JP3730169B2 - 電気錠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手動操作かモータのオンオフ操作かの何れかによって施解錠されると共に、手動操作時に、モータとデッドボルトとの間の動力伝達経路を断絶するゼネバ機構を備えた電気錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気錠として、実平3−17012号公報に掲載の電気錠が知られている。この電気錠は、図7及び図8に示されており、手動操作したときに回動する従動盤2と、モータ3のオンしたときに回動する駆動盤4との間に、ゼネバ機構を備える。ゼネバ機構は、従動盤2に設けたエンボス5と、駆動盤4に設けたカム凹部6とからなり、手動操作時には、図8に示すように、エンボス5が、従動盤2の回動領域S1から外れて、従動盤2が駆動盤4に対して空回りする。一方、モータ3が駆動されたときには、駆動盤4が回動してエンボス5がカム凹部6に突入し、従動盤2が駆動盤4に連動して回動する。そして、手動操作とモータのオンオフ操作の何れの場合も、従動盤2に連結されたデッドカムレバー7が回動し、デッドボルト1が施錠位置又は解錠位置にスライドされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えばモータ3がオーバーランしてエンボス5が従動盤2に当接したり、塵等によってデッドボルトのスライド抵抗が増した場合には、モータ3をオンしたときに、エンボス5にかかる負荷が増す。従って、エンボス5を十分な強度に設定することが好ましい。
【0004】
しかしながら、強度アップのためにエンボス5の径を大きくした場合には、従動盤2を空回りさせるための回動領域S1(図8参照)に干渉するので、従来の電気錠ではゼネバ機構の十分な強度アップを図ることができなかった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、従来より強度が高いゼネバ機構を備えた電気錠の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
従来の電気錠に備えたゼネバ機構では、図8に示すように、エンボス5が、従動盤2の回動領域S1から外れた状態では、そのエンボス5と駆動盤4の回動中心とを結ぶ、即ち、エンボス5を載せた駆動盤4の径方向(図8のV1の方向)の帯状領域S2がデッドスペースとなり、ここに、従動盤2が干渉することはない。本発明は、このデッドスペースを利用して、ゼネバ機構の強度アップを図ったものである。
【0007】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る電気錠は、ドアの外面に備えた施解錠操作部による手動操作か、内蔵したモータのオンオフ操作かの何れかによって、デッドボルトを、施錠位置と解錠位置との間でスライドして施解錠される電気錠であって、モータの動力により回動する駆動盤と、手動操作により回動する従動盤と、駆動盤と従動盤との間に設けられて、駆動盤の位相が退避位相になったときには、従動盤を駆動盤に対して空回りさせ、駆動盤が退避位相から外れて回動したときには、駆動盤から従動盤に動力を伝達して従動盤を回動させるゼネバ機構と、従動盤とデッドボルトとを連結し、モータ及び手動操作の何れかによる回動力を、デッドボルトのスライド方向の力に変換するスライド変換機構とを備えた電気錠において、ゼネバ機構は、駆動盤に形成されて、駆動盤の位相が退避位相になったときには、従動盤の回動領域から外れ、駆動盤が退避位相から外れて回動したときには、従動盤の回動領域内に突入するカム突部と、従動盤に形成され、従動盤の回動領域内に突入したカム突部を受容して、動盤を回動させるための力を受けるカム凹部とを備えてなり、駆動盤には、従動盤に対して軸方向でずれた位置で回動する平板部が設けられ、カム突部は、平板部から突出した突条構造をなしかつ、その突条構造の一端側がカム凹部に受容されたときに常に突条構造の他端側がカム凹部から外側に突出する長さになって駆動盤の径方向に延びたところに特徴を有する。
【0009】
請求項の発明は、請求項記載の電気錠において、平板部は、モータからの駆動力を伝達するための円板形の歯車で構成され、カム突部は、円板形の歯車の回動軸を横切って延びた突条構造であるところに特徴を有する。
【0010】
請求項の発明は、請求項1又は2に記載の電気錠において、モータがオーバーランしてカム突部が従動盤の外周面に当接したときに、そのカム突部による従動盤への押圧方向が、従動盤の径方向を向くように構成したところに特徴を有する。
