JP4359199B2 - カラー画像形成方法、カラー画像形成装置 - Google Patents
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、レーザーファクシミリ、デジタル複写機等であって、画像を補正する機能を備えたカラー画像形成装置、かかるカラー画像形成装置に用いられる画像補正を伴うカラー画像形成方法に関する。
ずることなくより位置ずれが目立たない、改善された画質の画像を出力できるカラー画像形成方法およびカラー画像形成装置を提供することを課題とする。
(1).複数の像担持体にそれぞれカラー画像の各色成分に基づく潜像を形成した後、これらの各潜像を顕像化し、被転写媒体上に前記顕像化された像を順次重ね合わせて重ね合わせ画像を形成するカラー画像形成方法において、
少なくとも、主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の検出及び補正を先行ページの画像処理と後行ページの画像処理の間である紙間で行うこととし、
前記主走査方向倍率誤差の検出は、走査光の走査方向上に距離を置いて配置した2つの倍率誤差検知用の光検知器間での走査光の検出時間間隔に基づいて主走査方向の倍率誤差補正量算出手段で算出することにより行い、
前記主走査方向位置ずれ誤差及び前記副走査方向位置ずれ誤差の検出は、位置ずれ誤差測定用パターン画像を前記被転写媒体上に作成してから、該パターン画像を前記被転写媒体に対向して設けられた位置ずれ誤差検知用の光検知器により検知することにより行い、
これら主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の各検出は、それぞれ異なる開始条件が満たされた場合に開始し、前記開始条件は、前記主走査方向倍率誤差の検出が、前記主走査方向位置ずれ誤差の検出及び前記副走査方向位置ずれ誤差の検出よりも高い頻度で実行される条件であることとした(請求項1)。
(2).(1)記載のカラー画像形成方法において、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記主走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、前記主走査方向位置ずれ誤差検出を優先的に実行することとした(請求項2)。
(3).(1)又は(2)記載のカラー画像形成方法において、
前記副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像は、主走査方向に平行な直線をカラー画像の色成分で各色複数形成したものであり、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記副走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、両者を同じ紙間で実行することとした(請求項3)。
(4).(1)乃至(3)の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
前記主走査方向倍率誤差検出は、前回の主走査方向倍率誤差補正実行時からの温度変化が第1の所定値に達したことを開始条件とし、
主走査方向位置ずれ誤差検出及び副走査方向位置ずれ誤差検出は、前回の副走査方向位置ずれ誤差補正実行時からの温度変化が前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値に達したことを開始条件とすることとした(請求項4)。
(5).(1)乃至(4)の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像を複数の異なる紙間に亘って複数形成し、前記位置ずれ誤差検知用の光検知器によりそれら複数の位置ずれ誤差測定用パターン画像を検知した結果の平均値に基づいて誤差の補正を行うこととした(請求項5)。
(6).(1)乃至(5)の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像は、先行ページの副走査画像領域信号の終端を基準として所定時間経過後から生成を開始することとした(請求項6)。
(7).(1)乃至(6)の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
主走査方向倍率誤差の補正は、
元クロックを分周して正規の画素クロックを生成するとともに、前記主走査方向倍率誤差に基づき前記正規の画素クロックに対して位相変更をかける変更指示信号を生成し、
この変更指示信号を用いて一時的に元クロックの分周比を変更することにより、前記正規の画素クロックに対してパルス幅が異なる補正後の画素クロックで前記潜像を書き込むことにより行うこととした(請求項7)。
(8).複数の像担持体を有し、これら像担持体にそれぞれカラー画像の各色成分に基づく潜像を形成した後、これらの各潜像を顕像化し、被転写媒体上に前記顕像化された像を順次重ね合わせて重ね合わせ画像を形成するカラー画像形成装置において、
少なくとも、主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の検出及び補正を先行ページの画像処理と後行ページの画像処理の間である紙間で行うこととし、
走査光の走査方向上に距離を置いて配置した2つの倍率誤差検知用の光検知器と、
前記倍率誤差検知用の光検知器での走査光の検出時間間隔に基づいて主走査方向の倍率誤差補正量を算出する主走査方向の倍率誤差補正量算出手段と、
前記被転写媒体に対向して設けられ、前記被転写媒体上に顕像として形成された位置ずれ誤差測定用パターン画像を検知する位置ずれ誤差検知用の光検知器と、
前記位置ずれ誤差検知用の光検知器による検知情報から主走査方向の位置ずれ誤差を算出する主走査方向の位置ずれ補正量算出手段と、
前記主走査方向の位置ずれ誤差情報に基づき主走査方向の位置ずれ誤差を補正する主走査方向の位置ずれ誤差補正手段と、
前記位置ずれ誤差検知用の光検知器による検知情報から副走査方向の位置ずれ誤差を算出する副走査方向の位置ずれ補正量算出手段と、
前記副走査方向の位置ずれ誤差情報に基づき副走査方向の位置ずれ誤差を補正する副走査方向の位置ずれ誤差補正手段と、
これら主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の各検出をそれぞれ異なる開始条件が満たされた場合に開始させる処理選択手段とを備え、前記開始条件は、前記主走査方向倍率誤差の検出が、前記主走査方向位置ずれ誤差の検出及び前記副走査方向位置ずれ誤差の検出よりも高い頻度で実行される条件であることとした(請求項8)。
