し、走査配線であるゲート配線および信号配線であるソース配線と重畳させた基板が用いられている(たとえば、特許文献2参照)。このような基板は、基板製造工程の最終工程である層間絶縁膜の塗布工程において、種々の欠陥、たとえば、窪み、空孔、突起などを発生することがある。
図9は層間絶縁膜4に空孔状の欠陥部2を有する基板1の平面図であり、図10は図9に示す基板1の切断面線A−Aにおける断面図である。基板1は、ガラスなどの絶縁性基板にゲート配線、ソース配線などの電極、絶縁膜、アモルファスシリコンを配置し電気的に接続されるTFTの該電極側に、無機絶縁膜3および層間絶縁膜4を形成して製造される。基板1は、層間絶縁膜4において、空孔状の欠陥部2を有する。特許文献1に記載のパターン修正装置のような、針によってインクを塗布するだけの構成の装置では、空孔のような内部に発生する欠陥は修正することができないので、このような欠陥部についても修正が可能なパターン修正装置が求められている。
このような要求に応える装置としては、はみ出したインクまたは欠陥部を切欠くためのレーザ照射部と、欠陥部にインクを塗布する針と、塗布したインクを乾燥および焼成させる光源とを備える装置が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。図11は、特許文献3のパターン修正装置11を示す斜視図である。
パターン修正装置11は、レーザおよびその光学系からなるレーザ照射部12と、インクを塗布する針を含むインク塗布部13と、欠陥を認識する画像処理部14と、装置全体を制御するホストコンピュータ15と、水平方向で基板を移動させるXYテーブル16と、XYテーブル16上で基板を保持するチャック台17と、レーザ照射部12を上下に駆動するZ軸テーブル18と、インクを乾燥および焼成させる赤外線光源19および紫外線光源20と、モニタ21とを含む。
パターン修正装置11によって、たとえば図11に示す空孔状欠陥部2を修正する場合について以下に例示する。
まず、XYテーブル16上のチャック台17に図10に示す空孔状の欠陥部2を有する基板1を固定する。そして、XYテーブル16およびZ軸テーブル18を駆動して、基板1の欠陥部2を所定の位置に移動させ、レーザ照射部12により欠陥部2およびその周囲の層間絶縁膜4を無機絶縁膜3との界面まで切欠く。図12は、欠陥部2をレーザによって切欠いた基板1の断面図である。さらに、XYテーブル16およびZ軸テーブル18を駆動して、インク塗布部13の針をレーザによって切欠いたカット部5の上方に位置させ、絶縁性のインクを付着させた針を下降させてカット部5に接触させることによってインクを塗布する。必要量のインク塗布した後、針を元の位置に上昇させ、XYテーブル16およびZ軸テーブル18を駆動して基板1を所定の位置に移動させ、インクの乾燥および焼成工程を行う。インクは、赤外線光源19によって乾燥および焼成がなされるが、紫外線硬化型のインクを用いた場合は紫外線光源20によって乾燥および焼成工程を行う。このようにして、基板1の欠陥部の修正が行われる。図13は、修正後の基板1の断面図である。欠陥部2を切欠いたカット部5には、絶縁性のインク6が塗布される。
このようなパターン修正装置11を用いると、図12に示すように欠陥部の周りも切欠いて修正することができる。したがって、空孔のような内部に発生する欠陥、突起のような形状の欠陥などであっても修正することができるので、多様な欠陥に対応する修正が可能となる。
ここで、パターン修正装置11では、インクの塗布手段として針を使用する。高精細化した基板の修正では、インクを100μm角程度ないしそれ以下の範囲でも塗布できることが望まれるが、このような微小の範囲を塗布するためには針の先端をこの範囲以下に加工することが必要である。しかしながら、針先端を小さくすると強度が低くなり、針が折れやすくなる。また針の強度が低いと、針を頻繁に交換する必要が生じ、さらに針の交換の度に針の位置と欠陥部の位置との位置調整が必要となる。このような理由から、針の交換は容易には行えず、針の交換を行ったとしても、その都度インク塗布位置と欠陥部の位置との位置調整の難易度が増し、その精度が悪化するという問題がある。
またパターン修正装置11においては、水平方向の位置設定はXYテーブル16の駆動による基板1の移動のみによって行われ、基板1は水平方向のX軸とそれに直交するY軸との2軸によって移動する。針によるインクの塗布位置および光源19,20の照射位置を結ぶ直線は、X軸およびY軸のいずれにも平行に配置されていないので、針によるインクの塗布工程の後に行う光源19,20によるインクの乾燥および焼成工程を行う工程のために、基板はX軸およびY軸の2軸の移動が必要となる。その結果、X軸およびY軸のいずれの方向に対しても、インクを塗布した位置と光源19,20の照射位置とを合わせる必要が生じ、位置調整の精度が悪化するという問題がある。
特開2000−55615号公報 特開2000−221488号公報 特開2000−284467号公報
