JP4362323B2 - 電子フォーム設計システム及びプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ペンを使用することにより、電子フォームの設計業務を効率化することができる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子フォームは、手書きのラフ原稿や以前から使用してきた紙帳票に基づき、端末上で設計ツールを利用することで設計が行われている。このとき、設計ツールは複数存在するため、利用者は、電子フォームを設計するために最も適切と思われる設計ツールを自ら選択し、端末上で指定する必要がある。
【0003】
具体的に、手書きのラフ原稿に基づいて電子フォームを設計する場合は、当該ラフ原稿を目視で認識した利用者が端末にパンチ入力することでデータとして取り込み、当該データを電子フォームに変換する手法等が挙げられる。また、以前から使用してきた紙帳票に基づいて電子フォームを設計する場合は、当該紙帳票をスキャナで画像データとして取り込み、当該画像データをトレースする手法や当該画像データを自動的に電子フォームに変換する手法等が挙げられる。
【0004】
また、電子フォームを構成する記入項目は、クライアントの要求に応じた属性情報を利用者が端末にパンチ入力する必要がある。ここで、属性情報とは、氏名欄や住所欄といった記入項目の種類、記入項目に必要な文字数、文字スタイルなど記入項目に関する情報である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、手書きのラフ原稿に基づく設計は、利用者がパンチ入力する際に罫線の長さや全体のバランスを調整する必要があるため時間がかかる。一方、以前から使用してきた紙帳票に基づく設計は、スキャナで取り込む際に当該紙帳票が曲がってセットされるとそのまま歪んだ電子フォームになってしまうという問題がある。また、記入項目の属性情報については、利用者が手作業でパンチ入力するため人為的ミスが発生する可能性もある。さらに、このように利用者の作業が多いことで電子フォームの設計におけるコストの低廉化が困難となっている。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、電子フォームを設計するための情報を容易に取得し、当該情報に基づいて電子フォームを自動で設計することで、設計の迅速化とコストの低廉化を図ることができる電子フォーム設計システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷されており、罫線記入を補助するための方眼が前記電子ペンによっては読み取り不能な状態で印刷された、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備えた罫線用帳票と、を使用する電子フォーム設計システムは、前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段と、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段と、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールに関する情報を特定するツール情報特定手段と、前記ツール情報及び前記罫線情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段と、を備える。
【0008】
上記の電子フォーム設計システムにおいて、記入者は、罫線用帳票に対し、任意のツールを使用して電子フォームを設計するために必要な記入を、電子ペンのインクペンユニットにより行う。すると、電子ペンは電子ペンの移動に伴って帳票上のドットパターンを読み取り、記入者が記入した事項の記入データを取得する。本発明における罫線用帳票には、設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷されているため、記入データを処理するアプリケーションは、記入データに含まれるドットパターンに基づいて、電子フォームを設計するために使用するツールを容易に特定することができる。また、記入データを処理するアプリケーションは、記入者が電子ペンにより、罫線用帳票の罫線情報記入部に記入を行った際の記入データに含まれるドットパターンに基づいて、電子フォームを構成する罫線に関する情報を容易に取得することができる。
【0011】
また線用帳票には、罫線記入を補助するための方眼が前記電子ペンによっては読み取り不能な状態で印刷されている。これによれば、記入者は、手書きであっても、電子フォームを構成する罫線をぶれることなく記入することができる。
【0016】
本発明の他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷されており、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備えた罫線用帳票と、を使用する設計システムにおいて、前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段と、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールに関する情報を特定するツール情報特定手段と、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段と、前記ツール情報及び前記罫線情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段と、を備える。
【0017】
上記の設計システムによれば、記入者は電子ペンを使用して、罫線用帳票の罫線情報記入部に設計する電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入する。すると、電子ペンは電子ペンの移動に伴って帳票上のドットパターンを読み取り、記入者が記入した事項の記入データを取得する。なお、記入データには当該ドットパターン上の位置座標が含まれている。電子ペンが取得した記入データは、設計システムにより取得される。本発明における罫線用帳票は、電子フォームを設計するツール毎に異なるドットパターンが印刷されているため、設計システムは、まず、記入データに含まれるドットパターン上の位置座標に基づいて使用するツールを特定する。さらに、本発明における罫線用帳票は、罫線情報記入部に、電子フォームを構成する罫線に関する情報に対応するドットパターンが印刷されている。そのため、設計システムは、罫線情報記入部に記入された記入データに含まれるドットパターン上の位置座標に基づいて、罫線情報を取得する。そして、設計システムは、特定したツールを使用して、取得した罫線情報に基づき、効率良く電子フォームを設計する。
【0018】
これによれば、記入者が罫線情報を記入する際に予め罫線用帳票を選択することで、設計システムが自動的に適切なツールを使用して迅速に電子フォームの罫線に関する部分を設計することができる。つまり、電子ペンと罫線用帳票を使用することで、手書きのラフ原稿を簡便に電子データ化し、自動的に罫線に関する部分の設計を行うことができる。このとき、端末上でのパンチ入力等が必要ないため、人為的なミスが発生する可能性を従来と比較して大幅に減少させることができるとともに、人件費を大幅に削減することができる。よって、本発明の設計システムによれば、電子フォームを設計するための情報を容易に取得し、当該情報に基づいて電子フォームを自動で設計することで、設計の迅速化とコストの低廉化を図ることができる。
【0019】
本発明の他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷され、前記電子フォームの識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備える罫線用帳票と、前記電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、前記電子フォーム識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する項目の属性に関する情報を特定するための記入が行われる属性情報記入部を備える属性用帳票と、を使用する電子フォーム設計システム、前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段と、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記識別情報記入部に記入された前記電子フォームの識別情報を取得する第1識別情報取得手段と、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段と、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールの情報を特定するツール情報特定手段と、前記第1識別情報取得手段が取得した前記識別情報に対応付けて、前記罫線情報及び前記ツール情報を記憶する記憶手段と、前記属性用帳票に記入された属性記入データを取得する属性記入データ取得手段と、前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記電子フォームの識別情報を取得する第2識別情報取得手段と、前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記属性情報記入部に記入された前記属性情報を取得する属性情報取得手段と、前記第2識別情報取得手段が取得した識別情報に基づいて、前記記憶手段から前記罫線情報及び前記ツール情報を抽出する情報抽出手段と、前記属性情報、前記罫線情報及び前記ツール情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段と、を備える。
