JP5520112B2 - 車両用ロック装置、車両用リッドロック装置および車両用ドアロック装置 - Google Patents

車両用ロック装置、車両用リッドロック装置および車両用ドアロック装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両に設けられた部材の作動を規制する車両用ロック装置、車両用リッドロ
ック装置および車両用ドアロック装置に関する。
給油口を含んだリッドボックスを開閉するリッド体を閉止した状態で保持するための、
給油口用のリッドロック装置に関する従来技術があった(例えば、特許文献1)。このリ
ッドロック装置は車両ボデーに取り付けられ、スプリングにより常にシャフト部材を付勢
し、ハウジングから突出したシャフト部材の先端をリッド体と係合させている。給油時に
は電動モータにより駆動されたウォームホイールによってシャフト部材を引き戻し、リッ
ド体との係合を解除している。
この従来技術によるリッドロック装置においては、ハウジングの底面部から円柱形状の
保持部が突出しており、保持部には合成ゴム等により形成された弾性体が装着されている
。保持部に装着された弾性体によりストッパ部材が形成されており、このストッパ部材に
ウォームホイールの下面に設けられた突部が当接することにより、ウォームホイールの回
動が停止され、延いては、シャフト部材の移動が規制されている。
上述した従来技術においては、ストッパ部材により、突部が当接した際の異音や衝撃が
低減され、リッドロック装置に発生する振動が抑制されている。
特開平4−302680号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたリッドロック装置においては、ストッパ部材が
弾性体により形成されているため、ウォームホイールの突部の当接により、ストッパ部材
がダメージを受けやすかった。特に近年は、電動モータの性能が向上して、その出力の増
大が顕著である。したがって、ストッパ部材が受けるダメージも増加する傾向にある。
また、ストッパ部材は弾性体が保持部に装着されて形成されているため、突部が繰り返
して当接することにより、弾性体が保持部に対して軸方向に位置ずれし、ストッパ部材に
突部が当接する際の衝撃緩和性能が低下する恐れがあった。
さらに、上述した従来技術によるリッドロック装置は、製造時に弾性体を保持部に挿入
する必要があり、組付工数が増え製造コストの増大を余儀なくされていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ストッパ部材の衝撃緩和
性能に優れ、製造の容易な車両用ロック装置、車両用リッドロック装置および車両用ドア
ロック装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る車両用ロック装置の発明の構成上の特
徴は、ハウジング内に収容された駆動用モータと、ハウジング内に収容され、駆動用モー
タの駆動力が伝達されることによりハウジングに対して移動し、最終部材が他部材の作動
を規制するロック位置と、他部材の作動を許容するアンロック位置とを選択的にとること
が可能な駆動トレーンと、ハウジングの底面部上および駆動トレーンの所定の部材のうち
の一方に設けられたストッパ部と、底面部上および所定の部材のうちの他方に設けられ、
相対移動するストッパ部と当接して、最終部材をロック位置へ位置決めする第1係合部と
、底面部上および所定の部材のうちの他方に設けられ、相対移動するストッパ部と当接し
て、最終部材をアンロック位置へ位置決めする第2係合部と、を備える車両用ロック装置
において、ストッパ部は、底面部または所定の部材に一体に形成され、内部の中空部を取
り囲む筒状部を有するように、駆動トレーンまたはハウジングに向けて突出しており、第
1係合部および第2係合部は、筒状部の異なる部位に当接することである。
尚、本発明による駆動トレーンは、部材を1つ以上いくつ有していてもよく、所定の部
材とは、駆動トレーンに含まれるいずれの部材であってもよい。
また、ストッパ部がハウジングの底面部に設けられた場合、第1係合部と第2係合部が
設けられる所定の部材は、互いに同一の部材であってもよいし、互いに異なる部材であっ
てもよい。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1の車両用ロック装置において、筒状部
は連続した4面を有する角筒状に形成され、第1係合部は4面のうちの中空部を挟んで互
いに対向する一対の面の一側に当接し、第2係合部は一対の面の他側に当接することであ
る。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または2の車両用ロック装置において
、ストッパ部は、底面部または所定の部材を屈曲させ、駆動トレーンまたはハウジングに
向けて突出させることにより形成されていることである。
請求項4に係る車両用リッドロック装置の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のう
ちのいずれか一項に記載された駆動用モータ、駆動トレーン、ストッパ部、第1係合部お
よび第2係合部を備え、駆動トレーンは、ハウジング内に枢支され駆動用モータの作動に
より回転可能な出力ギヤと、ハウジング内に軸方向に移動可能に支持され、一端がハウジ
ングより突出して車両ボデーに設けられたリッド体と係合することにより、リッド体を開
放不能にするとともに、回動する出力ギヤと係合して後退し、リッド体との係合が解除さ
れるシャフト部材と、を具備しており、ストッパ部はハウジングの底面部から出力ギヤに
向けて突出しており、第1係合部および第2係合部は、出力ギヤから、ハウジングの前記
底面部に向けて突出した突部としたことである。
請求項5に係る車両用ドアロック装置の発明の構成上の特徴は、請求項1乃至3のうち
