JPH09246073A - 内燃機関の点火コイル装置 - Google Patents

内燃機関の点火コイル装置

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JPH09246073A
JPH09246073A JP8070883A JP7088396A JPH09246073A JP H09246073 A JPH09246073 A JP H09246073A JP 8070883 A JP8070883 A JP 8070883A JP 7088396 A JP7088396 A JP 7088396A JP H09246073 A JPH09246073 A JP H09246073A
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JP
Japan
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bobbin
secondary coil
coil
ignition
coil device
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Application number
JP8070883A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Murata
紀行 村田
Harumi Aoki
治美 青木
Akira Kanazawa
朗 金澤
Akira Nakatsuka
章 中塚
Toshiji Saito
利治 斉藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 点火コイル装置の直径を小さく保持したまま
で二次コイルに高電圧を発生させる点火コイル装置を提
供すること。 【解決手段】大径部と小径部とからなる第1のボビン1
Aに巻かれた一次コイル1と、第1のボビンの小径部内
に挿入される大径部と第1のボビンの大径部に挿入され
る小径部とから成る第2のボビン2Aに巻かれた二次コ
イル2と、二次コイルに挿入された鉄芯3と、一次コイ
ルの外周部に配置されたシールドケース10と、二次コ
イルに接続された高圧接続用の端子板4と、二次コイ
ル、一次コイル、鉄芯及びシールドケースを収納する絶
縁筒11とからなり、小径部に巻く高圧出力側の二次コ
イルの巻数を多くして高電圧を発生するようにしたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の点火コ
イル装置、特にエンジン本体のプラグホール内に装着
し、点火プラグに直接高電圧を印加する内燃機関の点火
コイル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の自動車用エンジン等に使
用する内燃機関の点火コイル装置としては、図7及び図
8に示すようなものがあった。図7は従来の内燃機関の
点火コイル装置の構成を示す断面図、図8は図7に示す
従来の内燃機関の点火コイル装置の各構成部を分解して
示す分解斜視図である。
【0003】まず、図7及び図8を参照して、従来の内
燃機関用点火コイル装置の構成について説明する。図7
及び図8において、21は上部に平板部21Aが一体に
形成されている絶縁性の樹脂からなる円筒状のケース、
22は円筒状のボビン22Aに巻かれてケース21内に
挿入される一次コイル、23は円筒状のボビン23Aに
巻かれて一次コイル22のボビン22A内に挿入される
二次コイル、24は磁性材料からなり二次コイル23の
ボビン23Aに挿入して構成される鉄芯である。
【0004】また、25は鉄芯24の上端部及び下端部
に隣接して配置されバイアス磁界を発生させるために使
用されるマグネット、26は二次コイル23に接続され
二次コイル23のボビン23Aの下端に取付けられてい
る高圧端子、27は高圧端子26の孔に対して螺合する
ネジ28により高圧端子26に取付けられ二次コイル2
3から発生した高電圧を高圧端子26を介して点火プラ
グに伝送するコイル状のスプリング、29は磁性材料か
らなりスリット29Aが形成され鉄芯24とともに磁気
回路を構成する円筒状のシールドケース、30はゴム等
で構成された円筒状の絶縁筒である。
【0005】そこで、一次コイル22、二次コイル2
3、鉄芯24、マグネット25等を収納したケース21
をシールドケース29に収納するとともに絶縁筒30に
挿入して点火コイル装置を構成する。その後、一次コイ
ル22、二次コイル23、鉄芯24、マグネット25が
