JP4350461B2 - 鍵盤楽器の鍵盤装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ピアノなどに用いられる鍵盤楽器の鍵盤装置に関する。
従来のこの種の鍵盤楽器の鍵盤装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この鍵盤装置は、電子ピアノ用であり、図9に示すように、シャーシ81、複数の鍵82および複数のハンマー83(ともに1つのみ図示)などを備えている。シャーシ81は、ABS樹脂などの合成樹脂から成る射出成形品であり、1オクターブ単位の6個の中間シャーシ81a(図10参照)、最低音部用シャーシおよび最高音部用シャーシ(ともに図示せず)で構成されている。中間シャーシ81aは、互いに同じ寸法および形状を有している。これらの複数のシャーシは、左右方向に並んだ状態で、左右方向に延びる4本の連結バー91で連結され、棚板84上に支持されている。また、各シャーシには、後端部に鍵支点85が、中央部にハンマー支点86が、その前側に第2ハンマー通過孔87が、さらに前端部に第1ハンマー通過孔88が、それぞれ鍵82ごとに形成されている(図10参照)。また、隣り合う第1ハンマー通過孔88,88の間は、側壁90で仕切られている。
複数の鍵82は、白鍵82aおよび黒鍵82bで構成されており、後端部においてシャーシ81の鍵支点85に回動自在に支持され、シャーシ81の上側に前後方向に延びている。ハンマー83は、前後方向に延びており、その後部が隣り合う2つのハンマー支点86,86にまたがるように取り付けられ、これに回動自在に支持されている。また、ハンマー83は、第2ハンマー通過孔87を通って、シャーシ81の下側を前方に延びており、前端部の左右の側面には、ハンマー83に重さを付与するための質量板89(1つのみ図示)がそれぞれ設けられている。また、ハンマー83の前端部の上方には、第1ハンマー通過孔88が臨んでいる。
シャーシ81を連結した4本の連結バー91には、これらにまたがるようにして、シャーシ81の前後方向の剛性を補強するためのリブ92が、1オクターブごとに所定の位置に配置され、固定されている。このリブ92は、ハンマー83に接触しないように、側壁90の下方の位置に、シャーシ81の前後方向にほぼ全体にわたって延びており、1枚の鋼板などで構成されている。
以上の構成により、ハンマー83は、鍵82の押鍵時に、後端部が鍵82で押し下げられることによって、ハンマー支点86を中心として、図9の時計回りに回動する。それに伴い、ハンマー83の前端部が第1ハンマー通過孔88を下方から通過する。
上記の従来の鍵盤装置では、ハンマー83は、その後端部においてハンマー支点86に支持されるとともに、前端部は左右方向にフリーな状態にある。このため、例えば電子ピアノをその左右を上下方向にした縦置き状態で保管した場合、ハンマー83がハンマー支点86から大きく垂れ下がるとともに、ハンマー支点86から遠い位置にある質量板89を含む自重による大きな曲げモーメントが作用することによって、ハンマー83が変形するおそれがある。その結果、電子ピアノを平置き状態にして演奏したとき、ハンマー83が第1ハンマー通過孔88を通過する際に、その側壁90に接触することで、演奏に支障を来すおそれがある。
このような不具合を解消するため、例えば図11に示すように、各第1ハンマー通過孔88の左右の側壁90を下方に延ばし、棚板84に固定するなどによって、ハンマー83の左右方向の動きを規制することが考えられる。
しかし、この場合には、側壁90が棚板84まで延びているので、リブ92を配置するスペースがなくなり、リブ92をシャーシ81に取り付けることができなくなる。その結果、シャーシ81の前後方向の剛性が不足し、ハンマー83の重さなどによって、シャーシ81がたわみ、演奏に支障を来すおそれがある。また、シャーシ81を補強するために、リブ92または他の補強用の部材を側壁90の下方以外の位置に配置した場合には、鍵盤装置が大型化するなどの問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ハンマーの左右方向の動きを規制しながら、鍵盤装置を大きくすることなく、シャーシの前後方向の剛性を十分に補強することができる鍵盤楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
