JP3185530B2 - 耐食性に優れた深絞り用表面処理鋼板及びその製造方法 - Google Patents
耐食性に優れた深絞り用表面処理鋼板及びその製造方法Info
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- JP3185530B2 JP3185530B2 JP08670994A JP8670994A JP3185530B2 JP 3185530 B2 JP3185530 B2 JP 3185530B2 JP 08670994 A JP08670994 A JP 08670994A JP 8670994 A JP8670994 A JP 8670994A JP 3185530 B2 JP3185530 B2 JP 3185530B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Chemically Coating (AREA)
- Coating With Molten Metal (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車用鋼板に最適な
耐食性,加工性,溶接性,化成処理性等に優れる表面処
理鋼板に関するものである。
耐食性,加工性,溶接性,化成処理性等に優れる表面処
理鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在自動車用に用いられる冷延鋼板等に
対し,自動車自体の軽量化およびコストダウンの点か
ら,板厚の薄肉化が考えられている。しかしながら板圧
を減少させると,腐食後の残りしろが少なくなるため,
腐食後の強度減少という問題が生じる。一般に自動車用
鋼板の耐食性を向上させるために,亜鉛めっきの目付量
を増やすという方法が最も簡単であるが,付着量増加は
コストの上昇を招き,また鋼板を加工する際に被覆層の
はく離という問題が生じ,下地が露出して腐食しやすく
なる。また自動車用部品の組立を行う際にスポット溶接
が用いられているが,この溶接に対してめっきの付着量
が大きく影響を及ぼす。つまり付着量の増大とともに溶
接性が劣化することが認められる。また自動車用に用い
られる鋼板には,深絞り性などの成形性も優れ,しかも
安価であることも要求される。
対し,自動車自体の軽量化およびコストダウンの点か
ら,板厚の薄肉化が考えられている。しかしながら板圧
を減少させると,腐食後の残りしろが少なくなるため,
腐食後の強度減少という問題が生じる。一般に自動車用
鋼板の耐食性を向上させるために,亜鉛めっきの目付量
を増やすという方法が最も簡単であるが,付着量増加は
コストの上昇を招き,また鋼板を加工する際に被覆層の
はく離という問題が生じ,下地が露出して腐食しやすく
なる。また自動車用部品の組立を行う際にスポット溶接
が用いられているが,この溶接に対してめっきの付着量
が大きく影響を及ぼす。つまり付着量の増大とともに溶
接性が劣化することが認められる。また自動車用に用い
られる鋼板には,深絞り性などの成形性も優れ,しかも
安価であることも要求される。
【0003】このような状況の下,特開平4-141554号公
報に示されるように,鋼板そのものの耐食性を改善した
鋼板の製造方法に関する技術も見られるが,鋼板中にP
,Cu,NiのほかMo,Crといった元素を相当量添加する
ため,製造コストが高くなる上に,加工性が劣化しやす
いという欠点を有している。またC 量が60ppm 以上と高
いため,鋼板の深絞り性の向上はあまり期待できない上
に,固溶C を減ずるためにTi添加量を多くせざるを得
ず,そのため製造コストの上昇,あるいは表面性状の低
下にもつながっている。
報に示されるように,鋼板そのものの耐食性を改善した
鋼板の製造方法に関する技術も見られるが,鋼板中にP
,Cu,NiのほかMo,Crといった元素を相当量添加する
ため,製造コストが高くなる上に,加工性が劣化しやす
いという欠点を有している。またC 量が60ppm 以上と高
いため,鋼板の深絞り性の向上はあまり期待できない上
に,固溶C を減ずるためにTi添加量を多くせざるを得
ず,そのため製造コストの上昇,あるいは表面性状の低
下にもつながっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発明者は、上記事情に
鑑みてなされたもので、より低コストでしかも耐食性,
加工性,溶接性,化成処理性に優れた表面処理鋼板及び
その製造方法を開発することを目的とする。
鑑みてなされたもので、より低コストでしかも耐食性,
加工性,溶接性,化成処理性に優れた表面処理鋼板及び
その製造方法を開発することを目的とする。
【0005】この目的を達成するために、本発明者ら
は,検討を重ねた結果,鋼板としてIF鋼(格子間固溶元
素のない鋼)をベースとして,耐食性を向上させる元素
として,P ,Cu,Niの元素を添加し,さらに耐食性を付
与する元素として特にSnに注目してSnを添加した耐食性
に優れた深絞り用鋼板の少なくとも一方の表面に,Ni-P
系合金めっき層もしくはさらにW,Mo,Cr,Cuの一種または
二種以上を含有するNi-P系合金めっき層を形成し,非酸
化性雰囲気で熱処理を施すことにより,鋼板素地とめっ
き層の界面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形
成した後,ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,N
i,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種
または二種以上を合金あるいは分散粒子として含有する
亜鉛系めっき層を形成することによって,薄目付で非常
に高い耐食性を十分確保することに成功した。
は,検討を重ねた結果,鋼板としてIF鋼(格子間固溶元
素のない鋼)をベースとして,耐食性を向上させる元素
として,P ,Cu,Niの元素を添加し,さらに耐食性を付
与する元素として特にSnに注目してSnを添加した耐食性
に優れた深絞り用鋼板の少なくとも一方の表面に,Ni-P
系合金めっき層もしくはさらにW,Mo,Cr,Cuの一種または
二種以上を含有するNi-P系合金めっき層を形成し,非酸
化性雰囲気で熱処理を施すことにより,鋼板素地とめっ
き層の界面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形
成した後,ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,N
i,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種
または二種以上を合金あるいは分散粒子として含有する
亜鉛系めっき層を形成することによって,薄目付で非常
に高い耐食性を十分確保することに成功した。
【0006】
【課題を解決するための手段】而してその要旨は以下の
通りである。 1 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板の少なく
とも一方の表面に,Fe-Ni-P を主成分とする拡散合金領
域を有し,さらにこの上に,ZnめっきもしくはZnをマト
リックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属また
は酸化物の一種または二種以上を合金あるいは分散粒子
として含有する亜鉛系めっき層を有する薄目付で優れた
耐食性と深絞り性を有する表面処理鋼板。 2 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板の少なく
とも一方の表面に,Fe-Ni-P を主成分としW,Mo,Cr,Cuの
一種または二種以上を含有する拡散合金層領域を有し,
さらにこの上に,ZnめっきもしくはZnをマトリックスと
し,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の
一種または二種以上を合金あるいは分散粒子として含有
する亜鉛系めっき層を有する薄目付で優れた耐食性と深
絞り性を有する表面処理鋼板。 3 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板を,酸洗
しスケールを除去後焼鈍の前に,または酸洗し冷間圧延
した後焼鈍の前に,前記鋼板の少なくとも一方の表面
に,電気めっきまたは無電解めっきによってPを8 〜18
重量% 含有するNi-P系合金めっきを施し,非酸化性雰囲
気で500 〜880℃で拡散熱処理を行い,鋼板素地表面にF