【0020】
上記の設計システムによれば、記入者は電子ペンを使用して、設計する電子フォームに必要な情報を罫線用帳票及び属性用帳票に記入する。すると、電子ペンは電子ペンの移動に伴って帳票上のドットパターンを読み取り、記入者が罫線用帳票に記入した事項の記入データを罫線記入データとして取得する。また、電子ペンは、属性用帳票に記入した事項の記入データを属性記入データとして取得する。なお、罫線記入データ及び属性記入データには当該ドットパターン上の位置座標が含まれている。電子ペンが取得した罫線記入データ及び属性記入データは、設計システムにより取得される。本発明における罫線用帳票は、電子フォームを設計するツール毎に異なるドットパターンが印刷されているため、設計システムは、まず、罫線記入データに含まれるドットパターン上の位置座標に基づいて使用するツールの情報を取得する。そして、設計システムは、罫線情報記入部に記入された罫線記入データに含まれるドットパターン上の位置座標に基づいて罫線情報を取得する。さらに、設計システムは、識別情報記入部に記入された罫線記入データに含まれるドットパターン上の位置座標に基づいて電子フォームの識別情報を取得し、当該識別情報をキーとして、罫線情報及びツール情報を記憶する。
【0021】
また、設計システムは、属性情報記入部に記入された属性記入データに含まれるドットパターン上の位置座標に基づいて属性情報を取得する。そして、設計システムは、識別情報記入部に記入された属性記入データに含まれるドットパターン上の位置座標に基づいて電子フォームの識別情報を取得する。さらに、設計システムは、属性記入データから取得した識別情報に基づいて、記憶手段により記憶された罫線情報及びツール情報を抽出する。そして、設計システムは、抽出したツール情報により特定されるツールを使用して、罫線情報及び属性情報に基づき、効率良く電子フォームを設計することができる。
【0022】
これによれば、設計システムは、記入者が電子フォームの罫線情報や属性情報を記入する際に罫線用帳票及び属性用帳票を使用することで、適切なツールを使用して迅速に電子フォームの設計をすることができる。よって、電子フォームを設計するための情報を容易に取得し、当該情報に基づいて電子フォームを自動で設計することで、設計の迅速化とコストの低廉化を図ることができる。また、端末の操作が苦手な人であっても、帳票とペンを利用して手書きでラフ原稿を作成するだけで、自動的に電子データ化され容易に電子フォームを設計することができる。さらに、従来の端末上においてのみ行われる電子フォームの設計と比較して、帳票という紙媒体を使用することで全体を把握しやすいというメリットもある。
【0023】
上記の電子フォーム設計システムの一態様では、前記ツール毎に前記項目に対応付けて、前記電子フォームを設計するための部品情報を記憶する部品情報記憶手段と、前記属性情報取得手段が取得した前記属性情報に基づいて、前記部品情報記憶手段から前記部品情報を抽出する部品情報抽出手段と、をさらに備え、前記電子フォーム設計手段は、前記属性情報、前記罫線情報、前記ツール情報及び前記部品情報に基づいて前記電子フォームを設計する。これによれば、設計システムは、項目毎に対応付けられた汎用的な部品情報を使用できるため、容易に電子フォームを設計することができる。
【0024】
本発明のさらに他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷されており、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備えた罫線用帳票と、を使用する電子フォーム設計システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムは、前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールに関する情報を特定するツール情報特定手段、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段、前記ツール情報及び前記罫線情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段、として前記コンピュータを機能させる。
本発明のさらに他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷され、前記電子フォームの識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備える罫線用帳票と、前記電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、前記電子フォーム識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する項目の属性に関する情報を特定するための記入が行われる属性情報記入部を備える属性用帳票と、を使用する電子フォーム設計システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムは、前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記識別情報記入部に記入された前記電子フォームの識別情報を取得する第1識別情報取得手段、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段、前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールの情報を特定するツール情報特定手段、前記第1識別情報取得手段が取得した前記識別情報に対応付けて、前記罫線情報及び前記ツール情報を記憶する記憶手段、前記属性用帳票に記入された属性記入データを取得する属性記入データ取得手段、前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記電子フォームの識別情報を取得する第2識別情報取得手段、前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記属性情報記入部に記入された前記属性情報を取得する属性情報取得手段、前記第2識別情報取得手段が取得した識別情報に基づいて、前記記憶手段から前記罫線情報及び前記ツール情報を抽出する情報抽出手段、前記属性情報、前記罫線情報及び前記ツール情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記のプログラムの一態様では、前記ツール毎に前記項目に対応付けて、前記電子フォームを設計するための部品情報を記憶する部品情報記憶手段、前記属性情報取得手段が取得した前記属性情報に基づいて、前記部品情報記憶手段から前記部品情報を抽出する部品情報抽出手段、としてさらに前記コンピュータを機能させ、前記電子フォーム設計手段は、前記属性情報、前記罫線情報、前記ツール情報及び前記部品情報に基づいて前記電子フォームを設計する。
【0025】
上記のプログラムをコンピュータにより実行することにより、上述の設計システムを実現することができる。また、上述の設計システムの各態様も同様に実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本実施形態のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
【0027】
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0028】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0029】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0030】
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
【0031】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのXY座標を算出する。
【0032】
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びXY座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0033】