(9).(8)記載のカラー画像形成装置において、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記主走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、前記主走査方向位置ずれ誤差検出を優先的に実行することとした(請求項9)。
(10).(8)又は(9)記載のカラー画像形成装置において、
前記副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像は、主走査方向に平行な直線をカラー画像の色成分で各色複数形成したものであり、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記副走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、両者を同じ紙間で実行することとした(請求項10)。
(11).(8)乃至(10)の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記主走査方向倍率誤差検出は、前回の主走査方向倍率誤差補正実行時からの温度変化が第1の所定値に達したことを開始条件とし、
主走査方向位置ずれ誤差検出及び副走査方向位置ずれ誤差検出は、前回の副走査方向位置ずれ誤差補正実行時からの温度変化が前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値に達したことを開始条件とすることとした(請求項11)。
(12).(8)乃至(11)の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像を複数の異なる紙間に亘って複数形成し、前記位置ずれ誤差検知用の光検知器によりそれら複数の位置ずれ誤差測定用パターン画像を検知した結果の平均値に基づいて誤差の補正を行うこととした(請求項12)。
(13).(9)乃至(12)の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像の書き込みタイミングを定めるパターン画像領域信号を生成する画像領域信号発生回路を有し、該画像領域信号発生回路は先行ページの副走査画像領域信号の終端を基準として所定時間経過後から前記パターン画像領域信号の生成を開始することとした(請求項13)。
(14).(8)乃至(13)の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記主走査方向倍率誤差の補正を行う手段として、
元クロックを分周して正規の画素クロックを生成する分周器と、
前記主走査方向倍率誤差に基づき前記正規の画素クロックに対して位相変更をかける変更指示信号を生成するパルス列生成回路と、
前記パルス列生成回路から出力される前記変更指示信号に基き一時的に元クロックの分周比を変更して画素クロックの周期を局所的に変えて前記正規の画素クロックに対してパルス幅が異なる補正された書き込み用の画素クロックを生成する第2の分周器を有することとした(請求項14)。
請求項2、9記載の発明では、主走査方向の位置ずれの補正の最中に、突然倍率が変わるなどの変動要素が無くなり、精度の高い、ずれ量の検出が可能になる。
請求項3、10記載の発明では、副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像の書き込みについては、書き込み中に主走査方向の倍率誤差補正が行なわれて主走査倍率が変動しても、かかる副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像は、主走査方向に平行なラインからなるためそれまでのパターンと副走査方向の位置について変わることがないので、副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像の書き込みと主走査方向の倍率誤差の測定とを同時処理することは差し支えない。よって、紙間を有効に使って補正処理を進めることができる。
請求項4、11記載の発明では、レンズ系の屈折率変化などに起因する「主走査方向の倍率誤差」は量も大きいが誤差検出用のパターン画像の作成が不要であり補正量の検出及び補正に要する時間は短いのに対して主走査方向及び副走査方向の位置ずれ誤差は、補正量の検出に際して誤差検出用のパターン画像の作成が必要となることから比較的時間を必要とすることから、紙間を有効に使って精度の高い、ずれ量の補正処理を進めることができる。
請求項5、12記載の発明では、複数の異なる紙間に亘って複数のラインパターン画像を形成することで紙間時間の制約を緩和し、これらの検知データを平均してより高精度な補正を行うことができる。
請求項6、13記載の発明では、画像を画いている途中で各色間のずれを見る場合、パターン画像を書き始める位置を画像の終端から一定とすることで、画像上での各色のずれ量と色ずれ検出用パターンのずれ量とを一致させて補正することができる。
請求項7、14記載の発明では、位相変換後の周波数に安定するまで時間を要するPLL回路を用いておらず、即時に所要の位相をもつ画素クロックを安定して得ることができる。
[例1]
本発明の実施に最適な画像形成方法及び画像形成装置の例を図1、図2により説明する。図1において、書き込み光学ユニット1からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色画像を形成する像担持体としての感光体2Y、2M、2C、2Kに向けて、書き込み用の走査光(レーザービーム)3Y、3M、3C、3Kが射出される。以下、符号の末尾に付したY、M、C、Kの各符号は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各画像にかかる部材について、それぞれY、M、C、Kを付して示す。
かかる画像形成装置(画像形成方法)において、本発明は、複数枚の画像形成を行なう
一連の画像処理(1ジョブともいう。)において2ページ以上の画像処理を行なうとき、
先行ページの画像処理と後行ページの画像処理の間(以下、紙間という。)に、異なる複
数種の誤差補正を行うこととした。
図1、2等に示した画像形成装置では、fθレンズ6やトロイダルレンズ8Y、8M、8C、8K、その他カップリング光学系などのレンズにモールドレンズが使用される。モールドレンズは、温度変化に伴い変形しやすく、走査光による潜像形成において主走査方向で倍率が変わってしまい、主走査方向で倍率誤差を生じる。主走査方向での倍率誤差があると、画像に歪みが生ずることはもちろん、各色の画像においてそれぞれ主走査方向での倍率誤差があると、重ね画像においては色ずれとなって表れる。従って、画質の向上のためには、主走査方向での倍率誤差を補正する主走査方向の倍率誤差補正が必要になる。