【0011】
請求項の発明は、請求項1乃至3に記載の電気錠において、デッドボルトの上方又は下方で、デッドボルトと並行してスライドし、常には、ドアの端面から突出した確認位置に配されると共に、ドアにて閉塞される出入口の縁部に押されて確認位置よりドアの内部側の確認済位置に移動する確認用ラッチボルトと、確認用ラッチボルトに連動し、確認用ラッチボルトが確認位置にあるときには、デッドボルトをスライドさせるための可動部分に干渉して、デッドボルトを解錠位置に保持する一方、確認用ラッチボルトが確認済位置にあるときには、干渉を解除する誤操作防止ストッパとを備えたところに特徴を有する。
【0012】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の発明では、カム突部は、平板部から突出した突条構造をなしかつ、その突条構造の一端側がカム凹部に受容されたときに常に突条構造の他端側がカム凹部から外側に突出する長さになって駆動盤の径方向に延びているので、従来のエンボスに比べて大きくなりかつ広い範囲で平板部にて補強され、強度アップを図ることが可能になる。
【0014】
<請求項の発明>
請求項の発明では、カム突部は、円板形の歯車の回動軸を横切って延びた突条構造であるから、カム突部を、歯車の回動軸を挟んで両側に別々に設けた場合に比べて、カム突部全体の強度が高まる。また、歯車をバランスよく補強することもできる。
【0015】
<請求項の発明>
請求項の発明では、モータがオーバーランしてカム突部が従動盤の外周面に当接したときに、そのカム突部による従動盤への押圧方向が、従動盤の径方向を向くように構成したから、カム突部による押圧力が、従動盤にトルクとして伝わることがなくなり、デッドボルトの誤動作を防ぐことができる。
【0016】
<請求項の発明>
請求項の発明によれば、ドアを開くと確認用ラッチボルトがドアの端面から突出し、誤操作防止ストッパとデッドボルトをスライドさせるための可動部分とが干渉する。これにより、デッドボルトが解錠位置に保持されるから、ドアを開いた状態で、デッドボルトがドアから突出して、出入口の縁部に押し付けられることが防がれる。また、ドアを閉じれば、確認用ラッチボルトがドアの内部に没入し、デッドボルトが施錠位置にスライド可能となり、ドアを閉止状態にロックすることができる。
【0017】
なお、ゼネバ機構の有無とは無関係に、確認用ラッチボルトと誤操作防止ストッパと備えた構成しても同様の作用効果を奏する。
【0018】
即ち、「施錠位置と解錠位置との間でスライドするデッドボルトを備え、前記デッドボルトが、前記施錠位置に移動したときには、ドアの端面から突出して前記ドアをロックする一方、前記解錠位置に移動したときには、前記ドアの内部に没入して前記ロックを解除するドアロックにおいて、
前記デッドボルトの上方又は下方で、前記デッドボルトと並行してスライドし、常には、前記ドアの端面から突出した確認位置に配されると共に、前記ドアにて閉塞される出入口の縁部に押されて前記確認位置より前記ドアの内部側の確認済位置に移動する確認用ラッチボルトと、
前記確認用ラッチボルトに連動し、前記確認用ラッチボルトが前記確認位置にあるときには、前記デッドボルトをスライドさせるための可動部分に干渉して、前記デッドボルトを前記解錠位置に保持する一方、前記確認用ラッチボルトが前記確認済位置にあるときには、前記干渉を解除する誤操作防止ストッパとを備えたことを特徴とするドアロック」としても、前述の通り、ドアを開いた状態で、デッドボルトがドアから突出して、相手側出入口の縁部に押し付けられることが防がれる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
本実施形態の電気錠は、図1に示すように、ドア190に埋設されるボディ10に種々の部品を組み付けてなる。ボディ10は、扁平な箱形をなし、その前端壁11が上下に延長されて、1対のフランジ12,12となっている。そして、ボディ10の後端側(図1の右側)からドア190の端面に開放した凹所191に埋設され、フランジ12,12が、ドア190の端面にねじ止めされている。
【0020】
ボディ10の前端壁11のうち下端寄り位置には、ラッチ孔13が貫通形成されており、そのラッチ孔13内に、ラッチボルト14が挿通されている。ラッチボルト14は、前端壁11と直行する方向に延び、全体として溝形構造をなす。ラッチボルト14の先端部は、例えば、溝形構造の内側部分に、樹脂等を組み付けて中実状とされると共に、ドア190の回動方向を向いた一方の面が、先細り状に丸みを帯びた曲面をなし、その反対側が平坦な係止面となっている。