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0034】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0035】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0036】
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0037】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
【0038】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0039】
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetoothの無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
【0040】
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のXY座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0041】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0042】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0043】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0044】
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0045】
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0046】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0047】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0048】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0049】
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
【0050】
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
【0051】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から記入データを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した記入データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
【0052】
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。本実施形態において、後述する設計サーバは、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27を兼ねているものとする。
【0053】
[第1実施形態]
(i)電子フォーム設計システム
次に、本発明の第1実施形態に係る電子フォーム設計システムについて説明する。図7に電子フォーム設計システム100の概略構成を示す。図7に示す電子フォーム設計システム100は、罫線用帳票に電子ペンを使用して情報を記入することにより、当該情報を使用して自動的に電子フォームを構成する罫線に関する部分を設計するものである。
【0054】
図7に示すように、電子フォーム設計システム100は、端末装置25及び設計サーバ5がネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。ここで、ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。また、端末装置25とは、利用者が使用するパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と呼ぶ。)や携帯電話といったネットワークを介してデータの授受が可能な端末である。なお、設計サーバ5は、ツールデータベース(以下、「DB」と呼ぶ。)51に接続されている。
【0055】
まず、本システムによる電子フォームの罫線設計方法の概要を述べておく。なお、利用者は電子フォームの設計を請け負う会社の従業員等であり、クライアントは電子フォームの設計を依頼している会社や人であることとする。また、罫線用帳票3は、詳細は後述するが、電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷されているものとする。つまり、複数のツールに対応する複数の罫線用帳票3が存在する。
【0056】
利用者は、まず、クライアントの要求に基づき、電子ペン10を使用して、設計する電子フォームのデザインを罫線用帳票3に記入する。ここで、罫線用帳票3に記入されるデザインとは、電子フォームの罫線に関する情報のデータである。なお、電子フォームを設計する際に利用されるツールは複数存在するため、利用者は、クライアントの要求等を考慮して最も適切なツールに対応する罫線用帳票3を選択し、記入を行う。そして、利用者が記入した記入データは、電子ペン10から端末装置25へ送信され、端末装置25から設計サーバ5へ送信される。ここで、記入データは、電子フォームを設計するツールに関するツール情報及び電子フォームの罫線に関する罫線情報を含んでいる。
【0057】
設計サーバ5は、記入データ及び罫線用帳票3に印刷されたドットパターンの座標データに基づいて、ツール情報に含まれるツールIDを取得し、設計に利用するツールを特定する。なお、ツールIDとはツールの識別情報である。また、設計サーバ5は、記入データ及び罫線用帳票3に印刷されたドットパターンの座標データに基づいて、罫線情報を取得する。なお、各ツールはそれぞれ電子フォームを構成する罫線の定義方法が異なるため、取得した罫線情報を電子フォームの設計に必要なデータに変換するプログラムは、ツール毎に異なる。そのため、ツールDB51は、ツールの識別情報であるツールIDをキーとして、当該ツールに対応する変換プログラムをそれぞれ記憶している。よって、設計サーバ5は、特定したツールのツールIDに基づいてツールDB51から該当する変換プログラムを抽出する。
【0058】
そして、設計サーバ5は、取得した罫線情報及び変換プログラムに基づいて、該当するツールを利用し電子フォームの罫線に関する部分を設計する。こうして、電子フォーム設計システム100は、利用者が電子ペン10を使用して適切な罫線用帳票3に手書きでデザインを記入するだけで、容易且つ迅速に、クライアントの要求に応じた電子フォームの罫線に関する部分を電子データ化し、設計することができる。
【0059】
次に、各構成要素について個別に説明する。まず、罫線用帳票3について説明する。本実施形態電子フォーム設計システムでは、罫線用帳票3は、上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図5に例示するように台紙30上に所定のドットパターン32が印刷されており、その上に所定の項目や図柄などが印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、所定の項目や図柄などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。
【0060】
罫線用帳票3の例を図8(a)に示す。なお、破線71に囲まれた部分は変形例において説明するため、便宜上説明を省略する。図示のように、罫線用帳票3には、電子フォームのデザインを記入するための罫線情報記入部72と、送信指示部79が印刷されている。さらに、罫線情報記入部72上には、利用者によるデザインの記入を補助するための方眼が印刷されている。これらは、予め設定されたドットパターン上の位置座標に対して印刷されている。即ち、罫線情報記入部72と送信指示部79は、罫線用帳票3の位置座標(XY座標)により規定されている。なお、送信指示部79は、前述の送信コマンドを送信するための送信ボックスに相当する。
【0061】
さらに、罫線用帳票3には、電子フォームの設計に利用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷されている。つまり、ツールAを利用して設計する電子フォームのデザインを記入する罫線用帳票3には「A」、ツールBを利用して設計する電子フォームのデザインを記入する罫線用帳票3には「B」、ツールCを利用して設計する電子フォームのデザインを記入する罫線用帳票3には「C」とそれぞれ異なるドットパターンが印刷されている。言い換えると、同一ツールを利用して設計する電子フォームのデザインを記入する罫線用帳票3は、物理的に異なる帳票であるが、印刷されるドットパターンは同一である。
【0062】