本発明の目的は、インクを塗布する手段としてインクを吐出するノズルを用いて、ノズルの変更を容易に行い、かつインクの着弾位置と加熱手段により加熱される位置との位置調整を高精度で行うことができるインクジェット装置およびパターン修正装置を提供することである。
本発明は、インクを吐出する複数のノズルを備える吐出ヘッドと、ノズルから吐出されて被塗布物に着弾されたインクを加熱する加熱手段とを含むインクジェット装置において、
吐出ヘッドと加熱手段とは、予め定める1方向に可動に設けられる可動部材に一体的に装着され、
吐出ヘッドに備わる複数のノズルは、前記予め定める1方向に平行に配列され、
加熱手段は、
被塗布物の表面に加熱領域を形成し、
可動部材の前記1方向への移動に従い加熱領域が被塗布物の表面上で移動されることによって、該加熱領域が、ノズルから吐出されて被塗布物に着弾したインクであって複数のノズルのいずれから吐出されたインクをも、加熱することが可能であることを特徴とするインクジェット装置である。
また本発明は、複数のノズルが、予め定める1方向に平行に複数列で配列されることを特徴とする。
また本発明は、加熱手段が、
被塗布物の表面に、中央部分から周縁部分に向かって温度が低下するような温度分布を有する加熱領域を形成し、加熱領域の温度分布がインクの加熱に適正な温度範囲である適正温度領域を含み、該適正温度領域内に被塗布物に着弾されたインクが含まれるように加熱出力を制御する制御手段を有することを特徴とする。
また本発明は、前記のいずれか1つのインクジェット装置によって塗布される被塗布物が、基板であり、インクを着弾させて塗布する部分がパターンの修正部分であることを特徴とするパターン修正装置である。
また本発明は、前記基板が、
表示装置に用いられる基板であることを特徴とする。
本発明によれば、インクを吐出するノズルは可動部材が移動する方向に平行に配列されるので、ノズルにインクが詰まるなどの原因によりノズルを変更する場合においても、可動部材を変更前のノズルと変更後のノズルとの距離だけ移動させることによって、インクの着弾位置を、変更前のノズルから吐出されたインクの着弾位置と同じ位置にすることができる。したがって、ノズル変更時においても吐出されたインクの着弾位置を所望の位置とすることが可能であり、ノズルの変更を容易に行うことができる。また、吐出ヘッドおよび加熱手段は1つの方向に移動する可動部材に一体的に装着されるので、どのノズルから吐出されたインクについても、可動部材を移動させることによって、加熱が適正温度で行われるような領域内に着弾させることができる。したがって、インクの着弾位置と加熱手段による加熱位置との位置調整を容易に、高い精度で行うことができる。
また本発明によれば、ノズルが、可動部材の移動する方向に平行に複数列で配列して吐出ヘッドに設けられるので、ノズルを異なる列のノズルに変更する場合においても、可動部材を変更前のノズルの列と変更後のノズルの列との距離だけ列に直交する方向に移動させることによって、変更後のノズルから吐出されたインクを、変更前のノズルから吐出されたインクの着弾位置と同じ位置に着弾させることができる。したがって、複数列に形成されるノズルであっても、変更時において吐出されたインクの着弾位置が所望の位置となるような調整が可能であり、ノズルの変更を容易に行うことができる。また、ノズルを変更できる回数が増加し、長時間の連続使用に耐え得るとともに、1つの吐出ヘッドに対して複数のノズルを備えることができるので吐出ヘッドの小型化を図ることができる。
また本発明によれば、加熱手段は、被塗布物の表面に加熱領域を形成し、加熱領域の温度分布がインクの加熱に適正な温度範囲である適正温度領域を含み、該適正温度領域内に被塗布物に着弾されたインクが含まれるように加熱出力を制御することができるので、インクの着弾位置と加熱手段による適正温度領域との位置調整を高い精度で行うことが可能になり、さらにノズル配列の設計の自由度が増す。
また本発明によれば、前記に記載のインクジェット装置を基板のパターン修正装置に用いることによって、パターン欠陥の修正に好適なパターン修正装置が実施される。
また本発明によれば、高精細な仕様を要求される表示装置の基板のパターン修正が可能になる。
図1は、本発明の実施の1形態であるインクジェット装置61の構成を簡略化して示す斜視図である。
インクジェット装置61は、大略、インクを吐出する複数のノズル71a,71b,71c…(以下特定のノズルを指定して説明する場合を除いて、アルファベットを省略して記載する)を備える吐出ヘッド62と、ノズル71から吐出されて被塗布物に着弾されたインクを加熱する加熱手段63と、吐出ヘッド62と加熱手段63とが一体的に装着される固定板65と、固定板65がさらに固着される可動部材41aと、可動部材41aが予め定める1方向に可動に装着されるx軸ステージ41とを含んで構成される。