e-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形成し,さらに
この上に,電気めっき法または溶融めっき法によって,
ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,M
n,Ti,Mo,Si,Al の金属または酸化物の一種または二種以
上を合金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系めっき
層を形成することを特徴とする,薄目付けで優れた耐食
性と深絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 4 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板を,酸洗
しスケールを除去後焼鈍の前に,または酸洗し冷間圧延
した後焼鈍の前に,前記鋼板の少なくとも一方の表面
に,電気めっきまたは無電解めっきによってPを8 〜18
重量% ,W,Mo,Cr,Cuの一種または二種以上を15重量% 以
下の範囲で含有するNi-P系合金めっきを施し,非酸化性
雰囲気で500 〜880 ℃で拡散熱処理を行い,鋼板素地表
面にFe-Ni-P を主成分としW,Mo,Cr ,Cu の一種または二
種以上を含有する拡散合金領域を形成し,さらにこの上
に,電気めっき法または溶融めっき法によって,Znめっ
きもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,
Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種または二種以上を合
金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系めっき層を形
成することを特徴とする,薄目付けで優れた耐食性と深
絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 5 )スラブを熱間圧延して前述した鋼板を用意する際
に,Ar3 点以上で熱圧し,巻取り温度(CT;℃) として,
610 −2000×Sn≦CT( ℃) ≦710 −2000×Snの範囲で熱
延鋼板を巻取る工程と,70〜90% の圧下率で冷間圧延す
る工程を有する,請求項1 ,2 に示した薄目付けで優れ
た耐食性と深絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 6 )鋼板を非酸化性雰囲気で熱処理する際に,連続焼鈍
炉によって加熱することによって鋼板素地とめっき層の
界面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形成する
ことを特徴とする,薄目付けで優れた耐食性と深絞り性
を有する表面処理鋼板の製造方法。
通りである。 1 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板の少なく
とも一方の表面に,Fe-Ni-P を主成分とする拡散合金領
域を有し,さらにこの上に,ZnめっきもしくはZnをマト
リックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属また
は酸化物の一種または二種以上を合金あるいは分散粒子
として含有する亜鉛系めっき層を有する薄目付で優れた
耐食性と深絞り性を有する表面処理鋼板。 2 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板の少なく
とも一方の表面に,Fe-Ni-P を主成分としW,Mo,Cr,Cuの
一種または二種以上を含有する拡散合金層領域を有し,
さらにこの上に,ZnめっきもしくはZnをマトリックスと
し,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の
一種または二種以上を合金あるいは分散粒子として含有
する亜鉛系めっき層を有する薄目付で優れた耐食性と深
絞り性を有する表面処理鋼板。 3 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板を,酸洗
しスケールを除去後焼鈍の前に,または酸洗し冷間圧延
した後焼鈍の前に,前記鋼板の少なくとも一方の表面
に,電気めっきまたは無電解めっきによってPを8 〜18
重量% 含有するNi-P系合金めっきを施し,非酸化性雰囲
気で500 〜880℃で拡散熱処理を行い,鋼板素地表面にF
e-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形成し,さらに
この上に,電気めっき法または溶融めっき法によって,
ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,M
n,Ti,Mo,Si,Al の金属または酸化物の一種または二種以
上を合金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系めっき
層を形成することを特徴とする,薄目付けで優れた耐食
性と深絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 4 )重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.
05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.
1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.
2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であ
り,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,N
b:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有し,
残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板を,酸洗
しスケールを除去後焼鈍の前に,または酸洗し冷間圧延
した後焼鈍の前に,前記鋼板の少なくとも一方の表面
に,電気めっきまたは無電解めっきによってPを8 〜18
重量% ,W,Mo,Cr,Cuの一種または二種以上を15重量% 以
下の範囲で含有するNi-P系合金めっきを施し,非酸化性
雰囲気で500 〜880 ℃で拡散熱処理を行い,鋼板素地表
面にFe-Ni-P を主成分としW,Mo,Cr ,Cu の一種または二
種以上を含有する拡散合金領域を形成し,さらにこの上
に,電気めっき法または溶融めっき法によって,Znめっ
きもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,
Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種または二種以上を合
金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系めっき層を形
成することを特徴とする,薄目付けで優れた耐食性と深
絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 5 )スラブを熱間圧延して前述した鋼板を用意する際
に,Ar3 点以上で熱圧し,巻取り温度(CT;℃) として,
610 −2000×Sn≦CT( ℃) ≦710 −2000×Snの範囲で熱
延鋼板を巻取る工程と,70〜90% の圧下率で冷間圧延す
る工程を有する,請求項1 ,2 に示した薄目付けで優れ
た耐食性と深絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 6 )鋼板を非酸化性雰囲気で熱処理する際に,連続焼鈍
炉によって加熱することによって鋼板素地とめっき層の
界面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形成する
ことを特徴とする,薄目付けで優れた耐食性と深絞り性
を有する表面処理鋼板の製造方法。
【0007】
【作用】以下に本発明について詳細に説明する。本発明
で適用される鋼板は,P,Cu,Ni の添加をした鋼に,耐食
性をさらに向上させる元素としてSnを添加することによ
り,IF鋼をベースに耐食性及び加工性を十分確保するこ
とに成功したものであり以下の如くである。上記のよう
