JP2008190191A - 錠装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動力ユニットを使用することにより、組立作業性を向上させ、製造コストを低減する。
【解決手段】入力ギア1の回転によりデッドボルト2を施解錠駆動するデッド駆動カム3と、ユニットケース4内に収容され、アクチュエータの動力を歯車列を介して回転出力軸6から出力する動力ユニット7と、動力ユニット7の回転出力軸6に連結される中継ギア9と、両端にラック8を備えて中継ギア9の回転動力を入力ギア1に伝達するラック部材10とを錠ケース11に収容してなり、前記ラック部材10は、中継ギア9に噛合する中継ギア側ラック8Aがユニットケース4のラックスライド面により、他端部が錠ケース11に設けられるラック支承部に各々支承されて摺動自在であり、前記ユニットケース4には、中継ギア側ラック8Aの側壁面を支持してラック部材10の移動方向線周りの転びを規制するラックガイドが突設されるように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】入力ギア1の回転によりデッドボルト2を施解錠駆動するデッド駆動カム3と、ユニットケース4内に収容され、アクチュエータの動力を歯車列を介して回転出力軸6から出力する動力ユニット7と、動力ユニット7の回転出力軸6に連結される中継ギア9と、両端にラック8を備えて中継ギア9の回転動力を入力ギア1に伝達するラック部材10とを錠ケース11に収容してなり、前記ラック部材10は、中継ギア9に噛合する中継ギア側ラック8Aがユニットケース4のラックスライド面により、他端部が錠ケース11に設けられるラック支承部に各々支承されて摺動自在であり、前記ユニットケース4には、中継ギア側ラック8Aの側壁面を支持してラック部材10の移動方向線周りの転びを規制するラックガイドが突設されるように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は錠装置に関するものである。
アクチュエータを使用した駆動部を予めユニット化した電気錠としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来例において、電気錠は錠ケース内に収容されるデッドボルトを駆動制御ユニット(動力ユニット)により進退駆動するように構成される。動力ユニットは、アクチュエータ、歯車列等の動力伝達機構、およびプリント実装基板を扁平容器に収容して形成され、扁平容器から動力出力部としてのスイッチ駆動板が引き出される。
電気錠の組立は、動力ユニットのスイッチ駆動板を錠ケース内に予め配置されたダルマに連結して行われ、組立状態で動力ユニットを起動すると、スイッチ駆動板の直進操作力によりダルマが回転し、ダルマに連結されたデッドボルトが進退駆動される。
しかし、上述した従来例は、動力ユニット内で生成された駆動力がスイッチ駆動板の往復駆動力として取り出されるために、駆動ユニットの汎用性に欠け、結果製造コストが上昇するという欠点がある。
すなわち、上記従来例においては、スイッチ駆動板の錠ケースからの突出方向、突出距離、往復ストローク等は全て駆動ユニットにより決定されるために、錠ケース側に予め装着されるダルマ等の位置、操作ストローク等がこれらに合致する場合にのみ使用することができ、これらのいずれかが異なると、新たに駆動ユニットを設定する必要が生じる。
また、この問題を解決するためには、特許文献2に記載されるように、動力ユニットの出力を回転出力とすることが有効であるが、上記特許文献2記載の従来例においては、動力ユニットを装着した後に、クラッチギア等を錠ケースに装着する作業が必要であるために、組立作業性が悪いという欠点がある。
特開2005-282302号公報
特開2006-193990号公報
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、汎用性に優れた駆動ユニットを使用することにより、製造コストを低減させることができ、かつ、組立作業性も良好な電気錠の提供を目的とする。
錠ケース11内に収容されたデッドボルト2の施解錠駆動は、デッド駆動カム3を回転操作することにより行うことが可能であり、デッド駆動カム3への回転操作は、入力ギア1への回転動力の付与により行うことができる。
