JP4412037B2 - 溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、建材や家電等の分野で広く利用されている溶融Zn−Al系合金めっき鋼板に関し、特にその加工性、密着性および耐端面さび性の向上を図ったものである。
溶融Znめっき鋼板は、軽量で、防水性、断熱性、耐食性および施工性等に優れていることから、屋根、サイディング等の建材分野で大量に使用されている。特に最近では、建設リサイクル法が制定され、住宅の長寿命化のために、従来より高い耐食性をもつ製品が要求されるようになってきている。
溶融Znめっき鋼板より耐食性に優れる鋼板としては、めっき層にアルミニウムを含有させた溶融5%Al−Znめっき鋼板や、これよりさらにアルミニウムの比率を高くして耐食性を向上させた溶融55%Al−1.6%Si−Znめっき鋼板が知られており、特に後者の需要の伸びは著しい。
しかしながら、上記した溶融55%Al−1.6%Si−Znめっき鋼板には、溶融Znめっき鋼板や溶融5%Al−Znめっき鋼板に比べると、曲げ加工性、プレス成形時のめっき密着性およびキズ部や切断端面での耐食性が劣るという欠点がある。
曲げ加工性が劣る最大の原因は、Al濃度が高いためにめっき層が硬くなること、さらに界面に硬くて脆い合金層が形成されるためであると言われている。
また、プレス成形時にめっき層が剥離する原因については、必ずしも定説はないが、発明者らが剥離部位を観察したところ、めっき層の剥離は鋼板と合金層、または合金層と上層めっきとの間で生じていることから、合金層の存在が関与しているものと考えられる。
さらに、端面での耐食性が劣る原因は、めっき層の延性が低いため、キズや切断により露出する鋼板端面に覆い被さるほどめっき層が変形しないことおよびZn含有量が溶融亜鉛めっき鋼板や溶融5%Al−Znめっき鋼板に比べて低いために、Znの犠性防食性能が十分に発揮されないためであることが知られている。
上記した耐端面さび性を改善させるために、その後Zn−Al系合金めっき層にMgを含有させる試みがなされ、種々のZn−Al−Mg三元系合金めっき鋼板が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2)。
Mgの添加で耐端面さび性が改善される機構は、まだ十分に解明されているわけではないが、腐食の初期にMgがZnと共に溶出してZnの腐食を抑制する効果や、緻密な保護性さびとして知られている水酸化亜鉛や塩基性塩化亜鉛を安定化させる効果が現時点で有力視されている。
しかしながら、一方でMgは、ZnとMgZn2やMg2Zn11などの金属間化合物相を形成することにより、めっき層の加工性を著しく劣化させることも知られている。例えば、上記した特許文献1に開示されているAl含有量が3mass%以下と最も少ないZn−Al−Mg系合金めっき鋼板でも、曲げ加工性は55%Al−1.6%Si−Znめっき鋼板レベルでしかない。
以上述べたとおり、従来、建材用に開発されてきたZn−Al系合金めっき鋼板およびZn−Al−Mg系合金めっき鋼板で、加工性(曲げ加工性)、プレス成形時のめっき密着性および耐端面さび性を同時に満足するものは未だ存在せず、その開発が要望されていた。
特開昭56−96062 号公報 特開2000−104154号公報
本発明は、上記の要請に有利に応えるもので、優れた加工性、めっき密着性および耐食性、とくに切断部端面の耐食性(耐端面さび性)を兼ね備える溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の有利な製造方法提案することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、Zn−Al系合金めっき層の組織に工夫を加え、より微細、均一な組織にすること、およびSiまたはSiの酸化物をめっき層の表面に濃化させることにより、加工性とめっき密着性と耐端面さび性の三者を効果的に改善できることの知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
