JP4359802B2 - 点火コイル装置の取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火プラグに高電圧を印加する点火コイル装置を内燃機関(以下、「内燃機関」をエンジンという)に取り付ける取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
点火プラグに高電圧を印加して火花を発生させ燃料に点火する従来の点火コイル装置において、所謂箱型のものは、コイルケースの外部に露出したコアに貫通孔を複数、例えば二箇所形成し、貫通孔に挿入したボルトでエンジン表面に設けた取付座にコアを締め付けることによりエンジンに点火コイル装置を取り付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一つの点火コイル装置当たりエンジン表面に2個の取付座を形成しコアの二箇所をボルト締めするので、部品点数および組み付け工数が増加する。したがって、製造コストが増加するという問題がある。
本発明の目的は、組み付けが容易で安価な点火コイル装置の取付構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1または5記載の点火コイル装置の取付構造によると、エンジンの表面と取付座の頂面との距離をL1、コイルケースに設けた肉厚部のエンジン側端面とコアの取付座側端面との距離をL2とすると、L1<L2である。したがって、取付座にコアをボルト締めすると、肉厚部がエンジン表面に押し付けられて固定される。この際肉厚部が縮むので、エンジン表面からコイルケースへの垂直抗力が高められる。したがって、一箇所だけで取付座にコアをボルト締めするときにボルトが回転する方向と同一方向に点火コイル装置に回転力が加わっても、エンジン表面と肉厚部との間に大きな摩擦力が働くので、点火コイル装置が回転することを防止する。
【0005】
また、肉厚部がエンジン表面に押し付けられているため、エンジンの振動が点火コイル装置に伝わることを低減する。したがって、ボルトの締め付け力の緩みを防止できる。さらに、点火コイル装置内の各部材のずれを防止できる。
また、一つの点火コイル装置当たり一箇所のボルト締めでエンジンに点火コイル装置を取り付けることができるので、部品点数および組み付け工数が減少し、組み付けが容易である。したがって、製造コストが低減する。
【0006】
本発明の請求項2記載の点火コイル装置の取付構造によると、肉厚部は樹脂製であるから、取付座にコアをボルト締めするときに樹脂製の肉厚部とエンジン表面との間で大きな摩擦力が働く。したがって、ボルト締めするときにボルトの回転方向と同一方向に点火コイル装置が回転することを防止できる。
【0007】
本発明の請求項3記載の点火コイル装置の取付構造によると、肉厚部はエンジン側端部に弾性部材を有しているので、取付座にコアをボルト締めするときにエンジン表面と弾性部材との間で大きな摩擦力が働く。したがって、ボルト締めするときにボルトの回転方向と同一方向に点火コイル装置が回転することを防止できる。さらに、エンジンの振動または車両走行時の振動が肉厚部の弾性部材で低減されるので、ボルトの締め付け力が緩むことを防止するとともに、点火コイル装置内の部材のがたつきを防止できる。
本発明の請求項4記載の点火コイル装置の取付構造によると、ボルトでコアを締め付ける位置は高圧タワーの近傍である。高圧タワーに結合したハイテンションコードの振動が点火コイル装置に伝わっても、高圧タワーの近傍でコアがボルト締めされているので、点火コイル装置に加わる振動を低減できる。
【0008】
本発明の請求項6記載の点火コイル装置の取付構造によると、高圧タワーの軸線とボルトの軸線とは直交している。つまり、高圧タワーはエンジン表面に沿って延びている。したがって、点火コイル装置がエンジン表面から突出する高さを低くできる。
本発明の請求項7記載の点火コイル装置の取付構造によると、エンジンは、肉厚部を係止しボルト締めするときにボルトの回転方向と同一方向に点火コイル装置が回転することを規制する回転規制突部を有している。したがって、ボルト締めするときに点火コイル装置が回転することを確実に防止する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例による点火コイル装置の取付構造を図1に示す。点火コイル装置10は閉磁路型であり、エンジンヘッドカバー1に取り付けられている。エンジンヘッドカバー1にエンジンヘッドカバー1から突出する柱状の取付座2が形成されている。エンジンヘッドカバー1の取付座2から離れた位置に、円弧状の回転規制突部3が形成されている。