のいずれか一項に記載された駆動用モータ、駆動トレーン、ストッパ部、第1係合部およ
び第2係合部を備え、駆動トレーンは、ハウジング内に枢支され駆動用モータの作動によ
り回転可能な出力ギヤと、ハウジング内に回転可能に支持され、回動した出力ギヤと係合
してハウジングに対し回転し、車両用ドアを開放可能にするアンロック位置と、車両用ド
アを開放不能にするロック位置との間で移動するロックレバーと、を具備しており、スト
ッパ部はハウジングの底面部およびロックレバーの一方から、底面部およびロックレバー
の他方に向けて突出しており、第1係合部および第2係合部は、底面部およびロックレバ
ーの他方から、底面部およびロックレバーの一方に向けて突出する係止片としたことであ
る。
請求項1に係る車両用ロック装置によれば、ストッパ部はハウジングの底面部または所
定の部材に一体に形成され、第1係合部および第2係合部は筒状部の異なる部位に当接す
ることにより、第1係合部および第2係合部の当接に対するストッパ部のダメージを低減
できる。また、ストッパ部の位置ずれ等をなくすことができ、その衝撃緩和性能を維持す
ることができる。
また、ストッパ部は内部に中空部を有することにより、第1係合部および第2係合部の
当接に対する、その衝撃緩和性能を高めることができる。
さらに、ストッパ部はハウジングの底面部または所定の部材に一体に形成されているた
め、製造時に弾性体等を底面部または所定の部材に装着する必要がなく、組付工数を低減
し製造コストを抑制することができる。
請求項2に係る車両用ロック装置によれば、ストッパ部の筒状部は、連続した4面を有
する角筒状に形成され、第1係合部および第2係合部は、4面のうちの中空部を挟んで互
いに対向する一対の面のそれぞれに当接することにより、第1係合部および第2係合部が
当接する面を互いに異ならせ、ストッパ部のダメージを低減することができる。
また、第1係合部および第2係合部が、中空部を背にした各々の面に当接するため、第
1係合部および第2係合部が当接した面が中空部に向けて撓むことができ、その衝撃緩和
性能を高めることができる。
請求項3に係る車両用ロック装置によれば、ストッパ部は底面部または所定の部材を屈
曲させ、駆動トレーンまたはハウジングに向けて突出させることにより形成されているこ
とにより、ハウジングまたは所定の部材の形状を然程複雑にしなくても、容易にストッパ
部を形成することができる。
尚、本発明の構成における「底面部または所定の部材を屈曲させる」とは、ハウジング
の底面部または所定の部材にストッパ部を形成することにより、ハウジングの底面部また
は所定の部材が屈曲して突出したような形状を呈するという意味であり、ストッパ部を形
成する場合に、実際にハウジングの底面部または所定の部材を屈曲させて形成するものの
みに限定することはなく、底面部または所定の部材にストッパ部を一体に形成できるよう
な、あらゆる工法を含むことを意味している。
請求項4に係る車両用リッドロック装置によれば、ハウジング内に枢支され駆動用モー
タの作動により回転可能な出力ギヤと、回動する出力ギヤと係合して後退し、リッド体と
の係合が解除されるシャフト部材とを具備し、ストッパ部はハウジングの底面部から出力
ギヤに向けて突出し、第1係合部および第2係合部は、出力ギヤからハウジングの底面部
に向けて突出した突部としたことにより、リッドロック装置において、ストッパ部を用い
て容易にシャフト部材の作動を停止させることができる。
請求項5に係る車両用ドアロック装置によれば、ハウジング内に枢支され駆動用モータ
の作動により回転可能な出力ギヤと、回動した出力ギヤと係合してハウジングに対し回転
し、車両用ドアを開放可能にするアンロック位置と、車両用ドアを開放不能にするロック
位置との間で移動するロックレバーとを具備し、ストッパ部はハウジングの底面部および
ロックレバーの一方から、底面部およびロックレバーの他方に向けて突出しており、第1
係合部および第2係合部は、底面部およびロックレバーの他方から、底面部およびロック
レバーの一方に向けて突出する係止片としたことにより、ドアロック装置において、スト
ッパ部を用いて容易にロックレバーの作動を停止させることができる。
本発明の実施形態1による車両用リッドロック装置の分解斜視図 図1に示した車両用リッドロック装置のアンロック位置にある状態を、カバーを取り外して内部を見た場合の正面図 ロック位置にある車両用リッドロック装置の内部を見た場合の正面図 車両用リッドロック装置のロックシャフトとリッドとの係合状態を示した部分図 図1に示したホイールストッパの拡大平面図 図2のA−A断面図 図3のB−B断面図 本発明の実施形態2による車両用ドアロック装置が取り付けられた車両用ドアの部分内視図 図8に示した車両用ドアロック装置の内部正面図 図9に示した車両用ドアロック装置の右側面図 車両用ドアロック装置のアンロック状態における各構成部品の動作状態を示す正面図 両用ドアロック装置のロック状態における各構成部品の動作状態を示す正面図 図9のC−C断面図 車両用ドアロック装置の変形実施形態を示した部分断面図
<実施形態1>
図1乃至図7に基づき、本発明の実施形態1によるリッドロック装置1について説明す
る。尚、特に断らなければ、図2における右方をリッドロック装置1の前方とし、左方を
後方として説明する。リッドロック装置1(本発明の車両用ロック装置および車両用リッ
ドロック装置に該当する)は、車両ボデー3に設けられ、内部に給油口(図示せず)が収
容されたリッドボックス31を開閉するリッド32と係合して、リッド32(本発明のリ
ッド体に該当する)を開放不能とするものである(図4示)。
図1に示すように、本実施形態によるリッドロック装置1は、ボデー11とカバー12
とによりアクチュエータハウジングHS(本発明のハウジングに該当し、以下ハウジング
と言う)が形成され、ハウジングHS内に電動モータ13(本発明の駆動用モータに該当
