JP4377162B2 - 透明メモ用紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メモ用紙を貼付してコピーしても、メモ用紙が透けて下の文字もコピーできる透明性のある透明メモ用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、メモ用紙は卓上の片隅や携帯に便利なB7、A6が中心サイズで、形態は、はぎとり式・枚葉・ラセンとじなどがあるが、最も一般的なものは、はぎとり式である。また用紙も、融通のきく無地の上質紙が多いが、罫入りや、目的に応じた印刷を施したものがある。最近、粘着・剥離加工を施し、貼着などに便利なタックメモ用紙などがある。タックメモ用紙に求められる品質としては、以下のような特性があげられる。
【0003】
1.筆記性がある。
2.離型剤及び糊付け加工適性がある。
3.オフセット印刷適性がある。
4.紙グセ、カールがないこと。
5.接着強度が強いこと。
【0004】
一般にタックメモ用紙の製造過程は、原反の片面に4色のオフセット印刷を行い巻き取られる。その後グラビアコーターなどで片面に離型剤塗布、その反対面に糊塗布を行い、ドライヤーで乾燥後巻き取られる。最後にカッターにて断裁加工が行われて平判化される。
【0005】
またかゝるタックメモ用紙を透明化剤にて含浸処理して得られる透明紙で造ろうとすると粘着・剥離加工を施しタックメモ用紙として製品化する工程で、断裁カールの発生、糊の付着が少なく接着強度が弱くなるという問題が発生し、商品化が難しかった。
【0006】
従来、透明紙の製法は種々知られており、代表的な方法として、紙を濃硫酸で処理し透明化する方法、化学パルプを高度に叩解し抄紙する方法、原紙にワックスや合成樹脂等の透明化剤を含浸する方法、合成繊維や合成パルプ混抄紙を加熱加圧処理して透明化する方法等がある。
【0007】
また透明紙を使用した用途例については下記の特許文献にいろいろと取り上げられている。
【0008】
特許文献1にはインクジェット記録が可能な透明化剤組成物及び透明紙に関する技術が記載されている。
【0009】
特許文献2には筆記性、湿度に影響されない寸法安定性、透明性を有し、カール性が良好で、電子写真式複写機にてコピーを行う際のブリスターを防止し、トナー修正性が良好で、細線まで鮮明な高速の青焼き可能な貼り合わせ透明紙に関する技術が記載されている。
【0010】
特許文献3には透明で筆記性、および繰り返しの筆記/消去性に優れた消去性筆記シートに関する技術が記載されている。
【0011】
特許文献4には表面の凹凸を感じさせることのないフラットで均質な透明感を持っているにもかかわらず、印刷時のインキの裏移りを防止する効果に優れ、インキのセットや乾燥が早く、また上質紙のような多種類の印刷方式に対応可能な透明紙に関する技術が記載されている。
【0012】
特許文献5には紙の持つ印刷適性とフィルムの湿度に影響されない寸法安定性により多色印刷時の見当ズレが少なく、装飾的な包装紙、折り加工された封筒やエンボス加工製品に供しても破れることのない強度を有するカラー透明紙に関する技術が記載されている。
【0013】
特許文献6には紙の持つ筆記性、フィルムの湿度に影響されない寸法安定性と透明性を兼ね備え、電子写真式複写機にてコピーを行う際のトナーの熱定着時にフィルムとペーパーの間で起るブリスターを防止し、コピー後のトナー修正性が良好で、また細線まで鮮明な高速の青焼き可能な貼り合わせ透明紙に関する技術が記載されている。
【0014】
特許文献7には透明性、寸法安定性、機械的強度および鉛筆筆記性等の第2原図用紙適性を有し、さらにインクにじみが無く、インク乾燥性の速いインクジェット記録用透明紙に関する技術が記載されている。
【0015】
また透明メモ用紙については下記の特許文献にフィルムタイプのものが取り上げられている。
【0016】
特許文献8には複写機でコピーする際、複写元を汚さずホワイトボード用マーカーで自由にメモが書き消しできるフィルムタイプのコピー用メモシートに関する技術が記載されている。
【0017】
特許文献9には薄くて軽い、引張り強度の優れたフィルムタイプの透明メモ用紙に関する技術が記載されている。
【0018】
しかしながらこれらの特許文献には、タック加工する工程で、断裁カールの発生、糊の付着が少なく接着強度が弱くなるという問題を解決した透明メモ用紙は開示されていない。
【0019】
特許文献1: 特開2002−309498号公報
特許文献2: 特開平8−192499号公報