利用者によるデザイン記入後の罫線用帳票3の例を図8(b)に示す。例えば、利用者が、電子ペン10を使用して、図8(b)に示すような四角形77を電子フォームのデザインとして記入したとする。すると、電子ペン10は、罫線用帳票3上のドットパターンに基づいて、罫線用帳票3のどの座標に記入が行われたかを示す記入位置座標のデータを生成し、内部メモリ12に記憶する。即ち、座標73乃至76を頂点座標とする四角形が記入されたことを示す記入データを作成する。そして、利用者が罫線用帳票3上に設けられている送信指示部79にチェックマークを記入すると、メモリ12内に記憶されていた記入データが端末装置25を介して設計サーバ5へ送信される。
【0063】
次に、設計サーバ5について詳しく説明する。図9は、第1実施形態の電子フォーム設計システム100における、特に設計サーバ5の内部構成を示す。図示のように、設計サーバ5は、罫線設計プログラム501、データ取得機能502、罫線情報取得機能503、ツール特定機能504、座標テーブル505、変換プログラム抽出機能506及び罫線設計機能507を有する。なお、各機能は、設計サーバ5が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0064】
罫線設計プログラム501は、端末装置25を介して電子ペン10から取得した記入データと座標テーブル505に基づいて、電子フォームの設計に使用するツールを特定し、当該ツールのツールIDをキーとしてツールDB51から該当する変換プログラムを抽出するプログラムである。さらに、罫線設計プログラム501は、記入データから取得した罫線情報と、ツールDB51から抽出した変換プログラムに基づいて電子フォームの罫線に関する部分を設計するプログラムである。
【0065】
データ取得機能502は、罫線設計プログラム501を実行することにより、利用者が罫線用帳票3の罫線情報記入部72に記入したデザインを記入データとして取得する機能である。罫線情報取得機能503は、罫線設計プログラム501を実行することにより、データ取得機能502が取得した記入データに基づいて、利用者が罫線情報記入部72に記入した罫線情報を取得する機能である。また、ツール特定機能504は、罫線設計プログラム501を実行することにより、データ取得機能502が取得した記入データと座標テーブル505に基づいて、電子フォームの設計に利用するツールを特定する機能である。
【0066】
ここで、座標テーブル505について説明する。座標テーブル505は、ツールID及び座標データから構成されている。ツールIDは電子フォームの設計に利用するツールの識別情報であり、座標データはツールIDが示すツールに割り当てられたドットパターンの位置座標である。具体的に、設計サーバ5のツール特定機能504は、記入データに含まれる位置座標と座標テーブル505の座標データを比較し、ツール情報から電子フォームの設計に利用するツールのツールIDを取得することで当該ツールを特定することができる。
【0067】
変換プログラム抽出機能506は、罫線設計プログラム501を実行することにより、ツール特定機能504が特定したツールのツールIDに基づいてツールDB51から該当する変換プログラムを抽出する機能である。ここで、ツールDB51について説明する。ツールDB51は、ツールID及び変換プログラムから構成されている。ツールIDはツールの識別情報であり、変換プログラムはツールIDが示すツールの定義に基づいて罫線情報を電子フォームの設計のために必要なデータに変換するプログラムである。
【0068】
罫線設計機能507は、罫線設計プログラム501を実行することにより、罫線情報取得機能503が取得した罫線情報と、変換プログラム抽出機能506が抽出した変換プログラムに基づいて、該当するツールを利用することにより、電子フォームの罫線に関する部分の設計を行う機能である。
(ii)罫線設計処理
次に、上記の電子フォーム設計システム100により実行される罫線設計処理について説明する。図10は、罫線設計処理のフローチャートである。
【0069】
まず、利用者は、クライアントの要求に基づき、適切な罫線用帳票3を選択し、電子フォームのデザインを罫線情報記入部72へ記入する。具体的に、利用者は、図8(b)に示すような罫線用帳票3の罫線情報記入部72において四角形77を記入する。そして、罫線用帳票3上の送信指示部79にチェックマークを記入することにより、電子ペン10は設計サーバ5へ記入データを送信する。
【0070】
設計サーバ5は、端末装置25を介して電子ペン10から記入データを取得する(ステップS1)。そして、設計サーバ5は、取得した記入データに基づいて、利用者が罫線情報記入部72へ記入した電子フォームのデザインを罫線情報として取得する(ステップS2)。次に、設計サーバ5は、ステップS1で取得した記入データ及び座標テーブル505に基づき、ツール情報から電子フォームの設計に利用するツールIDを取得する(ステップS3)。そして、設計サーバ5は、取得したツールIDに基づいてツールDB51から該当する変換プログラムを抽出する(ステップS4)。さらに、設計サーバ5は、抽出した変換プログラム及びステップS2で取得した罫線情報に基づき、該当するツールを利用することにより、電子フォームの罫線に関する部分の設計を行う(ステップS5)。こうして、罫線設計処理は完了する。
【0071】
これによれば、利用者が電子フォームのデザインを記入する際に予め罫線用帳票3を選択することで、設計サーバ5が自動的に適切な変換プログラムを用いて罫線情報を変換し、適切なツールを利用して迅速に電子フォームの罫線に関する部分を設計することができる。つまり、電子ペン10と罫線用帳票3を使用することで、手書きのラフ原稿を簡便に電子データ化し、自動的に罫線に関する部分の設計を行うことができる。このとき、利用者による端末上でのパンチ入力等が必要ないため、人為的なミスが発生する可能性を従来と比較して大幅に減少させることができるとともに、人件費を大幅に削減することができる。よって、本実施形態電子フォーム設計システム100によれば、電子フォームを設計するための情報を容易に取得し、当該情報に基づいて電子フォームを自動で設計することで、設計の迅速化とコストの低廉化を図ることができる。
【0072】
[第2実施形態]
(i)電子フォーム設計システム
次に、第2実施形態における電子フォーム設計システム100について説明する。第1実施形態における電子フォーム設計システムは、電子フォームを構成する罫線部分のみを設計することとしているが、第2実施形態における電子フォーム設計システム100は、さらに、電子フォームを構成する項目に関する情報も併せて設計することができるシステムである。図11に電子フォーム設計システム100の概略構成を示す。図11に示す電子フォーム設計システム100は、罫線用帳票及び属性用帳票に電子ペンを使用して情報を記入することにより、当該情報を使用して電子フォームを設計するものである。なお、第1実施形態と同様の部分は便宜上説明を省略する。
【0073】
図11に示すように、電子フォーム設計システム100は、端末装置25及び設計サーバ5がネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。なお、設計サーバ5は、ツールDB51、取得情報DB52及び部品情報DB53に接続されている。
【0074】
まず、本システムによる電子フォームの設計方法の概要を述べておく。利用者は、まず、クライアントの要求に基づき、電子ペン10を使用して、設計する電子フォームのデザインを罫線用帳票3へ記入する。なお、電子フォームを設計する際に利用されるツールは複数存在するため、利用者は、クライアントの要求等を考慮して最も適切なツールに対応する罫線用帳票3を選択し、記入を行う。そして、利用者は、デザインした罫線に関連する属性情報を特定する。属性情報とは、電子フォームを構成する項目に関する情報である。よって、罫線に関連する属性情報とは、具体的に、利用者がデザインとして記入した四角形が電子フォームを構成する項目に該当する場合の当該項目に関する情報である。なお、罫線用帳票3に記入されるデザインと罫線に関連する属性情報とを併せて罫線情報とする。さらに、利用者は設計する電子フォームを特定するためのフォーム情報を記入する。そして、利用者が記入したデータは、電子ペン10から利用者端末25へ送信され、端末装置25から設計サーバ5へ送信される。ここで、設計サーバ5へ送信されるデータを罫線記入データとする。なお、罫線記入データは、電子フォームを設計するツールに関するツール情報、電子フォームの罫線に関する罫線情報及び設計する電子フォームを特定するためのフォーム情報を含んでいる。
【0075】
設計サーバ5は、罫線記入データ及び罫線用帳票3に印刷されたドットパターンの罫線座標データに基づいて、ツール情報からツールIDを取得することで設計に利用するツールを特定する。また、設計サーバ5は、罫線記入データ及び罫線用帳票3に印刷されたドットパターンの罫線座標データに基づいて罫線情報を取得する。また、罫線記入データ及び罫線用帳票3に印刷されたドットパターンの罫線座標データに基づいてフォーム情報からフォームIDを取得することで、設計する電子フォームを特定する。さらに、設計サーバ5は、取得したフォームIDに対応付けて罫線情報とツールIDを取得情報DB52に記憶する。
【0076】