【0021】
ラッチボルト14には、長手方向に沿って長孔15が形成されており、その長孔15には、ボディ10の内壁からドア190の厚さ方向(図1の紙面に直交した方向)に起立した案内シャフト16が挿通されている。そして、この案内シャフト16と前記ラッチ孔13とに案内されて、ラッチボルト14が図1の左右方向にスライドする。また、ラッチボルト14の後端壁17と、案内シャフト16との間には、コイルバネ18が差し渡されている。即ち、案内シャフト16は、コイルバネ18の係止部を兼ねている。そして、このコイルバネ18により、ラッチボルト14が前方に付勢されてその先端部が、常にはドア190の端面から突出している。
【0022】
ボディ10のうちラッチボルト14の可動領域より下方には、ドア190の厚さ方向を向いた軸体19が設けられ、この軸体19に軸支されたカム盤20の突部が、ラッチボルト14の後端壁17に、前方から宛われている。そして、ドア190の外面に備えた図示しないノブ若しくはレバーハンドル(以下これらを総称して「把手」という)を回動操作することで、カム盤20の突部が、ラッチボルト14をボディ10の奥部側に引き込み、ドア190と出入口との係止が解除される。なお、把手の回動操作を止めると、カム盤20は、トーションスプリング21により、元の状態に戻される。
【0023】
ボディ10の前端壁11のうち、ラッチ孔13より上方には、デッド孔25が貫通形成されており、そのデッド孔25内にデッドボルト26が挿通されている。デッドボルト26には、長手方向に沿って長孔34が形成され、その長孔34には、図1に示すように、ボディ10の内壁からドア190の厚さ方向に起立した案内シャフト35が挿通されている。そして、この案内シャフト35と前記デッド孔25とに案内されて、デッドボルト26の図1の左右方向にスライドする。
【0024】
図3に示すように、デッドボルト26には、スライド方向に沿って1対の受壁37,38が上方に突出している。受壁37,38は、同じ高さをなし、受壁37,38の間は、レバー突入空間39となっている。また、受壁37,38の互いの対向面の上端部には、上方に向かうに従って互いに離れるように傾斜した受面40A,40Bが形成されている。
【0025】
デッドボルト26の上面には、リミットスイッチSW1の検出レバーが摺接している。そして、図1に示すように、デッドボルト26の端部が、前端壁11から突出した状態で、検出レバーが、受壁37のうち受面40Aと反対側の端部に乗り上がって、リミットスイッチSW1がオンする一方、図6に示すように、デッドボルト26が、前端壁11の内部に没入した状態で、検出レバーが、受壁37から降りて、リミットスイッチSW1がオフする。
【0026】
図1に示すように、ボディ10のうちデッドボルト26の可動領域より上方には、ドア190の厚さ方向に向いた軸体41に、デッドカムレバー43が軸支されている。なお、デッドカムレバー43は、軸体41に連結されかつドア190の一方の外面に備えた図示しないシリンダーキーと、他方の外面に備えた図示しない操作摘みとの何れかを、施解錠操作部として操作することで回動される。
【0027】
デッドカムレバー43は、図2に示すように、軸体41に嵌合される筒部45の周面から一方向に向けて延び、その先端面43Aの一端縁からは係止片43Bが突出している。
【0028】
係止片43Bは、軸体41の軸方向において、前記デッドボルト26に備えた受壁37,38からずれており、デッドカムレバー43が回動しても係止片43Bは、デッドボルト26と干渉しない。また、係止片43Bには、孔43Cが貫通形成されており、ここには、バネ線材をコイル状に巻回してなる第1トグルバネ46の一端が係止される。また、ボディ10には、図3に示すように、軸体41の軸心を通過する垂線上において、軸体41の下方位置に、孔46Cが貫通形成され、ここに、第1トグルバネ46の他端が係止されている。これにより、デッドカムレバー43が下方を向いたときに、第1トグルバネ46が最も撓められて、その弾発力によって第1トグルバネ46を前方か後方に傾けた姿勢に付勢する。
【0029】
デッドカムレバー43の先端面43Aは、回動中心からの半径を曲率半径とした曲面をなしている。このデッドカムレバー43の先端面43Aは、軸体41の軸方向において、前記デッドボルト26に備えた受壁37,38に対向する範囲に位置し、デッドカムレバー43を回動したときに、その受壁37,38の一部に当接する。