複数の各感光体2Y、2M、2C、2K上にそれぞれ画像を形成してこれを転写ベルト9上に順次重ね転写して重ね画像を形成する画像形成方法、画像形成装置では、独立して配置された各感光体2Y、2M、2C、2Kに画像を形成し、かつ、これら各画像を順次重ねて、重ね画像が形成されるため、各感光体における形成画像の位置ずれに伴う誤差の積み上げがあり、 そのため重ね像を構成する各画像同士にずれを生じる。
[例2]
これら主走査方向の倍率誤差補正、主走査方向の位置ずれ誤差補正、副走査方向の位置ずれ誤差補正など、3つの誤差補正はいずれも、走査光による書き込みのタイミングや速度など、書き込みの条件を変えることで可能である。
差補正は、主走査方向の倍率誤差補正、主走査方向の位置ずれ誤差補正、副走査方向の位
置ずれ誤差補正の3つの誤差補正の少なくとも2つを含むこととした。
わず、異なる紙間のタイミングで分散して行なうようにすれば、定められた紙間時間を変
更することなく補正処理ができる。
本例では、図1乃至4で説明した画像形成装置について、紙間で行なう誤差補正の対象とすべき誤差の種類を、主走査方向の倍率誤差、主走査方向の位置ずれ誤差、副走査方向の位置ずれ誤差の3種に特定した。その上で以下に示す3つの組の手段をつくった。
て、副走査方向の位置ずれ誤差検出手段(光検知器24、25、26及び副走査方向の位
置ずれ補正量算出手段50)と副走査方向の位置ずれ誤差補正手段51とした。その上で
、これらの3つの組の中、少なくとも2つの組の手段を紙間のタイミングで駆動させて書
き込み誤差を補正する手段として処理選択部60を設けた。
上に前記顕像化された像を順次重ね合わせて重ね合わせ画像を形成する画像形成装置に用
いられ、先行ページの画像処理と後行ページの画像処理の間(紙間)に、異なる複数種の
誤差補正を行う補正制御装置においてこれらの3つの組の手段及び処理選択部60を設け
て、画像に現れる主走査方向、副走査方向の位置ずれ、或いは主走査方向の倍率誤差を迅
速適正に処理できる補正制御装置を構成することができ、画像に現れる主走査方向、副走
査方向の位置ずれ、或いは主走査方向の倍率誤差を迅速適正に処理できる。
(2.3)補正系
(主走査方向倍率補正系)
補正系を構成する全体の情報の流れ及び補正の概要を説明する。図2において、ブラック画像用の走査光3Kを主走査方向で検知する光検知器21K、22Kによる検知出力detp1, detp2は主走査方向の倍率誤差補正量算出手段30に出力される。他の各色用の走査光3Y、3M、3Cに対応して設けられた図示しない光検知器からの検知出力も同様に主走査方向の倍率誤差補正量算出手段30に出力される。
値と比較して得た値を基にして、前記走査光で画像を書かせるための画素クロックの位相
を進め、又は遅らせることにより行なう。この画像補正方法は、画像を書き込むための画像信号の位相を変換する処理で補正する方法であり、処理内容を時系列上で分割して紙間のタイミングで処理することが可能である。
図1、図4において、光検知器24、25、26は主走査方向及び副走査方向の位置ずれ誤差を検知するものとして共用されていて、図1において矢印で示す転写ベルト9の回転方向上、重ね合わせ画像の最終転写体である感光体2Kの下流側であって支持ローラR3、R4と転写ローラR5とが対向配置されている2次転写部よりも上流側の位置、本例では支持ローラS1に対向した位置で、転写ベルト9に対向して画像形成装置本体などの不動部材に固定されて3個設けられている。
[例3]
図2において、主走査方向の倍率誤差を検出する主走査方向の倍率誤差検出手段は、走
査光3Kの走査方向上、感光体2Kの回転軸方向(主走査方向)であって、感光体2Kの
画像領域を間にしてその外側に間隔をおいて配置された2つの光検知器21K、22Kと
、これらの光検知器21K、22Kからの検知出力を入力して主走査方向の倍率誤差を算
出する主走査方向の倍率誤差補正量算出手段30を主な構成としている。
の光検知器を用いることで走査光の通過を簡単に検知することができ、主走査方向の倍率
誤差を算出するデータを得ることができる。
図2において、主走査方向の倍率誤差補正量算出手段30から補正後の新しい値の倍率誤差補正量情報90が主走査方向の倍率誤差補正手段31に出力されると、主走査方向の倍率誤差補正手段31は、画像の書き込み信号91(補正後の画素クロックCLKW)をつくり、LDデータ制御回路70に出力する。
L(phase locked loop)回路を含む構成であり、ケース2はパルス生成回路を含む構成
である。
(ケース1:PLL回路を含む構成)
図2に示した本例の主走査方向の倍率誤差補正手段31は、図7に示すように画素に対
応したパルス列であって主走査方向に潜像を書くための正規の画素クロック(clkw)の周
波数を前記ずれ情報(補正後の新しい値の倍率誤差補正量情報90)に基づき変更するP
LL回路を含む構成であり、これを用いて主走査方向の倍率誤差に応じて画素クロックの
位相を進ませ或いは遅らせた画素クロックに補正することができ、主走査方向の倍率誤差
を補正できる。
つ元のクロック(元クロックともいう。)(clko)が入力されており、第1の分周器312は設定値に基づき元クロック(clko)を1/mの周波数に分周して位相比較器314に出力する。位相比較器314
の出力は電圧周波数変換器315に入力されその出力の一部は1/nの周波数に分周する第2の分周器313を経て位相比較器314にフィードバックされ、主走査方向の倍率誤差補正手段31からは、入力される倍率誤差補正量情報90に設定部311が設置値を変えることに応じて位相が変更された、補正後の書き込み信号91(補正後の画素クロックCLKW:例えば、図8に示す画素クロックclkw1又は画素クロックclkw2)が出力される。図8に示すように、正規の画素クロックclkwに比べて、画素クロックclkw1は位相が遅れていて補正後の画像が縮む傾向、画素クロックclkw2は位相が進んでいて補正後の画像が伸びる傾向になる。これらの位相の進み度合い、遅れ度合いは設定部311が設定する設定値m、nの値によって変わる。
図2に示した本例の主走査方向の倍率誤差補正手段31は、図10に示すように元のクロック(clko)の整数倍の周波数の正規の画素クロック(clkw)を生成し、外部からのコマンドにより元のクロック(clko)の1パルス単位で補正前後における画素クロックの位相をずらすことで、主走査方向の倍率補正を行なうものである。
クロック(clko)から補正後の書き込み信号91(画素クロックCLKW)をつくる分周
器3100と、主走査方向の倍率誤差補正量算出手段30(図2参照)から出力された主走
査方向の倍率誤差(倍率誤差補正量情報90)に基づき、正規の画素クロック(clkw)に
対して画素クロックの位相変更をかける位置および位相方向を確定する変更指示信号(パ
ルス)(以下、xplsという。)を生成するパルス生成回路3200と、パルス生成回路3
