JP2011179186A - 電気錠 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、かつ、操作性も良好な電気錠の提供を目的とする。
【解決手段】モータ1の回転力を減速して出力ギア2に伝達する減速ギア列3と、
出力ギア2により施解錠回転位置間で回転駆動される中継ギア4と、
中継ギア4により施解錠回転位置間で回転駆動されるとともに、適宜の手動回転操作手段に連結される回転カム5と、
回転カム5の回転動作により施解錠回転位置に対応した施解錠位置に駆動されるデッドボルト6とを有し、
前記モータ1から回転カム5に至るまでの駆動経路を逆駆動可能に形成するとともに、
出力ギア2と中継ギア4との間には、出力ギア2の動作角に相当する遊び角が設けられ、
かつ、出力ギア2には、減速ギア列3の抵抗力に抗して該出力ギア2を施解錠反転位置に回転駆動する付勢力が付与される電気錠
【選択図】 図6
【解決手段】モータ1の回転力を減速して出力ギア2に伝達する減速ギア列3と、
出力ギア2により施解錠回転位置間で回転駆動される中継ギア4と、
中継ギア4により施解錠回転位置間で回転駆動されるとともに、適宜の手動回転操作手段に連結される回転カム5と、
回転カム5の回転動作により施解錠回転位置に対応した施解錠位置に駆動されるデッドボルト6とを有し、
前記モータ1から回転カム5に至るまでの駆動経路を逆駆動可能に形成するとともに、
出力ギア2と中継ギア4との間には、出力ギア2の動作角に相当する遊び角が設けられ、
かつ、出力ギア2には、減速ギア列3の抵抗力に抗して該出力ギア2を施解錠反転位置に回転駆動する付勢力が付与される電気錠
【選択図】 図6
Description
本発明は、電気錠に関するものである。
モータを使用してデッドボルトを施解錠動作させる電気錠としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来例において、モータの回転動力は、歯車伝達手段、駆動アームを介してダルマに伝達され、ダルマの回転に伴ってデッドボルトが施解錠駆動される。
歯車伝達手段による動力伝達は、歯車伝達手段の最終段に配置される駆動歯車側からの入力によるモータ軸の回転操作が不可能な不可逆伝達であり、駆動歯車と駆動アームとの間には、駆動歯車の施解錠回転位置間の操作角だけ遊び角が設定される。
駆動歯車によりダルマを施解錠いずれかの回転位置に駆動した状態で駆動歯車は反転位置に駆動されて駆動歯車と駆動アームとの間には遊び角に相当する遊びが形成され、この遊びを利用したサムターンを経由したダルマへの手動による回転操作が可能になる。
また、駆動歯車には、所定のトルクが負荷された際に動力伝達を切断するクラッチ機構が組み込まれており、電気系統の故障等のためにモータが停止し、前記遊びが発生しない位置で駆動歯車が停止した際でも、ダルマからの強制回転が可能とされる。
しかし、上述した従来例において、クラッチ機構は部品精度等を要するために、製造コストが高くなり、かつ、操作性も悪いという欠点がある。すなわち、クラッチ機構の切断時トルク設定が過少の場合には正常時の動力切断状態が発生するのに対し、過大である場合には、故障時の手動操作に多大な操作力が必要となる。
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、簡単な構造で、かつ、操作性も良好な電気錠の提供を目的とする。
電気錠は、モータ1の回転力を減速して出力ギア2に伝達する減速ギア列3と、
出力ギア2により施解錠回転位置間で回転駆動される中継ギア4と、
中継ギア4により施解錠回転位置間で回転駆動されるとともに、適宜の手動回転操作手段に連結される回転カム5と、
回転カム5の回転動作により施解錠回転位置に対応した施解錠位置に駆動されるデッドボルト6とを有して構成される。
出力ギア2により施解錠回転位置間で回転駆動される中継ギア4と、
中継ギア4により施解錠回転位置間で回転駆動されるとともに、適宜の手動回転操作手段に連結される回転カム5と、
回転カム5の回転動作により施解錠回転位置に対応した施解錠位置に駆動されるデッドボルト6とを有して構成される。
モータ1から回転カム5に至るまでの駆動経路は、逆駆動可能、すなわち、回転カム5への入力によってモータ1の駆動軸を回転させることができるように形成されており、電気系統の故障、停電等によってモータ1が動作中に停止した場合であっても、室内側に配置されるサムターン、あるいは室外側に配置される非常用シリンダ錠等の手動回転操作手段を使用したデッドボルト6の操作を可能にする。
