JP4331857B2 - 車両用ドアロック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用ドアロック装置に関し、特にドア開放操作を単純化するためのドアロック装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかるドアロック装置は、たとえば特開平11−182111号公報等で既によく知られており、ドアの内側に設けられているインサイドハンドルの開放操作によってもドア開扉を不能としたロック状態と、前記インサイドハンドルの開放操作によるドア開扉を可能としたアンロック状態とを、車室内でのロックノブのロック操作およびロック解除操作により切換えるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来のものでは、ロックノブがロック操作されていることに気が付かずにインサイドハンドルを開放操作したときには、インサイドハンドルから手を一旦離した後、ロックノブのロック解除操作を実行してからインサイドハンドルを再度開放操作しなければならず、操作が煩わしい。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ロック状態での車室内でのドア開放操作を二度繰返すことによりドアの開放を可能としてドア開放操作を単純化した車両用ドアロック装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、車体側のストライカに係合して回動可能なラッチと、該ラッチに係合する係合位置ならびにその係合を解除する係合解除位置間での回動が可能なラチェットと、該ラチェットと同一の軸線まわりに回動することを可能にして該ラチェットに係合されるラチェットレバーと、車室内でのドア開放操作に応じて回動するインサイドハンドルレバーと、車室内でのロック操作に応じてロック位置に回動するノブレバーと、前記車室内でのドア開放操作に応じたインサイドハンドルレバーの回動に連動して回動するオープンレバーと、前記ラチェットレバーに係合可能なロック状態解除位置ならびに前記ラチェットレバーへの係合を回避するロック状態保持位置間の回動を可能とするとともに前記オープンレバーの回動に伴なうスライド作動を可能として前記オープンリンクに一端が連結されるオープンリンクと、前記ノブレバーのロック位置に対応した前記ロック状態保持位置ならびに前記ノブレバーのアンロック位置に対応した前記ロック状態解除位置間で前記オープンリンクを回動するようにして該オープンリンクの他端部に連結されるロッキングレバーとを備える車両用ドアロック装置において、前記オープンリンクは、前記車室内でのドア開放操作に応じた該オープンリンクのスライド作動ならびにロック状態保持位置からロック状態解除位置側への回動が生じたときには前記ラチェットレバーの軸方向一側面に当接するように形成され、車室内でのドア開放操作に応じたインサイドハンドルレバーの回動に応じて前記ロック位置にあるノブレバーをアンロック位置に回動するものの前記アンロック位置にあるノブレバーをロック位置に回動することを回避して前記インサイドハンドルレバーおよびノブレバーが連結され、前記ノブレバーとの制限された範囲での同一軸線まわりの相対回動を可能としてノブレバーに連結された前記ロッキングレバーと、ノブレバーとの間に、前記オープンリンクがラチェットレバーの軸方向一側面に当接している状態でのノブレバーおよびロッキングレバーの相対回動を吸収するとともに前記ドア開放操作力の解放に応じたオープンリンクの戻りに応じて前記オープンリンクをロック状態解除位置に回動するばね力を発揮するばねが設けられることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、車室内でのロック操作によってノブレバーがロック位置にある状態で、車室内でのドア開放操作によりインサイドハンドルレバーを回動すると、ノブレバーがロック位置からアンロック位置へと回動し、オープンレバーの回動によりオープンリンクもスライド作動する。この際、ノブレバーの回動はばねを介してロッキングレバーに伝達され、ロッキングレバーは、オープンリンクをロック状態保持位置からロック状態解除位置側に回動する。しかるにオープンリンクは、ロック状態保持位置からロック状態解除位置側への回動時にラチェットレバーの一側面に当接してロック状態解除位置まで回動することはなく、その際のロッキングレバーおよびノブレバーの相対回動は前記ばねで吸収される。またドア開放操作力を解除することでオープンリンクが戻ると、前記ばねはオープンリンクをロック状態解除位置に回動するまでロッキングレバーを回動するばね力を発揮することになる。したがって車室内でのドア開放操作を再度実行すると、ロック状態解除位置にあるオープンリンクの係合部がラチェットレバーに係合し、ラッチとの係合を解除する側にラチェットを回動するので、ドアを開放することができる。すなわちロック状態にあっても、車室内でのドア開放操作を2度繰り返して実行することによってドアを開放することができ、ドアの開放操作を単純化することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0008】