)被めっき鋼板を、Al:10〜40mass%およびSi:(0.0005〜0.15)×〔%Al〕(但し、〔%Al〕はAlの含有量(mass%))を含有し、残部はZnおよび不可避的不純物の組成になる溶融めっき浴に浸漬してめっきし、280℃以上、430℃以下の温度域に10秒以上保持するか、または該温度域を15℃/s以下の速度で徐冷し、さらに280℃以下の温度域を30℃/s以上の速度で冷却することを特徴とする溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の製造方法。
)被めっき鋼板を、Al:10〜40mass%およびSi:(0.0005〜0.15)×〔%Al〕(但し、〔%Al〕はAlの含有量(mass%))を含有し、残部はZnおよび不可避的不純物の組成になる溶融めっき浴に浸漬してめっきし、50℃以下まで冷却した後、再度280℃以上、430℃以下の温度域まで昇温し、該温度域に10秒以上保持したのち、30℃/s以上の速度で冷却することを特徴とする溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の製造方法。
本発明によれば、従来、鼎立させることが難しいとされた曲げ加工性、プレス成形時のめっき密着性および耐端面さび性の三者を兼ね備える溶融Zn−Al系合金めっき鋼板を得ることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、図1に、本発明の組成範囲を満足する、Al:22.0mass%、Si:0.53mass%を含有し、残部はZnおよび不可避的不純物(0.03mass%以下)からなるめっき浴でめっきした試料のめっき層断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す。
同図に示されているとおり、めっき層の組織は、Znリッチ相(白色領域)、Zn−Al混晶1(濃いグレー領域)、Zn−Al混晶2(淡いグレー領域)、Zn−Al混晶3(ラメラー状領域)およびごくわずかなSi(黒色の微細粒子)から構成されている。
Zn−Al系二元平衡状態図(例えば、J.L.Murray:"Binary Alloy Phase Diagrams 1"、Second Edit, ASM International (1990), P.221)によれば、この組成のめっき浴は 277℃に存在する共析点の組成にほぼ一致する。
次に、図1に示しためっき鋼板を、375 ℃で3分間保持し、約 100℃/sの速度で冷却したところ、めっき層は図2に示すような、極めて微細で均一な組織に変化した。この拡大写真において、数 100nmφサイズの黒い粒状領域と白い粒状領域をエネルギー分散型のX線分光分析(EDX)を行ったところ、前者からは主にAlが、後者からは主にZnが検出されたことから、375 ℃の保持によって共析変態が生じたものと推定される。
従って、この共析変態を利用すれば、めっき層を微細、均一にすることが可能であることが判明した。
このめっき鋼板に対し、JIS Z 2248−1996に準拠して、2枚の試験片を挟み物とし180度曲げを行う2T曲げ試験を行った。試験後の曲げ外側のめっき層の断面写真を図3に示す。
同図に示したとおり、めっき層にクラックの発生は全く認められず、鋼板との密着性も良好であることが分かる。
次に、このめっき鋼板を、JIS Z 2248−1996に準拠して、密着曲げを行う0T曲げ試験を行った。この0T曲げ後の試料(幅:50mm、長さ:100 mm)を、図4に示す複合サイクル腐食試験(300サイクル)に供したが、曲げ加工部も含め赤錆発生面積は試験片の5%以下であり、極めて良好な耐食性を示した。また、切断端面にも赤錆はほとんど観察されず、耐端面さび性も良好であった。
さらに、上記のめっき鋼板を、幅:20mm、長さ:300mmに切断し、荷重:200kg、ポンチ先端径:0.5mmR、引き抜き距離:60mm、引き抜き速度:3.33mm/sの条件でドロービード試験を行ったが、めっき層の剥離は観察されず、良好なめっき密着性を示した。
