JP4348059B2 - 布線シートおよび電気接続箱ならびに電線の切断方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車の電子制御装置とされる電子ユニットが組付けられ、電線の切断作業が行われ易い布線シートおよび電気接続箱ならびに電線の切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、従来の電気接続箱の一形態を示すものである。
この電気接続箱501は、合成樹脂製の上カバー502と、下カバー503すなわち接続箱本体と、両カバー502,503の間に積層されて収容される電線配線板504と、バスバー配線板505とを備えるものとして構成されている。
【0003】
電線配線板504は、合成樹脂製の絶縁基板部506と、絶縁基板部506の表面に布線される複数本の絶縁被覆電線507と、絶縁基板部506を貫通すると共に電線507に圧接される端子508とを備えるものとして構成されている。端子508の一方側に圧接部508aが設けられ、端子508の他方側に雄タブ状の電気接触部508bが設けられている。
【0004】
また、バスバー配線板505は、絶縁基板部509と、この絶縁基板部509の表面に配索された複数本のバスバー510とを備えるものとして構成されている。バスバー510は、一体に立ち上げられた雄タブ状の端子511、又は、一体に立ち下げられた雄タブ状の端子511を備えるものとされている。
【0005】
各端子508,511は、上カバー502や下カバー503の各ハウジング512,513内に突出され、端子508,511と、ハウジング512,513とが組み合わされることによりコネクタが構成される。コネクタには外部ワイヤハーネスのコネクタ(図示せず)が接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電気接続箱501にあっては、例えばニッパ(図示せず)などの治具が用いられて、配線板504に備えられた電線507が一本ずつ切断されるといった作業を要するものとされ、効率よく電線507の切断作業が行われるというものとされていなかった。また、そのような電線507の切断作業が行われる際に、電線507の切り忘れ等により、配線板504に所定の回路が構成されないといった不具合の発生が懸念されていた。
【0007】
本発明は、上記した点に鑑み、電線の切断作業が行われ易いものとされ、電線が切断される工程において電線の切り忘れなどの不具合発生が防止され、信頼性が向上された布線シートおよび電気接続箱ならびに電線の切断方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る布線シートは、水平な基板部と、該基板部の周囲に形成された垂直な側板部とを有する布線シートであって、前記布線シートが、基壁と該基壁の周囲に形成された側壁とを有する接続箱本体内に収容され、前記側板部には、押入れられる電線の端部を保持可能な溝として形成された複数の取付部が設けられ、前記基板部に立設した複数の圧接端子に圧接して前記複数の圧接端子間を電気接続する複数の電線が配索され、前記複数の電線の端部が、前記複数の取付部の溝に押入れられて固定されると共に前記側板部の外側で前記側板部に沿って切断され、かつ、前記切断された前記端部の端面が、前記側板部の外側に位置されると共に、前記接続箱本体の前記側壁の内側に位置されていることを特徴とする。
上記構成により、布線シートの側板部の外側で側板部に沿って電線を切断して、布線シートに複数の電線を備える回路を構成させるといった作業は行われ易いものとなり、切断された電線の端部はばらつき無く側板部の外側で一様に切り揃えられる。従って、複数の電線を備える回路は、容易で迅速に布線シートに構成されることとなり、これにより、生産性に優れる均質な布線シートが提供されることとなる。
【0009】
また、電線の端部は、確実に布線シートの一側板部の取付部に装着され端部の端面が側板部の外側に位置され続けることとなる。また、布線シートの一側板部の取付部において電線の切断作業が行われるということが可能となり、これにより、電線の切断作業の迅速化が図られることとなる。
【0010】
さらに、電線の端部は、長期に亘って確実に布線シートの一側板部に固定されることとなる。また、電線が切断されて布線シートに複数の電線を備える回路が構成される際に、布線シートに対して電線が撓まされて、電線の切り損ねが発生されるといった不具合の発生は回避され、複数の電線を備える回路は、容易で確実に布線シートに設けられることとなる。
【0011】
