JP4400208B2 - 電子写真感光体、該電子写真感光体を用いたドラムカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、該電子写真感光体を用いたドラムカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真感光体に関するものである。より詳しくは、耐光性、耐オゾン性に優れた高性能な電子写真感光体に関するものである。
電子写真技術は、即時性、高品質の画像が得られることなどから、従来の複写機だけにとどまらず、各種プリンタ、ファクシミリなどに幅広く使われている。
電子写真技術の中核をなす感光体については、現在一部にアモルファスシリコン、砒素−セレン系などの無機光導電材料が使われているが、主流は有機系感光体である。
有機系感光体としてはいくつかの層構成が考案されているが、電荷発生と電荷輸送の機能を分離し、電荷発生層、電荷輸送層を積層したいわゆる積層型感光層が、設計の自由度が高いためより高性能な感光体が得られること、また生産性が高いことなどから、精力的に研究・開発されており、現在では中高速の複写機やプリンタにまで使用範囲が広がっている。
感光体に対する要求特性としては、光感度が高いこと、十分な帯電特性を有すること、光照射後の暗減衰が小さいこと、残留電位が小さいこと、応答特性が良いこと、これらの特性の繰り返し使用における安定性が高いこと等の基本的な特性の他に、実用的な観点からも様々な特性が要求されている。
その一つに耐光性が挙げられる。通常、感光体は複写機やレーザープリンタ内部において遮光された状態で使用される。しかしマシン組立時や、例えば紙詰まりが起こりマシン内から取り出す際には、感光体は必然的に外部光に曝されることになる。この外部光の光強度は、マシン内での画像形成のための露光強度に比較すると断然強いため、感光体に対しては大きなダメージを与えることになる。これは感光体が光に曝されることにより、感光体内部に大量の電荷トラップが生成し、多くの場合残留電位の大幅な上昇につながるためである。
電荷トラップが生じるメカニズムについてはよく判っていないところであるが、例えば電荷輸送物質自身が露光された光を吸収することにより励起され、その励起状態から緩和する際に、元の基底状態には戻らず、途中のエネルギー状態を持つ別の構造に変化してしまい、それが電荷トラップの要因となる場合や、電荷輸送層中の成分(電荷輸送物質単独の場合あるいは電子吸引性物質を含む場合は電荷輸送物質との間で形成される弱い電荷移動錯体など)が直接励起され電荷キャリアペアを生成し、それらが原因となると考えられている。
また、複写機やレーザープリンター内部においては、種々の帯電方式が採用されるが、高電圧の帯電ユニットの周囲では大気中の酸素分子がイオン化され、オゾンが発生することが知られており、これが感光体にダメージを与えることも知られている。このメカニズムについてもよく判っていないところであるが、酸化性のオゾンによる感光材料の劣化やそれに伴う電荷トラップが原因となっていると考えられている。
従来、感光体に対するダメージを予防するため、外部光の影響に対しては、例えばマシン組立時には照明をより影響の少ない黄色灯を用いたり、マシン内部を開ける際には感光体への光曝露をできるだけ少なくするため、遮光板を設けるなどしていた。また、オゾンの影響に対しては、よりオゾン生成の少ない例えば接触方式の帯電装置を採用したり、生成したオゾンを機器外部へ排出するファンを設置するなどしていた。
一方で、電荷輸送層に電子吸引性物質を含有させたり、酸化防止剤を含有させたり、酸化に強いと考えられる材料の採用した感光体や(例えば、特許文献1および特許文献2 参照)、感光層に、特定の波長に最大吸収波長を有する化合物を含有する感光体等が検討されているが(例えば、特許文献3 参照)、これらによっても、残留電位上昇の防止効果、および帯電性低下の抑制効果は十分でなかった。
特に、酸化防止剤だけでは外部光に曝露した際の影響を抑制することができないことや、その他の電子写真特性に対する副作用が大きくなるなどの問題があった。
特開平7−191476号公報 特開平5−323631号公報 特開平10−48856号公報
感光層のバインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂を選択した場合には、強光、オゾン、NOx等に対する耐性が弱いことがあり、従来から電子写真感光体に適したものとして知られていた各種添加剤では、十分な効果を得られないことがあった。
ポリアリレート樹脂を使用した感光層を有する電子写真感光体において、耐光性に優れ、且つオゾン、NOx等の酸化性ガスに対する耐久性にも優れ、しかも、電気特性、機械特性にも優れた電子写真感光体を提供する。
本発明者らは、耐光性および耐オゾン性を改善する方法について鋭意検討を行った結果、電子写真感光体の感光層および/または該層の外側層に、該化合物が配合される前記層に相溶するものであって、400〜550nmの範囲における溶液の最大吸光度が0.8〜1.6の範囲となるような濃度でテトラヒドロフランに溶解したときの吸光度が、420nm〜520nmの範囲において少なくとも1つの極大値を有する光吸収性化合物を含有させることにより、劇的に耐光性、対オゾン性が改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の趣旨は、導電性支持体上に、少なくとも電荷発生物質、電荷輸送物質、およびバインダー樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体において、バインダー樹脂としてポリアリレート樹脂を選択し、且つ、感光層および/または該層の外側層に、420nm〜520nmの範囲における吸光度(テトラヒドロフラン溶液としたときの溶液の値)が、少なくとも1つの極大値を有する化合物であり、該化合物が配合される前記層と相溶性を有する後述の一般式(2)で表される光吸収性化合物を含有させることを特徴とする電子写真感光体にある。
本発明による電子写真感光体は、極めて良好な耐光性、および耐オゾン性を示すため、非常に取り扱い易く優れた感光体である。特に弱いアクセプター性を持つポリアリレート樹脂を電荷輸送層のバインダーとして使用した系に対しては極めて高い効果を示す。
ポリアリレート樹脂は、電子供与性である電荷輸送物質の間で弱い電荷移動錯体を形成しやすく、そのような錯体は一般に電子共役系が広がった構造となるため、光吸収波長域も広がり、その結果、露光の影響を受けやすい。また、上記のような電子構造の変化により、オゾンガスを代表とする酸化性ガスによる酸化の影響も同時に受けやすい。本発明による感光体は、繰り返し使用しても残留電位の蓄積がほとんどなく、しかも、帯電電位、感度の変動も非常に少なく、安定性が極めて良好であるため耐久性に優れているため、高速の複写機やカラープリンタ等に好適に用いることができる。
そして、本発明による感光体を用いた画像形成装置、およびドラムカートリッジは、特別な遮光のための工夫をする必要がなく、容易に取り扱うことができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は、電荷発生物質、電荷輸送物質、およびバインダー樹脂を含有する感光層を有する。そして、電子写真感光体に使用可能な各種バインダー樹脂からポリアリレート樹脂を選択し、電子写真感光体の感光層および/または該層の外側層に配合する光吸収性化合物として、該化合物が配合される前記層に相溶するものであって、400〜550nmの範囲における溶液の最大吸光度が0.8〜1.6の範囲となるような濃度でテトラヒドロフランに溶解したときの吸光度が、420nm〜520nmの範囲において少なくとも1つの極大値を有するものを用いる。
感光層を、この特徴的な構成とすることによりはじめて、耐光性に優れ、且つオゾン、NOx等の酸化性ガスに対する耐久性にも優れ、しかも、電気特性、機械特性にも優れた電子写真感光体を得ることができる。
本発明の電子写真感光体には、従来知られた電子写真感光体のいずれの構成も採用することができる。すなわち、導電性支持体上には、下引き層を有していてもよく、該導電性支持体、または下引き層の上に、感光層が形成される。
感光層の構成としては、従前知られた電子写真感光体用のいずれの感光層構成も採用することができる。電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を有する積層型感光層であってもよいし、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一の層に共存する単層型感光層であってもよい。積層型感光層では、電荷発生層あるいは電荷輸送層が複数存在してもよい。さらに、最表面層として、従来公知の例えば熱可塑性あるいは熱硬化性ポリマーを主体とするオーバーコート層を設けてもよい。
本発明において、光吸収性化合物は、感光層および/または該層の外側層が含有するが、好ましくは電荷輸送物質を含有する層、または最表面層が含有する。感光層の構成としては、積層型が好ましく、更に好ましくは、電荷発生層および電荷輸送層がこの順に形成された順積層型感光層である。特に好ましくは、電荷輸送層またはオーバーコート層が、該化合物を含有するものであって、電荷輸送層が該化合物を含有する。
同様に、本発明において、ポリアリレート樹脂は、感光層および/または該層の外側層が含有するが、好ましくは最表面層が含有する。より好ましくは、電荷発生層および電荷輸送層がこの順に形成された順積層型感光層であって、電荷輸送層またはオーバーコート層が、ポリアリレート樹脂を含有するものであり、特に好ましくは、順積層型感光層の電荷輸送層が、ポリアリレート樹脂を含有する。
<光吸収性化合物>
本発明の光吸収性化合物は、420nm〜520nmの範囲における吸光度(テトラヒドロフラン溶液としたときの溶液の値)が少なくとも1つの極大値を有する化合物であるが、具体的には、400〜550nmの範囲における溶液の最大吸光度が0.8〜1.6の範囲となるような濃度でテトラヒドロフランに溶解し、該溶液の吸収スペクトルを測定したとき、420nm〜520nmの範囲に少なくとも1つの極大値を有する化合物である。また、耐オゾン性を勘案すれば、430nm〜500nm範囲における吸光度が少なくとも1つの極大値を有する化合物が好ましく、特に好ましくは、440nm〜480nmの範囲における吸光度が少なくとも1つの極大値を有する化合物である。
吸収スペクトルの測定には、通常、紫外可視分光光度計が用いられるが、本発明におい
ては、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−1650PCを使用し、石英製溶液セル(光路方向セル長10mm)を用いて測定を行った。
本発明の、光吸収性化合物の例としては、染料化合物、顔料化合物のような、色素化合物があげられる。
色素化合物の具体的な例としては、カラーインデックス記載のC.I.Disperse Yellow,C.I.Disperse Orange,C.I.Disperse Red,C.I.Solvent Yellow,C.I.Solvent Orange,C.I.Solvent Red,C.I.Pigment Yellow,C.I.Pigment Orange,C.I.Pigment Redに分類される色素化合物、およびアゾ化合物があげられる。
