JP4362753B2 - ドアクローザ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドア等に好適に用いられるドアクローザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用のドアのオートクローザとしては、ドア側に取り付けられるロック装置本体と、車体側に固定されるストライカとからなり、前記ロック装置本体の上下中間位置には前記ストライカと係合して回転するラッチを設け、前記ロック装置本体の前記ラッチの下方位置にはこのラッチと係合して前記ラッチの逆転を防止するラチェットを軸止し、前記ロック装置本体の前記ラッチの上方位置には前記ラッチがハーフロック位置まで回転すると通電されるモータ又はソレノイド等により牽引されるワイヤにより回転してリンクオートを動作させ、前記ラッチをフルロックさせる動作を行う扇型レバーと、この扇型レバーと前記ラッチの間における前記扇型レバー側に軸止されていて前記扇型レバーが回転すると前記ラッチのピンと係合して前記ラッチをフルロック位置まで回転させるリンクオートと、を設けた構成が公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そして、この車両用のドアのオートクローザでは、扇型レバーの外周端面にワイヤが巻き掛けられるとともに、このワイヤの先端部が扇型レバーに対して回転可能に軸支されており、モータ等によりワイヤが牽引されることにより、その動力がワイヤ先端部の軸を介して扇型レバーに伝達され、扇型レバーが回転する構成となっている。ここで、扇型レバーの外周端面にはL字状の段差が形成されており、この段差の側面により構成されるガイド壁と扇型レバーに平行に配置されたベースとの間にワイヤがガイドされる構成となっている。
【0004】
このような構成では、ワイヤを扇型レバーの外周端面の幅方向中央に巻き掛けることができず、前記ガイド壁の厚さに応じて一方にオフセットされた位置に巻き掛けられる構成とならざるを得ない。そのため、扇型レバーの回転軸に対してそれと直交する軸周りの回転方向の力が作用することとなり、扇型レバーの回転軸に不要な摩擦力等が生じ、モータ等により牽引されるワイヤから扇型レバーへの動力の伝達の効率が悪くなるという問題がある。更に、このオートクローザでは、扇型レバーとラッチとの間にリンクオートが設けられており、このリンクオートを介して扇型レバーからの動力がラッチに作用することとなり、扇型レバーからラッチへの動力の伝達の効率が悪くなるという問題がある。
【0005】
また、この車両用のドアのオートクローザでは、ワイヤと扇型レバーとの連結部は以下のような構成となっている。すなわち、ワイヤの先端部に丸穴を有する結合金具を取り付け、この結合金具の丸穴に扇型レバーの厚さ方向に設けた軸を挿入することにより、ワイヤと扇型レバーとを連結している。ここで、ワイヤの先端部に対する結合金具の取り付けは、結合金具の基部に形成された円筒部の内部にワイヤの先端部を挿入した状態で、前記円筒部をかしめることにより行っている。
【0006】
このような構成では、結合金具におけるワイヤ先端部との結合部に柔軟性を有しない円筒部を設けていることから、その長さ分だけ扇型レバーの外周端部の長さを余分に確保する必要があり、扇型レバー、ひいてはロック装置本体の大型化を招くことになる。同様に、結合金具の円筒部は、ワイヤ先端部を挿入することができる内径を確保するためにある程度の幅を有しており、ロック装置本体の薄型化をも妨げることになる。また、結合金具は、扇型レバーに一端が支持された軸に丸穴が挿入されることにより片側支持されていることから、ワイヤがモータ等により牽引された場合には、扇型レバーの回転軸に対してそれと直交する軸周りの回転方向の力が作用することとなり、扇型レバーの回転軸に不要な摩擦力等が生じ、ワイヤから扇型レバーへの動力の伝達の効率が悪くなるという問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−156857号公報(第2−4頁、第1−6図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ワイヤから動作レバー(従来技術における「扇型レバー」)への動力伝達、及び動作レバーからラッチへの動力伝達の効率を高めるとともに、装置の小型化・薄型化を図ることを技術課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明に係るドアクローザ装置の第1の特徴構成は、請求項1に記載したように、被係合部に係合する係合凹部を有するラッチと、ワイヤを介して駆動されて前記被係合部をロックする方向に前記ラッチを回転動作させる動作レバーとを備えたドアクローザ装置において、前記動作レバーは、その板厚方向の軸に回転可能に支持された主プレートを有し、この主プレートの外周端面の少なくとも一部を前記ワイヤが巻き掛けられるワイヤ受面とするとともに、このワイヤ受面の幅方向両側に、ワイヤ受面より突出したガイド部を形成して構成されたワイヤ受部を有し、前記ガイド部は、前記ワイヤ受面から突出した部位が前記ワイヤ受面の幅方向内側に折曲して形成され、少なくとも前記ワイヤのガイド位置において、両側のガイド部の間隔が前記ワイヤの径とほぼ等しくなるように構成されており、前記ラッチと前記動作レバーとがそれらの周面どうしを前記主プレートの板面に沿う方向で互いに対向させて配置され、前記動作レバーは、その周面の前記ラッチの周面との接触で、前記被係合部をロックする方向に当該ラッチを回転動作させるように構成してあるという点にある。