【0020】
樹脂製のコイルケース11にコイル部20、環状ロ字状のコア21の一部およびイグナイタ22が収容されている。コイル部20は一次コイルおよび二次コイルを有している。一次コイルはコイルケース11内のコア21に巻回され、その外周にさらに二次コイルが巻回されている。二次コイルの高圧側は、高圧タワー12内の高圧ターミナルと電気的に接続している。高圧ターミナルは図示しないハイテンションコードと電気的に接続し、図示しない点火プラグに高電圧を印加する。
【0021】
コイルケース11外に露出しているコア21の高圧タワー12近傍に、一箇所貫通孔が形成されている。取付部材としてのボルト40は、この貫通孔に挿入され、取付座2にコア21を締め付けている。ボルト40の軸線と高圧タワー12の軸線とは直交している。
【0022】
イグナイタ22はコネクタ13のターミナルおよび一次コイルと電気的に接続している。イグナイタ22は、半導体スイッチング素子としてのパワートランジスタの他に、一次コイル電流値の制御回路等を含んでいる。イグナイタ22が一次コイルに印加する電圧をスイッチングすることにより、二次コイルに高電圧が発生する。
【0023】
コイルケース11は肉厚部としてのケース突部30を有している。ケース突部30は、コイルケース11と樹脂で一体成形されている突部本体31と、突部本体31のエンジン側端部に嵌合している弾性部材としてのゴムキャップ32を有している。
【0024】
エンジンヘッドカバー1の表面1aと取付座2の頂面2aとの距離をL1、コア21の取付座側端面21aとケース突部30のエンジンヘッドカバー側端面、つまりゴムキャップ32のエンジンヘッドカバー側端面32aとの距離をL2とすると、エンジンヘッドカバー1に点火コイル装置10を取り付ける前の状態で、L1<L2である。
【0025】
ボルト40で取付座2にコア21を締め付けると、L1<L2であるからゴムキャップ32は大きな力でエンジンヘッドカバー1の表面1aに押し付けられる。したがって、ボルト40を締め付けるときにボルト40が回転する方向と同一方向に点火コイル装置10に回転力が加わっても、ゴムキャップ32とエンジンヘッドカバー1との間に大きな摩擦力が働く。さらに、ボルト40の締め付けにより点火コイル装置10が回転しようとすると、ケース突部30が回転規制突部3に係止される。
【0026】
このような第1実施例の点火コイル装置10の取付構造により、ボルト40で取付座2にコア21を締め付ける箇所が一箇所でも点火コイル装置10が回転することを防止できる。また、エンジンヘッドカバー1とゴムキャップ32が接触しているので、エンジン振動または車両走行中の振動が点火コイル装置10に伝わることを低減する。さらに、ボルト40によるコア21の締め付け箇所が高圧タワー12の近傍であるから、高圧タワーに結合したハイテンションコードが振動しても、この振動が点火コイル装置10に加わることを低減する。したがって、ボルト40の締め付け力の緩みを防止する。さらに、点火コイル装置10内の各部材のずれを防止できる。
また、高圧タワー12の軸線がボルト40の軸線と直交しているので、点火コイル装置10がエンジンヘッドカバー1上に突出する高さを低くできる。
【0027】
(第2実施例)
本発明の第2実施例を図2に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
第2実施例のケース突部33はゴムキャップを持たず、コイルケース11と樹脂で一体成形されている。ボルト40によるコア23の締め付け箇所はコイル部20を挟んで高圧タワー12の反対側である。
【0028】
エンジンヘッドカバー1の表面1aと取付座2の頂面2aとの距離をL1、コア23の取付座側端面23aとケース突部33のエンジンヘッドカバー側端面33aとの距離をL2とすると、エンジンヘッドカバー1に点火コイル装置50を取り付ける前の状態で、L1<L2である。L2はL1に対し、わずかに(1mm程度またはそれ以下)大きい。
【0029】
ケース突部33がエンジンヘッドカバー側端部を覆うゴムキャップを持たなくても、L1とL2の関係を調整することにより、ボルト40で取付座2にコア23を締め付けると、ケース突部33とエンジンヘッドカバー1との間に大きな摩擦力が働く。さらに、ボルト40の締め付けによりボルト40の回転方向と同一方向に点火コイル装置50が回転しようとすると、ケース突部33が回転規制突部3に係止される。