一方、利用者は、クライアントの要求に基づき、電子ペン10を使用して、設計する電子フォームを構成する項目に関する情報である属性情報を属性用帳票4に記入する。さらに、利用者は設計する電子フォームを特定するための情報を記入する。なお、電子フォームを設計する場合、利用者は、罫線用帳票3と属性用帳票4に記入を行う必要があるため、電子フォームを特定するための情報が一致する罫線用帳票3と属性用帳票4のペアは必ず存在するものとする。そして、利用者が記入したデータは、電子ペン10から利用者端末25へ送信され、端末装置25から設計サーバ5へ送信される。ここで、設計サーバ5へ送信されるデータを属性記入データとする。なお、属性記入データは、電子フォームを構成する項目に関する属性情報及び電子フォームを特定するためのフォーム情報を含んでいる。
【0077】
設計サーバ5は、属性記入データ及び属性用帳票4に印刷されたドットパターンの属性座標データに基づいて属性情報を取得する。また、属性記入データ及び属性用帳票4に印刷されたドットパターンの属性座標データに基づいてフォーム情報からフォームIDを取得する。そして、設計サーバ5は、取得したフォームIDに基づいてテーブルから罫線情報及びツールIDを抽出する。さらに、設計サーバ5は、抽出したツールIDに基づいてツールDB51から変換プログラムを抽出する。また、設計サーバ5は、抽出したツールID及び取得した属性情報に基づいて、部品情報DB53から部品情報を取得する。そして、設計サーバ5は、取得又は抽出した罫線情報、属性情報、部品情報及び変換プログラムに基づいて、該当するツールを利用し電子フォームを設計する。こうして、電子フォーム設計システム100は、利用者が電子ペン10を使用して適切な罫線用帳票3及び属性用帳票4に手書きでデザインや項目に関する情報を記入するだけで、容易且つ迅速に、クライアントの要求に応じた電子フォームを設計することができる。
【0078】
次に、各構成要素について個別に説明する。まず、罫線用帳票3及び属性用帳票4について説明する。本実施形態のシステムでは、罫線用帳票3及び属性用帳票4は、上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図5に例示するように台紙30上に所定のドットパターン32が印刷されており、その上に所定の項目や図柄などが印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、所定の項目や図柄などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。
【0079】
罫線用帳票3の例を図12(a)に示す。図示のように、罫線用帳票3には、電子フォームのデザインを記入するための罫線情報記入部72と、送信指示部79と、フォーム特定部81と、属性情報特定部86とが印刷されている。さらに、罫線情報記入部72上には、第1実施形態と同様に利用者によるデザインの記入を補助するための方眼が印刷されている。これらは、予め設定されたドットパターン上の位置座標に対して印刷されている。即ち、罫線情報記入部72と、送信指示部と、フォーム特定部81と、属性情報特定部86とは、罫線用帳票3の位置座標(XY座標)により規定されている。なお、罫線用帳票3に印刷されているドットパターンは、第1実施形態と同様に、電子フォームの設計に利用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが印刷されている。
【0080】
具体的に、利用者が、電子ペン10を使用して、図12(a)に示すような四角形82を電子フォームのデザインとして記入したとする。ここで、四角形82が、電子フォームを構成する項目に該当する場合、利用者は、四角形82に関する属性情報を属性情報特定部86に記入する。例えば、クライアントが四角形82を氏名欄とすることを要求した場合、利用者は四角形82を罫線情報記入部72に記入した後、属性情報特定部86の氏名欄チェックボックス84にチェックマークを記入する。すると、電子ペン10は、罫線用帳票3上のドットパターンに基づいて、罫線用帳票3のどの座標に記入が行われたかを示す記入位置座標のデータを生成し、内部メモリ12に記憶する。即ち、電子ペン10は、四角形82が記入されたことを示すデータと属性情報として氏名欄チェックボックス84にチェックマークが記入されたことを示すデータを生成し、罫線記入データとして記憶する。そして、利用者が罫線用帳票3上に設けられている送信指示部にチェックマークを記入すると、メモリ12内に記憶されていた罫線記入データが端末装置25を介して設計サーバ5へ送信される。なお、このとき利用者がフォーム特定部81に記入したフォームIDに関するデータも、罫線記入データとして設計サーバ5へ送信される。
【0081】
なお、電子ペン10内のプロセッサ11は、上述のように使用者の記入をタイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶している。よって、電子ペン10が所定の端末装置25へ送信する罫線記入データは、利用者が電子ペン10を使用して記入したタイムスタンプに基づく時間情報も含むものとする。具体的に、図12(a)に示すように、クライアントが四角形82を氏名欄とし、四角形83を住所欄とすることを要求したとする。この場合、利用者は、四角形82を記入した後氏名欄チェックボックス84にチェックマークを記入し、さらに四角形83を記入した後住所欄チェックボックス85にチェックマークを記入する必要がある。そのため、電子ペン10は、四角形82が記入されたことを示すデータ、四角形83が記入されたことを示すデータ、氏名欄チェックボックス84に記入されたことを示すデータ及び住所欄チェックボックス85にチェックマークが記入されたことを示すデータを罫線記入データとして一括で設計サーバ5へ送信することになる。しかし、罫線記入データには、記入した時間に対応する情報が含まれているため、四角形82に対応する属性情報が「氏名欄」であり、四角形83に対応する属性情報が「住所欄」であることを混乱することなく認識することができる。
【0082】
属性用帳票4の例を図12(b)に示す。図示のように、属性用帳票4には、電子フォームを構成する項目に関する情報を特定するための属性情報記入部92と、送信指示部と、フォーム特定部91とが印刷されている。さらに、属性情報記入部92は、項目名に対応付けた複数の設定値から構成されている。これらは、予め設定されたドットパターン上の位置座標に対して印刷されている。即ち、属性情報記入部92と、送信指示部と、フォーム特定部91とは、属性用帳票4の位置座標(XY座標)により規定されている。具体的に、利用者は、クライアントの要求に基づき、図12(b)に示す属性用帳票4の属性情報記入部92の該当する設定値に電子ペン10を使用してチェックマークを記入する。また、設計する電子フォームの識別情報であるフォームIDに対応する数字をフォーム特定部91へチェックマークで記入する。すると、電子ペン10は、属性用帳票4上のドットパターンに基づいて、属性用帳票4のどの座標に記入が行われたかを示す記入位置座標のデータを作成し、属性記入データとして記憶する。そして、利用者が属性用帳票4上に設けられている送信指示部にチェックマークを記入すると、メモリ12内に記憶されていた属性記入データが端末装置25を介して設計サーバ5へ送信される。
【0083】
次に、設計サーバ5について詳しく説明する。図13は、本発明の第2実施形態に係る電子フォーム設計システム100における、特に設計サーバ5の内部構成を示す。図示のように、設計サーバ5は、フォーム設計プログラム551、罫線記入データ取得機能552、罫線座標テーブル553、フォーム特定機能554、ツール特定機能555、罫線情報取得機能556、取得情報記憶機能557、属性記入データ取得機能558、属性座標テーブル559、属性情報取得機能560、取得情報抽出機能561、部品情報抽出機能562、変換プログラム抽出機能563及びフォーム設計機能564を有する。なお、各機能は、設計サーバ5が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0084】
フォーム設計プログラム551は、端末装置25を介して電子ペン10から取得した罫線記入データ、罫線座標テーブル553、属性記入データ及び属性座標テーブル559に基づいて、罫線情報、ツールID、フォームID、属性情報、部品情報及び変換プログラムを取得又は抽出するプログラムである。さらに、フォーム設計プログラム551は、フォーム情報に含まれるフォームIDが一致する罫線情報及び属性情報と、部品情報と、変換プログラムとに基づいて電子フォームを設計するプログラムである。
【0085】
罫線記入データ取得機能552は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、利用者が罫線用帳票3の罫線情報記入部72に記入した罫線情報と、属性情報特定部86に記入することで特定した属性情報と、フォーム特定部81に記入したフォーム情報を罫線記入データとして取得する機能である。
【0086】