【0010】
これにより、前記ワイヤは、前記動作レバーの主プレートの外周端面に形成された前記ワイヤ受面により受けられるとともにその両側を前記ガイド部にガイドされるので、前記ワイヤが前記動作レバーの幅方向中央に巻き掛けられることとなり、前記動作レバーの回転軸に不要な摩擦力等が生じることを防止し、前記ワイヤから前記動作レバーへの動力の伝達の効率を高めることができる。
また、前記動作レバーのワイヤ受面の厚さを前記ワイヤの直径よりも大きいものとすることができるので、前記ラッチとの接触部の厚さも厚くすることが可能となる。したがって、前記動作レバーと前記ラッチとを直接接触させて動作せることが可能となり、前記動作レバーから前記ラッチへの動力の伝達効率を高めることができる。更に、このように前記動作レバーと前記ラッチとの接触部の厚さを厚くできるような構成としたことにより、これらの間に生じる力を分散させて磨耗を軽減することができる。また、前記動作レバーに巻き掛けられた前記ワイヤにがたつきを生じさせることなく、確実にガイドすることが可能となるので、前記ワイヤから前記動作レバーへの動力の伝達の効率をより一層高めることができる。
【0011】
本発明に係るドアクローザ装置の第2の特徴構成は、請求項2に記載したように、前記動作レバーはその周面に駆動凸部を有し、前記ラッチはその周面に前記駆動凸部が係合する従動凹部を有し、前記動作レバーは、前記駆動凸部の前記従動凹部との係合により、前記被係合部をロックする方向に前記ラッチを回転動作させるように構成してあるという点にある。
【0012】
本発明に係るドアクローザ装置の第3の特徴構成は、請求項3に記載したように、前記ガイド部は、その外周部において前記ワイヤ受面の幅方向外側に広がった形状に形成されているという点にある。
【0013】
本発明に係るドアクローザ装置の第4の特徴構成は、請求項4に記載したように、前記第1から第3のいずれかの特徴構成に加えて、前記動作レバーは、前記ワイヤ受部の一方の端部における両側のガイド部に形成された係合穴部を有し、前記ワイヤは、その長さ方向に直交する方向に突出する係合凸部をその先端部に有し、前記ワイヤの係合凸部が前記動作レバーの係合穴部に挿入されて係合されるという点にある。
【0014】
これにより、前記動作レバーに対する前記ワイヤの組み付け作業の容易化を図ることができるとともに、前記ワイヤに不具合が生じた場合等における交換作業の容易化も図ることができる。また、従来の結合金具を用いた構成と比較して、前記動作レバーと前記ワイヤとの結合部分の構成を小型化することができるので、装置の小型化・薄型化を図ることが可能となる。
【0015】
本発明に係るドアクローザ装置の第5の特徴構成は、請求項5に記載したように、前記第1から第4のいずれかの特徴構成に加えて、前記動作レバーは、これとほぼ平行に配置されたベースに軸支されており、前記ベースは、前記動作レバーの側面からの前記係合凸部の突出量に応じた深さを有するとともに前記動作レバーの動作に従って前記係合凸部が移動する軌跡に応じた形状に形成された溝を備えるという点にある。
【0016】
これにより、前記動作レバーと前記ベースとの隙間を最小限にしつつ、前記係合凸部の前記動作レバーの側面から突出する部分が、前記ベースに当たることを防止することができるので、装置の薄型化を図ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下に、本発明に係るドアクローザ装置の第1の実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態は、本発明に係るドアクローザ装置を車両のドア1に適用した場合について説明する。図1は、本実施形態に係るドアクローザ装置におけるロック装置2の正面図であり、図2は、このロック装置2のベース3を取り外した状態を示す正面図であり、図3は、図1のA−A断面図であり、図4は、このドアクローザ装置を車両のドア1に適用した際の取り付け状態を示すドア1の正面図であり、図5は、そのようなドア1の平面図である。これらの図に示すように、本実施形態に係るドアクローザ装置は、車両本体4側に固定されたストライカ5と、ドア1側に設けられ、このストライカ5に係合してこれをロックするロック装置2とを有して構成される。
【0018】
ここで、ストライカ5は、車両のドア開口部における車両本体4側に固定されるU字形又はコ字形等に形成された部品であって、本実施形態においては、このストライカ5が本発明における被係合部を構成する。そして、ロック装置2は、このストライカ5に係合する係合凹部6を有するラッチ7と、このラッチ7の所定部に係合してラッチ7が逆回転するのを防止するポール8と、ワイヤ9を介して駆動されてストライカ5をロックする方向にラッチ7を回転動作させる動作レバー10とを有して構成されている。なお、以下の説明において、単に「右側」又は「左側」、あるいは「時計方向」又は「反時計方向」というときは、図1、図2、図6、又は図7の図上における右側又は左側、あるいは時計方向又は反時計方向をいうこととする。
【0019】