図1〜図17は本発明の一実施例を示すものであり、図1は車両の側面図、図2は図1の2−2線に沿って前部サイドドア用のドアロック装置を示す拡大断面図、図3はドアロック装置の分解斜視図、図4は表側金属板を省略した状態での図2の4−4線矢視図、図5は図4からラッチおよびラチェットを取外した状態を示す図、図6はラチェットレバー、オープンレバー、インサイドハンドルレバー、オープンリンク、ノブレバーおよびロッキングレバーの連結状態を示す図、図7は支持板を省略してノブレバーがロック位置にある状態を示す図2の7−7線矢視図、図8はノブレバーがアンロック位置にある状態での図7に対応した図、図9は第1および第2連結レバーを図7の9−9線に沿って切断して示す拡大断面図、図10は第1および第2連結レバーの分解斜視図、図11は第1および第2連結レバーを相互に組み合わせた状態の斜視図、図12は第2連結レバーをロック解除操作したときの図7および図8に対応した図、図13はケーシングおよびカバーを省略してロッキングレバーがロック位置にある状態を示す図2の13矢視図、図14はロッキングレバーがアンロック位置にある状態での図13に対応した図、図15はロッキングレバーがロック位置にある状態でのインサイドハンドルレバーの作動過程での図13に対応した図、図16はインサイドハンドルレバーが図15の状態からさらに作動したときの図13に対応した図、図17はインサイドハンドルレバーの戻り過程での図13に対応した図である。
【0009】
先ず図1において、乗用車両Vにおける車体20の両側前部には、昇降可能なウインドガラスGF…をそれぞれ備える左右一対の前部サイドドアDF…の一端部が回動可能に枢支され、また前記車体20の前後方向中間部(図示しないピラー)には、昇降可能なウインドガラスGR…をそれぞれ備える左右一対の後部サイドドアDR…の一端部が回動可能に枢支される。前部サイドドアDF…の他端部には、前部サイドドアDF…の閉扉状態を維持するためのドアロック装置LF…がそれぞれ設けられ、後部サイドドアDR…の他端部には、後部サイドドアDR…の閉扉状態を維持するためのドアロック装置LR…がそれぞれ設けられる。
【0010】
図2において、前部サイドドアDF内にはガラスサッシ23が設けられており、このガラスサッシ23に保持されたゴム等の弾性材から成るドアガラスラン24により、ウインドガラスGFの昇降が案内される。また前部サイドドアDFのインナパネル25には、前部サイドドアDFの閉扉時に車体20側に対向する端壁部25aが一体に形成されており、前部サイドドアDF用のドアロック装置LFは、ガラスサッシ23との干渉を避けるようにして前記端壁部25aの内面に結合される。
【0011】
図3〜図5を併せて参照して、ドアロック装置LFのケーシング26は、表側金属板27および裏側金属板28間に合成樹脂から成るケーシング主体29が挟持されて成るものであり、インナーパネル25の前記端壁部25aに締結される。ケーシング主体29の表側金属板27に対向する面には、下端部を開放した凹部30が設けられており、平板状に形成されている表側金属板27は凹部30に嵌合され、該表側金属板27の下部はケーシング主体29の下部から下方に突出される。
【0012】
ケーシング主体29には、表側金属板27から離反する側に膨らんだ膨出部31が一体に設けられており、車体20のピラーに固定されているストライカ32(図4および図5参照)を進入させるべく前記凹部30に開口した進入溝33が前記膨出部31により形成され、表側金属板27には進入溝33に対応した開口部が設けられる。
【0013】
ケーシング主体29の下部には、一端を表側金属板27に当接させるとともに他端を裏側金属板28に当接させる円筒状のボス部35が一体に設けられる。而して凹部30に嵌合される表側金属板27と、膨出部31および前記ボス部35に当接される裏側金属板28と、両金属板27,28間に挟まれるケーシング主体29とが、前記ボス部35に挿通されるリベット軸36により結合される。
【0014】
膨出部31よりも上方位置で、ケーシング主体29には、裏側金属板28に対向する平坦な支持面29aが形成されるとともに、該支持面29aから突出して裏側金属板28に当接する円筒状のボス部37が一体に設けられており、表側金属板27、ケーシング主体29および裏側金属板28は、前記ボス部37を貫通するリベット軸38で一体に結合される。また膨出部31の下部には下方に張出す張出し支持部39が一体に連設されており、表側金属板27、ケーシング主体29および裏側金属板28は、前記張出し支持部39を貫通するリベット軸40で一体に結合される。
【0015】
このようにして、表側金属板27、裏側金属板28およびケーシング主体29は、各リベット軸36,38,40により、表側金属板27および裏側金属板28間にケーシング主体29を挟むようにして結合され、それによりケーシング26が構成される。
【0016】
表側金属板27の上部は一対のボルト(図示せず)でインナーパネル25の端壁部25aに締結され、表側金属板27の下部は単一のボルト(図示せず)で前記端壁部25aに締結される。而してケーシング主体29の上部には、表側金属板27の上部に螺合される一対のボルトを収納せしめるべく有底円筒状に形成される収納筒部43,43が一体に設けられる。
【0017】
ケーシング26の表側金属板27およびケーシング主体29間にはラッチ45が挿入され、該ラッチ45は前記リベット軸38で回動可能に支承される。また表側金属板27と張出し支持部39との間には、相互に重合したラチェット46およびラチェットレバー47が挿入されており、ラチェット46およびラチェットレバー47は共通のリベット軸40で回動可能に支承される。すなわち、ラッチ45が進入溝33の上方でケーシング26に回動自在に支持されるのに対し、ラチェット46およびラチェットレバー47は、前記ラッチ45との間に進入溝33を挟むようにして進入溝33の下方でケーシング26に回動自在に支持される。しかも両リベット軸38,40は平行な軸線を有するものであり、ラッチ45と、ラチェット46およびラチェットレバー47とは、相互に平行な軸線まわりに回動可能である。