x軸ステージ41は、予め定める1方向である図1中に示す矢符f方向に延びる外観が直方体形状の移動ステージである。
可動部材41aは、x軸ステージ41の内部に形成される軌道に不図示部分において摺動可能に係合される。可動部材41aは、該係合部41bと、係合部41bから垂直に立上がる案内部41cとで構成され、係合部41bには不図示部分でピニオンを出力軸に備える電動機が設けられ、該ピニオンがx軸ステージ41内で軌道に沿って平行に設けられるラックに噛合するようにx軸ステージ41に装着される。このことによって、電動機の回転駆動力が、ピニオンとラックとに作用し、可動部材41aが、x軸ステージ41の延びる方向である矢符f方向に可動に構成される。
吐出ヘッド62は、厳密にはヘッドホルダー67を介して固定板65に装着され、固定板65が可動部材41aに固着される。図2は、吐出ヘッド62に備えられるノズル71の配列およびノズル71から吐出されるインクの被塗布物上の着弾位置81と加熱手段63による加熱領域を概略的に示す図である。インクを吐出するノズル71は、所定の間隔Pxを有して複数個(71a,71b,71c,…)が1列に配置される。ノズル71は、インクを備えたタンクなどのインク供給手段に接続されて吐出ヘッド62に備えられる、たとえばピエゾ式吐出手段によってインクが吐出される。
吐出ヘッド62は、1列に配置される複数のノズル71の配列方向が、前述のX軸ステージ41による可動部材41aの移動方向であるf方向に平行になるようにヘッドホルダー67および固定板65に装着される。このことによって、吐出ヘッド62は、ノズル71の配列方向に移動することが可能である。
加熱手段63としては、たとえば、ヒーターまたはレーザなどが用いられる。加熱手段63は、加熱ヘッド63aと制御電源66とを含み、加熱手段取付板64を介して固定板65に装着される。加熱手段63は、加熱ヘッド63aが被塗布物上に形成する加熱領域の温度を、不図示の温度センサによって検出し、該温度検出出力を制御電源66へフィードバックし、制御電源66からの出力を制御することによって、加熱領域の温度分布を調整することができる。
また加熱ヘッド63aは、加熱ヘッド63aによって被塗布物上に形成される加熱領域が、吐出ヘッド62に配列されるノズル71を結ぶ仮想線70の延長上に位置するように、加熱手段取付板64を介して固定板65に装着される。
したがって、可動部材41aが矢符f方向に移動することによって、吐出ヘッド62のノズル71から被塗布物上に着弾されたインクを、吐出ヘッド62と一体的に移動する加熱ヘッド63aで乾燥および/または焼成することが可能になる。
図3は、加熱手段63によって被塗布物上に形成される加熱領域の温度分布および適正温度領域91の範囲を示す図である。
加熱手段63は、制御電源66の出力を制御することによって、塗布に用いるインクの種類に応じて予め試験して定められる乾燥温度および焼成温度になるように加熱領域の温度分布を調整することができる。ここで、インクの乾燥温度になるような加熱領域の温度分布が得られる制御電源66の出力を第1出力と呼び、インクの焼成温度になるような加熱領域の温度分布が得られる制御電源66の出力を第2出力と呼ぶ。制御電源66は、被塗布物に塗布されたインクの乾燥または焼成に応じて、その出力を、第1出力と第2出力とに切換えることができる。
制御電源66の出力が第1出力に調整されるとき、被塗布物上には加熱ヘッド63aによって、図3中のライン92で示される第1温度分布が形成される。第1温度分布には、加熱領域のほぼ中央部付近にインクの乾燥に適した処理温度領域である適正乾燥温度領域92aが形成される。
また制御電源66の出力が第2出力に調整されるとき、被塗布物上には加熱ヘッド63aによって、図3中のライン93で示される第2温度分布が形成される。第2温度分布には、加熱領域のほぼ中央部付近にインクの焼成に適した処理温度領域である適正焼成温度領域93aが形成される。
本明細書において、適正温度領域91とは、加熱ヘッド63aによる加熱領域内において、適正乾燥温度領域92aと適正焼成温度領域93aとが重畳する領域の意味に用いられる。すなわち、適正温度領域91は、制御電源66の出力を、第1出力から第2出力へ切換えるだけで、インクの着弾位置に対する加熱ヘッド63aの相対位置を移動調整させることなく、インクの乾燥と焼成とを行うことのできる加熱領域のことである。なおインクの性質によっては、乾燥のみを行う場合または焼成のみを行う場合があるが、この場合の適正温度領域は、それぞれ適正乾燥温度領域または適正焼成温度領域となる。
以下本発明のインクジェット装置61の動作について説明する。インクを塗布したい部分の上方に吐出ヘッド62に備えられるノズル71のうちインクを吐出させるべきたとえばノズル71aが位置するように可動部材41aを駆動させ、ノズル71aから塗布したい部分に対して所定量のインクをインクジェット方式により吐出し被塗布物に着弾させる。塗布途中でノズル71aが詰まれば、可動部材41aを移動させて他のたとえばノズル71bをインク着弾位置上方に位置させてノズルを変更し再びインクの吐出を行う。所定量のインクが塗布された後、インクの塗布された位置付近の上方に加熱手段63が位置するように可動部材41aを駆動させ、加熱手段63によってインクの乾燥および焼成のための加熱を行う。