さらにまた、電線の端部に設けられた端面は、布線シートの基板部上に存しないこととなる。従って、電線の端部が布線シートの基板部上の他のものに接触されて、布線シートの回路にショートなどの電気的な不具合が発生されるということは未然に防止され、布線シートの信頼性が向上される。また、複数の取付部が設けられた側板部は、布線シートが電気接続箱の接続箱本体に収容されたとき、接続箱本体の側壁に対向されるので、電線の端部に設けられた端面が側壁の内側に位置することになり、接続箱本体の外部に何処にも電気接続されない複数の電線の端部が露出されるということがない。
【0012】
請求項2に係る電気接続箱は、請求項1記載の布線シートと、前記布線シートを収容する接続箱本体とを有する電気接続箱であって、前記接続箱本体が基壁と該基壁の周囲に形成された側壁とを有し、前記布線シートに配索された前記電線の前記端部の端面が、前記側壁の内側に位置されていることを特徴とする。
上記構成により、接続箱本体の外部に複数の電線の端部が露出されるということはない。従って、電気接続箱に電気的な不具合が発生されるということは回避され、電気接続箱の信頼性が向上されることとなる。
【0013】
また、接続箱本体の基壁および側壁の外側に、電線の端部に設けられた端面が露出されるということは回避される。従って、電気接続箱に電気的な不具合が発生されるということは防止され、信頼性が向上された電気接続箱を提供することが可能となる。
【0014】
請求項3に係る電線の切断方法は、水平な基板部と、該基板部の周囲に形成された垂直な側板部とを有する布線シートに、前記基板部に立設した複数の圧接端子に圧接して前記複数の圧接端子間を電気接続する複数の電線を配索し、前記配索した電線が端部となるべき部分であるとき、前記側板部に設けられた複数の取付部の溝に電線を押入れて固定すると共に前記側板部の外側に導出し、前記導出した電線部分を前記側板部の外側で折り返して前記側板部の内側に導入し、前記導入した電線部分を他の圧接端子に圧接して電線を配索し、前記配索した電線を、前記複数の取付部の溝に押入して固定すると共に前記側板部の外側に導出し、そして、前記側板部の外側にある電線部分を前記側板部に沿って同時に切断することを特徴とする。
上記構成により、布線シートに立設された複数の圧接端子に電線を圧接させて、布線シートに複数の圧接端子間を電気接続する電線を配索させるから、電線は布線シートに確実に取付けられることとなる。また、端部となるべき電線の一部を布線シートの側板部に固定させ、側板部の外側にある電線部分を側板部に沿って同時に切断して電線を分離させるから、電線の一部は容易に切断されることとなる。また、このような電線の切断方法が行われることで、効率よく迅速に電線の一部が切断されることとなる。従って、電線の切断工程の作業効率が向上されることとなる。
【0015】
また、布線シートの一側板部に、端部となるべき電線の一部に対応した取付部を設け、前記取付部に、電線の一部を固定させるから、電線の一部は、確実に布線シートの一側板部の取付部に装着されることとなる。また、電線の一部を布線シートの一側板部の取付部に固定させて、電線の一部を切断するから、布線シートの一側板部の取付部において電線の切断作業を行えばよいこととなる。従って、布線シートの各部において電線の切断作業が行われるといったことは回避され、これにより、電線の切断作業は確実且つ迅速に行われることとなる。
【0016】
さらに、端部となるべき電線の一部は、確実に布線シートの一側板部に固定されることとなる。従って、電線の一部が切断される際に、布線シートに対して電線の一部がぐらつくといったことは回避され、電線の切断作業は容易で確実に行われることとなる。
【0017】
さらにまた、電線の切断作業は行われ易いものとなる。例えば刃物が用いられて電線の切断作業が行われる場合、布線シートの側板部の外側において、布線シートの側板部に沿って刃物を移動させれば、布線シートの側板部の外側に出された電線は、布線シートを接続箱本体内に収容する際に邪魔となる端部の突出量を最小となるように容易に切断されることとなる。従って、電線の切断工程は迅速に行われることとなる。
【0019】
また、電線の切り忘れなどといった電線の切断時における不具合の発生は、未然に防止されることとなる。従って、布線シートに複数の電線を備える回路を確実に形成させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る布線シートおよび電気接続箱ならびに電線の切断方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図9は、本発明に係る布線シートおよび電気接続箱ならびに電線の切断方法の一実施形態を示すものである。
【0021】
各布線シート10,20の上下方向について説明すると、図1および図2の如く、布線シート20からバスバー30の電気接触部37が突出された側を下側とする。図1および図2は、布線シート20の下側を示すものとされている。また、図1,図2,図4,図5の如く、布線シート10からバスバー30の電気接触部36が突出された側を上側とする。
【0022】