これらのなかでも好ましくは、C.I.Solvent OrangeまたはC.I.Solvent Redに分類される色素化合物、および下記一般式(1)で表されるモノアゾ化合物があげられる。
1−N=N−B1 (1)
(式(1)中、A1およびB1は、独立して置換基を有していてもよいアリール基を表す。)
特に好ましくは、C.I.Solvent Orangeに分類される色素化合物、または下記一般式(2)で表されるモノアゾ化合物を使用することである。
2−N=N−B2 (2)
(式(2)中、A2は置換基を有していてもよいフェニル基を表し、B2は、下記一般式(3)、(4)または(5)で表される基である。
式(3)、(4)および(5)中、Ar1は置換基を有していてもよいフェニレン基を表
し、Ar2,Ar3,Ar6は置換基を有していてもよいアリール基を表す。Ar4、Ar5
4は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していても
よいアリール基を表す。R1,R2,R3は水素原子、または置換基を有していてもよいア
ルキル基を表す。)
本発明の、光吸収性化合物の含有量は、該化合物を含有する層に対して、該層を結着しているバインダー樹脂100重量部に対して、通常0.1重量部以上、好ましくは0.2重量部以上であり、通常30重量部以下、好ましくは20重量部以下で使用される。含有
量が少なすぎると本発明の効果が十分に得られなくなり、含有量が多すぎると、例えば電気特性などの電子写真感光体特性が悪くなることがある。
<アゾ化合物>
式(1)中のA1およびB1の有する置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアリールアルコキシ基;ヒドロキシ基;クロル原子、ブロム原子、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基等のアルキル基;アセチル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジ−p−トリルアミノ基などのジアリールアミノ基;ジベンジルアミノ基等のジアリールアルキルアミノ基等があげられる。
一般式(3)、(4)、および(5)中の、Ar1は、置換基を有していてもよいフェ
ニレン基であるが、具体的には例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン基などが挙げられる。これらの中でも、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン基のような、置換または無置換の1,4−フェニレン基が好ましい。
一般式(3)、(4)、および(5)中の、Ar2、Ar3、およびAr6は、置換基を
有していてもよいアリール基であるが、例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいビフェニル基、1,4−ナフチル基、2−メチル−1,4−ナフチル基等の置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェナンスリル基、があげられる。これらの中でも、置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基が好ましく、更に好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基が用いられる。
一般式(3)、(4)、および(5)中の、Ar4、Ar5、およびR4は、水素原子、
置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基であり、R1、R2、およびR3は、水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基を
表すが、アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基などの直鎖、分岐アルキル基が挙げられ、アリール基の例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナンスリル基などが挙げられる。これらのアルキル基、アリール基はさらに置換基を有していても良く、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基;フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアリールアルコキシ基;ヒドロキシ基;クロル原子、ブロム原子、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基等のアルキル基;アセチル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジ−p−トリルアミノ基などのジアリールアミノ基;ジベンジルアミノ基等のジアリールアルキルアミノ基等があげられる。これらの中でも、Ar4
よびAr5は、水素原子または置換基を有していてもよいアリール基が好ましく、より好
ましくは水素原子または無置換のアリール基である。更に好ましくは、Ar4およびAr5は水素原子またはフェニル基であり、特にはAr4またはAr5のどちらか一方が水素原子である。
<アゾ化合物の製造方法>
式(1)で表されるモノアゾ化合物は定法に従い、例えば一級アミンからジアゾニウム塩を合成し、ジアゾカップリングによる方法や、J.Photopolymer Sci. & Tech. Vol.11,33(1998)に記載の方法等で合成することができる。
式(2)で表されるモノアゾ化合物は定法に従い、例えば一級アミンからジアゾニウム塩を合成し、ジアゾカップリングにより合成する方法や、前駆ケトン化合物とヒドラジン化合物との縮合反応、wittig試薬あるいはwittig−Horner試薬とのカップリング反応にて合成することができる。
以下の表−1に一般式(1)で表されるアゾ化合物の、A1およびB1の基の具体例を示すが、本発明の化合物は、それらに限定されるものではない。
以下の表−2に、一般式(2)で表される化合物のうち、B2が一般式(3)で表され
る化合物である具体例を示すが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
以下の表−3に、一般式(2)で表される化合物のうち、B2が一般式(4)で表され
る化合物である具体例を示すが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
以下の表−4に、一般式(2)で表される化合物のうち、B2が一般式(5)で表され
る化合物である具体例を示すが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
<ポリアリレート樹脂>
本発明の電子写真感光体において用いられる、ポリアリレート樹脂は、感光層を結着させる目的で使用される。該ポリアリレート樹脂は、電子写真感光体に使用可能なものであればどのようなポリアリレート樹脂でも構わないが、通常、構造中に芳香族環を有するジヒドロキシ成分と、構造中に芳香族環を有するジカルボン酸成分の、エステル結合からなる樹脂である。
感光層の耐久性等を勘案すれば、ポリアリレート樹脂の中でも特に、下記一般式(6)で表される繰り返し単位の1種または2種以上からなるポリアリレート樹脂が好ましい。
ここで、Ar7、Ar8、およびAr9は、各々独立して置換基を有していてもよいアリ
ーレン基を表し、Xは、単結合または2価の連結基を表す。
式(6)中のAr7、Ar8、およびAr9は、それぞれ独立して置換基を有していても
よいアリーレン基を表すが、置換基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基、ハロゲン基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、または置換基を有していてもよい炭素数6〜20の芳香族基があげられる。これらの置換基の中でも、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、または置換基を有していてもよい炭素数6〜20の芳香族基が好ましい。
Xは、単結合または2価の連結基を表すが、2価の連結基であることが好ましい。2価の連結基としては、置換基を有していてもよい炭化水素基、−O−、−S−、−CO−または−SO2−があげられる。これらの中でも、置換基を有していてもよい炭化水素基が
好ましい。
置換基を有していてもよい炭化水素基のなかでも特に、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の鎖状構造のアルキレン基、置換基を有していてもよい炭素数1〜6の鎖状構造のアルキリデン基、置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状構造のアルキレン基、または置換基を有していてもよい炭素数3〜6の環状構造のアルキリデン基が好ましい。炭素数1〜6の鎖状構造のアルキレン基が有する置換基としては、アリール基が好ましく、特にはフェニル基が好ましい。
式(6)中の、−O−Ar7−X−Ar8−O−で表される構造部分は、ビフェノール成分もしくはビスフェノール成分の、フェノール性水酸基から水素原子を除いたものである。相当する、ビフェノール成分もしくはビスフェノール成分の構造の具体例としては、下記のものが挙げられる。
ビフェノール成分としては、
4,4’−ビフェノール、2,4’−ビフェノール、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニル、3,3’−ジメチル−2,4’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニル、3,3’−ジ−(t−ブチル)−4,4’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニル、3,3’,5,5’−テトラ−(t−ブチル)−4,4’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニル、2,2’,3,3’,5,5’−ヘキサメチル −4,4
’−ジヒドロキシ−1,1’−ビフェニルが、あげられる。
ビスフェノール成分としては、
ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)エタン、ビス−(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)プロパン、ビス−(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)フェニルエタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)シクロヘキサン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジベンジルメタン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビス−[フェノール]、4,4’−[1,4−フェニレンビスメチレン]ビス−[フェノール]、4,4’−[1,
4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビス−[2,6−ジメチルフェノール]、