フォーム特定機能554は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、利用者が罫線用帳票3のフォーム特定部81に記入した罫線記入データ及び罫線座標テーブル553に基づいて、フォーム情報から利用者が設計する電子フォームの識別情報であるフォームIDを取得することで当該電子フォームを特定する機能である。また、フォーム特定機能554は、利用者が属性用帳票4のフォーム特定部91に記入した属性記入データ及び属性座標テーブル559に基づいて、フォーム情報から利用者が設計する電子フォームの識別情報であるフォームIDを取得することで当該電子フォームを特定する機能である。
【0087】
ツール特定機能555は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、利用者が罫線記入データ及び罫線座標テーブル553に基づいて、ツール情報から電子フォームを設計するために利用するツールのツールIDを取得することでツールを特定する機能である。
【0088】
罫線情報取得機能556は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、利用者が罫線用帳票3の罫線記入部72及び属性情報特定部86に記入した罫線記入データ及び罫線座標テーブル553に基づいて、利用者が設計する電子フォームの罫線情報を取得する機能である。
【0089】
ここで、罫線座標テーブル553について説明する。罫線座標テーブル553は、図14に示すように、ツールID、座標データ、エリアID、エリア座標データ及びコンテンツから構成されている。ツールIDは電子フォームの設計に利用するツールの識別情報であり、座標データは各ツール毎に異なるドットパターンが印刷された罫線用帳票3の位置座標である。具体的に、設計サーバ5のツール特定機能555は、罫線記入データに含まれる位置座標と罫線座標テーブル553の座標データを比較することにより、電子フォームを設計するために利用するツールを特定することができる。
【0090】
エリアIDは、図12(a)に示すような、罫線用帳票3上のフォーム特定部81や属性情報特定部86といったエリアを識別する情報であり、エリア座標データは各エリアの配置を示す罫線用帳票3の位置座標である。そして、コンテンツは、エリア座標データで示される各エリアの内容を表しており、これによれば、罫線用帳票3におけるエリアID「RF00」のエリアはフォーム特定部の上段「0」、エリアID「RF01」のエリアはフォーム特定部の上段「1」を示す。具体的に、設計サーバ5のフォーム特定機能554は、罫線記入データに含まれる位置座標とエリア座標データを比較することにより、利用者が記入したフォームIDの番号を特定することができる。なお、フォーム特定部81は上段が百の位、中段が十の位、下段が一の位の数字をそれぞれ表しており、利用者はフォームIDに該当する数字のチェックボックスに電子ペン10でチェックマークを記入するものとする。例えばフォームIDが「567」の場合、利用者は、上段の「5」、中段の「6」、下段の「7」にそれぞれチェックマークを記入する。
【0091】
取得情報記憶機能557は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、フォーム特定機能554が取得したフォームIDをキーとして、ツール特定機能555が取得したツールID及び罫線情報取得機能553が取得した罫線情報を取得情報DB52に記憶する機能である。ここで、取得情報DB52について説明する。取得情報DB52は、フォームID、ツールID及び罫線情報から構成されており、フォームIDをキーとしてツールID及び罫線情報を記憶している。
【0092】
属性記入データ取得機能558は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、利用者が属性用帳票4の属性情報記入部92に記入した属性情報と、フォーム特定部91に記入したフォーム情報とを属性記入データとして取得する機能である。
【0093】
属性情報取得機能560は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、利用者が属性用帳票4の属性情報記入部92に記入した属性記入データ及び属性座標テーブル559に基づいて、利用者が設計する電子フォームの属性情報を取得する機能である。
【0094】
ここで、属性座標テーブル559について説明する。属性座標テーブル559は、エリアID、エリア座標データ及びコンテンツから構成されている。エリアIDは、図12(b)に示すような、属性用帳票4上のフォーム特定部91や属性情報記入部92といったエリアを識別する情報であり、エリア座標データは各エリアの配置を示す属性用帳票4の位置座標である。具体的に、設計サーバ5のフォーム特定機能554は、属性記入データに含まれる位置座標とエリア座標データを比較することにより、利用者が記入したフォームIDの番号を特定することができる。また、属性情報取得機能560は、属性記入データに含まれる位置座標とエリア座標データを比較することにより、利用者が記入した属性情報を取得することができる。
【0095】
取得情報抽出機能561は、フォーム特定機能554が属性記入データから取得したフォームIDに基づいて、取得情報DB52からツールID及び罫線情報を取得する機能である。
【0096】
部品情報抽出機能562は、取得情報抽出機能561が抽出したツール情報及び属性情報取得機能560が取得した属性情報に基づいて、部品情報DB53から部品情報を取得する機能である。ここで、部品情報DB53について説明する。部品情報DB53は、ツールID、項目名及び部品情報から構成されており、ツールIDに基づいて電子フォームを構成する項目毎に当該電子フォームを設計するための汎用的な部品に関する情報を記憶している。
【0097】
変換プログラム抽出機能563は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、取得情報抽出機能561が抽出したツールIDに基づいてツールDB51から該当する変換プログラムを抽出するプログラムである。ここで、ツールDB51について説明する。ツールDB51は、ツールID及び変換プログラムから構成されている。ツールIDはツールの識別情報であり、変換プログラムはツールIDが示すツールの定義に基づいて罫線情報を電子フォームの設計のために必要なデータに変換するプログラムである。
【0098】
フォーム設計機能564は、フォーム設計プログラム551を実行することにより、属性情報取得機能560が取得した属性情報と、取得情報抽出機能561が抽出した罫線情報と、部品情報抽出機能562が抽出した部品情報と、変換プログラム抽出機能563が抽出した変換プログラムに基づいて、該当するツールを利用することにより、電子フォームを設計する機能である。
【0099】
なお、属性情報と罫線情報を関連付ける手法は、罫線情報に含まれる属性特定情報と属性情報に含まれる属性特定情報を比較することで行われる。具体的に、図12(a)のような罫線用帳票3の罫線記入部72において利用者が四角形82を記入した後に属性情報特定部86の氏名欄チェックボックス84にチェックマークを記入したとする。このとき、罫線情報は、「四角形82は氏名欄である」という情報を有している。一方、図12(b)のような属性用帳票4の属性情報記入部92において利用者が項目名「氏名欄」に対応する設定値として「カナ15文字」にチェックマークを記入したとする。このとき、属性情報は、「氏名欄はカナ15文字である」という情報を有している。この場合、設計サーバ5は、罫線記入データ及び属性記入データから上記の情報を取得し、四角形82をカナ15文字の氏名欄として設計する。
(ii)フォーム設計処理
次に、上記の電子フォーム設計システム100により実行されるフォーム設計処理について説明する。図15は、フォーム設計処理のフローチャートである。
【0100】
まず、利用者は、クライアントの要求に基づき、適切な罫線用帳票3を選択し、電子フォームのデザインを罫線情報記入部72へ記入する。具体的に利用者は、図12(a)に示すような罫線用帳票3の罫線情報記入部72において四角形82を記入する。さらに、当該四角形82を氏名欄にしようと考えた場合は属性情報特定部86の氏名欄チェックボックス84にチェックマークを記入する。同様の要領で、利用者は電子ペン10を使用して罫線用帳票3の罫線情報記入部72及び属性情報特定部86へ記入を行う。さらに、利用者は、フォーム特定部81において設計する電子フォームのフォームIDに対応するチェックマークをチェックボックスにに記入する。そして、罫線用帳票3上の送信指示部にチェックマークを記入することにより、電子ペン10は設計サーバ5へ記入データを送信する。
【0101】
設計サーバ5は、端末装置25を介して電子ペン10から記入データを罫線記入データとして取得する(ステップS11)。そして、設計サーバ5は、取得した罫線記入データと罫線座標テーブル553に基づいて、利用者がフォーム特定部81へ記入した電子フォームのフォームID及びツールIDを取得する(ステップS12、S13)。さらに、設計サーバ5は、取得した罫線記入データと罫線座標テーブル553に基づいて、利用者が罫線情報記入部72へ記入した電子フォームのデザイン及び属性情報特定部86に記入した属性情報を罫線情報として取得する(ステップS14)。そして、設計サーバ5は、ステップS12で取得したフォームIDをキーとして、ステップS13及びS14で取得したツールID及び罫線情報を取得情報DB52へ記憶する(ステップS15)。