する)、ウォーム14、ウォームホイール15(本発明の出力ギヤおよび駆動トレーンの
所定の部材に該当する)、ロックシャフト16(本発明のシャフト部材および駆動トレー
ンの最終部材に該当する)が収容されて形成されている。
ボデー11とカバー12はともに合成樹脂材料にて形成され、上述した内部構成品が収
容された後、互いに嵌合されたうえで、ボデー11の係止片111をカバー12の係止突
部121に係合させて一体化される。また、ボデー11の底面部112からは、ホイール
ストッパ113(本発明のストッパ部に該当する)が突出している。ホイールストッパ1
13については、後に詳述する。
電動モータ13のアウトプットシャフト131はウォーム14に圧入され、ウォーム1
4は電動モータ13により回転可能とされている。ウォーム14は金属あるいは合成樹脂
材料にて形成され、外周面141上には歯部(図示せず)が形成されている。ウォーム1
4に電動モータ13のアウトプットシャフト131が圧入(電動モータ13とウォーム1
4とが一体に)された後、電動モータ13およびウォーム14は、ボデー11の底面部1
12上にそれぞれ配設される。ボデー11の端子保持部114には、電力供給用の一対の
モータ端子132が固定され、モータ端子132は電動モータ13に電気的に接続される
ウォームホイール15は、合成樹脂材料にて外周面151が円弧状の略扇形に形成され
ており、表裏を枢支孔152が貫通している。また、ウォームホイール15は、図1にお
いて下方に突出した係合柱153を有し、係合柱153の近傍には、図2に示すように、
ハウジングHSの底面部112に向けて突出した平坦な第1ストッパ壁154(本発明の
第1係合部に該当する)が形成されている。一方、枢支孔152の近傍には、第1ストッ
パ壁154と同方向へと突出した第2ストッパ壁155(本発明の第2係合部に該当する
)が形成されている。
ウォームホイール15は、枢支孔152がボデー11の底面部112から突出したホイ
ール軸115に嵌合されることにより、ボデー11に対してホイール軸115回りに回転
可能に取り付けられる。ウォームホイール15の外周面151には、歯部(図示せず)が
形成されており、上述したウォーム14の歯部と噛合している。
ロックシャフト16は合成樹脂材料にて長尺状に一体成形されており、前端には、リッ
ド32と係合するロック部161が形成されている。ロック部161は円柱状に形成され
、先端部にはテーパ部161aが設けられている(図4示)。ロック部161と隣接する
支持部162は、ロック部161よりも大径の円柱状を呈しており、支持部162には合
成ゴム材料により形成されたシールリング167が装着される。ロックシャフト16のロ
ック部161と支持部162は、ボデー11のシャフト保持部116内に軸方向に移動可
能に挿入される。
ロックシャフト16のほぼ中央部には、回避部163が所定距離に渡って形成されてい
る。回避部163は、ウォームホイール15を上方に重合配置するために、前述した支持
部162の上半分を厚み方向に取り去ったような形状を呈している。
また、回避部163の後方には、連動孔164がロックシャフト16の厚み方向に貫通
して形成されている。連動孔164には、上述したウォームホイール15に形成された係
合柱153が挿入されている。
上述した構成によりロックシャフト16は、ウォームホイール15と係合しながらハウ
ジングHS内に軸方向(図2において左右方向)に移動可能に収容されている。
また、ロックシャフト16の連動孔164よりも後方には、平板部165が形成されて
おり、平板部165には、緊急用プルコード17の一端部171が取り付けられる接続孔
165aが、連動孔164の軸方向と同方向に貫通している。
さらに、ロックシャフト16の後端部には、緊急用プルコード17を支持するためのコ
ードガイド部166が、平板部165と一体に形成されている。コードガイド部166に
は、緊急用プルコード17のコード部172が挿入されるガイド溝166aが貫通してい
る。
リッドロック装置1を形成する各構成部品をボデー11内に収容した後、ボデー11に
対してカバー12を嵌合させて、ボデー11の係止片111をカバー12の係止突部12
1に係合させて一体化する(前述)。これにより、電動モータ13、ウォーム14、ウォ
ームホイール15およびロックシャフト16を、ボデー11とカバー12とによりがたつ
き無く保持することができる。ボデー11のシャフト保持部116の前端部に形成された
シール溝116aには、合成ゴム材料により形成された防水リング18が装着される。
図2に示すように、リッドロック装置1は、リテーナ33を介してリッドボックス31
の支持壁311に搭載される。リテーナ33はリッドロック装置1の構成外の部材であり
、支持壁311に貫通するように取り付けられている。リッドボックス31内(図2にお
いて支持壁311の右方)に突き出たリテーナ33の大径部331と支持壁311との間
には、シールプレート34が介装されており、リッドボックス31の内外を液密的に遮断
している。
リッドロック装置1のシャフト保持部116は、リテーナ33内に挿入されることによ
り支持壁311に固定され、シャフト保持部116とリテーナ33との間に介在する防水
リング18により、双方の間がシールされている。
図1に示すように、リッドロック装置1のシャフト保持部116からは、操作レバー1
17が後方に延びており、操作レバー117の途中部位には係合部117aが突出してい
る。シャフト保持部116を、リテーナ33に対し図2において右方に挿入していくと、
係合部117aがリテーナ33の内周面と当接することにより、操作レバー117が図2
において上方へと撓められる。さらに、シャフト保持部116を挿入すると、操作レバー
117が復元して、係合部117aがリテーナ33の凹部332(図2示)と係合するこ
とにより、シャフト保持部116の抜け止めが行われる。