4,4’−[1,4−フェニレンビスメチレン]ビス−[2,6−ジメチルフェノール]、4,4’−[1,4−フェニレンビスメチレン]ビス−[2,3,6−トリメチルフェノール]、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビス−[2,3,6−
トリメチルフェノール]、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビス−[2,3,6−トリメチルフェノール]、4,4'−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、フェノールフタルレイン、4,4'−[1,4−フェニレンビス(1−メチルビニリデン)]
ビスフェノール、4,4'−[1,4−フェニレンビス(1−メチルビニリデン)]ビス[2−メチルフェノール]、(2−ヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)メタン
、(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、1,1−(2−ヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−(2−ヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−(2−ヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、があげられる。
これらの中で好ましい化合物は、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、(2−ヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−(2−ヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、があげられる。
式(6)中のAr9は、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。該アリーレン
基は、1種のみで構成されていても、2種類以上の基が用いられていても構わない。Ar9の具体例としては、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、4,4
’−ビフェニレン基、1,4−ナフチレン基、1,2−ナフチレン基、4,4’−ジフェニルエーテル基が挙げられる。これらのうち、m−フェニレン基、p−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、4,4’−ジフェニルエーテル基が好ましく、m−フェニレン基、p−フェニレン基が特に好ましい。また、溶解性向上のため、これらのうち2種を混合することも行われる。
本発明の感光層が有する、ポリアリレート樹脂は、粘度平均分子量が、通常10,000以上、好ましくは15,000以上、さらに好ましくは20,000以上であり、通常300,000以下、好ましくは100,000以下、より好ましくは50,000以下である。粘度平均分子量が10,000未満であると樹脂の機械的強度が低下し実用的でなく、300,000以上であると、適当な膜厚に塗布する事が困難である。
本発明の感光層を結着するには、ポリアリレート樹脂以外の樹脂、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどのビニル重合体、およびその共重合体、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、またこれらの部分的架橋硬化物、などから選ばれる1種、または2種以上を併用することもできる。これらの併用できる樹脂の中でも好ましいものとしては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリエステルカーボネート樹脂があげられ、特に好ましくはポリカーボネートを併用することである。
本発明のポリアリレート樹脂と、他の樹脂とを併用する場合の混合比率は、本発明の感光体を適用する電子写真装置の必要とする特性により、任意に選ぶことができる。機械的耐久性等を勘案すれば、ポリアリレート樹脂の比率が、全てのバインダー樹脂の中で最も大きいことが好ましく、より好ましくは50重量%以上である。
本発明の電子写真感光体は、これらのポリアリレート樹脂と前記光吸収性化合物を併用することにより、耐光性に優れ、且つオゾン、NOx等の酸化性ガスに対する耐久性にも優れ、しかも、電気特性、機械特性にも優れた電子写真感光体となる。
<導電性支持体>
本発明の電子写真感光体に用いる導電性支持体としては、たとえばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケルなどの金属材料や金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉末を添加して導電性を付与した樹脂材料、表面にアルミニウム、銅、パラジウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、紙等の絶縁性支持体をシート、ベルト、ドラム、ロール状にして使用される。支持体表面は平滑であってもよいし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施すことにより粗面化されていてもよい。
<下引き層>
導電性支持体上には、必要に応じて感光層との間に各種の下引き層を複数設けてもよい。
下引き層としては、支持体の欠陥を被覆し、露光光がレーザー光などのコヒーレント光の場合に干渉を防止するような導電層、帯電性や支持体からの電荷の注入性を調節するバリアー層、感光層と支持体との接着性を改善する接着層などが知られている。
導電層としては、例えばカーボンブラック、金属粒子、金属酸化物粒子などの導電性粉体を結着樹脂中に分散したものが使用される。導電層の膜厚は、通常5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
バリアー層としては、例えばアルミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機層、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カゼイン、ゼラチン、セルロース、デンプン等の有機層を用いことができる。アルミニウム陽極酸化被膜の場合、公知の方法により封孔処理を施すのが望ましいく、有機層の中では、特に溶剤可溶性ポリアミド樹脂が好ましい。
有機層をバリアー層として用いる場合には、有機層を単独で用いてもかまわないし、チタニア、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の金属化合物、または銅、銀、アルミニウム等の金属微粉末を、有機層中に分散させて用いてもよい。これらの中でも、有機層中に金属化合物粒子を分散したものが好ましい。
金属化合物粒子としては、n型性(電子輸送性)の粒子が好ましい。このような金属化合物としては、具体的には、チタン酸ストロンチウム,チタン酸カルシウム,チタン酸バリウム等のチタン酸塩;酸化チタン;酸化チタンに酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化コバルト等の金属酸化物を固溶させたもの;酸化チタンにニオブ,アンチモン,タングステン,インジウム,ニッケル,鉄,珪素等の金属元素をドープしたもの等が挙げられる。これらの中でも、価格および化合物としての安定性から、白色酸化チタン粒子が好ましい。これらの金属化合物粒子は、下引き層形成用塗布液の分散安定性の面および残留電位等の電気特性の面から、平均一次粒子径としては、通常100nm以下の粒子が好ましい。また、金属化合物粒子を分散した分散液を安定化するために、該粒子は、疎水化処理されていてもよい。
バリアー層の膜厚は適宜設定できるが、通常0.05μm〜20μm、好ましくは0.1μmから10μmの範囲で用いる。
バリアー層の体積抵抗率は、低すぎると電荷が容易に移動してしまい、感光体が帯電しないため、好ましくは1×107Ωcm以上で用いられ、体積抵抗率が高すぎると残留電
位の蓄積に繋がるため、好ましくは1×1014Ωcm以下で用いられる。
各種下引き層は、常法により形成すればよい。すなわち、層の含有する材料を溶剤に溶解または分散し、得られた塗布液を導電性支持体上に塗布、乾燥することにより形成される。塗布液中には、下引き層の特性および塗布液の分散安定性を悪化させない範囲で、必要に応じて、シリカ、酸化チタン等の無機化合物粒子、有機化合物粒子、光導電性物質、酸化防止剤、分散剤、レベリング剤、その他の添加剤等を加えてもよい。
下引き層を塗布するには、ある程度均一に塗布できる方法であれば、いかなる塗布方法を用いてもよいが、一般的には、浸漬塗布やスプレー塗布、ノズル塗布方法等が用いられる。
<積層型感光層>
・電荷発生層
積層型感光層の電荷発生層は、電荷発生物質を、バインダー樹脂および必要に応じ他の有機光導電性化合物、色素、電子吸引性化合物等と共に溶剤に分散し、得られた塗布液を塗布、乾燥して形成することができる。
感光層の電荷発生層に用いられる電荷発生物質としては、例えばセレニウムおよびその合金、アモルファスシリコンその他無機系光導電性材料、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料などの有機顔料など各種光導電性材料が使用できるが、特に有機顔料、中でもフタロシアニン顔料、アゾ顔料を使用することが望ましい。フタロシ
アニン顔料を使用する場合、具体的には無金属フタロシアニン、銅、インジウム、ガリウム、スズ、チタン、亜鉛、バナジウム、シリコン、ゲルマニウムなどの金属またはその酸化物、ハロゲン化物、水酸化物、アルコキシドなどの配位したフタロシアニン類の各結晶型を持ったものが使用される。更に具体的には、特開昭63−259572号公報、特開昭57−195567号公報、特開平5−32905号公報記載のアゾ顔料や特開平5−98181号公報、特開平2−8256号公報、特開昭62−67094号公報記載のフタロシアニン顔料などが好ましい例である。
電荷発生物質としてフタロシアニン化合物を用いる場合、具体的には、無金属フタロシアニン、銅、インジウム、ガリウム、錫、チタン、亜鉛、バナジウム、シリコン、ゲルマニウム等の金属、またはその酸化物、ハロゲン化物等の配位したフタロシアニン類が使用される。3価以上の金属原子への配位子の例としては、上に示した酸素原子、塩素原子の他、水酸基、アルコキシ基などがあげられる。特に感度の高いX型、τ型無金属フタロシアニン、A型、B型、D型等のチタニルフタロシアニン、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン等が好適である。なお、ここで挙げたチタニルフタロシアニンの結晶型のうち、A型、B型についてはW.HellerらによってそれぞれI相、II相として示されており(Zeit.Kristallogr.159(1982)173)、A型は安定型として知られているものである。D型は、CuKα線を用いた粉末X線回折において、回折角2θ±0.2゜が27.3゜に明瞭なピークを示すことを特徴とする結晶型である。フタロシアニン化合物は単一の化合物のもののみを用いても良いし、いくつかの混合状態でも良い。ここでのフタロシアニン化合物ないしは結晶状態に置ける混合状態として、それぞれの構成要素を後から混合して用いても良いし、合成、顔料化、結晶化等のフタロシアニン化合物の製造・処理工程において混合状態を生じせしめたものでも良い。このような処理としては、酸ペースト処理・磨砕処理・溶剤処理等が知られている。
