JP4394280B2 - エチレン重合又は共重合での使用に適した触媒系、及び該触媒系を調整するための工程 - Google Patents

エチレン重合又は共重合での使用に適した触媒系、及び該触媒系を調整するための工程 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は触媒系及び同システムを調整する工程、並びにエチレン重合及び共重合工程への同システムの利用に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチレン重合触媒の活性を増加し、ポリマー製品の特性及び製造を改良する為に大きな努力が払われてきた。1970年代より三井石油化学工業株式会社及びその他は各種塩化マグネシウム支持Ti−Mg高活性触媒の開発に成功し、世界中のスラリー重合技術分野に大きな進歩をもたらした。例えば、JP49−51378がエチレン重合及び共重合の代表的な工程を開示している。これら工程に使用された触媒は、ランプ用石油溶媒中に破砕した2塩化マグネシウムをエタノールと混合しMgCl2・6C3H5OHスラリーを形成せしめ、その後ジエチル塩化アルミニウムを加えエステル化し大部分のエタノールを消費させ、続いて四塩化チタンを加えTi−Mg高活性触媒を得ることを含む工程により調整された。触媒調製技術は単純である。反応条件は厳密ではない。そして操作は容易である。しかしその後の実務の中で、この触媒の幾つかの明瞭な欠点が明らかになってきた。第1は溶媒のアルコールと、触媒中に使用されているアルカンの間の大きな極性差により、ハロゲン化マグネシウムを溶媒に溶解することが困難なことである。この様な例では、例えば高温(例えば100℃以上)に加熱してもハロゲン化マグネシウムは完全に溶解し均一な溶液を形成できず、微細に破砕されたコロイド懸濁液又は膨潤したハロゲン化マグネシウムスラリーのみが形成される。従って、この様に調製された触媒は、例えば得られたポリマー粒子が比較的低い見かけの密度、粒子形状の不良、及び粒子サイズ分布の不良といったハロゲン化マグネシウムの層状結晶特性により付与される幾つかの欠点を示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
CN8510097.2はオレフィン重合及び共重合に適した触媒系を開示し、そして触媒系は(A)チタン含有固体触媒成分,(B)アルキルアルミニウム化合物、及び(C)有機シリコンを含むが、固形基質である成分(A))は、ハロゲン化マグネシウムを有機エポキシ化合物及び有機燐化合物内に溶解し均一な溶液を得て、次に4塩化チタンまたはその誘導体を混合し有機無水物、有機酸、エーテル、ケトン等の共沈剤存在下に固体を沈殿せしめ、更にポリカルボン酸エステルで処理してそれを固体上に固定し、最後に四塩化チタン及び不活性希釈剤で処理して得た。クロリン含有エポキシ化合物、有機燐化合物及びトルエンを含む触媒に用いられる混合溶媒システムをアルコール及びアルカン溶媒システムの代わりに用いハロゲン化マグネシウムを溶解した。上記これら成分は同等の極性を持つことから、ハロゲン化マグネシウムは低温(例えば50℃)にて完全に溶解でき、均一な溶液が形成された。ハロゲン化マグネシウム層状結晶の特性に関係する欠点は解消でき、特に見かけ密度、正則性、粒子形態等は顕著に改善された。触媒系をプロペン重合に使用する場合、触媒系は高い活性を持ち、得られたポリマーは高い正則性を持ち、その粒子は大きな見かけ密度を有した。しかし、エチレン重合に利用した場合には、触媒はまだ低活性という欠点を示す。例えば実施例24開示の如く、温度85℃、水素圧0.25MPa、エチレン圧0.75MPa及びエチレン重合時間2時間の条件では、該触媒の重合活性は537kgPE/gTi(10.7kgPE/g.cat)であり、又触媒は調節剤として水素を利用した分子量変更に対し十分感受性ではない。上記の欠点により、触媒を工業スケールで使用することは難しい。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術の欠点を克服するエチレン重合及び共重合の利用に好適な触媒系、及び同触媒系を調製する工程を提供する。エチレン重合及び共重合への利用に適した本触媒系は、実質的に有機エポキシ化合物及び有機燐化合物を含む溶媒システム中のハロゲン化マグネシウム溶液中に電子供与活性化剤を溶解して均一な溶液を形成せしめ、次に少なくとも1の共沈殿剤及び遷移金属ハロゲン化チタン又はその誘導体と混合して固形成分を形成せしめ、続いて重合に使用する前に有機アルミニウム成分との化合の中に取り込ませ、調製される。触媒系の調整方法は単純である。触媒はエチレン重合で使用された場合に高い活性を有し、生じたポリマーはより良好な粒子形態及び高い見かけ密度を有し、極少量の低分子副産物のみ形成される。