本発明のめっき鋼板が優れた曲げ加工性およびめっき密着性を示す理由は、1つには鋼板との界面に硬くて脆い合金層がほとんど存在しないこと、2つにはめっき層にクラックの起点や伝播経路がなく、しかも延性が著しく向上したためであると考えられる。また、優れた耐端面さび性を示す理由は、めっき層の延性向上により、切断部の端面をめっき層が覆う面積が従来のZn−Alめっき鋼板に比べて著しく増大したためと考えられる。
さらに、図5に、このめっき鋼板のグロー放電発光分析装置(GDS)によるめっき層の厚み方向のSi,ZnおよびAlの分析結果を示す。
図5に示したように、このめっき鋼板では、めっき層の表面にSiが濃化している。これは、SiまたはSiの酸化物であると考えられるが、このSi濃化も優れた耐端面さび性を呈する一因であると考えられる。
次に、本発明に従うめっき層の組成について述べる。
Al:10〜40mass%
Alは、第一に耐食性の向上、第二に共析変態の生成を目的として添加する重要な元素である。
共析変態によってめっき層を微細、均一化させるには、Al含有量は10〜40mass%の範囲に制御する必要がある。というのは、Al量が10mass%に満たないと、平面部だけでなく端面においても高耐食性が得られないだけでなく、微細な共析組織の中に長径:3μm 超の粗大なβ−Zn相やラメラー状のZn−Al共晶組織(図1のZn−Al混晶3に相当)が多量に析出し、一方40mass%を超えると、長径:3μm 超の粗大なα−Al相やラメラー状のZn−Al共晶組織(Zn−Al混晶3)が多量に析出するからである。より好適には20〜25mass%の範囲である。
Si:(0.0005〜0.15)×〔%Al〕(但し、〔%Al〕はAlの含有量(mass%))
Siは、第一にはAlと鋼板との合金化反応を抑制する目的で、第二には表面に濃化させることにより耐食性を改善する目的で添加する元素である。その添加量は、Al量の(0.0005〜0.15)倍とする必要がある。というのは、これより少ないと、鋼板とめっき層の界面に粗大なAl−Fe、Zn−Fe、Al−Fe−Si、Al−Fe−Zn、Al−Fe−Zn−Si系の金属間化合物が多量に生成し、曲げ加工性およびプレス成形時のめっき密着性が大幅に劣化するからである。一方、これより多いと、めっき層中にSiが粗大析出し易くなり、曲げ加工性が再び劣化するからである。より好ましくはAl量の(0.001〜0.1)倍である。
また、本発明では、めっき層の延性の改善を目的として、Mnを添加することができる。
Mn:0.01〜2.0 mass%
Mnは、めっき層の延性向上に有用な元素であるが、含有量が0.01mass%に満たないとその添加効果に乏しく、一方2.0mass%を超えると浴中のAl,Siと化合し、多量のドロスが 生成するばかりか、界面合金層の生成を促進し、曲げ加工性、プレス成形時のめっき密着性が劣化する。よって、Mnは必要に応じて、0.01〜2.0 mass%の範囲で、より好ましくは0.1〜1mass%の範囲で含有させることができる。
さらに、本発明では、表面外観の改善と黒変防止を目的として、Mgおよび/またはCuを微量添加することができる。但し、めっき層の延性が劣化しないよう、添加量は単独添加または複合添加いずれの場合も 1.0mass%以下で含有させるものとする。
上記したMn:0.01〜2.0 mass%を添加したものおよび/またはMgやCuを微量添加したものも、本発明と同様な作用効果を有する限り、本発明の均等範囲であり、本発明の範囲から除外するものではない。
次に、めっき層の組織について説明する。
めっき層の延性を向上させるためには、めっき層の各相が微細、かつ均一に分散していなければならない。
そこで、本発明では、めっき層における長径:3μm 以下の粒状組織の存在比率を85%以上とすることにした。ここで、粒状組織の存在比率とは、めっき層断面における面積率である。
また、プレス成形時のめっき密着性をさらに改善するためには、めっき層の素地鋼板との界面にAl−Fe、Zn−Fe、Al−Fe−Si、Al−Fe−Zn、Al−Fe−Zn−Si系の金属間化合物からなる合金層を持たないか、または生成したとしても合金層粒子の長径を0.3μm未満とすることが好ましい。これ以上に合金層の粒子が粗大化すると、合金層粒子が界面を覆い尽くして、プレス成形時にめっき層の剥離が生じ易くなるためである。
