JP4355144B2 - 新規含窒素環状化合物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規環状エーテルアミン誘導体に関する。さらに詳しくは、N-methyl-D-aspartate (以下「NMDA」という。) 受容体アンタゴニストである、NMDA受容体に関連する疾患等の予防や治療に有効な化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
グルタミン酸は脳内において興奮性神経伝達をつかさどる伝達物質であり、興奮性アミノ酸の一つとして知られている。興奮性アミノ酸が細胞外に大量に放出されると、中枢神経の異常な興奮が起こり、脳脊髄損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病などの様々な疾患、神経変性、精神障害、運動機能障害につながると報告されている。
神経伝達物質としてのグルタミン酸をリガンドとする受容体は、NMDA受容体;非NMDA受容体であるα-amino-3-hydroxy-5-methyl-4-isoxazolepropionic acid(以下「AMPA」という。)受容体およびカイニン酸受容体;代謝共役型受容体に分類され、グルタミン酸またはアスパラギン酸により活性化されてナトリウムイオンやカリウムイオンを細胞内に流入させる。特にNMDA受容体は活性化されるとカルシウムイオンも流入させることが知られており、そのため哺乳動物脳の記憶、学習の形成、神経の発達等に関与するが、一方でNMDA受容体の過剰興奮は細胞内に多量のカルシウムを流入させるために不可逆的な脳の神経細胞の壊死を生じさせ、後遺症として運動障害、知覚障害、異常行動等の障害を引き起こす。
【0003】
【非特許文献1】
Benveniste, H. et al., J. Neurochem., 43, 1369 (1984)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
NMDA受容体を介した興奮性神経伝達の異常な働きを調節する薬物は、興奮性グルタミン酸およびその受容体に関連する慢性神経変性疾患、脳虚血や脳脊髄損傷後の神経細胞の壊死による急性神経変性、てんかん、疼痛、痙性麻痺、脱髄性疾患の治療や予防剤として有用であり、その開発が切望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑み、優れたNMDA受容体機能抑制作用を有する化合物を求めて鋭意研究を行った。その結果、下記式
【化2】
Figure 0004355144
[式中、XおよびYは、同一または相異なってCHまたはC=Oを示し;Zは同一または相異なってCHまたはC=Oを示し;Aは置換基を有していてもよい芳香族基を示し;RおよびRは、同一または相異なってC=OまたはCR(2つのRは同一または相異なって水素原子、ヒドロキシ、またはC1−6炭化水素基を示す);RおよびRは同一または相異なって置換基を有していてもよいC1−12炭化水素基を示す。]で表される含窒素環状化合物またはその塩(以下、化合物(I)と略記することもある。)が予想外にもグルタミン酸受容体機能抑制作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。特に、下記式、
【化3】
Figure 0004355144
[式中、XおよびYは、同一または相異なってCHまたはC=Oを示し;Zは同一または相異なってCHまたはC=Oを示し;Aは置換基を有していてもよい芳香族基を示し;RおよびRは、同一または相異なってC=OまたはCR(2つのRは同一または相異なって水素原子、ヒドロキシ、またはC1−6炭化水素基を示す);RおよびRは同一または相異なって置換基を有していてもよいC1−12炭化水素基を示す。ただし、上記定義において、XおよびYがCHを示し;ZがCHを示し;Aがフェニレンを示し;RおよびRがCHを示し;RおよびRがジメチルアミノピリジンを示す場合は除く。] で表される含窒素環状化合物を初めて合成し、この化合物またはその塩が特に優れたグルタミン酸受容体機能抑制作用を有することを見出した。
【0006】
すなわち本発明は、
[1]化合物(I)またはその塩若しくはその水和物;
[2]ZがCHである前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物;
[3]Aがフェニレンである前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物;
[4]RおよびRが同一または相異なってCH、C=OまたはC(CHから選ばれる前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物;
[5]RおよびRが同一または相異なって、置換基を有していてもよい芳香族基または置換基を有していてもよい複素環基である前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物;
[6]RおよびRが同一で、置換基を有していてもよいピリジンまたは置換基を有していてもよいアザシクロアルカンである前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物;
[7]XおよびYがC=Oを示し;ZがCHを示し;Aはフェニレンを示し;RおよびRがCHを示す前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物;
[8]RおよびRが同一でジメチルアミノピリジン、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、1,4,8,12−テトラアザシクロペンタデカン、1,5,9−トリアザシクロドデカンから選択される前記[7]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物;
[9]XおよびYがCHを示し;ZがCHを示し;Aはフェニレンを示し;RおよびRがCHを示す前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物。但し、上記定義においてRおよびRが同一でジメチルアミノピリジンを示す場合は除く;
[10]前記[1]に記載の化合物またはその塩のプロドラッグ。
[11]前記[1]に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物、あるいは前記[10]に記載のプロドラッグを含有してなる医薬組成物;
[12]グルタミン酸受容体機能抑制剤である前記[11]に記載の組成物;
[13]NMDA受容体機能抑制剤である前記[11]に記載の組成物;
[14]細胞死抑制剤である前記[11]に記載の組成物;
[15]脳機能保護薬である前記[11]に記載の組成物;
[16]グルタミン酸受容体機能抑制剤を製造するための、前記[1]に記載の化合物もしくはその塩若しくはその水和物、あるいは前記[10]に記載のプロドラッグの使用;