特開2000−122654号公報(第5〜6頁、第1図および第3図)
この目的を達成するために、請求項1に係る鍵盤楽器の鍵盤装置は、左右方向に並んだ複数のシャーシと、シャーシに回動自在に支持された複数の鍵と、シャーシに回動自在に支持され、左右方向に並ぶとともに、対応する鍵の押鍵に伴って回動する複数のハンマーと、シャーシに互いに所定の間隔を隔てて左右方向に並ぶように設けられ、隣り合う2つによって、対応するハンマーの左右方向の動きを規制する複数のガイド側壁と、を備え、複数のガイド側壁の少なくとも1つがシャーシから除去されており、シャーシに、ガイド側壁が除去された位置を通り、前後方向に延びるように取り付けられ、シャーシを補強するとともに、左右に位置するガイド側壁と協働して、対応するハンマーの左右方向の動きを規制するリブをさらに備えていることを特徴とする。
この鍵盤楽器の鍵盤装置によれば、シャーシに左右方向に並ぶように複数のガイド側壁が設けられており、これらのうちの隣り合う各2つのガイド側壁によって、対応するハンマーの左右方向の動きが規制される。これにより、例えば、鍵盤楽器を保管などのために縦置き状態にした場合に、ハンマーが、自重により上下方向(平置き状態の左右方向)に垂れ下がろうとしても、下側のガイド側壁に当たることによって、それ以上の下方への動きが規制される。このように、ハンマーがほとんど垂れ下がることなくガイド側壁に支持されるので、自重によりハンマーに作用する曲げモーメントが低減されることによって、ハンマーの変形を抑制することができる。その結果、鍵盤楽器の演奏を支障なく行うことができる。
また、複数のガイド側壁のうちの少なくとも1つのガイド側壁がシャーシから除去されており、その部分に前後方向に延びるリブが配置されるので、シャーシにリブを取り付けることが可能になる。したがって、シャーシの前後方向の剛性をリブで補強することできる。その結果、リブを取り付けるための新たなスペースの確保が不要になるので、鍵盤装置の大型化を防止することができる。
さらに、リブは、シャーシの剛性を補強するだけでなく、除去されたガイド側壁の代わりに、その左右に位置するガイド側壁と協働することによって、対応するハンマーの左右方向の動きを規制する。このように、リブは、シャーシを補強する機能と、ガイド側壁としての機能を兼ね備えるので、その分、部品点数を削減できる。その結果、鍵盤装置の製造コストを削減することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置において、シャーシは複数のガイド側壁を一体に成形した合成樹脂の成形品で構成され、リブは金属で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、シャーシが合成樹脂の成形品で構成されるので、任意の形状およびばらつきのない強度特性を有するシャーシを容易に作製できる。さらに、ガイド側壁も一体に成形されるので、シャーシにガイド側壁を取り付ける作業が不要になり、それにより、製造コストを削減することができる。また、金属製のリブにより、シャーシの剛性が十分に補強されるので、鍵やハンマーからシャーシに大きな力が作用した場合でも、シャーシのたわみを防止することができる。その結果、鍵盤楽器の演奏を支障なく行うことができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置において、ガイド側壁の左右の側面には、上下方向に延びるガイド突部が一体に成形されており、リブの左右の側面には、ガイド突部に対応する位置に、合成樹脂で構成された上下方向に延びるガイド突部材が取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、演奏時に、ハンマーが左右方向にぶれたとしても、ハンマーは、上下方向に延びるとともに、合成樹脂で構成されたガイド突部またはガイド突部材にのみ接触する。