【0018】
ラッチ45は、金属材の大部分が合成樹脂から成る被覆材で覆われて成るものであり、該ラッチ45のケーシング主体29に対向する面にはピン50が突設される。一方、ケーシング主体29には、ラッチ45の回動軸線すなわち前記リベット軸38の軸線を中心として円弧状に形成される円弧部51aを一部に有する収納溝51が、ラッチ45に対向するようにして設けられており、この収納溝51内に前記ピン50が挿入される。
【0019】
収納溝51内にはコイルばね52が収納され、該コイルばね52は前記収納溝51の一端と前記ピン50との間に縮設される。これによりラッチ45は、開扉方向(図4および図5の時計方向)に回動付勢される。また開扉方向へのラッチ45の回動端は、前記ピン50が収納溝51の他端に当接することにより規制される。
【0020】
収納溝51の長手方向中間部での両側開口縁の少なくとも一方、たとえば収納溝51が備える円弧部51aの両側開口縁のうち内側の開口縁に、収納溝51における開口端の幅を部分的に縮小する突起53が突設される。この突起53は、収納溝51へのコイルばね52の収納時にはコイルばね52を一部変形させることにより収納溝51への収納を可能とするが、収納溝51に一旦収納されたコイルばね52が収納溝51から飛び出すのを阻止する働きをする。しかもケーシング主体29の型成形時に前記突起53はアンダーカットになるので、収納溝51の側面に金型合わせ面が形成されるのであるが、その金型あわせ面に凹凸が生じていたとしてもコイルばね52の伸縮に悪影響が及ぶことはなく、コイルばね52の伸縮作動を円滑化することができる。すなわち円弧部51aの両側開口縁のうち外側開口縁に前記突起53が突設されていた場合には、圧縮により収納溝51の外側面に摺接するコイルばね52が前記金型合わせ面に接触することになり、その金型あわせ面に凹凸が生じていた場合にはコイルばね52の伸縮に悪影響を及ぼすことになるが、円弧部51aの両側開口縁のうち内側開口縁に突起53が突設されているので、伸縮時にコイルばね52が金型合わせ面に接触することは殆どないのである。
【0021】
ラッチ45の外周部には、該ラッチ45が開扉方向の回動端に在るときに進入溝33に進入してきたストライカ32を係合させる係合溝54、フル係合段部55およびハーフ係合段部56が設けられる。
【0022】
一方、ラチェット46も金属材の大部分が合成樹脂から成る被覆材で覆われて成るものであり、該ラチェット46には、ラッチ45側に突出する係合腕部59が一体に設けられ、該係合腕部59の先端には、ラッチ45のフル係合段部55およびハーフ係合段部56に係合可能な係止面60が形成される。
【0023】
ラチェット46と一体に回動することを可能として該ラチェット46に係合、連結されるラチェットレバー47は、ケーシング主体29の張出し支持部39およびラチェット46間に挟まれるようにして、ラチェット46と共通のリベット軸40で回動自在に支承される。しかもラチェットレバー47には、ラチェット46との相対回動を阻止すべく該ラチェット46に係合する一対の係合ピン61,61が一体に突設される。すなわちラチェットレバー47は、ラチェット46に重合して同軸に配置されるとともにラチェット46と一体に回動するものである。
【0024】
ケーシング主体29およびラチェットレバー47間には、リベット軸36を挿通せしめたボス部35を囲繞するねじりばね(図示せず)が設けられており、該ねじりばねのばね力により、ラチェットレバー47と一体に回動するラチェット46が、ラッチ45に係合する方向(図4および図5の反時計方向)に回動付勢される。
【0025】
ラチェットレバー47と一体に回動するラチェット46のラッチ45と係合する方向への回動端は、ラチェット46に設けられている弾性ストッパ63が、ケーシング主体29における下部側端に当接することにより規制される。この弾性ストッパ63は、ラチェット46の回動軸線と平行な方向でラチェット46から突設されるものであり、弾性を有して前記ケーシング主体29の下部側端に当接される。
【0026】
しかもラチェットレバー47には、前記ケーシング主体29の下部側端とは反対側から前記弾性ストッパ63を支持する係合腕部47aが設けられる。
【0027】
ラッチ45が開扉方向の回動端に在るときには、ラチェット46の外周はラッチ45におけるハーフ係合段部56の外周に接触しており、進入溝33に進入してきたストライカ32で押されてラッチ45が閉扉方向(図4および図4の反時計方向)に回動すると、係合溝64にストライカ32が係合されることになるとともに、ラチェット46の外周がハーフ係合段部56の外周からフル係合段部55の外周へと接触位置を変化させることになる。この際、ラチェット46の係止面61がハーフ係合段部56に係合することにより前部サイドドアDFの半ドア状態が保持される。また係合溝64に係合したストライカ32が進入溝33内を内方側にさらに進むのに応じて前記ラッチ45がさらに閉扉方向に回動すると、フル係合段部55の外周に摺接していたラチェット46が、その係止面61をフル係合段部55に係合させることになる。而して係止面61のフル係合段部55への係合により、前部サイドドアDFが完全な閉扉状態でロックされることになる。
【0028】
ケーシング主体29には、進入溝33に進入してきたストライカ32に側方から弾発的に当接して該ストライカ32の進入を制動する舌片部64が、進入溝33の外端開口部側から内端側に延びるようにして、一体に設けられる。また進入溝33の内端には、進入溝33に進入してきたストライカ32に当接して衝撃を緩和するためのストッパラバー65が表側金属板27側から弾発、嵌合され、該ストッパラバー65は、前記舌片部64を抱持するようにして略J字状に形成される。