さらに、めっき層の耐食性、とくに切断部の耐食性を改善するためには、まず第一にめっき層の延性を向上させることが重要であるが、Siを表面近傍に濃化させると、さらに端部耐食性が改善することが明らかになった。
この場合のめっき表面近傍とは、厚み方向における表面から1/100深さまでであり、この領域のSi濃度を、めっき層の厚み方向における表面から1/4〜2/4深さ領域に存在する濃度以上、すなわち1.0倍以上とすることが好ましい。より好適には1.5倍以上である。
めっき層中のAl,Si濃度およびめっき層の組織を、上記のように限定した根拠となる実験および結果は、以下のとおりである。
Al量を2〜40mass%の範囲で、またSi量をAl量の(0〜0.2)倍の範囲で変化させたAl−Si−Zn浴に、板厚:1.2mmの低炭素冷延鋼板を2秒間浸漬し、片面めっき厚が20μmとなるようにめっき厚を調整し、室温まで15℃/sの速度で冷却しためっき鋼板、およびこのめっき鋼板をさらに200〜400 ℃間の一定温度に0〜300 秒保持し、空冷(保持温度〜100℃までの平均冷却速度:15℃/s)またはミスト冷却(保持温度〜100℃までの平均冷却速度:75℃/s)しためっき鋼板について、以下の方法により曲げ加工性、耐端面さび性、粒状組織の存在比率、表面近傍のSi濃度、プレス成形時のめっき密着性および鋼板とめっき層の界面における合金層の種類とサイズについて調査を行った。
・曲げ加工性
試料を幅:60mm、圧延方向の長さ:120 mmに3枚切断し、JIS Z 2248−1996に準拠した0T曲げ試験を行い、曲げ外側の部位を真上から100倍の実体顕微鏡で1試料について幅方向に10mm間隔で4視野、3つの試料(合計12視野)についてクラック発生状況を目視で観察し、次の5段階で評価し、平均値を求めた。
ランク5:クラックは全く認められない。
ランク4:鋼素地まで達しないヘアクラックが1〜10本/視野。
ランク3:鋼素地まで達しないヘアクラックが11本/視野以上(但し、鋼素地まで達する粗大クラックなし)。
ランク2:鋼素地まで達する粗大クラックが1〜5本/視野。
ランク1:鋼素地まで達する粗大クラックが6本/視野以上。
・耐端面さび性
幅方向の切断部が下バリとなるように幅:60mm、圧延方向の長さ:120mmのサイズの試料を4枚切断し、図4に示した複合サイクル腐食試験を300サイクル行い、1枚につき左右両側面部(2辺)、合計8辺の赤さび発生率(面積率)を次の5段階で評価し、平均値を求めた。
ランク5:赤さび発生率 5%未満
ランク4:赤さび発生率 5%以上、10%未満
ランク3:赤さび発生率 10%以上、20%未満
ランク2:赤さび発生率 20%以上、30%未満
ランク1:赤さび発生率 30%以上
・粒状組織の存在比率(面積率)
試料を幅:10mm、圧延方向の長さ:15mmに3枚切断し、圧延方向の断面が観察面となるようにカーボン樹脂に埋め込み、バフ研磨により鏡面化し、SEM観察により長径:3μm以下の粒状組織の面積率を測定した。面積率の測定は、長径:3μm 超の単相、筋の長手方向が3μm 超のラメラー状Zn−Al混晶組織、Siおよび合金層をトレースし、画像解析装置によってこれらの面積率を計測し、100%から差し引くことによって求めた。
また、SEM撮影条件は、加速電圧:25kV、3000倍の反射電子像とし、各試料につき、ラ ンダムに30視野選定し、平均値を求めた。
・表面近傍のSi濃度
試料を40mm×40mmに5枚切断し、グロー放電発光分析装置により、Fe換算スパッターレート:24nm/sの条件でめっき層の深さ方向のSi濃度プロファイルを測定した。このプロファイルにおいて、めっき層の表面から厚み方向1/100深さまでの積分強度を単位厚みに規格化した強度Isとめっき層の表面から厚み方向 1/4〜2/4深さ領域における積分強度を単位厚みに規格化した強度Iavの比:Is/Iavを求め、5ケ所の平均値を求めた。
・プレス成形時のめっき密着性