【0030】
筒部45のうちデッドカムレバー43が延びた方向と反対側には、ギヤ44が形成され、このギヤ44に、次述の従動盤80に設けたギヤ81が噛合している。
【0031】
従動盤80は、図2に示すように平板状をなし、デッドカムレバー43より上方に配した軸体80Jに軸支されている。従動盤80には、周面を径方向に張り出してなる1対のストッパ突部85,85が設けられており、図1、図3〜図6に示すように、これらストッパ突部85,85と、ボディ10に固定された支柱86とによって回動範囲が規制されている。具体的には、支柱86は、ストッパ突部85,85の回動領域内で、それらストッパ突部85,85の間に挟まれている。そして、図1に示すように、支柱86と一方のストッパ突部85とが当接又は隣接したときには、従動盤80に噛合したデッドカムレバー43が、デッドボルト26のスライド方向に対し、前側斜め下方を向いた姿勢になる。このとき、デッドボルト26の受壁37に備えた受面40A(図5参照)が、デッドカムレバー43と突き合わされ、デッドボルト26の後退(ボディ10の奥部への没入)が規制される。また、このときのデッドボルト26の位置が本発明に係る「施錠位置」に相当し、デッドボルト26の先端部がボディ10から突出して(図1参照)、ドア190をロックする。
【0032】
図6に示すように、支柱86と他方のストッパ突部85とが当接又は隣接したときには、デッドカムレバー43が、デッドボルト26のスライド方向に対し、後側斜め下方を向いた姿勢になる。このとき、デッドボルト26の受壁38に備えた受面40B(図4参照)が、デッドカムレバー43と突き合わされ、デッドボルト26の前進(ボディ10の外方への移動)が規制される。また、このときのデッドボルト26の位置が、本発明に係る「解錠位置」に相当し、デッドボルト26の先端部がボディ10内に没入して、ドア190のロックが解除される。
【0033】
さらに、図3に示すように、支柱86が、両ストッパ突部85,85から離れて位置したときには、デッドカムレバー43がレバー突入空間39内に突入する。
【0034】
図3に示すように、従動盤80のうち一方のストッパ突部85の近傍には、孔85Cが貫通形成されており、ここには、バネ線材をコイル状に巻回してなる第2トグルバネ87の一端が係止される。また、ボディ10には、デッドカムレバー43が真下を向いた状態で、従動盤80の回動軸と孔85Cとが並ぶ直線の延長上に、孔86Cが貫通形成され、ここに、第2トグルバネ87の他端が係止されている。これにより、デッドカムレバー43が下方を向いたときに、第2トグルバネ87が最も撓められ、前記第1トグルバネ46と協働してデッドカムレバー43を前方か後方に傾けた姿勢に付勢する。
【0035】
従動盤80には、上方側に向かって開放したカム凹部82が形成されている。カム凹部82は、後述するカム突部92の幅より広い開口幅をなし、その開口縁は丸みを帯びている。
【0036】
従動盤80の斜め上方には、駆動盤90が回動可能に設けられている。図2に示すように、駆動盤90は、円板形の歯車91の一方の面に、前記カム突部92を備えると共に、他方の面に環状レール93を備え、駆動盤90の中心を貫通した軸体90Jによって回動可能に軸支されている。カム突部92は、円板形の歯車91の回動軸(図2のJ1参照)を横切っている。より詳細には、カム突部92は、回動軸から両端部に向かうに従って、僅かに幅狭になり、先端は半円状になって歯車91の歯底近傍まで延びいる。また、カム突部92は、歯車91の軸方向への突出寸法が、従動盤80の板厚とほぼ同じ寸法をなし、その従動盤80の板厚面に対向している。
【0037】
一方、環状レール93は、カム突部92の長手方向を長軸とし、カム突部92の長手方向と直交する方向を短軸とした環状構造をなしている。そして、この環状レール93にリミットスイッチSW2の検出レバーが摺接し、図1及び図6に示すように、カム突部92の長手方向が、駆動盤90と従動盤80の回動軸間を結んだ線と、直交する方向を向いたときに、リミットスイッチSW2がオンする。なお、本実施形態では、図1及び図6に示すように、カム突部92の長手方向が、駆動盤90と従動盤80の回動軸間を結んだ線と、直交する方向を向いたときの駆動盤90の位相が、本発明に係る「退避位相」になっている。
【0038】