また、図6に基づいて電気接続箱1に関する各方向について説明すると、接続箱本体70内に電子ユニット5が位置する側を上側とし、接続箱本体70に合成樹脂製の支持部材100が装着された側を下側とする。また、ヒューズブロック80にカバー90が備えられている側を前側とし、接続箱本体70を形成する側壁72bが位置する側を後側とする。また、接続箱本体70を形成する一側壁72cから他側壁72aに向けた方向、又は、他側壁72aから一側壁72cに向けた方向を左右の方向とする。
【0023】
なお、この明細書における「上下」、「前後」、「左右」の定義は、各部を説明する上で、便宜上、定義されたものであり、必ずしも布線シートおよび電気接続箱の実使用時における方向や、電線の切断方法が実施される際の布線シートまたは電気接続箱の方向と一致するものではない。
【0024】
図1および図4の如く、二つの布線シート10,20は、互いに組付けられた状態で、図6に示される接続箱本体70の収容部73内に備えられる。図4および図5の如く、ハウジング部材50と、電子ユニット5(図6)とが組付けられる上層の布線シート10に、各バスバー30が装着されている。また、図1および図2の如く、前記上層の布線シート10に組付けられる下層の布線シート20に、各バスバー30が装着されている。また、図4および図5に示される他の電子ユニット4が、図1に示される布線シート20の収容部20Pに装着される。
【0025】
図1の如く、各種形状をした電気接触部37E,37F,37G,37Hを備える金属製のバスバー30E,30F,30G,30Hが、合成樹脂製の布線シート20に装着されている。バスバー30F,30Hの一部が略クランク形状に折り曲げられて、バスバー30F,30Hに電気接触部37F,37Hが形成されている。また、バスバー30G,30Hの電気接触部37G,37Hは、バスバー30E,30Fの電気接触部37E,37Fよりも細い形状をした電気接触部として形成されている。
【0026】
また、図1,図2,図4,図5の如く、各種電気接触部36A,36B,36C,36Dを備える金属製のバスバー30A,30B,30C,30Dが、合成樹脂製の布線シート10に装着されている。バスバー30C,30Dの電気接触部36C,36Dは、バスバー30A,30Bの電気接触部36A,36Bよりも細い形状をした電気接触部として形成されている。
【0027】
各種バスバーは、プレス成型機などが用いられて金属製平板に打抜き加工が行われて、例えば長尺状などの各種形状をした端子金具素材が形成され、その後、端子金具素材に曲げ加工などのプレス成型加工が行われることで、所定の形状に形成される。
【0028】
各種形状をした前記バスバー30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G,30Hの符号を代表するものとして、バスバーは符号30として示されている。また、バスバー30の各端子部33Fの符号を代表するものとして、端子部は符号33として示されている。また、各種形状をした前記電気接触部36A,36B,36C,36Dの符号を代表するものとして、電気接触部は符号36として示されている。また、各種形状をした前記他の電気接触部37E,37F,37G,37Hの符号を代表するものとして、他の電気接触部は符号37として示されている。
【0029】
図1〜図6の如く、各種バスバー30に錫メッキPが被覆されている。各種バスバー30に「めっき処理」が施されることで、端子部33、又は電気接触部36,37、又は音叉端子部38、又は圧接端子部39が、相手側端子もしくは相手側電気接触部と通電可能に接触された際に、接触安定性や、接続性が向上されることとなる。また、通電可能に接続される部分の酸化が防止されることとなる。
【0030】
溶接接続性及び接触安定性を向上させるために、少なくとも一方ないし両方の端子部もしくは電気接触部に「めっき処理」が施されていれば、端子部もしくは電気接触部の耐食性は向上される。また、長尺状に形成された各バスバー30の全長に渡って、予め錫メッキPなどのメッキ材Pが被覆されていれば、各バスバー30が腐食されるといった不具合の発生は未然に防止されることとなる。これにより、長期に亘って安定された性能を維持できる各バスバー30が使用可能となる。
【0031】
錫は、銀白色で金属光沢をもち、延性・展性に優れる性質を備えるものとされている。錫は、大気中で強く加熱されると酸化されるものであるが、常温状態において錆は発生されないものとされ、このようなことから、錫は、光沢が失われないものとされている。このように、錫は、空気中で変化され難い性質のものとされているから、鉄、鉄鋼、銅などの各種金属成形体の表面に錫鍍金が施されていれば、金属成形体の腐食は進行されず、金属成形体は長期に亘って錫鍍金の被覆層に保護されることとなる。
【0032】