これらのラッチ7、動作レバー10、及びポール8は、ロック装置2の内部機構を構成するものであって、ここではベース3上に配置されて軸支されている。ベース3は、一定厚さの略平板状に形成されており、これにラッチ7、動作レバー10、及びポール8等の内部機構の回転軸が支持されている。また、ベース3には、ドア1が閉められた際にストライカ5が挿入される挿入通路11が形成されている。図1又は図2においては、ストライカ5は、ドア1が閉められた際には、この挿入通路11内をロック装置2に対して相対的に左側から右側へ移動することとなる。このベース3としては、これら内部機構の回転軸を確実に支持するためにある程度の剛性を有することが必要であることから、金属プレート等をプレス加工等して用いると好適である。
【0020】
また、これらのロック装置2の内部機構を挟んだベース3の反対側には、サブベース45が取り付けられている。このサブベース45は、複雑な形状に折り曲げられるとともにねじ孔等が形成された板状部材であって、ラッチ7、動作レバー10、及びポール8等の内部機構の回転軸のベース3に固定されていない側の端部の支持等を行う。サブベース45には、薄い金属プレート等をプレス加工等して用いると好適である。また、ベース3とサブベース45との間には、ボディ46が取り付けられている。このボディ46は、ロック装置2の内部機構のうちの比較的小さい部品等を保持するために設けられた部材であって、ベース3に固定されている。また、このサブベース45の外側(ベース3の反対側)には、前記内部機構を覆うカバー12が取り付けられている。このボディ46及びカバー12は、複雑な凹凸形状に形成されるので、合成樹脂等の容易に凹凸形状の加工を行うことができる材料を用いて形成すると好適である。
【0021】
ラッチ7は、車両本体4側に固定されたストライカ5に直接係合してロックするための部品であって、ストライカ5に係合する係合凹部6を有し、ベース3に固定されたラッチ支持軸13に対して回転可能に支持されている。本実施形態においては、ラッチ7は、ストライカ5の移動方向手前側(左側、以下単に「手前側」という。)に位置する第一爪14と、ストライカ5の移動方向奥側(右側、以下単に「奥側」という。)に位置する第二爪15と、これら2個の爪に挟まれて形成された係合凹部6とを有する略U字形状に形成されており、このU字形状の基部においてラッチ支持軸13に回転可能に結合されている。そして、ドア1が開いている状態では、ラッチ7は図2に示すように原位置にあり、係合凹部6がベース3の挿入通路11に面して配置されている。そして、ドア1が閉められた際には、ベース3の挿入通路11に挿入されたストライカ5の一部が、係合凹部6に係合して所定の動作によりロックされる。この際のロック装置2の動作については後述する。
【0022】
また、このラッチ7は、ラッチ支持軸13を挟んだ係合凹部6のほぼ反対側に、基部の外周から突出して形成された従動凸部16を有している。この従動凸部16は、動作レバー10が回転駆動された際に、この動作レバー10の駆動凸部17と係合し、ラッチ7を回転動作させるためのものである。更に、このラッチ7は、ストライカ5を開放する方向、すなわち時計方向に付勢されている。ここでは、ラッチ支持軸13が貫通するボディ46におけるラッチ支持軸13の周囲に略円弧形の円弧溝を形成し、この円弧溝に圧縮ばねで構成されるラッチ付勢ばね18を挿入し、このラッチ付勢ばね18の一端をラッチ7の背面に突出して形成された係止ピン54に係止するとともに、その他端を円弧溝の端部に当接した構成としている。したがって、ラッチ7がストライカ5又は動作レバー10により反時計方向に回転動作する際には、このラッチ付勢ばね18の付勢力に抗して回転されることとなる。
【0023】
図6は、ラッチ7がハーフロック位置にある状態を示すロック装置2の正面図であり、図7は、ラッチ7がフルロック位置にある状態を示すロック装置2の正面図である。これらの図に示すように、ドア1が閉められた際には、ラッチ7は、ストライカ5と係合し、ストライカ5をロックする方向、すなわち反時計方向にハーフロック位置まで回転して図6に示すようにポール8により係止され、その後、動作レバー10により駆動され、更に反時計方向にフルロック位置まで回転動作して図7に示すように再度ポール8により係止される。この際、ポール8と好適に係合できるようにするため、ここでは、ラッチ7の第一爪14の先端部近傍における手前側(左側)には第一係合部19が形成され、ラッチ7の第二爪15の先端部近傍における手前側(左側)には第二係合部20が形成されている。また、ラッチ7に対するポール8の係止が解除された場合には、ラッチ付勢ばね18の付勢力により、ラッチ7は図2にしめすように原位置に戻り、ラッチストッパ21に当接して停止する。このラッチストッパ21は、ラッチ7が原位置にある状態において、第一爪14の手前側(左側)の側面に当接する位置に配置されている。
【0024】
このように、ラッチ7は、原位置、ハーフロック位置、フルロック位置と3つの位置でラッチストッパ21又はポール8により係止される。したがって、このドアクローザ装置には、ラッチ7が現在どの位置にあるかを検出するためのラッチ位置検出手段が設けられる。本実施形態においては、このラッチ位置検出手段として、図3に示すように、所定の軸の回転方向の位置を検出可能なセンサをラッチ位置検出センサ22としてラッチ支持軸13と同軸に設けている。
【0025】