試料を直径:100mmの円形に打ち抜き、ポンチ直径:50mm 、ダイスとポンチの肩R:10mm、しわ押さえ荷重:0.5トンとし、絞り比2.0で円筒絞り試験を行い、円筒に成形された試験片の外側の側面部を観察して、めっき層の密着性を3段階で評価した。
ランク3:めっき層の剥離は全く認められない。
ランク2:明瞭なめっき層の剥離は認められないが、めっき層のクラックに起因したばらつきが存在する。
ランク1:明瞭なめっき層の剥離が認められる。
・合金層の有無と最大長径
試料を、1mass%サリチル酸−4mass%マレイン酸−2mass%ヨウ化カリウム−メタノール溶液中で、飽和カロメル電極に対して0mVの定電圧電解を行ってめっき層を除去した後、X線回折パターンを測定してめっき層の素地鋼板との界面における合金層の有無を判定した。この試料に合金層が存在している場合は、その領域をSEM観察(3000倍の反射電子像観察)して30視野の最大の長径を測定した。
かくして得られた溶融Zn−Al系合金めっき鋼板における長径:3μm 以下の粒状組織の面積率と曲げ加工性および耐端面さび性との関係について調べた結果を図6,7に、また表面近傍のSi濃度と耐端面さび性との関係について調べた結果を図8に、さらに合金層の有無および合金層の最大長径とプレス成形時のめっき密着性との関係について調べた結果を図9に、それぞれ示す。
図6および7に示したとおり、曲げ加工性および耐端面さび性のいずれについても、長径:3μm 以下の粒状組織の面積率が85%以上になると、評点が4以上と良好であることが分かる。
また、耐端面さび性については、図8に示したように、Is/Iavが1.0倍以上のときに評点が平均で4.5以上と格段に向上することが分かる。
さらに、図9に示したとおり、プレス成形時のめっき密着性については、鋼板とめっき層の界面に長径が0.3μm以上の合金層粒子が存在しない場合に良好であることが分かる。
上述したとおり、本発明は、切断部を含む耐食性を従来のMgの多量添加ではなく、めっき層の組織改善とSiの表面濃化によって改善したので、Mg添加の場合に従来懸念されたような加工性の劣化を招くことはない。
次に、上記しためっき層組織とするための製造方法について説明する。
本発明における被めっき鋼板としては、通常の方法で製造した鋼板、例えば低炭素アルミキルド鋼板や極低炭素鋼板等がいずれも好適に使用できる。本発明では、これらの鋼板を溶融Zn−Al系合金めっき浴に浸漬する、いわゆる熱漬めっきを行い、該鋼板をめっき浴から引き上げてガスワイピング等で付着量を調整したのち、冷却し、溶融Zn−Al系合金めっき層を形成する。
ここで、本発明では、溶融Zn−Al系合金めっき浴の浴組成を、Alを10〜40mass%、SiをAl量の(0.0005〜0.15)倍で含有し、残部はZnおよび不可避的不純物の組成になるように調整しなければならない。ここで、不可避的不純物とは、Feをはじめとして、Pb,Sn,Cd等であり、これらは合計量で0.05mass%を超えないように抑制しなければならない。
また、めっき浴温は、液相線温度以上、(液相線温度+100 ℃)以下とする。なお、低温になるほど付着量制御が難しくなり、一方高温になるほど鋼板とめっき層の界面に合金層が生成し易くなるので、好適範囲は液相線より30℃以上、70℃以下の範囲である。
めっき浴から引き上げ後、430 ℃までの冷却速度は特に規制されることはないが、単相組織を粗大化させない方がよいので、15℃/s以上程度とすることが好ましい。
引き続く 430℃から 280℃までの間は、この温度域に10秒以上保持するか、あるいはこの温度域を15℃/s以下の速度で冷却しなければならない。
この温度域に滞留させる理由は、単相およびZn−Al共晶組織を溶解するためである。従って、保持時間が10秒未満、あるいは冷却速度が15℃/sより速いと、これらの組織が未溶解で残ってしまい、微細、均一なめっき組織とすることができない。なお、保持時間の上限は特に限定しないが、10分間も保持すれば完全に溶解するので、それ以上の保持はエネルギー効率的に好ましくない。最も好適な範囲は、保持時間は30〜150 秒程度、また冷却速度は1〜5℃/s程度である。
