JP3640544B2 - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ピアノなどに用いられる電子楽器の鍵盤装置に関し、特にハンマーと、このハンマーに重量を付与するための質量体を備えた鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の鍵盤装置として、例えば特開昭63−125994号公報に開示されたものが知られている。この鍵盤装置は、回動自在の複数の鍵および複数のハンマーを備えている。鍵は、天壁と左右の側壁から成り、底面が開放するように構成されていて、後端部がシャーシに回動自在に支持されている。
【0003】
一方、ハンマーは、アコースティックピアノと同様のタッチ重さを付与するためのものであり、後端部がシャーシに回動自在に支持され、前方に延びるハンマー本体と、ハンマーに重量を付与するための質量体を有している。ハンマー本体が樹脂成形品などで構成される一方、質量体は、ハンマー本体よりも比重の大きい金属などで構成されており、ハンマー本体の前部の表面を覆うように、インサート成形によって一体に成形されている。
【0004】
この鍵盤装置では、押鍵時、鍵は下方に回動し、ハンマーは、鍵により押下され、鍵と連動して上方に回動することによって、タッチ重さを付与する。また、この回動の際、ハンマーの質量体を取り付けた前端部が、押鍵された鍵の開放した底面から側壁間に入り込むことによって、省スペースが図られるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の鍵盤装置では、質量体がハンマー本体の表面を覆うように質量体のインサート成形によってハンマーが成形されるため、金属から成る質量体をあらかじめ成形するための複雑な金型や、インサート成形のための複雑な金型が必要になり、金型費の上昇によって、ハンマーの製造コストが増大するという欠点がある。また、この鍵盤装置では、ハンマーの回動の際、質量体を取り付けた前端部が鍵の側壁間に入り込むように構成されているが、ハンマーの前端部は支点から遠く、横振れが生じやすいため、側壁へのハンマーの質量体の接触やジャミングによって、ハンマーが円滑に回動できなくなるおそれがある。
【0006】
なお、質量体のより単純な取付方法として、樹脂成形品であるハンマー本体に左右方向に貫通する取付孔をあらかじめ形成するとともに、金属から成る板状の質量体の一方の側面にかしめ用突起を一体に設けておき、この突起を取付孔に通した後、かしめることによって、質量体をハンマー本体に取り付ける方法も知られている。しかし、この方法では、かしめの際の衝撃力が、ハンマー本体に突起を介して集中荷重として作用するため、ハンマー本体の割れなどの破損が生じやすく、歩留まりが低下してしまう。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、質量体を有するハンマーを、高い歩留まりで低コストで製造できるとともに、ハンマーの円滑な回動を確保することができる電子楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の電子楽器の鍵盤装置は、シャーシと、このシャーシに回動自在に支持された複数の鍵と、シャーシに回動自在に支持され、複数の鍵の押鍵にそれぞれ連動して回動する複数のハンマーと、を備え、複数のハンマーの各々は、ハンマー本体と、ハンマーに重量を付与するために、ハンマー本体の左右の取付面にハンマー本体を挟むように取り付けられた2枚の質量板と、を有し、鍵は、左右の側壁を有し、底面が開放しており、ハンマーは、その回動の際、質量板が鍵の開放した底面を通って側壁の間に入り込むように構成され、ハンマー本体の左右の取付面は、これらに取り付けた2枚の質量板の互いの間隔が上方に向かって狭くなるように傾斜したテーパ面を有していることを特徴とする。
【0009】
この電子楽器の鍵盤装置では、質量体が、ハンマー本体の左右の取付面に取り付けた2枚の質量板で構成されるので、質量板をハンマー本体に単純な板金などで取り付けることができる。その結果、従来の、質量体自体の成形およびインサート成形のための複雑な金型はいずれも不要になり、ハンマーの製造コストを削減することができる。また、2枚の質量板は、ハンマー本体の左右の取付面に、ハンマー本体を両側から挟み且つ面接触状態で取り付けられるので、例えば、質量板をリベット止めでハンマー本体に固定した場合でも、その際の荷重が、両質量板により互いに相殺するように支持されるとともに、面接触した両質量板を介してハンマー本体に分散して作用するので、ハンマー本体に割れなどの破損を生じる可能性がほとんど無くなり、高い歩留まりを得ることができる。
【0011】
