JP2012103333A - 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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由香 長尾
Zui Cho
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Abstract

【課題】 スチルベン系化合物を使用した感光層を有する電子写真感光体において、耐光性に優れ且つオゾン、NOx等の酸化性ガスに対する耐久性にも優れ、しかも、電気特性、画像特性にも優れた電子写真感光体を提供する。
【解決手段】 感光層に、特定の構造を有するスチルベン系化合物と、420nm〜520nmの範囲における吸光度(テトラヒドロフラン溶液とした時の値)が、少なくとも一つの極大値を有する光吸収性化合物とを含有する電子写真感光体を提供することにより解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真感光体用の光導電材料として好適に用いることができるスチルベン系化合物と光吸収性物質とを、感光層に含有する電子写真感光体、この電子写真感光体を用いる電子写真カートリッジ、および画像形成装置に関する。
電子写真技術は、即時性に優れ且つ高品質の画像が得られること等から、複写機、各種プリンター、印刷機等の分野で広く使われている。電子写真技術の中核となる電子写真感光体として、無公害で成膜が容易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電材料を使用した電子写真感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)が使用されている。
近年、電子写真複写機等の画像形成装置の用途は拡大しており、画像品質への市場の要望は一段と高い水準を求めるものになってきている。特に、事務用の書類等においても、入力における写像技術、潜像形成技術の発展に加え、出力時においても、文字の象形の種類はより豊富に、より微細化されており、またプレゼンテーションソフトウェアの普及と発達により、印刷画像に欠陥や不鮮明さの少ない、極めて高画質な潜像の再現性が求められている。
さらには、近年の電子写真機器の高性能、低コスト化に伴い、電子写真感光体の高感度化及び原体コストの低減が必須となっていることが業界の共通認識である。このうち、高感度化のためには、電荷発生材料の最適化だけでなく、それとのマッチングの良好な電荷輸送材料の開発が必要であり、低コスト化のためには、安価な原料と短い反応ルート、さらに簡単な精製工程で精製できる電荷輸送材料の開発が必要である。そのため、低分子量の電荷輸送材料の高性能化が注目されつつある。低分子量の有機光導電性材料は、製造コストが低い利点があり、しかも、それと併用する結着剤の種類、組成比等を選択することにより、被膜の物性あるいは電子写真特性を制御することが比較的容易である点で好ましいものである。
従来の技術として、スチルベン側にアルコキシ基を有するトリアリールアミン−スチルベン共役型化合物が電荷輸送材料として用いることができる。例えば特許文献1〜2に記
載されたトリアリールアミン−スチルベン共役型化合物(以下、単に「スチルベン系化合物」ともいう。)が電荷輸送材料として使用できると提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載されている化合物は、バインダー樹脂との相溶性に問題があり、高部数で使用する場合に、結晶析出の問題が起きやすかった。また、特許文献2に記載されている化合物は、移動度が比較的遅く、電気特性に改善すべき点もあり、繰り返し使用する場合に、帯電性の低下や残留電位の上昇等の電気的安定性の悪化、およびそれに伴う画像不良が起きる。
更に、上記電荷輸送材料に対する要求性能に加え、それらを使用した感光体に要求される特性としては、光感度が高いこと、十分な帯電特性を有すること、光照射後の暗減衰が小さいこと、残留電位が小さいこと、応答特性が良いこと、これらの特性の繰り返し使用における安定性が高いこと等の基本的な特性の他に、実用的な観点からも様々な特性があげられる。
その一つに耐光性が挙げられる。通常、感光体は複写機やレーザープリンタ内部において遮光された状態で使用される。しかしマシン組立時や、例えば紙詰まりが起こりマシン内から取り出す際には、感光体は必然的に外部光に曝されることになる。この外部光の光強度は、マシン内での画像形成のための露光強度に比較すると断然強いため、感光体に対
しては大きなダメージを与えることになる。これは感光体が光に曝されることにより、感光体内部に大量の電荷トラップが生成し、多くの場合残留電位の大幅な上昇につながるためである。
電荷トラップが生じるメカニズムについてはよく判っていないところであるが、例えば電荷輸送材料自身が露光された光を吸収することにより励起され、その励起状態から緩和する際に、元の基底状態には戻らず、途中のエネルギー状態を持つ別の構造に変化してしまい、それが電荷トラップの要因となる場合や、電荷輸送層中の成分(電荷輸送材料単独の場合あるいは電子吸引性物質を含む場合は電荷輸送物質との間で形成される弱い電荷移動錯体など)が直接励起され電荷キャリアペアを生成し、それらが原因となると考えられている。
また、複写機やレーザープリンター内部においては、種々の帯電方式が採用されるが、高電圧の帯電ユニットの周囲では大気中の酸素分子がイオン化され、オゾンが発生することが知られており、これが感光体にダメージを与えることも知られている。このメカニズムについてもよく判っていないところであるが、酸化性のオゾンによる感光材料の劣化やそれに伴う電荷トラップが原因となっていると考えられている。
従来、感光体に対するダメージを予防するため、外部光の影響に対しては、例えばマシン組立時には照明をより影響の少ない黄色灯を用いたり、マシン内部を開ける際には感光体への光曝露をできるだけ少なくするため、遮光板を設けるなどしていた。また、オゾンの影響に対しては、よりオゾン生成の少ない例えば接触方式の帯電装置を採用したり、生成したオゾンを機器外部へ排出するファンを設置するなどしていた。
一方で、電荷輸送層に電子吸引性物質を含有させたり、酸化防止剤を含有させたり、酸化に強いと考えられる材料の採用した感光体や(例えば、特許文献3および特許文献4参照)、感光層に、特定の波長に最大吸収波長を有する化合物を含有する感光体等が検討されているが(例えば、特許文献5 参照)、これらによっても、残留電位上昇の防止効果、および帯電性低下の抑制効果は十分でなかった。
特に、酸化防止剤だけでは外部光に曝露した際の影響を抑制することができないことや、その他の電子写真特性に対する副作用が大きくなるなどの問題があった。
特公昭63−019867号公報 特開昭60−196768号公報 特開平7−191476号公報 特開平5−323631号公報 特開平10−48856号公報
感光層の電荷輸送材料として、スチルベン系化合物を選択した場合には、強光に対する耐性が弱く、従来から電子写真感光体に適したものとして知られていた紫外線吸収剤等では不十分の場合があった。この現象は、蛍光灯の発する輝線のうち、ある特定波長の輝線が特に感光体を劣化させて起こっており、その波長を遮断する事が解決策である事が判った。また、本発明に用いられるスチルベン系化合物は置換基にドナー性の強い−OR基を持つため、酸化還元電位が低くなる一方で、オゾンやNOx等に酸化されやすい性質を持つ。
本発明では、スチルベン系化合物を使用した感光層を有する電子写真感光体において、耐光性に優れ且つオゾン、NOx等の酸化性ガスに対する耐久性にも優れ、しかも、電気特性、画像特性にも優れた電子写真感光体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記に鑑み耐光性を改善する方法について鋭意検討を行った結果、電子写真感光体の感光層または該感光層の外側層の少なくとも一方に、該化合物が配合される前記層に相溶するものであって、400〜550nmの範囲における溶液の最大吸光度が0.8〜2.0の範囲となるような濃度でテトラヒドロフランに溶解したときの吸光度が、420nm〜520nmの範囲において少なくとも1つの極大値を有する光吸収性化合物を含有させることにより、劇的に耐光性が改善できることを見出した。また、前記光吸収性化合物の構造を特定する事で、耐オゾン、耐NOxガス性をも同時に改善できる事を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の要旨は、導電性支持体上に、感光層を有する電子写真感光体において、該感光層または該感光層の外側層の少なくとも一方に、下記式(1)で表されるスチルベン系化合物と、420nm〜520nmの範囲における吸光度(テトラヒドロフラン溶液とした時の値)が、少なくとも一つの極大値を有する光吸収性化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体に存する(請求項1)。
Figure 2012103333
(式(1)中、Ar1、Ar2は、それぞれ、Hammett則における置換基定数σp が0.20以下の
有機基を有していてもよいアリール基を示し、R1は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。A
、Bは、それぞれ同一または異なっていてもよく、Hammett則における置換基定数σp が0.20以下であって、炭素数1〜4の有機基を示し、m、nはスチルベン骨格中のベンゼン環に置換基A及びBが置換されている数を表し、0〜4の整数を示す。)
本発明の第2の要旨は、前記光吸収性化合物が、下記式(2)で表されるモノアゾ化合物であることを特徴とする、第1の要旨に記載の電子写真感光体に存する(請求項2)。
1−N=N−Y1 (2)
(式(2)中、X1およびY1は、独立して置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
本発明の第3の要旨は、前記モノアゾ化合物が、下記一般式(3)で表されるモノアゾ化合物であることを特徴とする、第2の要旨に記載の電子写真感光体に存する(請求項3)。
2−N=N−Y2 (3)
(式(3)中、X2は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、Y2は、下記一般式(4)で表される基である。
Figure 2012103333
(式(4)中、Ar3は置換基を有してもよいフェニレン基を示し、Ar4、Ar5は置換基を有
してもよいアリール基を示す。R2は水素原子、または置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