200の出力から適切な補正用の画素クロックを選択するセレクタ3300等を備える。
この例では、元のクロック(clko)を分周器3400で分周して正規の画素クロック(cl
kw)を得て、これをパルス生成回路3200に入力するようにしている。これによれば、位相変換後の周波数に安定するまで時間を要するPLL回路を用いておらず、即時に所要の位相をもつ画素クロックを安定して得ることができる。
X:正規の画素クロックclkwの走査光で光検知器21K、22K間の距離bを走査したときにこの距離bに含まれるパルス数(画素数)とする。
Xx:実際の画像形成時の走査光で光検知器21K、22K間を走査したときに光検知器21K、22K間に含まれるパルス数(画素数)とする。
ここで、「1画素=元のクロック(clko)6パルス」としたとき、次式でnumを求める。numは、主走査方向での伸び(縮み)量を元のクロック(clko)のパルス数で現した値であり、
(Xx―X)×6=numにおいて
num=0なら、主走査方向で倍率の変化は無い。
num>0なら、主走査方向での書き込み像は正規の画素クロックで画いたときに比べて縮んでいる。
num<0なら、主走査方向での書き込み像は正規の画素クロックで画いたときに比べて伸びている。
a/num≒prdであり、
ここにprdは、画像領域内で外部コマンド入力(xpls)をかけて補正する際の周期であり、主走査方向の画像領域内均等に配分して正規の画素クロック(clkw)についてこの周期(prd)で(num)の回数、補正をかけることで、倍率が補正される。
示したもの)を有し、第1の組合せ:xpls1入力(○)xpls2(×)、第2の組合せ:xp
ls1入力(×)xpls2(○)、第3の組合せ:xpls1入力(×)xpls2(××)の3通り
が選択される。
ックとして、上記第2の組合せでは外部コマンド入力xpls2だけが選択されて、分周器3
100からは図11に示す画素クロック(clkw10)が出力され倍率を上げる。
[例4]
時点で画かれたパターン画像82Kからパターン画像81Kまでの矢印90方向での距離
が、別の時点で画かれたパターン画像82Kからパターン画像81Kまでの矢印90方向
での基準距離Pxに比べて、Px+Δと増えれば、感光体上2K上で画像は左側にずれ、
Px−Δと減少すれば感光体2K上で画像は右側にずれたことになる。
25、26を通過するようにして、それぞれ、図15(a)に示した画像パターンを形成
し、光検知器24,25,26でこれら予め作成された主走査方向の位置ずれ誤差測定用
パターン画像81Y、81M、81C、81K、82Y、82M、82C、82Kが検知
され、かかる光検知器24、25、26からの検知情報により、主走査方向の位置ずれ補
正量算出手段40は主走査方向の位置ずれ(色ずれ)誤差を算出する。
基づき、主走査方向の位置ずれ誤差補正手段41は、主走査方向での画像の書き込み開始
位置(後述する主走査画像領域信号LGATEの書き込み開始位置)を基準(同期検知信
号xlclr)の発生タイミングに対して進ませ、又は遅らせることを各色で行い主走査方向の位置ずれ誤差の補正が行なわれる。
置は、同期検知信号(xlclr)と同期しているので、主走査画像領域信号(LGATE)
の立ち上げ時点から同期検知信号(xlclr)の立ち上げ時点までの時間が変更される。こうして、主走査画像領域信号(LGATE)の1主走査ライン毎の書き出
し開始位置を変更することで、主走査方向の位置ずれ誤差が補正される。かかる一連の、
主走査画像領域信号(LGATE)の1主走査ライン毎の書き出し開始位置を変更の処理
は紙間で行なわれる。
パターン画像83C、84C間の距離、パターン画像81K、82K間の距離は本来等しい値Pyで一定であるべきところ、紙間で時間をおいて同じような画像パターンを形成して測定すると実際には変動している。そして、この寸法のずれが、副走査方向のずれ量と関数関係をなす。
、25、26を通過するようにして、それぞれ、図16(a)に示した画像パターンを形
成し、光検知器24,25,26でこれら予め作成された副走査方向の位置ずれ誤差測定
用パターン画像83Y、83M、83C、84K、84Y、84M、84C、84Kが検
知され、かかる光検知器24、25、26からの検知情報により、副走査方向の位置ずれ
補正量算出手段50は副走査方向の位置ずれ情報(パターン画像のずれであるpy+Δ、
py−Δなど)を算出する。
ことができる。
走査方向の位置ずれ情報(パターン画像のずれであるpy+Δ、py−Δなど)を受けて
、図17に示すように、潜像を書く際に画素クロックの1ページ毎の書き出し開始位置を
変更して副走査画像領域信号(FGATE)を出力する。
TE)、副走査画像領域信号(FGATE)を出力する。図15、図16などで説明した
主走査方向、副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像80を画くためのパターン画
像領域信号(PGATE)を出力する。こうして、画像領域信号発生回路
65は、主副方向の位置ずれ、パターン領域信号など、位置ずれの補正要素の全部に関る
補正信号を出力することができる。
パターン画像80については、図15、図16にそれぞれ具体例を説明した。これらの図では、各色について一対のラインパターン画像(主走査位置ずれ誤差測定用のパターン画像)しか示していないが、実際には、複数のラインパターン画像を画いて平均化し、ずれの中心値を求め、平均の補正をして色見の変動を抑えていく。このとき、平均化するのに複数のラインパターン画像が必要になるものの、限られた紙間の僅かな隙間に多くのラインパターン画像を生成するのは難しい。そこで、与えられた紙間に入るだけのラインパターン画像を生成し、次の紙間に引き続きラインパターン画像を生成することで、複数の(多くの)ラインパターン画像を生成でき、これらの検知データを平均してより高精度な補正を行なうことができる。
図18において、元のクロック(clko)が分周器67で分周されて、正規の画素クロック(clkw)に変換され主走査カウンタqqに出力される。また、光検知器21Kからの同期検出信号(xlclr)が、主走査カウンタqq及び副走査カウンタrrに出力される。図19に示す主走査用位置ずれ誤差測定用パターン画像の作成手順は次の通りである。
図20において、ステップP20でラインパターン画像の本数をカウントするカウンタのセット値kを1にリセットする。ステップP21で光検知器24、25、26による検知電流のピークを検出して、ラインパターン画像の本数及びパターン画像間の距離Pxを検出する。ステップP22で最終のパターン画像までの検知を行なったかを判断する。最終のパターン画像に至っていなければステップP26でkに1を加えて、ステップP21に戻り、最終のパターン画像に達していれば、ステップP23に進み、これまで検知した各距離Pxの平均値nxを算出する。