動力ユニット7はユニットケース4内に収容され、ユニットケース4内のアクチュエータ5の動力を回転出力軸6から取り出すことができ、回転出力軸6に連結される中継ギア9とデッド駆動カム3の入力ギア1とをラック部材10を使用して連結すると、動力ユニット7を使用したデッドボルト2の駆動ができる。
動力ユニット7の出力が回転動作である本発明において、動力ユニット7の回転出力軸6とデッドボルト操作部との位置関係が異なっても、間隔が同じである場合には、同一の動力ユニット7、ラック部材10をそのまま使用することができ、間隔が異なる場合には、ラック部材10のみを変更するだけで機種の変更に対応することができる。この結果、同一の動力ユニット7を多機種で共用することが可能になる。
また、デッドボルト駆動部の組立は、動力ユニット7を錠ケース11に固定した後、回転出力軸6に中継ギア9を嵌合、固定し、予め錠ケース11に配置されたデッドボルト操作部の入力ギア1と中継ギア9との間にラック部材10を橋渡しするだけで完了するために、組立作業性が向上する。
さらに、ユニットケース4にラック部材10の側壁面14を支持するラックガイド15を突設することにより、ユニットケース4上に形成されるラックスライド面12上に支承される中継ギア側ラック8Aは、中継ギア9と、ラックガイド15に挟まれた状態となる。ラックピニオン機構において、ラック8が移動方向線周りに回転すると、ラック8とピニオンとの歯面の平行がくずれるために、噛合不良の原因となるが、ラック部材10の転びが有効に防止される本発明において、噛合不良、およびこれによる伝達効率の低下が防止できる。
本発明によれば、汎用性に優れた動力ユニットを使用することにより、製造コストを低減させることができ、かつ、組立作業性も向上させることができる。
図1、2に示すように、錠装置は、錠ケース11内に動力ユニット7により駆動されるデッドボルト2を収容して形成され、扉体20に固定して使用される。
錠ケース11は、図4に示すように、四周に立ち上がり片を立ち上げた下ケース11Aの上部開口を上ケース11Bにより閉塞して中空ボックス形状に形成され、前端面に取付プレート21が固定される。取付プレート21は、扉体20内に挿入して固定するときの扉体20への固定用フランジを提供し、扉体20に固定した後、化粧プレート22により覆われる。
動力ユニット7は、アクチュエータ5となるモータ、アクチュエータ5の動力を伝達するギア列等の動力伝達機構をユニットケース4内に収容して形成される。動力ユニット7内で生成された動力を取り出すために、動力ユニット7はユニットケース4から突出する回転出力軸6を有し、施解錠駆動により回転出力軸6に連結された中継ギア9を回転させる。中継ギア9の回転は、ラック部材10を介してデッド駆動カム3に伝達される。
図2、3に示すように、デッド駆動カム3は入力ギア1とデッド操作アーム23を備え、動力ユニット7の施解錠動作に伴ってほぼ90°施解錠回転位置間で回転駆動される。デッド駆動カム3が施錠回転位置側に回転駆動されると、デッド操作アーム23がデッドボルト2に形成された施錠用被押動部2aを前方に押し出し、デッドボルト2を先端が前方に飛び出した施錠位置に移動させる。また、この状態からデッド駆動カム3が解錠回転位置側に回転駆動されると、デッド操作アーム23はデッドボルト2の解錠用被押動部2bを後方に押し込み、デッドボルト2を図2に示す解錠位置に移動させる。
また、図1(b)に示すように、扉体20に固定されるシリンダ錠24、あるいはサムターン装置25によりデッドボルト2を駆動するために、デッド駆動カム3の回転中心部には、シリンダ錠24等の回転軸部材を嵌合するための連結孔3aが形成される。シリンダ錠24等によるデッド駆動カム3の操作をする際に動力ユニット7の動力伝達機構から抵抗を受けないように、動力ユニット7内には、アクチュエータ5による駆動終了後、回転出力軸6だけの回転を許容する空転機構(図示せず)が配置される。
上記デッド駆動カム3にはリンク杆26が連結され、リンク杆26の一端部が、錠ケース11に回転自在に立設された支柱27に側方から摺動自在に貫通する。リンク杆26には一端が支柱27に、他端がリンク杆26に形成されるストッパフランジ26aに押さえ付けられた圧縮スプリング26bが巻装されており、デッド駆動カム3を施解錠いずれかのストローク終端位置に節度停止させる。