特許文献3: 特開平8−164700号公報
特許文献4: 特開平7−305299号公報
特許文献5: 特開平7−266510号公報
特許文献6: 特開平7−1671号公報
特許文献7: 特開平5−246130号公報
特許文献8: 特開平7−248547号公報
特許文献9: 特開2000−335140号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、タック加工する工程で、断裁カールの発生、糊の付着が少なく接着強度が弱くなるという問題もなく、筆記性、オフセット印刷適性、メモを貼付してコピーしても、メモが透けて下の文字もコピーできる透明性のある透明メモ用紙を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、木材パルプとしてN−BKP(針葉樹晒クラフトパルプ)を主体とした坪量80g/m以下の多層抄き原紙に、透明化剤としての両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョンと表面サイズ剤としてのアルキルケテンダイマーとを100:0.3〜100:1.5の固形分重量比で使用し、かつ、該透明化剤、表面サイズ剤の含浸塗布量の合計が固形分換算で5〜30g/m の範囲内で含浸塗布した後の原紙の片面に剥離剤が塗布され、その反対面に粘着剤が塗布されていることを特徴とする、透明メモ用紙によって解決される。さらに、この透明メモ用紙は、含浸塗布後の原紙に水4.0μLを滴下した時の1秒後の接触角を剥離剤加工面では80〜90.1度、粘着剤加工面では85.1〜90度とし、JIS P 8138による不透明度を60%以下としたことを特徴とする。
【0022】
本発明の透明メモ用紙は、上記の課題を解決した他に、従来技術の上記フィルムタイプと異なり、以下のような長所も有している:
1.離解して再生原料として使用でき省資源の点からも好ましい。
2.水系の接着剤に対する接着性が良く、乾きが速い。
3.ヒートシール適性を有しており、熱接着が可能である。
4.鉛筆に対する筆記性が良い。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の有利な一つの実施の態様は、透明化剤としての両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョンと表面サイズ剤としてのアルキルケテンダイマーを100:0.3〜100:1.5の固形分重量比で使用した本発明の透明メモ用紙である。ここで両性スチレンとはアニオン性とカチオン性を同時に付与したスチレンを意味する。
【0024】
本発明の別の有利な一つの実施の態様は、透明化剤、表面サイズ剤の含浸塗布量の合計が固形分換算で5〜30g/mの範囲で塗布した本発明の透明メモ用紙である。
【0025】
更に別の本発明の有利な一つの実施態様は、オンマシンサイズプレスにて透明化剤、表面サイズ剤を含浸塗布した本発明の透明メモ用紙である。
【0026】
また、他の本発明の有利な一つの実施態様は、原紙の片面に剥離剤塗布が、その反対面に粘着剤が塗布された本発明の透明メモ用紙である。
【0027】
本発明の透明メモ用紙を製造するための使用材料及び製造条件について説明する。本発明に用いられるパルプとしては、通常用いられるパルプが各層に使用されるが、透明紙の片面に4色オフセット印刷するため、原紙強度が必要であることからBKP(晒クラフトパルプ)を使用する。特に紙の剛度とのバランスを考慮するとN−BKP(針葉樹晒クラフトパルプ)とL−BKP(広葉樹晒クラフトパルプ)の使用割合を10:0〜5:5の重量割合で配合することが好ましい。パルプの叩解度はカナダ標準濾水度(CSF)で500mL以上が適している。広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)および針葉樹晒クラフトパルプ(N−BKP)の他に、二次的成分として漂白あるいは未漂白のNKP(針葉樹クラフトパルプ)やLKP(広葉樹クラフトパルプ)、高歩留りパルプ、GP(砕木パルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)等、古紙パルプまたは化学漂白パルプ、例えばECFまたはTCF漂白を行ったものも混入することができる。
【0028】