電荷発生層を結着するために、電荷発生物質とともに使用されるバインダー樹脂は、本発明のポリアリレート樹脂であってもよいし、その他の樹脂でもよい。また、複数の樹脂を併用してもかまわない。好ましいバインダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロースエーテル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体および共重合体、ポリアミド、けい素樹脂等が挙げられる。
使用する電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は、特に制限されないが、電荷発生物質100重量部に対して、バインダー樹脂1〜2000重量部、好ましくは10〜500重量部の範囲である。電荷発生物質の比率が高すぎると塗布液の安定性が低下し、低すぎる場合は残留電位が高くなるので、組成比は上記範囲が適当である。
電荷発生物質を塗布液に分散処理する方法としては、公知の方法が使用できる。例えば、ボールミル、サンドグラインドミル、遊星ミル、ロールミル、ペイントシェーカー等を用いた分散方法を用いることができる。
塗布液に使用する有機溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類が挙げられる。これらの中から適宜選択して使用され、電荷発生物質分散液が
調製される。
また電荷発生層には必要に応じて塗布性を改善するためのレベリング剤や酸化防止剤、増感剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
電荷発生層の膜厚は通常0.05〜5μm、好ましくは0.1μmから2μm、より好ましくは0.15μmから1μmが好適である。また電荷発生層は上記電荷発生物質の蒸着膜であってもよい。
・電荷輸送層
積層型感光層の電荷輸送層は、電荷輸送物質、バインダー樹脂、および必要に応じ他の添加剤を溶剤と混合し、得られた塗布液を塗布、乾燥して形成することができる。
電荷輸送物質としては、2,4,7−トリニトロフルオレノンなどの芳香族ニトロ化合物、テトラシアノキノジメタンなどのシアノ化合物、ジフェノキノン等のキノン類などの電子吸引性物質、カルバゾール誘導体、インドール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ピラゾール誘導体、チアジアゾール誘導体などの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体およびこれらの化合物が複数結合されたもの、あるいはこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体などの電子供与性物質が挙げられる。
これらの中でもカルバゾール誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体およびこれらの誘導体が複数結合されたものが好ましい。
より好ましくは、特開平2−230255号公報に記載の電荷輸送物質、特開昭63−225660号公報に記載の電荷輸送物質、特開昭58−198043号公報に記載の電荷輸送物質、特公昭58−32372号公報に記載の電荷輸送物質、特公平7−21646号公報に記載の電荷輸送物質、下記一般式(7)で表される構造を有する電荷輸送物質、または下記一般式(8)で表される電荷輸送物質を用いることであり、特に好ましくは、式(7)または式(8)で表される構造を有する電荷輸送物質を用いる。
式(7)中、Ar10〜Ar15は各々独立して、置換基を有してもよいアリーレン基または置換基を有してもよい2価の複素環基を表す。m1,m2は各々独立して0または1を表す。m1=0の時のAr14,m2=0の時のAr15は、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい1価の複素環基を表し、m1=1の時のAr14,m2=1の時のAr15は、それぞれ置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい2価の複素環基を表す。Yは直接結合または2価の残基を表す。R5〜R12は各々独立して水素
原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環基を表す。n1〜n4は各々独立して0〜4の整数を表す。また、
Ar10〜Ar15は互いに結合して環状構造を形成してもよい。
式(8)中、R13およびR14は、置換基を有していてもよいアルキル基または水素原子を表す。R15は、置換基を有していてもよいジアリールアミノ基を表す。
式(7)中、R5〜R12は各々独立して水素原子、置換基を有していても良いアルキル
基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有していても良いアラルキル基、置換基を有していても良い複素環基を表すが、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、これらの内炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキル基がアリール置換基を有する場合は、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられ、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましい。
また、アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ピレニル基等が挙げられ、炭素数6〜12のアリール基が好ましい。
また、複素環基は、芳香族性を有する複素環が好ましく、例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基等のが挙げられ、単環の芳香族複素環が更に好ましい。
また、R5〜R12において、最も好ましいものは、メチル基及びフェニル基である。
また、式(7)中、Ar10〜Ar15は各々独立して、置換基を有してもよいアリーレン基または置換基を有してもよい2価の複素環基を表し、m1,m2は各々独立して0または1を表す。m1=0の時のAr14,m2=0の時のAr15は、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい1価の複素環基を表し、m1=1の時のAr14,m2=1の時のAr15は、それぞれ置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい2価の複素環基を表すが、アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ピレニル基等が挙げられ、炭素数6〜14のアリール基が好ましく;アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられ、フェニレン基が好ましく;1価の複素環基としては、芳香族性を有する複素環が好ましく、例えばフリル基、チエニル基、ピリジル基等のが挙げられ、単環の芳香族複素環が更に好ましく;2価の複素環基としては、芳香族性を有する複素環が好ましく、例えばピリジレン基、チエニレン基等が挙げられ、単環の芳香族複素環が更に好ましい。
これらのうち、最も好ましいものは、Ar10及びAr11はフェニレン基であり、Ar12はフェニル基である。
これらR5〜R12およびAr10〜Ar15で表される基のうち、アルキル基、アリール基
、アラルキル基、複素環基はさらに置換基を有していても良いが、その置換基としては、シアノ基;ニトロ基;水酸基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基;メトキシ基,エトキシ基,プロピルオキシ基等のアルコキシ基;メ
チルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基;フェノキシ基、トリロキシ基等のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基,フェネチルオキシ基等のアリールアルコキシ基;フェニル基,ナフチル基等のアリール基;スチリル基,ナフチルビニル基等のア
リールビニル基;アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジナフチルアミノ基等のジアリールアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジフェネチルアミノ基等のジアラルキルアミノ基、ジピリジルアミノ基、ジチエニルアミノ基等のジ複素環アミノ基;ジアリルアミノ基、又、上記のアミノ基の置換基を組み合わせたジ置換アミノ基等の置換アミノ基等が挙げられる。
また、これらの置換基は互いに結合して、単結合、メチレン基、エチレン基、カルボニル基、ビニリデン基、エチレニレン基等を介した環状炭化水素基や複素環基を形成してもよい。
これらの内好ましい置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜12のアリールチオ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基が挙げられ、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基が更に好ましく、メチル基、フェニル基が特に好ましい。
式(7)中、n1〜n4は各々独立して0乃至4の整数を表すが、0乃至2が好ましく、1が特に好ましい。m1、m2は0又は1を表すが、0が好ましい。
式(7)中、Yは、直接結合又は2価の残基を表すが、2価の残基として好ましいものは、16族原子、置換基を有しても良いアルキレン、置換基を有しても良いアリーレン基、置換基を有しても良いシクロアルキリデン基、またはこれらが互いに結合した、例えば[−O−Z−O−]、[−Z−O−Z−]、[−S−Z−S−]、[−Z−Z−]等が挙げられる(但し、Oは酸素原子、Sは硫黄原子、Zは置換基を有しても良いアリーレン基または置換基を有しても良いアルキレン基を表す)。
Yを構成するアルキレン基としては、炭素数1〜6のものが好ましく、中でもメチレン基及びエチレン基が更に好ましい。また、シクロアルキリデン基としては、炭素数5〜8のものが好ましく、中でもシクロペンチリデン基及びシクロヘキシリデン基が更に好ましい。アリーレン基としては、炭素数6〜14のものがこのましく、中でもフェニレン基及びナフチレン基が更に好ましい。
また、これらアルキレン基、アリーレン基、シクロアルキリデン基は置換基を有してもよいが、好ましい置換基としては、水酸基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルケニル基、炭素数6〜14のアリール基が挙げられる。