したがって、ハンマーがガイド側壁またはリブの側面に接触する場合よりも、ハンマーとの接触面積が小さくなるとともに、摩擦が小さくなる。その結果、鍵のタッチ感の悪化や雑音の発生を防止することができる。特に、金属などで構成されるリブにハンマーが接触しないため、金属音などの発生も防止できる。さらに、ガイド側壁の左右の側面にガイド突部が一体に成形されているので、ガイド側壁にガイド突部を取り付ける作業が不要になり、製造コストを削減することができる。また、ガイド突部材は、ガイド突部と同様、合成樹脂で構成されているので、ガイド突部と協働してハンマーをバランス良く案内できるとともに、偏磨耗なども防止することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵盤装置において、複数のシャーシは、互いに同一の1オクターブ単位の複数の基本シャーシを含み、複数の基本シャーシの互いに同じ所定の位置に、リブが取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、シャーシの大部分を互いに同一の1オクターブ単位の複数の基本シャーシで構成できる。また、リブを基本シャーシの同じ位置に配置するので、除去すべきガイド側壁の位置も同じになり、除去すべきガイド側壁の部分を含めて基本シャーシを共通の金型であらかじめ作製でき、その結果、鍵盤装置の製造コストをさらに削減することができる。
本発明の実施形態による電子ピアノの鍵盤装置の離鍵状態の側断面図である。 図1の鍵盤装置の押鍵状態の側断面図である。 基本シャーシの(a)平面図および(b)側断面図である。 基本シャーシにリブを取り付けた平面図である。 図4の部分拡大平面図である。 リブの(a)平面図および(b)側面図である。 最低音部用シャーシの平面図である。 最高音部用シャーシの平面図である。 従来の電子ピアノの鍵盤装置の側断面図である。 従来のシャーシの平面図である。 図9の鍵盤装置に対して、側壁を上下方向に延ばした例を示す部分拡大側断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら、詳細に説明する。図1および図2は、本発明の一実施形態による電子ピアノの鍵盤装置を示している。この鍵盤装置1は、88鍵用のものであり、シャーシ2と、シャーシ2の後端部に回動自在に取り付けられた、白鍵3aおよび黒鍵3bからなる88個の鍵3(白鍵3aおよび黒鍵3bの各1個のみ図示)と、シャーシ2の中央部に回動自在に取り付けられたハンマー4などを備えている。
シャーシ2は、図3に示す6個の基本シャーシ2a(1つのみ図示)と、図7に示す最低音部用シャーシ2bと、図8に示す最高音部用シャーシ2cの、計8個のシャーシにより分割構成され、左右方向に並んだ状態で棚板5上に支持されている。
図3(a)に示すように、各基本シャーシ2aには、鍵3やハンマー4を支持するための後述する支点や孔の列が、鍵3ごとに左右方向に並ぶように設けられている。具体的には、左側から順に、F鍵用からE鍵用までの12列(以下、適宜「F列」「E列」などという)、すなわち1オクターブ分の列が形成されており、各列には、対応する鍵3およびハンマー4などが取り付けられる。また、各基本シャーシ2aは、互いに同じ寸法および形状を有し、同一の金型で成形された合成樹脂(例えばABS樹脂)の射出成形品で構成されている。
図7および図8に示すように、最低音部用および最高音部用シャーシ2b,2cは、基本シャーシ2aの一部として構成されている。具体的には、最低音部用シャーシ2bは、基本シャーシ2aを図3(a)に示すX−X’に沿って切断した右側の部分で構成される。一方、最高音部用シャーシ2cは、基本シャーシ2aを同図に示すY−Y’に沿って切断した左側の部分で構成される。