また、2枚の質量板は、それらの互いの間隔が上方に向かって狭くなる状態で、ハンマー本体のテーパした取付面に取り付けられているので、ハンマーに横振れが生じた場合でも、質量板が鍵の側壁に接触しにくく、また、たとえ側壁との接触が生じても、側壁から容易に離脱する。したがって、ハンマーの円滑な回動を確保することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1および図2は、本発明の一実施形態による電子ピアノの鍵盤装置を示している。この鍵盤装置1は、88鍵用のものであり、両図に示すように、シャーシ2と、シャーシ2の後端部に回動自在に取り付けられた白鍵3aおよび黒鍵3bから成る88個の鍵3(両図には白鍵3aおよび黒鍵3bの各1個のみ図示)と、鍵3ごとにシャーシ2の中央部に回動自在に取り付けられた複数のハンマー4(両図に1個のみ図示)などを備えている。
【0013】
シャーシ2は、中央の6個の中間シャーシ2a(図3に1個のみ図示)と、図4に示す最低音部用シャーシ2bと、図5に示す最高音部用シャーシ2cの、計8個のシャーシにより分割構成され、左右方向に並んだ状態で棚板5上に支持されている。
【0014】
中間シャーシ2aは、図3に示すように、F鍵からE鍵までの1オクターブ分、計12個の鍵3(7個の白鍵3aと5個の黒鍵3b)およびハンマー4を支持するものであり、同じ寸法および形状を有し、同一の金型で成形されたABS樹脂などの射出成形品で構成されている。最低音部用および最高音部用シャーシ2b、2cは、図4および図5に示すように、中間シャーシ2aの一部として構成されている。より具体的には、最低音部用シャーシ2bは、中間シャーシ2aを切断線A−A’に沿って切断した右側の部分で構成されている。一方、最高音部用シャーシ2cは、中間シャーシ2aを切断線B−B’に沿って切断した左側の部分で構成されている。
【0015】
以上の計8個のシャーシ2は、図1に示すように、左右方向に延びる4本の連結バー6にねじ7で固定され、連結バー6上に左右方向に並んだ状態で連結されている。各連結バー6は、シャーシ2の左右方向の全体に渡る長さの細長い1本のアングル状のものであり、例えば鋼板の曲げ加工によって形成されている。また、前後方向に延びる補強用のリブ8がオクターブごとに配置され(図1に1個のみ図示)、連結バー6間にねじ9で固定されている。このリブ8は、例えば1枚の鋼板を金型を用いて曲げプレス加工することによって、形成されている。以上のように連結バー6で連結され、リブ8で補強されたシャーシ2は、前後の連結バー6を介して、ねじ10で棚板5に固定されている。
【0016】
シャーシ2には、後端部に鍵3を支持する鍵用軸孔11が、中央部にハンマー4を支持するハンマー用軸穴12が、さらに、前部およびハンマー用軸穴12の前後には、ハンマー4が通過する第1〜第3ハンマー通過孔13a〜13cが、第1ハンマー通過孔13aの後ろ側には、鍵3のストッパ部14が通過する鍵通過孔15が、それぞれ鍵3ごとに形成されている。さらに、シャーシ2には、第1ハンマー通過孔13aの前側で各白鍵3aに相当する位置に白鍵用ガイド16aが、鍵通過孔15の後ろ側で各黒鍵3bに相当する位置に黒鍵用ガイド16bが、それぞれ立設されている。
【0017】
また、図1に示すように、シャーシ2には、鍵3およびハンマー4の回動を規制するために、鍵下限ストッパ17、ハンマー過回動防止ストッパ18、ハンマー下限ストッパ19、およびハンマー上限ストッパ52が設けられている。鍵下限ストッパ17およびハンマー過回動防止ストッパ18は、鍵通過孔15と黒鍵用ガイド16bの間の同じ位置に、シャーシ2を挟むようにしてシャーシ2の上面および下面にそれぞれ取り付けられている。また、ハンマー下限ストッパ19は、前側の連結バー6の下端部に取り付けられ、ハンマー上限ストッパ52は、白鍵用ガイド16aの後ろ側に位置して、シャーシ2の下面に取り付けられている。これらのストッパ17〜19、52はいずれも、シャーシ2の左右方向の全体にわたる1本の帯状の緩衝材、例えば、表面にフェルトを貼り付けた発泡ウレタンなどで構成されている。
【0018】
さらに、シャーシ2のハンマー用軸穴12の後ろ側には、鍵3の押鍵情報を検出するための鍵スイッチ20が設けられている。この鍵スイッチ20は、シャーシ2にねじ止めされたプリント基板21と、その上面に設けられたスイッチ本体22とを備えている。スイッチ本体22は、シャーシ2の第3ハンマー通過孔13cに下方から臨んでおり、プリント基板21を介して、電子ピアノの発音を制御する制御装置(図示せず)に接続されている。
【0019】