【0029】
ところで、ストライカ32をストッパラバー65に衝接させることにより衝撃が緩和されるのであるが、ストライカ32がストッパラバー65に衝接するように進入溝33内に進入してきたときに、該ストライカ32で押されるラッチ45が、フルラッチ位置よりもさらに閉扉方向に回動する可能性があり、その際の衝撃が、ラッチ45を構成する被覆材を膨出させた部分に複数の透孔もしくは両面に開口した複数の凹部が設けられることにより形成されるダンパ70が、ラッチ45の回動軸線すなわちボス部37と平行な軸線を有してケーシング主体29に設けられるボス部69の外周に衝接することで緩和される。
【0030】
図6を併せて参照して、ケーシング26には、ドア開放操作力の入力に応じて回動するようにしてオープンレバー74が支承される。このオープンレバー74は、ケーシング主体29における膨出部31の上方で該膨出部31の長手方向に沿う方向に長く延びるものであり、該オープンレバー74の長手方向中間部が、ケーシング主体29の支持面29aに摺接しつつボス部37で回動自在に支承される。オープンレバー74とケーシング主体29との間には、オープンレバー74の長手方向中間部と裏側金属板28との間でボス部37を囲繞するねじりばね75が設けられており、該ねじりばね75のばね力により、オープンレバー74は、図6の時計方向に回動付勢される。
【0031】
オープンレバー74の長手方向に沿う一端部74aは、前部サイドドアDF内でウインドガラスGFよりも外方側に位置するようにしてケーシング26から突出されており、その一端部74aには、前部サイドドアDFの外面側に設けられるアウトサイドハンドル76(図1参照)の操作に応じた操作力が、前記ねじりばね75のばね力に抗してオープンレバー74を図6の反時計方向に回動させるように入力される。
【0032】
図7を併せて参照して、ケーシング26の裏側金属板28側は、合成樹脂から成るカバー77で覆われる。該カバー77は、ケーシング26側を開放した箱形に形成されるカバー主部77aと、該カバー主部77aのガラスサッシ23とは反対側の端部に基端部が連設されてインナパネル25の端壁部25aから離反する方向に延びる立上がり部77bとを一体に備えるものであり、裏側金属板28に弾発、係合されるとともに裏側金属板28に締結される。
【0033】
カバー77には、該カバー77の立上がり部77bに対向するようにして金属製の支持板84が取付けられる。この支持板84は、一端をケーシング26の裏側金属板28とケーシング主体29の膨出部31とに当接させてカバー77の立上がり部77bに対向するものであり、該支持板84の他端には、前記立上がり部77bの先端外面に接触、係合し得る係合板部84aが直角に屈曲するようにして一体に連設される。しかも係合板部84aには、矩形状である一対の係合孔85,85が設けられ、前記立上がり部77bの先端外面には、それらの係合孔85,85に弾発的に係合する係合爪86,86が突設される。
【0034】
また支持板84の一端側にはカバー77の立上がり部77b側に向けて突出する脚部88が設けられ、立上がり部77bにはその脚部88を嵌合させる嵌合穴89が設けられる。さらに裏側金属板28には、支持板84の一端側内面に接触する支持板部28aが一体に設けられており、支持板84の一端部は該支持板部28aにねじ部材87により締結される。
【0035】
前記カバー77の立上がり部77bおよび支持板84間には、ラチェットレバー47およびオープンレバー74の回動軸線と直交する軸線まわりに回動するようにしてインサイドハンドルレバー91が支承される。またオープンレバー74の他端側には、ケーシング主体29における膨出部31の上部にほぼ対向する入力板部74bが一体に設けられており、インサイドハンドルレバー91には、該入力板部74bに接触可能な押圧部91aが一体に設けられる。
【0036】
インサイドハンドルレバー91は、前部サイドドアDFの内側に設けられるインサイドハンドル(図示せず)の操作に応じて押圧部91aでオープンレバー74の入力板部74bを押圧する方向(図7の反時計方向)に回動されるものであり、車室内でのドア開放操作すなわち前記インサイドハンドルの操作に応じたインサイドハンドルレバー91の回動により、オープンレバー74はねじりばね75のばね力に抗して図6の反時計方向に回動されることになる。
【0037】
すなわち、オープンレバー74は、アウトサイドハンドル76およびインサイドハンドルのいずれかを操作することにより、図6の反時計方向に回動せしめられるものであり、オープンレバー74の回動範囲は、該オープンレバー74が膨出部31における上部側壁に当接することにより規制される。
【0038】
カバー77の下部には、前部サイドドアDFの内面側に設けられているロックノブ(図示せず)をロック操作するのに応じてロック位置(図7で示す位置)に回動作動するノブレバー92が回動可能に支承される。前記カバー77の下部には、ラチェット46およびラチェットレバー47の回動軸線に直交するとともに進入溝33の長手方向にほぼ沿う軸線を有する回動軸93が回動可能に支承されており、この回動軸93の一端に前記ノブレバー92が一体に形成される。
【0039】