ポール8は、ラッチ7の所定部に係合してラッチ7が逆回転するのを防止するための部品である。本実施形態においては、ポール8は、一端にラッチ7と係合する係合端部23を有し、その略中央部においてベース3に固定されたポール支持軸24に対して回転可能に支持されるとともに、係合端部23が上方に移動する方向、すなわち反時計方向に付勢された構成となっている。そして、ラッチ7の回転に従って係合端部23が上下に揺動することにより、ラッチ7に対する係合及びその解除を行う。この際のポール8の動作については後述する。ここでは、ポール8の係合端部23は、ポール8の一端部を略円弧形状に形成するとともに、その角部をも滑らかな曲線とすることにより、ラッチ7に対して引掛かりなく係合し得る形状としている。そして、このポール8の係合端部23は、ラッチ7をハーフロック位置で係止する際には第二係合部20に係合し、ラッチ7をフルロック位置で係止する際には第一係合部19に係合する。なお、この係合端部23と係合するラッチ7の第一係合部19及び第二係合部20の形状は、この係合端部23の形状に適合する略円弧形状の凹部として形成されている。
【0026】
ポール8を係合端部23が上方に移動する方向(反時計方向)に付勢するための構成として、ここでは、ポール支持軸24の周囲にポール付勢ばね25を設け、このポール付勢ばね25の一端をポール8の略中央部に、他端をベース3に固定されたポール支持軸24に取り付けた構成としている。また、ポール8がポール付勢ばね25の付勢力により、ラッチ7との係合位置を超えて必要以上に反時計方向に回転しないようにするため、ポール8はストッパ機構を有している。ここで、このストッパ機構は、ポール8の他端、すなわち係合端部23が設けられている側と反対側のポール支持軸24から延出された延出端部26と、この延出端部26に係合する位置においてベース3に固定されたポールストッパ27とにより構成されている。なお、このポール8は、ドア1が開かれる際には、ドアハンドル28(図4及び図5参照)に連結された図外のレバーに連動してラッチ7に対する係合の解除動作、すなわち係合端部23が下方に移動する方向(時計方向)に所定角度回転する動作を行う。
【0027】
動作レバー10は、ワイヤ9を介して駆動されてストライカ5をロックする方向にラッチ7を回転動作させるための部品であって、ラッチ7の従動凸部16に係合する駆動凸部17を有し、ベース3に固定されたレバー支持軸29に対して回転可能に支持されている。ここで、駆動凸部17は、ラッチ7が図6に示すようにハーフロック位置にある状態において、動作レバー10の時計方向の回転動作により、ラッチ7の従動凸部16に好適に係合し得る位置、すなわちここでは、動作レバー10の回動側の下端の位置に突出して設けられている。ここで、動作レバー10の回動側とは、レバー支持軸29を基準として動作レバー10がラッチ7を回転動作させるために動作する方向にある側のことであって、図6における右側のことである。
【0028】
また、動作レバー10は、ラッチ7をストライカ5のロック方向に回転動作させる方向とは反対の方向、すなわち、反時計方向に付勢されている。ここでは、レバー支持軸29の周囲にレバー付勢ばね30を設け、このレバー付勢ばね30の一端を動作レバー10の基部に、他端をベース3に固定されたレバー支持軸29に取り付けた構成としている。したがって、ワイヤ9からの動力が作用しなくなった状態では、動作レバー10はレバー付勢ばね30の付勢力により、図2に示すように原位置に戻り、レバーストッパ31に当接して停止する。このレバーストッパ31は、動作レバー10が原位置にある状態において、動作レバー10の原位置側の側面に当接する位置に配置されている。また、このレバーストッパ31の近傍には、動作レバー10が原位置にあるか否かを検出する原位置検知スイッチ32が設けられている。本実施形態においては、この原位置検知スイッチ32は、動作レバー10が原位置にある状態における動作レバー10の原位置側の下面に当接する位置に配置された接触式のスイッチにより構成されている。ここで、動作レバー10の原位置側とは、レバー支持軸29を基準として動作レバー10が原位置に復帰する際に動作する方向にある側のことであって、図6における左側のことである。
【0029】
動作レバー10には、これを回転駆動するためのワイヤ9が接続されている。このワイヤ9は、その先端部が動作レバー10に固定されるとともに、動作レバー10の外周部に沿って巻き掛けられ、基端部がモータやエアシリンダ等を有して構成される図外の駆動手段に接続されている。また、このワイヤ9は、先端側の一定範囲を除いてアウターケーシング33内に収納されており、このアウターケーシング33の先端部34がベース3及びサブベース45により保持されている。そして、前記駆動手段によりワイヤ9の基端部が牽引されることにより、動作レバー10は時計方向に回転駆動されて、ストライカ5をロックする方向にラッチ7を回転動作させることとなる。以下、このような動作レバー10とワイヤ9との接続部について更に詳細に説明する。
【0030】
動作レバー10は、その板厚方向に設けられたレバー支持軸29に回転可能に支持された主プレート35を有し、この主プレート35の外周端面の少なくとも一部をワイヤ9が巻き掛けられるワイヤ受面36とするとともに、このワイヤ受面36の幅方向両側に、ワイヤ受面36より上方に突出したガイド部37を形成して構成されたワイヤ受部38を有する。