に鋼成分(以下において成分はすべて重量% である)を
限定した理由について述べると以下の如くである。
で適用される鋼板は,P,Cu,Ni の添加をした鋼に,耐食
性をさらに向上させる元素としてSnを添加することによ
り,IF鋼をベースに耐食性及び加工性を十分確保するこ
とに成功したものであり以下の如くである。上記のよう
に鋼成分(以下において成分はすべて重量% である)を
限定した理由について述べると以下の如くである。
【0008】C :0.002 〜0.01% とする C は優れた機械的特性を保つためには少ないほうがよ
い。したがって本発明の効果を損なわない範囲として,
その上限を0.01% に限定するが,好ましくは0.006%であ
る。また下限については,過度に極低C 化しても加工性
がさほど向上しないことに加え,極低C 化するために,
他の元素を添加する必要があり,そのためコスト上昇を
伴うので0.002%とする。
い。したがって本発明の効果を損なわない範囲として,
その上限を0.01% に限定するが,好ましくは0.006%であ
る。また下限については,過度に極低C 化しても加工性
がさほど向上しないことに加え,極低C 化するために,
他の元素を添加する必要があり,そのためコスト上昇を
伴うので0.002%とする。
【0009】Si:1%以下とする。Siはプレス性形成を劣
化させることなく,固溶強化元素として鋼板の強化に寄
与する。しかしながら1%を越えて含有すると熱間圧延の
加熱時に発生するスケール量が著しくなるばかりか,過
剰に添加すると鋼板の深絞り性を劣化させ,さらに化成
処理性を悪化させるので1%を上限とした。
化させることなく,固溶強化元素として鋼板の強化に寄
与する。しかしながら1%を越えて含有すると熱間圧延の
加熱時に発生するスケール量が著しくなるばかりか,過
剰に添加すると鋼板の深絞り性を劣化させ,さらに化成
処理性を悪化させるので1%を上限とした。
【0010】Mn:0.05〜1%とする。Mnは不可避的に含ま
れるS を固定し,赤熱脆性を防ぐのに必要な元素である
ためその下限を0.05% とした。また1%を越えて含有する
とランクフォード値を著しく劣化させ,しかもコスト的
にも不利であるので,その上限を1%とした。
れるS を固定し,赤熱脆性を防ぐのに必要な元素である
ためその下限を0.05% とした。また1%を越えて含有する
とランクフォード値を著しく劣化させ,しかもコスト的
にも不利であるので,その上限を1%とした。
【0011】P :0.02〜0.1%とする。P は最も安価に鋼
を強化できる元素であると共に,鋼板自体の耐食性を向
上させる元素である。IF鋼をベースとして,0.1%を越え
て含有させると,結果的に高強度化すると共に,粒界に
偏析しやすくなり,二次加工劣化の問題が顕在化するた
め,0.1%以下に限定した,一方耐食性を付与するには,
0.02% の添加が必要であり,これを下限とした。
を強化できる元素であると共に,鋼板自体の耐食性を向
上させる元素である。IF鋼をベースとして,0.1%を越え
て含有させると,結果的に高強度化すると共に,粒界に
偏析しやすくなり,二次加工劣化の問題が顕在化するた
め,0.1%以下に限定した,一方耐食性を付与するには,
0.02% の添加が必要であり,これを下限とした。
【0012】S :0.01% 以下とする。S は0.01% を越え
て含有すると鋼の延性を劣化させ,耐食性に悪影響を及
ぼすため0.01% 以下とした。好ましくは0.007%以下であ
る。
て含有すると鋼の延性を劣化させ,耐食性に悪影響を及
ぼすため0.01% 以下とした。好ましくは0.007%以下であ
る。
【0013】sol.Al:0.1%以下とする。Alは脱酸および
N の固定のために必要であるが,多量に添加するとコス
トの上昇をもたらすとともに,アルミナ系介在物が増加
して表面性状が劣化するので0.1%以下とした,好ましく
は0.06% 以下である。
N の固定のために必要であるが,多量に添加するとコス
トの上昇をもたらすとともに,アルミナ系介在物が増加
して表面性状が劣化するので0.1%以下とした,好ましく
は0.06% 以下である。
【0014】N :0.004%以下とする。N は高いランクフ
ォード値を得るためには,少ないほうが望ましいが,本
発明の効果を損なわない範囲として,その上限を0.004%
以下とした。
ォード値を得るためには,少ないほうが望ましいが,本
発明の効果を損なわない範囲として,その上限を0.004%
以下とした。
【0015】Cu:0.2 〜0.5%とする。CuはP と複合添加
される場合に,鋼板自体の耐食性を向上させる元素であ
り,0.2%以上でその効果が得られる。過剰に添加すると
深絞り性を劣化させるばかりでなく,熱延時の表面疵ま
たはSnとの共存により,熱延時の熱間割れが発生しやす
くなるため,その上限を0.5%とする。
される場合に,鋼板自体の耐食性を向上させる元素であ
り,0.2%以上でその効果が得られる。過剰に添加すると
深絞り性を劣化させるばかりでなく,熱延時の表面疵ま
たはSnとの共存により,熱延時の熱間割れが発生しやす
くなるため,その上限を0.5%とする。
【0016】Ni:0.1 〜0.5%とする。Niは,Cuが添加さ
れた場合の表面疵を減少させ,さらに耐食性を高めるの
に有効な元素でである。しかしながら過剰に添加すると
深絞り性の劣化,コストの上昇を招くので,その下限値
を0.1%とし,上限を0.5%とした,B :0.0005〜0.002%と
する。
れた場合の表面疵を減少させ,さらに耐食性を高めるの
に有効な元素でである。しかしながら過剰に添加すると
深絞り性の劣化,コストの上昇を招くので,その下限値
を0.1%とし,上限を0.5%とした,B :0.0005〜0.002%と
する。
【0017】B は粒界に偏析して粒界を強化する作用を
有する。とくにIF鋼をベースとして, P を添加する場
合,二次加工脆化の問題を回避するために,添加は必須
である。0.0005% 未満ではその効果が小さく,0.002%を
越えて含有すると再結晶温度の上昇およびランクフォー
ド値の低下と行った欠点が生ずるために,この範囲に限
定した。
有する。とくにIF鋼をベースとして, P を添加する場
合,二次加工脆化の問題を回避するために,添加は必須
である。0.0005% 未満ではその効果が小さく,0.002%を
越えて含有すると再結晶温度の上昇およびランクフォー
ド値の低下と行った欠点が生ずるために,この範囲に限
定した。
【0018】Ti:0.005 〜0.1%とする。Tiは鋼中C の固
定を行い,ランクフォード値を向上させる作用がある。
即ち0.005%未満ではその効果が乏しく,一方多量に添加
するとコストの上昇を招くだけでなく,表面欠陥の原因
や化成処理性を劣化させるので,その上限を0.1%とす
る。
定を行い,ランクフォード値を向上させる作用がある。
即ち0.005%未満ではその効果が乏しく,一方多量に添加
するとコストの上昇を招くだけでなく,表面欠陥の原因
や化成処理性を劣化させるので,その上限を0.1%とす
る。
【0019】Nb:0.002 〜0.05% とする。NbはTiと同様
にC の固定を行う性質が有り,Tiとの複合添加によりさ
らにランクフォード値が上昇する,即ち0.002%未満では
その効果が乏しく,多量に添加するとコストの上昇を招
くので上限を0.05% に限定する。
にC の固定を行う性質が有り,Tiとの複合添加によりさ
らにランクフォード値が上昇する,即ち0.002%未満では
その効果が乏しく,多量に添加するとコストの上昇を招
くので上限を0.05% に限定する。
【0020】Sn:0.002 〜0.05% であり,かつ2 ≦1000
×Sn×(2×P +Cu+Ni) ≦20を満たすSn量とする。Snは
前述の通り本発明において重要な元素であり,鋼板の耐
食性を向上させるためには添加は必須である。0.05% を
越えて含有させると,熱間延性が低下するばかりか鋼板
の延性および深絞り性も低下させるので0.05% を上限と
した,またSnによる耐食性向上効果を得るために,0.00
2%を下限とした。一方Sn含有量は2≦1000×Sn×(2×P
+Cu+Ni) ≦20で示される関係式により限定される。
×Sn×(2×P +Cu+Ni) ≦20を満たすSn量とする。Snは
前述の通り本発明において重要な元素であり,鋼板の耐
食性を向上させるためには添加は必須である。0.05% を
越えて含有させると,熱間延性が低下するばかりか鋼板
の延性および深絞り性も低下させるので0.05% を上限と
した,またSnによる耐食性向上効果を得るために,0.00