原紙層には、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂などの紙力増強剤を内添することが必要である。紙力増強剤の添加率は薬品の種類により異なるがパルプに対して固形分重量で1〜10%の添加が好ましい。また蛍光染料、硫酸バンドなどの各種助剤が適宜添加して用いられる。
【0029】
本発明の原紙は、乾燥工程の中間に設置されるサイズプレス装置で透明化剤、表面サイズ剤を主体とする含浸処理を行う。通常の2ロールのサイズプレスの他、ゲートロールサイズプレスやメタリングサイズプレスも使用できる。
【0030】
本発明では公知のあらゆる透明化剤を使用できるが、両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョンを使用するのが有利であることがわかっている。その他の例を挙げると、パラフィン、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸アルコールエステル等のワックス類、フェノール樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂等、あるいはこれらを変性した熱硬化性樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリブテン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミドやニトロセルロース、酢酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、ヒドロキシエチルセルロース、シュクロースアセテートイソブチレート等のセルロースまたは多糖類の誘導体、ロジン、ロジンエステル、ダンマル樹脂、セラック等、あるいはこれらを変性した樹脂や、分子中にラジカル重合性の不飽和基を有したプレポリマーとスチレン、メチルメタアクリレートのような液状ビニルモノマーと光増感性物質とから成る紫外線硬化樹脂(UVランプ等で硬化)や、分子中にラジカル重合性の不飽和基を有したプレポリマーとスチレン、メチルメタアクリレートのような液状ビニルモノマーと不飽和ポリエステル、ジアクリルフタレート、変性アクリル、変性エポキシ、変性ウレタン、多官能性モノマー等から成る電子線のような放射線で重合可能な樹脂(電子線発生装置等で硬化)等であるが、特にこれらに限定されるものではない。これらの単独または数種類を混合して使用する。
【0031】
本発明では公知のあらゆる表面サイズ剤を使用できるが、アルキルケテンダイマー系を使用するのが有利であることがわかっている。その他の例を挙げると、スチレン系、アクリル系、スチレン−アクリル系、スチレン−マレイン酸系、スチレン−アクリル酸エステル共重合体等であるが、特にこれらに限定されるものではない。これらを単独でまたは数種類を混合して使用する。
【0032】
また本発明では透明化剤、表面サイズ剤の他に硬化剤、着色剤、界面活性剤、可塑剤等を適宜混合して使用できる。
【0033】
含浸処理用の透明化剤と表面サイズ剤は、サイズプレスでドライ付着量が両面で5〜30g/m、好ましくは8〜10g/mの範囲の量で含浸塗布する。5g/m以下では目標とする不透明度が得られず、30g/m以上では生産性、コスト面に問題がある。
【0034】
なお、表面サイズ剤、例えばアルキルケテンダイマーの使用量は透明化剤、例えば両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョンに対して固形分換算で0.1〜1.5重量%、好ましくは、0.3〜1.0重量%の範囲である。表面サイズ剤が0.1重量%以下では耐水性がなく印刷時の湿し水の影響で断裁カールが発生し、1.5重量%以上では、耐水性がありすぎて糊の付着が少なくなり、接着強度が弱くなる。
【0035】
従って本発明の原紙は、水4.0μLを滴下した時の1秒後の動的接触角を剥離剤加工面では80度以上、粘着剤加工面では90度以下とすることが重要である。
【0036】
“接触角”は自動接触角・吸収特性テスターのFIBRO 1100 DATMK II(FIBRO社製)を用いて測定される。この装置は、滴下液と試料表面との間の相互作用を詳細に、かつ自動的に分析することを可能とする。時間に依存して濡れ・吸収特性はコーティングやサイジング、又は印刷性や接着性等に相関している。液滴と試料表面が接触した直後の最初の1秒に臨界的な差が見られることがある。この情報は動的なテストでのみ得ることができる。
【0037】