【0005】
エチレン重合又は共重合への利用に適した本発明の触媒系は、成分A及びBを含む。該成分Aは、実質的に有機エポキシ化合物及び有機燐化合物を含む溶媒システム中にチタン含有固体触媒成分の2ハロゲン化マグネシウム、水もしくはアルコールとの2ハロゲン化マグネシウム錯体、ハロゲン原子がハイドロカルボキシル基もしくはハロハイドロカルボキシル基に置換されている2ハロゲン化マグネシウム誘導体、またはその混合物の溶液を溶解し均一な溶液を形成せしめ、次に少なくとも1の共沈殿剤と一般式:TiX (OR) 4−n (式中、Xがハロゲンであり、Rがハイドロカルビル基であり、nが0〜4の整数である)を有する遷移金属ハロゲン化チタン又はその誘導体と混合して得たチタン含有固体触媒成分である。電子供与活性化剤は少なくとも有機アルコール、有機エーテル、及び/又はその混合物の一つであり、また共沈剤は有機無水物、有機酸、エーテル、及び/又はケトンより選択される。該成分Bは有機アルミニウム化合物である。成分AのTiに対する成分BのA1のモル比は5〜1000である。
【0006】
本発明は更に触媒系を調製する工程、特に触媒系の成分(A)を調製する工程も提供する。
また、本発明はエチレン重合への触媒系の利用方法も提供する。
【0007】
エチレン重合への利用に適した本発明の触媒系は成分(A)及び(B)、そして必要に応じてハロゲン化金属調製剤を含む。
【0008】
成分(A)は以下の方法により調整される。
まずハロゲン化マグネシウムを実質的に有機エポキシ化合物及び有機燐化合物を含む溶媒システム中に溶解し、続いて電子供与活性化剤を混合し均一、透明な液を形成する。次に、有機無水物、有機酸、エーテル、ケトン等の共沈剤を得られた溶液中に加え、遷移金属ハロゲン化チタンまたはその誘導体と混合し沈殿を形成せしめる。次に沈殿固体を濾過して取り出し、トルエン及びヘキサンにて洗浄、チタン含有固体触媒成分(A)を得る。
成分(B)は有機アルミニウム化合物である。
【0009】
ハロゲン化金属調製剤は成分(A)を調製している間に随意用いられる。該ハロゲン化金属調製剤は、Bi、Zn、Pb、Ca、Hg、V、Fe、Co及びSrのハロゲン化物、又はその混合物より選択される。
【0010】
【発明の実施の形態】
1.ハロゲン化マグネシウム溶液の調製
ハロゲン化マグネシウム溶液は、実質的に有機エポキシ化合物及び有機燐化合物を含む溶媒システム中に、他の不活性希釈剤と共に、または無しにハロゲン化マグネシウムを溶解し、次に電子供与活性化剤を溶媒システムに加え得た均一な溶液である。
【0011】
該本発明による成分(A)のハロゲン化マグネシウムは、2ハロゲン化マグネシウム、水またはアルコール等との2ハロゲン化マグネシウム錯体、及びハロゲン原子がハイドロカルボキシル基又はハロハイドロカルボキシル基により置換された2ハロゲン化マグネシウム誘導体を含む。具体的には、該2ハロゲン化マグネシウムは、二塩化マグネシウム、二臭化マグネシウム及び/又は二ヨウ化マグネシウムである。最も好適なマグネシウムは二塩化マグネシウムである。
【0012】
使用したハロゲン化マグネシウムの粒子サイズは、攪拌により容易に溶解するサイズが好ましい。溶解温度は約0℃〜100℃であり、3℃〜80℃が好ましい。ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン及びその他の炭化水素、又はハロ炭化水素の様な不活性希釈剤を溶媒システムに随意加え得ることができる、ベンゼン、トルエン及びキシレンが好ましい。最も好ましい希釈剤はトルエンである。
【0013】
好適な有機エポキシ化合物には、脂肪族オレフィン、ジオレフィン、ハロゲン化脂肪族オレフィンまたはジオレフィン、グリシジルエーテル、不活性エーテル等2〜8炭素原子を有するものの酸化物を含む。好適な有機エポキシ化合物の例は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ブタジエンオキサイド、ブタジエンジオキサイド、エポキシクロロプロパン、メチルグリジジルエーテル、ジグリシジルエーテル等である。エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びエポキシクロロプロパンが好ましく、更にエポキシクロロプロパンが最も好ましい。