シャフト保持部116をリテーナ33に装着した状態において、ロックシャフト16が
ハウジングHSに対し軸方向に移動しても、係合部117aと凹部332との係合により
、リッドロック装置1が車両ボデー3から抜けることが防止される。また、後述するよう
に、緊急用プルコード17により、ロックシャフト16がリッド32との係合が解除され
る位置に向けて牽引された場合にも、リッドロック装置1が車両ボデー3から脱落するこ
とを完全に防止することができる。
一方、リッドロック装置1を車両ボデー3から取り外す場合、操作者が操作レバー11
7を図2において上方へと付勢する。このようにして、係合部117aと凹部332との
係合を解除しながら、シャフト保持部116を、リテーナ33から図2における左方に引
き抜くことにより容易に取り外すことができる。
上述したホイールストッパ113は、ボデー11の底面部112とともに一体成形によ
り形成され、ハウジングHSの内方に向けて(ウォームホイール15に向けて)筒状に突
出している。図5に示すように、ホイールストッパ113は、内部の中空部(空隙)AG
を取り囲む連続した4つの囲繞面113a、113b、113c、113d(囲繞面11
3a〜113dは、本発明の筒状部に該当する)を有しており、図1において上方から見
た形状が略四角筒形状を呈している。
各囲繞面113a〜113dのうち、囲繞面113aと囲繞面113cとが中空部AG
を挟んで互いに対向し、囲繞面113bと囲繞面113dとが中空部AGを挟んで互いに
対向している。後述するように、各囲繞面113a〜113dは所定の剛性を備えるとと
もに、第1ストッパ壁154および第2ストッパ壁155の当接により、所定量だけ中空
部AG側へ撓んで、その衝撃を吸収することが可能に形成されている。
図2に示したように、ロックシャフト16がリッド32と非係合状態(アンロック位置
)にあるリッドロック装置1において、電動モータ13を所定の作動条件で作動させる。
これにより、ウォーム14を介してウォームホイール15が、ホイール軸115を中心に
、ハウジングHSに対して図2において反時計回りに回動する。
このため、ウォームホイール15の係合柱153と連動孔164において係合したロッ
クシャフト16が、ハウジングHSに対し軸方向(図2において右方)に移動し、ロック
部161がハウジングHS外に突出する(図3および図7示:ロック位置)。この時、ロ
ック部161はリッドボックス31内に突出し、リッド32と係合して開放不能な状態に
保持する(図4示)。尚、図4は、リッドロック装置1の前端部について、図3における
上方より見た状態を示している。
ウォーム14により回転されたウォームホイール15は、第1ストッパ壁154がホイ
ールストッパ113の対向する囲繞面113a、113cのうちの一側の囲繞面113a
に当接することにより回動が停止される。電動モータ13と接続された図示しないコント
ローラは、ウォームホイール15の回動停止により発生した電動モータ13の負荷電流を
検出し、電動モータ13への電力の供給を停止する。
また、図3に示すように、ロックシャフト16がロック位置にあるリッドロック装置1
において、電動モータ13を所定の作動条件で作動させて、ウォームホイール15をハウ
ジングHSに対して上述した場合と逆向きに(図3において時計回りに)回動させる。こ
れにより、ロックシャフト16をハウジングHSに対し軸方向(図3において左方)に移
動させ、ロック部161をハウジングHS内に格納する(図2および図6示:アンロック
位置)。後退したロック部161は、リッド32との係合が外れてリッド32を開放可能
な状態にする。
ウォーム14により逆回転されたウォームホイール15は、第2ストッパ壁155がホ
イールストッパ113の対向する囲繞面113a、113cのうちの他側の囲繞面113
cに当接することにより回動が停止される。コントローラは、ウォームホイール15の回
動停止により発生した電動モータ13の負荷電流を検出し、電動モータ13への電力の供
給を停止する。
リッドロック装置1に不具合が発生し、電動モータ13によるロックシャフト16のア
ンロック位置への戻し作動ができなくなった場合、操作者は緊急用プルコード17を用い
て、自らの力でロックシャフト16を牽引する。
本実施形態によれば、ホイールストッパ113はボデー11の底面部112に一体に形
成されているため、その位置ずれ等が発生することがない。したがって、常にホイールス
トッパ113の衝撃緩和性を維持することができる。
また、ホイールストッパ113は内部に中空部AGを有することにより、第1ストッパ
壁154および第2ストッパ壁155が当接した場合に、中空部AGをクッションとして
囲繞面113a〜113dが撓むことが可能となり、その衝撃緩和性能を高めることがで
きる。
また、ホイールストッパ113はボデー11の底面部112に一体に形成されているた
め、製造時に弾性体等をハウジングHSに装着する必要がなく、組付工数を低減し製造コ
ストを抑制することができる。
さらに、ホイールストッパ113はボデー11の底面部112に一体に形成されている
ことにより、ウォームホイール15のオーバーストロークを低減することができる。従来
技術によれば、ストッパ部材が弾性体により形成されているため、ウォームホイールの突
部が所定の速度で当接した場合、ストッパ部材が撓んでウォームホイールを即座に停止さ
せることはできなかった。
本発明の構成によれば、ホイールストッパ113はハウジングHSと同材質により形成
されており、所定の剛性を有しているため、第1ストッパ壁154および第2ストッパ壁
155の当接により、ウォームホイール15を速やかに停止させることができる。
さらに、従来技術のように、弾性体が装着される細弱な保持部に比較して、ホイールス
トッパ113は強大であるため、その耐久性を向上させることができる。
また、ホイールストッパ113の側面は、連続した4つの囲繞面113a〜113dを