本発明の第4の要旨は、一般式(1)で表されるスチルベン系化合物の−OR基置換異性体を、少なくとも2種類含有する事を特徴とする電子写真感光体に存する(請求項4)。
本発明の第5の要旨は、前記スチルベン化合物の−OR基置換異性体の2種類が、下記
一般式(5)で表される−OR基の置換位置が末端フェニル基の二重結合置換基に対しオルト位である置換異性体、及び下記一般式(6)で表される−OR基の置換位置が末端フェニル基の二重結合置換基に対しパラ位である置換異性体の2種類であることを特徴とす
る電子写真感光体に存する(請求項5)。
Figure 2012103333
(前記式(5)または式(6)中、Ar1、Ar2は、それぞれ、Hammett則における置換基定
数σpが0.20以下の有機基を有していてもよいアリール基を示し、R1は、炭素数1〜4のア
ルキル基を示す。A、Bは、それぞれ、同一または異なって、Hammett則における置換基定
数σp が0.20以下であって、炭素数1〜4の有機基を示し、m、nはスチルベン骨格中のベンゼン環に置換基X及びYが置換されている数を表し、0〜4の整数を示す。)
本発明の第6の要旨は、上記本発明の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した該電子写真感光体に対し像露光により静電潜像を形成する像露光手段、前記静電潜像をトナーで現像する現像手段、前記トナーを被転写体に転写する転写手段、及び、前記電子写真感光体に付着した前記トナーを回収するクリーニング手段から選ばれる少なくとも一つの手段を備えた電子写真カートリッジに存する(請求項6)。
本発明の第7の要旨は、上記本発明の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した該電子写真感光体に対する露光により静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーで現像する現像手段と、前記トナーを被転写体に転写する転写手段、前記被転写体に転写された前記トナーを定着させる定着手段とを備えることを特徴とする、画像形成装置に存する(請求項7)。
本発明の低分子量のスチルベン系化合物のアルコキシ基置換異性体を使用した感光体は、バインダー樹脂との相溶性、光感度、残留電位などの特性が良く、繰り返し使用した場合の疲労劣化が少なく、安定性が良い。更に、特定の吸収波長と特定の構造を持つ添加剤を同時に使用することにより、極めて良好な耐光性、および耐オゾン性を示すため、非常に取り扱い易く優れた感光体となる。これらを電子写真感光体に用いた場合に、耐久時の電位安定性、環境安定性に優れた特性を示し、また、印刷時においてゴーストなどの画像欠陥のない電子写真カートリッジ及び画像形成装置を提供することが可能となる。
そして、本発明による感光体を用いた画像形成装置、およびドラムカートリッジは、特別な遮光のための工夫をする必要がなく、容易に取り扱うことができる。
本発明の画像形成装置の一実施態様の要部構成を示す概略図である。 実施例で用いたオキシチタニウムフタロシアニンのX線回折図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
≪スチルベン系化合物≫
本発明の電子写真感光体に用いられるスチルベン化合物は、下記一般式(1)で表される構造を有する。
Figure 2012103333
(式(1)中、Ar1、Ar2は、それぞれ、Hammett則における置換基定数σp が0.20以下の
有機基を有していても良いアリール基を示し、R1は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。A
、Bは、それぞれ同一または異なって、Hammett則における置換基定数σp が0.20以下であって、炭素数1〜4の有機基を示し、m、nはスチルベン骨格中のベンゼン環に置換基A及びBが置換されている数を表し、0〜4の整数を示す。)
ここで、Hammett則は、芳香族化合物における置換基が芳香環の電子状態に与える効果
を説明するために用いられる経験則であって、置換ベンゼンの置換基定数σpは、置換基の電子供与/吸引の程度を定量化した値といえる。σp値が正であれば置換安息香酸の方が無置換のものより酸性が強い、つまり電子吸引性置換基となる。逆にσp値が負であると電子供与性置換基となる。表1は、代表的な置換基のσp値である。(日本化学会編、「化学便覧 基礎編II 改訂4版」、丸善株式会社、平成5年9月30日発行、p.364〜365)。
前記式(1)中、Ar1、Ar2は、それぞれ、Hammett則における置換基定数σp が0.20以
下の有機基を有していても良いアリール基である。前記Hammett則における置換基定数σpの値としては、電気特性の観点から0.00以下であることが好ましく、-0.10以下であるこ
とが特に好ましい。一方で下限としては、耐酸性ガス性の観点から-0.3以上であることが好ましい。前記有機基としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のジアルキルアミノ基などが挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、N, N−ジメチルアミノ基、N, N−ジエチルアミノ基などが挙げられる。中でも、電気特性や製造コストの面から、炭素数1
〜2の有機基が特に好ましく、具体的にはメチル基、メトキシ基、エチル基、エトキシ基
などが挙げられる。
Figure 2012103333
前記式(1)中、Ar1、Ar2は芳香族炭化水素基を表し、Ar1、Ar2が単環式炭化水素基である場合には、フェニル基が挙げられ、また、Ar1、Ar2が縮合多環式炭化水素である場合はナフチル基、フルオレニル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基などが挙げられる。中でも、電気特性の面でフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基が好ましくフルオレニル基がより好ましい。電気特性及び製造コストの両面を鑑みるとAr1、Ar2がフェニル基であることが特に好ましい。
前記式(1)中、A、Bとしては、それぞれ、Hammett則における置換基定数σp が0.20
以下であって、炭素数1〜4の有機基を示す。前記Hammett則における置換基定数σpの値としては、電機特性の観点から0.00以下であることが好ましく、-0.10以下であることが特
に好ましい。一方で下限としては、耐酸性ガス性の観点から-0.3以上であることが好ましい。前記炭素数1〜4の有機基としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4の
アルコキシ基、炭素数2〜4のジアルキルアミノ基などが挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル
基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、N, N−ジメチルアミノ基、N, N−ジエチルアミノ基などが挙げられる。中でも、電気特性や製造コストの面から、炭素数1の有機基が特に好ましく、具体的にはメチル基、メトキシ基などが挙げられる。
前記式(1)中、m、nはスチルベン骨格中のベンゼン環に置換基A及びBが置換されている数を表し、0〜4の整数であり、0〜1の整数が好ましいが、製造コストの観点から考え、m=n=0である場合は特に好ましい。
前記式(1)中、R1としては、炭素数1〜4のアルキル基であって、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基が挙げられる。製造コストの面から、R1は、メチル基またはエチル基が特に好ましい。アルキル基の炭素数は5以上になると、電気特性の悪化や耐酸性ガス性を更に弱くしてしまうおそれがある。
前記式(1)中、スチルベン末端のフェニル基の置換基として用いられるアルコキシ基の置換位置としては、パラ位、メタ位、またはオルト位が挙げられる。電気特性や製造の便利性、コストなどの面から、アルコキシ基の置換位置は、下記式(5)で表されるオルト位と下記式(6)で表されるパラ位が特に好ましい。
Figure 2012103333
式(5)と式(6)は、前記式(1)に準ずるものである。
アルコキシ基置換異性体の比率(モル%)は、特に制限されないが、本発明の製造法で
は、原料のアルコキシベンゼンの反応性(アルコキシ基はオルト・パラ配向性置換基)により、メタ位置換異性体は全異性体の10%より多く得ることが難しく、通常は10%以下であり、0〜8%の範囲内であることが好ましく、電気特性や製造の便利性の面で含まないことが
特に好ましい。一方、式(5)で表されるオルト位異性体と式(6)で表されるパラ位異性体の比について、通常、95/5〜5/95の範囲内であり、バインダー樹脂との相溶性の面で90/10〜10/90の範囲内であることが好ましく、電気特性の面で80/20〜20/80の範囲内であることがより好ましい。

前記式(1)の分子量としては、上限は、通常、500以下であり、好ましくは460以下である。この範囲を満足する電荷輸送剤を感光層に含有したとき感光体の表面硬度が高くなる特徴を有し、実写評価をした際にクリーニング性が向上し、異音やフィルミングも防止しやすくなる。したがって、前記式(1)中、Ar1、Ar2の有する置換基や、R1、A、B、m、nは上記分子量を鑑みて調整することが特に好ましい。一方で下限値としては、電気特性の
観点から通常、400以上である。

前記式(1)で表されるスチルベン系化合物の代表例として、以下の例示化合物CT-1a
〜CT-10cが挙げられる。ただし、本発明に用いられるスチルベン系化合物はこれらの化合物に限定されるものではない。
Figure 2012103333
Figure 2012103333
Figure 2012103333
《光吸収性化合物》
本発明に含有される光吸収性化合物は、420nm〜520nmの範囲における吸光度(テトラヒドロフラン溶液としたときの溶液の値)が少なくとも1つの極大値を有する化合物であるが、具体的には、400〜550nmの範囲における溶液の最大吸光度が0.8〜2.0の範囲となるような濃度でテトラヒドロフランに溶解し、該溶液の吸収スペクトルを測定したとき、420nm〜520nmの範囲に少なくとも1つの極大値を有する化合物である。また、耐オゾン性を勘案すれば、430nm〜500nm範囲における吸光度が少なくとも1つの極大値を有する化合物が好ましく、特に好ましくは、440nm〜480nmの範囲における吸光度が少なくとも1つの極大値を有する化合物である。
吸収スペクトルの測定には、通常、紫外可視分光光度計が用いられるが、本発明においては、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−1650PCを使用し、石英製溶液セル(光路方向セル長10mm)を用いて測定を行った。