図21に示す副走査用位置ずれ誤差測定用パターン画像の作成手順は次の通りである。
同期検出信号(xlclr)を受けて、ステップP30で副走査カウンタrrのカウンタ値rが1にリセットされる。ステップP31で副走査方向の位置ずれ誤差補正手段51からパターン画像領域信号(PGATE)が出力されて、各感光体2Y、2M、2C、2Kの紙間において各色について図16(a)に示したパターン画像80が作成される。
図22において、ステップP40でラインパターン画像の本数をカウントするカウンタのセット値hを1にリセットする。ステップP41で光検知器24、25、26による検知電流のピークを検出して、ラインパターン画像の本数及びパターン画像間の距離Pyを検出する。ステップP42で最終のパターン画像までの検知を行なったかを判断する。最終のパターン画像に至っていなければステップP46でhに1を加えて、ステップP41に戻り、最終のパターン画像に達していれば、ステップP43に進み、これまで検知した各距離Pyの平均値nyを算出する。
ずれ誤差測定用パターン画像を書き、この位置ずれ誤差測定用パターン画像を光検知器で
読むことで得た位置ずれデータに基づき、副走査画像領域信号の発生タイミングを基準の
書き込み開始位置に対して進ませ、又は遅らせることにより行なう。
[例7]
(7−1)
図2、図17において、画像領域信号発生回路65は、パターン画像領域信号(PGA
TE)を、直前の副走査画像領域信号(FGATE)の副走査位置と同期して(同じずれ
量となるように一定の時間をおいて)生成開始する。つまり、副走査画像領域信号(FG
ATE)の終端から一定の時間をおいてパターン画像を書き始める。
間毎に、前記紙間のタイミングで形成する。位置ずれ測定用パターン画像を
常に画像との関係で一定の関係にすることができるので、画像に忠実な正しい補正が可能
である。
位置ずれ誤差測定用パターン画像の書き込みと、主走査方向の倍率誤差検出が同時に生じたときは、位置ずれ誤差測定用パターン画像の書き込みの書き込みを優先する。
前記第1組、前記第2組、前記第3組の各組の制御の優先順位に関し、前記第2組及び前
記第3組の制御よりも、前記第1組の制御を優先させる。ここで、第1組の手段は、主走査方向の倍率誤差検出手段と主走査方向の倍率誤差補正手段31である。第2組の手段は、主走査方向の位置ずれ誤差検出手段と主走査方向の位置ずれ誤差補正手段41である。第3組の手段は、副走査方向の位置ずれ誤差検出手段と副走査方向の位置ずれ誤差補正手段51である。
第2組の手段である、主走査方向の位置ずれ誤差検出手段による主走査方向の位置ずれ
誤差検出、及び主走査方向の位置ずれ誤差補正手段41による主走査方向の位置ずれ誤差
補正と、第3組の手段である、副走査方向の位置ずれ誤差検出手段による副走査方向の位
置ずれ誤差検出及び副走査方向の位置ずれ誤差補正手段51による副走査方向の位置ずれ
誤差補正とは、独立して行なうこととした。
第3組の手段である、副走査方向の位置ずれ誤差検出手段による副走査方向の位置ずれ
誤差検出及び副走査方向の位置ずれ誤差補正手段51による副走査方向の位置ずれ誤差補
正を行なった後、第2組の手段である、主走査方向の位置ずれ誤差検出手段による主走査
方向の位置ずれ誤差検出、及び主走査方向の位置ずれ誤差補正手段51による主走査方向
の位置ずれ誤差補正を行なうこととした。
副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像(図16、図21)の書き込みと、主走
査方向の倍率誤差検出手段による主走査方向の倍率誤差検出(図20)が同時に生じたと
きは、同時に処理することとした。
[例8]
主走査方向位置ずれ補正に必要なページ数をM
副走査副走査方向位置ずれ補正に必要なページ数をN
主走査方向倍率補正をかける温度間隔をT1
前回主走査方向倍率補正を実行したときからの温度変化をΔT1
主、副何れかの補正が成功した後に補正をかける温度間隔をT2
前回副走査方向位置ずれ補正を実行したときからの温度変化をΔT2
前回補正成功の主走査方向位置ずれ補正トリガをTR2'
前回補正成功の副走査方向位置ずれ補正トリガをTR3'
とすると、
(a).tr1=(ΔT1=T1)and(nottr2+M)and(nottr3+N)
(b).tr2=(ΔT2=T2)and(nottr1)and(nottr3+N)andtr3'
(c).tr3=(ΔT2=T2)and(nottr1)and(nottr2+M)andtr2'
と表すことができる。
[例9]
前記各例に述べた内容は、複数の像担持体にそれぞれ潜像を形成した後、これらの各潜像を顕像化し、被転写媒体上に前記顕像化された像を順次重ね合わせて重ね合わせ画像を形成する画像形成方法において、先行ページの画像処理と後行ページの画像処理の間(以下、紙間という。)に、異なる複数種の書き込み誤差補正を行うこと、また、異なる複数種類の誤差補正は、a.主走査方向の倍率誤差補正、b.主走査方向の位置ずれ誤差補正、c.副走査方向の位置ずれ誤差補正の3つの書き込み誤差補正の少なくとも2つを含む場合であった。
以下の例は、上記3つの補正に、さらにトナー濃度補正を加えることにより、a.主走査方向の倍率誤差補正、b.主走査方向の位置ずれ誤差補正、c.副走査方向の位置ずれ誤差補正、d.トナー濃度補正の4つの補正のうち、少なくとも2つの補正を紙間で行なうこととしたのである。紙間で行なうトナー濃度補正以外の補正については既に説明したのでここでは説明は省略する。
トナー濃度補正は、静電現像方式の画像形成装置において一般的に行われている。前記した例でいえば、4つの感光体2Y,2M、2C、2Kについて同じトナー濃度が出るように調整することにより、色バランスのとれた画像を得る。補正制御の概要は、紙間でトナー読み取り用のパッチパターン(トナー濃度補正用のパターン)を書き、それをセンサ読むことで濃淡を判断し、適正な濃度になっていない場合、濃いときは書き込み光学ユニット1におけるレーザパワーを下げる、転写バイアスを下げるなどを行い、薄いときはトナー補給、レーザーパワー上げる、などを行い、トナー濃度が一定になるように作像条件の制御を行う。ここでは、これらトナー濃度の補正制御にかかる一切の処理をトナー濃度補正制御部が行なうものとし、図29〜図31に符号400でしめす。走査方向の倍率誤差補正、トナー濃度補正、主副位置ずれ誤差の補正による色合わせ補正は紙間で織り交ぜて行われる。
(9−1) トナー濃度補正用のパターン及び光検知器(ケース1)
この例では、トナー濃度補正用のパターン検知のための光検知器として反射型(正反射光型)の光検知器を用い、前記図4に示した例に準じて図24に示したように、転写ベルト9に対向するようにして不動の保持部材110上、主走査方向に3つの光検知器24、25、26を配置した。その上で、図25に示すように、これらの光検知器24、25、26に対向する転写ベルト9上の位置に、図15で説明したようなパターン画像を形成して、これを読み取ることとした。