【0031】
本実施形態においては、図3、及び図3における動作レバー10部分の拡大図である図8に示すように、動作レバー10は、主プレート35とこの主プレート35のワイヤ受面36を挟んで固定された2枚のガイドプレート39とを有して構成されている。そして、ガイドプレート39のワイヤ受面36より上方に突出した部分、すなわちワイヤ受面36の両側上方の部分がガイド部37を構成する。ここで、主プレート35は、レバー支持軸29により回転可能に支持された一定厚さの板状部材であって、その外周端面の一部にレバー支持軸29を中心とする円弧形状の端面を有する形状に形成され、この外周端面の円弧形状の部分がワイヤ受面36とされている。また、上述した駆動凸部17がこの主プレート35の回動側(右側)の下端位置に形成されており、レバーストッパ31及び原位置検知スイッチ32の当接もこの主プレート35に対して行われる構成となっている。
【0032】
ガイドプレート39は、一定幅の円弧形状に形成された板状部材であって、その円弧形状は、主プレート35のワイヤ受面36の形状に合致する形状とされている。そして、このガイドプレート39は主プレート35のワイヤ受面36を挟むように主プレート35の両側面に固定されている。主プレート35に対するガイドプレート39の固定方法としては、ここでは、ピンをガイドプレート39及び主プレート35に挿通してピンの端部をかしめるとともに、ガイドプレート39及び主プレート35にそれぞれ凹部又は凸部を形成してこれらを互いに嵌合することにより、ずれ及び回転を規制して固定した構成としている。なお、主プレート35に対するガイドプレート39の固定方法もこれに限定されることはなく、例えばガイドプレート39を主プレート35に溶接する等のように、公知の他の様々な固定方法を用いることが可能である。また、ガイドプレート39の形状も、このような円弧形状に限定されるものではなく、ワイヤ受面36の上方に突出した部分をワイヤ受面36に沿って連続的又は断続的に形成することができるものであれば、例えば外周部が凹凸を有する形状等であってもよい。そして、このような主プレート35のワイヤ受面36とガイドプレート39とにより動作レバー10のワイヤ受部38が構成される。これにより、ワイヤ9を動作レバー10の中央に確実にガイドしつつ動作レバー10の外周部に沿って巻き掛けることができる。
【0033】
また、ガイド部37を構成するガイドプレート39は、図8に示すように、ワイヤ受面36の上方におけるワイヤ受面36から突出した部位がワイヤ受面36の幅方向内側に折曲して形成され、少なくともワイヤ9のガイド位置において、両側のガイドプレート39の間隔がワイヤ9の径とほぼ等しくなるように構成されている。ここでは、ガイドプレート39は、その断面形状がワイヤ受面36の上方において幅方向内側に山型となるように折り曲げられた形状となっている。そして、この山型の頂部がワイヤ9の中心線の高さと一致し、なおかつ両側のガイドプレート39の山型の頂部の間隔がワイヤ9の直径と同一又はこれよりやや大きくなるような構成とされている。このようなガイドプレート39の山型の折り曲げ形状は、プレス加工等により設けることが可能である。
【0034】
また、ガイドプレート39の断面形状は、その外周部においてワイヤ受面36の幅方向外側に広がった断面形状とすると好適である。これは、動作レバー10が回転動作した際にワイヤ受面36から離れたワイヤ9が、動作レバー10が原位置に戻るのに伴い再度巻き掛けられる際に容易に両側のガイドプレート39間に嵌まり込んでワイヤ受面36に巻き掛けられるようにするためである。
【0035】
なお、このガイド部37を構成するガイドプレート39の折曲部の断面形状は、これに限定されるものではなく、ワイヤ9を両側から確実にガイドできる形状であれば他の形状とすることも可能である。したがって、例えば図9に示すように、両側のガイドプレート39の折り曲げ形状をそれぞれ異なる形状とすることも可能である。すなわち、この図9においては、ベース3側のガイドプレート39はワイヤ受面36の上方において一旦ワイヤ受面36の幅方向内側に折り曲げ、その上方を略垂直に立設し、それと対向するカバー12側のガイドプレート39はワイヤ受面36に対して略垂直に立設し、その外周部をワイヤ受面36の幅方向外側に広げた形状としている。また折曲部の形状についても山型に限定されるものではなく、ワイヤ受面36の幅方向内側に折り曲げられて両側のガイドプレート39の間隔を調節可能な形状であればよく、例えば円弧型等の曲線形状など、様々な形状とすることが可能である。このようにガイド部37を構成するガイドプレート39をワイヤ受面36の幅方向内側に折曲した構成とすることにより、主プレート35の厚さをワイヤ9の直径よりも大きいものとすることができる。したがって、駆動凸部17の厚さも同様に大きくすることができるので、ラッチ7の従動凸部16との接触部に生じる力を分散させることが可能となり、これらの間の磨耗を軽減することができる。更に、このような構成とすることにより、ワイヤ受面36に巻き掛けられたワイヤ9を、がたつきを生じさせることなく確実にガイドすることができる。
【0036】