内部に収納されたケース21内に温度をかけながら絶縁
性樹脂を真空注入することにより、鉄芯24と一次コイ
ル22との間、一次コイル22と二次コイル23との
間、二次コイル23とシールドケース29との間に絶縁
性樹脂を充填し絶縁性を高めるようにしている。この絶
縁性樹脂は絶縁筒30内で硬化して、各構成素子の絶縁
性を安定に保持する。
【0006】また、32は内部に駆動回路及びパワート
ランジスタTr等のスイッチング素子などが収容され下
部がケース21の平板部21Aの上部に取付け固定され
るたイグナイタ部、32Aはイグナイタ部32に一体に
形成されイグナイタ部32に対し電源及びオン/オフの
信号を供給するコネクタ部、32Bはイグナイタ部32
に一体に形成されその孔32Cを通してネジを挿入する
ことによりイグナイタ部32をエンジンブロックの外面
に取付けられたシリンダヘッドにネジ止めするための取
付部である。
【0007】次に、同じく図7及び図8を参照して、上
記従来の内燃機関用点火コイル装置の各構成要素の組立
て、取付け及び動作について説明する。まず、上部に平
板部21Aが一体に形成されている絶縁性の樹脂からな
る円筒状のケース21内に円筒状のボビン22Aに巻か
れた一次コイル22が挿入される。そして、一次コイル
22のボビン22A内には円筒状のボビン23Aに巻か
れた二次コイルが挿入される。更に、二次コイル23の
ボビン23A内には磁性材料からなる鉄芯24が挿入さ
れる。
【0008】鉄芯24の上端部及び下端部に隣接してバ
イアス磁界発生用のマグネット25が配置され、二次コ
イル23のボビン23Aの下端には高圧端子26が取付
けられ二次コイル23に接続されてそこから発生した高
電圧を供給するようにしている。高圧端子26の孔に対
しネジ28によりスプリング27を結合して二次コイル
23から発生した高電圧をスプリング27を介して点火
プラグに伝送するよう構成する。
【0009】図7及び図8に示す点火コイル装置をエン
ジン本体のプラグホール内に挿入すると、ゴム製の絶縁
筒30の下部の開口部の中にエンジン本体に装着されて
いる点火プラグの接続部が入りスプリング27が点火プ
ラグの接続部に接触する。この状態でイグナイタ部32
の取付部32Bの孔32Cにネジを挿入してイグナイタ
部32をシリンダーヘッドにネジ止めする。
【0010】このように、点火コイル装置がエンジン本
体のプラグホール内に挿入された状態で、ケース21の
平板部21A上に取付けられたイグナイタ部32に取り
付けられているコネクタ部32Aを介し、イグナイタ部
32内に収容されている駆動回路及びパワートランジス
タTr等のスイッチング素子に対し電源及びオン/オフ
信号を供給して、パワートランジスタTrをオン/オフ
することにより、点火プラグに対し高い点火電圧を供給
する。
【0011】すなわち、イグナイタ部32内のスイッチ
ング素子がオフすると、パワートランジスタTrを介し
て一次コイル22に流れる電流が遮断され、二次コイル
23に高電圧が発生し、この高電圧が高圧端子26、ネ
ジ28、スプリング27を介して点火プラグに印加され
エンジンに供給される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の点火コイル装置においては、電圧を高くしようとす
る要望に対し、二次コイルに発生する電圧は一次コイル
に対する巻数に比例するため、二次コイルに発生する電
圧を上げるためには二次コイルの巻数を多くする必要が
あった。しかし、二次コイルの巻数を多くするためには
点火コイル装置の直径を大きくしなければならず、点火
コイル装置全体の直径が大きくなるという問題があっ
た。
【0013】その上、上記従来の点火コイル装置におい
ては、一次コイル及び二次コイルそれぞれのボビンの直
径は、上端から下端まで同一であり、このボビンにコイ
ルを均一に巻くようにしているため、二次コイルに発生
する電圧を高くするために二次コイルの巻数を多くする
と、点火コイル装置全体の直径が大きくなるという問題
があった。
【0014】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、点火コイル装置全体の直径を大きく
しないで二次コイルに発生する電圧を高くする内燃機関
の点火コイル装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による点火コイル
装置は、二次コイルのボビンとして大径部と小径部とか
らなるボビンを使用し、小径部に巻く高圧出力側の二次
コイルの巻数を多くして、一次コイルに対する二次コイ
ルの巻数を多くするようにしたものである。