さらに、図24、25に示すように、主走査方向上、光検知器24と25との間に、拡散光検知用の光検知器240を設けこの光検知240に対向する転写ベルト9上に拡散光用のパターンとして、トナー濃度補正用に、矩形のパターン180を形成するようにした。本例の場合、合計4つの光検知器が必要である。本例では、図25に示したように、位置ずれ誤差補正用のパターン80とトナー濃度補正用のパターン180の主走査方向での位置関係を重ならない配置とし、位置ずれ誤差補正用のパターン80と、トナー濃度補正用のパターン810の書き込みが同時に起こった場合でも同時にパターン書き込みができる。
(9−2) トナー濃度補正用のパターン及び光検知器(ケース2)
この例では、トナー濃度補正用のパターン検知のための光検知器として乱反射光型(拡散光検出用型)のものを用い、図26に示したように、転写ベルト9に対向するようにして不動の保持部材110上、主走査方向に3つの光検知器241、242、243を配置した。その上で、図27に示すように、これらの光検知器241、242、243に対向する転写ベルト9上の位置に、乱反射光用(拡散光検出用)のパターンとして黒のライン状パターン810Kと、カラーのライン状パターン810とを転写ベルト9の送り方向(矢印)に沿うように、かつ、交差状に形成するようにした。なお、パターン810は紙間毎に異なる色となるようにし、あるタイミングではシアン、アルタイミングではマゼンタ、あるタイミングではイエローというように異ならせる。但し黒のパターン810は形成するものとし、パターンは常に2つの色のパターンで交差状にする。
その上で、これら3つのパターンの中で、中央のパターンの下流側の位置に、図25におけると同様に拡散光用のパターンとして、トナー濃度補正用に、矩形のパターン180を形成するようにした。
このように、本ケースでは、位置ずれ誤差補正用のパターン検知のための光検知器と、トナー濃度補正用のパターン検知のための光検知器は、同一タイプの拡散光検出用光検知器を用い、部品点数の低減構成の簡略化をなしている。
図26における光検知器241、243が図27における(A)、(C)での各パターンを検出したときの出力波形は図28(a)に示すようになり、V字状に落ち込んだ下向きのピーク位置についての理想位置(位置ずれ(色ずれ)がない場合における下向きピーク位置)からのずれ量δを検出することができる。
また、図26における光検知器242が図27における(B)の各パターンを検出したときの出力波形は図28(b)に示すようになり、V字状に落ち込んだ下向きのピーク位置についての理想位置(位置ずれ(色ずれ)がない場合における下向きピーク位置)からのずれ量については、図28(a)におけると同じようにしてずれ量δを検出することができるし、濃度については、V字状の波形の前方に表れる台形状の波形の高さ(出力値)により読み取ることができる。
すなわち、まず、対をなすパターン810K、810はこの図26,27のように順次重ね合わせがずれていく交差するパターンとし、黒(パターン810K)の反射が少ないことより図のようにパターン810K、810が完全に重なったところが一番反射光が少なくなる。この谷間のポイントを理想中心との距離から測定することで色ずれ量が測定できる。濃度は拡散光で読むのでこのように位置ズレと濃度をともに拡散光(乱反射濃度で読む)対応しておけば同一光検知器を兼用して読むことができる。
本例では、図28に示したように、位置ずれ誤差補正用のパターン810K、810とトナー濃度補正用のパターン180の位置関係を重ならない配置とし、位置ずれ誤差補正用のパターン810K、810の書き込みとトナー濃度補正用のパターン180の書き込みが同時に起こった場合、同時にパターン書き込みができるようにしている。
位置ずれ誤差補正用のパターン検知のための光検知器と、トナー濃度補正用のパターン検知のための光検知器は、同一タイプの拡散光検出用光検知器を用いているが、位置ずれ誤差補正用パターン810K、810とトナー濃度補正用のパターン180を同時に書いて同時に検出するために別々の光検知器が必要である。図26,27に示したようにお互いの位置をずらして配置することで同時に濃度と位置ズレの測定が可能となる。
(9−3) トナー濃度補正用のパターンの形成
図17に示したとおり、副走査画像領域信号(FGATE)で画像の副走査方向の位置制御をしているとすると、FGATEと常に一定の間隔をおいて追従するようにパターン領域信号(PGATE)を作る。一般的に副走査方向のパターンおよびPGATEは同期検知信号に同期したカウンタとコンパレータで生成するのでFGATE用カウンタで兼用、もしくはFGATEの終了位置からPGATE用カウンタをはじめると追従できるため、常に画像とパターンの関係が一致して正しいずれ量が検出できる。
PGATEで位置合わせ用パターンおよび濃度制御用パターンを書く。こうして、トナー濃度測定用のパターンは前の副走査画像領域信号(FGATE)の終了と同期して生成開始する。両パターンの同時生成により、紙間を有効活用することができる。
濃度制御パターンは位置合わせパターンのように重ね合わせはしないので精度としてはゆるくなる。ただし、パターンを複数回読んで平均化し、濃度測定精度を上げる場合、やはりパターンの書かれた領域を正しく判定するために上記のような同期制御が望ましい。
図29〜図31に示すように濃度補正トリガ(スタート信号)tr4が、処理選択部65で生成し、画像領域信号発生回路65に出力されてPGATEでトナー濃度補正用のパターンの形成がなされ、一連の補正が行なわれる。
(9−4) 処理選択部の選択内容
図29〜図31において、前記処理選択部60に相当する処理選択部60'の選択内容は、
主走査方向位置ずれ補正に必要なページ数 m
副走査方向位置ずれ補正に必要なページ数 n
主走査方向倍率補正をかける温度間隔 t1
前回走査方向倍率補正を実行したときからの温度変化をΔt1
主、副何れかの補正後に補正をかける温度間隔 t2
前回副走査方向位置ずれ補正を実行したときからの温度変化をΔt2
濃度補正をかけるページ間隔 p1
前回濃度補正実行からのページ数をΔp1
走査倍率補正トリガ tr1
主走査方向位置ずれ補正トリガ tr2 同前回補正成功の補正トリガ tr2'
副走査方向位置ずれ補正トリガ tr3 同前回補正成功の補正トリガ tr3'
濃度補正トリガ tr4
とすると、
tr1 = (Δt1 = t1) and (not (tr2 + m)) and (not (tr3 + n)) and (not (tr4))