前記出力ギア2には、減速ギア列3の抵抗力に抗して出力ギア2を施解錠反転位置に回転駆動する付勢力が付与されており、モータ1を動力としてデッドボルト6を駆動して出力ギア2が施解錠いずれか一方の回転位置に達した後、モータ1の運転を停止すると、出力ギア2は、付勢力によってモータ1を逆方向に回転させながら駆動前回転位置に移動する。
出力ギア2と中継ギア4との間には、出力ギア2の動作角に相当する遊び角が設けられ、出力ギア2は中継ギア4を作動させることなく、すなわち、デッドボルト6の施解錠状態に影響を与えることなく逆方向に回転することができる。
モータ1の駆動による施解錠動作が終了した状態で出力ギア2が逆方向に回転することにより、中継ギア4と出力ギア2間、すなわち、回転カム5と出力ギア2との間には、出力ギア2に干渉することなく回転カム5を回転させることのできるスペースが形成されるために、サムターン等を使用した施解錠操作の操作力を小さくすることが可能になる。また、出力ギア2の反対位置への復帰はトーションスプリング13の付勢力により行われ、モータ1の逆駆動によらないために、モータ1の逆駆動タイミングを検出するためのスイッチが不要になる上に、施解錠動作一ターン当たりの所要時間が少なくなり、システムの応答時間が短くなる。
減速ギア列3には種々の歯車列が使用できるが、モータ1の動力を、ウオームギアを介して取り出すように構成すると、減速比を大きくすることが可能になる。ウオームギアは、モータ1の駆動軸に固定されるウオームと、ウオーム7に噛合するウオームホイール8とから構成され、出力ギア2からのモータ1の回転を可能にするために、非セルフロックウオームギアが使用される。
セルフロックのウオームギアは、例えば、コースティングギアを使用することが可能であり、一般的には、多条のウオームのねじり角を摩擦角に比して大きくすることが可逆性の条件とされる。
本発明によれば、複雑なクラッチ機構等を使用することがないために、構造を簡単にすることができる上に、操作性も良好にすることができる。
図1に示すように、電気錠は、錠ケース10内に収容されるデッドボルト6と、デッドボルト6を駆動するための回転カム5とを有する。
デッドボルト6は、図1に示す一端が錠ケース10から突出する施錠位置と、図2に示す解錠位置との間をスライド移動自在であり、回転カム5の駆動アーム5aにより駆動される。回転カム5は、後述する駆動機構によって図1に示す施錠回転位置と、図2に示す解錠回転位置との間で駆動されるとともに、付勢手段14により施解錠いずれかの回転位置に向けて付勢される。
回転カム5が解錠回転位置方向(図1における時計回り)に回転すると、駆動アーム5aがデッドボルト6の下縁に突出された解錠用突部6aを図1において右側に押しやり、デッドボルト6を解錠位置に移動させ、図2(a)に示す解錠位置から回転カム5が施錠駆動されて反時計回りに回転すると、駆動アーム5aはデッドボルト6の施錠用突部5bを図2(a)において左側に押しやってデッドボルト6を施錠位置に移動させる。
また、回転カム5には手動回転操作手段により手動回転させるための操作孔5cが設けられる。図1、2は手動回転操作手段として、ドアの室内側壁面に装着されるサムターン装置が配置される場合を示すもので、サムターン装置への回転操作は、回転カム5の操作孔5cに空転不能に挿入されるサムターン軸15を介して回転カム5に伝達される。
上記回転カム5を室外側の操作により駆動するために、錠ケース10内には、モータ1、減速ギア列3、中継ギア4、およびラック・アンド・ピニオン伝達機構9が配置される。モータ1は、図外のコントローラからの制御により回転駆動され、施解錠制御に対応して回転方向が決定される。また、錠ケース10には施解錠検出スイッチ16a、16bが配置されており、モータ1が図1の状態から解錠駆動されている際に解錠検出スイッチ16bが解錠状態を検出すると回転が停止され、施錠駆動されている際には、施錠検出スイッチ16aの状態遷移によりモータ1の駆動が停止される。
減速ギア列3は、上記モータ1の駆動軸に固定されるウオーム7、およびウオーム7に噛合するウオームホイール8と、最終段に配置される出力ギア2との間に複数の中間ギア3aを配置して構成される。ウオーム7とウオームホイール8とはウオームホイール8側からの入力によりウオーム7を回転させることのできる、所謂非セルフロックウオームギアとして構成されており、ウオーム7は、ねじり角が摩擦角より大きな複数条のねじを有して小径に形成される。
中間ギア3aには、ウオームホイール8から出力ギア2側に行くに従ってギア比が大きくなる歯車が使用され、モータ1の回転動力は減速されながら増力されて出力ギア2に伝達される。