[17]哺乳動物に前記[1]に記載の化合物若しくはその塩若しくはその水和物、あるいは前記[10]に記載のプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるグルタミン酸受容体機能抑制方法;
[18]哺乳動物に前記[1]に記載の化合物若しくはその塩若しくはその水和物、あるいは前記[10]に記載のプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物における細胞死抑制方法;
[19]脳機能保護薬を製造するための、前記[1]に記載の化合物若しくはその塩若しくはその水和物、あるいは前記[10]に記載のプロドラッグの使用;
[20]哺乳動物に前記[1]に記載の化合物もしくはその塩若しくはその水和物、あるいは前記[10]に記載のプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物における脳機能保護方法;などを提供する。
【0007】
以下、本願明細書において用いられる用語等の意義を説明する。
式(I)中、Aは置換基を有していてもよい芳香族基を示。本願明細書中で用いる「置換基を有していてもよい芳香族基」における「置換基」としては、例えばオキソ、ハロゲン原子、C1−3アルキレンジオキシ、ニトロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1−6炭化水素基、ヒドロキシ、アミノ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシなどが挙げられるが、Aが置換基を有しない場合が好ましい。
本願明細書中で用いる「置換基を有していてもよいC1−12炭化水素基」における「置換基」としては、カルボキシル、アルコキシカルボニル(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等)、ヒドロキシ、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、置換基を有していてもよい芳香族基、置換基を有していてもよい複素環基などが挙げられる。
該「置換基を有していてもよい芳香族基」は、好ましくはC6−12アリール、さらに好ましくはフェニルまたはナフチルである。
該「置換基を有していてもよい複素環基」としては、5−12員の含窒素複素環基(例えばピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル等)が挙げられ、特にピリジルまたはアザシクロアルカンが好ましい。
該ピリジルにおいて、ピリジン環の窒素原子は炭化水素基に結合してピリジン塩を作ってもよい。また、該アザシクロアルカンとしては、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、
【化4】
Figure 0004355144
1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、
【化5】
Figure 0004355144
【0008】
1,4,8,12−テトラアザシクロペンタデカン
【0009】
【化6】
Figure 0004355144
1,5,9−トリアザシクロドデカン
【化7】
Figure 0004355144
などが挙げられる。
【0010】
前記「置換基を有していてもよい芳香族基」および前記「置換基を有していてもよい複素環基」における「置換基」としては、アミノ、C1−6アルキルアミノ(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ等)、ジ(C1−6アルキル)アミノ(例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ等)などが挙げられる。好ましくはジ(C1−6アルキル)アミノであり、さらに好ましくはジメチルアミノである。
本発明による化合物(I)の好適な例として、以下の式で表される新規化合物(以下CPCnと略記することもある。)
【化24】
Figure 0004355144
などが挙げられる。本化合物は、後述のように、NMDA受容体に対するオープンチャンネルブロッカーとして作用する。さらに、本化合物は、4つのフェニレンを有する中央の環の内部にグルタミン酸をトラップすることが、マススペクトロメトリーを用いた実験により確認されており、NMDA受容体を活性化する細胞外のグルタミン酸をトラップすることでNMDA受容体の機能を阻害すると考えられる。
【0011】
本発明における式(I)の「塩」としては、無機塩基との塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。中でも、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩など、無機酸塩であって薬理学的に許容しうる塩が好ましい。またRまたはRがピリジニウム塩を含む場合、その対イオンとしては、塩化物イオンや臭化物イオンなどのハロゲン化物イオンが好ましい。
【0012】
また本発明による化合物(I)は水和物であっても非水和物であってもよい。
【0013】
本発明による化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも化合物(I)として含有され、公知の合成手法、分離手法によりそれぞれを得ることができる。
【0014】
本発明による化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で、酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換される化合物、すなわち酵素的に参加、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変換される化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノがアシル化、アルキル化、リン酸化された化合物、化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物、化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
【0015】
化合物(I)は、優れたNMDA受容体機能抑制作用を有する。本明細書におけるNMDA受容体の「機能抑制」とは、NMDA受容体のイオンチャンネルとしての機能を阻害する作用を示す。特に化合物(I)は、化合物(I)自体がオープンチャンネルブロッカーとして細胞内へのイオンの流入を防ぐのと同時に、NMDA受容体のアゴニストであるグルタミン酸と複合体を形成することで、該グルタミン酸が該NMDA受容体に結合してイオンチャンネルを開くのを防ぐ、という二通りの方法でNMDA受容体の機能を抑制することができる。
【0016】