有する角筒状に形成され、第1ストッパ壁154および第2ストッパ壁155は、囲繞面
113a〜113dのうちの中空部AGを挟んで互いに対向する一対の囲繞面113a、
113cのそれぞれに当接することにより、第1ストッパ壁154および第2ストッパ壁
155が当接する囲繞面113a、113cが異なるため、ホイールストッパ113のダ
メージを低減できる。
また、ハウジングHS内に枢支され電動モータ13の作動により回転可能なウォームホ
イール15と、回動するウォームホイール15と係合して後退し、リッド32との係合が
解除されるロックシャフト16とを具備し、ホイールストッパ113はハウジングHSの
底面部112からウォームホイール15に向けて突出し、第1ストッパ壁154および第
2ストッパ壁155は、ウォームホイール15からハウジングHSの底面部112に向け
て突出した突部としたことにより、リッドロック装置1において、ホイールストッパ11
3を用いて容易にロックシャフト16の作動を停止させることができる。
<実施形態2>
次に、図8乃至図13に基づき、本発明の実施形態2によるドアロック装置5について
説明する。尚、説明中において特に断らなければ、図9および図10における上方をドア
ロック装置5の上方とする。また、ドアロック装置5の各ハウジングは複数のピースに分
かれていてもよいが、本説明中においてはこれらを包括してハウジング51と総称する。
ドアロック装置5(本発明の車両用ロック装置および車両用ドアロック装置に該当する
)は、車両用ドア7に設けられ、その開閉操作を行うものである(図8示)。ドアロック
装置5は車両用ドア7の後端部(図8における左端部)の内部に配設され、そのオープン
レバー52は、オープンロッド71を介して車両用ドア7のアウトサイドハンドル72と
接続されている。
また、車両用ドア7に設けられたキーシリンダ73は、キーリンク74を介してドアロ
ック装置5のアイドルレバー53と接続されている。
図10に示すように、ドアロック装置5のハウジング51には、車両ボデーに設けられ
た掛止手段であるストライカSKが出入りする溝511が水平方向に延びている。ハウジ
ング51には、ストライカSKと係脱するラッチ54が、ラッチ軸54aを中心に回動可
能に取り付けられている。ラッチ54は、図示しないトーションスプリングにより、図1
0において時計回りに付勢されている。
また、ラッチ54の斜め下方にはポール55がポール軸55aを中心に回動可能に設け
られており、ポール55は、その回転位置によりラッチ54と係合可能に形成されている
。ポール55は、トーションスプリング(図示せず)により、図10において反時計回り
に付勢されている。ポール55は図示しない規制部材により回転が規制され、図10に示
した状態において静止している。
図10に示した状態において、ラッチ54はポール55と係合することにより回動が阻
止され、ストライカSKと係合して車両用ドア7を閉止している。この状態において、ポ
ール55が図10において時計回りに回転されると、ラッチ54との係合が解除され、車
両用ドア7を開放することが可能になる。
図9に示すように、ハウジング51にはアクティブレバー56(本発明のロックレバー
、駆動トレーンの最終部材および駆動トレーンの所定の部材に該当する)が、アクティブ
レバー軸56aを中心に、後述するアンロック位置とロック位置との間で回動可能に取り
付けられている。アクティブレバー56の下端に設けられたキー接続部561には、上述
したアイドルレバー53が係合可能に配置されている。アイドルレバー53はハウジング
51に対し、アイドルレバー軸53aを中心に回転可能に取り付けられおり、回動するこ
とによりキー接続部561と係合して、アクティブレバー56を図9において時計回りお
よび反時計回りに回転可能に形成されている。
また、アクティブレバー56の下端に形成されたノブ接続部562には、車両用ドア7
のロックノブ75が接続され、ロックノブ75を操作することにより、アクティブレバー
56を図9において時計回りおよび反時計回りに回転可能に形成されている。
図9において、ハウジング51の上部には、電動モータ57(本発明の駆動用モータに
該当する)が配設されている。電動モータ57は、図示しない車両のコントローラからの
信号を受け、作動あるいは停止する。電動モータ57の出力軸571にはウォーム572
が固着されており、ウォーム572は電動モータ57により駆動可能に形成されている。
また、ウォーム572の外周面には、ギヤ歯が形成されている。
さらに、ハウジング51には、ウォームホイール58(本発明の出力ギヤに該当する)
がギヤ軸58aを中心に回転可能に取り付けられている。ウォームホイール58の外周面
にはギヤ歯が形成されており、このギヤ歯がウォーム572のギヤ歯と噛合していること
により、ウォーム572の回動によってウォームホイール58も回転する。アクティブレ
バー56側に位置するウォームホイール58の一面からは、第1突部581および第2突
部582がアクティブレバー56に向けて(図9において手前側に)突出している。
アクティブレバー56の上端部には、その外周面を切り欠いたように凹部563が形成
されており、凹部563には、前述したウォームホイール58の第1突部581および第
2突部582が係合可能とされている。
また、アクティブレバー56は、凹部563の近傍において切り起こされ、第1係止片
564(本発明の第1係合部に該当する)が形成されている。さらに、凹部563の近傍
に位置するアクティブレバー56の左側端は折り曲げられ、第2係止片565(本発明の
第2係合部に該当する)が形成されている。第1係止片564および第2係止片565は
、ハウジング51の底面部512に向けて突出している(図13示)。
アクティブレバー56の下端とハウジング51との間には、ターンオーバスプリング5
9が介装されている。アクティブレバー56は、アンロック位置付近にある場合には、タ