上記出力ギア2は、図3、4に示すように、回転軸12から適宜間隔離れた位置から裏面方向に突出するバネ受け突部2aを備えるとともに、表面部に駆動突部2bを備え、回転軸12を錠ケース10に立設される軸筒部11に挿入させて回転自在に支持される。また、軸筒部11の外周壁面には、図3、6に示すように、バネ受け突部11aが突設されており、軸筒部11、および出力ギア2の双方のバネ受け突部2a、11aに両端の脚部13aを係止させてトーションスプリング13が巻装される。
以上のように形成される出力ギア2の回転軸12は表面方向に延長され、該回転軸12に軸孔4cを挿通させることにより中継ギア4が出力ギア2の上部に空転自在に積層される。中継ギア4は、図5に示すように、周壁にカム17を有するとともに、裏面部に駆動突部4bを備える。図6(d)に示すように、カム17は、所定の角度だけ回転した際に上述した施解錠検出スイッチ16a、16bを作動させることによりモータ1の回転停止タイミングを制御し、結果、中継ギア4の回転動作角(θ)を決定する。
中継ギア4の駆動突部4bは、図6(c)に示すように、一方の端部が出力ギア2の駆動突部2bの一端に当接した状態で、他端間に中継ギア4の回転動作角(θ)に相当する遊び(θ’)が確保されるように形成される。
一方、ラックアンドピニオン機構は、図1、2に示すように、上記中継ギア4、および回転カム5に形成されるピニオン4d、5dと、これらピニオン4d、5dに噛合するラック18を両端に固定したスライダ19とから構成され、中継ギア4、回転カム5間の動力伝達を実現する。
したがってこの実施の形態において、図2、6に示す解錠状態において、解錠検出スイッチ16bが”ON”、施錠検出スイッチ16aが”OFF”状態となっており、この状態からモータ1を施錠方向に回転駆動すると、減速ギア列3の最終段に位置する出力ギア2は、図6(b)、(c)において反時計回りに回転する。
図6(c)に示すように、中継ギア4は出力ギア2の施錠方向回転、すなわち反時計回りの回転に追随可能であり、出力ギア2の回転に伴う中継ギア4の反時計回りの回転によって解錠検出スイッチは”OFF”に遷移する。中継ギア4がさらに回転して回転動作角(θ)に達すると、図7(b)に示すように、施錠検出スイッチが”ON”となり、モータ1の駆動が停止される。
また、中継ギア4の回転はラックアンドピニオン機構を介して回転カム5に伝達され、回転カム5の施錠回転位置への移動によりデッドボルト6は図1に示すように施錠位置に移動する。
一方、出力ギア2の施錠回転位置方向への回転によって図7(a)に示すように、トーションスプリング13に撓みが発生し、出力ギア2には解錠回転位置方向への付勢力が発生する。上述したように出力ギア2の施錠回転位置への到達に伴って中継ギア4が施錠回転位置まで回転すると、モータ1の駆動が停止され、正方向の駆動力が消失し、さらに、減速ギア列3は逆駆動可能に形成されているために、出力ギア2はトーションスプリング13の付勢力によって解錠回転位置まで復帰する。
このとき、出力ギア2と中継ギア4の駆動突部2b、4bとの間には、図7(a)に示すように、出力ギア2の解錠回転位置方向(時計回り回転)に遊び(θ’)があるために、出力ギア2の回転に中継ギア4は追随することなく、施錠回転位置にとどまり、結果、デッドボルト6は施錠状態を維持する(図7(c)参照)。
以上のようにしてモータ1による施錠操作が完了した状態において、中継ギア4は、出力ギア2に干渉することなく解錠動作方向(図7(c)における時計回り方向)に回転することができる。このため、サムターン装置を使用して解錠操作を行う場合、出力ギア2、減速ギア列3からの抵抗は発生せず、小さな操作力で解錠操作を行うことができる。
さらに、モータ1の駆動途中で停電等が発生した場合であっても、回転カム5側からのモータ1の回転操作が可能であるために、サムターン装置、あるいは必要に応じて室外側に設けられるキーシリンダ等を使用して初期状態に強制復帰させることができる。
以上、施錠動作を例にとって動作を説明したが、施錠状態から解錠状態への移行においても、モータ1の回転、出力ギア2の回転、中継ギア4の回転、デッドボルト6の並進動作、モータ1の停止、出力ギア2の復帰の各工程を経て解錠状態に到達する。
1 モータ
2 出力ギア
2a バネ受け突部
2b 駆動突部
3 減速ギア列
4 中継ギア
4b 駆動突部
5 回転カム
6 デッドボルト
7 ウオーム
8 ウオームホイール
9 ラック・アンド・ピニオン伝達機構
10 錠ケース
11 軸筒部
11a バネ受け突部
12 回転軸
13 トーションスプリング
2 出力ギア
2a バネ受け突部
2b 駆動突部
3 減速ギア列
4 中継ギア
4b 駆動突部
5 回転カム
6 デッドボルト
7 ウオーム
8 ウオームホイール
9 ラック・アンド・ピニオン伝達機構
10 錠ケース