また、図10は、動作レバー10とワイヤ9との接続部の構成を示す拡大断面図であり、図11は、動作レバー10とワイヤ9との接続部の構成を示す斜視図である。これらの図に示すように、動作レバー10は、ワイヤ9を接続するために、ワイヤ受部38の両側のガイド部37を構成するガイドプレート39に形成された係合穴部40を有する。本実施形態においては、この係合穴部40は、ワイヤ受部38における動作レバー10の原位置側(左側)の端部近傍に形成されている。そして、この係合穴部40は、両側のガイドプレート39を貫通する円形の穴として設けられている。また、係合穴部40は、少なくとも一方のガイドプレート39に設けられている係合穴に、ガイドプレート39の外周側に連通する切り欠き41を有して構成されている。ここでは、ベース3側のガイドプレート39の係合穴にそのような切り欠き41を設けている。この切り欠き41は、ワイヤ9の係合凸部42を係合穴部40に挿入し、ワイヤ9の本体をワイヤ受面36に沿う位置に巻き掛ける際にワイヤ9を通すために必要となるものである。
【0037】
一方、ワイヤ9は、その長さ方向に対して直交する方向に突出する係合凸部42をその先端部に有する。本実施形態においては、この係合凸部42は、動作レバー10の係合穴部40の直径よりもやや小さい直径を有し、両側のガイドプレート39の外側面の間隔よりもやや長い長さを有する円柱形状に形成されている。この係合凸部42をワイヤ9の先端部に設ける方法としては、鋳込み溶接を用いると好適である。そして、この係合凸部42が係合穴部40に挿入されて係合されることにより、ワイヤ9が動作レバー10に接続される。すなわち、ワイヤ9の先端部においてその長さ方向に対して直交する方向に突出する係合凸部42の両端部をそれぞれ両側のガイドプレート39に設けられた係合穴部40に挿入するとともに、係合穴部40の切り欠き41にワイヤ9の本体を通過させてワイヤ受面36に巻き掛けることにより、ワイヤ9を動作レバー10に巻き掛けて接続することができる。
【0038】
なお、ここではこれら係合穴部40及び係合凸部42の断面形状を共に円形としたが、これらの形状は円形に限定されるものではなく、四角形や六角形等の多角形の断面形状とすることも可能である。ただし、そのような場合においても、係合穴部40と係合凸部42との間が回転可能であればワイヤ9に不要な負荷がかからずに済むため、係合穴部40又は係合凸部42の少なくともいずれか一方の断面形状が円形であることが望ましい。そして、動作レバー10とワイヤ9との接続を、このような係合穴部40と係合凸部42の係合により行うことにより、従来の結合金具を用いた構成と比較して動作レバー10とワイヤ9との接合部の小型化を図ることができる。更に、動作レバー10の係合穴部40にワイヤ9の係合凸部42を挿入するだけで接続することができるので、動作レバー10に対するワイヤ9の組み付け作業を軽減することができるとともに、ワイヤ9に不具合が発生した場合等における交換作業も軽減することができる。
【0039】
上述の通り、動作レバー10は、これとほぼ平行に配置されたベース3に対してレバー支持軸29を介して軸支されている。そして、図10に示すように、動作レバー10に接続されるワイヤ9の係合凸部42は、動作レバー10の係合穴部40に挿入されて係合された状態で、ワイヤ受部38を構成する両側のガイドプレート39の外側面から両側に突出する。これは、ガイド部37に対するワイヤ9のがたつき等によってワイヤ9の係合凸部42が係合穴部40から外れないようにするために、係合凸部42の長さを両側のガイドプレート39の外側面の間隔よりもやや長く形成したことによるものである。そこで、ベース3は、図12及び図13に示すように、動作レバー10の側面、すなわちガイドプレート39の外側面からの係合凸部42の突出量に応じた深さdを有するとともに、動作レバー10の動作に従って係合凸部42が移動する軌跡に応じた形状に形成された溝43を備えている。
【0040】
より具体的には、この溝43の深さdとしては、動作レバー10のベース3側の側面からの係合凸部42の最大突出量よりもやや大きい深さとする。また、動作レバー10は、レバー支持軸29を中心として、図2に示すような原位置から図7に示すように時計方向に回転動作することから、これに伴い係合凸部42も円弧状の軌跡を描いて動作する。したがって、これに合わせて、溝43の平面形状としては、係合凸部42の直径よりも広い幅を有する円弧形状とすると好適である。このような溝43をベース3に設けることにより、この係合凸部42の突出部分とベース3とが当たる事を防止しつつ装置の厚さを最小限にすることができ、ドアクローザ装置の薄型化を図ることができる。なお、この溝の形状はこれに限定されるものではなく、係合凸部42と当たることなく、且つベース3の強度上問題とならない範囲内において、更に広い範囲で異なる形状の溝を設けることも可能である。
【0041】
次に、本実施形態に係るドアクローザ装置の動作について説明する。ドア1が開いている状態において、ドアクローザ装置は、図2に示すように、ラッチ7、動作レバー10、及びポール8がすべて原位置にある状態となっている。この状態では、ラッチ7はラッチストッパ21に当接し、その係合凹部6の開口部がベース3の挿入通路11に面して配置されている。また、動作レバー10は、レバーストッパ31に当接し、駆動凸部17が上方に位置している。ポール8は、ポールストッパ27に当接して上方位置で停止し、ラッチ7とは接触していない。
【0042】