図1及び図6において、符号100はモータであり、このモータ100の回動軸に備えたワォームギヤ101と前記駆動盤90との間が、複数のギヤ102,103で連結されて減速機を構成している。これにより、モータ100の駆動に応じて、駆動盤90が時計回り方向と反時計回り方向とに回動する。
【0039】
図1に示すように、ボディ10の前端壁11のうちデッド孔25より上方には、確認孔110が貫通形成されており、その確認孔110内に、確認用ラッチボルト111が挿通されている。詳細には、確認用ラッチボルト111は、例えば板金を折り曲げてなる本体の前面から前方にラッチ部119を突出して備え、そのラッチ部119を確認孔110に挿通させてある。そのラッチ部119は、ラッチボルト14の先端部と同様に、ドア190の回動方向を向いた一方の面が、先細り状に丸みを帯びた曲面をなし、その反対側が平坦な係止面となっている。
【0040】
確認用ラッチボルト111には、長手方向に沿って長孔が形成されており、その長孔には、ボディ10の内壁からドア190の厚さ方向に起立した案内シャフト112が挿通されている。そして、この案内シャフト112と前記確認孔110とに案内されて、確認用ラッチボルト111が図1の左右方向にスライドする。
【0041】
図1に示すように、確認用ラッチボルト111の可動領域の上方には、ドア190の厚さ方向を向いた軸体116に、誤操作防止ストッパ115が回動可能に軸支されている。誤操作防止ストッパ115は、軸体116から下方に垂下した下方突片115Bと、軸体116から駆動盤90に向かって斜め上方の延びた上方突片115Aとを備えてなる。また、軸体116には、トーションスプリング114も軸支され、その一端が案内シャフト112に係止されると共に、他端が上方突片115Aに係止されている。そして、このトーションスプリング114により、誤操作防止ストッパ115の下方突片115Bが、確認用ラッチボルト111に形成されたエンボス113に押しつけられており、これにより、誤操作防止ストッパ115が確認用ラッチボルト111のスライド位置に追従して傾動する。
【0042】
詳細には、図6に示すように、確認用ラッチボルト111が、ストロークの一端の本発明に係る「確認位置」に配されると、ラッチ部119がドア190の端面から突出すると共に、誤操作防止ストッパ115の上方突片115Aが、駆動盤90に設けた膨出部99に干渉して、駆動盤90の反時計方向の回動を規制する。
【0043】
一方、図1に示すように、確認用ラッチボルト111が、ストロークの他端の本発明に係る「確認済位置」に配されると、ラッチ部119の半分がドア190の内部に没入すると共に、誤操作防止ストッパ115の上方突片115Aが、膨出部99の回動領域から外れて前記干渉が解除され、駆動盤90が回動可能となる。
【0044】
次に、上記構成からなる本実施形態の電気錠の動作を説明する。
開いたドア190を閉めるには、デッドボルト26をボディ10の奥側に没入させた状態にして、ドア190を出入口に押しつければよい。このとき、ラッチボルト14と確認用ラッチボルト111は、ドア190の端面から突出した状態となっているが、その状態のまま、ドア190を出入口に押しつける。すると、ラッチボルト14及び確認用ラッチボルト111の先端曲面が出入口の縁部に摺接して、ラッチボルト14及び確認用ラッチボルト111がボディ10内に押し込まれる。
【0045】
ドア190が完全に閉められると、コイルバネ18の弾発力にて、ラッチボルト14が、出入口の縁部に設けた係止孔(図示せず)に突入し、ドア190が閉じた状態に係止される。一方、確認用ラッチボルト111は、出入口の縁部に当接して、ボディ10内に半分押し込まれたままの状態、即ち、「確認済位置」に配される。これにより、図1に示すように、誤操作防止ストッパ115の上方突片115Aが、駆動盤90における膨出部99の回動領域から外れて、駆動盤90が回動可能となる。
【0046】
ドア190を閉めた直後は、図4に示すように、デッドボルト26は、解錠状態となっており、ボディ10内に没入している。そして、デッドカムレバー43がデッドボルト26のスライド方向の斜め後方を向いた姿勢になっている。これにより、デッドカムレバー43が、デッドボルト26の後端側の受壁38に突き合わされて、デッドボルト26の前進が規制される。また、駆動盤90は、カム突部92の長手方向が、駆動盤90とカム凹部82の回動軸間を結ぶ線と直交する方向を向いた状態で停止された退避位相となっており(図1の状態)、これによりカム突部92が、従動盤80の回動領域から退避し、手動操作時に、従動盤80が駆動盤90に対して空回りする。
【0047】