ーンオーバスプリング59により、ハウジング51に対し時計回り方向に付勢されている
。アクティブレバー56がアンロック位置から反時計回りに回転すると、所定の位置にお
いて、ターンオーバスプリング59による付勢方向が切り換わり、ロック位置付近におい
てはハウジング51に対し反時計回り方向に付勢される。
ハウジング51には、アクティブレバー56の回転により、上述した第1係止片564
および第2係止片565と当接可能な位置に、レバーストッパ513(本発明のストッパ
部に該当する)がハウジング51の内方に向けて突出するように形成されている。
図13に示したように、レバーストッパ513は、合成樹脂材料にて形成されたハウジ
ング51の底面部512から、アクティブレバー56に向けて突出している。レバースト
ッパ513は、ハウジング51とともに一体成形により形成されており、ハウジング51
の底面部512を屈曲させたような形状を呈している(図13示)。レバーストッパ51
3は、連続した4つの壁面513a、513b、513c、513dにより、内部の中空
部AGを取り囲むように略四角筒状をしている(図9示)。
上述したように、アクティブレバー56は、図12に示されたロック位置にある状態に
おいて、ターンオーバスプリング59により反時計回りに付勢されている。この時、アク
ティブレバー56の第1係止片564が、レバーストッパ513の中空部AGを挟んで互
いに対向する一対の壁面513a、513cのうち、一方の壁面513aに当接すること
により、反時計回りの回動が規制され、アクティブレバー56の位置決めがされている。
一方、アクティブレバー56は、図9または図11に示されたアンロック位置にある状
態において、ターンオーバスプリング59により時計回りに付勢されている。この時、ア
クティブレバー56の第2係止片565が、対向する一対の壁面513a、513cのう
ち、他方の壁面513cに当接することにより、時計回りの回動が規制され、アクティブ
レバー56の位置決めがされている。
アクティブレバー56の右側端には、長孔566が貫通している(図9示)。長孔56
6には、オープンリンク60の係合ピン601が、図9において上下方向に摺動可能に係
合している。また、オープンリンク60の下端には係合孔602が形成されており、係合
孔602には、上述したオープンレバー52の係合突起521が係合している。
オープンレバー52はハウジング51に回動可能に取り付けられており、ハウジング5
1とオープンレバー52との間に配設されたトーションスプリング61により、一方向に
付勢されている。オープンリンク60は、オープンレバー52の回動にともなって上下動
可能となっているが、上述したトーションスプリング61により、下方に移動する方向に
付勢されている。
また、オープンレバー52には車両用ドア7の図示しないインサイドハンドルも係合可
能となっている。これにより、車両用ドア7のアウトサイドハンドル72またはインサイ
ドハンドルが操作されると、オープンレバー52が回動され、係合ピン601が長孔56
6内を摺動しながらオープンリンク60が上方に移動する。
図9の状態において、オープンリンク60の上端に形成された当接部603の上方には
、リフトレバー62がハウジング51に対し回動可能に配設されている。図9に示した状
態において、オープンリンク60が上昇すると、オープンリンク60の当接部603がリ
フトレバー62の係合部621と係合し、リフトレバー62を回動させる。リフトレバー
62は、上述したポール55のポール軸55aに嵌着され、ポール55と一体回転可能に
形成されている。
ドアロック装置5がアンロック位置にある状態(図9および図11示)から、車両用ド
ア7のキーシリンダ73またはロックノブ75が操作されると、ターンオーバスプリング
59からの付勢力に抗して、アクティブレバー56が、ハウジング51に対し図9におい
て反時計回りに回動する。さらにアクティブレバー56が回動すると、切り換わったター
ンオーバスプリング59の付勢力により、アクティブレバー56に反時計回り方向の付勢
力が働き、第1係止片564が、レバーストッパ513の壁面513aに当接するまで、
アクティブレバー56が回動して停止する(図13において、二点鎖線にて示す)。この
結果、ロック位置におけるアクティブレバー56の位置決めが行われる(図12示)。
また、ドアロック装置5がアンロック位置にある状態において、コントローラからの信
号を受けて電動モータ57が作動し、ウォーム572を介してウォームホイール58を図
9において時計回りに回転させると、第1突部581がアクティブレバー56に形成され
た凹部563と係合し、アクティブレバー56を反時計回りに回動させる。回動したアク
ティブレバー56は、上述した場合と同様に、ターンオーバスプリング59の付勢力によ
り、第1係止片564がレバーストッパ513の壁面513aに当接するまで回動し、そ
のロック位置におけるアクティブレバー56の位置決めを行う。
ウォームホイール58の回動により、やがて第1突部581が凹部563から退出する
とともに、第2突部582が、ロック位置にあるアクティブレバー56の凹部563の右
方にある外周面に当接して停止すると、コントローラは電動モータ57に発生する負荷電
流を検出して、電動モータ57への電力の供給を停止する。
上述した場合とは反対に、ドアロック装置5がロック位置にある状態(図12示)から
、車両用ドア7のキーシリンダ73またはロックノブ75が操作されると、ターンオーバ
スプリング59からの付勢力に抗して、アクティブレバー56が、ハウジング51に対し
図12において時計回りに回動する。さらにアクティブレバー56が回動すると、切り換
ったターンオーバスプリング59の付勢力により、アクティブレバー56に時計回り方向
の付勢力が働き、第2係止片565がレバーストッパ513の壁面513cに当接するま