すなわち化合物(I)は、NMDA受容体からの過剰なカルシウムの流入を防ぐことができる。例えば脳虚血部分では大量のグルタミン酸が細胞外へ放出されることが知られているが(非特許文献1)、この高濃度の細胞外グルタミン酸によってNMDA受容体が異常に活性化され、細胞内に多量のカルシウムイオンが流入して神経細胞の壊死を引き起こすことがある。化合物(I)はこのような細胞の壊死やその後遺症の治療、改善、予防剤として有用である。
【0017】
該「脳虚血」としては、例えば、脳血栓症、脳塞栓症、脳梗塞を伴わない一過性脳虚血発作、可逆性脳虚血性神経脱落、慢性脳循環不全症(脳動脈硬化症)、高血圧性脳症などの虚血性脳血管障害、頭部外傷や脊髄損傷等の中枢神経細胞の急性変性疾患によるものが挙げられる。
【0018】
「神経細胞の壊死による後遺症」としては、言語障害、しびれ等の知覚障害、手足等の運動障害、頭痛、嘔吐、視力喪失、嚥下障害、構音障害、痴呆などがあげられる。従って化合物(I)はこれらの症状の治療や予防にも有用である。
【0019】
また、化合物(I)はNMDA受容体、すなわち興奮性アミノ酸受容体の機能を抑制するので、中枢神経の異常な興奮により発症または悪化する疾患の治療、改善、予防剤としても有用である。
【0020】
すなわち化合物(I)は、運動障害、知覚障害、異常行動等の脳虚血後障害・脳脊髄損傷後の急性神経変性による障害;アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病等の慢性神経変性疾患;てんかん;慢性疼痛、偏頭痛、癌性疼痛、糖尿病性神経障害等に由来する疼痛;痙性麻痺;多発性硬化症、脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群、マルキャファーヴァ・ビギャミ病、デビック病、バロ病、レフサム病、タンギエール病、デジェリン−ソタス病、HIVまたはHTLV性脊髄炎、白質脳炎等の脱髄性疾患などの治療、改善、予防剤としても有用である。
【0021】
化合物(I)は、各種併用用薬剤とともに用いてもよい。
【0022】
このような併用用薬剤としては、例えば他のNMDAアンタゴニスト;脳虚血により形成される毒生産物(例えば、酸化窒素、反応性酸素および窒素中間体、脂質過酸化物、インターロイキン、サイトカイン、ケモカイン、水素イオン等)の形成または作用を阻害し、あるいは除去を促進する物質;脳虚血によりおこる細胞の減極を阻害し、あるいは減極に対抗する信号経路を活性化する物質;アポトーシスの機構を阻害する物質;虚血に反応する免疫細胞の補充、免疫細胞の血管への接着を防ぐ物質などが挙げられる。
【0023】
「他のNMDAアンタゴニスト」としては、例えばグルタミン酸やNMDAなどのアゴニストの結合部位に拮抗的に結合するもの(例えばD−2−アミノ−5−ホスホノ吉草酸等)、NMDA受容体のアゴニストによる活性化に必要なグリシンの結合部位に拮抗的に結合するもの(例えば7−クロロキヌレン酸等)、活性増強剤であるポリアミンの結合部位に拮抗的に結合するもの(例えばアルカイン等)、他のオープンチャンネルブロッカー(例えばMK−801、Mg2+)などが挙げられる。
【0024】
「脳虚血により形成される毒生産物の形成または作用を阻害し、あるいは除去を促進する物質」としては、例えば抗酸化化合物、好中球阻害因子(NIF)、ナトリウムチャンネルアンタゴニスト、NOS阻害剤、カリウムチャンネル開口剤、グリシン部位アンタゴニスト、AMPA/カイニン酸受容体アンタゴニスト、カルシウムチャンネルアンタゴニスト、GABA受容体モジュレーター、および抗炎症剤などが挙げられる。
【0025】
「脳虚血によりおこる細胞の減極を阻害し、あるいは減極に対抗する信号経路を活性化する物質」としては、例えばGABA受容体の活性化、電圧またはリガンド制御カリウムチャンネルの活性化、電圧またはリガンド制御塩素チャンネルの活性化をする物質が挙げられ、具体的にはカリウムチャンネル開口剤やGABA受容体アゴニストなどを用いることができる。
【0026】
「アポトーシスの機構を阻害する物質」としては、FAS/TNFα/p75受容体の活性化、カスパーゼの活性化、NFκBの活性化、JNKおよび/またはp38キナーゼシグナルカスケードの活性化、ミトコンドリアの崩壊の阻害およびミトコンドリアの浸透性移動孔の活性化、カルパインなど細胞間プロテアーゼの活性化を行う物質が挙げられ、具体的にはカスパーゼ阻害剤、アポトーシス機構の媒介物質である酵素の阻害剤などを用いることができる。
【0027】
「虚血に反応する免疫細胞の補充を阻害する化合物」としては各種サイトカインやケモカイン受容体、「血管への免疫細胞の接着を阻害する化合物」としてはサイトカインおよびケモカイン受容体に対するアンタゴニスト、NIFおよび各種の細胞接着分子の抗体などが挙げられる。
【0028】
本発明の医薬組成物は自体公知の手段に従って製造することができる。該医薬組成物は通常、化合物(I)と薬理学的に許容される担体とを、自体公知の製剤化手段によって混合することにより製造される。
たとえば、化合物(I)を製剤上許容しうる担体(賦形剤、結合剤、崩壊剤、矯味剤、矯臭剤、乳化剤、希釈剤、溶解補助剤等)と混合して得られる医薬組成物または錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、点眼剤、眼軟膏等の製剤として経口または非経口に適した形態で処方される。
固体製剤とする場合は、添加剤、たとえば、ショ糖、乳糖、セルロース糖、D−マンニトール、マルチトール、デキストラン、デンプン類、寒天、アルギネート類、キチン類、キトサン類、ペクチン類、トランガム類、アラビアゴム類、ゼラチン類、コラーゲン類、カゼイン、アルブミン、リン酸カルシウム、ソルビトール、グリシン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グリセリン、ポリエチレングリコール、炭酸水素ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が用いられる。さらに、錠剤は必要に応じて通常の剤皮を施した錠剤、たとえば糖衣錠、腸溶性コーティング錠、フィルムコーティング錠あるいは二層錠、多層錠とすることができる。
半固体製剤とする場合は、動植物性油脂(オリーブ油、トウモロコシ油、ヒマシ油等)、鉱物性油脂(ワセリン、白色ワセリン、固形パラフィン等)、ロウ類(ホホバ油、カルナバロウ、ミツロウ等)、部分合成もしくは全合成グリセリン脂肪酸エステル(ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸等)等が用いられる。これらの市販品の例としては、ウイテプゾール(ダイナミッドノーベル社製)、ファーマゾール(日本油脂社製)等が挙げられる。