【0016】本発明によれば、大径部と小径部とを有
し、小径部の巻数を多くして二次コイルの巻数を多くし
たことにより、二次コイルに発生する電圧が高い内燃機
関の点火コイル装置を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、大径部と小径部とからなる第1のボビンに巻かれた
一次コイル と、前記第1のボビンの小径部内に挿入さ
れる大径部と前記第1のボビンの大径部に挿入される小
径部とから成る第2のボビンに巻かれた二次コイルと、
前記二次コイルに挿入された鉄芯と、前記一次コイルの
外周部に配置されたシールドケースと、前記二次コイル
に接続された高圧接続用の端子板と、前記二次コイル、
一次コイル、鉄芯及びシールドケースを収納する絶縁筒
と、前記絶縁筒内に注入された絶縁材料とからなり、前
記絶縁筒の開口端に挿入された点火プラグの接続部を前
記端子板に接触させるようにしたものであり、プラグホ
ール内に挿入することができる大きさを保持しつつ二次
コイルに発生する電圧を高くしうるという作用を有す
る。
【0018】本発明の請求項2に記載の発明は、大径部
と小径部とからなる第1のボビンに巻かれた一次コイル
と、前記第1のボビンの小径部内に挿入される大径部と
前記第1のボビンの大径部に挿入される小径部とから成
る第2のボビンに巻かれた二次コイルと、前記二次コイ
ルに挿入された鉄芯と、軸方向にスリットが形成され前
記一次コイルの外周部に配置されたシールドケースと、
前記二次コイルに接続された高圧接続用の端子板と、前
記二次コイル、一次コイル、鉄芯及びシールドケースを
収納する絶縁筒と、前記絶縁筒内に注入された絶縁材料
とからなり、前記絶縁筒の開口端に挿入された点火プラ
グの接続部を前記端子板に接触させるようにしたもので
あり、二次コイルに発生する電圧を高くしうるととも
に、スリットが形成されたシールドケースを使用するこ
とにより渦電流によるエネルギーロスが抑えられ、二次
コイルに発生する電圧を高くしうるという作用を有す
る。
【0019】本発明の請求項3に記載の発明は、前記高
圧接続用の端子板にスプリングを結合して前記点火プラ
グの接続部に接触させるようにしたものであり、多少プ
ラグホールの長さが異なるエンジンにも適用しうる点火
コイル装置を提供しうるという作用を有する。
【0020】本発明の請求項4に記載の発明は、前記高
圧接続用の端子板に円筒形端子を結合して前記点火プラ
グの接続部に接触させるようにしたものであり、プラグ
ホールに点火コイル装置を確実に固定しうるという作用
を有する。
【0021】本発明の請求項5記載の発明は、前記シー
ルドケースは軸方向にスリットが形成されてなるように
したものであり、スリットが形成されたシールドケース
を使用することにより渦電流によるエネルギーロスが抑
えられ、二次コイルに発生する電圧を高くしうるという
作用を有する。
【0022】以下、添付図面、図1乃至図6に基づき、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態における内燃機関の点火コイル装置の
構成を示す断面図、図2は図1に示す内燃機関の点火コ
イル装置の各構成部を分解して示す分解斜視図、図3は
本発明の実施の形態において使用するイグナイタ部内部
の電気回路図である。
【0023】また、図4は本発明の実施の形態における
内燃機関の点火コイル装置において使用する円筒形端子
を示す図であり、(A)は側面図、(B)は底面図、図
5は本発明の実施の形態における内燃機関の点火コイル
装置において使用する他の円筒形端子を示す図であり、
(A)は側面図、(B)は底面図、図6は本発明の実施
の形態における内燃機関の点火コイル装置において使用
する更に他の円筒形端子を示す図であり、(A)は側面
図、(B)は底面図である。
【0024】まず、図1及び図2を参照して、本発明の
一実施の形態における内燃機関の点火コイル装置の構成
を説明する。図1及び図2において、1は円筒状のボビ
ン1Aに巻かれた一次コイル、1Aは直径が上部と下部
とで異なり本実施の形態では上部の直径が小さく下部の
直径が大きく、上端には平板部1Bが一体に形成されて
いる一次コイル1のボビン(第1のボビン)であり、ボ
ビン1Aの上部に巻かれているコイルの層数はボビン1
Aの下部に巻かれているコイルの層数より多い。
【0025】また、2は円筒状のボビン2Aに巻かれた
二次コイルで、2Aは直径が上部と下部で異なり本実施
の形態では上部の直径が大きく下部の直径が小さく、下
述するように、一次コイル1のボビン1A内に嵌め込ま