【0014】
好ましい有機燐化合物は、例えばトリメチルリン酸、トリエチルリン酸、トリブチルリン酸、トリフェニルリン酸、トリメチル亜リン酸、トリエチル亜リン酸、トリブチル亜リン酸、トリフェニル亜リン酸、フェニルメチル亜リン酸等のリン酸又は亜リン酸のハイドロカビル又はハロハイドロカルビルエステルを含み、トリメチルリン酸、トリエチルリン酸及びトリブチルリン酸がより好ましく、トリブチルリン酸が最も好ましい。
【0015】
本発明による成分(A)の該電子供与活性化剤は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール及びグリセロールの様な、例えば1ないし8炭素原子を有する脂肪族アルコールまたはそれらに対応する異性体であり、エタノール、ブタノール、2−エトキシヘキサノール及びグリセロールが最も好ましい。該電子供与活性剤の例は、例えばメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル及びアミルエーテルの様な低級脂肪族エーテルも含む。
【0016】
本発明成分Aの該ハロゲン化マグネシウム均一溶液を調製している間に、該溶液中にハロゲン化金属調製剤を加えることができ、該ハロゲン化金属はBi、Zn、Pb、Ca、Hg、V、Fe、Cu及びSrのハロゲン化物、又はその混合物より選択される。本発明による触媒系中への該ハロゲン化金属成分の付加は、エチレン重合または共重合に於けるポリマー分子量に対して、該触媒系を使用する場合に比べより効果的な水素調節剤改良をもたらす。
【0017】
本発明による成分Aの各種成分の量は、ハロゲン化マグネシウム1モル当たり以下の通りである。有機エポキシ化合物0.01〜10モル、好ましくは0.02〜4モル、有機リン化合物0.01〜10モル、好ましくは0.02〜4モル、電子−供与活性化剤0.005〜15モル、好ましくは0.05〜10モル、ハロゲン化金属0〜0.2モル、好ましくは0.02〜0.08モル、共沈剤0.02〜0.8モル、好ましくは0.03〜0.5モル、及び、ハロゲン化遷移金属チタン0.2〜20モル、好ましくは1〜15モルである。
【0018】
2.固体の沈殿
上記方法により得たハロゲン化マグネシウムの均一溶液をチタン化合物と混合し、共沈剤存在下に高温にて一定時間攪拌し固体沈殿物を形成させた。
本発明の成分(A)の該共沈剤は、無水酢酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、ピロメリット酸二無水物、酢酸、プロピオン酸、ブチル酸、アクリル酸、メタクリル酸、アセトン、メチルエチルケトン、ベンゾフェノン、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル等の様な有機酸、有機無水物、エーテル、ケトン、又はその混合物を含む。有機無水物が好ましく、脂肪族無水物が最も好ましい。
【0019】
固体沈殿の工程は2方法の1つにより実施できる。1つの方法は、−35℃〜60℃に範囲にてチタン化合物をハロゲン化マグネシウム液に滴下し加え、温度をゆっくり10℃〜120℃、好ましくは60℃〜100℃の範囲に上昇しながら固体を沈殿させることを含む。もう一つの方法は、上記と同一条件下にハロゲン化マグネシウム均一溶液をチタン化合物内に滴下し加え固体を沈殿させることを含む。両方法とも反応システム内には共沈殿剤が存在しなければならない。共沈殿剤は、ハロゲン化マグネシウム溶液が得られた後、又は工程1にてハロゲン化マグネシウムと一緒に加えることができる。あるいは、2またはそれ以上の共沈殿剤を同時に加えることができる。
【0020】
均一な固体粒子を得るには沈殿工程をゆっくり行うべきである。ハロゲン化チタンを滴下し加える方法を採用する場合、工程は約10分〜6時間かけて行うことが好ましい。温度をゆっくり上げる方法を採用する場合、温度の増加速度は1時間当たり約4℃〜約100℃の範囲が好ましい。
【0021】
この工程で使用する液状チタン化合物又はその誘導体は、式中のXがハロゲンであり、Rが同一または異なるハイドロカルビル基であり、nが0〜4の整数である一般式TiXn(OR)4-nである純粋な液状、又はで不活性希釈剤の溶液である。化合物の例は四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、テトラブトキシチタン、テトラエトキシチタン、クロロトリエトキシチタン、ジクロロジエトキシチタン、トリクロロエトキシチタン等である。四塩化チタンが最も好ましい。