液体製剤とする場合は、添加剤、たとえば塩化ナトリウム、グルコース、ソルビトール、グリセリン、オリーブ油、プロピレングリコール、エチルアルコール等が挙げられる。特に注射剤とする場合は、無菌の水溶液、たとえば生理食塩水、等張液、油性液、たとえばゴマ油、大豆油が用いられる。また、必要により適当な懸濁化剤、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、非イオン性界面活性剤、溶解補助剤、たとえば安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等を併用してもよい。さらに、点眼剤とする場合は水性液剤または水溶液が用いられ、特に、無菌の注射用水溶液があげられる。この点眼用液剤には緩衝剤(刺激軽減のためホウ酸塩緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤等が好ましい)、等張化剤、溶解補助剤、保存剤、粘稠剤、キレート剤、pH調整剤(pHは通常約6〜8.5に調整することが好ましい)、芳香剤のような各種添加剤を適宜添加してもよい。これらの製剤の有効成分の量は製剤の0.1〜100重量%であり、適当には1〜50重量%である。投与量は患者の症状、体重、年令等により変わりうるが、通常経口投与の場合、成人一日当たり1〜500mg程度であり、これを一回または数回に分けて投与するのが好ましい
【0029】
【発明の実施の形態】
化合物(I)の製造方法について以下に述べる。
【0030】
化合物(I)は、例えば以下のスキームで示される方法あるいはこれに準ずる方法に従って製造される。
【化8】
Figure 0004355144
【0031】
図中、XおよびYは同一または相異なってCHまたはC=Oを示し、Zは同一または相異なってCHまたはC=Oを示し、Aは置換基を有していてもよい芳香族を示し、RおよびRは同一または相異なってC=OまたはCR(2つのRは同一または相異なって水素原子、ヒドロキシ、またはC1−6炭化水素基を示す)、RおよびRは同一または相異なって置換基を有していてもよいC1−12炭化水素基を示し、Rは水素原子、炭化水素基、または置換基を有していてもよい芳香族基を示す。
【0032】
[工程1] ハロゲノ酢酸エステル(3)を化合物(2)と反応させ、化合物(4)を得る。次に、ハロゲノ酢酸エステルとしてはブロモ酢酸メチル、ブロモ酢酸エチルなどが挙げられる。この反応は、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下で行われることが好ましい。またこの反応は、ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒中で、0から100℃で行われることが好ましい。
化合物(4)のエステル残基を、置換基を有するアリールエステル(例えばペンタフルオロフェニルエステル等)などの活性エステルに変換し、アンモニアとより効果的に反応させてもよい。このような活性エステルは、化合物(4)を加水分解した後、ペンタフルオロフェノールなどの置換フェノールと反応させて得ることができる。このエステル化反応は、N,N´−ジクロロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤の存在下で行うことが好ましい。
【0033】
[工程2] 化合物(4)をアンモニアと反応させて化合物(5)を得る。この反応は、テトラヒドロフランなどの溶媒中で化合物(4)をアンモニア水溶液と反応させることにより行う。反応温度は0から80℃とする。
【0034】
[工程3] 化合物(5)を還元して化合物(6)を得る。この還元反応は、ボラン−ジメチルスルフィド複合体などの水素化ホウ素の存在下で行うことが好ましい。また、この反応はテトラヒドロフランなどの溶媒中で、0度から溶媒の還流温度までの間で行うことが好ましい。
【0035】
[工程4] 化合物(4)と化合物(6)を反応させて環状エーテルアミン(1a)を得る。この反応は、塩化メチレンなどの不活性な溶媒中で行われることが好ましい。またこの反応は、トリエチルアミンやピリジンなどの塩基の存在下で、0度から溶媒の還流温度までの間で行うことが好ましい。
【0036】
[工程5] 化合物(1a)を還元して、化合物(1b)を得る。この還元反応は工程3と同様の工程により行う。この工程を経ずに化合物(1a)を用いて、後述の工程6を行ってもよく、その場合は化合物(I)においてZがC=Oとなる。
【0037】
[工程6] 化合物(1a)または(1b)、好ましくは化合物(1b)にR−X基若しくはR−Y基を付加することにより、目的の化合物(I)を得る。
本工程の例として、R−X基およびR−Y基としてR−CH−Rを付加する場合のスキームを以下に示す。ここで、RはCHまたはC=Oを示し、Rはアルキル基を表し、R7は置換基を有していてもよい芳香族基または置換基を有していてもよい複素環基を示す。
【化9】
Figure 0004355144
【0038】
[工程7] 化合物(1b)の2つのアミノ基に、それぞれアルコキシカルボニルアルキル基(−R−COOR)を導入して、化合物(1c)を得る。
アルコキシカルボニルアルキル基の原料としては、α,β−不飽和脂肪酸エステル(例えばアクリル酸エステル等)や、β−ハロゲノ脂肪酸エステル(例えばβ−ブロモプロピオン酸エステル等)を用いることができる。
アルコキシカルボニルアルキル基の導入は、β−ハロゲノ脂肪酸エステルを用いる場合は [工程1]と同様に行い、α,β−不飽和脂肪酸エステルを用いる場合は、硝酸銅や酢酸銅などの金属触媒の存在下、例えばメタノールなどの溶媒中で反応温度を0℃から150℃として行うことが好ましい。
【0039】
[工程8] 化合物(1c)を還元して、化合物(1d)を得る。この工程では、好ましくは、水素化ほう素リチウムなどの還元試薬を用いる。また、メタノールやテトラヒドロフランなどの溶媒中、反応温度を室温から溶媒の還流温度の間として行うことが好ましい。
【0040】
[工程9] 化合物(1d)をハロゲン化して、化合物(1e)を得る。ハロゲン化試薬としては塩化チオニルや同等物を用い、反応は塩化メチレンなどの溶媒中、0℃から100℃の間で行うことが好ましい。
【0041】
[工程10] 化合物(1e)に所望の芳香族基または複素環基を導入し、化合物(I)の一例として化合物(1f)を得る。この反応は、ジメチルアミノピリジンなどの塩基の存在下で行うことが好ましい。
【0042】
[工程11] 前記[工程6]において、R3をアザシクロアルカンとする場合は、例えば化合物(7)
【化10】
Figure 0004355144
を合成し、これを化合物(1b)と反応させて、化合物(8)
【化11】
Figure 0004355144
を得る。この反応は、ジクロロメタンを溶媒とし、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩存在下で、窒素雰囲気中反応時間を12時間として行うことが好ましい。
【0043】
[工程12] 化合物(8)から、アミノ基を保護していたt−ブトキシカルボニル基(Boc基)をはずし、化合物(I)の一例として化合物(9)
【化12】
Figure 0004355144
を得る。この反応は、例えば、化合物(8)のTHF溶液に濃塩酸を加え、室温で12時間撹拌することにより行うことができる。
尚、化合物(7)は、1,4,7,10−トリス(tert−ブトキシカルボニル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(化合物(7a))を原料として自体公知の方法、例えば以下のスキームで示される方法あるいはこれに準ずる方法に従って製造される。