れる形状とされる二次コイル2のボビン(第2のボビ
ン)であり、ボビン2Aの上部に巻かれているコイルの
層数はボビン2Aの下部に巻かれている層数より少な
い。ボビン2Aは一次コイル1のボビン1A内に下端か
ら挿入され、一次コイル1のボビン1Aの上部の小径部
の内側に二次コイル2のボビン2Aの上部の大径部が位
置し、また一次コイル1のボビン1Aの下部の大径部の
内側には、二次コイル2のボビン2Aの下側の小径部が
位置するよう構成される。
【0026】また、3は磁性材料からなり二次コイル2
のボビン2Aに挿入される鉄芯、4はスプリング8(後
述する)をネジ止めするネジ穴5が形成され、二次コイ
ル2の下端部に取付けられて点火プラグの接続部に対し
高電圧を供給する高圧接続用の端子板、6は鉄芯3の上
端及び下端に配置されバイアス磁界を発生させるための
マグネットである。また、一次コイル1と、二次コイル
2と、鉄芯3とにより高圧発生手段を構成する。
【0027】また、7は中心に貫通穴7Bが形成されて
おり上部には一次コイル1のボビン1Aの下端(または
シールドケース10の下端でもよい)に嵌合される小径
の円筒部7Aが一体に形成されている絶縁性の樹脂から
なる円筒状のソケット、8はコイル状のスプリング、9
はネジであり、このネジ9を上記スプリング8、及びソ
ケット7の貫通孔7Bに挿入し、二次コイル2の下端部
に取付けられた端子板4のネジ穴5に螺合させることに
より、ソケット7が二次コイル2のボビン2Aに取付け
られるとともに、スプリング8がソケット7の内底面に
取付けられ、さらにネジ9を介して端子板4とスプリン
グ8との電気的導通を得ることができる。また、端子板
4と、スプリング8と、ネジ9とにより高電圧を点火プ
ラグに接続する接続手段を構成する。
【0028】また、10は磁性材料からなり側部にスリ
ット10Aが形成されており鉄芯3とともに磁気回路を
構成する円筒状のシールドケース、11はゴム等からな
る円筒状の絶縁筒である。更に、13は下部において一
次コイル1のボビン1Aの平板部1Bに取付けられ内部
に駆動回路及びパワートランジスタTr等からなるスイ
ッチング素子が収容され、そこで点火用の高電圧を発生
するイグナイタ部である。
【0029】また、13Aはイグナイタ部13に一体に
形成され内部の駆動回路及びパワートランジスタTr等
のスイッチング素子に対し電源及びパワートランジスタ
Trをオン/オフする駆動信号を供給するコネクタ部、
13Bはイグナイタ部13に一体に形成されその孔13
Cを通してネジ等(他の如何なる固定具または固定部材
を使用してもよい)を挿入することによりイグナイタ部
13をエンジン本体14の外面に取付けられたシリンダ
ヘッド17にネジ止めするための取付部である。
【0030】次に、図3を参照して、そこに示されてい
る本発明の実施の形態に使用するイグナイタ部13の電
気回路について説明する。コネクタ部13Aには外部か
ら+B及びGNDの電源とトランジスタTrをオン/オ
フするための駆動信号(図では、入力と表示)が接続さ
れ、駆動信号は駆動回路(図3では単に回路と示す)を
作動してパワートランジスタTrのベースに対しそれを
オン/オフする信号を発生させる。パワートランジスタ
Trのコレクタは一次コイル1に接続され、パワートラ
ンジスタTrのエミッタはGNDに接続される。一次コ
イル1の他端は+B電源に接続され、二次コイル2は+
B電源とスプリング8及び点火プラグ16を介してGN
Dに接続される。
【0031】次に、図1、図2及び図3を参照して、本
発明の一実施の形態における内燃機関の点火コイル装置
の組立て、取付け及び動作について説明する。まず、図
1及び図2を参照して、点火コイル装置の組立てについ
て説明する。最初、二次コイル2のボビン2A内に鉄芯
3及び鉄芯3の上端部及び下端部にバイアス磁界発生用
のマグネット6を挿入し、このボビン2Aを上部に平板
部1Bが一体に形成されている一次コイル1のボビン1
A内に下端より挿入し、二次コイル2のボビン2Aの下
端には高圧端子としての端子板4が取付けられ、二次コ
イル2に接続されてそこから発生した高電圧を点火プラ
グ16に供給するよう構成する。
【0032】次に、ソケット7の円筒部7Aを一次コイ
ル1のボビン1Aの下端に嵌合し、ネジ9をスプリング
8及びソケット7の貫通孔7Bに挿入し、二次コイル2
の下端部に取付けられている端子板4のネジ穴5に螺合
してネジ9によりソケット7とスプリング8とを固定す
る。このようにして、ソケット7を二次コイル2のボビ
ン2Aに取付けるとともに、スプリング8をソケット7
の内底面に取付けて、二次コイル2から発生した高電圧