2%を下限とした。一方Sn含有量は2≦1000×Sn×(2×P
+Cu+Ni) ≦20で示される関係式により限定される。
【0021】次に,この2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+N
i) ≦20の限定理由を述べる。この限定は以下の実験に
より明らかとなった。以下成分組成は重量% である。 C :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.05〜1%,P :
0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.1%以下,N :
0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.2 〜0.5%,N
i:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であり,前記組成間
に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+Ni) ≦20を満足する関
係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,Nb:0.002 〜0.05% の何
れか一種または二種を含有し,残部が鉄および不可避不
純物成分からなる鋼板の少なくとも一方の表面に,Fe-N
i-P を主成分としW,Mo,Cr,Cuの一種または二種以上を含
有する拡散合金層を有する冷延鋼板の耐食性を調査し
た。
i) ≦20の限定理由を述べる。この限定は以下の実験に
より明らかとなった。以下成分組成は重量% である。 C :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.05〜1%,P :
0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.1%以下,N :
0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.2 〜0.5%,N
i:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05%であり,前記組成間
に,2 ≦1000×Sn×(2×P +Cu+Ni) ≦20を満足する関
係を有し,Ti:0.005 〜0.1%,Nb:0.002 〜0.05% の何
れか一種または二種を含有し,残部が鉄および不可避不
純物成分からなる鋼板の少なくとも一方の表面に,Fe-N
i-P を主成分としW,Mo,Cr,Cuの一種または二種以上を含
有する拡散合金層を有する冷延鋼板の耐食性を調査し
た。
【0022】耐食性の評価は,乾湿繰り返しに塩水噴霧
を組み合わせた腐食環境で60日間経過後の無塗装鋼板の
腐食深さを測定した。平均腐食深さと鋼の成分組成との
関係を示すパラメータとして,1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) を用い,鋼板の平均腐食深さ及びランクフォード値
(rm)との関係を図1 に示す。図1 から明らかなように,
耐食性と深絞り性はSn,P,Cu,及びNiの含有量に強く依存
することがわかる。
を組み合わせた腐食環境で60日間経過後の無塗装鋼板の
腐食深さを測定した。平均腐食深さと鋼の成分組成との
関係を示すパラメータとして,1000×Sn×(2×P +Cu+
Ni) を用い,鋼板の平均腐食深さ及びランクフォード値
(rm)との関係を図1 に示す。図1 から明らかなように,
耐食性と深絞り性はSn,P,Cu,及びNiの含有量に強く依存
することがわかる。
【0023】図1 により,1000×Sn×(2×P +Cu+Ni)
が2 以上であるとき,焼鈍方法によらず耐食性が良好に
なることがわかる。しかし,20を越すとき,耐食性を付
与する元素の添加量が増えるため,ランクフォード値が
劣化する。従って,耐食性と深絞り性を共に満足させる
ことが不可能となる。このため,Sn量は2 ≦1000×Sn×
(2×P +Cu+Ni) ≦20で示される関係式に限定される。
が2 以上であるとき,焼鈍方法によらず耐食性が良好に
なることがわかる。しかし,20を越すとき,耐食性を付
与する元素の添加量が増えるため,ランクフォード値が
劣化する。従って,耐食性と深絞り性を共に満足させる
ことが不可能となる。このため,Sn量は2 ≦1000×Sn×
(2×P +Cu+Ni) ≦20で示される関係式に限定される。
【0024】このように,Sn,P,Cu,及びNiの含有量が焼
鈍の種別によらず耐食性に大きく影響することから,S
n,P,Cu,及びNi含有量のバランスのとれた適正な組合せ
が,優れた耐食性に寄与することが判った。
鈍の種別によらず耐食性に大きく影響することから,S
n,P,Cu,及びNi含有量のバランスのとれた適正な組合せ
が,優れた耐食性に寄与することが判った。
【0025】上記のような鋼成分で十分鋼板自体に耐食
性を具備しているが,苛酷な環境化に於て使用する自動
車用鋼板に対してはまだ不十分である。而して上記の鋼
板に対してさらなる耐食性を付与するため,本発明では
上記の鋼板にFe-Ni-P 拡散合金めっき層を形成する。P
を8 〜18重量% 含有するNi-P合金めっきはアモルファス
に近い構造をとり,この様なめっき層を有する鋼板を熱
処理すると一般の結晶性のめっき皮膜の場合に比較して
均一な拡散合金層が短期間のうちに形成される。このよ
うな拡散層は下地鋼を腐食から保護するとともにひとた
び,下地鋼板の腐食が開始された後には形成される鉄の
腐食生成物を素早く緻密なものとする。この結果,従来
の技術では得られなかった優れた耐食性を得ることがで
きる。
性を具備しているが,苛酷な環境化に於て使用する自動
車用鋼板に対してはまだ不十分である。而して上記の鋼
板に対してさらなる耐食性を付与するため,本発明では
上記の鋼板にFe-Ni-P 拡散合金めっき層を形成する。P
を8 〜18重量% 含有するNi-P合金めっきはアモルファス
に近い構造をとり,この様なめっき層を有する鋼板を熱
処理すると一般の結晶性のめっき皮膜の場合に比較して
均一な拡散合金層が短期間のうちに形成される。このよ
うな拡散層は下地鋼を腐食から保護するとともにひとた
び,下地鋼板の腐食が開始された後には形成される鉄の
腐食生成物を素早く緻密なものとする。この結果,従来
の技術では得られなかった優れた耐食性を得ることがで
きる。
【0026】P が8 重量% 未満ではNi-P合金めっきは結
晶質であり,P の分布も均一でない。このため,熱処理
を受けたときに形成される拡散合金領域の組成が均一で
なく,前記下地生成錆の緻密性への寄与が十分でなく,
優れた耐食性を得ることができない。一方P が18重量%
超ではNi-P合金めっきは脆くなりその密着性が低下す
る。このため,熱処理などの過程でめっき剥離を生じや
すい。このようなことから,本発明における鋼板に形成
するめっき層のP 含有率は8 〜18重量% とした。望まし
い範囲は8 〜15重量% であり,より望ましい範囲は10〜
13重量% である。
晶質であり,P の分布も均一でない。このため,熱処理
を受けたときに形成される拡散合金領域の組成が均一で
なく,前記下地生成錆の緻密性への寄与が十分でなく,
優れた耐食性を得ることができない。一方P が18重量%
超ではNi-P合金めっきは脆くなりその密着性が低下す
る。このため,熱処理などの過程でめっき剥離を生じや
すい。このようなことから,本発明における鋼板に形成
するめっき層のP 含有率は8 〜18重量% とした。望まし
い範囲は8 〜15重量% であり,より望ましい範囲は10〜
13重量% である。
【0027】また,Ni-PにさらにW,Mo,Cr,Cuの一種また
は二種以上を15重量% 以下の範囲で複合化したNi-P系合
金めっきとして使用することもできる。W,Mo,Cr,Cuはい
ずれも,鋼の腐食に対しインヒビター的な役割をもつと
と同時に,Ni,P との相乗効果で初期錆の緻密性,安定
性を一層向上させる効果を有する。W,Mo,Cr,Cuの含有率
についてはその合計値で15重量% 以下であることが望ま
しい。W,Mo,Cr,Cuの合計含有率の増加と共に耐食性は向
上するが,その合計値が15重量% を超えるとその密着性
が低下するため,その後の過程でめっき剥離を生じやす
い。従って,W,Mo,Cr,Cuの含有率については合計値とし
て15重量% とした。W,Mo,Cr,Cuの含有効果を発揮するた