【0022】
混合液より分離された後、固体沈殿物は更に不活性希釈剤で洗浄され、無効なチタン化合物及びその他不純物が除かれた。ここに用いた不活性希釈剤はヘキサン、ヘプタン、オクタン、1,2-クロロエタン、ベンゼン、トルエン及びその他の炭化水素物である。
【0023】
固体触媒成分(A)の特徴及び化学組成
上記工程より得られる本発明による成分(A)は、平均粒子サイズ2〜25ミクロン、50M2/g以上、好ましくは200M2以上の高比表面積を持り粉末状の固体粒子である。成分(A)の粒子サイズは調製条件を変えることでコントロールできる。固体触媒成分(A)は以下の化学成分を持つ、チタン1.5〜7.0wt%、マグネシウム10〜30wt%、ハロゲン30〜75wt%である。
【0024】
成分(B)は、Rが水素、又は1−20個の炭素原子を有するハイドロカルビル基であり、好ましくはアルキル、アラルキル、又は芳香基等であり、Xはハロゲン、好ましくは塩素又は臭素であり、n'が0<n'≦3の整数である一般式AlRn'X3-n'である有機アルミニウム化合物である。化合物の例はトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ-イソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムの様なトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウム水素化物、ジ−イソブチルアルミニウム水素化物の様な水素化アルキルアルミニウム;ジエチル塩化アルミニウム、ジ-イソブチル塩化アルミニウム、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチル2塩化アルミニウムの様なハロゲン化アルキルアルミニウムであり、トリエチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムが好ましい。
本発明による触媒系では、成分AのTiに対する成分BのAlのモル比は5〜1000であり、好ましくは100〜800である。
【0025】
本発明による成分Aの調製方法は以下の工程を含む。
(a)電子供与活性化剤を、随意ハロゲン化金属調製剤と共に連続攪拌しながら、実質的に有機エポキシ化合物及び有機燐化合物を含む溶媒システム中のハロゲン化マグネシウム溶液に溶解し、均一な溶液を形成する、
(b)チタン化合物を該均一溶液に滴下し加えるか、又は該均一溶液を共沈剤存在下にチタン化合物中に、約−35〜60℃の温度、好ましくは−30〜5℃の温度で加え、次に反応液の温度を60〜110℃に上昇して懸濁液を形成する;
(c)該懸濁液を10分間〜10時間攪拌する。
(d)該懸濁液より形成された沈殿物を濾過し、母液を除き、個体基質をトルエン又はヘキサンで洗浄しチタン含有個体触媒成分を得る。
【0026】
本発明の触媒系の成分A及び成分Bは重合システムに直接利用でき、又は前錯体形態にて利用することができる。
本発明の触媒系はエチレンのホモ重合に使用され、エチレンと他のオルドフィンとの共重合にも利用できる。好適なコモノマーにはプロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、4-メチルペンテン-1が含まれる。
【0027】
液相重合及び気相重合の両方が利用できる。ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ナフタ、抽出オイル、水素化ガソリン、ケロセン、ベンゼン、トルエン及びキシレンの様な飽和脂肪族、又は芳香族炭化水素より選択された不活性溶媒が液相重合中の反応媒体として利用できる。重合の前に前重合を行うことができる。重合はバッチモード、セミ連続又は連続モードで実施可能である。
【0028】
重合は室温ないし約150℃の範囲の温度、好ましくは約50℃〜100℃の範囲の温度で起こる。水素ガスはポリマーの分子量を制御する分子量制御体として利用することができる。
本発明を更に例示する為に、以下の実施例及び比較例を限定的ではなく示す。
【0029】
【実施例】
実施例1
1.触媒の合成