鍵3(白鍵3aおよび黒鍵3b)は、例えばAS樹脂の射出成形品で構成されており、両側壁3c(図1に一方のみ図示)と天壁3dから成り、底面が開放した逆U字形の断面を有している。鍵3の両側壁3cの後端部には、内方に突出する突起23が形成されていて、この突起23がシャーシ2の後端部の鍵用軸孔11に係合することによって、鍵3がシャーシ2に回動自在に支持されている。また、鍵3には、その両側壁3cの前部から下方に延びるフック状のストッパ部14が形成されている。
【0020】
一方、ハンマー4は、前後方向に延びるハンマー本体25と、ハンマー本体25の前端部の左右両側に取り付けられた2枚の質量板26、26(図1に片側のもののみ図示)とで構成されている。図6に示すように、ハンマー本体25は、ABS樹脂の射出成形品などで構成され、その後端部には両側方に突出するピン状の突起27が形成されていて、この突起27がシャーシ2のハンマー用軸穴12に係合することによって、ハンマー4がシャーシ2に回動自在に支持されている。
【0021】
ハンマー本体25のハンマー用軸穴12よりも後ろ側の部分は、スイッチ押圧部28になっており、このスイッチ押圧部28は、シャーシ2の第3ハンマー通過孔13cに臨み、鍵スイッチ20のスイッチ本体22に上方から対向するとともに、このスイッチ押圧部28に、鍵3の下面に設けたアクチュエータ部29が上方から当接している。また、ハンマー本体25は、その中央部がシャーシ2の第2ハンマー通過孔13bを上下に横切ってシャーシ2の下側を前方に延び、前部の左右の側面が質量板26、26のそれぞれの取付面53、53になっていて、その前端にはストッパ部30が前方に突出して形成されている。
【0022】
図6(b)に示すように、ハンマー本体25の取付面53、53は、互いの間隔が上方に向かって狭まるようなテーパ面として形成されている。また、各取付面53には、中央部に質量板26を位置決めするための位置決め用突起54が設けられ、その前後には質量板26をリベット止めするためのリベット孔55、55が、取付面53、53間に貫通して形成されている。
【0023】
一方、質量板26は、ハンマー4にアコースティックピアノと同様のタッチ重さを付与するためのものであり、ハンマー本体25よりも比重の大きな鋼板などで構成されている。図7(b)に示すように、質量板26は、白鍵用質量板26aと、これよりも高さの低い黒鍵用ハンマー26bで構成され、ハンマー本体25の位置決め用突起54に対応する位置に、これに係合可能な位置決め用凹部56が、リベット孔55、55に対応する位置に、リベット孔57、57が貫通して形成されている。
【0024】
以上の構成の2枚の質量板26は、図8に示すように、その位置決め用凹部56をハンマー本体25の各取付面53の位置決め用突起54に係合させて位置決めした後、両質量板26、26およびハンマー本体25のリベット孔57、55にそれぞれ通したリベット58、58によって、ハンマー本体25の取付面53、53にそれぞれ固定されている。これにより、2枚の質量板26、26は、同図(b)に示すように、テーパした取付面53、53に沿って、それらの互いの間隔が上方に向かって狭くなる状態で、ハンマー本体25に取り付けられる。
【0025】
以上の構成により、鍵3が押鍵されると、鍵3は、そのストッパ部14がシャーシ2の鍵通過孔15を通過しながら下方に回動するとともに、白鍵用ガイド16aまたは黒鍵用ガイド16bにより、左右方向にぶれないように案内される。また、このときの鍵3の下限位置は、その下面が鍵下限ストッパ17に当接することによって規制される(図2の状態)。
【0026】
この鍵3の押鍵に伴い、ハンマー4は、スイッチ押圧部28が鍵3のアクチュエータ部29で押圧されることによって、上方(図1の時計方向)に回動する。この回動の際、ハンマー4の質量板26が、シャーシ2の第1ハンマー通過孔13cを通るとともに、白鍵3aのハンマー4の場合には、質量板26が、第1ハンマー通過孔13cを越えて、白鍵3aの両側壁3c間に入り込むようになっている(図2参照)。この場合、前述したように、2枚の質量板26、26は、互いの間隔が上方に向かって狭くなる状態でハンマー本体25に取り付けられているので、ハンマー4の前部が多少、横振れしても、質量板26は、鍵3の側壁3cに接触しにくく、また、たとえ側壁3cとの接触が生じたとしても、側壁3cから容易に離脱できる。
【0027】
そして、ハンマー4が所定角度まで回動したときに、そのストッパ部30がハンマー上限ストッパ52に当接する(図2の状態)。鍵3の押鍵が弱打の場合には、ハンマー4の上限位置は、ハンマー上限ストッパ52のみによって規制される。一方、鍵3が強打された場合には、ハンマー4は、ハンマー上限ストッパ52をさらに圧縮させながら上限位置を越えてさらに回動し、ハンマー過回動防止ストッパ18に当接することによって、それ以上の回動を阻止される。
【0028】