以上計8個のシャーシ2a〜2cは、図1に示すように、シャーシ2の下部を左右方向に延びる4本の連結バー6に、シャーシ2の上方から通したねじ7で固定されることによって、連結バー6に左右方向に並んだ状態で連結されている。なお、後ろ側(図1の右側)から2番目の連結バー6のみ、下方からねじ7でシャーシ2に固定されている。各連結バー6は、シャーシ2の左右方向の全体にわたる長さの細い1本のアングル状のものであり、複数の孔(図示せず)を有し、例えば鋼板の曲げ加工によって形成されている。
図3に示すように、基本シャーシ2aの各列には、後端部に鍵3を支持する鍵用軸孔8が、中央部にハンマー用軸穴9が、さらに、前部およびハンマー用軸穴9の前後には、回動するハンマー4が通過する第1〜第3ハンマー通過孔10a〜10cが、第1ハンマー通過孔10aの後ろ側には、回動する鍵3のストッパ部11が通過する鍵通過孔12が形成されている。さらに、基本シャーシ2aには、第1ハンマー通過孔10aの前側で各白鍵3aに相当する位置に白鍵用ガイド13aが、鍵通過孔12の後ろ側で各黒鍵3bに相当する位置に黒鍵用ガイド13bが、それぞれ立設されている。
基本シャーシ2aの前端部には、12個のガイド側壁14が左右方向に等間隔に並ぶように形成されており、隣り合う各2つのガイド側壁14,14の間には、第1ハンマー通過孔10aが形成されている。基本シャーシ2aのB列とC列の間の部分には、ガイド側壁14は形成されておらず、その部分に、ガイド側壁14に代えて、後述するリブ41が配置されるようになっており、このリブ41とその左右の各ガイド側壁14との間に、第1ハンマー通過孔10aが形成される。
また、複数のガイド側壁14のうちの、左右両端に位置するもの(以下、適宜「端部ガイド側壁14a」という)は、他のガイド側壁14の約半分の厚さを有しており、この端部ガイド側壁14aと、この基本シャーシ2aに連結された他のシャーシの端部ガイド側壁14aによって、1つのガイド側壁14が形成される。以上の結果、連結されたシャーシ2の全体にわたり、第1ハンマー通過孔10aが所定の間隔で左右方向に並ぶように形成されている。
図3(b)に示すように、各ガイド側壁14は、基本シャーシ2aに一体に成形されるとともに上下方向に延びており、逆三角形の側面形状を有している。また、基本シャーシ2aには、左側の端部ガイド側壁14aからB列の左側のガイド側壁14までの下端部間、およびC列の右側のガイド側壁14から右側の端部ガイド側壁14aまでの下端部間を互いに連結するように、2本の側壁連結バー15が、同一直線上にそれぞれ設けられるとともに、棚板5上に載置されている。さらに、各ガイド側壁14の左右の側面、および各端部ガイド側壁14aの内側の側面には、側壁連結バー15からガイド側壁14の上端まで連続的に延びる断面半円形状のガイド突部16が設けられている。これらの側壁連結バー15およびガイド突部16は、基本シャーシ2aに一体に成形されており、第1ハンマー通過孔10aの中央よりもやや前寄りに配置されている。そして、B列およびC列を除き、各第1ハンマー通過孔10aの両側のガイド側壁14,14と、それらの各内側面のガイド突部16,16によって、ハンマー4の左右方向の動きを規制するためのガイド部17が構成されている。
また、基本シャーシ2aのB列に相当する部分には、4本の連結バー6にそれぞれ対応する位置(図1参照)に、4つのリブ固定孔18が、前後方向に並ぶように形成されている。図4に示すように、基本シャーシ2aには、これらのリブ固定孔18を介して、補強用のリブ41が取り付けられており、このリブ41は、B列とC列の間を前後方向に延びている。図6に示すように、リブ41は、前後方向に延びるリブ本体42と、これに取り付けられたガイド突部材46で構成されている。リブ本体42は、鋼板などで構成され、曲げプレス加工などによって形成されており、その厚さは、ガイド側壁14の厚さに等しい。また、リブ本体42の上端部には、前後方向に間隔を隔てた所定の4箇所に、水平な取付部43がそれぞれ形成されており、各取付部43には、取付孔44が形成されている。そして、図1に示すように、ねじ7を、リブ41の各取付孔44および対応する連結バー6の孔を介して、リブ固定孔18に下方からねじ込むことによって、リブ41が基本シャーシ2aに取り付けられている。