本発明に用いられる光吸収性化合物の例としては、染料化合物、顔料化合物のような、色素化合物があげられる。
色素化合物の具体的な例としては、カラーインデックス記載のC.I.Disperse Yellow,C.I.Disperse Orange,C.I.Disperse Red,C.I.Solvent Yellow,C.I.Solvent Orange,C.I.Solvent Red,C.I.Pigment Yellow,C.I.Pigment Orange,C.I.Pigment Redに分類される色素化合物、およびアゾ化合物があげられる。
これらのなかでも好ましくは、C.I.Solvent OrangeまたはC.I.Solvent Redに分類される色素化合物、および下記一般式(2)で表されるモノアゾ化合物があげられる。
1−N=N−Y1 (2)
(式(2)中、X1およびY1は、独立して置換基を有していてもよいアリール基を表す。)特に好ましくは、C.I.Solvent Orangeに分類される色素化合物、または下記一般式(3)で表されるモノアゾ化合物を使用することである。
2−N=N−Y2 (3)
(式(3)中、X2は置換基を有していてもよいフェニル基を表し、Y2は、下記一般式(4)で表される基である。
Figure 2012103333
(4)中、Ar1は置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、Ar3,Ar4,Ar5は置換基を有していてもよいアリール基を表す。R2は水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
本発明に用いられる光吸収性化合物の含有量は、該化合物を含有する層に対して、該層を結着しているバインダー樹脂100重量部に対して、下限が、通常、0.1重量部以上であり、好ましくは0.2重量部以上であり、一方、上限が、通常、30重量部以下であり、好ましくは20重量部以下である。含有量が少なすぎると本発明の効果が十分に得られなくなる虞があり、一方、含有量が多すぎると、例えば電気特性などの電子写真感光体特性が悪くなる虞がある。
<モノアゾ化合物>
上記式(2)中のX1およびY1の有する置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアリールアルコキシ基;ヒドロキシ基;クロル原子、ブロム原子、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基等のアルキル基;アセチル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジ−p−トリルアミノ基などのジアリールアミノ基;ジベンジルアミノ基等のジアリールアルキルアミノ基等があげられる。
上記式(3)中のX2の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アセチル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基等があげられる。
一般式(4)中の、Ar3は、置換基を有していてもよいフェニレン基であるが、具体的
には例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン基などが挙げられる。これらの中でも、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2,5−ジメチル−1,4−フェニレン基のような、置換または無置換の1,4−フェニレン基が好ましい。
一般式(4)中の、Ar4、Ar5は、置換基を有していてもよいアリール基であるが、例えば、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、3,4−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいビフェニル基、1,4−ナフチル基、2−メチル−1,4−ナフチル基等の置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいフェナンスリル基、があげられる。これらの中でも、置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基が好ましく、更に好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基が用いられる。
一般式(4)中のR2は、水素原子、または置換基を有していてもよいアルキル基を表すが、アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基などの直鎖、分岐アルキル基が挙げられる。これらのアルキル基はさらに置換基を有していても良く、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基;フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアリールアルコキシ基;ヒドロキシ基;クロル原子、ブロム原子、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基等のアルキル基;アセチル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジ−p−トリルアミノ基などのジアリールアミノ基;ジベンジルアミノ基等のジアリールアルキルアミノ基等があげられる。中でもR2としては、製造面と特性面から、特に水素原子あるいはメチル基が好ましい。
以下の表−2に一般式(2)で表されるアゾ化合物の、X1およびY1の基の具体例を示すが、本発明の化合物はそれらに限定されるものではない。
Figure 2012103333
Figure 2012103333
上記表−2で挙げられた式(2)-1〜55の化合物の中でも、(2)-15や(2)-52等で表される
ような、Y1がジエチルアミノ基やトリルアミノ基を置換基に持つフェニル基であるものが特に好ましい。
以下の表−3に、一般式(3)で表される化合物のうち、Y2が一般式(4)で表される化合物である具体例を示すが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
Figure 2012103333
Figure 2012103333
Figure 2012103333
Figure 2012103333
上記表−3で挙げられた式(3)-1〜113の化合物の中でも、(3)-13、(3)-19や(3)-22等で表されるような、X2がアルキルアミノ基を置換基にもつフェニル基であるものが特に好ましい。
≪電子写真感光体≫
以下に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、上述した式(1)で表されるスチルベン系化合物と特定波長の光吸収性化合物とを含有する感光層または該感光層の外側層のうち少なくとも一方を設けたものであれば、その構造は特に制限されない。中でも、電荷発生層と、電荷輸送層とが積層された積層型の感光体が好ましく、特に、積層型感光体の電荷輸送層が、上述した式(1)で表されるスチルベン系化合物と光吸収性化合物とを同時に含有することが好ましい。
<導電性支持体>
導電性支持体については特に制限はないが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫等の導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム錫)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び任意の比率で併用しても良い。導電性支持体の形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状等のものが用いられる。更には、金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性等の制御や欠陥被覆のために、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いても良い。
また、導電性支持体としてアルミニウム合金等の金属材料を用いた場合、陽極酸化被膜を施してから用いても良い。陽極酸化被膜を施した場合には、公知の方法により封孔処理を施すのが望ましい。
導電性支持体表面は、平滑であっても良いし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施したりすることにより、粗面化されていても良い。また、導電性支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものであっても良い。また、安価化のためには、切削処理を施さず、引き抜き管をそのまま使用することも可能である。
<下引き層>
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。下引き層としては、樹脂、または樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したもの等が用いられる。また、下引き層は、単一層からなるものであっても、複数層からなるものであってもかまわない。
下引き層に用いる金属酸化物粒子の例としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子等が挙げられる。これらは一種類の粒子を単独で用いても良いし、複数の種類の粒子を混合して用いても良い。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタン及び酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子は、その表面に、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコン等の有機物による処理を施されていても良い。酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト、アモルファスのいずれも用いることができる。また、複数の結晶状態のものが含まれていても良い。
また、金属酸化物粒子の粒径としては種々のものが利用できるが、中でも特性及び液の安定性の点から、その平均一次粒径は、10nm以上100nm以下が好ましく、特に10nm以上50nm以下が好ましい。この平均一次粒径は、TEM写真等から得ることができる。