を端子板4からネジ9及びスプリング8を介して点火プ
ラグに伝達する電気的導通を得ることができる。
【0033】以上、要約すると、図2を参照して分かる
ように、二次コイル2のボビン2A内に鉄芯3及びマグ
ネット6を挿入し、このボビン2Aを一次コイル1のボ
ビン1A内に大径部である下から挿入し、ボビン2Aの
下端に端子板4を固定し、ソケット7の円筒部7Aをボ
ビン1Aの下部に嵌合し、ネジ9によりソケット7とス
プリング8とを固定して高圧発生ブロックを構成する。
このようにして構成した高圧発生ブロックをシールドケ
ース10内に挿入し絶縁筒11の中に挿入する。
【0034】その後、温度をかけながら絶縁筒11の上
部よりエポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂12を真空注入
し、鉄芯3と二次コイル2との間、二次コイル2と一次
コイル1との間、一次コイル1とシールドケース10と
の間などに、この絶縁性樹脂12を充填して絶縁性を高
くする。このようにして注入された絶縁性樹脂12は絶
縁筒11内で硬化することにより上記各構成部を絶縁状
態に固定することができる。また、ゴム製の絶縁筒の内
側にシールドケースを配置しているため、絶縁性樹脂1
2を注入する際にゴム製の絶縁筒の変形をシールドケー
スで補強することができる。そして、ボビン1Aの平板
部1Bの上にイグナイタ部13を取り付ける。
【0035】次に、図1を参照して、上記により作成さ
れた本実施の形態における点火コイル装置をエンジン本
体に取り付ける取付方について説明する。まず、点火コ
イル装置をエンジン本体14のプラグホール15内に挿
入すると、ゴム製の絶縁筒11の下部の開口部に点火プ
ラグ16の接続部16Aが挿入されてスプリング8が点
火プラグ16の接続部16Aと接触する。この状態でイ
グナイタ部13の取付部13Bの孔13Cを利用して、
例えば、ねじ(締め付け具等を有する他の固定部材でも
よい)等によりイグナイタ部13をシリンダーヘッド1
7にネジ止めして、点火コイル装置のエンジン本体14
に対する取付けが完了する。
【0036】以上説明したように点火コイル装置を組み
立て、エンジン本体14に対し取付けが行われるが、エ
ンジン本体14のプラグホール15の底面とシリンダー
ヘッド17の表面との間の長さまたは厚さが異なる場合
には、後述するように、図1に示すように構成された異
なるサイズのソケット7に交換して、個々のエンジンに
適したサイズの点火コイル装置を作成し、それぞれのエ
ンジンに使用すればよい。
【0037】次に、主に図3を参照して、エンジン本体
14に取付けられた点火コイル装置の動作について説明
する。まず、外部からイグナイタ部13に対しコネクタ
部13Aを介して+B及びGNDの電源が供給され、又
パワートランジスタTrをオンにするための駆動信号が
駆動回路に供給されると、駆動回路はパワートランジス
タTrのベースに対しオン信号を発生してパワートラン
ジスタTrをターンオンする。そこで、パワートランジ
スタTrはコレクタとエミッタ間が導通され、+Bから
一次コイル1及びパワートランジスタTrを介してGN
Dに電源が接続される。
【0038】そこで、駆動回路により、パワートランジ
スタTrをオフにすると、一次コイル1に流れる電流が
遮断され、逆起電力により二次コイル2に高電圧が誘起
される。この二次コイル2に誘起された高電圧が高圧端
子である端子板4、ネジ9及びスプリング8を介して点
火プラグ16に印加される。
【0039】ここで、図1及び図2に示す本実施の形態
における点火コイル装置に使用しているソケット7によ
る点火コイル装置の長さの調節について説明する。例え
ば、プラグホール15の長さ(プラグホール15の内底
面からシリンダーヘッド17の表面までの長さ)が短い
エンジンに使用する点火コイル装置を作成する場合は、
通常より短いソケットに交換し、また必要に応じ、絶縁
筒11の長さがそれより短い絶縁筒に変更し、他の部品
は本実施の形態と同一のものを使用して点火コイル装置
を組立てれば、プラグホールの長さが短いエンジンに対
する点火コイル装置を構成することができる。このよう
に、本実施の形態によれば、ソケット7と必要に応じ絶
縁筒11を変更すれば、他の部品を共通に使用してプラ
グホールの長さが異なるエンジン用の点火コイル装置を
作成することができる。
【0040】本実施の形態においては、高電圧が発生す
る二次コイル2のボビン2Aの直径を上部が大きく下部
が小さくなる形状にし、二次コイル2の下部の巻層数を
上部の巻層数より多くしているため、プラグホールに挿