ドア190を閉じた状態では、手動操作か内蔵したモータ100のオンオフ操作かの何れかによって、電気錠を施解錠することができる。
【0048】
以下、モータ100のオンオフ操作について説明する。
デッドボルト26が解錠位置にある状態で、モータ100をオンして、駆動盤90を時計回り方向に回動させると、図4に示すように、カム突部92の一方の端部が、従動盤80のカム凹部82に突入し、さらに、駆動盤90が回動すると、カム突部92によりカム凹部82の内面が押されて、従動盤80が反時計方向に回動され、これに連動してデッドカムレバー43が前方に向けて回動される。このとき、リミットスイッチSW2の検出レバーは、駆動盤90の環状レール93が短軸側に位置して、リミットスイッチSW2がオフする。
【0049】
デッドカムレバー43が前方に向けて回動されると、図3に示すように、デッドカムレバー43がレバー突入空間39内に突入して、デッドカムレバー43と、デッドボルト26の受壁38との突き合わせが解除される。さらに、駆動盤90及び従動盤80との回動により、デッドカムレバー43が回動すると、デッドカムレバー43が、デッドボルト26の前側の受壁37に当接し、デッドボルト26が前方に押される。
【0050】
デッドカムレバー43が前方に回動されてレバー突入空間39から退避すると、図1に示すように、従動盤80に備えた一方のストッパ突部85が、支柱86に当接して、それ以上回動しなくなる。このとき、デッドボルト26の前端部は、ドア190の端面92から突出して、出入口の縁部に設けたロック孔(図示せず)に突入し、ドア190が閉じた状態にロックされる。また、このとき、デッドカムレバー43は、デッドボルト26における受壁37の受面40A(図5参照)に突き合わされて、デッドボルト26の後退を規制する。
【0051】
この状態で、駆動盤90がさらに回動し、カム突部92が従動盤80の回動領域から退避し、図1に示すように、カム突部92の長手方向が、駆動盤90とカム凹部82の回動軸間を結ぶ線と直交する方向を向いた角度(即ち、退避位相)まで回ると、リミットスイッチSW2の検出レバーが環状レール93の長軸部分に位置して、リミットスイッチSW2がオンする。このリミットスイッチSW2がオン信号に基づいて、モータ100が停止する。
【0052】
さて、ここで、例えばリミットスイッチSW2の故障等により、モータ100がオーバーランすると、図5に示すように、カム突部92の一端が、従動盤80に当接する。しかしながら、本実施形態のカム突部92は、駆動盤90の径方向に延びた構造にすることで、従来のエンボスに比べて大きくして、強度アップを図ってあるから、カム突部92の変形が防がれる。また、カム突部92の端部は、従動盤80の径方向を向いて従動盤80を押圧するから、カム突部92の押圧力が、従動盤80にトルクとして伝わることはなく、デッドボルト26の誤動作も防がれる。
【0053】
なお、ロックを解除する場合には、モータ100を前述の場合とは逆方向に回動させることで、駆動盤90を時計回り方向に回動させる。すると、前記した場合とは、逆の動作でもって、図6に示すように、デッドボルト26がボディ10内に没入し、ロックが解除される。
【0054】
本実施形態の電気錠は、手動操作によっても施解錠することができる。即ち、駆動盤90が前記退避位相となった状態で、つまり、リミットスイッチSW2の検出レバーが環状レール93の長軸部分に位置して、リミットスイッチSW2がオンした状態で、施解錠操作部としてのシリンダーキー又は操作摘みの何れかを操作して、デッドカムレバー43を回動させればよい。このとき、カム突部92は、従動盤80の回動領域から外れた領域で、駆動盤90の径方向に延びているから、従動盤80と駆動盤90との間のゼネバ機構が断絶状態となって、従動盤80が空回りする。これにより、モータ100は停止したまま、デッドボルト26を施錠位置と解錠位置との間でスライドさせることができる。
【0055】
なお、手動操作後に、モータ100のオンオフ操作を行う場合には、カム凹部82の開口方向がカム突部92の一端側と他端側のどちらを向いているかを、リミットスイッチSW1のオンオフ信号に基づいて検出し、カム突部92の両端部のうちカム凹部82の開口方向に位置した側の端部を、カム凹部82に近づけるようにして、従動盤80を回動させればよい。
【0056】
このように本実施形態の電気錠によれば、カム突部92は、駆動盤90の径方向に延びた構造をなすから、従来のエンボスに比べて大きくすることができ、強度アップを図ることが可能になる。しかも、カム突部92は、歯車91の回動軸を横切って延びた突条構造であるから、カム突部92を、歯車の回動軸を挟んで両側に別々に設けた場合に比べて、カム突部全体の強度が高まる。また、歯車をバランスよく補強することもできる。