式(8)中、R13およびR14は、置換基を有していてもよいアルキル基、または水素原子を表すが、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基である。該アルキル基の中でも、総炭素数1〜10のものが好ましく、よりに好ましくは鎖状のものである。特に好ましくは、R13およびR14がメチル基である。
式(8)中、R15は、置換基を有していてもよいジアリールアミノ基を表すが、該ジアリールアミノ基の有する、置換基を有していてもよいアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基等の芳香族環基、および、ピリジル基、チエニル基、フリル基などの複素環基があげられる。これらの中でも、置換基を有していてもよい芳香族環基が好ましく、より好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基である。
15で表される、置換基を有していてもよいジアリールアミノ基が、有していてもかまわない置換基としては、アルキル基、アラルキル基、ハロゲン原子、ニトロ基等があげられる。これらの中でもアルキル基が好ましい。より好ましくは、鎖状のアルキル基であり、特に好ましくは、メチル基である。
これら電荷輸送物質は単独で用いても良いし、いくつかを混合して用いてもよい。これらの電荷輸送物質がバインダー樹脂に結着した形で電荷輸送層が形成される。電荷輸送層は、単一の層から成っていても良いし、構成成分あるいは組成比の異なる複数の層を重ねたものでも良い。
電荷輸送層を結着するために、電荷輸送物質とともに使用されるバインダー樹脂は、本発明のポリアリレート樹脂であってもよいし、その他の樹脂でもよい。また、複数の樹脂を併用してもかまわない。好ましいバインダー樹脂としては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどのビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂などが挙げられ、またこれらの部分的架橋硬化物或いはこれらを混合しても使用できる。
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100重量部に対して電荷輸送物質が通常20〜200重量部、好ましくは30〜150重量部の範囲で使用される。
積層型感光層の場合、電荷輸送層の膜厚は5〜60μm、好ましくは10〜45μmの厚みで使用される。
<単層型感光層>
単層型感光層では、積層型感光層の電荷発生層に使用できる電荷発生物質、積層型感光層の電荷輸送層に使用できる電荷輸送物質、およびバインダー樹脂を含有する1つの感光層を有する。この感光層は、必要に応じて他の添加剤を含有していてもよいし、オーバーコート層を有していてもかまわない。
電荷発生物質、電荷輸送物質、およびバインダー樹脂は、積層型電子写真感光体で用いられる物質を同じように使用することができる。
単層型感光層の場合の電荷発生物質の粒子径は、露光光が散乱されることによる影響を避けるために、充分小さいことが必要であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下で使用される。感光層内に分散される電荷発生物質の量は例えば0.5〜50重量%の範囲であるが、少なすぎると充分な感度が得られず、多すぎると帯電性の低下、感度の低下などの弊害があり、より好ましくは1〜20重量%の範囲で使用される。単層型感光層の膜厚は、通常5〜50μm、より好ましくは10〜45μmで使用される。<添加剤>
感光層中に必要に応じて使用される添加剤としては、成膜性、可撓性、機械的強度を向上させるために使用される周知の可塑剤や架橋剤、酸化防止剤、安定剤、増感剤、塗布性を改善するための各種レベリング剤、分散補助剤などの添加剤が挙げられる。可塑剤としては、例えばフタル酸エステル、りん酸エステル、エポキシ化合物、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、メチルナフタレンなどの芳香族化合物などが挙げられ、レベリング剤としては、例えばシリコーンオイル、フッ素系オイル等が挙げられる。
<他の機能層>
本発明の感光体には、電気特性、機械特性の改良のため、必要に応じてさらに、オーバーコート層、電荷注入層などの他の層を有していてもよいことはいうまでもない。
<層の塗布形成方法>
感光層や他の機能層を形成するための塗布液は、電子写真感光体の感光層塗布に通常用いられる公知の塗布方法で塗布すればよい。例えば、浸漬塗布法、スプレー塗布法、スパ
イラル塗布法、スピナーコーティング法、ビード塗布法、ワイヤーバー塗布法、ブレード塗布法、ローラー塗布法、カーテン塗布法、リング塗布法等のコーティング法により塗布することができる。
電荷輸送層または単層型感光層の感光層を浸漬塗布する場合、塗布液の全固形分濃度は、15〜40%が好ましい。塗布液の粘度は、通常50〜500センチポアーズ、好ましくは100〜400センチポアーズ以下にする。実質的に塗布液の粘度はバインダーポリマーの種類およびその分子量により決まるが、あまり分子量が低い場合にはポリマー自身の機械的強度が低下するためこれを損わない程度の分子量を持つバインダーポリマーを使用することが好ましい。この様にして調製された塗布液を用いて浸漬塗布法により電荷輸送層が形成される。
塗布後の層の乾燥方法は、公知のいずれの方法も採用することができる。電荷発生層の場合には、25〜250℃の温度で5分から3時間の範囲で静止又は送風下で行うことが好ましい。電荷輸送層および単層型感光層の感光層は、熱風乾燥機、蒸気乾燥機、赤外線乾燥機、または遠赤外線乾燥機により、通常100〜250℃、好ましくは110〜170℃、さらに好ましくは120〜140℃の範囲で、乾燥することができる。
このようにして得られた本発明の電子写真感光体は長期間にわたって優れた耐刷性と滑り性を維持し、複写機、プリンター、ファックス、製版機等の電子写真分野に好適である。
<画像形成装置>
本発明の電子写真感光体を使用する複写機、プリンター等の画像形成装置は、少なくとも帯電、露光、現像、転写、除電の各プロセスを含むが、どのプロセスも通常用いられる方法のいずれを用いてもよい。
帯電方法(帯電器)としては、例えばコロナ放電を利用したコロトロン、スコロトロン帯電の他に、電圧印加された直接帯電部材を感光体表面に接触させて帯電させる直接帯電手段を用いてもよい。直接帯電手段としては、導電性ローラーあるいはブラシ、フィルムなどによる接触帯電などいずれを用いてもよく、気中放電を伴うもの、あるいは気中放電を伴わない注入帯電いずれも可能である。このうち、コロナ放電を使用した帯電方法では暗部電位を一定に保つため、スコロトロン帯電が好ましい。導電性ローラー等を用いた接触帯電装置の場合の帯電方式としては、直流帯電または交流重畳直流帯電を用いることができる。
露光光はハロゲンランプ、蛍光灯、レーザー(半導体、He−Ne)、LED、感光体内部露光方式等が用いられるが、デジタル式電子写真方式として、レーザー、LED、光シャッターアレイ等を用いることが好ましい。波長としては780nmの単色光の他、600〜700nm領域のやや短波長寄りの単色光、および380〜500nm領域の短波長単色光を用いることができる。
現像工程はカスケード現像、1成分絶縁トナー現像、1成分導電トナー現像、2成分磁気ブラシ現像などの乾式現像方式や湿式現像方式などが用いられる。トナーとしては、粉砕トナーの他に、懸濁重合、乳化重合凝集法等の重合トナーを用いることができる。特に、重合トナーの場合には、平均径4〜8μm程度の小粒径のものが用いられ、形状も球形に近いものから、ポテト状の球形から外れたものも使用することができる。重合トナーは、帯電均一性、転写性に優れ、高画質化に好適に用いられる。
転写工程はコロナ転写、ローラー転写、ベルト転写などの静電転写法、圧力転写法、粘着転写法が用いられる。定着は熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着
などが用いられる。
クリーニングにはブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラークリーナー、ブレードクリーナー、などが用いられる。
除電工程は、省略される場合も多いが、使用される場合には、蛍光灯、LED等が使用され、強度としては露光光の3倍以上の露光エネルギーが使用される場合が多い。また、これらのプロセスのほかに、前露光工程、補助帯電工程のプロセスを有してもよい。
本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
図1に示すように、画像形成装置は、電子写真感光体1,帯電装置2,露光装置3及び現像装置4を備えて構成され、更に、必要に応じて転写装置5,クリーニング装置6及び定着装置7が設けられる。
電子写真感光体1は、上述した本発明の電子写真感光体であれば特に制限はないが、図1ではその一例として、円筒状の導電性支持体の表面に上述した感光層を形成したドラム状の感光体を示している。この電子写真感光体1の外周面に沿って、帯電装置2,露光装置3,現像装置4,転写装置5及びクリーニング装置6がそれぞれ配置されている。
帯電装置2は、電子写真感光体1を帯電させるもので、電子写真感光体1の表面を所定電位に均一帯電させる。図1では帯電装置2の一例としてローラ型の帯電装置(帯電ローラ)を示しているが、他にもコロトロンやスコロトロン等のコロナ帯電装置、帯電ブラシ等の接触型帯電装置などがよく用いられる。
なお、電子写真感光体1及び帯電装置2は、多くの場合、この両方を備えたカートリッジ(以下、感光体カートリッジということがある)として、画像形成装置の本体から取り外し可能に設計されている。そして、例えば電子写真感光体1や帯電装置2が劣化した場合に、この感光体カートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しい感光体カートリッジを画像形成装置本体に装着することができるようになっている。また、後述するトナーについても、多くの場合、トナーカートリッジ中に蓄えられて、画像形成装置本体から取り外し可能に設計され、使用しているトナーカートリッジ中のトナーが無くなった場合に、このトナーカートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しいトナーカートリッジを装着することができるようになっている。更に、電子写真感光体1,帯電装置2,トナーが全て備えられたカートリッジを用いることもある。
露光装置3は、電子写真感光体1に露光を行なって電子写真感光体1の感光面に静電潜像を形成することができるものであれば、その種類に特に制限はない。具体例としては、ハロゲンランプ、蛍光灯、半導体レーザーやHe−Neレーザー等のレーザー、LEDなどが挙げられる。また、感光体内部露光方式によって露光を行なうようにしてもよい。露光を行なう際の光は任意であるが、例えば波長が780nmの単色光、波長600nm〜700nmのやや短波長寄りの単色光、波長380nm〜500nmの短波長の単色光などで露光を行なえばよい。