また、このハンマー4の回動に伴い、そのスイッチ押圧部28が鍵スイッチ20のスイッチ本体22を押下し、オン動作させることによって、鍵3の押鍵情報が検出され、その検出結果に応じて、制御装置により電子ピアノの発音が制御される。
【0029】
この状態から鍵3が離鍵されると、鍵3およびハンマー4はそれぞれの初期位置に復帰回動し、このときのハンマー4の下限位置は、ストッパ部30がハンマー下限ストッパ19に当接することによって規制され、鍵3の上限位置は、そのストッパ部14がハンマー過回動防止ストッパ18に当接することによって規制される(図1の状態)。すなわち、この例では、ハンマー過回動防止ストッパ18は、鍵3の上限位置を規制する鍵上限ストッパとして兼用されている。
【0030】
以上のように、本実施形態の鍵盤装置1によれば、2枚の質量板26、26をハンマー本体25にリベット58によって簡単に取り付けることができる。その結果、従来の、質量体自体の成形およびインサート成形のための複雑な金型はいずれも不要になり、ハンマー4の製造コストを大幅に削減することができる。また、2枚の質量板26、26は、ハンマー本体25の左右の取付面53、53に、ハンマー本体25を両側から挟み且つ面接触状態で取り付けられるので、例えば、リベット止めの際の荷重が、両質量板26、26により互いに相殺するように支持されるとともに、面接触した両質量板26、26を介してハンマー本体25に分散して作用するので、ハンマー本体25に割れなどの破損を生じる可能性がほとんど無くなり、高い歩留まりを得ることができる。
【0031】
また、2枚の質量板26、26は、互いの間隔が上方に向かって狭くなる状態でハンマー本体25のテーパした取付面53、53に取り付けられているので、ハンマー4の前部が多少、横振れしても、質量板26は、鍵3の側壁3cに接触しにくく、また、たとえ側壁3cとの接触が生じたとしても、側壁3cから容易に離脱できる。したがって、ハンマー4の円滑な回動を確保することができる。
【0032】
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態で示した各構成要素の材質などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。また、実施形態は、本発明を電子ピアノに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、シンセサイザなどの他のタイプの電子楽器に適用することも、もちろん可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の電子楽器の鍵盤装置は、質量体を有するハンマーを、高い歩留まりで低コストで製造できるとともに、ハンマーの円滑な回動を確保することができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電子ピアノの鍵盤装置の離鍵状態における側断面図である。
【図2】図1の鍵盤装置の押鍵状態における側断面図である。
【図3】中間シャーシの(a)平面図および(b)側断面図である。
【図4】最低音部用シャーシの平面図である。
【図5】最高音部用シャーシの平面図である。
【図6】ハンマー本体の(a)平面図、(b)前面図および(c)側面図である。
【図7】質量板の(a)正面図および(b)側面図である。
【図8】ハンマーの(a)平面図、(b)前面図および(c)側面図である。
【符号の説明】
1 鍵盤装置
2 シャーシ
3 鍵
3c 側壁
4 ハンマー
25 ハンマー本体
26 質量板
53 取付面
Claims (1)
- シャーシと、
このシャーシに回動自在に支持された複数の鍵と、
前記シャーシに回動自在に支持され、前記複数の鍵の押鍵にそれぞれ連動して回動する複数のハンマーと、を備え、
前記複数のハンマーの各々は、ハンマー本体と、当該ハンマーに重量を付与するために、前記ハンマー本体の左右の取付面に当該ハンマー本体を挟むように取り付けられた2枚の質量板と、を有し、
前記鍵は、左右の側壁を有し、底面が開放しており、前記ハンマーは、その回動の際、前記質量板が前記鍵の前記開放した底面を通って前記側壁の間に入り込むように構成され、前記ハンマー本体の前記左右の取付面は、これらに取り付けた前記2枚の質量板の互いの間隔が上方に向かって狭くなるように傾斜したテーパ面を有していることを特徴とする電子楽器の鍵盤装置。
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- 1998-10-14 JP JP29235798A patent/JP3640544B2/ja not_active Expired - Fee Related
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