無水塩化マグネシウム(0.042mol)、トルエン60ml、エポキシクロロプロパン(0.032mol)、トリブチルリン酸(0.022mol)及びエタノール(0.017mol)は順番に、高度に精製された窒素で完全にパージされた反応器内に導入される。攪拌しながら温度を80℃に上げその後混合物をこの温度に15分間保ち、その間に固体は完全に溶解し均一な溶液が形成された。無水フタル酸(0.0074mol)は溶液に加え、次に溶液は更に1時間維持された。溶液は−25℃に冷却された。4塩化チタン(0.5mol)を滴下し加え、次に温度をゆっくりと80℃まで上げ、反応を3時間続けた。濾過後、固体部分をトルエンとヘキサンにて、それぞれ6回洗浄した。最後に、真空乾燥して固体触媒を得た。
【0030】
(2)エチレン重合
ヘキサン(1000ml)、トリエチルアルミニウム(2.5mmol/Lヘキサン)及び得られた固体触媒成分(2.4mg(チタンをベースとして0.0025mmol))を、窒素ガスにより完全にパージされた2リットルのステンレス製オートクレーブに導入した。温度を70℃まで上げた。エチレンをオートクレーブ内に導入し、圧を0.6MPa(G)に維持した。重合を70℃の温度で2時間行った。重合の結果は表1に示した。
【0031】
実施例2
1.触媒の合成
触媒は実施例1と同様の方法にて調製された。
2.エチレン重合
ヘキサン(1000ml)、トリエチルアルミニウム(2.5mmol/Lヘキサン)及び得られた固体触媒成分(5.2mg(チタンをベースとし、0.00508mmol))を、窒素ガスにより完全にパージされた2リットルのステンレス製オートクレーブに導入した。温度を75℃まで上げた。水素ををオートクレーブ内に導入し、圧を0.25MPa(G)に維持した。水素の添加を停止した後、エチレンをオートクレーブ内に導入し、圧を1.0MPa(G)に維持した。重合を80℃の温度で2時間行った。重合の結果は表1に示した。顆粒状の外観及びポリマー粒子の粒子分布を表2に示した。
【0032】
実施例3
1.触媒の合成
実施例1で使用したエタノールをエタノール0.054mol、ブタノール0.03molである混合アルコールに変更した以外は実施例1同様に行った。
2.エチレン重合
実施例2に記載の重合操作を行った。結果は表1に示した。
【0033】
比較例1
1.触媒の合成
触媒はCN85100997.2内に開示の実施例1と同一方法にて、以下の如く調製された。無水塩化マグネシウム(0.05mol)、トルエン(75ml)、エポキシ塩化プロパン(0.1mol)及びトリブチルリン酸(0.03mol)を高度に精製された窒素で完全にパージされた反応器内に導入した。攪拌しながら温度を50℃に上げ、その後混合物をこの温度に2時間保ち、その間に固体を完全に溶解し均一な溶液を形成した。無水フタル酸(0.008mol)は溶液に加え、次に溶液は更に1時間50℃に維持した。溶液は−25℃に冷却され、4塩化チタン(55ml)を1時間かけて滴下し加えた。溶液を3時間かけ80℃に加熱すると、その間に固形産物が沈殿した。ジイソブチルフタレート(0.0125mol)をこの温度で加えた。続いて混合液をこの温度で1時間維持した。固体部分を濾過により集め、トルエン(2×100ml)で洗浄し、茶−黄色の固体沈殿物を得た。固形物をトルエン(60ml)及び4塩化チタン(40ml)の混合液で2時間、90℃にて処理した。濾液を除いた後、この処理工程を繰り返した。固体をジクロロメタン(100ml)で洗浄し、次にヘキサン(4×100ml)で洗浄した。
上記の操作により固体触媒成分(A)を得た。固体触媒成分は1.92重量%のチタン、17.5重量%のマグネシウム、56.5重量%の塩素、13.2重量%のジイソブチルフタレン酸、0.32重量%のトリブチルリン酸を含んでいたい。比表面積は290m2/gであった。
【0034】
2.エチレン重合
実施例記載の重合操作を行った。結果は表1に示した。
【0035】
比較例2
1.触媒の合成
以下の様なJP49−51378の明細書内開示の工程を実施した。市販の無水塩化マグネシウム(10mol)をヘキサン(10L)中に懸濁した。エタノール(60mol)を懸濁液内に室温にて滴下し加え、30分間攪拌した。AlEt2Cl(31mol)を、システムをさらに30分間、40℃以上にならない様に維持しながら攪拌している最中に滴下し加え、TiCl4(5mol)を加えた。反応は60℃、6時間攪拌して行った。沈殿を濾過し、ヘキサンで洗浄、触媒を得た。
2.エチレン重合
実施例記載の重合方法を実施した。結果は表1に示した。ポリマー粒子サイズの分布は表2に示した。
【0036】
【表1】
Figure 0004394280
【0037】
【表2】
Figure 0004394280
【0038】