tr2 = (Δt2 = t2) and (not (tr1)) and (not (tr3 + n)) and tr3' and (not (tr4))
tr3 = (Δt2 = t2) and (not (tr1)) and (not (tr2 + m)) and tr2' and (not (tr4))
tr4 = (Δp1 = p1)and (not (tr1)) and (not (tr2 + m)) and (not (tr3 + n))
と表すことができる。
1.通常走査倍率補正が頻繁に行われ(t1<t2にしておく)るが、主副走査位置ずれ補正トリガtr2、tr3が入ったとき、及び位置ずれ補正を入れている間(m、n)、および濃度制御のときは走査倍率補正を行わない。
2.主走査位置ずれ補正はt2の温度間隔で行うが、前回副走査位置ずれ補正が成功し、濃度制御を行っていないとき、また現在、主走査位置ずれ補正が行われていない時に開始する。
3.副走査位置ずれ補正はt2の温度間隔で行うが、前回主走査位置ずれ補正が成功し、濃度制御を行っていないとき、また現在、主走査位置ずれ補正が行われていない時に開始する。
4.濃度補正はページカウントにより使用したトナー量を推測し、そのページ数より補正制御をかけにいくが、主副走査位置ずれ補正が行われていない、操作倍率補正が行われていないときに開始する。
(9−5)
トナー濃度補正用のパターン書き込みと主走査方向の倍率補正の測定が同時に起こった場合、同時に処理する。トナー濃度補正用のパターンの読み取りと主走査方向の倍率誤差補正の測定が同時に起こった場合、トナー濃度補正の制御を優先する。これにより、連続印刷中にダウンタイム(画像形成以外の停止時間)をさらに削減できる。
トナー濃度補正用パターンは通常、ベタパターンである。従って、クロック変動等にも強いパターンであるため、途中で走査倍率補正制御が働き、倍率が変わっても濃度制御自体に影響は受けない。
従って、(9−4)で、
tr1 = (Δt1 = t1) and (not (tr2 + m)) and (not (tr3 + n))
tr2 = (Δt2 = t2) and (not (tr1)) and (not (tr3 + n)) and tr3' and (not (tr4))
tr3 = (Δt2 = t2) and (not (tr1)) and (not (tr2 + m)) and tr2' and (not (tr4))
tr4 = (Δp1 = p1) and (not (tr2 + m)) and (not (tr3 + n))
となる。
1.通常走査倍率補正が頻繁に行われ(t1<t2にしておく)るが、主副走査位置ズレ補正トリガtr2、tr3が入ったとき、及び位置ズレ補正を入れている間(m、n)、および濃度制御のときは走査倍率補正を行わない。
2.主走査位置ズレ補正はt2の温度間隔で行うが、前回副走査位置ズレ補正が成功し、濃度制御を行っていないとき、また現在、主走査位置ズレ補正が行われていない時に開始する。
3.副走査位置ズレ補正はt2の温度間隔で行うが、前回主走査位置ズレ補正が成功し、濃度制御を行っていないとき、また現在、主走査位置ズレ補正が行われていない時に開始する。
4.濃度補正はページカウントにより使用したトナー量を推測し、そのページ数より補正制御をかけにいくが主副走査位置ズレ補正が行われていないときに開始する。
(9−6)
トナー濃度補正用のパターンがベタ(全画素均一データ)以外の場合の書込みシーケンスと主走査方向の倍率誤差補正の測定が同時に起こった場合、同時処理をやめる。これにより、濃度制御の最中に突然PLLの乱れが生じるなどの変動要素が無くなり、精度の高い濃度制御ができる。
図32において、図32(a)に示すベタパターンのほかに図32(b)に示す網掛けパターン(網掛けによりドットを間引いて中間調時の濃度を読んで制御を掛ける場合)を使用する場合は途中で倍率を変更するとクロックの乱れがそのまま画素配列の乱れとなり、パターンの濃度が変わってしまう。そのため、この場合は濃度安定を優先し、後から走査倍率を合わせるようにする。倍率は1回待っても極端にずれることは無いが濃度制御はトナー補給が追いつかなくなり急激に濃度低下を招く危険があるためである。
30 主走査方向の倍率誤差補正量算出手段
31 主走査方向の倍率誤差補正手段
40 主走査方向の位置ずれ補正量算出手段
41 主走査方向の位置ずれ誤差補正手段
50 副走査方向の位置ずれ補正量算出手段
51 副走査方向の位置ずれ誤差補正手段
60 処理選択部
81、82 主走査位置ずれ誤差測定用のパターン画像
83、84 副走査位置ずれ誤差測定用のパターン画像
Claims (14)
- 複数の像担持体にそれぞれカラー画像の各色成分に基づく潜像を形成した後、これらの各潜像を顕像化し、被転写媒体上に前記顕像化された像を順次重ね合わせて重ね合わせ画像を形成するカラー画像形成方法において、
少なくとも、主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の検出及び補正を先行ページの画像処理と後行ページの画像処理の間である紙間で行うこととし、
前記主走査方向倍率誤差の検出は、走査光の走査方向上に距離を置いて配置した2つの倍率誤差検知用の光検知器間での走査光の検出時間間隔に基づいて主走査方向の倍率誤差補正量算出手段で算出することにより行い、
前記主走査方向位置ずれ誤差及び前記副走査方向位置ずれ誤差の検出は、位置ずれ誤差測定用パターン画像を前記被転写媒体上に作成してから、該パターン画像を前記被転写媒体に対向して設けられた位置ずれ誤差検知用の光検知器により検知することにより行い、
これら主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の各検出は、それぞれ異なる開始条件が満たされた場合に開始し、前記開始条件は、前記主走査方向倍率誤差の検出が、前記主走査方向位置ずれ誤差の検出及び前記副走査方向位置ずれ誤差の検出よりも高い頻度で実行される条件であることを特徴とするカラー画像形成方法。 - 請求項1記載のカラー画像形成方法において、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記主走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、前記主走査方向位置ずれ誤差検出を優先的に実行することを特徴とするカラー画像形成方法。 - 請求項1又は2記載のカラー画像形成方法において、