入される点火コイル装置の直径が小さい、すなわち、大
きくしなくても二次コイル2に発生する電圧を高くする
ことができる。また、本実施の形態において、シールド
ケース10にはスリット10Aが形成されているため、
このシールドケース10に生じる渦電流によりエネルギ
ーロスが抑えられ、そのため二次コイル2に発生する電
圧が更に高くなるという効果を得ることができる。
【0041】また、図1及び図2に示す本実施の形態に
おける点火コイル装置では、耐衝撃性を向上するため、
絶縁筒11としてゴム製の絶縁筒を使用しているが、こ
の絶縁筒11内に絶縁材料12を注入する際、注入され
た絶縁材12によりゴム製の絶縁筒11が変形する可能
性がある。しかしながら、本実施の形態においては、絶
縁筒11の内面にシールドケース10を配置しているた
め、ゴム製の絶縁筒11がシールドケース10によって
補強され、注入絶縁材12による絶縁筒11の変形を防
止することができる。
【0042】次に、図4、図5及び図6を参照して、本
発明の実施の形態における内燃機関の点火コイル装置の
他の構成について説明する。この点火コイル装置におい
ては、第1及び第2の実施の形態において使用した点火
プラグ16と接触するスプリング8に代わり、図4、図
5及び図6に示すような円筒形端子37、38及び39
を使用する。
【0043】まず、図4を参照して、スプリング8に代
わりこの点火コイル装置に使用する円筒形端子37につ
いて説明する。この円筒形端子37は底面を有する金属
筒の内面に突起37Aを形成したものであり、底面に形
成された孔37Bにネジ9を挿入して、円筒形端子37
をソケット7またはボビン1A−1の下部開口部内に固
定して構成する。本実施の形態による点火コイル装置を
プラグホール15に取付け、ネジにより固定したとき
に、この円筒形端子37の突起37Aが点火プラグ16
の接続部16Aに接触して固く装着される。
【0044】次に、図5を参照して、スプリング8に代
わりこの点火コイル装置に使用する円筒形端子38につ
いて説明する。この円筒形端子38は底面を有する金属
筒の底面の孔38Aにネジ9を挿入して、円筒形端子3
8をソケット7またはボビン1A−1の下部開口部内に
固定して構成する。本実施の形態による点火コイル装置
をプラグホール15に取付け、ネジにより固定したとき
に、この円筒形端子38の内面に点火プラグ16の接続
部16Aが接触して固く装着される。
【0045】次に、図6を参照して、スプリング8に代
わりこの点火コイル装置に使用する円筒形端子39につ
いて説明する。この円筒形端子39は底面を有する金属
筒の側面にスリット39Aを形成したものであり、底面
に形成された孔39Bにネジ9を挿入して、円筒形端子
39をソケット7またはボビン1A−1の下部開口部内
に固定して構成する。このように構成した点火コイル装
置をプラグホール15に取付け、ネジにより固定したと
きに、この円筒形端子37の内面に点火プラグ16の接
続部16Aが接触して固く装着される。また、円筒形端
子39の側部に形成したスリット39Aは、やや大きめ
の点火プラグ16の接続部16Aが挿入されたときで
も、開いて挿入し得るようにしたものである。
【0046】なお、上記実施の形態において、ソケット
7は絶縁性の樹脂からなるものを使用しているが、金属
の表面に絶縁材をコーティングしたものでもよい。また
上記実施の形態においては、絶縁筒11にゴム製のもの
を使用しているが、樹脂製の絶縁筒の外周面にゴムを設
けたもの、または弾力のある絶縁材料で構成したものを
用いてもよい。また上記実施の形態においては、シール
ドケース10と絶縁筒11を別個に使用しているが、シ
ールドケース10と絶縁筒11とを一体的に構成したも
のを使用してもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明による点火コイル装置は、以上説
明したように構成し、特に、二次コイルのボビンとして
大径部と小径部とからなるボビンを使用し、小径部に巻
く高圧出力側の二次コイルの巻数を多くして一次コイル
に対する二次コイルの巻数を多くするようにしたことに
より、点火コイル装置全体の直径を小さく保持したま
ま、二次コイルに発生する電圧を高くすることができ
る。
【0048】更に、スリットが形成されたシールドケー
スを使用したことにより渦電流によるエネルギーロスが
抑えられ、二次コイルに発生する電圧を高くすることが
できる。また絶縁筒内にシールドケースを配置したこと
により、このシールドケースによって絶縁筒が補強さ