現像装置4は、その種類に特に制限はなく、カスケード現像、一成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像などの乾式現像方式や、湿式現像方式などの任意の装置を用いることができる。図1では、現像装置4は、現像槽41、アジテータ42、供給ローラ43、現像ローラ44、及び、規制部材45からなり、現像槽41の内部にトナーTを貯留している構成となっている。また、必要に応じ、トナーTを補給する補給装置(図示せず)を現像装置4に付帯させてもよい。この補給装置は、ボトル、カートリッジなどの容器からトナーTを補給することが可能に構成される。
供給ローラ43は、導電性スポンジ等から形成される。現像ローラ44は、鉄,ステンレス鋼,アルミニウム,ニッケルなどの金属ロール、又はこうした金属ロールにシリコン樹脂,ウレタン樹脂,フッ素樹脂などを被覆した樹脂ロールなどからなる。この現像ローラ44の表面には、必要に応じて、平滑加工や粗面加工を加えてもよい。
現像ローラ44は、電子写真感光体1と供給ローラ43との間に配置され、電子写真感光体1及び供給ローラ43に各々当接している。供給ローラ43及び現像ローラ44は、回転駆動機構(図示せず)によって回転される。供給ローラ43は、貯留されているトナーTを担持して、現像ローラ44に供給する。現像ローラ44は、供給ローラ43によって供給されるトナーTを担持して、電子写真感光体1の表面に接触させる。
規制部材45は、シリコン樹脂やウレタン樹脂などの樹脂ブレード、ステンレス鋼,アルミニウム,銅,真鍮,リン青銅などの金属ブレード、又はこうした金属ブレードに樹脂を被覆したブレード等により形成されている。この規制部材45は、現像ローラ44に当接し、ばね等によって現像ローラ44側に所定の力で押圧(一般的なブレード線圧は5〜500g/cm)される。必要に応じて、この規制部材45に、トナーTとの摩擦帯電によりトナーTに帯電を付与する機能を具備させてもよい。
アジテータ42は、回転駆動機構によってそれぞれ回転されており、トナーTを攪拌するとともに、トナーTを供給ローラ43側に搬送する。アジテータ42は、羽根形状、大きさ等を違えて複数設けてもよい。
トナーTの種類は任意であり、粉状トナーのほか、懸濁重合法や乳化重合法などを用いた重合トナー等を用いることができる。特に、重合トナーを用いる場合には径が4〜8μm程度の小粒径のものが好ましく、また、トナーの粒子の形状も球形に近いものからポテト上の球形から外れたものまで様々に使用することができる。重合トナーは、帯電均一性、転写性に優れ、高画質化に好適に用いられる。
転写装置5は、その種類に特に制限はなく、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法、圧力転写法、粘着転写法など、任意の方式を用いた装置を使用することができる。ここでは、転写装置5が電子写真感光体1に対向して配置された転写チャージャー,転写ローラ,転写ベルト等から構成されるものとする。この転写装置5は、トナーTの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、電子写真感光体1に形成されたトナー像を記録紙(用紙,媒体)Pに転写するものである。
クリーニング装置6について特に制限はなく、ブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナーなど、任意のクリーニング装置を用いることができる。クリーニング装置6は、感光体1に付着している残留トナーをクリーニング部材で掻き落とし、残留トナーを回収するものである。
定着装置7は、上部定着部材(定着ローラ)71及び下部定着部材(定着ローラ)72から構成され、定着部材71又は72の内部には加熱装置73がそなえられている。なお、図1では、上部定着部材71の内部に加熱装置73がそなえられた例を示す。上部及び下部の各定着部材71,72は、ステンレス,アルミニウムなどの金属素管にシリコンゴムを被覆した定着ロール、更にテフロン(登録商標)樹脂で被覆した定着ロール、定着シートなどが公知の熱定着部材を使用することができる。更に、各定着部材71,72は、離型性を向上させる為にシリコンオイル等の離型剤を供給する構成としてもよく、バネ等により互いに強制的に圧力を加える構成としてもよい。
記録紙P上に転写されたトナーは、所定温度に加熱された上部定着部材71と下部定着部材72との間を通過する際、トナーが溶融状態まで熱加熱され、通過後冷却されて記録紙P上にトナーが定着される。
なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ、熱
ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着など、任意の方式による定着装置を設けることができる。
以上のように構成された電子写真装置では、次のようにして画像の記録が行なわれる。即ち、まず感光体1の表面(感光面)が、帯電装置2によって所定の電位(例えば−600V)に帯電される。この際、直流電圧により帯電させても良く、直流電圧に交流電圧を重畳させて帯電させてもよい。
続いて、帯電された感光体1の感光面を、記録すべき画像に応じて露光装置3により露光し、感光面に静電潜像を形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された静電潜像の現像を、現像装置4で行なう。
現像装置4は、供給ローラ43により供給されるトナーTを、規制部材(現像ブレード)45により薄層化するとともに、所定の極性(ここでは感光体1の帯電電位と同極性であり、負極性)に摩擦帯電させ、現像ローラ44に担持しながら搬送して、感光体1の表面に接触させる。
現像ローラ44に担持された帯電トナーTが感光体1の表面に接触すると、静電潜像に対応するトナー像が感光体1の感光面に形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって記録紙Pに転写される。この後、転写されずに感光体1の感光面に残留しているトナーが、クリーニング装置6で除去される。
トナー像の記録紙P上への転写後、定着装置7を通過させてトナー像を記録紙P上へ熱定着することで、最終的な画像が得られる。
なお、画像形成装置は、上述した構成に加え、例えば除電工程を行なうことができる構成としてもよい。除電工程は、電子写真感光体に露光を行なうことで電子写真感光体の除電を行なう工程であり、除電装置としては、蛍光灯、LED等が使用される。また除電工程で用いる光は、強度としては露光光の3倍以上の露光エネルギーを有する光である場合が多い。
また、画像形成装置は更に変形して構成してもよく、例えば、前露光工程、補助帯電工程などの工程を行なうことができる構成としたり、オフセット印刷を行なう構成としたり、更には複数種のトナーを用いたフルカラータンデム方式の構成としてもよい。
以下本発明を実施例および比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1
<感光体の作製>
二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(厚み75μm)の表面にアルミニウム蒸着層(厚み70nm)を形成した導電性支持体を用い、その支持体の蒸着層上に、以下の下引き層用分散液をバーコーターにより、乾燥後の膜厚が1.25μmとなるように塗布し、乾燥させ下引き層を形成した。
平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と該酸化チタンに対して3重量%のメチルジメトキシシランをボールミルにて混合して得られたスラリーを乾燥後、更にメタノールで洗浄、乾燥して得られた疎水性処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとなし、該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエン(重量比7/1/2)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム/ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン/ヘキサメチレンジアミン/デカメチレン
ジカルボン酸/オクタデカメチレンジカルボン酸(組成モル%75/9.5/3/9.5/3)からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、疎水性処理酸化チタン/共重合ポリアミドを重量比3/1で含有する固形分濃度18.0%の分散液とした。
電荷発生物質として、CuKα特性X線に対する粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラック角2θ(±0.2゜)27.3゜に強いピークを有するD型オキシチタニウムフタロシアニン10重量部に、4−メチル−4−メトキシ−ペンタノン−2を150重量部加え、サンドグラインドミルで1時間粉砕し、微粒化処理を行った後、バインダー樹脂としてのポリビニルブチラール(電気化学工業社製「デンカブチラール #6000C」)の10重量%1,2−ジメトキシエタン溶液100重量部と混合し、電荷発生層用塗布液を調製し、この塗布液を、前記導電性支持体上の下引き層上にバーコーターにより、乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように塗布し、乾燥させて電荷発生層を形成した。
この電荷発生層の上に、前記表−1に示される(1)−15の化合物[J.Photopolymer Sci. & Tech. Vol.11,33(1998)記載の方法により合成]を5重量部、および下記構造のポリアリレート樹脂(PAR−1)100重量部、下記構造の構造異性体の混合物からなる電荷輸送物質(CTM−1)50重量部をテトラヒドロフラン800重量部およびトルエン200重量部に溶解させた溶液をフィルムアプリケータにより塗布し、乾燥後の膜厚が25μmとなるように電荷輸送層を設け、感光体を作製した。
(CTM−1において、X1とX2のうち、いずれか一方は水素原子であり、他方はQ1
示される基である。また、X3とX4のうち、いずれかは一方は水素原子であり、他方Q1
で表される基である。)
参考例2
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物を、1重量部にしたこと以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
参考例3
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物を、10重量部にしたこと以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
比較例1
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物を、使用しないこと以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
実施例
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、表−3に示される(3)−10の化合物を用いた以外は、参考例1と同様に行い感光体を作製した。
実施例
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、表−3に示さ
れる(3)−22の化合物を用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