めには,その下限は0.5 重量% 以上が望ましい。
は二種以上を15重量% 以下の範囲で複合化したNi-P系合
金めっきとして使用することもできる。W,Mo,Cr,Cuはい
ずれも,鋼の腐食に対しインヒビター的な役割をもつと
と同時に,Ni,P との相乗効果で初期錆の緻密性,安定
性を一層向上させる効果を有する。W,Mo,Cr,Cuの含有率
についてはその合計値で15重量% 以下であることが望ま
しい。W,Mo,Cr,Cuの合計含有率の増加と共に耐食性は向
上するが,その合計値が15重量% を超えるとその密着性
が低下するため,その後の過程でめっき剥離を生じやす
い。従って,W,Mo,Cr,Cuの含有率については合計値とし
て15重量% とした。W,Mo,Cr,Cuの含有効果を発揮するた
めには,その下限は0.5 重量% 以上が望ましい。
【0028】また,このNi-P系合金めっき層のめっき量
については特に規定しないが,0.1〜8g/m2 の範囲が望
ましい。0.1g/m2 未満では耐食性向上効果が十分でな
く,8g/m2 超ではめっき層の加工性が低下し剥離しやす
くなるとともに,めっき量を多くするためにラインスピ
ードも遅くする必要があり生産効率上不利となる。この
ままでも,耐穴あき性は良好であるが,跳ね石などによ
る外面塗装疵からの赤錆発生の抑止効果は不十分であ
る。
については特に規定しないが,0.1〜8g/m2 の範囲が望
ましい。0.1g/m2 未満では耐食性向上効果が十分でな
く,8g/m2 超ではめっき層の加工性が低下し剥離しやす
くなるとともに,めっき量を多くするためにラインスピ
ードも遅くする必要があり生産効率上不利となる。この
ままでも,耐穴あき性は良好であるが,跳ね石などによ
る外面塗装疵からの赤錆発生の抑止効果は不十分であ
る。
【0029】そこで上記鋼板に更に塗装後の耐食性を付
与するため,ZnもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,
Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種または
二種以上を合金あるいは分散粒子として含有するめっき
を施す。これらのめっきはいずれもめっきの犠牲防食作
用により,めっき腐食過程において耐食性に寄与する
が,下地の腐食時においても,Znマトリックス中に存在
する成分とNi,P などの拡散層成分との相乗効果によ
り,下地鉄の錆安定化,緻密化に効果を示す。亜鉛系め
っきの付着量は5 〜60 g/m2 であることが望ましい。付
着量が少なすぎると良好な耐食性が得られず,多すぎる
とめっき層の加工性が低下するうえ,コスト増につなが
る。最も望ましい付着量の範囲は5 〜45 g/m2 である。
与するため,ZnもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,
Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種または
二種以上を合金あるいは分散粒子として含有するめっき
を施す。これらのめっきはいずれもめっきの犠牲防食作
用により,めっき腐食過程において耐食性に寄与する
が,下地の腐食時においても,Znマトリックス中に存在
する成分とNi,P などの拡散層成分との相乗効果によ
り,下地鉄の錆安定化,緻密化に効果を示す。亜鉛系め
っきの付着量は5 〜60 g/m2 であることが望ましい。付
着量が少なすぎると良好な耐食性が得られず,多すぎる
とめっき層の加工性が低下するうえ,コスト増につなが
る。最も望ましい付着量の範囲は5 〜45 g/m2 である。
【0030】 次に本発明における製造条件について説
明する。本発明は熱延条件,焼鈍条件によらずその作用
効果があるが,生産性の高い連続焼鈍を用いる製造方法
が請求項3〜6の発明である。熱間圧延工程は,連続鋳
造機から直送された高温鋳片,または加熱によって得ら
れた高温鋳片,あるいは,鋼塊を分塊圧延して得られた
スラブを,その成分組成のAr3 変態点以上の温度で熱間
圧延を行う。Ar3 変態点未満では,焼鈍後のランクフォ
ード値が劣化するのでこの範囲に限定した。しかし,熱
間圧延潤滑が十分に行われる等の条件の下では,フェラ
イト域の熱間圧延の適用も本発明鋼の特性を損なうもの
ではない。
明する。本発明は熱延条件,焼鈍条件によらずその作用
効果があるが,生産性の高い連続焼鈍を用いる製造方法
が請求項3〜6の発明である。熱間圧延工程は,連続鋳
造機から直送された高温鋳片,または加熱によって得ら
れた高温鋳片,あるいは,鋼塊を分塊圧延して得られた
スラブを,その成分組成のAr3 変態点以上の温度で熱間
圧延を行う。Ar3 変態点未満では,焼鈍後のランクフォ
ード値が劣化するのでこの範囲に限定した。しかし,熱
間圧延潤滑が十分に行われる等の条件の下では,フェラ
イト域の熱間圧延の適用も本発明鋼の特性を損なうもの
ではない。
【0031】熱延の巻取り温度については,610 −2000
×Sn≦CT( ℃) ≦710 −2000×Snで規定される温度で巻
取る。Snはその特性上粒界に偏析しやすい元素として知
られており,粒界に著しく偏析するのを押さえるため
に,Sn添加量に応じた温度で巻取る必要がある。図2 は
CT+2000×Snをパラメータとし,粒界偏析指数との関係
を調べたもので,CT+2000×Snの増加に伴って粒界偏析
指数は増加する傾向にある。
×Sn≦CT( ℃) ≦710 −2000×Snで規定される温度で巻
取る。Snはその特性上粒界に偏析しやすい元素として知
られており,粒界に著しく偏析するのを押さえるため
に,Sn添加量に応じた温度で巻取る必要がある。図2 は
CT+2000×Snをパラメータとし,粒界偏析指数との関係
を調べたもので,CT+2000×Snの増加に伴って粒界偏析
指数は増加する傾向にある。
【0032】ここで,粒界偏析指数とは,添加したSn量
に対して粒界に偏析しているSnの比率を表したものであ
る。CT+2000×Snが610 未満では粒界偏析指数は小さ
く,粒界偏析は押さえられているが,逆にランクフォー
ド値が小さくなる。また710 を越す値では,ランクフォ
ード値は大きくなるが,粒界偏析指数も増大する。上記
いずれの場合でも,鋼板の特性は不適当であり,610 −
2000×Sn≦CT( ℃) ≦710 −2000×Snで規定される温度
範囲で巻き取ることが重要となる。
に対して粒界に偏析しているSnの比率を表したものであ
る。CT+2000×Snが610 未満では粒界偏析指数は小さ
く,粒界偏析は押さえられているが,逆にランクフォー
ド値が小さくなる。また710 を越す値では,ランクフォ
ード値は大きくなるが,粒界偏析指数も増大する。上記
いずれの場合でも,鋼板の特性は不適当であり,610 −
2000×Sn≦CT( ℃) ≦710 −2000×Snで規定される温度
範囲で巻き取ることが重要となる。
【0033】上記の熱延巻取り温度で巻取り,酸洗を行
った後の冷間圧延は,圧下率の上昇に伴い焼鈍後のラン
クフォード値は上昇するが,圧下率70% 未満では高いラ
ンクフォード値をえることは難しく,圧下率90% 以上で
はその効果が少ないので,この圧下範囲に限定した。
った後の冷間圧延は,圧下率の上昇に伴い焼鈍後のラン
クフォード値は上昇するが,圧下率70% 未満では高いラ
ンクフォード値をえることは難しく,圧下率90% 以上で
はその効果が少ないので,この圧下範囲に限定した。
【0034】Ni-P系めっきを行う工程は焼鈍前に行うも
のであるが,酸洗ライン出側にて酸洗に引き続いて冷間
圧延前に実施するか,もしくは,酸洗冷圧後めっきを行
ってもかまわない。特にこのめっきが,冷間圧延前の場
合は,めっき前の洗浄,めっき前の活性化処理としての
酸洗などが不要となるため有利である。
のであるが,酸洗ライン出側にて酸洗に引き続いて冷間
圧延前に実施するか,もしくは,酸洗冷圧後めっきを行
ってもかまわない。特にこのめっきが,冷間圧延前の場
合は,めっき前の洗浄,めっき前の活性化処理としての
酸洗などが不要となるため有利である。
【0035】Ni-P系合金めっき層の形成方法は種々考え
られるが,簡便性,および得られる膜質等の点で電気め
っきまたは無電解めっき(化学めっき)が望ましい。次
に,Ni-P系合金めっき層を施した鋼板を非酸化雰囲気で
熱処理して,鋼板素地とめっき層の界面にFe-Ni-P を主
成分とする拡散合金領域を形成する。拡散のための熱処
理は,冷間圧延後の通常の焼鈍設備で行うことが可能で
ある。特に生産性の高い連続焼鈍を用いる方法が望まし