【0102】
一方、利用者は、クライアントの要求に基づき、電子フォームを構成する項目の属性情報を属性用帳票4の属性情報記入部92へ記入する。具体的に利用者は、図12(b)に示すような属性用帳票4の属性情報記入部92において、画面サイズは「A4」、文字サイズは「9」、文字スタイルは「MS明朝」、文字色は「黒」というように、クライアントの要求に基づき所定の設定値にチェックマークを記入する。さらに、利用者は、フォーム特定部91において設計する電子フォームのフォームIDに対応するチェックボックスにチェックマークを記入する。そして、罫線用帳票3上の送信指示部にチェックマークを記入することにより、電子ペン10は設計サーバ5へ記入データを送信する。
【0103】
設計サーバ5は、端末装置25を介して電子ペン10から記入データを属性記入データとして取得する(ステップS16)。そして、設計サーバ5は、取得した属性記入データと属性座標テーブル559に基づいて、利用者がフォーム特定部91へ記入した電子フォームのフォームIDを取得する(ステップS17)。さらに、設計サーバ5は、取得した属性記入データと属性座標テーブル559に基づいて、利用者が属性情報記入部92へ記入した電子フォームの属性情報を取得する(ステップS18)。
【0104】
次に、設計サーバ5は、ステップS17で取得したフォームIDに基づいて取得情報DB52から罫線情報及びツールIDを抽出する(ステップS19)。そして、設計サーバ5は、抽出したツールID及びステップS18で取得した属性情報に基づいて部品情報DB53から部品情報を抽出する(ステップS20)。さらに、設計サーバ5は、抽出したツールIDに基づいてツールDB51から変換プログラムを抽出する(ステップS21)。そして、設計サーバ5は、取得又は抽出した罫線情報、属性情報、部品情報及び変換プログラムに基づき、該当するツールを利用することにより、電子フォームの設計を行う(ステップS22)。こうして、フォーム設計処理は完了する。
【0105】
これによれば、利用者が電子フォームのデザインや項目に関する情報を記入する際に、罫線用帳票3又は属性用帳票4を使用することで、設計サーバが自動で適切な変換プログラムにより罫線情報や属性情報を変換し、適切なツールを利用して迅速に電子フォームの設計をすることができる。よって、本実施形態電子フォーム設計システム100によれば、電子フォームを設計するための情報を容易に取得し、当該情報に基づいて電子フォームを自動で設計することで、設計の迅速化とコストの低廉化を図ることができる。また、PC操作が苦手な利用者であっても、帳票とペンを利用して手書きでラフ原稿を作成するだけで、自動的に電子データ化され容易に電子フォームを設計することができる。さらに、従来の端末上においてのみ行われる電子フォームの設計と比較して、帳票という紙媒体をクライアントとの打合せ中などに使用することで、利用者及びクライアントは全体を把握しやすいというメリットもある。
【0106】
[変形例]
上記の第2実施形態では、罫線用帳票3の罫線情報記入部72に罫線を記入した後、当該罫線に関連する属性情報を属性情報特定部86の該当するチェックボックスにチェックマークを記入することで、罫線情報と属性情報を関連付けていた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、罫線用帳票3及び属性用帳票4にそれぞれ関連番号を記入することで罫線情報と属性情報を関連付けることとしてもよい。この場合、具体的には、図12(a)のような罫線用帳票3の罫線情報記入部72に記入した四角形82の中に関連番号「1」を電子ペン10で記入し、図12(b)のような属性用帳票4の属性情報記入部92における項目名「氏名欄」の中に関連番号「1」を電子ペン10で記入する。これによれば、設計サーバ5は、図15のステップS22において電子フォームを設計する際に、罫線情報及び属性情報のそれぞれに含まれる関連番号を文字認識し、当該関連番号に基づいて電子フォームを設計する。具体的に、罫線記入データ及び属性記入データから関連番号「1」を文字認識した設計サーバ5は、図12(a)に記入された四角形82と図12(b)の項目名「氏名」を関連付けて、四角形82を氏名欄として設計する。なお、関連付けのために罫線情報記入部72及び属性情報記入部92に記入され、文字認識されるものは番号に限定されるものではなく、○や×といった記号等でも構わない。
【0107】
これによれば、上記の第2実施形態と異なり、罫線情報と属性情報の関連付けは時系列によらず文字認識に基づいて行われている。よって、利用者は、四角形等の罫線を全て記入した後に属性情報を任意に設定することができる。つまり、本発明において罫線情報と属性情報の関連付けは、利用者の設計手法に合わせて柔軟且つ的確に行うことができる。
【0108】
また、上記の実施形態では、電子フォームの設計に利用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが罫線用帳票3に予め印刷されており、複数のツールに対応する複数の罫線用帳票3が存在することとしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば第1実施形態において、図8(a)に示すように、破線で囲まれたツール特定部71を罫線用帳票3に設けることとしてもよい。この場合、座標テーブル505は、ツールIDに対応付けてツール特定部71の座標データを記憶している。具体的に、座標テーブル505は、ツールAのツールIDに対応付けてツール特定部71aの位置座標を、ツールBのツールIDに対応付けてツール特定部71bの位置座標を、ツールCのツールIDに対応付けてツール特定部71cの位置座標を記憶している。そして、設計サーバ5のツール特定機能504は、データ取得機能502が取得した記入データと座標テーブル505に基づきツールIDを取得することで、ツールを特定する。これによれば、ツールに関わらず罫線用帳票3に印刷されたドットパターンは全て同一のものとなる。よって、電子フォームを設計するための情報を記入した後、自由にツールを選択することができるため設計の幅が広がる。また、印刷するドットパターンの節約をすることができ、コストの低廉化を図ることができる。
【0109】
また、上記の実施形態では、電子ペン10により罫線用帳票3又は属性用帳票4へ記入することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクを抜いた電子ペン10により記入せず、なぞることとしてもよい。これによれば、属性用帳票4等を何度も再利用することが可能となり、経済的である。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電子フォームを設計するための情報を容易に取得し、当該情報に基づいて電子フォームを自動で設計することで、設計の迅速化とコストの低廉化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。
【図3】専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例を示す。
【図5】専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図6】電子ペン用帳票の例を示す。
【図7】本発明の第1実施形態における電子フォーム設計システムの概略構成を示す図である。
【図8】罫線用帳票の例を示す。
【図9】図7に示す電子フォーム設計システムに含まれる設計サーバの機能ブロック図である。
【図10】本第1実施形態による罫線設計処理のフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態における電子フォーム設計システムの概略構成を示す図である。
【図12】罫線用帳票及び属性用帳票の例を示す。
【図13】図11に示す電子フォーム設計システムに含まれる設計サーバの機能ブロック図である。
【図14】本第2実施形態における罫線座標テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。
【図15】本第2実施形態によるフォーム設計処理のフローチャートである。
【符号の説明】
2 ネットワーク
3 罫線用帳票
4 属性用帳票
5 設計サーバ
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 データ通信ユニット
14 バッテリー
25 端末装置
26 問い合わせサーバ
27 サービスサーバ
100電子フォーム 設計システム

Claims (7)

  1. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、
    電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷されており、罫線記入を補助するための方眼が前記電子ペンによっては読み取り不能な状態で印刷された、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備えた罫線用帳票と、を使用する設計システムにおいて、