ノブレバー92は、図7で示すロック位置と、そのロック位置から図7の時計方向に回動したアンロック位置(図8で示す位置)との間で回動可能である。このノブレバー92には、半径方向外方に突出する三角状の突部92aが設けられており、カバー77に一体に設けられている支持ピン94を囲繞するとともに一端がカバー77に係合されるねじりばね95の他端が前記突部92aに対向する位置まで延出される。このねじりばね95の他端部には、前記突部92a側に頂点を向けた三角形状の突部95aが設けられており、ねじりばね95は、その突部95aをノブレバー92の突部92aに押付けるばね力を発揮する。したがってノブレバー92は、ねじりばね95の弾発力に抗して突部95aを突部92aが乗り越えるように回動することになり、ノブレバー92は、アンロック位置およびロック位置間で節度的に回動することになる。
【0040】
またノブレバー92の回動軸線からずれた位置で該ノブレバー92には規制孔96が設けられており、カバー77には、ノブレバー92の回動位置をアンロック位置およびロック位置間の範囲に規制すべく、前記規制孔96の側面に当接可能なストッパピン97が突設される。
【0041】
図9〜図11を併せて参照して、前記ノブレバー92に隣接した位置でカバー77には、ノブレバー92の回動軸線と平行な軸線まわりに回動し得る第1連結レバー98が支承され、この第1連結レバー98および連結バー103を介してインサイドハンドルレバー91がノブレバー92に連結される。
【0042】
第1連結レバー98には係合孔99が設けられ、ノブレバー92に一体に設けられる係合ピン100が、第1連結レバー98の回動に応じてノブレバー92をロック位置およびアンロック位置間で回動せしめるべく前記係合孔99に挿通、係合される。
【0043】
また第1連結レバー98には有底円筒状の軸部98aが一体に設けられており、カバー77の立上がり部77bには、第1連結レバー98が一体に備える軸部98aを、その軸線まわりの回動を可能として挿入せしめる支持孔(図示せず)が設けられる。しかも前記軸部98aの周方向に間隔をあけた複数箇所には、前記カバー77の立上がり部77bにおける外面側で前記支持孔の周囲に弾発的に係合する係合爪101…が設けられる。したがって、第1連結レバー98は、その軸部98aをカバー77の内方側から前記支持孔に挿入するだけで、前記立上がり部77bに回動可能に支承されることになる。
【0044】
第1連結レバー98およびインサイドハンドルレバー91間は連結バー103を介して連結される。この連結バー103の一端には、該連結バー103の長手方向に長く延びる長孔104が設けられており、第1連結レバー98に設けられた連結ピン102が該長孔104に挿通、係合される。また連結バー103の他端にも連結バー103の長手方向に長く延びる長孔105が設けられており、インサイドハンドルレバー91に設けられた連結ピン106が該長孔105に挿通、係合される。
【0045】
ところでインサイドハンドルレバー91のインサイドハンドルによる回動操作に伴なう回動方向と逆方向での回動端は、インサイドハンドルレバー91に設けられた規制突部91bがカバー77に設けられたストッパ83に当接することで規制されるものであり、連結バー103の他端側の長孔105は、ストッパ83に規制突部91bを当接させた状態にあるインサイドハンドルレバー91をインサイドハンドルによる回動操作によって回動させたときに、オープンレバー74の当接板部74bに押圧部91aが当接するまではインサイドハンドルレバー91から連結バー103に作動力が及ばないように形成されている。
【0046】
また連結バー103の一端側の長孔104は、インサイドハンドルのドア開放操作に応じたインサイドハンドルレバー91の回動に応じてロック位置(図7の位置)にあるノブレバー92をアンロック位置(図8の位置)に回動するが、ノブレバー92がアンロック位置にある状態では、インサイドハンドルレバー91の回動によってもノブレバー92をロック位置に回動することを回避すべく、インサイドハンドルレバー91からの動力が第1連結レバー98に及ばないようにするためのものである。
【0047】
第1連結レバー92には、同一軸線まわりの制限された範囲での相対回動を可能として第2連結レバー108が支承される。この第2連結レバー108は、第1連結レバー92の外周を囲む円弧状に形成されるものであり、第2連結レバー108に連設されて第1連結レバー98の中心部に延ばされる支持腕部108aに、第1連結レバー98の軸部98a内に同軸に挿入される軸109の一端が一体に連設される。しかも軸109の他端部は第1連結レバー98の軸部98aにおける閉塞端に相対回動可能に支持される。
【0048】
軸部98aおよび軸109間にはコイル状のばね110が介設されており、第1連結レバー98の回動時にはばね110を介して第2連結レバー108に回動力が伝達されて第2連結レバー108が回動することになる。
【0049】
第2連結レバー108には、前部サイドドアDFの内面側に設けられているロックノブに連なるロッド等の図示しない伝動部材111を連結するための連結孔112が設けられており、ノブレバー92がアンロック位置にある状態で前記ロックノブをロック操作すると、第2連結レバー108は図8の時計方向に回動する。このロック方向への第2連結レバー108の回動を第1連結レバー98に伝達するために、第2連結レバー108には、図8の時計方向への回動に応じて第1連結レバー98の連結ピン102に当接、係合して第1を連結レバー98を図8の時計方向に押圧駆動する押圧当接部113が設けられる。
【0050】
一方、ノブレバー92がロック位置にある状態で前記ロックノブをロック解除操作したときには、第2連結レバー108は図7の反時計方向に回動するものの、その回動力を第1連結レバー98に直接伝達することはない。しかるに第1および第2連結レバー98,108間にはばね110が設けられており、このばね110を介して第1連結レバー98に、図7の反時計方向すなわちノブレバー92をアンロック位置側に回動する方向の力が伝達される可能性がある。