【0030】
以上説明した第1実施例および第2実施例では、肉厚部としてのケース突部がボルト40の締め付けにより縮むことで垂直抗力が高められてエンジンヘッドカバー1との間で摩擦力が働き、回転規制突部3がケース突部を係止することにより、ボルト40で取付座2にコアを締め付ける箇所が一箇所であっても、点火コイル装置が回転することを防止できる。
【0031】
また上記複数の実施例では、エンジンヘッドカバー1に回転規制突部3を形成してケース突部を係止した。これに対し、エンジンヘッドカバー1に回転規制突部を形成せず、ケース突部とエンジンヘッドカバー1との摩擦力だけで、ボルト40を締め付けるときの点火コイル装置の回転を防止することも可能である。
また、コイルケースは樹脂製であるが、非磁性材であれば樹脂以外の材料でコイルケースを形成してもよい。このとき、エンジンヘッドカバー1と接触するケース突部は、例えば金属でもよい。
【0032】
また、回転規制突部は、ボルト40の締め付けによりボルト40が回転する方向と同一方向に点火コイル装置が回転しようとするときにケース突部を係止するのであれば、円弧状に限らず、どのような形状でもよい。
また、弾性部材の材質としては、ゴム、プラスティック、布、紙、発泡スチロール、スポンジ等が考えられる。
【0033】
(第1参考例、第2参考例)
本発明の第1参考例を図3に、第2参考例を図4に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
第1参考例の点火コイル装置60のコイルケース61は、第1実施例のコイルケース11からケース突部30を除去したものである。コア65は、2個のコ字状の磁性部材66、67から構成されている。両磁性部材は、結合部において、一方が厚み方向中央部に凹部を有し、他方が厚み方向中央部に凸部を有している。この凹部と凸部が嵌合し重なり合うことにより、全体として環状ロ字状のコア65が構成されている。2箇所の結合部のうち、一箇所はコイルケース61内で接着されている。他の一箇所はコイルケース61の外に位置している。コイルケース61の外に位置している磁性部材66、67の結合部にそれぞれ貫通孔66a、67aが形成されており、磁性部材66、67の凸部と凹部とを嵌合することにより、ボルト40を挿入する貫通孔68が形成されている。
【0034】
ボルト40を貫通孔68に挿入し取付座2にボルト40でコア65を締め付けることにより、磁性部材66、67の重なり部が取付座2に押し付けられ、点火コイル装置60がエンジンヘッドカバー1に取り付けられる。
コア65を構成する磁性部材66、67の重ね部のうち一箇所をボルト40で取付座2に押し付けて固定することにより、エンジンの振動または車両走行時の振動が点火コイル装置60に伝わっても、磁性部材66、67の重ね部、ならびにコイルケース内の磁性部材66、67の結合部の緩みを防止できる。
【0035】
第2参考例では、磁性部材72、73の重ね部における厚みは他の部位のほぼ半分になっている。両磁性部材の重ね部が嵌合し重なり合うことにより、全体として環状ロ字状のコア71が構成されている。磁性部材72、73の結合部に貫通孔72a、73aが形成されており、磁性部材72、73の結合を重ねることにより、ボルト40を挿入する貫通孔74が形成されている。
第1参考例および第2参考例では、取付部材として、ボルト40に代えてかしめピン等を用いても良い。
【0036】
(第3参考例、第4参考例)
本発明の第3参考例を図5に、第4参考例を図6に示す。両実施例は、取付座2以外にエンジンヘッドカバー1に設けた突部に点火下コイル装置を押し付けることにより、2点で点火コイル装置を支持している例である。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
【0037】
第3参考例では、エンジンヘッドカバー1は、取付座2に加え、点火コイル装置80側に突出する凸部4を有している。コア21の凸部4に支持される位置に弾性部材としてのゴム材81が装着されている。ボルト40でコア21を取付座2に締め付けることにより、ゴム材81はコア21が取付座2に押し付けられる方向で凸部4の段部4aに押し付けられている。また、ボルト40を締め付けるときに点火コイル装置80に回転力が加わっても、ゴム材81を装着したコア21が回転方向で段部4bに係止されるので、点火コイル装置80が回転することを防止する。