れ、注入された絶縁材による絶縁筒の変形を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における内燃機関の点火
コイル装置の構成を示す一部断面図
【図2】図1に示す内燃機関の点火コイル装置の各構成
部を分解して示す分解斜視図
【図3】本発明の実施の形態において使用するイグナイ
タ部内部の電気回路図
【図4】本発明の実施の形態における内燃機関の点火コ
イル装置において使用する円筒形端子を示す図であり、
(A)は側面図 (B)は底面図
【図5】本発明の実施の形態における内燃機関の点火コ
イル装置において使用する他の円筒形端子を示す図であ
り、(A)は側面図 (B)は底面図
【図6】本発明の実施の形態における内燃機関の点火コ
イル装置において使用する更に他の円筒形端子を示す図
であり、(A)は側面図 (B)は底面図
【図7】従来の内燃機関の点火コイル装置の構成を示す
一部断面図
【図8】図7に示す従来の内燃機関の点火コイル装置の
各構成部を分解して示す分解斜視図
【符号の説明】
1、22 一次コイル 1A、22A ボビン 1B、21A 平板部 2、23 二次コイル 2A、23A ボビン 3、24 鉄芯 4 端子板 5 ネジ穴 6、25 マグネット 7 ソケット 7A 円筒部 7B 貫通孔 8、27 スプリング 9、28 ネジ 10、29 シールドケース 10A スリット 11、30 絶縁筒 12 絶縁性樹脂 13、32 イグナイタ部 13A、32A コネクタ部 13B、32B 取付部 13C、32C 孔 14 エンジン本体 15 プラグホール 16 点火プラグ 16A 接続部 17 シリンダヘッド 21 ケース 26 高圧端子 37、38、39 円筒形端子 37A、突起 37B、38A、39B 孔 39A スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中塚 章 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 斉藤 利治 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大径部と小径部とからなる第1のボビンに
    巻かれた一次コイルと、前記第1のボビンの小径部内に
    挿入される大径部と前記第1のボビンの大径部に挿入さ
    れる小径部とから成る第2のボビンに巻かれた二次コイ
    ルと、前記二次コイルに挿入された鉄芯と、前記一次コ
    イルの外周部に配置されたシールドケースと、前記二次
    コイルに接続された高圧接続用の端子板と、前記二次コ
    イル、一次コイル、鉄芯及びシールドケースを収納する
    絶縁筒と、前記絶縁筒内に注入された絶縁材料とからな
    り、前記絶縁筒の開口端に挿入された点火プラグの接続
    部を前記端子板に接触させるようにしたことを特徴とす
    る内燃機関の点火コイル装置。
  2. 【請求項2】大径部と小径部とからなる第1のボビンに
    巻かれた一次コイルと、前記第1のボビンの小径部内に
    挿入される大径部と前記第1のボビンの大径部に挿入さ
    れる小径部とから成る第2のボビンに巻かれた二次コイ
    ルと、前記二次コイルに挿入された鉄芯と、軸方向にス
    リットが形成され前記一次コイルの外周部に配置された
    シールドケースと、前記二次コイルに接続された高圧接
    続用の端子板と、前記二次コイル、一次コイル、鉄芯及
    びシールドケースを収納する絶縁筒と、前記絶縁筒内に
    注入された絶縁材料とからなり、前記絶縁筒の開口端に
    挿入された点火プラグの接続部を前記端子板に接触させ
    るようにしたことを特徴とする内燃機関の点火コイル装
    置。
  3. 【請求項3】前記高圧接続用の端子板にスプリングを結
    合して前記点火プラグの接続部に接触させるようにした
    ことを特徴とする請求項1または2記載の点火コイル装
    置。
  4. 【請求項4】前記高圧接続用の端子板に円筒形端子を結
    合して前記点火プラグの接続部に接触させるようにした
    ことを特徴とする請求項1または2記載の点火コイル装
    置。
  5. 【請求項5】前記シールドケースは軸方向にスリットが
    形成されてなることを特徴とする請求項1、2、3また
    は4記載の内燃機関の点火コイル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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