また、リブ本体42の前端に近い部分は、上方に突出していて、ハンマーガイド部45になっている。このハンマーガイド部45は、B列とC列の間で、ガイド側壁14としての機能を果たすものであり、図1に示すように、ガイド側壁14と等しい高さを有するとともに、その左右の側面には複数の取付用の孔(図示せず)が形成されている。
図5および図6に示すように、ガイド突部材46は、上下方向に延びる矩形の板状のものであり、その中央にガイド突部47が一体に形成されており、ガイド突部16と同じ材質の合成樹脂で構成されている。また、ガイド突部材46は、ハンマーガイド部45と等しい高さを有し、ガイド突部47と反対側の面には、複数の取付用の突起(図示せず)が設けられている。これらの複数の突起がハンマーガイド部45の対応する複数の孔に嵌め込まれることによって、ガイド突部材46は、ハンマーガイド部45に固定されている。この状態で、ガイド突部材46,46のガイド突部47,47が、その左右のガイド側壁14,14のガイド突部16,16に対向する。また、リブ41からのガイド突部47の突出長さは、ガイド側壁14からのガイド突部16の突出長さに等しい。
図5に示すように、以上のようにして取り付けられたリブ41と、その左右のガイド側壁14,14との間に、B列およびC列の第1ハンマー通過孔10aがそれぞれ形成されている。そして、B列およびC列では、これらのガイド側壁14およびハンマーガイド部45と、それらの各内側面のガイド突部16およびガイド突部材46によって、対応するハンマー4の左右方向の動きを規制する2つのガイド部17がそれぞれ構成されている。
また、最低音部用シャーシ2bおよび最高音部用シャーシ2cのB列とC列の間にも同様に、リブ41が取り付けられ、ガイド部17が同様に構成される。
また、図1に示すように、シャーシ2には、鍵3およびハンマー4の回動を上下方向において規制するために、白鍵用下限ストッパ21a、黒鍵用下限ストッパ21b、鍵上限ストッパ22、ハンマー下限ストッパ23、およびハンマー上限ストッパ24が設けられている。黒鍵用下限ストッパ21bおよび鍵上限ストッパ22は、鍵通過孔12と黒鍵用ガイド13bの間の同じ位置に、シャーシ2を挟むようにしてシャーシ2の上面および下面にそれぞれ取り付けられている。また、ハンマー下限ストッパ23は、前側の連結バー6の下端部に取り付けられている。さらに、白鍵用下限ストッパ21aおよびハンマー上限ストッパ24は、白鍵用ガイド13aの後ろ側の位置に、シャーシ2を挟むようにしてシャーシ2の上面および下面にそれぞれ取り付けられている。これらのストッパ21〜24はいずれも、シャーシ2の左右方向の全体に渡る1本の帯状の緩衝材で構成されている。
さらに、シャーシ2のハンマー用軸穴9の後ろ側には、鍵3の押鍵情報を検出するための鍵スイッチ25が設けられている。この鍵スイッチ25は、シャーシ2にねじ止めされたプリント基板26と、その上面に設けられたスイッチ本体27を備えている。スイッチ本体27は、シャーシ2の第3ハンマー通過孔10cに下方から臨んでおり、プリント基板26を介して、電子ピアノの発音を制御する制御装置(図示せず)に接続されている。
鍵3(白鍵3aおよび黒鍵3b)は、例えばAS樹脂の射出成形品で構成されており、両側壁3c(一方のみ図示)と天壁3dからなる逆U字形の断面を有している。鍵3の両側壁3cの後端部には、内方に突出する突起31が形成されていて、この突起31がシャーシ2の後端部の鍵用軸孔8に係合することによって、鍵3がシャーシ2に回動自在に支持されている。また、鍵3には、その両側壁3cの前部から下方に延びるフック状の鍵ストッパ部11が形成されている。