下引き層は、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散した形で形成するのが望ましい。下引き層に用いられるバインダー樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、ニトロセルロース等のセルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ澱粉、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物等の有機ジルコニウム化合物、チタニルキレート化合物、チタンアルコキシド化合物等の有機チタニル化合物、シランカップリ
ング剤等の公知のバインダー樹脂が挙げられる。これらは単独で用いても良く、或いは2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。また、硬化剤とともに硬化した形で使用してもよい。中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は、良好な分散性、塗布性を示すことから好ましい。
下引き層に用いられるバインダー樹脂に対する無機粒子の使用比率は任意に選ぶことが可能であるが、分散液の安定性、塗布性の観点から、バインダー樹脂に対して、通常は10質量%以上、500質量%以下の範囲で使用することが好ましい。
下引き層の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、電子写真感体の電気特性、強露光特性、画像特性、繰り返し特性、及び製造時の塗布性を向上させる観から、通常は0.01μm以上、好ましくは0.1μm以上、また、通常30μm以下、好ましくは20μm以下である。下引き層には、公知の酸化防止剤等を混合しても良い。画像欠陥防止等を目的として、顔料粒子、樹脂粒子等を含有させて用いても良い。
<感光層>
感光層は、上述の導電性支持体上に(前述の下引き層を設けた場合は下引き層上に)形成される。感光層は、上述した一般式(I)で表されるスチルベン系化合物と特定の吸収波長を有する光吸収性化合物とを含有するものが好ましく、その型式としては、電荷発生材料と電荷輸送材料(スチルベン系化合物を含む)とが同一層に存在し、それらがバインダー樹脂中に分散した単層構造のもの(以下適宜、「単層型感光層」という。)と、電荷発生材料がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送材料(スチルベン系化合物を含む)がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層を含む、二層以上の層からなる積層構造の機能分離型のもの(以下適宜、「積層型感光層」という)が挙げられるが、何れの形態であってもよい。
また、積層型感光層としては、導電性支持体側から電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層して設ける順積層型感光層と、逆に導電性支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層して設ける逆積層型感光層とがあり、いずれを採用することも可能であるが、最もバランスの取れた光導電性を発揮できる順積層型感光層が好ましい。
<積層型感光層>
[電荷発生層]
積層型感光層(機能分離型感光層)の電荷発生層は、電荷発生材料を含有すると共に、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷発生層は、例えば、電荷発生材料及びバインダー樹脂を溶媒又は分散媒に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、また、逆積層型感光層の場合には電荷輸送層上に塗布、乾燥して得ることができる。
電荷発生材料としては、セレニウム及びその合金、硫化カドミウム等の無機系光導電材料と、有機顔料等の有機系光導電材料とが挙げられるが、有機系光導電材料の方が好ましく、中でも特に有機顔料が好ましい。有機顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、スクアレン(スクアリリウム)顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料等が挙げられる。これらの中でも、特にフタロシアニン顔料またはアゾ顔料が好ましい。電荷発生材料として有機顔料を使用する場合、通常はこれらの有機顔料の微粒子を、各種のバインダー樹脂で結着した分散層の形で使用する。電荷発生材料としてフタロシアニン顔料を使用する場合、具体的には、無金属フタロシアニン、銅、インジウム、ガリウム、スズ、チタン、亜鉛、バナジウム、シリコン、ゲルマニウム、アルミニウム等の金属またはその酸化物、ハロゲン化物、水酸化物、アルコキシド等の配位したフタロシアニン類の各結晶型を持ったもの、酸素原子等を架橋原子として用いたフタロ
シアニンダイマー類等が使用される。特に、感度の高い結晶型であるX型、τ型無金属フタロシアニン、A型(別称β型)、B型(別称α型)、D型(別称Y型)等のチタニルフタロシアニン(別称:オキシチタニウムフタロシアニン)、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ヒドロキシインジウムフタロシアニン、II型等のクロロガリウムフタロシアニン、V型等のヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型、I型等のμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体、II型等のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体が好適である。
また、これらフタロシアニンの中でも、A型(別称β型)、B型(別称α型)、および粉末X線回折の回折角2θ(±0.2゜)が27.1゜、もしくは27.3゜に明瞭なピークを示すことを特徴とするD型(Y型)チタニルフタロシアニン、II型クロロガリウムフタロシアニン、V型のヒドロキシガリウムフタロシアニン、28.1゜にもっとも強いピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン、または26.2゜にピークを持たず28.1゜に明瞭なピークを有し、かつ25.9゜の半値幅Wが0.1゜≦W≦0.4゜であることを特徴とするヒドロキシガリウムフタロシアニン、G型μ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体等が特に好ましい。
電荷発生材料として、無金属フタロシアニン化合物、又は金属含有フタロシアニン化合物を用いた場合は比較的長波長のレーザー光、例えば、780nm近辺の波長を有するレーザー光に対して高感度の感光体が得られる。また、モノアゾ、ジアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料を用いた場合には、白色光、又は660nm近辺の波長を有するレーザー光、もしくは比較的短波長のレーザー光(例えば、380nm〜500nmの範囲の波長を有するレーザー光)に対して十分な感度を有する感光体を得ることができる。
フタロシアニン化合物は単一の化合物のものを用いてもよいし、幾つかの混合又は混晶状態のものを用いてもよい。ここでのフタロシアニン化合物ないしは結晶状態における混合状態としては、それぞれの構成要素を後から混合したものを用いてもよいし、合成、顔料化、結晶化等のフタロシアニン化合物の製造・処理工程において混合状態を生じさせたものでもよい。このような処理としては、酸ペースト処理・磨砕処理・溶剤処理等が知られている。混晶状態を生じさせるためには、特開平10−48859号公報記載のように、2種類の結晶を混合後に機械的に磨砕、不定形化した後に、溶剤処理によって特定の結晶状態に変換する方法が挙げられる。
一方、電荷発生材料としてアゾ顔料を使用する場合には、光入力用光源に対して感度を有するものであれば従前公知の各種のアゾ顔料を使用することが可能であるが、各種のビスアゾ顔料、トリスアゾ顔料が好適に用いられる。好ましいアゾ顔料の例を下記に示す。
Figure 2012103333
Figure 2012103333
上記アゾ化合物の中で、特にアゾ1、アゾ2、アゾ3で表されるものが好ましい。
電荷発生物質として有機顔料を用いる場合には、1種を単独で用いてもよいが、2種類以上の顔料を混合して用いてもよく、好ましくはアゾ顔料同士、フタロシアニン顔料同士、あるいはアゾ顔料とフタロシアニン顔料とを組み合わせて用いる。電荷発生物質として有機顔料を使用する場合、通常はこれらの有機顔料の微粒子を、各種のバインダー樹脂で結着した分散層の形で使用する。
積層型感光層を構成する電荷発生層に用いるバインダー樹脂は特に制限されないが、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールや、アセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、変性エーテル系ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、カゼインや、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシ変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等の塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アルキッド樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂等の絶縁性樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルペリレン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、何れか1種を単独で用いても良く、2種類以上を任意の組み合わせで混合して用いても
良い。
電荷発生層は、具体的に、上述のバインダー樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に、電荷発生物質を分散させて塗布液を調整し、これを導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布することにより形成される。