【0038】
凸部4とコア21との間にゴム材81が挟持されているので、エンジンの振動や、車両走行時の振動が点火コイル装置80に加わっても、取付座2を支点として点火コイル装置80が振動することを防止する。これにより、ボルト40による締め付け箇所の緩みを防止できる。
【0039】
第4参考例では、エンジンヘッドカバー1は、取付座2に加え、点火コイル装置80側に突出する凸部5を有している。凸部5に弾性部材としてのゴムキャップ82が被せられている。ボルト40でコア21を取付座2に締め付けることにより、コア21はゴムキャップ82に押し付けられている。したがって、エンジンの振動や、車両走行時の振動が点火コイル装置80に加わっても、取付座2を支点として点火コイル装置80が振動することを防止する。これにより、ボルト40による締め付け箇所の緩みを防止できる。
また、ボルト40を締め付けるときに点火コイル装置80に回転力が加わっても、ゴムキャップ82とコア21との間に大きな摩擦力が働くので、点火コイル装置80が回転することを防止する。
【0040】
(第5参考例、第6参考例、第7参考例)
本発明の第5参考例を図7に、第6参考例を図8に、第7参考例を図9に示す。第5参考例、第6参考例および第7参考例は、点火コイル装置とエンジンヘッドカバー1との間に弾性部材を挟持した例である。第4参考例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
【0041】
第5参考例では、点火コイル装置80のコイルケース61とエンジンヘッドカバー1との間に弾性部材85が挟持されている。弾性部材85は、ゴムシート、布、プラスティック、発泡スチロールまたはスポンジ等の弾性部材本体86と、弾性部材本体86の少なくともエンジンヘッドカバー1側およびコイルケース61側の一方に塗布した接着剤87とを有している。
【0042】
ボルト40でコア21を取付座2に締め付けることにより、弾性部材85は縮みコイルケース61を支持する。したがって、エンジンの振動や、車両走行時の振動が点火コイル装置80に加わっても、取付座2を支点として点火コイル装置80が振動することを防止する。これにより、ボルト40による締め付け箇所の緩みを防止できる。
また、ボルト40を締め付けるときに点火コイル装置80に回転力が加わっても、コイルケース61およびエンジンヘッドカバー1と弾性部材85との間に大きな抵抗力が働くので、点火コイル装置80が回転することを防止する。
【0043】
第6参考例における点火コイル装置90の取付構造は、第5参考例において、ボルト40の締め付け箇所と、弾性部材85の位置を入れ替えた例である。
第7参考例では、U字状の受け部を有する弾性部材としてのゴム材91がコネクタ13とエンジンヘッドカバー1との間に挟持されている。
第5、第6および第7参考例の弾性部材として、スプリングを用いても良い。
【0044】
(第8参考例、第9参考例)
本発明の第8参考例を図10に、第9参考例を図11に示す。第8参考例および第9参考例は、取付座から離れた位置で点火コイル装置を一方向に付勢する付勢部材を設けた例である。
第8参考例において、付勢部材としての板ばね95は一端をボルト40とコア21との間に挟持され、取付座2から離れた位置でコイルケース61をエンジンヘッドカバー1に向けて付勢している。
【0045】
第9参考例において、付勢部材としての板ばね96は一端を取付座2とコア21との間に挟持され、取付座2から離れた位置でコイルケース61をエンジンヘッドカバー1から離れる方向に付勢している。
両実施例とも、コア21を一箇所で取付座2に固定し、取付座2から離れた位置で板ばねがコイルケース61を一方向に付勢しているので、エンジンの振動や車両走行時の振動が点火コイル装置80に加わっても、取付座2を支点として点火コイル装置80が振動することを防止する。したがって、ボルト40により締め付け箇所が緩むことを防止できる。
【0046】
(第10参考例、第11参考例、第12参考例、第13参考例)
本発明の第10参考例を図12に、第11参考例を図13に、第12参考例を図14に、第13参考例を図15に示す。各実施例は、ボルト40による締め付け箇所において、コアとエンジンヘッドカバーの取付座とが嵌合し、点火コイル装置の回転を防止している例である。
【0047】