引き続く 280℃からの冷却は、30℃/s以上の速度で行わなければならない。
この理由は、冷却過程で共析変態により、めっき層を微細なα−Al相とβ−Zn相が混在した粒状組織にするためである。従って、冷却速度がこれより遅いと、粒子が粗大化し、微細、均一な粒状組織とすることができない。
また、本発明では、めっき浴から引き上げ、ガスワイピング等で目付量を調整後、一旦50℃以下まで冷却したのち、再度 280℃以上、430 ℃以下の温度域まで昇温し、該温度域に10秒以上保持し、しかる後30℃/s以上の速度で冷却しても、同様の効果を得ることができる。
再熱処理方法としては、コイルに巻き取った状態で、Box 炉で加熱保持後、50℃以下の多量のガスを吹き付けて空冷することもできるが、連続炉等で該温度域に達するまで徐々に昇温し、所定の時間保持後、ガス冷却またはミストスプレー等で冷却する方法がより好ましい。
なお、冷却過程からコイル巻き取りまでの間に、形状矯正を目的としたテンションレベラーやめっき表面の平滑化を目的としたスキンパス圧延を必要に応じて行うことができる。また、めっき層の組織微細化処理の後に、化成処理と一層または二層のカラー塗装を行うこともできる。
実施例1
C:0.044 mass%、Si:0.01mass%、Mn:0.18mass%、S:0.007 mass%およびAl:0.020 mass%を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる、板厚:1.0 mmの低炭素アルミキルド冷延鋼板を被めっき鋼板とし、連続式溶融めっき設備によって溶融Zn−Al合金めっきを施した。溶融めっき浴は、99.9mass%Znインゴット、99.99mass%Al粒およ び3mass%Si−Alおよび13mass%Si−Al合金インゴットを用いて、表1の組成となるように成分調整した。
めっき処理は、浸漬時間を約2秒、目標付着厚を25μm (片面)とし、放射温度計でめっき後のヒートパターンを測定した。めっき浴温度、 430〜280 ℃間の平均冷却速度および 280〜50℃間の平均冷却速度を表1に示す。なお、表1中にはめっき浴組成を示すが、めっき層はめっき浴組成と同じ組成であることが確認されている。
かくして得られた溶融Zn−Al系合金めっき鋼板から、前述したように試験片を採取し、長径:3μm 以下の粒状組織の存在比率(面積率)、鋼板とめっき層の界面におけるAl−Fe、Zn−Fe、Al−Fe−Si、Al−Fe−Zn、Al−Fe−Zn−Si系の金属間化合物からなる合金層の有無の判定と最大長径、Siの表層1/100深さまでの濃化量(Is/Iav)を測定すると共に、曲げ加工性、耐端面さび性およびプレス成形時のめっき密着性について調査した。
得られた結果を表1に併記する。
なお、粒状組織の存在比率、合金層の有無と最大長径、Siの表層1/100 深さまでの濃化量(Is/Iav)、曲げ加工性、耐端面さび性およびプレス成形時のめっき密着性の評価方法は、前述したところと同じである。
Figure 0004412037
同表から明らかなように、本発明に従い、めっき層組織を、長径:3μm 以下の粒状組織の存在比率が85%以上の微細、均一組織としたものはいずれも、優れた曲げ加工性、耐端面さび性およびプレス成形時のめっき密着性が併せて得られている。また、特にSiの表面濃化(Is/Iav)を1.0以上とした場合には、一層優れた耐端面さび性を得ることができた。さらに、鋼板とめっき層の界面に合金層が存在しないか、存在しても長径が0.3μm以下であった場合には、プレス成形時のめっき密着性が特に優れていた。
実施例2
C:0.0012mass%、Si:0.02mass%、Mn:0.05mass%、S:0.005 mass%およびAl:0.021 mass%を含み、残部はFeおよび不可避的不純物の組成になる、板厚:0.6 mmの極低炭素アルミキルド冷却鋼板を、幅:60mm、長さ:200 mmの試験片に切断し、脱脂、酸洗、洗浄後、溶融めっきシミュレータによって溶融Zn−Al合金めっきを施した。溶融めっき浴は、99.9mass%Znインゴット、 99.99mass%Al粒および3mass%Si−Alおよび13mass%Si−Al合金インゴットを用いて、表2の組成となるように成分調整した。