このドアクローザ装置を備えたドア1については、使用者は、ドア1を閉める際には力をいれずにゆっくり閉める動作を行えばよい。そして、ドア1が閉められた際には、ストライカ5がベース3の挿入通路11を通ってロック装置2に対して相対的に左側から右側に移動する。これにより図6に示すように、ストライカ5がラッチ7の係合凹部6に係合し、ラッチ付勢ばね18の付勢力に抗してラッチ7がストライカ5をロックする方向、すなわち、反時計方向に回転される。この際、第二爪15の奥側(右側)の側面によりポール8が一旦押し下げられてラッチ7が回転し、その後、ラッチ7の第二係合部20にポール8の係合端部23が係合してラッチ7がその位置、すなわちハーフロック位置で係止される。
【0043】
そして、ラッチ7がハーフロック位置に移動したことをラッチ位置検出センサ22により検出すると、図示しない駆動手段に動作信号が伝達され、ワイヤ9が牽引される。これにより、動作レバー10が時計方向に回転駆動する。このとき、ラッチ7はハーフロック位置にあり従動凸部16が動作レバー10の駆動凸部17のすぐ左側に位置していることから、動作レバー10の時計方向の回転動作により、駆動凸部17がラッチ7の従動凸部16に係合し、図7に示すように、ラッチ7はラッチ付勢ばね18の付勢力に抗してストライカ5をロックする方向、すなわち、反時計方向に更に回転される。この際、第一爪14の奥側(右側)の側面によりポール8が一旦押し下げられてラッチ7が回転し、その後、ラッチ7の第一係合部19にポール8の係合端部23が係合してラッチ7がその位置、すなわちフルロック位置で係止される。
【0044】
そして、ラッチ7がフルロック位置に移動したことをラッチ位置検出センサ22により検出すると、図示しない駆動手段に動作停止信号が伝達されてワイヤ9の牽引力が緩められ、動作レバー10はレバー付勢ばね30の付勢力により原位置に復帰する。動作レバー10が原位置に復帰したことは、原位置検知スイッチ32により検出される。
【0045】
一方、閉じた状態のドア1を開く際には、使用者がドアハンドル28(図4及び図5参照)を操作すると、このドアハンドル28に連結された図外のレバーに連動してポール8がラッチ7に対する係合を解除する方向、すなわち係合端部23が下方に移動する方向 (時計方向)に所定角度回転される。これにより、ラッチ7の係止状態が解除され、ラッチ7はラッチ付勢ばね18の付勢力によりストライカ5を開放する方向、すなわち時計方向に回転して原位置に復帰する。これにより、ストライカ5に対する係合状態が解除され、ストライカ5は挿入通路11内をロック装置2に対して相対的に右側から左側に移動してドア1が開かれる。
【0046】
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るドアクローザ装置の第2の実施形態について図面に基づいて説明する。この第2の実施形態に係るドアクローザ装置が、前述の第1の実施形態と比較して異なる点は、2枚のガイドプレート39を用いるのではなく、主プレート35と1枚のガイドプレート39により動作レバー10を構成した点にある。具体的には、図14に示すように、主プレート35の外周端面をワイヤ受面36とするとともに、このワイヤ受面36の幅方向の一方の端縁に、主プレート35と一体的にワイヤ受面36の上方に突出するガイド壁44を形成し、主プレート35におけるこのガイド壁44の反対側の側面にガイドプレート39を固定することにより、ガイド部37を構成している。
【0047】
このガイド部37の断面形状は、ワイヤ受面36の上方において山型に折り曲げられた形状となっている。ただし、ここでは、ワイヤ9を動作レバー10の中央においてガイドするため、ガイド壁44はワイヤ受面36に対して略垂直に立設し、その外周部をワイヤ受面36の幅方向外側に広げた形状としている。また、ガイドプレート39は、前記第1の実施形態と同様に、ワイヤ9をワイヤ受面36の中央部においてガイドできるようにするために、幅方向内側に山型となるように折り曲げられた形状としている。
【0048】
ここで、主プレート35のような板状部材は、通常プレス加工により形成される場合が多い。このため、このような主プレート35と一体的に設けられるガイド壁44は、主プレート35をプレス加工により形成する際に同時に形成することが可能である。したがって、2枚のガイドプレート39を用いる場合と比較して動作レバー10の部品点数を削減することができるとともに、組み立て工程も簡略化することができる。なお、主プレート35に対するガイドプレート39の固定方法は、前記第1の実施形態の場合と同様とすることができる。
【0049】
(その他の実施形態)
また、上記実施形態においては、本発明に係るドアクローザ装置を車両のドア1に適用した場合について説明したが、このドアクローザ装置は、ドアを軽く閉めるだけで確実にロックすることができる装置であるので、そのようなロックを行う必要があるドアに対してであれば車両以外のドアにも適用することが可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るドアクローザ装置によれば、ワイヤを動作レバーの幅方向中央に巻き掛けることができるので、ワイヤから動作レバーへの動力伝達の効率を高めることができ、また、動作レバーからラッチに直接動力を伝達することができるので動作レバーからラッチへの動力伝達の効率を高めることができる。また、動作レバーと前記ワイヤとの結合部分の構成を小型化することができるので、ドアクローザ装置の小型化・薄型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置におけるロック装置の正面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置におけるロック装置のベースを取り外した状態を示す正面図である。