本発明のインクジェット装置61では、吐出ヘッド62のノズル71aが詰まると次のノズル71bに変更し、さらにノズル71bが詰まると次のノズル71cに変更し、というように順次ノズルを変更してインクの吐出を行うことができる。さらに、吐出ヘッド62に備わる複数のノズル71は、可動部材41aの可動方向である矢符f方向に平行にPxの間隔を有して1列に配置されるので、矢符f方向にPxの移動補正を加えることのみによって、変更前のノズルによるインクの着弾位置と変更後のノズルによるインクの着弾位置とを合致させることができる。厳密には、変更前のノズルによるインクの着弾位置と変更後のノズルによるインクの着弾位置とに1〜2μmの誤差が生じるが、実使用において問題はなく、ノズル変更時においてもインク着弾位置の制御をきわめて高精度で行うことができる。
また、本発明のインクジェット装置61は、吐出ヘッド62と加熱手段63の加熱ヘッド63aとが、予め定める1方向(矢符f方向)に可動に設けられる可動部材41aに一体的に装着される。したがって、インクをノズル71から被塗布物に着弾させた後、インクの乾燥および焼成を行うために加熱ヘッド63aをインク着弾位置81付近上方に移動させる必要があるけれども、この移動が矢符f方向の1軸方向のみの移動でよいので、インクの着弾位置と加熱を行う位置との位置調整を容易に、かつ高い精度で行うことができる。
さらに図2において、複数のノズル71のうちいずれのノズルから吐出されて被塗布物に着弾したインクであっても、可動部材41aを矢符f方向に移動させることによって、適正温度領域91内に包含させることができる。このように、1軸方向のみの移動で、いずれのノズル71から吐出されて被塗布物に着弾したインクをも、適正温度領域91内に包含させることができるので、特に調整動作を要することなくインクを吐出するノズル71の変更が可能である。
図4は、本発明の実施の第2形態であるインクジェット装置の吐出ヘッド68に備えられるノズルの配列およびノズルから吐出されるインクの被塗布物上の着弾位置と加熱手段による加熱領域を概略的に示す図である。本実施形態のインクジェット装置は、前述の実施の第1形態のインクジェット装置61に類似し、対応する部分については同一の参照符合を付して説明を省略するとともに、全体の構成図を省略する。
吐出ヘッド68は、ノズルの配置以外は実施の第1形態のインクジェット装置61における吐出ヘッド62と同一の構成である。吐出ヘッド68には、インクを吐出する複数個のノズル72,73(72a,72b,72c,…、73a,73b,73c,…)が、所定の間隔を有して2列に配置される。インクを吐出するノズル72a,72b,72c,…は、所定の間隔Pxを有して1列(便宜上第1列と呼ぶ)に配置され、第1列との間にそれぞれ間隔Py1を有し第1列と平行になるようにしてノズル73a,73b,73c,…が1列(便宜上第2列と呼ぶ)に配置される。
吐出ヘッド68は、2列に配置される複数のノズル72,73の配列方向が、X軸ステージ41による可動部材41aの移動方向である矢符f方向に平行になるようにヘッドホルダー67および固定板65に装着される。このことによって、吐出ヘッド68は、ノズル72,73の配列方向に移動することが可能である。
本実施形態のインクジェット装置は、インクを吐出するノズル72,73が上記のようにして備えられるので、実施の第1形態と同様にして、吐出ヘッド68のノズル72aが詰まると次の72bに変更してインクを吐出し、順次ノズルの変更を行うことができる。この吐出ヘッド68によれば、ノズルを変更できる回数が増加し、使用寿命を長くすることができる。また1つの吐出ヘッドに対してより多くのノズルを備えることができるので、吐出ヘッドの小型化を図ることが可能である。
また図4に示すように、適正加熱領域91が、吐出ヘッド68に間隔Py1を有して第1列に配置されるノズル72と第2列に配置されるノズル73とから吐出されて被塗布物上に着弾する2つの着弾位置82,83を同時に含むことができる面積を有する場合、第1列に配置されるノズル72と第2列に配置されるノズル73との両方を用いて塗布ならびに乾燥および焼成を行うことができるので、生産性を高めることが可能になる。
なお、本実施形態においてはノズルの配列を2列としたが、各列のノズルから吐出されるインクの着弾位置が適正温度領域に含まれる配置であれば、3列以上の配列であってもよい。
図5は、本発明の実施の第3形態であるインクジェット装置の吐出ヘッド69に備えられるノズルの配列およびノズルから吐出されるインクの被塗布物上の着弾位置と加熱手段による加熱領域を概略的に示す図である。本実施形態のインクジェット装置は、前述の実施の第2形態のインクジェット装置に類似し、対応する部分については同一の参照符合を付して説明を省略するとともに、全体の構成図を省略する。