い。ここで述べる連続焼鈍とは一般的な冷延鋼板用の連
続焼鈍設備ならびに溶融めっきラインの前処理設備とし
てある焼鈍設備を用いることができる。この時の,最高
到達温度であるが,これは500℃以上880 ℃以下,望ま
しくは800 ℃以上880 ℃以下であることが望ましい。50
0 ℃未満ではN i-P 系合金めっき層と鋼表面との拡散層
が十分に形成されず,腐食過程での緻密な錆形成が十分
でないため耐食性向上効果が小さい。またより高いラン
クフォード値を得るためには800 ℃以上が望ましく,好
ましくは820 ℃を下限とする。一方880 ℃超では熱処理
炉内ロールへのめっき金属のピックアップが生じやす
く,その結果表面キズ等の原因となりやすい。さらに88
0 ℃を超える温度で焼鈍すると,フェライト粒の粗大化
により,プレス成形後,肌荒れを起こしやすくなる。ま
た,この最高到達板温での保持時間は温度によっても異
なるが,1 から120 秒が望ましい。短すぎると十分な拡
散領域が形成されないため,耐食性の向上効果が現われ
ず,120 秒超では過度の拡散合金化によってこの界面層
がもろくなるため,めっき層の密着性,加工性が低下す
る。また,熱処理の際,300 〜400 ℃程度の温度で数分
程度の過時効処理が行われてもよい。熱処理により形成
される好適な拡散領域は深さが0.1 〜20μm程度であ
る。
られるが,簡便性,および得られる膜質等の点で電気め
っきまたは無電解めっき(化学めっき)が望ましい。次
に,Ni-P系合金めっき層を施した鋼板を非酸化雰囲気で
熱処理して,鋼板素地とめっき層の界面にFe-Ni-P を主
成分とする拡散合金領域を形成する。拡散のための熱処
理は,冷間圧延後の通常の焼鈍設備で行うことが可能で
ある。特に生産性の高い連続焼鈍を用いる方法が望まし
い。ここで述べる連続焼鈍とは一般的な冷延鋼板用の連
続焼鈍設備ならびに溶融めっきラインの前処理設備とし
てある焼鈍設備を用いることができる。この時の,最高
到達温度であるが,これは500℃以上880 ℃以下,望ま
しくは800 ℃以上880 ℃以下であることが望ましい。50
0 ℃未満ではN i-P 系合金めっき層と鋼表面との拡散層
が十分に形成されず,腐食過程での緻密な錆形成が十分
でないため耐食性向上効果が小さい。またより高いラン
クフォード値を得るためには800 ℃以上が望ましく,好
ましくは820 ℃を下限とする。一方880 ℃超では熱処理
炉内ロールへのめっき金属のピックアップが生じやす
く,その結果表面キズ等の原因となりやすい。さらに88
0 ℃を超える温度で焼鈍すると,フェライト粒の粗大化
により,プレス成形後,肌荒れを起こしやすくなる。ま
た,この最高到達板温での保持時間は温度によっても異
なるが,1 から120 秒が望ましい。短すぎると十分な拡
散領域が形成されないため,耐食性の向上効果が現われ
ず,120 秒超では過度の拡散合金化によってこの界面層
がもろくなるため,めっき層の密着性,加工性が低下す
る。また,熱処理の際,300 〜400 ℃程度の温度で数分
程度の過時効処理が行われてもよい。熱処理により形成
される好適な拡散領域は深さが0.1 〜20μm程度であ
る。
【0036】また熱処理を行う際に,直火式加熱炉によ
って昇温速度を50℃/sec以上で加熱する製造方法がよ
い。なお,Ni-P系合金めっき層を熱処理すると,その一
部が拡散合金層を形成して,鋼板/拡散合金域/Ni-P系
合金めっき層の構成となる場合と,その全てが拡散合金
層を形成して,鋼板/拡散合金域の構成となる場合があ
るが,本発明はいずれも含む。
って昇温速度を50℃/sec以上で加熱する製造方法がよ
い。なお,Ni-P系合金めっき層を熱処理すると,その一
部が拡散合金層を形成して,鋼板/拡散合金域/Ni-P系
合金めっき層の構成となる場合と,その全てが拡散合金
層を形成して,鋼板/拡散合金域の構成となる場合があ
るが,本発明はいずれも含む。
【0037】熱処理の後に,必要により適宜な条件で調
質圧延が行われる。この様に処理された鋼板は亜鉛系め
っきラインにおいてさらに亜鉛系電気めっきまたは亜鉛
系溶融めっきが施される。
質圧延が行われる。この様に処理された鋼板は亜鉛系め
っきラインにおいてさらに亜鉛系電気めっきまたは亜鉛
系溶融めっきが施される。
【0038】亜鉛系電気めっき浴については広く使用さ
れている硫酸浴,塩化物浴等を使用できる。さらに,よ
り高耐食性を必要とされる場合には,亜鉛系めっき層の
上にさらにクロメート処理を行い,その上に有機複合樹
脂を付与することもできる。この時,クロメート処理方
法としては,反応型,電解型,塗布型のいずれも適用可
能である。また,クロメート皮膜中にアクリル樹脂など
の有機物,シリカ,アルミナ等の酸化物コロイド,モリ
ブデン酸等の酸,塩類,その他防錆強化成分を含有させ
てもよい。クロメート皮膜上に形成される有機樹脂皮膜
は,ベース樹脂としてエポキシ樹脂等を用いることがで
き,さらに10〜60重量% 程度のシリカ,クロム酸塩等の
防錆添加剤が含有されていることが望ましい。このよう
な耐食性と深絞り性とをともに具備した冷延鋼板は,自
動車用材料としてきわめて有用な鋼板である。
れている硫酸浴,塩化物浴等を使用できる。さらに,よ
り高耐食性を必要とされる場合には,亜鉛系めっき層の
上にさらにクロメート処理を行い,その上に有機複合樹
脂を付与することもできる。この時,クロメート処理方
法としては,反応型,電解型,塗布型のいずれも適用可
能である。また,クロメート皮膜中にアクリル樹脂など
の有機物,シリカ,アルミナ等の酸化物コロイド,モリ
ブデン酸等の酸,塩類,その他防錆強化成分を含有させ
てもよい。クロメート皮膜上に形成される有機樹脂皮膜
は,ベース樹脂としてエポキシ樹脂等を用いることがで
き,さらに10〜60重量% 程度のシリカ,クロム酸塩等の
防錆添加剤が含有されていることが望ましい。このよう
な耐食性と深絞り性とをともに具備した冷延鋼板は,自
動車用材料としてきわめて有用な鋼板である。
【0039】
【実施例】本発明の具体的な実施例について以下に説明
するが,本発明はむろんこの実施例に限定するものでは
ないことは当然である。なお耐食性,塗装性の評価は,
いずれの実施例においても,作成した試験材を,以下に
示す方法にて評価を行った。 (評価方法・基準) (1) 耐食性:乾湿繰り返しに塩水噴霧を組み合わせた腐
食環境で1 日1 サイクルの腐食試験を行い,試験後の腐
食深さを測定し,以下の基準で評価した。
するが,本発明はむろんこの実施例に限定するものでは
ないことは当然である。なお耐食性,塗装性の評価は,
いずれの実施例においても,作成した試験材を,以下に
示す方法にて評価を行った。 (評価方法・基準) (1) 耐食性:乾湿繰り返しに塩水噴霧を組み合わせた腐
食環境で1 日1 サイクルの腐食試験を行い,試験後の腐
食深さを測定し,以下の基準で評価した。
【0040】○ 最大浸食深さが0.1 mm以下 △ 最大浸食深さが0.1 mm超,0.2 mm以下 × 最大浸食深さが0.2 mm超 (2) 塗装性:リン酸塩処理を行い,カチオンタイプの電
着塗装を施した鋼板にカッターナイフで素地まで達する
傷をいれ,(1) と同様の腐食環境に100 日間さらした。
この傷部からの塗装のふくれを観察し,以下の基準で評
価した。
着塗装を施した鋼板にカッターナイフで素地まで達する
傷をいれ,(1) と同様の腐食環境に100 日間さらした。
この傷部からの塗装のふくれを観察し,以下の基準で評
価した。
【0041】○ 片側の最大ふくれ幅が1 mm以下 △ 片側の最大ふくれ幅が1 mm超,3 mm以下 × 片側の最大ふくれ幅が3 mm超 (3) 加工性:180 度曲げ試験で曲げ先端部のめっき皮膜
の損傷状況を観察し,以下の基準で評価した。
の損傷状況を観察し,以下の基準で評価した。
【0042】○ 損傷ゼロもしくは微細クラックが発生
する程度 △ 大きなクラックの発生またはめっき片の剥離を部分
的に生じる × 広範囲にめっき剥離が認められる 実施例1 表1 に示す化学組成の鋼を溶製し,スラブとしたものを
加熱温度1200℃,仕上温度900 ℃,巻取温度650 ℃の条
件下で熱間圧延により4.0 mm厚の熱延板に仕上げた。
する程度 △ 大きなクラックの発生またはめっき片の剥離を部分
的に生じる × 広範囲にめっき剥離が認められる 実施例1 表1 に示す化学組成の鋼を溶製し,スラブとしたものを
加熱温度1200℃,仕上温度900 ℃,巻取温度650 ℃の条
件下で熱間圧延により4.0 mm厚の熱延板に仕上げた。
【0043】次に,酸洗後,冷間圧延を施して0.8 mmと