    前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段と、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段と、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールに関する情報を特定するツール情報特定手段と、
    前記ツール情報及び前記罫線情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段と、
    を備えることを特徴とする電子フォーム設計システム。
  2. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、
    電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷されており、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備えた罫線用帳票と、を使用する設計システムにおいて、
    前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段と、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールに関する情報を特定するツール情報特定手段と、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段と、
    前記ツール情報及び前記罫線情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段と、
    を備えることを特徴とする電子フォーム設計システム。
  3. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、
    電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷され、前記電子フォームの識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備える罫線用帳票と、
    前記電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、前記電子フォーム識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する項目の属性に関する情報を特定するための記入が行われる属性情報記入部を備える属性用帳票と、を使用する設計システムにおいて、
    前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段と、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記識別情報記入部に記入された前記電子フォームの識別情報を取得する第1識別情報取得手段と、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段と、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールの情報を特定するツール情報特定手段と、
    前記第1識別情報取得手段が取得した前記識別情報に対応付けて、前記罫線情報及び前記ツール情報を記憶する記憶手段と、
    前記属性用帳票に記入された属性記入データを取得する属性記入データ取得手段と、
    前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記電子フォームの識別情報を取得する第2識別情報取得手段と、
    前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記属性情報記入部に記入された前記属性情報を取得する属性情報取得手段と、
    前記第2識別情報取得手段が取得した識別情報に基づいて、前記記憶手段から前記罫線情報及び前記ツール情報を抽出する情報抽出手段と、
    前記属性情報、前記罫線情報及び前記ツール情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段と、
    を備えることを特徴とする電子フォーム設計システム。
  4. 前記ツール毎に前記項目に対応付けて、前記電子フォームを設計するための部品情報を記憶する部品情報記憶手段と、
    前記属性情報取得手段が取得した前記属性情報に基づいて、前記部品情報記憶手段から前記部品情報を抽出する部品情報抽出手段と、をさらに備え、
    前記電子フォーム設計手段は、前記属性情報、前記罫線情報、前記ツール情報及び前記部品情報に基づいて前記電子フォームを設計することを特徴とする請求項に記載の電子フォーム設計システム。
  5. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、
    電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷されており、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備えた罫線用帳票と、を使用する電子フォーム設計システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
    前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールに関する情報を特定するツール情報特定手段、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段、
    前記ツール情報及び前記罫線情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  6. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと、
    電子フォームの設計に使用するツール毎に割り当てられた異なるドットパターンが前記電子ペンにより認識可能に印刷され、前記電子フォームの識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する罫線に関する情報を記入するための罫線情報記入部を備える罫線用帳票と、
    前記電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、前記電子フォーム識別情報を記入するための識別情報記入部と、前記電子フォームを構成する項目の属性に関する情報を特定するための記入が行われる属性情報記入部を備える属性用帳票と、を使用する電子フォーム設計システムを構成するコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
    前記罫線用帳票に記入された罫線記入データを取得する罫線記入データ取得手段、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記識別情報記入部に記入された前記電子フォームの識別情報を取得する第1識別情報取得手段、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記罫線情報記入部に記入された前記罫線情報を取得する罫線情報取得手段、
    前記罫線記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記ツールの情報を特定するツール情報特定手段、
    前記第1識別情報取得手段が取得した前記識別情報に対応付けて、前記罫線情報及び前記ツール情報を記憶する記憶手段、
    前記属性用帳票に記入された属性記入データを取得する属性記入データ取得手段、
    前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記電子フォームの識別情報を取得する第2識別情報取得手段、
    前記属性記入データに含まれる前記ドットパターン上の位置座標に基づいて、前記属性情報記入部に記入された前記属性情報を取得する属性情報取得手段、
    前記第2識別情報取得手段が取得した識別情報に基づいて、前記記憶手段から前記罫線情報及び前記ツール情報を抽出する情報抽出手段、
    前記属性情報、前記罫線情報及び前記ツール情報に基づいて前記電子フォームを設計する電子フォーム設計手段、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  7. 前記ツール毎に前記項目に対応付けて、前記電子フォームを設計するための部品情報を記憶する部品情報記憶手段、
    前記属性情報取得手段が取得した前記属性情報に基づいて、前記部品情報記憶手段から前記部品情報を抽出する部品情報抽出手段、としてさらに前記コンピュータを機能させ、
    前記電子フォーム設計手段は、前記属性情報、前記罫線情報、前記ツール情報及び前記部品情報に基づいて前記電子フォームを設計することを特徴とする請求項に記載のプログラム。
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