11 軸筒部
11a バネ受け突部
12 回転軸
13 トーションスプリング
Claims (5)
- モータの回転力を減速して出力ギアに伝達する減速ギア列と、
出力ギアにより施解錠回転位置間で回転駆動される中継ギアと、
中継ギアにより施解錠回転位置間で回転駆動されるとともに、適宜の手動回転操作手段に連結される回転カムと、
回転カムの回転動作により施解錠回転位置に対応した施解錠位置に駆動されるデッドボルトとを有し、
前記モータから回転カムに至るまでの駆動経路を逆駆動可能に形成するとともに、
出力ギアと中継ギアとの間には、出力ギアの動作角に相当する遊び角が設けられ、
かつ、出力ギアには、減速ギア列の抵抗力に抗して該出力ギアを施解錠反転位置に回転駆動する付勢力が付与される電気錠。 - 前記減速ギア列は、
モータの回転軸に固定されるウオームと、ウオームホイールとからなる非セルフロックウオームギアを含む請求項1記載の電気錠。 - 前記中継ギアと回転カムとがラック・アンド・ピニオン伝達機構により連結される請求項1または2記載の電気錠。
- 前記出力ギアは、錠ケースに設けられた軸筒部に回転軸を挿入させて軸支されるとともに、
軸筒部周りには、該軸筒部の側壁と、出力ギアに突設されたバネ受け突部に両端を係止させてトーションスプリングが巻装されて前記付勢力を付与する請求項1、2または3記載の電気錠。 - 前記中継ギアは、前記出力ギアの上面に該出力ギアと同軸周りに回転自在に積層されるとともに、
中継ギアと出力ギアには、前記遊び角を保持して出力ギアの回転を中継ギアに伝達する駆動突部が各々設けられる請求項4記載の電気錠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010042476A JP2011179186A (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | 電気錠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010042476A JP2011179186A (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | 電気錠 |
Publications (1)
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JP2011179186A true JP2011179186A (ja) | 2011-09-15 |
Family
ID=44690980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010042476A Pending JP2011179186A (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | 電気錠 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011179186A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014129702A (ja) * | 2012-12-28 | 2014-07-10 | Goal Co Ltd | サムターン装置およびこれを備えた扉錠 |
CN107503579A (zh) * | 2017-09-21 | 2017-12-22 | 东莞市秦基减速电机有限公司 | 自动门锁的减速电机 |
CN108757854A (zh) * | 2018-07-20 | 2018-11-06 | 深圳市罗曼斯科技有限公司 | 一种变速箱 |
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2010
- 2010-02-26 JP JP2010042476A patent/JP2011179186A/ja active Pending
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CN107503579A (zh) * | 2017-09-21 | 2017-12-22 | 东莞市秦基减速电机有限公司 | 自动门锁的减速电机 |
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CN108757854B (zh) * | 2018-07-20 | 2024-04-23 | 深圳市罗漫斯智能家居有限公司 | 一种变速箱 |
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