【0051】
そこで第2連結レバー98の支持腕部108aには、回動規制部114が一体に連設されており、この回動規制部114は、前記ロックノブのロック解除操作による第2連結レバー108の回動時に、図12で示すように、ロック位置にあるノブレバー92の係合ピン100にアンロック位置側から当接、係合してノブレバー92のアンロック位置側への回動を阻止するように形成される。而してノブレバー92がアンロック位置側に回動しないので、第1連結レバー98も第2連結レバー108に追随してアンロック側に回動することはない。
【0052】
図13および図14を併せて参照して、オープンレバー74の一端側には、ノブレバー92の回動軸線すなわち回動軸93の軸線に直交する平面内でのスライド作動ならびに前記平面内での回動を可能としてオープンリンク115の一端が連結される。また前記回動軸93のオープンリンク115に対応する部分には非円形の横断面形状を有する連結軸部93aが形成されており、支持レバー116が連結軸部93aに嵌合される。すなわち支持レバー116は、ノブレバー92と一体的に回動するようにして該ノブレバー92に同軸に連結される。
【0053】
また回動軸93の軸線方向で前記支持レバー116に隣接する位置にはロッキングレバー118が配置されており、このロッキングレバー118は相対回動を可能として回動軸93に装着される。すなわちノブレバー92と一体の回動軸93に相対回動を不能として装着された支持レバー116に対して、ロッキングレバー118は相対回動可能であり、しかもロッキングレバー118の支持レバー116すなわちノブレバー92に対する相対回動範囲は制限されている。
【0054】
しかも支持レバー116すなわちロッキングレバー118間にはばね117が設けられる。このばね117はねじりばねであり、支持レバー116に設けられて係止部116aに一端を係合させた前記ばね117の他端は、ロッキングレバー118に設けられた係止突部118aに係合される。これによりノブレバー92のアンロック位置からロック位置への回動時にロッキングレバー118は支持レバー116により直接回動され、ロック位置からアンロック位置への回動時にはロッキングレバー118がばね117を介して支持レバー116により回動される。
【0055】
またノブレバー92とは反対側の端部で回動軸93にはシリンダレバー119が装着されており、このシリンダレバー119には、キーシリンダ錠が連結される。
【0056】
オープンリンク115の他端部には、該オープンリンク115の長手方向に長く延びる長孔120が設けられ、ロッキングレバー118に設けられた係合ピン121が該長孔120に挿通、係合される。而してロッキングレバー118はノブレバー92の回動に応じて回動するものであり、ノブレバー92およびロッキングレバー118がロック位置にある状態でのロック状態保持位置(図13の位置)と、ノブレバー92およびロッキングレバー118がアンロック位置にある状態でのロック状態解除位置(図14の位置)との間でオープンリンク115が回動する。
【0057】
オープンリンク115には、ラチェットレバー47の係合腕部47aに係合し得る係合突部122が突設されており、この係合突部122は、オープンリンク115がロック状態保持位置にある状態では車室内でのドア開放操作に応じたオープンレバー115の回動に伴なうオープンリンク115のスライド作動によってもラチェットレバー47の係合腕部47aに当接、係合することはないが、オープンリンク115がロック状態解除位置にある状態では車室内でのドア開放操作に応じたオープンレバー115の回動に伴なうオープンリンク115のスライド作動によってラチェットレバー47の係合腕部47aに当接、係合するようにしてオープンリンク115に設けられている。
【0058】
ところでノブレバー92およびロッキングレバー118がロック位置にある状態、すなわちオープンリンク115がロック状態保持位置にある状態で、インサイドハンドルによりインサイドハンドルレバー91を回動操作すると、インサイドハンドルレバー91の回動によりノブレバー92がロック位置からアンロック位置に回動するのに応じてロッキングレバー118が回動するとともに、オープンレバー74の回動によりオープンリンク115がロッキングレバー118側にスライド作動することになる。このオープンリンク115の回動およびスライド作動の途中では、図15で示すように、ラチェットレバー47の軸線に沿う係合腕部47aの一側面にオープンリンク115の係合突部122が当接し、オープンリンク115がロック状態解除位置まで回動することはなく、したがってロッキングレバー118もアンロック位置まで回動することはないが、ノブレバー92と一体に回動する支持レバー116およびロッキングレバー118の相対回動がばね117で吸収される。
【0059】
またインサイドハンドルによりインサイドハンドルレバー91を最後まで回動操作した図16の状態にあっても、オープンリンク115の係合突部122はラチェットレバー47の係合腕部47aの一側面に当接したままである。而してインサイドハンドルからインサイドハンドルレバー91への開放操作力の作用を停止すると、ねじりばね75のばね力によりオープンレバー74が元の位置に回動するのに応じてオープンリンク115も元の位置にスライドしつつ戻るのであるが、その戻り過程では、図17で示すようにオープンリンク115は係合突部122を係合腕部47aの一側面に摺接させており、オープンレバー74が元の位置に戻ったときには、図14で示したように、ロッキングレバー118および支持レバー116間の相対回動を吸収していたばね117のばね力により、オープンリンク115がその係合突部122を係合腕部47aに係合させ得る位置まで回動し、オープンリンク115がロック状態解除位置となる。