第10参考例では、点火コイル装置100の接触部としてのコア101の取付座2側に、ボルト40を挿入する貫通孔102の周囲に四角形状の凹部103が形成されている。接触部としての取付座2のコア101側に四角形状の凸部2bが形成されている。ボルト40でコア101を取付座2に締め付けた状態で、凹部103は凸部2bに嵌合している。点火コイル装置100に回転力が加わっても、多角形状の凸部2bに凸部2bと形状の一致する凹部103が嵌合しているので、点火コイル装置100が回転することを防止する。
【0048】
第11参考例では、コア101の取付座2側において、ボルト40を挿入する貫通孔102の周囲に六角形状の凹部104が形成されている。取付座2のコア101側に六角形状の凸部2cが形成されている。ボルト40でコア101を取付座2に締め付けた状態で、凹部104は凸部2cに嵌合している。したがって、点火コイル装置100に回転力が加わっても、点火コイル装置100が回転することを防止する。
【0049】
第12参考例では、接触部としての取付座6の頂部にほぼ平行な辺を有する凹部7が形成されている。また、点火コイル装置110の接触部としてのコア111は、ボルト40による締め付け箇所に、凹部7に嵌合するほぼ平行な辺を有する張出部112を形成している。ボルト40でコア111を取付座6に締め付けた状態で、張出部112は凹部7に嵌合している。したがって、点火コイル装置110に回転力が加わっても、点火コイル装置110が回転することを防止する。
【0050】
第13参考例では、エンジンヘッドカバー1に段差が形成されており、接触部および取付座としての段差の上段8に四角形状の凸部1bが形成されている。ボルト40でコア101をエンジンヘッドカバー1の上段8に締め付けた状態で、凹部103は凸部1bに嵌合している。したがって、点火コイル装置100に回転力が加わっても、点火コイル装置100が回転することを防止する。
第13参考例のように、エンジンヘッドカバー1に段差がある場合、第1実施例に示す取付座2をエンジンヘッドカバー1に設ける必要はなく、エンジンヘッドカバー1の表面自体が取付座になっている。
【0051】
(第14参考例)
本発明の第14参考例を図16に示す。エンジンヘッドカバー1上に気筒数分の点火コイル装置120が直線上に配置されている。各点火コイル装置120のコア121は、隣接している点火コイル装置120側、つまり180度反対側にボルト40を挿入する貫通孔を有している。そして、隣接するコア121の重ね部の厚みは、他の部位のほぼ半分になっている。このように、隣接するコア121を重ね、1個のボルト40で重ね部を取付座2に締め付けることにより、点火コイル装置120の数をn個とすると、両端に位置し、他の点火コイル装置120のコア121と重なっていない点火コイル装置120のコア121をエンジンヘッドカバー1に締め付ける2個のボルト40を含め、(n+1)個のボルト40でn個の点火コイル装置を取り付けることができる。したがって、ボルト40の個数が低減し、ボルト40の締め付け工数が低減する。
なお、第1実施例及び第2実施例と、第1参考例から第14参考例を組み合わせて実施しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の第1実施例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC方向矢視図である。
【図2】 (A)は本発明の第2実施例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC方向矢視図である。
【図3】 (A)は本発明の第1参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC−C線断面図である。
【図4】 (A)は本発明の第2参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC−C線断面図である。
【図5】 (A)は本発明の第3参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC方向矢視図である。
【図6】 (A)は本発明の第4参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC方向矢視図である。
【図7】 (A)は本発明の第5参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC方向矢視図である。