【0057】
<他の実施形態>
本発明は、実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)実施形態の駆動盤90では、カム突部92が円板形の歯車91から突出した突状構造をなしていたが、駆動盤に、歯車のような平板部分を設けずに、カム突部を回動軸から柱状に突出させた構造にしてもよい。
【0058】
(2)前記実施形態のカム突部92は、回動軸を横切って両方向に延びていたが、回動軸から一方向に延びた構造にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気錠の一部破断側面図
【図2】デッドボルトを構成する部品の斜視図
【図3】電気錠のゼネバ機構を示した部分側面図
【図4】電気錠のゼネバ機構を示した部分側面図
【図5】電気錠のゼネバ機構を示した部分側面図
【図6】電気錠の一部破断側面図
【図7】従来の電気錠の一部破断側面図
【図8】従来の電気錠のゼネバ機構を示した側面図
【符号の説明】
26…デッドボルト
80…従動盤
82…カム凹部
90…駆動盤
92…カム突部
100…モータ
111…確認用ラッチボルト
115…誤操作防止ストッパ
190…ドア

Claims (4)

  1. ドアの外面に備えた施解錠操作部による手動操作か、内蔵したモータのオンオフ操作かの何れかによって、デッドボルトを、施錠位置と解錠位置との間でスライドして施解錠される電気錠であって、
    前記モータの動力により回動する駆動盤と、
    前記手動操作により回動する従動盤と、
    前記駆動盤と前記従動盤との間に設けられて、前記駆動盤の位相が退避位相になったときには、前記従動盤を前記駆動盤に対して空回りさせ、前記駆動盤が前記退避位相から外れて回動したときには、前記駆動盤から前記従動盤に動力を伝達して前記従動盤を回動させるゼネバ機構と、
    前記従動盤と前記デッドボルトとを連結し、前記モータ及び前記手動操作の何れかによる回動力を、前記デッドボルトのスライド方向の力に変換するスライド変換機構とを備えた電気錠において、
    前記ゼネバ機構は、前記駆動盤に形成されて、前記駆動盤の位相が前記退避位相になったときには、前記従動盤の回動領域から外れ、前記駆動盤が前記退避位相から外れて回動したときには、前記従動盤の回動領域内に突入するカム突部と、
    前記従動盤に形成され、前記従動盤の回動領域内に突入した前記カム突部を受容して、前記動盤を回動させるための力を受けるカム凹部とを備えてなり、
    前記駆動盤には、前記従動盤に対して軸方向でずれた位置で回動する平板部が設けられ、
    前記カム突部は、前記平板部から突出した突条構造をなしかつ、その突条構造の一端側が前記カム凹部に受容されたときに常に前記突条構造の他端側が前記カム凹部から外側に突出する長さになって前記駆動盤の径方向に延びたことを特徴とする電気錠。
  2. 前記平板部は、前記モータからの駆動力を伝達するための円板形の歯車で構成され、前記カム突部は、前記円板形の歯車の回動軸を横切って延びた突条構造であることを特徴とする請求項1に記載の電気錠。
  3. 前記モータがオーバーランして前記カム突部が前記従動盤の外周面に当接したときに、そのカム突部による前記従動盤への押圧方向が、前記従動盤の径方向を向くように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気錠。
  4. 前記デッドボルトの上方又は下方で、前記デッドボルトと並行してスライドし、常には、前記ドアの端面から突出した確認位置に配されると共に、前記ドアにて閉塞される出入口の縁部に押されて前記確認位置より前記ドアの内部側の確認済位置に移動する確認用ラッチボルトと、
    前記確認用ラッチボルトに連動し、前記確認用ラッチボルトが前記確認位置にあるときには、前記デッドボルトをスライドさせるための可動部分に干渉して、前記デッドボルトを前記解錠位置に保持する一方、前記確認用ラッチボルトが前記確認済位置にあるときには、前記干渉を解除する誤操作防止ストッパとを備えたことを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載の電気錠。
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