図6に示すように、ラック部材10は、一端に中継ギア9に噛合する中継ギア側ラック8Aが形成された合成樹脂製のラック本体17の他端に金属材料により板状に形成される入力ギア側ラック8Bを固定して形成される。中継ギア9は動力ユニット7の外周壁面の一部を低くして形成されるラックスライド面12に外周を露出させて装着され、中継ギア側ラック8Aは、ラックスライド面12と上ケース11Bの内壁面16との間の間隙に挿入可能な厚さに形成される。
ラック本体17のラックスライド面12との摺接部には、摺動抵抗を少なくするためのリブ18が形成され、さらに、ラックスライド面12には、中継ギア側ラック8Aの背面を支承するラックガイド15が形成される。
また、ラック本体17は全長にわたって上ケース11Bの内壁面16を摺動面として移動自在であり、中継ギア側ラック8Aの上ケース11Bとの摺接部、およびラック本体17の反対端には、上ケース11Bの内壁面16に摺接するリブ18が形成される。
ラック部材10の移動方向線周りの座りをよくして当該方向の転びを防止し、噛合不良の発生を防止するために、上記リブ18は、ラック本体17の全幅、すなわち、ラック部材10の移動方向に直交する方向の全長にわたって形成される。さらに、上記方向の転びを防止するために、上記ラックガイド15は、中継ギア側ラック8Aの全高にほぼ一致する高さに形成され、支承寸法の増加が図られる。
また、ラック部材10は入力ギア側ラック8Bを錠ケース11に立設されるガイド支柱19により移動方向がガイドされるとともに、ガイド支柱19の基端部に形成されるラック支承部13に支承される。ガイド支柱19は上下ケース11A、11Bを連結するビス28の挿通部材の周壁が利用され、この挿通部材に空転自在なリングを外嵌合してラック支承部13が形成される。
図5に示すように、上記デッドボルト2を円滑にスライドさせ、作動時の異音発生等を防止するために、錠ケース11には合成樹脂製のガイド部材29が固定される。ガイド部材29はデッドボルト2の側壁が摺接するガイド面を有して断面コ字形状に形成される。ガイド部材29は、図示したものとほぼ同形のものが対になって矩形筒形状をなし、デッドボルト2の側壁全体を囲むが、図5においては一方のガイド部材29のみが図示されている。
さらに、錠ケース11には、ストッパレバー30が支軸31周りに揺動自在に連結される。ストッパレバー30は先端部に円柱状のデッドストッパ30aを有し、図外のトーションスプリングにより図5において反時計回りに付勢される。このストッパレバー30は、上記デッド駆動カム3が施錠回転位置から解錠回転位置に移動する途上でデッド操作アーム23に干渉して上部ストローク終端位置まで押し上げられる。
デッドボルト2は、厚板鋼板をU字形状に折り曲げて形成される。このデッドボルト2は開放断面部を下方に向けた姿勢でガイド部材29に長手方向摺動自在に嵌合され、後部上端にストッパ用段部2cが形成される。このストッパ用段部2cは、図3に示すように、デッドボルト2が施錠位置にあるときにデッドストッパ30aが係止してデッドボルト2の解錠位置側への移動を規制する。
上述したように、デッドストッパ30aは、デッド駆動カム3の解錠回転位置側への回転初期、すなわち、デッドボルト2の解錠位置側への移動に先立って上部ストローク終端側にドライブされてストッパ用段部2cとの係止を解除し、デッドボルト2の解錠位置側への移動を許容する。
上記デッドボルト2には、鎌部材32が支軸31周りに揺動自在に軸支される。図1に示すように、鎌部材32は芯板部32Aの両面にカバープレート32Bを固定して形成され、前後端部に係止爪32aと作動突部32bとを備える。この鎌部材32は、デッドボルト2が解錠位置にある時には、図2に示すように、係止爪32aがデッドボルト2内に格納されて施錠動作時の係止爪32aのストライク33との衝接が防止される格納姿勢を取る。この格納姿勢は、上記ガイド部材29に形成された干渉部29aに作動突部32bが乗りあがることにより維持されており、この状態からデッドボルト2が施錠位置側に移動すると、図3に示すように、作動突部32bがガイド部材29に形成される鎌操作突条29bに当接し、鎌部材32に反時計回りに回転力を付与する。
図1に示すように、鎌部材32の回転により、鎌部材32の係止爪32aはデッドボルト2の下端縁から突出し、以後、ストライク33がデッドボルト2脱離方向、すなわち、図1において左側に移動した場合にはストライク孔33aの周壁に係止し、当該方向への移動を規制する。
1 入力ギア
2 デッドボルト
3 デッド駆動カム
4 ユニットケース
5 アクチュエータ