【図3】 図1のA−A断面図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置を車両のドアに適用した際の取り付け状態を示すドアの正面図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置を車両のドアに適用した際の取り付け状態を示すドアの平面図である。
【図6】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置のロック装置において、ラッチがハーフロック位置にある状態を示す正面図である。
【図7】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置のロック装置において、ラッチがフルロック位置にある状態を示す正面図である。
【図8】 図3における動作レバーのワイヤ受部周辺の拡大断面図である。
【図9】 図8に相当する断面図であって、ガイド部の折曲部の形状の他の例を示す図である。
【図10】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置の動作レバーとワイヤとの接続部の構成を示す拡大断面図である。
【図11】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置の動作レバーとワイヤとの接続部の構成を示す斜視図である。
【図12】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置のベースの形状を示す正面図である。
【図13】 本発明の第1の実施形態に係るドアクローザ装置のベースに設けられた溝の構成を示す斜視図である。
【図14】 本発明の第2の実施形態に係るドアクローザ装置における図1のA−A断面図に相当する断面図である。
【符号の説明】
1 ドア
2 ロック装置
3 ベース
4 車両本体
5 ストライカ
6 係合凹部
7 ラッチ
8 ポール
9 ワイヤ
10 動作レバー
13 ラッチ支持軸
16 従動凸部
17 駆動凸部
29 レバー支持軸
30 レバー付勢ばね
35 主プレート
36 ワイヤ受面
37 ガイド部
38 ワイヤ受部
39 ガイドプレート
40 係合穴部
42 係合凸部
43 溝
44 ガイド壁
45 サブベース
46 ボディ
d 溝の深さ
Claims (5)
- 被係合部に係合する係合凹部を有するラッチと、ワイヤを介して駆動されて前記被係合部をロックする方向に前記ラッチを回転動作させる動作レバーとを備えたドアクローザ装置において、
前記動作レバーは、その板厚方向の軸に回転可能に支持された主プレートを有し、この主プレートの外周端面の少なくとも一部を前記ワイヤが巻き掛けられるワイヤ受面とするとともに、このワイヤ受面の幅方向両側に、ワイヤ受面より突出したガイド部を形成して構成されたワイヤ受部を有し、
前記ガイド部は、前記ワイヤ受面から突出した部位が前記ワイヤ受面の幅方向内側に折曲して形成され、少なくとも前記ワイヤのガイド位置において、両側のガイド部の間隔が前記ワイヤの径とほぼ等しくなるように構成されており、
前記ラッチと前記動作レバーとがそれらの周面どうしを前記主プレートの板面に沿う方向で互いに対向させて配置され、前記動作レバーは、その周面の前記ラッチの周面との接触で、前記被係合部をロックする方向に当該ラッチを回転動作させるように構成してあることを特徴とするドアクローザ装置。 - 前記動作レバーはその周面に駆動凸部を有し、前記ラッチはその周面に前記駆動凸部が係合する従動凹部を有し、
前記動作レバーは、前記駆動凸部の前記従動凹部との係合により、前記被係合部をロックする方向に前記ラッチを回転動作させるように構成してあることを特徴とする請求項1記載のドアクローザ装置。 - 前記ガイド部は、その外周部において前記ワイヤ受面の幅方向外側に広がった形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のドアクローザ装置。
- 前記動作レバーは、前記ワイヤ受部の両側のガイド部に形成された係合穴部を有し、前記ワイヤは、その長さ方向に直交する方向に突出する係合凸部をその先端部に有し、前記ワイヤの係合凸部が前記動作レバーの係合穴部に挿入されて係合されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のドアクローザ装置。
- 前記動作レバーは、これとほぼ平行に配置されたベースに軸支されており、前記ベースは、前記動作レバーの側面からの前記係合凸部の突出量に応じた深さを有するとともに前記動作レバーの動作に従って前記係合凸部が移動する軌跡に応じた形状に形成された溝を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のドアクローザ装置。
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