吐出ヘッド69は、ノズルの配置以外は実施の第1形態のインクジェット装置61における吐出ヘッド62と同一の構成である。吐出ヘッド69には、インクを吐出する複数個のノズル74,75(74a,74b,74c,…、75a,75b,75c,…)が、所定の間隔を有して2列に配置される。インクを吐出するノズル74a,74b,74c,…は、所定の間隔Pxを有して1列に配置され、第1列との間にそれぞれ間隔Py2を有し第1列と平行になるようにしてノズル75a,75b,75c,…が1列に配置される。なおPy2は、前述の実施の第2形態におけるノズル72,73の間隔Py1よりも大きい。
図6は、加熱手段により被塗布物上に形成される加熱領域の温度分布および適正温度領域95の範囲を示す図である。
本実施の形態では、加熱手段の制御電源の出力が第1出力に調整されて、被塗布物上に形成される加熱領域において、図6中ライン96で示されるような第1温度分布が形成される。本実施形態の第1温度分布は、先の実施の第2形態の第1温度分布に比べて、加熱領域が広く、加熱領域中央部付近の温度水準が高い。したがって、インクの乾燥に適正な処理温度領域である適正乾燥温度領域96aは、温度が高い加熱領域中央部の周囲にリング状の領域を有して形成される。
また加熱手段の制御電源の出力が第2出力に調整されて、被塗布物上に形成される加熱領域において、図6中ライン97で示されるような第2温度分布が形成され、該第2温度分布は、先の実施の第2形態の第2温度分布に比べて、加熱領域が広く、加熱領域中央部付近の温度水準が高い。したがって、インクの焼成に適正な処理温度領域である適正焼成温度領域97aも、温度が高い加熱領域中央部の周囲にリング状の領域を有して形成される。
このように適正乾燥温度領域96aおよび適正焼成温度領域97aがリング状に形成されるので、適正乾燥温度領域96aと適正焼成温度領域97aとの重畳領域である適正温度領域95は、リング状領域に形成される。
リング状に形成される適正温度領域95のリングサイズは、加熱手段の制御電源の容量およびその出力値を調整することによって、所望のものを得ることが可能である。したがって、吐出ヘッド69に設けられる複数のノズル74,75の配列間隔Py2に対応したサイズの適正温度領域95を形成することができるので、ノズル配列の設計の自由度が増す。
なお、本実施形態においてはノズルの配列を2列としたが、各列のノズルから吐出されるインクの着弾位置が適正温度領域に含まれる配置であれば、3列以上の配列であってもよい。
以上のような本発明のインクジェット装置は、たとえば、表示装置に用いられる基板などのパターンを修正するパターン修正装置に好適に用いることができる。
図7は本発明のパターン修正装置100の斜視図であり、図8は図7に示すパターン修正装置100に備えられるインクジェット装置61の拡大斜視図である。
パターン修正装置100は、大略的に、基板を載置する載置台31と、欠陥観察用顕微鏡32と、レーザ照射部33と、本発明のインクジェット装置61と、載置台31に備えられ欠陥観察用顕微鏡32、レーザ照射部33およびインクジェット装置61を水平および上下の3軸方向に移動させるX軸ステージ34,Y軸ステージ35およびZ軸ステージ36とを含む。
載置台31は、水平に設けられ、基板30を載置台31に所定方向に向けて位置決めするために載置台31の表面から突起して形成される位置決めピン37と、載置台31に設けられる基板30を真空吸着によって固定する真空吸着部38とを含む。
真空吸着部38は、載置台31の基板載置面に形成される開口である吸着孔と、吸着孔に一端が接続される真空吸着通路と、真空吸着通路の他端が接続される真空ポンプと、真空吸着通路途中に設けられて吸引と開放とを切換える切換弁とを含んで構成される。真空吸着部38は、真空ポンプを作動させて切換弁を吸引側に切換え、吸着孔から大気を吸引することによって、載置台31に載置される基板30を吸着固定することができる。言うまでもなく切換弁を開放側に切換えることによって、基板30を載置台31から開放することができる。
ここで、図7中に示すX−Y−Zの3軸方向について説明する。X軸方向は、水平面座標である2次元平面座標を表すX−Y2軸のうちの1軸であり、このX軸方向を、前述のインクジェット装置61における吐出ヘッド61および加熱ヘッド63aの移動方向に一致する方向と定義する。Y軸方向は、水平面座標である2次元平面座標を表す残りの1軸であって、先のX軸方向に直交する方向と定義する。Z軸方向は、X軸およびY軸の両方に直交する方向であり、パターン修正装置100の基板載置面が水平になるように設置された状態では、鉛直方向に一致する方向と定義する。