表1掲載の実施例2、実施例3、比較例1及び比較例2のデータより、本発明の触媒の活性が比較的高いことが示された。表2掲載の実施例2及び比較例2のデータによれば、本発明の触媒を利用し重合したエチレンポリマーはより狭い粒子サイズ分布と良好な粒子形態を有することは明らかである。
【0039】
実施例4
1.触媒の合成
実施例1で使用したエタノールをブタノール(0.07ml)に変更した以外同一に実施例1を実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表3に示した。
【0040】
実施例5
1.触媒の合成
実施例1で使用したエタノールをメタノール(0.07ml)に変更した以外は同一に実施例1を実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表3に示した。
【0041】
【表3】
Figure 0004394280
【0042】
実施例6
1.触媒の合成
加えたエタノール量を0.017mol(1ml)から0.051mol(3ml)に変更した以外は実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表4に示した。
【0043】
実施例7
1.触媒の合成
加えたエタノール量を0.017mol(1ml)から0.102mol(6ml)に変更した以外は実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表4に示した。
【0044】
実施例8
1.触媒の合成
加えたエタノール量を0.017mol(1ml)から0.204mol(12ml)に変更した以外は実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表4に示した。
【0045】
実施例9
1.触媒の合成
エチルエーテル(1ml)及びエタノール(1ml)を同時に加えた以外は実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表4に示した。
【0046】
実施例10
1.触媒の合成
加えたエポキシ化合物量を0.07molに変更し、加えたトリブチルリン酸量を0.028molに変更し、エタノールをエチルエーテル(0.01mol)に変更した以外は実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表4に示した。
【0047】
【表4】
Figure 0004394280
【0048】
実施例11
1.触媒の合成
塩化マグネシウム溶解中に塩化亜鉛(0.5g)を加えた以外は実施例1に同一に実施した。
2.エチレン重合
実施例1に記載の重合方法を実施した。結果は表5に示した。
【0049】
実施例12
1.触媒の合成
実施例11を実施した
2.エチレン重合
加えたエチレン及び水素の圧をそれぞれ0.5MPaに変更した以外は実施例1記載の重合法と同一に実施した。結果は表5に示した。
【0050】
実施例13
1.触媒の合成
実施例11と同一に実施した。
2.エチレン重合
加えたエチレン及び水素の圧をそれぞれ0.2MPa及び0.4MPaに変更した以外は実施例1に記載の重合方法と同一に実施した。結果は表5に示した。
【0051】
実施例14
1.触媒の合成
実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
加えたエチレン及び水素の圧をそれぞれ0.5MPa及び0.5MPaに変更した以外は実施例1に記載の重合方法と同一に実施した。結果は表5に示した。
【0052】
実施例15
1.触媒の合成
実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
加えたエチレン及び水素の圧をそれぞれ0.2MPa及び0.4MPaに変更した以外は実施例1に記載の重合方法と同一に実施した。結果は表5に示した。
【0053】
【表5】
Figure 0004394280
【0054】
表5掲載の結果より、ハロゲン化金属を本発明のエチレン重合に使用した場合、本発明の触媒は調製剤として水素を使用した場合に比べ、ポリマーの分子量に対しより良好な改良効果を有していることが分かる。同時にエチレンの重合に於いて、CN85100997.2に記載の触媒と比べ本発明の触媒は水素調製剤に対する感受性が高いことも分かる。
【0055】
実施例16
1.触媒の合成
実施例1と同一に実施した。
2.エチレン重合