【化13】
Figure 0004355144
【0044】
[工程13] 化合物(7a)、ブロモ酢酸ベンジルおよびKCOをMeCN中で混合し、窒素雰囲気中で12時間、80℃で撹拌し、化合物(7b)を得る。
【0045】
[工程14] 化合物(7b)を水素化し、化合物(7)を得る。例えば、化合物(7b)のTHF溶液を、Pd−C存在下、室温で水素雰囲気中24時間反応させることにより行うことができる。
【0046】
尚、本発明による化合物(I)は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変換、転溶、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離精製することができ、単離精製された化合物は公知の手段により塩または水和物に変換することもできる。化合物(I)の原料化合物またはその塩は、同様に公知の手段によって単離精製することができるが、単離することなくそのまま反応混合物として次の工程の原料とすることもできる。
【0047】
【実施例】
以下に本発明の有利な効果を示すため実施例、試験例を示すが、これらは例示的なものであって、本発明はいかなる場合も以下の具体例に制限されるものではない。
以下の実施例中「室温」は0〜30℃を示し、「%」は特記しない限り重量パーセントを意味する。また、混合溶媒を用いる場合の溶媒比は容積比を示す。
H NMRスペクトルは、H化学シフトを、内部標準としてのTMS(δ=0.00)及びCDCl(δ=77.00)と比較してppm(δ)で示す。マススペクトルはFABにより測定した
本文中に用いられるその他の略号は下記の意味を示す。
s:シングレット(sinlet)
d:ダブレット(doublet)
dd:ダブルダブレット(double doublet)
dt:ダブルトリプレット(double triplet)
t:トリプレット(triplet)
J=カップリング定数
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl:重クロロホルム
THF:テトラヒドロフラン
HNMR:プロトン核磁気共鳴(通常フリー体をCDCl中で測定した。)
【0048】
[実施例1] 化合物(A)(化合物(4)においてR=CH、Aはフェニレン)の合成
【化14】
Figure 0004355144
4,4´−ジヒドロキシジフェニルメタン(1.0g、5mmol)、ブロモ酢酸メチル(1.53g、10mmol)および炭酸カリウム(1.38g、10mmolをN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に加え、室温で24時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。抽出物を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥した。溶媒は減圧して蒸発させ、残さはシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル/クロロホルム=1:9)で精製し、無色の目的物(1.6g、93%)を得た。
mp 64−65℃
HNMR(CDCl)δ:3.80(s,6H)、3.85(s,2H)、4.60(s,4H)、6.82(d,4H,J=8.8Hz)、7.08(d,4H,J=8.8Hz).
MS(EI)(m/z):344[M]
HRMS(EI)(m/z):Calcd for C1920:344.1259.
Found 344.1256
【0049】
[実施例2] 化合物(B)(化合物(4)においてR=H、RおよびAは化合物(A)と同様)の合成
【化15】
Figure 0004355144
化合物(A)(1.0g、5mmol)および5N水酸化カリウム−メタノール溶液(4mL)をメタノール(40mL)中で2時間還流した。溶液は減圧して蒸発させ、残さは水(100mL)に溶解し、10%塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチル(300mL)で抽出した。抽出物は塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を減圧して蒸発させ、無色の粉末を得た(1.09g、100%)。
mp 199−200℃
HNMR(CDCl)δ:3.79(s,2H)、4.59(s,4H)、6.80(d,4H,J=8.8Hz)、7.10(d,4H,J=8.8Hz)、12.90(s,2H).
MS(EI)(m/z):316[M]
HRMS(EI)(m/z):Calcd for C1716:316.0946.
Found 316.0944
【0050】
[実施例3] 化合物(C)(化合物(4)においてR=ペンタフルオロフェニル)の合成
【化16】
Figure 0004355144
化合物(B)(3.88g、9.3mmol)、ペンタフルオロフェノール(3.46g、18.9mmol)およびN,N´−ジシクロヘキシルカルボジイミド(3.88g、18.8mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に加え室温で24時間拡販した。反応混合液をろ過し、ろ液を減圧して蒸発させた。残さはシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)で精製し、無色の結晶(5.56g、92%)を得た。
mp 135−136℃
HNMR(CDCl)δ:3.90(s,2H)、4.97(s,4H)、6.89(d,4H,J=8.4Hz)、7.10(d,4H,J=8.4Hz).
MS(FAB)(m/z):648[M]
HRMS(EI)(m/z):Calcd for C291410:648.0630.
Found 648.0628
【0051】
[実施例4] 化合物(D)(化合物(5)においてRおよびAは化合物(A)と同様)
【化17】
Figure 0004355144
化合物(C)(4.0g、6.17mmol)および25%アンモニア(12mL)をテトラヒドロフラン(30mL)に加え、室温で12時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(200mL)を反応液に加えた。ろ過して沈殿物を回収し、水、エタノール、ジエチルエーテルで洗浄した後真空乾燥し、無色の結晶(1.9g、98%)を得た。
mp 233−234℃
HNMR(CDCl)δ:3.80(s,2H)、4.36(s,4H)、6.85(d,4H,J=8.8Hz)、7.11(d,4H,J=8.8Hz)、7.32(s,2H)、7.43(s,2H).
MS(FAB)(m/z):315[M+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C1719:315.1344.
Found 315.1346.