塗布液の作製に用いられる溶剤としては、バインダー樹脂を溶解させるものであれば特に制限されないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ノナン等の飽和脂肪族系溶媒、トルエン、キシレン、アニソール等の芳香族系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロナフタレン等のハロゲン化芳香族系溶媒、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶媒、グリセリン、ポリエチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン等の鎖状又は環状ケトン系溶媒、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等の鎖状又は環状エーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン等の含窒素化合物、リグロイン等の鉱油、水等が挙げられる。これらは何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を併用して用いてもよい。なお、上述の下引き層を設ける場合には、この下引き層を溶解しないものが好ましい。
電荷発生層において、バインダー樹脂と電荷発生物質との配合比(質量比)は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質が通常10質量部以上、好ましくは30質量部以上、また、通常1000質量部以下、好ましくは500質量部以下の範囲である。電化発生層の膜厚は通常0.1μm以上、好ましくは0.15μm以上、また、通常10μm以下、好ましくは0.6μm以下の範囲である。電荷発生物質の比率が高過ぎると、電荷発生物質の凝集等により塗布液の安定性が低下する虞がある。一方、電荷発生物質の比率が低過ぎると、感光体としての感度の低下を招くおそれがある。
電荷発生物質を分散させる方法としては、ボールミル分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の公知の分散法を用いることができる。この際、粒子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.15μm以下の範囲の粒子サイズに微細化することが有効である。
<電荷輸送層>
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送材料を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、電荷輸送材料等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
電荷輸送材料としては、上記に詳述したスチルベン系化合物を用いることが好ましい。本発明に用いられるスチルベン系化合物は、同一のアルコキシ基を有するものの異性体混合物を用いてもよく、複数種のアルコキシ基を有するものを任意の比率で組み合わせてもよい。
また、本発明に用いられるスチルベン系化合物に加えて、公知の他の電荷輸送材料を併用してもよい。他の電荷輸送材料を併用する場合、その種類は特に制限されないが、例えば、カルバゾール誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、エナミン誘導体、ブ
タジエン誘導体及びこれらの誘導体が複数結合されたものが好ましい。更に具体的には、特開平2−230255号、特開昭63−225660号、特開昭58−198043号、特公昭58−32372号、および、特公平7−21646号の各公報に記載の化合物が好ましく使用される。これらの電荷輸送物質は、何れか1種を単独で用いても良く、複数種のものを任意の組み合わせで併用しても良い。なお、本発明のスチルベン化合物と、公知の他の電荷輸送材料とを併用する場合、電荷輸送材料全量における、併用する電荷輸送材料の含有比率(質量%)は、特に制限されないが、1%以上20%以下の範囲内であることが好ましく、本発明のスチルベン化合物の役割をより効果的に発揮させるために、3%以上10%以下の範囲内であることが特に好ましい。
バインダー樹脂は膜強度確保のために使用される。電荷輸送層のバインダー樹脂としては、例えば、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ビニルアルコール樹脂、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、部分変性ポリビニルアセタール、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロースエステル樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂が好ましい。これらのバインダー樹脂は、適当な硬化剤を用いて熱、光等により架橋させて用いることもできる。これらのバインダー樹脂は、何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせで用いても良い。
バインダー樹脂と電荷輸送材料との割合は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷輸送材料を20質量部以上の比率で使用する。中でも、残留電位低減の観点から30質量部以上が好ましく、更には、繰り返し使用した際の安定性や電荷移動度の観点から40質量部以上がより好ましい。一方、感光層の熱安定性の観点から、電荷輸送材料を通常は150質量部以下の比率で使用する。中でも、電荷輸送材料とバインダー樹脂との相溶性の観点から110質量部以下が好ましく、耐刷性の観点から90質量部以下がより好ましく、耐傷性の観点から80質量部以下が最も好ましい。
また、電荷輸送層は、上記に詳述した特定の吸収波長を有する光吸収性化合物を含有することが好ましい。
電荷輸送層の膜厚は特に制限されないが、長寿命、画像安定性の観点、更には高解像度の観点から、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、一方、通常50μm以下、好ましくは45μm以下、更には30μm以下の範囲とする。
<その他の機能層>
積層型感光体、単層型感光体ともに、感光層又はそれを構成する各層には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性等を向上させる目的で、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤等の添加物を含有させても良い。
また、積層型感光体、単層型感光体ともに、上記手順により形成された感光層を最上層、即ち表面層としてもよいが、その上に更に別の層を設け、これを表面層としてもよい。この最表層に、上記で詳述した特定の吸収波長を有する光吸収性化合物を含有させてもよい。
例えば、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で、保護層を設けても良い。
保護層は、導電性材料を適当なバインダー樹脂中に含有させて形成するか、特開平−1
90004号公報に記載のトリフェニルアミン骨格等の電荷輸送能を有する化合物を用いた共重合体を用いて形成することができる。
保護層に用いる導電性材料としては、TPD(N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(m−トリル)ベンジジン)等の芳香族アミノ化合物、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化錫、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン、酸化アルミ、酸化亜鉛等の金属酸化物等を用いることが可能であるが、これに限定されるものではない。
保護層に用いるバインダー樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、シロキサン樹脂等の公知の樹脂を用いることができ、また、特開平9−190004号公報記載のようなトリフェニルアミン骨格等の電荷輸送能を有する骨格と上記樹脂の共重合体を用いることもできる。
保護層の電気抵抗は、通常10Ω・cm以上、1014Ω・cm以下の範囲とする。電気抵抗が該範囲より高くなると、残留電位が上昇しカブリの多い画像となってしまう一方、前記範囲より低くなると、画像のボケ、解像度の低下が生じてしまう。また、保護層は像露光の際に照射される光の透過を実質上妨げないように構成されなければならない。また、感光体表面の摩擦抵抗や、摩耗を低減、トナーの感光体から転写ベルト、紙への転写効率を高める等の目的で、表面層にフッ素系樹脂、シリコン樹脂、ポリエチレン樹脂等、又はこれらの樹脂からなる粒子や無機化合物の粒子を含有させても良い。或いは、これらの樹脂や粒子を含む層を新たに表面層として形成しても良い。
<各層の形成方法>
上記した感光体を構成する各層は、含有させる物質を溶剤に溶解または分散させて得られた塗布液を、導電性支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により、各層ごとに順次塗布・乾燥工程を繰り返すことにより形成される。
塗布液の作製に用いられる溶媒または分散媒に特に制限は無いが、具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−メトキシエタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ギ酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、トリクロロエチレン等の塩素化炭化水素類、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物類、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤類等が挙げられる。また、これらは1種を単独で用いてもよいし、2種以上を任意の組み合わせおよび種類で併用してもよい。
溶媒または分散媒の使用量は特に制限されないが、各層の目的や選択した溶媒・分散媒の性質を考慮して、塗布液の固形分濃度や粘度等の物性が所望の範囲となるように適宜調整するのが好ましい。
例えば、単層型感光体、及び機能分離型感光体の電荷輸送層の場合には、塗布液の形分濃度を通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、また、通常40質量%以下、好ましくは35質量%以下の範囲とする。また、塗布液の粘度を使用時の温度において通常10mPa・s以上、好ましくは50mPa・s以上、また、通常500mPa・s以下、好ましくは400mPa・s以下の範囲とする。