したものに,P 含有率12重量% ,付着量1g/m2 のNi-Pめ
っきを行ったものを,焼鈍方法として箱焼鈍は700 ℃,
連続焼鈍は850 ℃の二種類で焼鈍を行った。次に0.5%の
調質圧延を行った後,試験片を採取して引っ張り試験を
行った。さらに表6 に示す亜鉛系めっき(No.I)を行っ
て,上記に示した耐食性を調査した。実施例の結果を表
2 に示す。表2 から本発明の鋼は比較鋼に対してランク
フォード値は高く,また優れた耐食性を示している。
したものに,P 含有率12重量% ,付着量1g/m2 のNi-Pめ
っきを行ったものを,焼鈍方法として箱焼鈍は700 ℃,
連続焼鈍は850 ℃の二種類で焼鈍を行った。次に0.5%の
調質圧延を行った後,試験片を採取して引っ張り試験を
行った。さらに表6 に示す亜鉛系めっき(No.I)を行っ
て,上記に示した耐食性を調査した。実施例の結果を表
2 に示す。表2 から本発明の鋼は比較鋼に対してランク
フォード値は高く,また優れた耐食性を示している。
【0044】実施例2 表1 に示す本発明の鋼(鋼番:4,9,15,19 )について,
P 含有率12重量% ,付着量1g/m2 のNi-Pめっきを行った
ものを,表3 に示す種々の熱延巻取温度,冷間圧延率,
焼鈍温度の条件で製造し,その鋼板の材質及び耐食性を
調べた。その結果を表4 に示す。表4 から本発明の製造
方法で製造された鋼板はいずれもランクフォード値は1.
6 以上で優れた耐食性を示している。
P 含有率12重量% ,付着量1g/m2 のNi-Pめっきを行った
ものを,表3 に示す種々の熱延巻取温度,冷間圧延率,
焼鈍温度の条件で製造し,その鋼板の材質及び耐食性を
調べた。その結果を表4 に示す。表4 から本発明の製造
方法で製造された鋼板はいずれもランクフォード値は1.
6 以上で優れた耐食性を示している。
【0045】実施例3 表1 に示す本発明の鋼(鋼番:4 )を溶製し,スラブと
したものを加熱温度1200℃,仕上温度900 ℃,巻取温度
650 ℃の条件下で熱間圧延により4.0 mm厚の熱延板に仕
上げた。
したものを加熱温度1200℃,仕上温度900 ℃,巻取温度
650 ℃の条件下で熱間圧延により4.0 mm厚の熱延板に仕
上げた。
【0046】次に,酸洗後,冷間圧延を施して0.8 mmと
したものに,表5 中に示す範囲でNi-Pめっきを行い800
〜880 ℃の温度範囲内で連続焼鈍した後,0.5%の調質圧
延を行い,表6 に示す亜鉛系めっきを行って試験片を作
成した。その結果を表7 〜表9 に示す。本発明の鋼板は
いずれも優れた耐食性,塗装性,加工性を示している。
したものに,表5 中に示す範囲でNi-Pめっきを行い800
〜880 ℃の温度範囲内で連続焼鈍した後,0.5%の調質圧
延を行い,表6 に示す亜鉛系めっきを行って試験片を作
成した。その結果を表7 〜表9 に示す。本発明の鋼板は
いずれも優れた耐食性,塗装性,加工性を示している。
【0047】実施例4 表1 に示す本発明の鋼(鋼番:4 )を溶製し,スラブと
したものを加熱温度1200℃,仕上温度900 ℃,巻取温度
650 ℃の条件下で熱間圧延により4.0 mm厚の熱延板に仕
上げた。
したものを加熱温度1200℃,仕上温度900 ℃,巻取温度
650 ℃の条件下で熱間圧延により4.0 mm厚の熱延板に仕
上げた。
【0048】次に,酸洗後,表5 中に示す範囲でNi-Pめ
っき(No. :A,B,C,M,N,O,T )を行った後,冷間圧延を
施して0.8 mmとしたものに,800 〜880 ℃の温度範囲内
で連続焼鈍し,0.5%の調質圧延を行って試験片を作成し
た。その結果を表10に示す。本発明の鋼板はいずれも優
れた耐食性,塗装性,加工性を示している。
っき(No. :A,B,C,M,N,O,T )を行った後,冷間圧延を
施して0.8 mmとしたものに,800 〜880 ℃の温度範囲内
で連続焼鈍し,0.5%の調質圧延を行って試験片を作成し
た。その結果を表10に示す。本発明の鋼板はいずれも優
れた耐食性,塗装性,加工性を示している。
【0049】
【発明の効果】鋼板としてIF鋼(格子間固溶元素のない
鋼)をベースとして,耐食性を向上させる元素として,
P ,Cu,Niの元素を添加し,さらに耐食性を付与する元
素として特にSnに注目してSnを添加した耐食性に優れた
深絞り用鋼板の少なくとも一方の表面に,Ni-P系合金め
っき層もしくはさらにW,Mo,Cr,Cuの一種または二種以上
を含有するNi-P系合金めっき層を形成し,非酸化性雰囲
気で熱処理を施すことにより,鋼板素地とめっき層の界
面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形成した
後,ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,C
o,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種または
二種以上を合金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系
めっき層を形成することによって,薄目付で非常に高い
耐食性を十分確保することができる。
鋼)をベースとして,耐食性を向上させる元素として,
P ,Cu,Niの元素を添加し,さらに耐食性を付与する元
素として特にSnに注目してSnを添加した耐食性に優れた
深絞り用鋼板の少なくとも一方の表面に,Ni-P系合金め
っき層もしくはさらにW,Mo,Cr,Cuの一種または二種以上
を含有するNi-P系合金めっき層を形成し,非酸化性雰囲
気で熱処理を施すことにより,鋼板素地とめっき層の界
面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形成した
後,ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,C
o,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種または
二種以上を合金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系
めっき層を形成することによって,薄目付で非常に高い
耐食性を十分確保することができる。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】
【表5】
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】
【表10】
【図1】1000×Sn×(2×P +Cu+Ni) と鋼板の平均腐食
深さおよびランクフォード値(rm)との関係を示す図
深さおよびランクフォード値(rm)との関係を示す図
【図2】CT+2000×Snと粒界偏析指数(% )およびラン
クフォード値(rm)との関係を示す図
クフォード値(rm)との関係を示す図
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C25D 15/02 C25D 15/02 Q // C23C 18/34 C23C 18/34 (72)発明者 森田 正哉 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 渡辺 豊文 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 塩原 幸光 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−116680(JP,A) 特開 平6−279921(JP,A) 特開 平6−306646(JP,A) 特開 平7−292437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 - 38/60 C21D 9/46 - 9/48 C21D 8/04 C23C 2/06,18/34,30/00 C25D 15/02
Claims (6)
- 【請求項1】 重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以
下,Mn:0.05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,
sol.Al:0.1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.00
2%,Cu:0.2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.