Y軸ステージ35は、載置台31上であって載置台31の対向する両縁付近にY軸方向に延びて設けられる1対のラック35bと、載置台31を跨ぎX軸方向に延びてその両端部において前記1対のラック35b上に乗載されるY軸ステージ本体35aとを含む。Y軸ステージ本体35aは、略直方体形状の移動ステージであり、ラック35bに乗載される端部付近には、その内方に電動機が設けられ、電動機の出力軸に設けられるピニオンがラック35bに噛合するように装着される。このことによって、電動機の回転駆動力が、ピニオンとラック35bとに作用し、Y軸ステージ本体35aが、Y軸方向に可動に構成される。
Y軸ステージ本体35aにおける一方の鉛直面には、X軸方向への移動手段であるX軸ステージ34が設けられる。X軸ステージ34は、略直方体形状を有し、Y軸ステージ本体35aの前記鉛直面にX軸方向に延びて形成される2本の案内長孔35c,35dに係合して装着される。案内長孔35c,35d内に嵌入されるX軸ステージ34の係合片は、たとえばY軸ステージ本体35a内に設けられる一対のプーリに掛けまわされる無端ベルトに固着される。一対のプーリのうち電動機に接続されて駆動する駆動プーリの動作によって無端ベルトが回転駆動するので、無端ベルトに固着されるX軸ステージ34がX軸方向に移動可能になる。
またX軸ステージ34のY軸ステージ本体35aに対する装着面の反対側の面には、Z軸方向に移動可能なZ軸ステージ36が設けられる。Z軸ステージ36は、たとえば鉛直方向に延びて回転自在に設けられるおねじ部材と、おねじ部材を回転駆動させる電動機とを備え、該おねじ部材をX軸ステージ34の前記反対側の面の所定位置に固着されるめねじ部材に挿通螺合させるようにして、X軸ステージ34に装着される。したがって、おねじ部材を回転駆動させることによって、Z軸ステージ36は、X軸ステージ34に対して相対的にZ軸すなわち鉛直方向に移動可能になる。
このX,Y,Z軸ステージ34,35,36は、高速移動を主目的としたステージであり、各軸方向に直線移動可能である。またそれぞれのステージの電動機は、不図示の駆動制御手段に接続され、欠陥検出装置などによって予め検出された欠陥部の位置データおよび後述する画像処理装置によって検出される位置データに応じて、駆動制御手段が出力する動作制御信号に従って所望の位置で停止するように制御される。
Z軸ステージ36のX軸ステージ34に装着される面と反対側の面にはベース板36aが固定され、ベース板36aには、基板30の欠陥部を観察する欠陥観察用顕微鏡32と、基板30の欠陥部を切欠くレーザ照射部33と、本発明のインクジェット装置61をさらに微細に移動させるx軸ステージ41,y軸ステージ42およびz軸ステージ43が設けられる背板39とがX軸方向に並んで固定される。
欠陥観察用顕微鏡32は、X,Y,Z軸ステージ34,35,36を移動させることによって欠陥部が中心にくるように、かつピントが合うように移動され、欠陥部を撮像し、前述した不図示の画像処理装置と接続されて欠陥部の位置データを取り込む。
レーザ照射部33は、欠陥観察用顕微鏡32に並設され、欠陥部およびその周辺部をレーザによって切欠く。
背板39には、微細な上下方向の移動が可能な可動部材43aを有するz軸ステージ43が固定される。z軸ステージ43は、Z軸方向に延びる外観が直方体形状の移動ステージである。
z軸ステージの可動部材43aは、x軸ステージの可動部材41aに類似する構成となり、z軸ステージ43の内部に形成される軌道に不図示部分において摺動可能に係合される。z軸ステージの可動部材43aは、該係合部43bと、係合部43bから垂直に立上がる案内部43cとで構成される。z軸ステージ43における可動部材43aのZ軸方向への移動は、前述のZ軸ステージ36と類似の機構によって実現されるので、説明を省略する。
z軸ステージの可動部材43aには、Y軸方向への微細な移動が可能な可動部42aを有するy軸ステージ42が固定される。y軸ステージ42は、Y軸方向に延びる外観が直方体形状の移動ステージである。係合部42bと案内部42cとから構成される可動部材42aを有するy軸ステージ42のY軸方向への移動機構は、前述のx軸ステージ41と類似であるので説明を省略する。
y軸ステージの可動部42aのy軸ステージ42と係合する面と反対側の面には、レーザ照射部33によって切欠いたカット部を観察するカット部観察用顕微鏡44、加熱領域の温度を測定する温度計45および前述の実施の第1形態で述べたX軸方向に可動に装着される可動部材41aを有するx軸ステージ41が固定される。x,y,z軸ステージ41,42,43における電動機は、不図示の駆動制御手段に接続され、前述の画像処理装置に検出される位置データおよびカット部観察用顕微鏡44によって得られる位置データに応じて、x,y,z軸ステージの可動部材41a,42a,43aを駆動し、所望の位置で停止するように制御される。
x軸ステージ41の可動部材41aには、本発明のインクジェット装置61と、インクジェット装置61に対するインクの供給源であって修正液であるインクを収容する修正液ボックス46と、基板の欠陥部の位置に正確にインクを塗布するための位置決めセンサー51とが固定される。