【図8】 (A)は本発明の第6参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC方向矢視図である。
【図9】 (A)は本発明の第7参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図であり、(C)は(A)のC方向矢視図である。
【図10】 (A)は本発明の第8参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【図11】 (A)は本発明の第9参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【図12】 (A)は本発明の第10参考例による点火コイル装置を示す平面図であり、(B)は点火コイル装置の取付構造を示す側面図である。
【図13】 (A)は本発明の第11参考例による点火コイル装置を示す平面図であり、(B)は点火コイル装置の取付構造を示す側面図である。
【図14】 (A)は本発明の第12参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【図15】 (A)は本発明の第13参考例による点火コイル装置を示す平面図であり、(B)は点火コイル装置の取付構造を示す側面図である。
【図16】 (A)は本発明の第14参考例による点火コイル装置の取付構造を示す平面図であり、(B)は(A)のB方向矢視図である。
【符号の説明】
1 エンジンヘッドカバー
1b 凸部
2、6 取付座
2a、2b 凸部
3 回転規制突部
4、5 凸部
7 凹部
10、50、60、70、80、90、100、110、120 点火コイル装置
11、61 コイルケース
12 高圧タワー
20 コイル部
21、23、65、71、101、111、121 コア
30、33 ケース突部(肉厚部)
31 突部本体
32 ゴムキャップ(弾性部材)
66、67、72、73 磁性部材
68、102 貫通孔
81、91 ゴム材(弾性部材)
82 ゴムキャップ(弾性部材)
85 弾性部材
87 接着剤
95、96 板ばね(付勢部材)
102 貫通孔
103、104 凹部
Claims (7)
- コアと、前記コアに巻回されている一次コイルおよび二次コイルと、前記コアの一部および前記両コイルを収容するコイルケースとを有する点火コイル装置を内燃機関に取り付ける取付構造であって、
前記コイルケースは内燃機関側に向けて突出する肉厚部を有し、
前記内燃機関は、前記内燃機関の表面に前記点火コイル装置を取り付ける取付座を有し、
前記内燃機関の表面と前記取付座の頂面との距離をL1、前記肉厚部の内燃機関側端面と前記コアの前記取付座側端面との距離をL2とすると、L1<L2であり、
前記コイルケースの外部に位置する前記コアにボルトを挿入する一つの貫通孔が形成されており、前記貫通孔に挿入した前記ボルトで前記コアを前記取付座に締め付けることで前記肉厚部が縮むことを特徴とする点火コイル装置の取付構造。 - 前記肉厚部は樹脂製であることを特徴とする請求項1記載の点火コイル装置の取付構造。
- 前記肉厚部は内燃機関側端部に弾性部材を有していることを特徴とする請求項1記載の点火コイル装置の取付構造。
- 前記点火コイル装置は前記二次コイルの高圧側と電気的に接続している高圧ターミナルを収容する高圧タワーを有し、前記ボルトによる前記コアの締め付け箇所は前記高圧タワーの近傍に位置していることを特徴とする請求項1、2または3記載の点火コイル装置の取付構造。
- 前記点火コイル装置は前記二次コイルの高圧側と電気的に接続している高圧ターミナルを収容する高圧タワーを有し、前記ボルトによる前記コアの締め付け箇所は前記両コイルを挟み前記高圧タワーの反対側に位置していることを特徴とする請求項1、2または3記載の点火コイル装置の取付構造。
- 前記高圧タワーの軸線と前記ボルトの軸線とは直交していることを特徴とする請求項4または5記載の点火コイル装置の取付構造。
- 前記内燃機関は、前記肉厚部を係止し前記ボルトを締め付けるときに前記ボルトが回転する方向と同一方向に前記点火コイル装置が回転することを規制する回転規制突部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の点火コイル装置の取付構造。
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