6 回転出力軸
7 動力ユニット
8 ラック
8A 中継ギア側ラック
8B 入力ギア側ラック
9 中継ギア
10 ラック部材
11 錠ケース
12 ラックスライド面
13 ラック支承部
14 側壁面
15 ラックガイド
16 内壁面
17 ラック本体
18 リブ
19 ガイド支柱
2 デッドボルト
3 デッド駆動カム
4 ユニットケース
5 アクチュエータ
6 回転出力軸
7 動力ユニット
8 ラック
8A 中継ギア側ラック
8B 入力ギア側ラック
9 中継ギア
10 ラック部材
11 錠ケース
12 ラックスライド面
13 ラック支承部
14 側壁面
15 ラックガイド
16 内壁面
17 ラック本体
18 リブ
19 ガイド支柱
Claims (4)
- 入力ギアの回転によりデッドボルトを施解錠駆動するデッド駆動カムと、
ユニットケース内に収容され、アクチュエータの動力を歯車列を介して回転出力軸から出力する動力ユニットと、
動力ユニットの回転出力軸に連結される中継ギアと、
両端にラックを備えて中継ギアの回転動力を入力ギアに伝達するラック部材とを錠ケースに収容してなり、
前記ラック部材は、中継ギアに噛合する中継ギア側ラックがユニットケースのラックスライド面により、他端部が錠ケースに設けられるラック支承部に各々支承されて摺動自在であり、
前記ユニットケースには、中継ギア側ラックの側壁面を支持してラック部材の移動方向線周りの転びを規制するラックガイドが突設される錠装置。 - 前記中継ギア側ラックは、ラックスライド面の反対面を錠ケースの内壁面に摺接させて前記転びが防止される請求項1記載の錠装置。
- 前記ラック部材は、合成樹脂材により形成され、一端に前記中継ギア側ラックを備えたラック本体の他端に入力ギアに噛合する金属板状の入力ギア側ラックを固定して形成され、
前記ラック本体の両端には、錠ケースの内壁面に摺接するリブが形成される請求項1または2記載の錠装置。 - 錠ケースには、入力ギア側ラックのラック支承部を兼ねてラック部材の移動方向をガイドするガイド支柱が立設される請求項1、2または3記載の錠装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007024907A JP2008190191A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | 錠装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007024907A JP2008190191A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | 錠装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2007024907A Withdrawn JP2008190191A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | 錠装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008190191A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013159956A (ja) * | 2012-02-04 | 2013-08-19 | West Inx Ltd | 電気錠 |
JP2014020048A (ja) * | 2012-07-13 | 2014-02-03 | Miwa Lock Co Ltd | 錠前用動力変換装置 |
CN104631942A (zh) * | 2015-01-07 | 2015-05-20 | 温州市霸力锁具有限公司 | 一种电子锁 |
CN111305659A (zh) * | 2020-02-26 | 2020-06-19 | 珠海优特物联科技有限公司 | 一种锁芯及锁具 |
CN112324259A (zh) * | 2020-11-06 | 2021-02-05 | 北京航天发射技术研究所 | 同步锁机构 |
-
2007
- 2007-02-02 JP JP2007024907A patent/JP2008190191A/ja not_active Withdrawn
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