実施例
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、表−3に示される(3)−19の化合物を用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
実施例
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、表−3に示される(3)−13の化合物を用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
参考例4
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、(1)−1の化合物を用いた以外は、参考例1と同様に行い感光体を作製した。
参考例5
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、C.I.Solvent Orange60を用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
参考例6
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、C.I.Solvent Red117を用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
比較例2
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、下記構造の化合物(化合物A)を用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
比較例3
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、下記構造の化合物(化合物B)を用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
比較例4
参考例1において電荷輸送層に用いた(1)−15の化合物の代わりに、下記構造のヒンダードフェノール化合物を8重量部用いた以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
実施例
参考例1において、下引き層に使用した疎水性処理酸化チタンをアルミナ(日本アエロジル株式会社製 アルミニウムオキサイドC)に変更し、さらに、下引き層のアルミナ/共重合ポリアミド重量比が1/1となるようにした。更に、参考例1において使用した、ポリアリレート樹脂を下記構造のポリアリレート樹脂(PAR−2)に変え、電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質(CTM−2)に変え、(1)−15の化合物を表−3の(3)−13の化合物とした以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
(CTM−2において、X1とX2はQ2で表される基である。)
比較例5
実施例において電荷輸送層に用いた(3)−13の化合物を、使用しないこと以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
実施例
実施例において使用した、ポリアリレート樹脂100重量部の代わりに、下記構造のポリアリレート樹脂(PAR−3)90重量部と、下記構造のポリカーボネート樹脂10重量部の混合物を使用した以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
比較例6
実施例において使用した(3)−13の化合物を使用しなかった以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
参考
参考例1で用いたD型オキシチタニウムフタロシアニンの代わりに、CuKα特性X線に対する粉末X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)が、9.3°,10.6°および26.3°に強い回折ピークを有する、A型オキシチタニウムフタロシアニンを用い、ポリビニルブチラール(電気化学工業社製「デンカブチラール #60
00C」)の量を5重量%とし、更にフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社製「PKHH」)5重量%を加え、下引き層を作製しなかった以外は、参考例1と同様にして、アルミニウム蒸着層の上に電荷発生層を形成した。
この電荷発生層の上に、参考例1で用いたポリアリレート樹脂の代わりに下記構造のポリアリレート樹脂(PAR−4)を、参考例1で用いた電荷輸送物質の代わりに下記構造の電荷輸送物質(CTM−3)60重量部を用いたこと以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
比較例7
参考において使用した(1)−15の化合物を使用しなかった以外は、参考と同様にして感光体を作製した。
参考
参考において使用したポリアリレート樹脂(PAR−4)100重量部の代わりに、実施例6で用いたのと同様の、ポリアリレート樹脂とポリカーボネート樹脂の混合物を使用した以外は、参考と同様にして感光体作製した。
比較例8
参考において使用した(1)−15の化合物を使用しなかった以外は、参考と同様にして、感光体を作製した。
実施例
参考において使用した、ポリアリレート樹脂の代わりに下記構造のポリアリレート樹脂(PAR−5)50重量部を、ポリカーボネート樹脂の代わりに下記構造のポリカーボネート樹脂(PCR−2)50重量部を、電荷輸送物質の代わりに下記構造の電荷輸送物質(CTM−4)70重量部を、(1)−15の化合物の代わりに表−5中の(5)−
1の化合物を5重量部、それぞれ用いた以外は、参考と同様にして感光体を作製した。
比較例9
実施例において使用した(5)−1の化合物を使用しなかった以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
実施例
参考において使用したポリアリレート樹脂の代わりにPAR−1 70重量部を、ポリカーボネート樹脂の代わりにPCR−2 30重量部を、電荷輸送物質の代わりに下記構造の電荷輸送物質(CTM−5)60重量部を、(1)−15の化合物の代わりに表−4中の(4)−17の化合物 5重量部をそれぞれ用いた以外は、参考同様にして感光体を作製した。
比較例10
実施例において使用した(4)−17の化合物を使用しなかった以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
実施例
参考において使用したポリアリレート樹脂の代わりにPAR−2 100重量部を、電荷輸送物質の代わりに下記構造の電荷輸送物質(CTM−6)30重量部を、(1)−15の化合物の代わりに表−4中の(4)−22の化合物5重量部を用いた以外は、参考と同様にして感光体を作製した。
(CTM−6において、X1とX2のうちいずれかは一方は水素原子であり、他方はQ3
示される基である。また、X3とX4のうち、いずれかは一方は水素原子であり、他方はQ3で示される基である。)
比較例11
実施例において使用した(4)−22の化合物を、使用しなかった以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
参考
実施例において使用したポリアリレート樹脂の代わりにPAR−5 100重量部を、電荷輸送物質の代わりに下記構造の電荷輸送物質(CTM−7)50重量を、(1)−15の化合物の代わりにC.I.Solvent Orange 60をそれぞれ使用した以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
比較例12
参考において使用したC.I.Solvent Orange60を使用しなかった以外は、参考と同様にして感光体を作製した。
実施例10
実施例において使用した、ポリアリレート樹脂の代わりにPAR−1 70重量部を、ポリカーボネ−ト樹脂の代わりにPCR−2 30重量部を、電荷輸送物質の代わりに下記構造の電荷輸送物質(CTM−8)60重量部を使用した以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
比較例13
実施例10において使用した(3)−13の化合物を使用しなかった以外は、実施例10と同様にして感光体を作製した。
参考10
実施例10において使用した、バインダー樹脂の代わりに下記構造のポリアリレート樹脂(PAR−6)100重量部を、(3)−13の化合物の代わりに(1)−15の化合物を使用し、ポリカーボネート樹脂を使用しなかった以外は、実施例10と同様にして感光体を作製した。
比較例14
参考10において使用した(1)−15の化合物を使用しなかった以外は、参考10と同様にして感光体を作製した。
比較例15
参考例1において使用したポリアリレート樹脂の代わりに下記構造のポリカーボネート樹脂(PCR−3)を、電荷輸送物質の代わりにCTM−2を使用した以外は、参考例1と同様にして感光体を作製した。
比較例16
比較例15において使用した(1)−15の化合物を使用しなかった以外は、比較例15と同様にして、感光体を作製した。
比較例17
比較例15において使用した(1)−15の化合物の代わりに、(3)−13の化合物を使用した以外は、比較例15と同様にして感光体を作製した。
比較例18
比較例1において使用したポリアリレート樹脂の代わりに、PCR−3を使用した以外は、比較例1と同様にして感光体を作製した。
比較例19
実施例において使用したポリアリレート樹脂の代わりに、PCR−3を使用した以外は、実施例と同様にして感光体を作製した。
比較例20
参考10において使用したポリアリレート樹脂の代わりに、PCR−2を使用した以外は、参考10と同様にして感光体を作製した。
比較例21
比較例20で使用した(1)−15の化合物を使用しなかった以外は、比較例20と同様にして感光体を作製した。
<吸収スペクトル測定>
実施例および比較例で使用された、光吸収性化合物を、400〜550nmの範囲における溶液の最大吸光度が0.8〜1.6の範囲となるような濃度でテトラヒドロフランに溶解し、該溶液の吸収スペクトルを測定し、極大吸収波長を求めた。吸収スペクトルの測定には、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−1650PCを使用し、石英製溶液セル(光路方向セル長10mm)を用いて測定を行った。測定結果を下記表−5に示す。
<感光体の電気特性>
作製した各感光体は、アルミニウム製ドラムに貼り付け、アルミニウム製ドラムと感光体のアルミニウム蒸着層との導通を取った上で、電子写真学会測定標準に従って作製された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の基礎と応用、電子写真学会編、コロナ社、404〜405頁 記載)に装着し、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性の評価を行った。
まず感光体の初期表面電位が−700Vとなるように帯電させ、ハロゲンランプの光を干渉フィルターで780nmの単色光としたものを露光光として用いた。次に、下記の露光エネルギーにより露光を行い、その表面電位を測定した。