めっき処理は、浸漬時間を約2秒、目標付着量を25μm (片面)とした。その他のめっき条件を表2に示す。なお、表2中にはめっき浴組成を示すが、めっき層はめっき浴組成と同じ組成であることが確認されている。
また、作製した溶融めっき鋼板の一部(No.1, 3, 4, 8, 10〜12)は、さらにオーブンで種々の温度に再加熱したのち、水または90℃の湯中焼入れ処理、空冷処理、放冷処理を行った。各方法の冷却開始から50℃までの平均冷却速度は、水中焼入れの場合:200 ℃/s以上、湯中焼入れの場合:約100 ℃/s、空冷の場合:23℃/s、放冷の場合:12℃/sであった。各処理条件を表2に併記する。なお、再加熱した場合における、めっき直後の平均冷却速度は( )付きで示す。
かくして得られた溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の長径:3μm 以下の粒状組織の存在比率(面積率)、鋼板とめっき層の界面における合金層の有無の判定と最大長径を測定すると共に、Siの表層1/100深さまでの濃化量(Is/Iav)、曲げ加工性、耐端面さび性およびプレス成形時のめっき密着性について調査した。
得られた結果を表3に示す。
Figure 0004412037
Figure 0004412037
表3から明らかなように、本発明に従い、めっき層組織を、長径:3μm 以下の粒状組織の存在比率が85%以上の微細、均一組織としたものはいずれも、優れた曲げ加工性、耐端面さび性およびプレス成形時のめっき密着性が併せて得られている。また、特にSiの表面濃化(Is/Iav)を1.0以上とした場合には、一層優れた耐端面さび性を得ることができた。さらに、鋼板とめっき層の界面にAl−Fe、Zn−Fe、Al−Fe−Si、Al−Fe−Zn、Al−Fe−Zn−Si系の金属間化合物からなる合金層が存在しないか、存在しても長径が0.3μm 以下であった場合には、プレス成形時のめっき密着性が特に優れていた。
従来法に従ってめっきされた溶融Zn−Al系合金めっき層断面のSEM写真である。 本発明法に従ってめっきされた溶融Zn−Al系合金めっき層断面のSEM写真である。 本発明のめっき鋼板に対して0T曲げ試験を行った後のめっき層の断面写真である。 複合サイクル腐食試験における1サイクル当たりの処理条件を示した図である。 本発明のめっき鋼板のめっき層の厚み方向におけるSi強度の変化を示したGDS測定結果である。 粒状組織の面積率と曲げ加工性との関係を示した図である。 粒状組織の面積率と耐端面さび性との関係を示した図である。 Siの表面濃化(Is/Iav)と耐端面さび性との関係を示した図である。 合金層の最大長径とプレス成形時のめっき密着性との関係を示した図である。

Claims (2)

  1. 被めっき鋼板を、Al:10〜40mass%およびSi:(0.0005〜0.15)×〔%Al〕(但し、〔%Al〕はAlの含有量(mass%))を含有し、残部はZnおよび不可避的不純物の組成になる溶融めっき浴に浸漬してめっきし、280℃以上、430℃以下の温度域に10秒以上保持するか、または該温度域を15℃/s以下の速度で徐冷し、さらに280℃以下の温度域を30℃/s以上の速度で冷却することを特徴とする溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の製造方法。
  2. 被めっき鋼板を、Al:10〜40mass%およびSi:(0.0005〜0.15)×〔%Al〕(但し、〔%Al〕はAlの含有量(mass%))を含有し、残部はZnおよび不可避的不純物の組成になる溶融めっき浴に浸漬してめっきし、50℃以下まで冷却した後、再度280℃以上、430℃以下の温度域まで昇温し、該温度域に10秒以上保持したのち、30℃/s以上の速度で冷却することを特徴とする溶融Zn−Al系合金めっき鋼板の製造方法。
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