一方、ハンマー4は、前後方向に延びるハンマー本体32と、ハンマー本体32の前端部の左右の側面に取り付けられた2枚の質量板33(1枚のみ図示)とで構成されている。ハンマー本体32の後端部には、両側方に突出するピン状の突起34が形成されている。この突起34が、シャーシ2の列間にそれぞれ形成されたハンマー用軸穴9の隣接する2つにまたがるように係合することによって、ハンマー4がシャーシ2に回動自在に支持されている。質量板33は、ハンマー4にアコースティックピアノと同様のタッチ重さを付与するためのものであり、鋼板などの重い材料で構成されている。また、各質量板33の側面の下部には、ガイド突部16およびガイド突部材46に対応する部位に矩形のクッション材38が設けられている。このクッション材38は、ガイド突部16やガイド突部材46に接触する際に、摺動性を持たせるとともに、雑音の発生を防止する役割を果たすものである。
ハンマー本体32のハンマー用軸穴9よりも後ろ側の部分は、スイッチ押圧部35になっており、このスイッチ押圧部35は、シャーシ2の第3ハンマー通過孔10cに臨み、鍵スイッチ25のスイッチ本体27に上方から対向するとともに、このスイッチ押圧部35に、鍵3の下面に設けられたアクチュエータ部36が上方から当接している。また、ハンマー4は、その中央部がシャーシ2の第2ハンマー通過孔10bを上下に横切ってシャーシ2の下側を前方に延びており、その前端にはハンマーストッパ部37が前方に突出して形成されている。
以上の構成により、ハンマー4は、鍵3の押鍵時に、スイッチ押圧部35が鍵3のアクチュエータ部36で押圧されることによって、図1の時計方向に回動し、前端部の質量板33が第1ハンマー通過孔10aを下方から通過する。その際、ハンマー4の左右方向の動きは、ガイド部17によって規制される。すなわちガイド側壁14やハンマーガイド部45、およびガイド突部16やガイド突部材46によって規制される。
また、ハンマー4の回動に伴い、そのスイッチ押圧部35が、鍵スイッチ25のスイッチ本体27を押下し、オン動作させることによって、鍵3の押鍵情報が検出され、その結果に応じて、制御装置により電子ピアノの発音が制御される。
以上のように、本実施形態の電子ピアノの鍵盤装置1によれば、シャーシ2の前端部に設けられたガイド部17によって、ハンマー4の左右方向の動きを規制することができる。したがって、例えば電子ピアノを保管などのために縦置きにした場合、ハンマー4の自重による垂れ下がりを、ガイド部17によって防止することができる。このように、ハンマー4がほとんど垂れ下がることなくガイド部17に支持されるので、自重によりハンマー4に作用する曲げモーメントが低減されることによって、ハンマー4の変形を抑制することができる。その結果、電子ピアノの演奏を支障なく行うことができる。また、演奏時にハンマー4が左右方向にぶれたとしても、ハンマー4は、上下方向に延びる断面半円形状のガイド突部16またはガイド突部材46にのみ接触するため、より大きなガイド側壁14またはハンマーガイド部45に接触する場合よりも接触面積が小さく、接触による摩擦も小さいので、鍵3のタッチ感の悪化や雑音の発生を防止することができる。特に、鋼板で構成されるリブ41に、ハンマー4の鋼製の質量板33が接触しないため、金属音の発生を防止できる。
ガイド突部材46は、ガイド突部16と同様、合成樹脂で構成されているので、ガイド突部16と協働してハンマー4をバランス良く案内できるとともに、偏磨耗なども防止することができる。
また、ガイド側壁14が除去されたシャーシ2のB列とC列の間に、前後方向に延びるリブ41が配置されるので、シャーシ2の前後方向の剛性を補強することができる。したがって、鍵3やハンマー4からシャーシ2に大きな力が作用した場合でも、鋼板で構成されているリブ41により、シャーシ2のたわみを防止することができる。また、リブ41を取り付ける新たなスペースの確保が不要になるので、鍵盤装置1の大型化を防止することができる。
さらに、リブ41は、シャーシ2の剛性を補強するだけでなく、除去されたガイド側壁14の代わりに、その左右に位置するガイド側壁14と協働することによって、対応するハンマー4の左右方向の動きを規制する。このように、リブ41は、シャーシ2を補強する機能と、ガイド側壁14としての機能を兼ね備えるので、その分、部品点数を削減できる。その結果、鍵盤装置1の製造コストを削減することができる。