ヘキサン(300ml)及びヘキセン−1(44ml)をガラス製フラスコに加えた。次に、トリエチルアルミニウム(7.4ml)及び得られた固体触媒成分(14.7mg(チタンをベースとして0.01467mmol))を攪拌しながら加えた。混合液を55℃に加熱した。次にエチレンを圧が0.04MPaに達するまでフラスコに加え、重合を55℃で2時間行った。結果は表6に示した。
【0056】
実施例17
1.触媒の合成
実施例1と同一に行った。
2.エチレン重合
ヘキサン(1000ml)、トリエチルアルミニウム2.5mmol/Lヘキサン、ヘキセン(30ml)及び実施例1で得た触媒成分(5.2mg(チタンをベースとして0.00508mmol)を窒素ガスにより完全にパージされた2リットルのステンレス製オートクレーブに導入した。混合液を65℃まで加熱した。次に圧が0.1MPa(G)に達するまでオートクレーブ内に水素を導入した。水素添加停止後、エチレンを圧g0.5MPa(G)に達するまでオートクレーブ内に導入した。重合を70℃にて2時間行った。重合の結果は表6に示した。
【0057】
比較例3
1.触媒の合成
比較例2と同一に実施した。
2.エチレン重合
実施例17に記載の共重合法と同一に実施した。結果は表6に示した。
【0058】
【表6】
Figure 0004394280
【0059】
【発明の効果】
本発明の触媒系は、従来技術と比較し、エチレン重合及び共重合に関する以下の明瞭な利点を有する。
【0060】
1.CN85100997.2に開示のチタン含有固体触媒成分(A)と比較し、本発明のチタン含有固体触媒成分(A)は有機アルコール、有機エーテル等の電子供与活性剤を含む。それ故にエチレン重合に使用した場合、本発明の触媒系は非常に高い活性を有する。これは以下のデータより明瞭である。
【0061】
a.水素圧(0.25MPa)、エチレン圧(0.75MPa)、温度80℃、エチレン重合時間2時間の条件下、触媒系の重合活性は39.6kgPE/g cat以上である。
【0062】
b.CN85100997.2の実施例24の開示と同様に、水素圧(0.25MPa)、エチレン圧(0.75MPa)、温度85℃、重合時間2時間の条件では、触媒の重合活性は537kg PE/g Ti(約10.7kg PE/g cat)である。CN85100997.2の実施例1に記載と同一方法にて調整された触媒を利用し、水素圧(0.25MPa)、エチレン圧(0.75MPa)、温度80℃の条件下に2時間エチレン重合を行ったところ、触媒の重合活性は7.1kg PE/g catであった。
【0063】
2.本発明の触媒1g当たりのチタン含有量は4−7%であるのに対し、CN85100997.2の触媒中のチタン含有量は約2%に過ぎない。従って、本発明の活性成分の有効度は改善さ、又触媒のコストは下がっている。
【0064】
3.本発明の触媒系の調製では、溶解と沈殿により触媒粒子が形成されるが、その際生じる触媒粒子は均一な微粒子密度を有している。従ってエチレン重合にこの触媒を使用すると、得られるポリマー粒子はより良好な粒子形態、より高い見かけ密度を有するようになり、一般には見かけ密度は0.33−0.39g/mlとなる。JP49−51378に比べポリマー粒子の見かけ密度は15%以上高くでき、ポリマーの粒子サイズ分布は比較的狭くなる。JP49−51378に比べると180−450μmの粒子含有量は30.7wt%から84wt%に変わった。
【0065】
4.触媒系の調製に際し、触媒の固体粒子が形成された後にCN95100997.2に記載の様にシステムをチタン化合物により活性化する必要がなく、従って発明の触媒では合成方法を大きく簡略化でき、チタン化合物の量も大きく減少でき、汚染を減らし、触媒にかかるコストも大幅に減らすこともできる。

Claims (14)

  1. A.電子供与活性化剤を、有機エポキシ化合物及び有機リン化合物を本質的に含む溶媒システム中の2ハロゲン化マグネシウム、水もしくはアルコールとの2ハロゲン化マグネシウム錯体、ハロゲン原子がハイドロカルボキシル基もしくはハロハイドロカルボキシル基に置換されている2ハロゲン化マグネシウム誘導体、またはその混合物の溶液に溶解することで均一な溶液を形成し、次に少なくとも1種の共沈剤と一般式:
    〔式1〕
    TiX (OR) 4−n
    (式中、Xがハロゲンであり、Rがハイドロカルビル基であり、nが0〜4の整数である)を有する遷移金属ハロゲン化チタンもしくはその誘導体とを混合して得られるチタン含有固体触媒成分にあって、該電子供与活性化剤が有機アルコール、有機エーテル及び/又はそれらの混合物より選択され、該共沈剤が有機酸、有機無水物、エーテル及びケトンからなる群より選択されてなる、チタン含有固体触媒成分、および