接触角の測定原理は、予め設定された量(例えば4μL)の液滴(例えば水道水)がマイクロピペットを用いて試料表面(例えば原紙)に自動的に滴下される。試料に接触した液滴の画像が設定時間(例えば1秒後)にビデオカメラにより撮られる。液滴と試料間の接触角は撮られた画像を画像分析することにより求められる。接触角が時間の経過と共にどのように変化していくかが示される。
【0038】
本発明の原紙を、水4.0μLを滴下した時の1秒後の動的接触角を剥離剤加工面では80度以上、粘着剤加工面では90度以下と規定したのは、剥離剤加工面が80度未満では原紙の耐水性が弱く印刷時の湿し水が染み込み易く、断裁カールが発生すること並びに粘着剤加工面が90度より多いと耐水性が有り過ぎて糊が原紙へ付着しずらく、その結果、糊の塗布量が少なくなり接着強度が弱くなるためである。
【0039】
本発明においては含浸塗工方式並びに乾燥方式については特に限定されるものではない。
【0040】
本発明の原紙抄造は、円網多筒式抄紙機で1層から4層抄き合わせで行われるが、特にこの方式に限定されるものではない。
【0041】
このようにして得られた原紙は金属ロールと弾性ロールからなるカレンダー装置にて平滑化処理が行われる。
【0042】
原紙としては、坪量は60〜70g/m、厚さ0.070〜0.080mm、不透明度は60%以下が適している。不透明度が60%以上ではメモを貼付してコピーしても、透明性が足りず下の文字がコピーできない。
【0043】
以下、本発明の透明メモ用紙の具体的な構成を、実施例に基づいて説明する。本発明はこれら実施例によって制限を受けるものではない。なお特に断らない限り例中の配合%および添加%は固形分換算での重量%に関しそして部は重量部に関する。また全ての例についてJIS P 8111に準じて前処理を行った後、紙質試験を行った。
【0044】
【実施例】
実施例1:
Figure 0004377162
上記原料の表層、裏層の叩解度を600ccとし、紙力増強剤(日本PMC社製:商品名WS−552、25%濃度品)を対パルプ0.8%添加した。また原料には水中に分散させた適量の蛍光染料(日本曹達社製:商品名ケイコールBUL、40%濃度品)を、ミキシングタンクに添加し、紙料と十分に混合し、定着剤としては硫酸アルミニウムを添加した2層原紙を抄紙した。またサイズプレスにおいて両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョン(日新化学研究所社製:商品名リペレットA−3、50%濃度品)200L、水200L、アルキルケテンダイマー(日本PMC社製:商品名SS362、20%濃度品)1.5Lからなるサイズプレス処方液を消費量200L/時になるように塗布した。前記原紙はオンマシンキャレンダー装置にて平滑化処理を行い、紙厚0.076mm、坪量66.1g/m、不透明度57.4%の透明メモ用紙とした。
【0045】
実施例2:
サイズプレス処方液を両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョン(日新化学研究所社製:商品名リペレットA−3、50%濃度品)200L、水200L、アルキルケテンダイマー(日本PMC社製:商品名SS362、20%濃度品)3.0Lとした以外は実施例1と同様に行った。
【0046】
実施例3:
サイズプレス処方液を両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョン(日新化学研究所社製:商品名リペレットA−3、50%濃度品)200L、水200L、アルキルケテンダイマー(日本PMC社製:商品名SS362、20%濃度品)4.5Lとした以外は実施例1と同様に行った。
【0047】
比較例1:
サイズプレス処方液を両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョン(日新化学研究所社製:商品名リペレットA−3、50%濃度品)400Lとした以外は実施例1と同様に行った。
【0048】
比較例2:
サイズプレス処方液を水400Lとした以外は実施例1と同様に行った。
【0049】
比較例3:
サイズプレス処方液を両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョン(日新化学研究所社製:商品名リペレットA−3、50%濃度品)200L、水200L、アルキルケテンダイマー(日本PMC社製:商品名SS362、20%濃度品)9.0Lとした以外は実施例1と同様に行った。
【0050】
比較例4:
サイズプレス処方液を両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョン(日新化学研究所社製:商品名リペレットA−3、50%濃度品)200L、水200L、アルキルケテンダイマー(日本PMC社製:商品名SS362、20%濃度品)18.0Lとした以外は実施例1と同様に行った。
【0051】
比較例5:
Figure 0004377162
上記原料の叩解度を500ccとし、紙力増強剤(日本PMC社製:商品名WS− 570、12.5%濃度品)を対パルプ0.8%添加した。また原料には水中に分散させた適量の蛍光染料(日本曹達社製:商品名ケイコールBUL、40%濃度品)を、ミキシングタンクに添加し、紙料と十分に混合し、定着剤としては硫酸アルミニウムを添加した2層原紙を抄紙した。またサイズプレスにおいてSBRラテックス(日本ゼオン社製:商品名ニポールLX−426、50%濃度品)400Lからなるサイズプレス処方液を消費量200L/時になるように塗布した。前記原紙はオンマシンキャレンダー装置にて平滑化処理を行い、紙厚0.088mm、坪量79.5g/m、不透明度67.0%の透明メモ用紙とした。
【0052】
比較例6:
サイズプレス処方液をパラフィンワックス(互応化学社製:商品名ダイジッドEY、32%濃度品)400Lとした以外は比較例5と同様に行った。
【0053】
このようにして得られた透明紙において、白紙物性、筆記適性、印刷適性、断裁カール、接着力、コピー適性、接触角をそれぞれ下記の方法で評価し、表1に示した。
【0054】
透明紙の評価:
白紙物性は印刷用塗工紙を23℃、50%RHで調湿後、JIS規格及び以下の方法に準拠して測定した。
坪量:JIS P 8124。
厚さ、密度、比容積:JIS P 8118。
サイズ度:JIS P 8122。
不透明度:JIS P 8138。
接触角:FIBRO 1100 DAT MKII(FIBRO社製)にて、水道水4.0μLを滴下した時の1秒後の動的接触角を測定した。
耐刷力:RI印刷試験機を用い、特殊インキ(SMXタックグレード10;東洋インキ社製)を用い塗工面に印刷し、印刷面のピック状態を目視で評価した。○:ピック無し、ピック極めて少ない、△:ピックが散見、×:ピックが非常に多い。
断裁カール:タック加工(離型剤塗布、糊付け)後の製品巻き取り断裁時の両耳の反り上がり具合を目視で評価した。
◎:良好、〇:可、×:不可。
接着力:タック加工(離型剤塗布、糊付け)後のタックメモ用紙の接着強度を評価した。
〇:可、×:不可。
コピー適性:富士ゼロックス社製フルカラー複写機(品番:ドキュセンターカラー500)を用いてコピーする際に、書籍本文にメモを貼付してコピーしても、メモが透けて下の文字もコピーできるかどうかを目視で評価した。
〇:可、×:不可。
筆記適性:三菱鉛筆社製のHB鉛筆にて筆記した際の書き具合を目視で評価した。
〇:可、×:不可。
【0055】
【表1】
Figure 0004377162
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によって、タック加工する工程で、断裁カールの発生、糊の付着が少なく接着強度が弱くなるという問題もなく、筆記性、オフセット印刷適性があり、メモ用紙を貼付してコピーしても、メモが透けて下の文字もコピーできる透明性のあるメモ用紙を提供することができる。

Claims (3)

  1. 木材パルプとしてN−BKP(針葉樹晒クラフトパルプ)を主体とした坪量80g/m以下の多層抄き原紙に、透明化剤としての両性スチレン、ブタジエン、アクリル混合エマルジョンと表面サイズ剤としてのアルキルケテンダイマーとを100:0.3〜100:1.5の固形分重量比で使用し、かつ、該透明化剤、表面サイズ剤の含浸塗布量の合計が固形分換算で5〜30g/m の範囲内で含浸塗布した後の原紙の片面に剥離剤が塗布され、その反対面に粘着剤が塗布されていることを特徴とする、透明メモ用紙。
  2. 前記含浸塗布後の原紙に水4.0μLを滴下した時の1秒後の接触角を剥離剤加工面では80〜90.1度、粘着剤加工面では85.1〜90度とし、JIS P 8138による不透明度を60%以下としたたことを特徴とする、請求項1記載の透明メモ用紙。
  3. オンマシンサイズプレスにて透明化剤、表面サイズ剤を含浸塗布したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の透明メモ用紙。
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