【0060】
この際、インサイドハンドルレバー91も元の位置に戻るのであるが、このインサイドハンドルレバー91の戻りによる影響がノブレバー92およびロッキングレバー118に及ぶことはなく、ノブレバー92およびロッキングレバー118はインサイドハンドルレバー91の一回の回動によりロック位置からアンロック位置に回動したままである。
【0061】
したがってインサイドハンドルを再度回動操作すると、ロック状態解除位置にあるオープンリンク115はオープンレバー74の回動によって係合突部122で係合腕部47aを押圧回動するように作動し、ラチェット46のラッチ45への係合が解除されることになる。
【0062】
次にこの実施例の作用について説明すると、車室内でのインサイドハンドルのドア開放操作に応じたインサイドハンドルレバー91の回動に応じて、ロック位置にあるノブレバー92をアンロック位置に回動するもののアンロック位置にあるノブレバー92をロック位置に回動することを回避するようにして、インサイドハンドルレバー91およびノブレバー92が連結されている。このため、ノブレバー92がロック位置に回動した状態で、ドア開放操作によりインサイドハンドルレバー91を回動すると、ノブレバー92がロック位置からアンロック位置へと回動し、ノブレバー92との制限された範囲での同一軸線まわりの相対回動を可能としてノブレバー92に連結されたロッキングレバー118も、ノブレバー92の作動に応じてアンロック位置側に回動する。
【0063】
一方、インサイドハンドルレバー91に連動、連結されるオープンレバー74に一端が連結されるとともに車室内でのインサイドハンドルのドア開放操作に応じたオープンレバー74の回動に応じてラチェットレバー47の係合腕部47aに係合し得るオープンリンク115の他端部には、ロッキングレバー118がオープンリンク115を回動すべく連結されており、オープンレバー74の回動によりスライド作動するオープンリンク115は、ロック状態保持位置からロック状態解除位置側に回動される。
【0064】
しかもオープンリンク115は、車室内でのドア開放操作に応じたオープンリンク115のスライド作動ならびにロック状態保持位置からロック状態解除位置側への回動が生じたときには、ラチェットレバー47における係合腕部47aの一側面に当接するものであり、オープンリンク115は、車室内でのドア開放操作に応じてロック状態保持位置からロック状態解除位置側へ回動する際にはラチェットレバー47の係合腕部47aに当接してロック状態解除位置まで回動することはない。この際、ロッキングレバー118は、支持レバー116すなわちノブレバー92との間に介在させたばね117を圧縮しつつ、ノブレバー92に対して相対回動することになり、ドア開放操作力を解除することでオープンリンク115が戻ると、係合腕部47aとの当接を解除する位置となったオープンリンク115はばね117のばね力によりラチェットレバー47に係合し得る位置に回動する。
【0065】
したがって車室内でのインサイドハンドルのドア開放操作を再度実行すると、ロック状態解除位置にあるオープンリンク115の係合突部122がラチェットレバー47の係合腕部47aに係合し、ラッチ45との係合を解除する側にラチェット46を回動するので、前部サイドドアDFを開放することができる。すなわちロック状態にあっても、車室内でのドア開放操作を2度繰り返して実行することによって前部サイドドアDFを開放することができ、前部サイドドアDFの開放操作を単純化することができる。
【0066】
このようにインサイドハンドルの操作によってロック状態を解除し得る構造とすることにより、ロックノブをロック解除操作することは不要であり、ロックノブのロック操作時に前部サイドドアDF内にロックノブを没入させる構造とすることが可能である。これによりロック状態で車外からの窃盗行為によりロックノブをロック解除側に操作することを困難とし、防盗性を向上することができる。
【0067】
またインサイドハンドルレバー91に連結される第1連結レバー98が、ノブレバー92を回動可能に支承するカバー77に回動可能に支持されるとともに前記ノブレバー92に連結され、ロックノブのロック操作およびアンロック操作に応じて回動する第2連結レバー108が、前記ロック操作に応じた回動を第1連結レバー98に伝達することを可能とするとともに前記アンロック操作に応じた回動を第1連結レバー98に伝達することを不能として、第1連結レバー98に相対回動可能に支承されている。
【0068】
このためロックノブや、ロックノブに連なる伝動部材111が、窃盗行為によってロック解除側に操作されたとしても、第2連結レバー108が第1連結レバー98に影響を及ぼすことなく回動するだけである。したがって、第1連結レバー98に連結されたノブレバー92がアンロック位置に不所望に回動されてしまうことはなく、確実な防盗性を確保することができる。
【0069】
さらに第1および第2連結レバー98,108間にばね110が設けられるので、第1連結レバー98の回動に追随させて第2連結レバー108を確実に回動させることができ、ロックノブや伝動部材111に不所望にロック解除側に操作する力が作用する状態が解除されたときには、ロックノブをロック操作位置側に確実に戻すことができる。
【0070】