結晶型がD型オキシチタニウムフタロシアニンを使用した感光体の場合は、露光光を0.2μJ/cm2照射した時の表面電位VLとし、露光から電位測定までの時間を100ミリ秒とした。また、A型オキシチタニウムフタロシアニンを使用した感光体の場合は、露光光を0.44μJ/cm2照射した時の表面電位VLとし、露光から電位測定までの時間は200ミリ秒とした。除電光には660nmのLED光を用いた。
続いてこれらの感光体に白色蛍光灯(三菱オスラム社製ネオルミスーパーFL20SS・W/18)の光を、感光体表面での光強度が2000ルックスになるように調整後10分間照射し、その後暗所で10分間放置した後同様の測定を行った。
表−6,7に、感光体の初期表面電位V0とVLの、白色蛍光灯照射前後の電気特性の変化分ΔV0、ΔVLを示す。なお、表−6,7中、負の数値は光照射後の各電位の絶対値が光照射前の電位の絶対値に対して小さくなったことを、また正の数値は逆に大きくなったことを表す。この変化分ΔV0、ΔVLの絶対値が小さいほど、強度の強い光を照射しても各電位が変化が小さいことを示し、好ましい。
表−6に示されるように、本発明の感光体は、V0,VLともに、白色蛍光灯を照射した後でも電位変動が小さく、耐強光曝露特性に優れている。
表−7に示されるように、本発明の感光体は、種々のポリアリレート樹脂、種々の電荷輸送物質においても、耐強光曝露特性に顕著な効果を奏する。
次に、実施例の感光体と、該実施例が含有するテトラヒドロフラン溶液としたときの吸光度が、420nm〜520nmの範囲において少なくとも一つの極大値を有する化合物を含有しないこと以外は、同じ構成の比較例の感光体について、ΔVLの値の差を表−8に表す。表−8で、Δrefとは、実施例のΔVL値から比較例のΔVL値を引いた値を表す。Δrefの値は、本発明の感光体に特有の構成とすることによってΔVLが変化した量を示し、Δrefの値が大きいほど、耐強光曝露特性の改善程度が大きいことを表す
表−8に示すように、本発明に特有の、ポリアリレート樹脂を含有する感光体では、比較例の、ポリアリレート樹脂を含有しない感光体に比べ、感光層に本発明の光吸収性化合物を含有させた場合、白色蛍光灯照射前後の電気特性の変化分の改善量が大きく、顕著な改善効果を示すことが分かる。
<オゾン曝露試験>
オゾン曝露試験の方法を以下に記す。まず、オゾン曝露前の感光体について、川口電機社製EPA−8200を使用し、スタティックモードで初期電気特性の評価を行った。帯電には、コロトロン帯電器を使用し、30マイクロアンペアの電流値で感光体を帯電させた。その後、140〜200ppmのオゾンに、1日あたり3〜5時間、2日間曝露し、積算オゾン曝露量が1120ppm・時となるように感光体をオゾンに曝露した後に、再度電気特性評価を行った。オゾン曝露後の初期表面電位V0の、曝露前のV0に対する比率を、表−9に示す。
式(1)または式(2)で表されるアゾ化合物を含有する、参考例1、実施例、および実施例の感光体では、オゾン曝露による初期表面電位V0の変化も少なく、特に優れた性能を示すことが分かる。
<電子写真感光体ドラムの作製>
実施例11
表面を陽極酸化し、ニッケル封孔処理を施した直径30mm、長さ340mmのアルミニウムチューブ上に、実施例1で作製した電荷発生層用塗布液を浸漬塗布により塗布して、膜厚0.4μmの電荷発生層を形成した。
この電荷発生層の上に、(1)−15の化合物5重量部、PAR−1 50重量部、PCR−2 50重量部、CTM−2 50重量部、下記ヒンダードフェノール化合物8重量部、シリコーンオイル(信越シリコーン KF96)0.05重量部、トルエン100重量部、およびテトラヒドロフラン400重量部を混合して得られる電荷輸送層用塗布液を、浸漬塗布により塗布し、乾燥後の膜厚が25μmとなるように電荷輸送層を設け、電
子写真感光体ドラムを作製した。
実施例12
実施例11と同様にして、陽極酸化処理、およびニッケル封孔処理を施した、直径30mm、長さ351mmのアルミニウムチューブを用いて、実施例11で用いた(1)−15の化合物5重量部の代わりに、(3)−13の化合物2重量部を用い、電荷輸送層の膜厚を18μmとした以外は、実施例11と同様にして感光体を作製した。
比較例22
実施例11で用いた(1)−15の化合物を使用しなかった以外は、実施例11と同様にして感光体を作製した。
比較例23
実施例12で用いた(3)−13の化合物を使用しなかった以外は、実施例12と同様にして感光体を作製した。
<画像評価>
実施例11および比較例22で作製した感光体の一部を黒色紙で覆って遮光し、1000luxの白色光を10分、または30分照射した。この白色光に曝露した感光体ドラムを、カシオ社製タンデム型カラーレーザープリンター SPEEDIA N5の黒色ドラムカートリッジに装着し、ハーフトーン画像をモノクロ印刷モードで印刷後、遮光部、光照射部のハーフトーン画像濃度を比較した。評価結果を下記表−10に示す。
実施例12および比較例23で作製した感光体をの一部を黒色紙で覆って遮光し、1000luxの白色光で10分、または30分照射した。この白色光に曝露した感光体ドラムを、沖データ(株)社製タンデム型カラーレーザープリンター Microline3050cの黒色ドラムカートリッジに装着し、ハーフトーン画像をモノクロ印刷モードで印刷後、遮光部、光照射部のハーフトーン画像濃度を比較した。評価結果を下記表−11に示す。
本発明の感光体は、強い白色光が照射されても影響を受けず、良好な画像が得られることが分かった。
<摩耗試験>
シート状の感光体フィルムを直径10cmの円状に切断し、テーバー摩耗試験機(東洋精機社製)により、摩耗評価を行った。試験条件は、気温23℃、相対湿度50%の環境下、摩耗輪CS−10Fを用いて、荷重なし(摩耗輪の自重)で1000回回転後の摩耗量を試験前後の重量を比較することにより測定した。なお、使用した感光体を以下に示す。
感光体T1
参考例1と同様にして作製した、シート状の感光体。
感光体T2
参考例1において使用したポリアリレート樹脂PAR−1の代わりに、ポリカーボネート樹脂PCR−3を使用した以外は、参考例1と同様にして作製した、シート状の感光体。
感光体T3
感光体T2において使用した電荷輸送物質CTM−1の代わりに、CTM−3を使用した以外は、感光体T2と同様にして作製した、シート状の感光体。
感光体T1,T2,T3の摩耗試験結果を、下記表−12に示す。
表−12の摩耗試験の結果から明らかなように、本発明の感光体は、特に耐摩耗性に優れていることが分かる。
本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置の一実施例を示す概念図である。
符号の説明
1 感光体
2 帯電装置(帯電ローラ)
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙

Claims (9)

  1. 導電性支持体上に、少なくとも電荷発生物質、電荷輸送物質、およびバインダー樹脂を含有する感光層を有する電子写真感光体において、バインダー樹脂としてポリアリレート樹脂を用い、且つ、感光層および/または該層の外側層に、420nm〜520nmの範囲における吸光度(テトラヒドロフラン溶液としたときの溶液の値)が、少なくとも1つの極大値を有する化合物であり、該化合物を含有する前記層と相溶性を有する下記一般式(2)で表される光吸収性化合物を含有させることを特徴とする電子写真感光体。
    −N=N−B(2)
    (式(2)中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基を表し、Bは、下記一般式(3)、(4)または(5)で表される基である。

    式(3)、(4)および(5)中、Ar1は置換基を有していてもよいフェニレン基を 表し、Ar2,Ar3,Ar6は置換基を有していてもよいアリール基を表す。Ar4、Ar5、4は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、または置換基を有していてもよいアリール基を表す。R1,R2,R3は水素原子、または置換基を有していてもよいア ルキル基を表す。)
  2. 1100±200(ppm・時)のオゾンに曝露した電子写真感光体の帯電電位の、オゾン曝露前の帯電電位に対する変化率が、15%以下であることを特徴とする、請求項1
    に記載の電子写真感光体。
  3. 光吸収性化合物が、該化合物が含有される層を結着するバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜30重量部含有されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
  4. ポリアリレート樹脂が、下記一般式(6)で表される繰り返し構造を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。



    (ここで、Ar7、Ar8、およびAr9は、各々独立して置換基を有していてもよいアリ ーレン基を表し、Xは、単結合または2価の連結基を表す。)
  5. ポリアリレート樹脂の粘度平均分子量が、10,000以上、300,000以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 感光層が、下記一般式(7)で表される化合物を含有する事を特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。


    (式(7)中、Ar10〜Ar15は各々独立して、置換基を有してもよいアリーレン基または置換基を有してもよい2価の複素環基を表す。m1,m2は各々独立して0または1を表す。m1=0の時のAr14,m2=0の時のAr15は、それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい1価の複素環基を表し、m1=1の時のAr14,m2=1の時のAr15は、それぞれ置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアリーレン基、または置換基を有してもよい2価の複素環基を表す。Yは直接結合または2価の残基を表す。R5〜R12は各々独立して水素 原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または置換基を有してもよい複素環基を表す。n1〜n4は各々独立して0〜4の整数を表す。また、Ar10〜Ar15は互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
  7. 感光層が、下記一般式(8)で表される化合物を含有する事を特徴とする、請求項1〜
    6のいずれかに記載の電子写真感光体。


    (式(8)中、R13およびR14は、置換基を有していてもよいアルキル基または水素原子を表す。R15は、置換基を有していてもよいジアリールアミノ基を表す。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする、画像形成装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体を用いることを特徴とする、電子写真装置用カートリッジ。
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