前記副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像は、主走査方向に平行な直線をカラー画像の色成分で各色複数形成したものであり、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記副走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、両者を同じ紙間で実行することを特徴とするカラー画像形成方法。 - 請求項1乃至3の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
前記主走査方向倍率誤差検出は、前回の主走査方向倍率誤差補正実行時からの温度変化が第1の所定値に達したことを開始条件とし、
主走査方向位置ずれ誤差検出及び副走査方向位置ずれ誤差検出は、前回の副走査方向位置ずれ誤差補正実行時からの温度変化が前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値に達したことを開始条件とすることを特徴とするカラー画像形成方法。 - 請求項1乃至4の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像を複数の異なる紙間に亘って複数形成し、前記位置ずれ誤差検知用の光検知器によりそれら複数の位置ずれ誤差測定用パターン画像を検知した結果の平均値に基づいて誤差の補正を行うことを特徴とするカラー画像形成方法。 - 請求項1乃至5の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像は、先行ページの副走査画像領域信号の終端を基準として所定時間経過後から生成を開始することを特徴とするカラー画像形成方法。 - 請求項1乃至6の何れかに記載のカラー画像形成方法において、
主走査方向倍率誤差の補正は、
元クロックを分周して正規の画素クロックを生成するとともに、前記主走査方向倍率誤差に基づき前記正規の画素クロックに対して位相変更をかける変更指示信号を生成し、
この変更指示信号を用いて一時的に元クロックの分周比を変更することにより、前記正規の画素クロックに対してパルス幅が異なる補正後の画素クロックで前記潜像を書き込むことにより行うことを特徴とするカラー画像形成方法。 - 複数の像担持体を有し、これら像担持体にそれぞれカラー画像の各色成分に基づく潜像を形成した後、これらの各潜像を顕像化し、被転写媒体上に前記顕像化された像を順次重ね合わせて重ね合わせ画像を形成するカラー画像形成装置において、
少なくとも、主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の検出及び補正を先行ページの画像処理と後行ページの画像処理の間である紙間で行うこととし、
走査光の走査方向上に距離を置いて配置した2つの倍率誤差検知用の光検知器と、
前記倍率誤差検知用の光検知器での走査光の検出時間間隔に基づいて主走査方向の倍率誤差補正量を算出する主走査方向の倍率誤差補正量算出手段と、
前記被転写媒体に対向して設けられ、前記被転写媒体上に顕像として形成された位置ずれ誤差測定用パターン画像を検知する位置ずれ誤差検知用の光検知器と、
前記位置ずれ誤差検知用の光検知器による検知情報から主走査方向の位置ずれ誤差を算出する主走査方向の位置ずれ補正量算出手段と、
前記主走査方向の位置ずれ誤差情報に基づき主走査方向の位置ずれ誤差を補正する主走査方向の位置ずれ誤差補正手段と、
前記位置ずれ誤差検知用の光検知器による検知情報から副走査方向の位置ずれ誤差を算出する副走査方向の位置ずれ補正量算出手段と、
前記副走査方向の位置ずれ誤差情報に基づき副走査方向の位置ずれ誤差を補正する副走査方向の位置ずれ誤差補正手段と、
これら主走査方向倍率誤差、主走査方向位置ずれ誤差、副走査方向位置ずれ誤差の各検出をそれぞれ異なる開始条件が満たされた場合に開始させる処理選択手段とを備え、前記開始条件は、前記主走査方向倍率誤差の検出が、前記主走査方向位置ずれ誤差の検出及び前記副走査方向位置ずれ誤差の検出よりも高い頻度で実行される条件であることを特徴とするカラー画像形成装置。 - 請求項8記載のカラー画像形成装置において、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記主走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、前記主走査方向位置ずれ誤差検出を優先的に実行することを特徴とするカラー画像形成装置。 - 請求項8又は9記載のカラー画像形成装置において、
前記副走査方向の位置ずれ誤差測定用パターン画像は、主走査方向に平行な直線をカラー画像の色成分で各色複数形成したものであり、
前記主走査方向倍率誤差検出の開始条件と前記副走査方向位置ずれ誤差検出の開始条件とが共に成立した場合は、両者を同じ紙間で実行することを特徴とするカラー画像形成装置。 - 請求項8乃至10の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記主走査方向倍率誤差検出は、前回の主走査方向倍率誤差補正実行時からの温度変化が第1の所定値に達したことを開始条件とし、
主走査方向位置ずれ誤差検出及び副走査方向位置ずれ誤差検出は、前回の副走査方向位置ずれ誤差補正実行時からの温度変化が前記第1の所定値よりも大きい第2の所定値に達したことを開始条件とすることを特徴とするカラー画像形成装置。 - 請求項8乃至11の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像を複数の異なる紙間に亘って複数形成し、前記位置ずれ誤差検知用の光検知器によりそれら複数の位置ずれ誤差測定用パターン画像を検知した結果の平均値に基づいて誤差の補正を行うことを特徴とするカラー画像形成装置。 - 請求項9乃至12の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記位置ずれ誤差測定用パターン画像の書き込みタイミングを定めるパターン画像領域信号を生成する画像領域信号発生回路を有し、該画像領域信号発生回路は先行ページの副走査画像領域信号の終端を基準として所定時間経過後から前記パターン画像領域信号の生成を開始することを特徴とするカラー画像形成装置。 - 請求項8乃至13の何れかに記載のカラー画像形成装置において、
前記主走査方向倍率誤差の補正を行う手段として、
元クロックを分周して正規の画素クロックを生成する分周器と、
前記主走査方向倍率誤差に基づき前記正規の画素クロックに対して位相変更をかける変更指示信号を生成するパルス列生成回路と、
前記パルス列生成回路から出力される前記変更指示信号に基き一時的に元クロックの分周比を変更して画素クロックの周期を局所的に変えて前記正規の画素クロックに対してパルス幅が異なる補正された書き込み用の画素クロックを生成する第2の分周器を有することを特徴とするカラー画像形成装置。
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