修正液ボックス46は、修正液である導電性インク、絶縁性インクなどのインクを予め溶媒で薄めて収容した修正液タンク47を内部に備え、配管48によってノズル71にインクを供給する。また、修正液ボックス46には配管49,50がそれぞれ不図示の加圧手段および減圧手段に接続され、この加圧手段および減圧手段によって修正液ボックス46と修正液タンク47との間の空間46aの圧力を変動させ、インクをノズル71に供給する。
なお、本発明のインクジェット装置61に含まれる加熱手段63は、温度計45によって測定した温度に応じて、制御電源66が予め定められる動作プログラムに従って出力調整を行い、ノズル71から着弾されたインクを乾燥および焼成に適正な温度で加熱することができる。
背板39の下端部には、背板39に直交し切欠部52が形成される底板40が固定される。底板40には、キャッピングボックス53と、吐出確認センサー54とが固定される。キャッピングボックス53は、ノズル71からインクを吐出した後、ノズル71内に残るインクの乾燥による目詰まりを防止し、不使用時における所定位置の吐出ヘッド62を覆うように設けられる。吐出確認センサー54は、キャッピングボックス53に対向して設けられ、たとえば、発光機54aと受光機54bとから構成される光電センサーによって実現される。吐出確認センサー54は、欠陥部へのインクの吐出を行う前に、ノズル71からインクを吐出し、吐出されたインクが発光機54aから発光される光を遮蔽することによる受光機54bの受光光面積の減少によって、ノズル71からのインクの吐出が行われているか否かを確認する。
以下パターン修正装置100の動作について説明する。
欠陥部を有する基板30は、位置決めピン37によって位置決めされ、真空吸着部38によって載置台31に吸着固定される。欠陥部の位置は、予め欠陥検出装置などによって検出されており、その位置データに基づいて、欠陥部が欠陥観察用顕微鏡32の観察領域内に入るように、X,Y,Z軸ステージ34,35,36が移動される。さらに、欠陥観察用顕微鏡32に接続された不図示の画像処理装置によって欠陥部が中心にくるように、かつピントが合うように、X,Y,Z軸ステージ34,35,36の移動が制御される。ここで、欠陥観察用顕微鏡32によって欠陥部の位置データが取り込まれ、以後のX,Y,Z軸ステージ34,35,36の移動はこの位置データに基づいて行われる。
次に、レーザ照射部33によって欠陥部を切欠くために、位置データに基づいてX,Y,Z軸ステージ34,35,36が移動し、レーザ照射部33を欠陥部の切欠対象位置および適切な照射高さに移動させる。レーザ照射部33は、欠陥部の大きさにもよるが、欠陥部およびその周辺部を概ね200μm角、深さ数μmカットする。さらに、欠陥観察用顕微鏡32によって得られる位置データに応じてx,y,z軸ステージの可動部材41a,42a,43aを微動させ、欠陥部がカットされた部分がカット部観察用顕微鏡44の観察領域内で合焦位置となるようにカット部観察用顕微鏡44を移動させる。ここで、カット部観察用顕微鏡44により底板40の切欠部52を通して観察し、新たに位置データを得る。以後のx,y,z軸ステージの可動部材41a,42a,43aの駆動は、このカット部観察用顕微鏡44によって得られた位置データに基づいて行われる。
ここで、z軸ステージの可動部43aを上昇させ、キャッピングボックス53から吐出ヘッド62を離す。またこのとき、修正液タンク47の加圧によって吐出ヘッド62のノズル71からインクを吐出させ、吐出確認センサー54によってインクが吐出されているか否かを確認する。
吐出確認の後、位置データに基づいてx,y,z軸ステージの可動部材41a,42a,43aを微動させ、吐出ヘッド62のノズル71から、カット部に必要量のインクを吐出する。必要量のインクの吐出後、x軸ステージの可動部材41aを駆動し、加熱手段63をインクの着弾位置81が適正温度領域91に含まれるように移動させ、カット部に吐出したインクの乾燥および焼成を行う。
インクの乾燥および焼成工程の後、位置データに基づいてx,y,z軸ステージの可動部材41a,42a,43aを微動させ、カット部観察用顕微鏡44によって、オペレーターが目視で修正部を観察し、修正部の乾燥および焼成状態を確認する。修正が適正に行われていなければ、x,y,z軸ステージの可動部材41a,42a,43aを微動させて再び修正処理を行う。修正が適正に行われ、繰り返し基板30の他の欠陥部を修正を行う場合は、X,Y,Z軸ステージ34,35,36を移動させ、再び上記の動作を繰り返して欠陥部の修正を行う。
本発明のパターン修正装置100では、インクジェット装置61を備えるので、ノズル変更時においても、変更前のノズルによるインクの着弾位置と変更後のノズルによるインクの着弾位置とを1軸方向に調整することによって合致させることができる。したがってノズルを変更した場合であっても、修正部分に対するインクの着弾位置を高い精度で調整することができるので、好適にパターンの修正を行うことができる。