また、ガイド側壁14、ガイド部連結バー15およびガイド突部16がシャーシ2に一体に成形されているので、シャーシ2にそれらを取り付ける作業が不要になる。したがって、製造コストを削減することができる。さらに、シャーシ2が合成樹脂の成形品で構成されるので、任意の形状およびばらつきのない強度特性を有するシャーシ2を容易に作製できる。
また、各基本シャーシ2aにおいて、B列とC列の間にリブ41が配置されるので、それらの列間のガイド側壁14をあらかじめ除去した1オクターブ単位の基本シャーシ2aを作製できる。したがって、基本シャーシ2aを共通の金型で作製することができる。さらに、最低音部用シャーシ2bおよび最高音部用シャーシ2cは、基本シャーシ2aを所定のラインに沿って切断することで作製される。したがって、すべてのシャーシ2a〜2cを、1つの共通の金型を用いて作製することができる。その結果、鍵盤装置1の製造コストをさらに削減することができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、本実施形態では、ガイド突部材46をハンマーガイド部45に嵌め込みによって固定しているが、接着によって固定してもよい。また、ガイド突部材46の材質は、合成樹脂でなくてもよく、例えばゴムでもよい。さらに、実施形態で例示したB列とC列の間以外の位置において、ガイド側壁14を除去し、リブ41を取り付けてもよい。例えば、基本シャーシ2aの左右の端部ガイド側壁14a,14aを除去し、その部分にリブ41を取り付けてもよい。また、実施形態は、本発明を電子ピアノに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、シンセサイザなどの他のタイプの電子楽器に適用することも、もちろん可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
符号の説明
1 鍵盤装置
2 シャーシ
2a 基本シャーシ
3 鍵
4 ハンマー
14 ガイド側壁
14a 端部ガイド側壁(ガイド側壁14)
16 ガイド突部
41 リブ
46 ガイド突部材

Claims (4)

  1. 左右方向に並んだ複数のシャーシと、
    当該シャーシに回動自在に支持された複数の鍵と、
    前記シャーシに回動自在に支持され、左右方向に並ぶとともに、対応する前記鍵の押鍵に伴って回動する複数のハンマーと、
    前記シャーシに互いに所定の間隔を隔てて左右方向に並ぶように設けられ、隣り合う2つによって、対応する前記ハンマーの左右方向の動きを規制する複数のガイド側壁と、を備え、
    当該複数のガイド側壁の少なくとも1つが前記シャーシから除去されており、
    当該シャーシに、前記ガイド側壁が除去された位置を通り、前後方向に延びるように取り付けられ、前記シャーシを補強するとともに、左右に位置する前記ガイド側壁と協働して、対応する前記ハンマーの左右方向の動きを規制するリブをさらに備えていることを特徴とする鍵盤楽器の鍵盤装置。
  2. 前記シャーシは前記複数のガイド側壁を一体に成形した合成樹脂の成形品で構成され、前記リブは金属で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置。
  3. 前記ガイド側壁の左右の側面には、上下方向に延びるガイド突部が一体に成形されており、前記リブの左右の側面には、前記ガイド突部に対応する位置に、合成樹脂で構成された上下方向に延びるガイド突部材が取り付けられていることを特徴とする、請求項2に記載の鍵盤楽器の鍵盤装置。
  4. 前記複数のシャーシは、互いに同一の1オクターブ単位の複数の基本シャーシを含み、当該複数の基本シャーシの互いに同じ所定の位置に、前記リブが取り付けられていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤楽器の鍵盤装置。
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