また、積層型感光体の電荷発生層の場合には、塗布液の固形分濃度は、通常0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上、また、通常15質量%以下、好ましくは10質量%以下の範囲とする。また、塗布液の粘度は、使用時の温度において、通常0.01mPa・s以上、好ましくは0.1mPa・s以上、また、通常20mPa・s以下、好ましくは10mPa・s以下の範囲とする。
塗布液の塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピナーコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等が挙げられるが、他の公知のコーティング法を用いることも可能である。
塗布液の乾燥は、室温における指触乾燥後、通常30℃以上、200℃以下の温度範囲で、1分から2時間の間、静止又は送風下で加熱乾燥させることが好ましい。また、加熱温度は一定であってもよく、乾燥時に温度を変更させながら加熱を行っても良い。
≪画像形成装置≫
次に、本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置(本発明の画像形成装置)の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
図1に示すように、画像形成装置は、電子写真感光体1、帯電装置2、露光装置3及び現像装置4を備えて構成され、更に、必要に応じて転写装置5、クリーニング装置6及び定着装置7が設けられる。
電子写真感光体1は、上述した本発明の電子写真感光体であれば特に制限はないが、図1ではその一例として、円筒状の導電性支持体の表面に上述した感光層を形成したドラム状の感光体を示している。この電子写真感光体1の外周面に沿って、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5及びクリーニング装置6がそれぞれ配置されている。
帯電装置2は、電子写真感光体1を帯電させるもので、電子写真感光体1の表面を所定電位に均一帯電させる。帯電装置としては、コロトロンやスコロトロン等のコロナ帯電装置、電圧印加された直接帯電部材を感光体表面に接触させて帯電させる直接帯電装置(接触型帯電装置)等がよく用いられる。直接帯電装置の例としては、帯電ローラ、帯電ブラシ等が挙げられる。なお、図1では、帯電装置2の一例としてローラ型の帯電装置(帯電ローラ)を示している。直接帯電手段として、気中放電を伴う帯電、あるいは気中放電を伴わない注入帯電いずれも可能である。また、帯電時に印可する電圧としては、直流電圧だけの場合、及び直流に交流を重畳させて用いることもできる。
露光装置3は、電子写真感光体1に露光を行って電子写真感光体1の感光面に静電潜像を形成することができるものであれば、その種類に特に制限はない。具体例としては、ハロゲンランプ、蛍光灯、半導体レーザーやHe−Neレーザー等のレーザー、LED等が挙げられる。また、感光体内部露光方式によって露光を行うようにしてもよい。露光を行う際の光は任意であるが、例えば、波長が780nmの単色光、波長600nm〜700nmのやや短波長寄りの単色光、波長380nm〜500nmの短波長の単色光等で露光を行えばよい。
現像装置4は、その種類に特に制限はなく、カスケード現像、一成分絶縁トナー現像、一成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像等の乾式現像方式や、湿式現像方式等の任意の装置を用いることができる。図1では、現像装置4は、現像槽41、アジテータ42、供給ローラ43、現像ローラ44、及び、規制部材45からなり、現像槽41の内部に
トナーTを貯留している構成となっている。また、必要に応じ、トナーTを補給する補給装置(図示せず)を現像装置4に付帯させてもよい。この補給装置は、ボトル、カートリッジ等の容器からトナーTを補給することが可能に構成される。供給ローラ43は、導電性スポンジ等から形成される。現像ローラ44は、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の金属ロール、又はこうした金属ロールにシリコン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等を被覆した樹脂ロール等からなる。この現像ローラ44の表面には、必要に応じて、平滑加工や粗面加工を加えてもよい。現像ローラ44は、電子写真感光体1と供給ローラ43との間に配置され、電子写真感光体1及び供給ローラ43に各々当接している。供給ローラ43及び現像ローラ44は、回転駆動機構(図示せず)によって回転される。供給ローラ43は、貯留されているトナーTを担持して、現像ローラ44に供給する。現像ローラ44は、供給ローラ43によって供給されるトナーTを担持して、電子写真感光体1の表面に接触させる。
規制部材45は、シリコン樹脂やウレタン樹脂等の樹脂ブレード、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、真鍮、リン青銅等の金属ブレード、又はこうした金属ブレードに樹脂を被覆したブレード等により形成されている。この規制部材45は、現像ローラ44に当接し、ばね等によって現像ローラ44側に所定の力で押圧(一般的なブレード線圧は5〜500g/cm)される。必要に応じて、この規制部材45に、トナーTとの摩擦帯電によりトナーTに帯電を付与する機能を具備させてもよい。
アジテータ42は、回転駆動機構によってそれぞれ回転されており、トナーTを攪拌するとともに、トナーTを供給ローラ43側に搬送する。アジテータ42は、羽根形状、大きさ等を違えて複数設けてもよい。
トナーTの種類は任意であり、粉状トナーのほか、懸濁重合法や乳化重合法等を用いた重合トナー等を用いることができる。特に、重合トナーを用いる場合には径が4〜8μm程度の小粒径のものが好ましく、また、トナーの粒子の形状も球形に近いものからポテト上の球形から外れたものまで様々に使用することができる。重合トナーは、帯電均一性、転写性に優れ、高画質化に好適に用いられる。
転写装置5は、その種類に特に制限はなく、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写等の静電転写法、圧力転写法、粘着転写法等、任意の方式を用いた装置を使用することができる。ここでは、転写装置5が電子写真感光体1に対向して配置された転写チャージャー、転写ローラ、転写ベルト等から構成されるものとする。この転写装置5は、トナーTの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、電子写真感光体1に形成されたトナー像を記録紙(用紙、媒体)Pに転写するものである。
クリーニング装置6について特に制限はなく、ブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナー等、任意のクリーニング装置を用いることができる。クリーニング装置6は、感光体1に付着している残留トナーをクリーニング部材で掻き落とし、残留トナーを回収するものである。但し、感光体表面に残留するトナーが少ないか、殆ど無い場合には、クリーニング装置6は無くても構わない。
定着装置7は、上部定着部材(定着ローラ)71及び下部定着部材(定着ローラ)72から構成され、定着部材71又は72の内部には加熱装置73が備えられている。なお、図1では、上部定着部材71の内部に加熱装置73が備えられた例を示す。上部及び下部の各定着部材71,72は、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属素管にシリコンゴムを被覆した定着ロール、更にテフロン(登録商標)樹脂で被覆した定着ロール、定着シート等公知の熱定着部材を使用することができる。更に、各定着部材71,72は、離型性を向上させる為にシリコンオイル等の離型剤を供給する構成としてもよく、バネ等により互
いに強制的に圧力を加える構成としてもよい。
記録紙P上に転写されたトナーは、所定温度に加熱された上部定着部材71と下部定着部材72との間を通過する際、トナーが溶融状態まで熱加熱され、通過後冷却されて記録紙P上にトナーが定着される。
なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着等、任意の方式による定着装置を設けることができる。
以上のように構成された電子写真装置では、次のようにして画像の記録が行われる。即ち、まず感光体1の表面(感光面)が、帯電装置2によって所定の電位(例えば−600V)に帯電される。この際、直流電圧により帯電させても良く、直流電圧に交流電圧を重畳させて帯電させてもよい。
続いて、帯電された感光体1の感光面を、記録すべき画像に応じて露光装置3によ露光し、感光面に静電潜像を形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された静電潜像の現像を、現像装置4で行う。
現像装置4は、供給ローラ43により供給されるトナーTを、規制部材(現像ブレード)45により薄層化するとともに、所定の極性(ここでは感光体1の帯電電位と同極性であり、負極性)に摩擦帯電させ、現像ローラ44に担持しながら搬送して、感光体1の表面に接触させる。
現像ローラ44に担持された帯電トナーTが感光体1の表面に接触すると、静電潜像に対応するトナー像が感光体1の感光面に形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって記録紙Pに転写される。この後、転写されずに感光体1の感光面に残留しているトナーが、クリーニング装置6で除去される。
トナー像の記録紙P上への転写後、定着装置7を通過させてトナー像を記録紙P上へ熱定着することで、最終的な画像が得られる。
なお、画像形成装置は、上述した構成に加え、例えば除電工程を行うことができる構成としても良い。除電工程は、電子写真感光体に露光を行うことで電子写真感光体の除電を行う工程であり、除電装置としては、蛍光灯、LED等が使用される。また除電工程で用いる光は、強度としては露光光の3倍以上の露光エネルギーを有する光である場合が多い。
また、画像形成装置は更に変形して構成してもよく、例えば、前露光工程、補助帯電工程等の工程を行うことができる構成としたり、オフセット印刷を行う構成としたり、更には複数種のトナーを用いたフルカラータンデム方式の構成としてもよい。
なお、電子写真感光体1を、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5、リーニング装置6、及び定着装置7のうち1つ又は2つ以上と組み合わせて、一体型のカートリッジ(以下適宜「電子写真感光体カートリッジ」という)として構成し、この電子写真