で、アクティブレバー56が回動して停止する(図13において、実線にて示す)。この
結果、アンロック位置におけるアクティブレバー56の位置決めが行われる(図9および
図11示)。
また、ドアロック装置5がロック位置にある状態において、コントローラからの信号を
受けて電動モータ57が作動し、ウォーム572を介してウォームホイール58を図12
において反時計回りに回転させると、第1突部581がアクティブレバー56の凹部56
3と係合し、アクティブレバー56を時計回りに回動させる。回動したアクティブレバー
56は、上述した場合と同様に、ターンオーバスプリング59の付勢力により、第2係止
片565がレバーストッパ513の壁面513cに当接するまで回動し、そのアンロック
位置におけるアクティブレバー56の位置決めを行う。
ウォームホイール58の回動により、やがて第1突部581が凹部563から退出する
とともに、第2突部582が、アンロック位置にあるアクティブレバー56の凹部563
の、左方にある外周面に当接して停止すると、コントローラは電動モータ57に発生する
負荷電流を検出して、電動モータ57への電力の供給を停止する。
図9または図11に示すように、ドアロック装置5がアンロック位置にある場合、車両
用ドア7のアウトサイドハンドル72またはインサイドハンドルが操作されると、トーシ
ョンスプリング61の付勢力に抗してオープンレバー52が回動され、係合ピン601が
長孔566内を摺動しながらオープンリンク60が上方に移動する。
この時、アクティブレバー56がアンロック位置にあり、長孔566が起立状態にある
ため、オープンリンク60の上方への移動により当接部603が係合部621と係合し、
リフトレバー62を回動させる。これにより、ラッチ54と係合しているポール55がト
ーションスプリングの付勢力に抗して回動し、ラッチ54との係合が解除される。したが
って、ポール55からの規制が解除されてラッチ54が回動可能となるため、車両用ドア
7が開放可能な状態となる。
図12に示すように、ドアロック装置5がロック位置にある場合、車両用ドア7のアウ
トサイドハンドル72またはインサイドハンドルが操作されると、トーションスプリング
61の付勢力に抗してオープンレバー52が回動され、係合ピン601が長孔566内を
摺動しながらオープンリンク60が上方に移動する。
この時、アクティブレバー56がロック位置にあり、長孔566が左方に傾斜した状態
にあるため、オープンリンク60が上方へ移動しても当接部603が係合部621に当接
することはなく、リフトレバー62が回動することはない。これにより、ラッチ54と係
合しているポール55も回動することはなく、車両用ドア7が開放不能な状態となる。
ドアロック装置5に関しては、特許文献である特開2007−120284号にさらに
詳細に記載されている。
本実施形態によれば、レバーストッパ513はハウジング51の底面部512を屈曲さ
せ、ハウジング51の内方に向けて突出させることにより形成されていることにより、ハ
ウジング51の形状を然程複雑にしなくても、ハウジング51上に容易にレバーストッパ
513を形成することができる。
尚、本発明の構成における「ハウジング51の底面部512を屈曲させる」とは、ハウ
ジング51の底面部512にレバーストッパ513を形成することにより、ハウジング5
1の底面部512が屈曲して内方に突出したような形状を呈するという意味であり、レバ
ーストッパ513を形成する場合に、実際にハウジング51の底面部512を屈曲させて
形成するもののみに限定することはなく、底面部512にレバーストッパ513を一体に
形成できるような、あらゆる工法を含むことを意味している。
また、ハウジング51内に枢支され電動モータ57の作動により回転可能なウォームホ
イール58と、回動したウォームホイール58と係合してハウジング51に対し回転し、
車両用ドア7を開放可能にするアンロック位置と、車両用ドア7を開放不能にするロック
位置との間で移動するアクティブレバー56とを具備し、レバーストッパ513をハウジ
ング51の底面部512からアクティブレバー56に向けて突出させ、第1係止片564
および第2係止片565を、アクティブレバー56からハウジング51の底面部512に
向けて突出させたことにより、ドアロック装置5において、容易にアクティブレバー56
の作動を停止させることができる。
図14は、ドアロック装置5の変形実施形態によるハウジング51の底面部512およ
びアクティブレバー63の断面図である。本実施形態においては、合成樹脂材料により形
成されたアクティブレバー63(本発明の駆動トレーンの所定の部材に該当する)に、レ
バーストッパ631が一体に形成されており、同じく合成樹脂材料により形成されたハウ
ジング51の底面部512に、第1係止片514および第2係止片515が一体に形成さ
れている。
レバーストッパ631は、アクティブレバー63を屈曲させたような形状にすることに
より、内部に中空部AGを含んだ連続した4面の側壁(図14において、中空部AGを挟
んで互いに互いに対向する一対の側壁631a、631bのみ示す)を有する四角筒状に
形成されており、ハウジング51の底面部512に向けて突出している。
一方、第1係止片514および第2係止片515は、それぞれハウジング51の底面部
512から、アクティブレバー63に向けて突出するように形成されている。
アクティブレバー63がアンロック位置から移動し、レバーストッパ631の図14に
おける左方の側壁631aが、第1係止片514に当接すると、アクティブレバー63は
ロック位置に位置決めされる(図14において、二点鎖線にて示す)。
また、アクティブレバー63がロック位置から移動し、レバーストッパ631の図14
における右方の側壁631bが、第2係止片515に当接すると、アクティブレバー63
はアンロック位置に位置決めされる(図14において、実線にて示す)。