【0052】
[実施例5] 化合物(E)(化合物(6)においてRおよびAは化合物(A)と同様)
【化18】
Figure 0004355144
化合物(D)(314mg、1mmol)およびボラン−ジメチルスルフィド複合体(1.16mL、12mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)に加え24時間還流した後、0.7M塩酸−メタノール溶液(6mL)を加え、さらに30分還流した。減圧して溶媒を蒸発させ、残さを25%アンモニア水溶液で塩基性とした後ジクロロメタン(300mL)で抽出した。抽出物を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。減圧して溶媒を蒸発させ、薄い黄色のオイルを得た。このオイルをシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アンモニア水溶液=100:40:4)で精製し、無色の非晶質固体(243mg、85%)を得た。
HNMR(CDOD)δ:2.99(t,4H,J=5.6Hz)、3.82(s,2H)、3.98(t,4H,J=5.6Hz)、6.84(d,4H,J=8.4Hz)、7.07(d,4H,J=8.4Hz).
MS(FAB)(m/z):287[M+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C1723:287.1759.
Found 287.1757.
【0053】
[実施例6] 化合物(F)(化合物(1a)においてRおよびAは化合物(A)と同様)
【化19】
Figure 0004355144
化合物(B)(973mg、1.5mmol)、化合物(E)(430mg、1.5mmol)およびトリエチルアミン(2.1mL,15mmol)をジクロロメタン(300mL)中に加え、24時間還流した。減圧して溶媒を蒸発させた後、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、無色の結晶(586mg、69%)を得た。
mp 195−196℃
HNMR(CDCl)δ:3.53(s,2H)、3.70−3.73(m,4H)、3.80(s,2H)、3.92(t,4H,J=5.2Hz)、6.63(d,4H,J=8.8Hz)、6.71(d,4H,J=8.8Hz)、6.87(d,4H,J=8.8Hz)、6・94(t,2H,J=5.2Hz)、7.05(d,4H,J=8.8Hz).
MS(FAB)(m/z):567[M+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C3435:567.2495.
Found 567.2496.
【0054】
[実施例7] 化合物(G)(化合物(1b)においてRおよびAは化合物(A)と同様)
【化20】
Figure 0004355144
化合物(F)(610mg、1.07mmol)、ボラン−ジメチルスルフィド複合体(1.3mL、1.34mmol)をTHF(13mL)に加え、24時間還流した後、0.7M塩酸−メタノール溶液(6.5mL)を加え、さらに30分還流した。減圧して溶液を蒸発させた後、残さに25%アンモニア水溶液を加えて塩基性とし、ジクロロメタン(100mL)で抽出した。抽出物は塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。減圧して溶媒を蒸発させた後、残さをシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール:25%アンモニア水溶液=100:10:1)で精製し、無色の粉末(480mg、83%)を得た。
mp 135−136℃
HNMR(CDCl)δ:3.00(t,8H,J=4.8Hz)、3.80(s,4H)、4・06(t,8H,J=4.8Hz)、6.75(d,8H,J=8.4Hz)、7.00(d,8H,J=8.4Hz).
MS(FAB)(m/z):539[M+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C3439:539.2909.
Found 539.2908.
【0055】
[実施例8] 化合物(H)(化合物(7b))の合成
【化21】
Figure 0004355144
ブロモ酢酸ベンジル(458mg、2mmol)、1,4,7,10−トリス(tert−ブトキシカルボニル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(化合物(7a))(472mg、1mmol)および炭酸カリウム(138mg、1mmol)をMeCN(5mL)中に加え、窒素雰囲気中80℃で12時間撹拌した。不溶性の無機塩を除去した後、減圧してろ液を濃縮した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=1:2)で精製し、無色の非晶質粉末(570mg、92%)を得た。
HNMR(CDCl)δ:1.44(s,18H)、1.47(s,9H)、2.93(br,4H)、3.25−3.52(m,12H)、3.55(s,2H)、5.13(s,2H)、5.13(s,2H)、7.33−7.37(m,5H).
MS(FAB)(m/z):621[M+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C3253:621.3863.
Found 621.3875.
Anal.Calcd for C3253:C,61.91;H,8.44;N,9.03
Found:C,61.78;H,8・29;N,8.76
【0056】
[実施例9] 化合物(J)(化合物(1b))の合成
【化22】
Figure 0004355144
化合物(H)(537mg、0.87mmol)をTHF(2mL)に溶解し、10%Pd−C(20mg)存在下、水素雰囲気中、室温で24時間水素化した後、触媒をCeliteで濾過した。ろ液を乾燥させて、白色の非晶質粉末(460mg、100%)を得た。
HNMR(CDCl)δ:1.45(s,18H)、1.47(s,9H)、2.78(br,s,4H)、3.38(br,6H)、3.50(br,8H).
MS(FAB)(m/z):531[M+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C2547:531.3394.
Found 531.3393.
Anal.Calcd for C2546:C,56.58;H,8.74;N,10.56
Found:C,56.59;H,8.92;N,10.50
【0057】
[実施例10] 化合物(K)(化合物(8))の合成
【化23】
Figure 0004355144
化合物(J)(106mg、0.2mmol)、化合物(G)(54mg、0.1mmol)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)(45mg、0.23mmol)をジクロロメタン(4mL)中に加え、窒素雰囲気中室温で12時間撹拌した。反応混合液をジクロロメタン(10mL)で希釈し、2N水酸化ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒は減圧して蒸発させた。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=3:1)で精製し、白色の粉末(115mg、74%)を得た。
HNMR(CDCl)δ:1.43(s,36H)、1.46(s,18H)、3.04(br,8H)、3.22−3.42(br,16H)、3.45−3.62(br,8H)、3.72−3.82(m,16H)、4.05−4.12(m,4H)、4.17−4.22(m,4H)、6.62(d,J=8.5Hz,2H)、6.66(d,J=8.5Hz,2H)、6.70(d,J=8.5Hz,2H)、6.73(d,J=8.5Hz,2H)、6.94−7.00(m,8H).