感光体カートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置本体に対して着脱可能な構成にしてもよい。この場合、例えば電子写真感光体1やその他の部材が劣化した場合に、この電子写真感光体カートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しい電子写真感光体カートリッジを画像形成装置本体に装着することにより、画像形成装置の保守・管理が容易となる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。なお、以下の実施例は本発明を詳細に説明するために示すものであり、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、本実施例で用いる「部」は特に断りがな
い限り「重量部」を示す。
<スチルベン系化合物の製造>
(製造例1:例示化合物CT-1a〜cの混合物の製造)
窒素雰囲気下、パラホルムアルデヒド10.81 g(モノマー換算360 mmol)、アニソール32.45 g (300 mmol)を1,4-ジオキサン200 mlに加え、それに35 wt%の濃塩酸65 ml(720 mmol)を滴下し、80 oC下で3時間攪拌した。得た液を分液ロードにより分液し、有機層を重曹水で洗浄し、アルミナにより乾燥し、減圧蒸留によって溶媒を留去した。残留のオイルを再び減圧蒸留し、メトキシベンジルクロライドの混合物34.77 g(222 mmol、収率74%)を得た。それを核磁気共鳴スペクトル(300 MHz、Varian Gemini-2000 NMR spectrometer)により分析した結果、メトキシベンジルクロライドの異性体比率は、p/m/o = 73/11/16であった。
窒素雰囲気下、メトキシベンジルクロライドの異性体混合物(p/m/o = 73/11/16)31.33 g(200 mmol)に亜リン酸トリエチル39.88 g (240 mmol)を加え、165oC下で2時間攪拌し
た。その後、減圧蒸留によって余分の亜リン酸トリエチルを留去し、室温まで冷却し、リン酸エステル体の混合物50.62 g (196 mmol、収率98%)を得た。それを核磁気共鳴スペク
トル(300 MHz、Varian Gemini-2000 NMR spectrometer)により分析した結果、リン酸エステル体の異性体比率は、p/m/o = 75/8/17であった。
窒素雰囲気下、DMTPAA 52.74 g (175 mmol)、リン酸エステル体の混合物50.61 g (196 mmol)をDMF 200 mlに溶解し、室温下で、攪拌をしながら、カリウムtert-ブトキシド23.56 g (210 mmol)をゆっくり添加し(必要に応じて冷却)、さらに1時間攪拌した。この溶
液を、メタノール/氷水(v/v = 8:2)混合液600 mlに滴下し、結晶化した。得た結晶をフ
ラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1500g、展開溶媒:トルエン/ヘキサン=1/2)に通し、さらにメタノール/氷水(v/v = 8:2)の混合液600 mlを用い再沈し、CT-1a〜c の混合物61.71 g (152 mmol、収率87%)を薄黄色粉末として得た。この混合物の組成を高速液体クロマトグラフィー(カラム:ジーエルサイエンス(株)社製イナートシルODS−3V、溶媒:アセトニトリル/水(v/v = 90/10))により分析した結果、CT-1a/CT-1b/CT-1c= 75/10/15であった。
(製造例2:例示化合物CT-1a、CT-1cの混合物の製造)
窒素雰囲気下、パラホルムアルデヒド9.01 g(モノマー換算300 mmol)、アニソール48.66 g (450 mmol)を1,4-ジオキサン200 mlに加え、それに35 wt%の濃塩酸38 ml(420 mmol)
を滴下し、80 oC下で3時間攪拌した。得た液を分液ロードにより分液し、有機層を重曹水で洗浄し、アルミナにより乾燥し、減圧蒸留によって溶媒と過剰量のアニソールを留去した。残留のオイルを再び減圧蒸留し、メトキシベンジルクロライドの混合物32.89 g(210 mmol、収率70%)を得た。それを核磁気共鳴スペクトル(300 MHz、Varian Gemini-2000 NMRspectrometer)により分析した結果、メトキシベンジルクロライドの異性体比率は、p/o
= 3.04/1であり、メタ置換の異性体は検出されなかった。
窒素雰囲気下、上記メトキシベンジルクロライドの異性体混合物(p/o = 3.04/1)31.33 g(200 mmol)に亜リン酸トリエチル39.88 g (240 mmol)を加え、165oC下で2時間攪拌し
た。その後、減圧蒸留によって余分の亜リン酸トリエチルを留去し、室温まで冷却し、リン酸エステル体の混合物50.62 g (196 mmol、収率98%)を得た。それを核磁気共鳴スペク
トル(300 MHz、Varian Gemini-2000 NMR spectrometer)により分析した結果、リン酸エステル体の異性体比率は、p/o = 3/1であった。
窒素雰囲気下、DMTPAA 52.74 g (175 mmol)、上記リン酸エステル体の混合物50.61 g (196 mmol)をDMF 200 mlに溶解し、室温下で、攪拌をしながら、カリウムtert-ブトキシド23.56 g (210 mmol)をゆっくり添加し(必要に応じて冷却)、さらに1時間攪拌した。こ
の溶液を、メタノール/氷水(v/v = 8:2)混合液600 mlに滴下し、結晶化した。得た結晶
をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1500g、展開溶媒:トルエン/ヘキサン=1/2)に通し、さらにメタノール/氷水(v/v = 8:2)の混合液600 mlを用い再沈し、CT-1aとCT-1c の混合物60.32 g (149 mmol、収率85%)を薄黄色粉末として得た。この混合物の組成を高速液体クロマトグラフィー(カラム:ジーエルサイエンス(株)社製イナートシルODS−3V、溶媒:アセトニトリル/水(v/v = 90/10))により分析した結果、CT-1a/CT-1c= 7/3であった。
(製造例3:例示化合物CT-2a〜cの混合物の製造)
アニソールの代わりに、エトキシベンゼンを原料として使用した以外は、製造例1と同
様な操作で、例示化合物CT-2a〜cの混合物を淡黄色結晶として得た。この混合物の組成を高速液体クロマトグラフィー(カラム:ジーエルサイエンス(株)社製イナートシルODS−3V、溶媒:アセトニトリル/水(v/v = 90/10))により分析した結果、CT-2a/CT-2b/CT-2c= 71/8/21であった。
(製造例4:例示化合物CT-2a、CT-2cの混合物の製造)
アニソールの代わりに、エトキシベンゼンを原料として使用した以外は、製造例2と同
様な操作で、例示化合物CT-2aとCT-2cの混合物を淡黄色結晶として得た。この混合物の組成を高速液体クロマトグラフィー(カラム:ジーエルサイエンス(株)社製イナートシルODS−3V、溶媒:アセトニトリル/水(v/v = 90/10))により分析した結果、CT-2a/CT-2c= 2.1/1であった。
(実施例1、電子写真感光体X1)二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(厚み75μm)の表面にアルミニウム蒸着層(厚み700Å)を形成した導電性支持体を用い、その支持体の蒸着層上に、以下の下引き層用分散液をバーコーターにより、乾燥後の膜厚が1.25μmとなるように塗布し、乾燥させ下引き層を形成した。
平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と該酸化チタンに対して3重量%のメチルジメトキシシランをボールミルにて混合して得られたスラリーを乾燥後、更にメタノールで洗浄、乾燥して得られた疎水性処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとなし、該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエン(重量比7/1/2)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム/ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン/ヘキサメチレンジアミン/デカメチレンジカルボン酸/オクタデカメチレンジカルボン酸(組成モル%75/9.5/3/9.5/3)からなる共重合ポリアミドのペレットを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、疎水性処理酸化チタン/共重合ポリアミドを重量比3/1で含有する固形分濃度18.0%の分散液とした。
電荷発生材料として、図2に示すCuKα特性X線に対する粉末X線回折スペクトルパターンを有するチタニウムオキシフタロシアニン20部と1,2−ジメトキシエタン280部を混合し、サンドグラインドミルで2時間粉砕して微粒化分散処理を行った。続いて、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)の2.5%1,2−ジメトキシエタン溶液400部と、170部の1,2−ジメトキシエタンを混合して分散液を調製した。この分散液を前記下引き層上にバーコーターで塗布して、乾燥後の膜厚が0.4μmとなるように電荷発生層を形成した。
次にこのフィルム上に、上記電荷輸送材料(CT-1a)50部および下記構造のバインダー樹脂(1)100部と、光吸収性化合物のC.I.SolventRed117を5部、下記構造を有する
酸化防止剤8部、およびレベリング剤としてシリコーンオイル0.05部をテトラヒドロフラン/トルエン(8/2)混合溶媒640部に溶解させた液を塗布し、125℃で20
分間乾燥し、乾燥後の膜厚が25μmとなるように電荷輸送層を設け感光体を作製した。
この感光体を感光体X1とする。
Figure 2012103333
(実施例2、電子写真感光体X2)
実施例1において、光吸収性化合物として表2の(2)-15を使用した以外はすべて実施例1と同様に行い、感光体X2を得た。
(実施例3、電子写真感光体X3)
実施例1において、製造例2の電荷輸送材料(CT-1a)と(CT-1c)の混合物を50部使用し、光吸収性化合物として表3の(3)-13を2部使用した以外はすべて実施例1と同様に行い、感光体X3を得た。
(実施例4、電子写真感光体X4)
実施例1において、製造例4の電荷輸送材料電(CT-2a)と(CT-2c)の混合物を50部使用し、光吸収性化合物としてC.I.SolventOrange60を5部使用した以外はすべて実施例
1と同様に行い、感光体X4を得た。
(実施例5、電子写真感光体X5)