    B.有機アルミニウム化合物、を含み、
    成分A中のTiに対する成分B中のAlのモル比が5〜1000である触媒系であって、エチレン重合又は共重合で使用されることを特徴とする触媒系。
  2. 該ハロゲン化マグネシウムの均一溶液調製中にハロゲン化金属調製剤が該溶液中に加えられ、該ハロゲン化金属がBi、Zn、Pb、Ca、Hg、V、Fe、Co、Sr又はその混合物のハロゲン化物より選択される、請求項1記載の触媒系。
  3. 該有機エポキシ化合物がエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、ブタジエンオキサイド、ブタジエンジオキサイド、エポキシクロロプロパン、メチルグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、またはその混合物より選択される、請求項1記載の触媒系。
  4. 該有機リン化合物がトリメチル燐酸、トリエチルリン酸、トリブチルリン酸、トリフェニルリン酸、トリメチル亜リン酸、トリエチル亜リン酸、トリブチル亜リン酸、トリフェニル亜リン酸、またはその混合物より選択される、請求項1記載の触媒系。
  5. 該電子供与活性化剤が1またはそれ以上の有機アルコール、またはその混合物であり、C−C脂肪族アルコールまたはそれに対応する異性体より選択される、請求項1記載の触媒系。
  6. 該電子供与活性化剤がメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル及びその混合物より選択される1またはそれ以上の低級脂肪族エーテルである、請求項1記載の触媒系。
  7. 該電子供与活性化剤が1またはそれ以上の有機アルコールであり、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール、グリセロール、またはその混合物より選択される、請求項1記載の触媒系。
  8. 該共沈剤が無水酢酸、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、ピロメリット酸2無水物、酢酸、プロピオン酸、酪酸、アクリル酸、メタクリル酸、アセトン、メチルエチルケトン、ベンゾフェノン、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、またはその混合物より選択される、請求項1記載の触媒系。
  9. 該遷移金属ハロゲン化チタン又はその誘導体が、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、テトラブトキシチタン、テトラエトキシチタン、クロロトリエトキシチタン、ジクロロジエトキシチタン、トリクロロエトキシチタン、またはその混合物より選択される、請求項1記載の触媒系。
  10. 成分A中の電子供与活性化剤に対するハロゲン化マグネシウムのモル比が1:0.005〜15である、請求項1記載の触媒系。
  11. 成分A中の該遷移金属ハロゲン化チタンに対するハロゲン化マグネシウムのモル比が1:0〜0.2である、請求項1記載の触媒系。
  12. 前記成分(A)を調製する工程である、
    (a)電子供与活性化剤を、必要に応じて加えるハロゲン化金属とともに、連続的な撹拌により、有機エポキシ化合物及び有機燐化合物を本質的に含む溶媒システム中のハロゲン化マグネシウム溶液に溶解し、均一な溶液を形成する工程、
    (b)1又はそれ以上の共沈剤存在下、−35℃〜60℃の温度にて該均一溶液にチタン化合物を滴下し加えるか、又は該均一溶液をチタン化合物中に滴下し加え、続いて反応混合液の温度を60〜110℃に上げて懸濁液を形成する工程、
    (c)該懸濁液を10分〜10時間攪拌する工程、および
    (d)該懸濁液より形成された沈殿を濾過し、母液を除き、固体物質をトルエン及びヘキサンで洗浄しチタン含有触媒成分(A)を得る工程、
    を含む請求項1〜11のいずれかに記載された触媒組成を調製する方法。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載された触媒系のエチレンスラリー重合又は共重合での使用方法。
  14. 請求項1〜11のいずれかに記載された触媒系のエチレン気相重合又は共重合での使用方法。
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