MS(FAB)(m/z):1564[M+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C841271018:1563.9329.
Found 1563.9335.
Anal.Calcd for C841261018:C,64.51;H,8.12;N,8.96
Found:C,64.40;H,8.92;N,8.81
【0058】
[実施例11] 化合物(L)(化合物(9)=CPCn)の合成
【化24】
Figure 0004355144
化合物(K)(100mg、0.064mmol)をTHF(1mL)溶液中に36%塩酸(0.2mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合液をTHF(10mL)で希釈した後、ろ過して沈殿物を回収し、THFで洗浄し、乾燥して白色の粉末(80mg、100%)を得た。
HNMR(CDCl)δ:2.76−2.89(m,32H)、3.41−3.53(m,16H)、3.76(br,4H)、3.84−3.88(m,4H)、6.18(d,J=8.3Hz,2H)、6.31(d,J=8.3Hz,2H)、6.36(d,J=8.3Hz,2H)、6.40(d,J=8.3Hz,2H)、6.63−6.69(m,8H).
MS(FAB)(m/z):963 [M−8HCl+1]
HRMS(FAB)(m/z):Calcd for C547910:963.6183.
Found 963.6202.
Anal.Calcd for C5486Cl10:C,51.68;H,6.91;N,11.16
Found:C,51.75;H,7.08;N,11.35
【0059】
以下に本発明化合物の薬理作用を具体的に示すが、これらに限定されるものではない。
本発明の化合物としてCPCnおよび以下の式
【化25】
Figure 0004355144
で表される化合物(以下CPPyと略記することもある。)を用い、対照実験として
【化26】
Figure 0004355144
で表される化合物(以下TGCnと略記することもある。)を用いて、これらの化合物がNMDA受容体サブタイプであるNR1/NR2B受容体の活性に及ぼす影響を二電極膜電位固定法(Voltage Clamp法)により測定した。
【0060】
[実施例12] NMDA受容体DNAのクローニングおよび部位特異的突然変異誘発
本実施例に用いるNR1クローンとして、Moriyoshiらの方法(非特許文献2)によるNR1変異体を用いた。NR1変異体は第5エキソンにコードされる21のアミノ酸を欠失している。本実施例に用いるラットおよびマウスのNR2Bクローンは、Kutsuwadaらの方法(非特許文献3)によりクローン化したものを用いた。以下、NR1およびNR2Bを用いて発現させた受容体をwild typeNMDA受容体という。
部位特異的突然変異誘発は、Sayersらの方法(非特許文献4)またはHoらによる方法(非特許文献5)に従ってポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて行い、ラットNR2Bクローン、またはWilliamsらの方法(非特許文献6)によりラットNR2Bの1.7kbHindIII−SphI断片を挿入したマウス(ε2)NR2Bクローンに変異を誘発して、変異NMDA受容体NR1(T648S)/NR2Bを得た。変異NMDA受容体NR1(T648S)/NR2Bは、NMDA受容体アゴニストであるグルタミン酸、グリシン不在の条件下でも常にチャンネルが開いた状態となっている。変異を含む前後およそ300ヌクレオチドについて、DNAシーケンシングシステム(Amersham Pharmacia Biotech)を用い、配列の正誤を確認した。以下、この変異体を用いて発現させた受容体を変異NMDA受容体という。
尚、NR1、NR2の各サブユニットのアミノ酸残基の番号付けは、開始メチオニンから始めるMoriyoshiらの方法(非特許文献2)に従った。
【0061】
[実施例13] アフリカツメガエル卵母細胞を用いた発現実験
アフリカツメガエルの飼育、卵母細胞の扱い方、培養法、capped cRNAの調整方や注入法などは、Williamsらの方法(非特許文献7)の方法に従った。本実施例のスキームを図1に示す。
卵母細胞にはNR1およびNR2のcRNAを1:5の割合(NR1が0.1−4ng、NR2が0.5−20ng)で注入し、NMDA受容体を発現した卵母細胞を得た。この卵母細胞をCulture medium(96mM NaCl、2mM KCl、1mM MgCl、1.8mM CaCl、5mMNa−HEPES、2.5mM sodium pyruvate、50μg/ml gentamycin、pH=7.5)中で存在下1〜3日間19℃で培養し、測定日に卵母細胞中にK−BAPTAを注入した後、Recording buffer(96mM NaCl、2mM KCl、1.8mM BaCl、10mM Na−HEPES、pH=7.5)を用いて測定した。
【0062】
[実施例14] 二電極膜電位固定法
二電極膜電位固定法はWilliamsらの方法(非特許文献7)に従い、二電極膜電位固定用増幅器CEZ−1250(日本光電)を用いて、卵母細胞の膜全体を通過する電流を測定した。電極に3M塩化カリウムを満たし、抵抗は0.4−4MΩとした。また、測定の際は、NMDA受容体のアゴニストとしてグルタミン酸とグリシンを添加した。
【0063】
[実施例15] CPCn、CPPyおよびTGCnがwild typeNMDA受容体に与える影響の測定
[実施例13]によって得られた卵母細胞に、10μMのTGCn、CPCnおよびCPPyを添加し、固定電位をVh=−70mV(静止膜電位)として測定した。結果を図2に示す。TGCnの影響はほとんど認められなかったが、CPCnとCPPyは顕著にwild typeNMDA受容体活性を阻害した。
また、CPCnの濃度を変化させて測定したところ、IC50は3.0μMであった。結果を図3に示す。
CPCnおよびCPPyの濃度を3μMとして、固定電位を変化させたところ、CPCnおよびCPPyによるNMDA受容体の機能抑制は電位差に比例した。結果を図4に示す。この結果から、両者がNMDA受容体のオープンチャンネルブロッカーであることが示唆された。
【0064】
[実施例16] 変異NMDA受容体の特性の確認
次に、Wild typeNMDA受容体と、変異NMDA受容体NR1(T648S)/NR2Bを用いて、CPCnおよびCPPyの作用を測定した。結果を図5に示す。変異NMDA受容体の膜電位をVh=−70mVに固定するために必要なholding currentは、wild typeNMDA受容体に比べ20倍多かった。さらに両受容体は、グルタミン酸、グリシンによる応答電流を示した(図6)。これらの結果から、変異NMDA受容体はグルタミン酸およびグリシンにより活性化される機能的なNMDA受容体であり、さらに常にチャンネルを開いた状態にする特性を有していることを確認した。