05%であり,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P
+Cu+Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜
0.1%,Nb:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含
有し,残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板の
少なくとも一方の表面に,Fe-Ni-P を主成分とする拡散
合金領域を有し,さらにこの上に,Znめっき層もしくは
Znをマトリックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの
金属または酸化物の一種または二種以上を合金あるいは
分散粒子として含有する亜鉛系めっき層を有する薄目付
で優れた耐食性と深絞り性を有する表面処理鋼板。 - 【請求項2】 重量% で C :0.002 〜0.01% ,Si:1%以下,Mn:0.05〜1%, P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,sol.Al:0.1%以下, N :0.004%以下,B :0.0005〜0.002%,Cu:0.2 〜0.5
%, Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.05% であり,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P +
Cu+Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜0.1
%,Nb:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含有
し,残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板の少
なくとも一方の表面に,Fe-Ni-P を主成分としW,Mo,Cr,
Cuの一種または二種以上を含有する拡散合金層領域を有
し,さらにこの上に,Znめっき層もしくはZnをマトリッ
クスとし,Ni,Fe,Co,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸
化物の一種または二種以上を合金あるいは分散粒子とし
て含有する亜鉛系めっき層を有する薄目付で優れた耐食
性と深絞り性を有する表面処理鋼板。 - 【請求項3】 重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以
下,Mn:0.05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,
sol.Al:0.1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.00
2%,Cu:0.2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.
05%であり,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P
+Cu+Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜
0.1%,Nb:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含
有し,残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板
を,酸洗しスケールを除去後焼鈍の前に,または酸洗し
冷間圧延した後焼鈍の前に,前記鋼板の少なくとも一方
の表面に,電気めっきまたは無電解めっきによってPを8
〜18重量% 含有するNi-P系合金めっきを施し,非酸化
性雰囲気で500 〜880℃で拡散熱処理を行い,鋼板素地
表面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領域を形成し,
さらにこの上に,電気めっき法または溶融めっき法によ
って,ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,C
o,Cr,Mn,Ti,Mo,Si,Al の金属または酸化物の一種または
二種以上を合金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系
めっき層を形成することを特徴とする,薄目付けで優れ
た耐食性と深絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 重量% でC :0.002 〜0.01% ,Si:1%以
下,Mn:0.05〜1%,P :0.02〜0.1%,S :0.01% 以下,
sol.Al:0.1%以下,N :0.004%以下,B :0.0005〜0.00
2%,Cu:0.2 〜0.5%,Ni:0.1 〜0.5%,Sn:0.002 〜0.
05%であり,さらに前記組成間に,2 ≦1000×Sn×(2×P
+Cu+Ni) ≦20を満足する関係を有し,Ti:0.005 〜
0.1%,Nb:0.002 〜0.05% の何れか一種または二種を含
有し,残部が鉄および不可避不純物成分からなる鋼板
を,酸洗しスケールを除去後焼鈍の前に,または酸洗し
冷間圧延した後焼鈍の前に,前記鋼板の少なくとも一方
の表面に,電気めっきまたは無電解めっきによってPを8
〜18重量% ,W,Mo,Cr,Cuの一種または二種以上を15重
量% 以下の範囲で含有するNi-P系合金めっきを施し,非
酸化性雰囲気で500 〜880 ℃で拡散熱処理を行い,鋼板
素地表面にFe-Ni-P を主成分としW,Mo,Cr ,Cu の一種ま
たは二種以上を含有する拡散合金領域を形成し,さらに
この上に,電気めっき法または溶融めっき法によって,
ZnめっきもしくはZnをマトリックスとし,Ni,Fe,Co,Cr,
Mn,Ti,Mo,Si,Alの金属または酸化物の一種または二種以
上を合金あるいは分散粒子として含有する亜鉛系めっき
層を形成することを特徴とする,薄目付けで優れた耐食
性と深絞り性を有する表面処理鋼板の製造方法。 - 【請求項5】 スラブを熱間圧延して請求項3又は4記
載の鋼板を用意する際に,Ar3 点以上で熱圧し,巻取り
温度(CT;℃) として,610 −2000×Sn≦CT(℃) ≦710
−2000×Snの範囲で熱延鋼板を巻取る工程と,70〜90%
の圧下率で冷間圧延する工程を有する,請求項3,又は
4の薄目付けで優れた耐食性と深絞り性を有する表面処
理鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 鋼板を非酸化性雰囲気で熱処理する際
に,連続焼鈍炉によって加熱することによって鋼板素地
とめっき層の界面にFe-Ni-P を主成分とする拡散合金領
域を形成することを特徴とする,請求項3又は4に記載
の薄目付けで優れた耐食性と深絞り性を有する表面処理
鋼板の製造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08670994A JP3185530B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 耐食性に優れた深絞り用表面処理鋼板及びその製造方法 |
US08/265,239 US5500290A (en) | 1993-06-29 | 1994-06-24 | Surface treated steel sheet |
KR1019940014851A KR960013481B1 (ko) | 1993-06-29 | 1994-06-27 | 표면처리강판 및 그 제조방법 |
CN94107943A CN1041641C (zh) | 1993-06-29 | 1994-06-28 | 表面处理钢板及其制造方法 |
DE69408739T DE69408739T2 (de) | 1993-06-29 | 1994-06-29 | Oberflächenbehandeltes Stahlblech und Methode zur Herstellung desselben |
EP94110079A EP0632141B1 (en) | 1993-06-29 | 1994-06-29 | Surface treated steel sheet and method therefore |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08670994A JP3185530B2 (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 耐食性に優れた深絞り用表面処理鋼板及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292436A JPH07292436A (ja) | 1995-11-07 |
JP3185530B2 true JP3185530B2 (ja) | 2001-07-11 |
Family
ID=13894451
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08670994A Expired - Fee Related JP3185530B2 (ja) | 1993-06-29 | 1994-04-25 | 耐食性に優れた深絞り用表面処理鋼板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3185530B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2770079A4 (en) * | 2012-04-19 | 2015-09-30 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | STEEL SHEET AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME |
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---|---|---|---|---|
JP3702870B2 (ja) * | 2002-07-23 | 2005-10-05 | 三菱電機株式会社 | 空調用機器の箱体とその製造方法 |
JP4234038B2 (ja) * | 2004-03-03 | 2009-03-04 | 株式会社椿本チエイン | 防食性チェーン |
KR101528067B1 (ko) | 2013-12-20 | 2015-06-10 | 주식회사 포스코 | 용접성 및 내식성이 우수한 열간 프레스 성형용 도금강판 및 그 제조방법 |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP08670994A patent/JP3185530B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2770079A4 (en) * | 2012-04-19 | 2015-09-30 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | STEEL SHEET AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME |
US10201953B2 (en) | 2012-04-19 | 2019-02-12 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Steel foil and method for manufacturing the same |
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---|---|
JPH07292436A (ja) | 1995-11-07 |
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