また、本発明のパターン修正装置100は、インクジェット装置61を備えるので、インクの吐出から加熱手段63による加熱までの工程をX軸方向の1軸方向のみの移動で行うことができ、インクの着弾位置81とインクを乾燥および焼成させる加熱手段により加熱される位置との位置調整を容易に、かつ高精度で行うことができる。
したがって、このようなパターン修正装置100は、高精細な仕様を要求される表示装置の基板のパターン修正に特に好適に用いられる。
なお、本発明のパターン修正装置100においては、インクの種類を変更することにより、電極基板上の層間絶縁膜、表面保護膜などの基板表面に形成される膜だけでなく、電極パターン上に発生した短絡、断線などの欠陥の修正を行うこともできる。また、電極基板に限定されず、露光マスクなどのパターン欠陥の修正にも応用が可能である。
本発明の実施の1形態であるインクジェット装置61の構成を簡略化して示す斜視図である。 吐出ヘッド62に備えられるノズル71の配列およびノズル71から吐出されるインクの被塗布物上の着弾位置81と加熱手段63による加熱領域を概略的に示す図である。 加熱手段63により被塗布物上に形成される加熱領域の温度分布および適正温度領域91の範囲を示す図である。 本発明の実施の第2形態であるインクジェット装置の吐出ヘッド68に備えられるノズルの配列およびノズルから吐出されるインクの被塗布物上の着弾位置と加熱手段による加熱領域を概略的に示す図である。 本発明の実施の第3形態であるインクジェット装置の吐出ヘッド69に備えられるノズルの配列およびノズルから吐出されるインクの被塗布物上の着弾位置と加熱手段による加熱領域を概略的に示す図である。 加熱手段により被塗布物上に形成される加熱領域の温度分布および適正温度領域95の範囲を示す図である。 本発明のパターン修正装置100の斜視図である。 図7に示すパターン修正装置100に備えられるインクジェット装置61の拡大斜視図である。 層間絶縁膜4に空孔状の欠陥部2を有する基板1の平面図である。 図9に示す基板1の切断面線A−Aにおける断面図である。 特許文献3のパターン修正装置11を示す斜視図である。 欠陥部2をレーザによって切欠いた基板1の断面図である。 修正後の基板1の断面図である。
符号の説明
30 基板
31 載置台
32 欠陥観察用顕微鏡
33 レーザ照射部
34 X軸ステージ
35 Y軸ステージ
36 Z軸ステージ
41 x軸ステージ
41a 可動部
42 y軸ステージ
43 z軸ステージ
44 カット部観察用顕微鏡
45 温度計
46 修正液ボックス
61 インクジェット装置
62,68,69 吐出ヘッド
63 加熱手段
71,72,73,74,75 ノズル
81,82,83,84,85 インク着弾位置
91,95 適正温度領域
92 適正乾燥温度領域
93 適正焼成温度領域
94 高温部
100 パターン修正装置

Claims (5)

  1. インクを吐出する複数のノズルを備える吐出ヘッドと、ノズルから吐出されて被塗布物に着弾されたインクを加熱する加熱手段とを含むインクジェット装置において、
    吐出ヘッドと加熱手段とは、予め定める1方向に可動に設けられる可動部材に一体的に装着され、
    吐出ヘッドに備わる複数のノズルは、前記予め定める1方向に平行に配列され、
    加熱手段は、
    被塗布物の表面に加熱領域を形成し、
    可動部材の前記1方向への移動に従い加熱領域が被塗布物の表面上で移動されることによって、該加熱領域が、ノズルから吐出されて被塗布物に着弾したインクであって複数のノズルのいずれから吐出されたインクをも、加熱することが可能であることを特徴とするインクジェット装置。
  2. 複数のノズルは、予め定める1方向に平行に複数列で配列されることを特徴とする請求項1記載のインクジェット装置。
  3. 加熱手段は、
    被塗布物の表面に、中央部分から周縁部分に向かって温度が低下するような温度分布を有する加熱領域を形成し、加熱領域の温度分布がインクの加熱に適正な温度範囲である適正温度領域を含み、該適正温度領域内に被塗布物に着弾されたインクが含まれるように加熱出力を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット装置。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1つのインクジェット装置によって塗布される被塗布物が、基板であり、インクを着弾させて塗布する部分がパターンの修正部分であることを特徴とするパターン修正装置。
  5. 前記基板は、
    表示装置に用いられる基板であることを特徴とする請求項4記載のパターン修正装置。
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