【0065】
[実施例17] CPCnおよびCPPyによるイオンチャンネルブロック作用の確認
変異NMDA受容体に、CPCn、CPPyを添加し、グルタミン酸を添加した場合としない場合のholding currentを測定した。また、対照実験として、Mg2+を添加した場合も測定した。結果を図7に示す。NMDA受容体のオープンチャンネルブロッカーとして知られるMg2+を添加した場合、膜電位を−70mVに固定するために必要なholding currnetは、コントロールの場合(図5参照)に比較して減少した。これはMg2+が変異NMDA受容体のチャンネル内をふさぎ、正電荷を持ったイオンが細胞内に流入するのを防いだことによると考えられる。CPCnおよびCPPyを添加した場合も、グルタミン酸の有無に関わらず、Mg2+と同様にholding currentの減少が認められた。この結果から、CPCnおよびCPPyがNMDA受容体のイオンチャンネルブロッカーとしての作用を有することが確認された。
【0066】
【発明の効果】
本発明の化合物によれば、NMDA受容体の機能を効果的に抑制することが可能である。したがって、本発明にかかる化合物は、NMDA受容体に関連する慢性神経変性疾患、脳虚血や脳脊髄損傷後の神経細胞の壊死による急性神経変性、てんかん、疼痛、痙性麻痺、脱髄性疾患の治療や予防に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、アフリカツメガエル卵母細胞を用いたNMDA受容体発現系のスキームを示す。
【図2】図2は、wild typeNMDA受容体に対する、TGCn、CPCn、CPPyの影響を二電極膜電位固定法により測定した結果を示す。
【図3】図3は、CPCnの濃度を変化させた場合のNMDA受容体阻害作用を二電極膜電位固定法により測定した結果を示す。
【図4】図4は、CPCnおよびCPPyのNMDA受容体機能阻害作用を固定電位を変化させて二電極膜電位固定法により測定した結果を示す
【図5】図5は、変異NMDA受容体に対するCPCnおよびCPPyの機能阻害作用を二電極膜電位固定法により測定した結果を示す
【図6】図6は、変異NMDA受容体に対するグルタミン酸およびグリシンによる影響を二電極膜電位固定法により測定した結果を示す
【図7】図7は、変異NMDA受容体に対するCPCn、CPPyおよびMg2+のチャンネルブロック作用を二電極膜電位固定法により測定した結果を示す
【符号の説明】

Claims (17)

  1. 式(I)
    Figure 0004355144
    [式中、XおよびYはC=Oを示し;Zは同一または相異なってCH2またはC=Oを示し;Aはフェニレンを示し;R1およびR2は、同一または相異なってC=OまたはCR2(2つのRは同一または相異なって水素原子、ヒドロキシ、またはC1-6炭化水素基を示す);R3およびR4は同一または相異なって置換基を有していてもよいピリジン、または置換基を有していてもよいアザシクロアルカンを示す。]で表される化合物またはその塩若しくはその水和物。
  2. 式(I)
    Figure 0004355144
    [式中、XおよびYは、同一または相異なってCH 2 またはC=Oを示し;Zは同一または相異なってCH 2 またはC=Oを示し;Aはフェニレンを示し;R 1 およびR 2 は、同一または相異なってC=OまたはCR 2 (2つのRは同一または相異なって水素原子、ヒドロキシ、またはC 1-6 炭化水素基を示す);R 3 およびR 4 は置換基を有していてもよいアザシクロアルカンを示す。]で表される化合物またはその塩若しくはその水和物。
  3. ZがCH2である請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物。
  4. 1およびR2が同一または相異なってCH2、C=OまたはC(CH32から選ばれる請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物。
  5. XおよびYがC=Oを示し;ZがCH2を示し;Aはフェニレンを示し;R1およびR2がCH2を示す請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物。
  6. 3およびR4が同一でジメチルアミノピリジン、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、1,4,8,12−テトラアザシクロペンタデカン、1,5,9−トリアザシクロドデカンから選択される請求項1に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物。
  7. XおよびYがCH2を示し;ZがCH2を示し;Aはフェニレンを示し;R1およびR2がCH2を示す請求項に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物。
  8. 請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物を含有してなる医薬組成物。
  9. グルタミン酸受容体機能抑制剤である請求項に記載の組成物。
  10. NMDA受容体機能抑制剤である請求項に記載の組成物。
  11. 細胞死抑制剤である請求項に記載の組成物。
  12. 脳機能保護薬である請求項に記載の組成物。
  13. グルタミン酸受容体機能抑制剤を製造するための、請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物の使用。
  14. 哺乳動物(但し、ヒトを除く)に請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるグルタミン酸受容体機能抑制方法。
  15. 哺乳動物(但し、ヒトを除く)に、請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物における細胞死抑制方法。
  16. 脳機能保護薬を製造するための、請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物の使用。
  17. 哺乳動物(但し、ヒトを除く)に、請求項1又は2に記載の化合物またはその塩若しくはその水和物の有効量を投与することを特徴とする、該哺乳動物における脳機能保護方法。
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