<他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張す
ることができる。
リッドロック装置1において、ハウジングHSの底面部112から突出したホイールス
トッパ113を、ロックシャフト16と係合するようにしてもよい。
リッドロック装置1のホイールストッパ113およびドアロック装置5のレバーストッ
パ513、631は、必ずしも四角筒状でなければならないわけではなく、円筒状あるい
はその他の多角筒状に突出していてもよい。
図面中、1はリッドロック装置(車両用リッドロック装置)、3は車両ボデー、5はド
アロック装置(車両用ドアロック装置)、7は車両用ドア、13,57は電動モータ(駆
動用モータ)、15はウォームホイール(出力ギヤ、駆動トレーンの所定の部材)、16
はロックシャフト(シャフト部材、駆動トレーンの最終部材)、32はリッド(リッド体
)、51,HSはハウジング、56はアクティブレバー(ロックレバー、駆動トレーンの
最終部材)、58はウォームホイール(出力ギヤ)、112,512は底面部、113は
ホイールストッパ(ストッパ部)、113a,113b,113c,113dは囲繞面(
筒状部)、154は第1ストッパ壁(第1係合部、突部)、155は第2ストッパ壁(第
2係合部、突部)、513,631はレバーストッパ(ストッパ部)、513a,513
b,513c,513dは壁面(筒状部)、514,564は第1係止片(係止片)、5
15,565は第2係止片(係止片)、631a,631bは側壁(筒状部)、AGは中
空部を示している。

Claims (5)

  1. ハウジング内に収容された駆動用モータと、
    前記ハウジング内に収容され、前記駆動用モータの駆動力が伝達されることにより前記
    ハウジングに対して移動し、最終部材が他部材の作動を規制するロック位置と、前記他部
    材の作動を許容するアンロック位置とを選択的にとることが可能な駆動トレーンと、
    前記ハウジングの底面部上および前記駆動トレーンの所定の部材のうちの一方に設けら
    れたストッパ部と、
    前記底面部上および前記所定の部材のうちの他方に設けられ、相対移動する前記ストッ
    パ部と当接して、前記最終部材を前記ロック位置へ位置決めする第1係合部と、
    前記底面部上および前記所定の部材のうちの他方に設けられ、相対移動する前記ストッ
    パ部と当接して、前記最終部材を前記アンロック位置へ位置決めする第2係合部と、
    を備える車両用ロック装置において、
    前記ストッパ部は、
    前記底面部または前記所定の部材に一体に形成され、内部の中空部を取り囲む筒状部を
    有するように、前記駆動トレーンまたは前記ハウジングに向けて突出しており、
    前記第1係合部および前記第2係合部は、
    前記筒状部の異なる部位に当接することを特徴とする車両用ロック装置。
  2. 前記筒状部は、
    連続した4面を有する角筒状に形成され、
    前記第1係合部は、
    前記4面のうちの前記中空部を挟んで互いに対向する一対の面の一側に当接し、
    前記第2係合部は、
    前記一対の面の他側に当接することを特徴とする請求項1記載の車両用ロック装置。
  3. 前記ストッパ部は、
    前記底面部または前記所定の部材を屈曲させ、前記駆動トレーンまたは前記ハウジング
    に向けて突出させることにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載
    の車両用ロック装置。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載された前記駆動用モータ、前記駆動トレー
    ン、前記ストッパ部、前記第1係合部および前記第2係合部を備え、
    前記駆動トレーンは、
    前記ハウジング内に枢支され前記駆動用モータの作動により回転可能な出力ギヤと、
    前記ハウジング内に軸方向に移動可能に支持され、一端が前記ハウジングより突出して
    車両ボデーに設けられたリッド体と係合することにより、前記リッド体を開放不能にする
    とともに、回動する前記出力ギヤと係合して後退し、前記リッド体との係合が解除される
    シャフト部材と、
    を具備しており、
    前記ストッパ部は、
    前記ハウジングの前記底面部から前記出力ギヤに向けて突出しており、
    前記第1係合部および前記第2係合部は、
    前記出力ギヤから、前記ハウジングの前記底面部に向けて突出した突部であることを特
    徴とする車両用リッドロック装置。
  5. 請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載された前記駆動用モータ、前記駆動トレー
    ン、前記ストッパ部、前記第1係合部および前記第2係合部を備え、
    前記駆動トレーンは、
    前記ハウジング内に枢支され前記駆動用モータの作動により回転可能な出力ギヤと、
    前記ハウジング内に回転可能に支持され、回動した前記出力ギヤと係合して前記ハウジ
    ングに対し回転し、車両用ドアを開放可能にするアンロック位置と、前記車両用ドアを開
    放不能にするロック位置との間で移動するロックレバーと、
    を具備しており、
    前記ストッパ部は、
    前記ハウジングの前記底面部および前記ロックレバーの一方から、前記底面部および前
    記ロックレバーの他方に向けて突出しており、
    前記第1係合部および前記第2係合部は、
    前記底面部および前記ロックレバーの他方から、前記底面部および前記ロックレバーの
    一方に向けて突出する係止片であることを特徴とする車両用ドアロック装置。
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