実施例1において、バインダー樹脂として、下記式(7)の繰り返し構造を持つ樹脂を使用し、電荷輸送材料(CT-2a)と(CT-2c)の混合物を30部、および光吸収性化合物として表2の(2)-52を5部使用した以外はすべて実施例1と同様に行い、感光体X5を得た。
Figure 2012103333
(実施例6、電子写真感光体X6)
実施例5において、光吸収性化合物として表3の(3)-13を2部使用した以外はすべて実施例5と同様に行い、感光体X6を得た。
(実施例7、電子写真感光体X7)
実施例5において、光吸収性化合物として表3の(3)-19を2部使用した以外はすべて実
施例5と同様に行い、感光体X7を得た。
(実施例8、電子写真感光体X8)
実施例5において、光吸収性化合物として表3の(3)-22を2部使用した以外はすべて実施例5と同様に行い、感光体X8を得た。
(実施例9、電子写真感光体X9)
実施例5において、光吸収性化合物として下記式(8)を5部使用した以外はすべて実施例5と同様に行い、感光体X9を得た。
Figure 2012103333
(比較例1、電子写真感光体Y1)
実施例1において、光吸収性化合物を添加しない以外はすべて実施例1と同様に行い、感光体Y1を得た。
(比較例2、電子写真感光体Y2)
実施例5において、光吸収性化合物を添加しない以外はすべて実施例5と同様に行い、感光体Y2を得た。
(比較例3、電子写真感光体Y3)
実施例3において、下記式(9)の電子輸送材料50部を使用した以外はすべて実施例3と同様に行い、感光体Y3を得た。
Figure 2012103333
(比較例4、電子写真感光体Y4)
実施例5において、下記式(10)の光吸収性化合物5部を使用した以外はすべて実施例5と同様に行い、感光体Y4を得た。
Figure 2012103333
<吸収スペクトル測定>
実施例および比較例で使用された、光吸収性化合物を、400〜550nmの範囲における溶液の最大吸光度が0.8〜2.0の範囲となるような濃度でテトラヒドロフランに溶解し、該溶液の吸収スペクトルを測定し、極大吸収波長を求めた。吸収スペクトルの測定には、島津製作所製紫外可視分光光度計UV−1650PCを使用し、石英製溶液セル(光路方向セル長10mm)を用いて測定を行った。測定結果を下記表−4に示す。
Figure 2012103333
<感光体の電気特性>
作製した各感光体は、アルミニウム製ドラムに貼り付け、アルミニウム製ドラムと感光体のアルミニウム蒸着層との導通を取った上で、電子写真学会測定標準に従って作製された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の基礎と応用、電子写真学会編、コロナ社、404〜405頁 記載)に装着し、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性の評価を行った。
温度25℃、湿度50%の環境下、まず感光体の初期表面電位が−700Vとなるように帯電させ、ハロゲンランプの光を干渉フィルターで780nmの単色光としたものを露光光として用いた。次に、下記の露光エネルギーにより露光を行い、その表面電位を測定した。
露光光を0.2μJ/cm2照射した時の表面電位VLとし、露光から電位測定までの時間を100ミリ秒とした。除電光には660nmのLED光を用いた。
続いてこれらの感光体に白色蛍光灯(三菱オスラム社製ネオルミスーパーFL20SS
・W/18)の光を、感光体表面での光強度が2000ルックスになるように調整後10分間照射し、その後暗所で10分間放置した後同様の測定を行った。
表−5に、感光体の初期表面電位V0とVLの、白色蛍光灯照射前後の電気特性の変化分ΔV0、ΔVLを示す。なお、表5中、負の数値は光照射後の各電位の絶対値が光照射前の電位の絶対値に対して小さくなったことを、また正の数値は逆に大きくなったことを表す。この変化分ΔV0、ΔVLの絶対値が小さいほど、強度の強い光を照射しても各電位の変化が小さいことを示し、好ましい。
Figure 2012103333
表−5に示すように、本発明の感光体は強い光を照射した時の電位変動が少なく、スチルベン系化合物の特性を生かしたメンテナンスし易い良好な感光体を得ることができる。
<感光体の耐オゾン特性>
フレッシュな感光体サンプルを、同様にアルミニウム製ドラムに貼り付けて電気特性を測定した。この時、−700Vに帯電させたサンプルが−350Vになる時の半減露光量(以下1/2感度という)をもとめた。このサンプルをチャンバーに入れ、荏原実業株式会
社製オゾン曝露試験装置(OU−65B)を使用して、270ppm濃度のオゾンを1時間曝露し、その後同様に電気特性を測定し1/2感度を求める。
Figure 2012103333
表−6に示した様に、本発明に用いられるスチルベン系化合物は、オゾンに曝されると
感度低下を起こすが、特定の吸収波長を有する化合物を一緒に使用すると感度低下が抑制され、画像への影響が大きく緩和される。また、特定の吸収波長を有し且つ特定の構造を有する化合物を用いた場合、その抑制効果及び画像への影響はより良好となる。
<画像評価試験>
表面を陽極酸化し、封孔処理を施した直径30mm、長さ254mmのアルミニウムチューブ上に、実施例6と比較例2および比較例3で調整した各層の塗布液を、浸漬塗布法により順次塗布、乾燥して、膜厚が電荷発生層0.3μm、電荷輸送層20μmの電子写真感光体ドラムZ1とZ2およびZ3を得た。これらの電子写真感光体ドラムを、ヒューレットパッカード社製レーザープリンタ、レーザージェット4(LJ4)に搭載し、画像試験を行った。初期画像を印刷した後、引き続き1万枚連続印刷を行い、画像劣化の有無を目視で観察し、その結果を表−7に示す。
Figure 2012103333
本発明のスチルベン系化合物と光吸収性化合物を含有する感光体ドラムは、1万枚連続印刷後も初期と同様の画像が得られ、マシン内部で発生するガスの影響や、あるいは露光光によるダメージ等を受けにくい、良好な感光体である事がわかる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電子写真感光体および画像形成装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明は、電機写真感光体を必要とする任意の分野で実施することができ、例えば複写機、プリンター、印刷機などに用いて好適である。
1 感光体(電子写真感光体)
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)

Claims (7)

  1. 導電性支持体上に、感光層を有する電子写真感光体において、該感光層または該感光層の外側層の少なくとも一方に、下記式(1)で表されるスチルベン系化合物と、420nm〜520nmの範囲における吸光度(テトラヒドロフラン溶液とした時の値)が、少なくとも一つの極大値を有する光吸収性化合物とを含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2012103333
    (式(1)中、Ar1、Ar2は、それぞれ、Hammett則における置換基定数σp が0.20以下の
    有機基を有していてもよいアリール基を示し、R1は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。A
    、Bは、それぞれ同一または異なっていてもよく、Hammett則における置換基定数σp が0.20以下であって、炭素数1〜4の有機基を示し、m、nはスチルベン骨格中のベンゼン環に置換基A及びBが置換されている数を表し、0〜4の整数を示す。)
  2. 光吸収性化合物が、下記式(2)で表されるモノアゾ化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
    1−N=N−Y1 (2)
    (式(2)中、X1およびY1は、独立して置換基を有していてもよいアリール基を示す。)
  3. 該モノアゾ化合物が、下記一般式(3)で表されるモノアゾ化合物であることを特徴とする、請求項2に記載の電子写真感光体。
    2−N=N−Y2 (3)
    (式(3)中、X2は置換基を有していてもよいフェニル基を示し、Y2は、下記一般式(4)で表される基である。
    Figure 2012103333
    (式(4)中、Ar3は置換基を有してもよいフェニレン基を示し、Ar4、Ar5は置換基を有
    してもよいアリール基を示す。R2は水素原子、または置換基を有してもよいアルキル基を示す。)
  4. 一般式(1)で表されるスチルベン系化合物の−OR基置換異性体を、少なくとも2種類含有する事を特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 前記スチルベン化合物の−OR基置換異性体の2種類が、下記一般式(5)で表される
    −OR基の置換位置が末端フェニル基の二重結合置換基に対しオルト位である置換異性体、及び下記一般式(6)で表される−OR基の置換位置が末端フェニル基の二重結合置換基に対しパラ位である置換異性体の2種類であることを特徴とする請求項4のに記載の電
    子写真感光体。
    Figure 2012103333
    (前記式(5)または式(6)中、Ar1、Ar2は、それぞれ、Hammett則における置換基定
    数σpが0.20以下の有機基を有していても良いアリール基を示し、R1は、炭素数1〜4のア
    ルキル基を示す。A、Bは、それぞれ、同一または異なって、Hammett則における置換基定
    数σp が0.20以下であって、炭素数1〜4の有機基を示し、m、nはスチルベン骨格中のベンゼン環に置換基X及びYが置換されている数を表し、0〜4の整数を示す。)
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した該電子写真感光体に対し像露光により静電潜像を形成する像露光手段、前記静電潜像をトナーで現像する現像手段、前記トナーを被転写体に転写する転写手段、及び、前記電子写真感光体に付着した前記トナーを回収するクリーニング手段から選ばれる少なくとも一つの手段を備えた電子写真カートリッジ。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した該電子写真感光体に対する露光により静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーで現像する現像手段と、前記トナーを被転写体に転写する転写手段、前記被転写体に転写された前記トナーを定着させる定着手段とを備えることを特徴とする、画像形成装置。
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