しかも第2連結レバー108には、車室内でのアンロック操作に応じた第2連結レバー108の回動に応じて、第1連結レバー98に連結されたノブレバー92にアンロック位置側から当接、係合可能な回動規制部114が設けられており、第2連結レバー108をロック解除位置側に回動操作したときに、第1および第2連結レバー98,108間にばね110が設けられているにもかかわらず、第2連結レバー108に追随した第1連結レバー98がロック解除側に回動してしまうことを回避することができる。
【0071】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0072】
たとえば上記実施例では前部サイドドアDFのドアロック装置LFについて説明したが、本発明は、後部サイドドアDRのドアロック装置LRに本発明を適用することも可能である。
【0073】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ロック状態にあっても、車室内でのドア開放操作を2度繰り返して実行することによってドアを開放することができ、ドアの開放操作を単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の側面図である。
【図2】図1の2−2線に沿って前部サイドドア用のドアロック装置を示す拡大断面図である。
【図3】ドアロック装置の分解斜視図である。
【図4】表側金属板を省略した状態での図2の4−4線矢視図である。
【図5】図4からラッチおよびラチェットを取外した状態を示す図である。
【図6】ラチェットレバー、オープンレバー、インサイドハンドルレバー、オープンリンク、ノブレバーおよびロッキングレバーの連結状態を示す図である。
【図7】支持板を省略してノブレバーがロック位置にある状態を示す図2の7−7線矢視図である。
【図8】ノブレバーがアンロック位置にある状態での図7に対応した図である。
【図9】第1および第2連結レバーを図7の9−9線に沿って切断して示す拡大断面図である。
【図10】第1および第2連結レバーの分解斜視図である。
【図11】第1および第2連結レバーを相互に組み合わせた状態の斜視図である。
【図12】第2連結レバーをロック解除操作したときの図7および図8に対応した図である。
【図13】ケーシングおよびカバーを省略してロッキングレバーがロック位置にある状態を示す図2の13矢視図である。
【図14】ロッキングレバーがアンロック位置にある状態での図13に対応した図である。
【図15】ロッキングレバーがロック位置にある状態でのインサイドハンドルレバーの作動過程での図13に対応した図である。
【図16】インサイドハンドルレバーが図15の状態からさらに作動したときの図13に対応した図である。
【図17】インサイドハンドルレバーの戻り過程での図13に対応した図である。
【符号の説明】
20・・・車体
32・・・ストライカ
45・・・ラッチ
46・・・ラチェット
47・・・ラチェットレバー
91・・・インサイドハンドルレバー
92・・・ノブレバー
74・・・オープンレバー
115・・・オープンリンク
117・・・ばね
118・・・ロッキングレバー
Claims (1)
- 車体(20)側のストライカ(32)に係合して回動可能なラッチ(45)と、該ラッチ(45)に係合する係合位置ならびにその係合を解除する係合解除位置間での回動が可能なラチェット(46)と、該ラチェット(46)と同一の軸線まわりに回動することを可能にして該ラチェット(46)に係合されるラチェットレバー(47)と、車室内でのドア開放操作に応じて回動するインサイドハンドルレバー(91)と、車室内でのロック操作に応じてロック位置に回動するノブレバー(92)と、前記車室内でのドア開放操作に応じたインサイドハンドルレバー(91)の回動に連動して回動するオープンレバー(74)と、前記ラチェットレバー(47)に係合可能なロック状態解除位置ならびに前記ラチェットレバー(47)への係合を回避するロック状態保持位置間の回動を可能とするとともに前記オープンレバー(74)の回動に伴なうスライド作動を可能として前記オープンリンク(74)に一端が連結されるオープンリンク(115)と、前記ノブレバー(92)のロック位置に対応した前記ロック状態保持位置ならびに前記ノブレバー(92)のアンロック位置に対応した前記ロック状態解除位置間で前記オープンリンク(115)を回動するようにして該オープンリンク(115)の他端部に連結されるロッキングレバー(118)とを備える車両用ドアロック装置において、前記オープンリンク(115)は、前記車室内でのドア開放操作に応じた該オープンリンク(115)のスライド作動ならびにロック状態保持位置からロック状態解除位置側への回動が生じたときには前記ラチェットレバー(47)の軸方向一側面に当接するように形成され、車室内でのドア開放操作に応じたインサイドハンドルレバー(91)の回動に応じて前記ロック位置にあるノブレバー(92)をアンロック位置に回動するものの前記アンロック位置にあるノブレバー(92)をロック位置に回動することを回避して前記インサイドハンドルレバー(91)およびノブレバー(92)が連結され、前記ノブレバー(92)との制限された範囲での同一軸線まわりの相対回動を可能としてノブレバー(92)に連結された前記ロッキングレバー(118)と、ノブレバー(92)との間に、前記オープンリンク(115)がラチェットレバー(47)の軸方向一側面に当接している状態でのノブレバー(92)およびロッキングレバー(118)の相対回動を吸収するとともに前記ドア開放操作力の解放に応じたオープンリンク(115)の戻りに応じて前記オープンリンク(115)をロック状態解除位置に回動するばね力を発揮するばね(117)が設けられることを特徴とする車両用ドアロック装置。
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