布線シートや、電気接続箱の仕様により、各バスバーに上記錫めっき等のめっき処理が行われずに、めっき処理が省略されたものも使用可能とされる。
【0033】
図1および図2の如く、合成樹脂製の布線シート10,20の裏側に、金属製バスバー30の圧接端子部39が挿着される一保持部29や、タブ形状をした金属製バスバー30の電気接触部37が挿通される他の保持部27などが、多数、設けられている。また、接続箱本体の基壁に布線シート10,20などが確実に固定されるために、略円筒状に形成された複数の固定部25,26が、布線シート20を形成する基板部21の裏側に設けられている。前記複数の固定部25,26に、ねじなどの止具(図示せず)が挿通される固定孔25a,26aが設けられている。
【0034】
図2に示される多くの一保持部29の収容部29a内に、例えば図3に示される形状をしたバスバー30の圧接端子部39が備えられている。また、図2の如く、一保持部29の挿通部29b内に電線9が挿通保持される。図3の如く、電線9すなわち布線9は、細い直径をした複数の軟銅線がより合わされて回路導体9aが構成され、回路導体9aの周囲にポリ塩化ビニル製の絶縁被覆体9bが設けられることで構成された断面略円形の線状体とされている。
【0035】
また、図2の如く、布線シート10,20に電線9が配索される際に、布線シート20に設けられた円柱状突出部24の側面24aに沿って、電線9が適度に曲げられることで、布線シート20に布線される電線9の延長方向が変えられる。布線シート10,20は、配線板として取り扱われる。
【0036】
図4の如く、上側の布線シート10は、水平な略矩形状の基板部11と、水平な略矩形状の基板部11の周囲に設けられた垂直の各側板部121 ,122 ,123 とを備えるものとして形成され、このような布線シート10に、図5の如く、複数の電線9が配索される。また、布線シート10を形成する側板部12の一側板部121 には、図示のように、回路を構成する複数の電線9の端部9cがまとめて配設されている。図5の如く、過半数の電線9の端部9cが、布線シート10の一側板部121 にまとめて配設されている。
【0037】
また、図1の如く、下側の布線シート20は、水平な略矩形状の基板部21と、水平な略矩形状の基板部21の周囲に設けられた垂直の各側板部221 ,222 ,223 とを備えるものとして形成され、このような布線シート20に、図2の如く、複数の電線9が配索される。また、布線シート20を形成する側板部22の一側板部221 に、回路を構成する複数の電線9の端部9cがまとめて配設されている。図1および図2の如く、過半数の電線9の端部9cが、布線シート20の一側板部221 にまとめて配設されている。
【0038】
このように、布線シート10,20を形成する側板部12,22の一側板部121 ,221 に、回路を構成する複数の電線9の端部9cがまとめて配設されていれば、例えば布線シート10,20の一側板部121 ,221 に沿って電線9を切断して、布線シート10,20に複数の電線9を備える回路を構成させるといった作業は行われ易いものとなる。従って、複数の電線9を備える回路は、容易で迅速に布線シート10,20に構成されることとなり、これにより、生産性に優れる布線シート10,20が提供されることとなる。また、これに伴って、各布線シート10,20および各布線シート10,20が組付けられる電気接続箱1(図6,図9)の価格の低減化も図られることとなる。
【0039】
図1,図2,図4,図5の如く、電線9の端部9cに対応して、布線シート20の一側板部221 に、複数の取付部22aが設けられ、複数の取付部22aに、複数の電線9の端部9cが固定されている。また、同じく、電線9の端部9cに対応して、布線シート10の一側板部121 に、複数の取付部12aが設けられ、複数の取付部12aに、複数の電線9の端部9cが固定されている。
【0040】
このように、布線シート10,20の一側板部121 ,221 に、複数の取付部12a,22aが設けられているから、複数の電線9の端部9cは、確実に布線シート10,20の一側板部121 ,221 の複数の取付部12a,22aに装着され続けることとなる。
【0041】
また、例えば布線シート10,20の一側板部121 ,221 に設けられた取付部12a,22aにおいて、カッタなどの刃物(図示せず)などが用いられて、布線シート10,20に配索される電線9の切断作業が一回で行われるということが可能となり、これにより、電線9の切断作業の迅速化が図られることとなる。
【0042】
図1および図2の如く、布線シート20の一側板部221 に設けられた取付部22aは、電線9の端部9cを保持可能な略凹状の溝22aとして形成され、この略凹状をした溝22aに電線9の端部9cが押入れられている。また、同じく、布線シート10の一側板部121 に設けられた取付部12aは、電線9の端部9cを保持可能な略凹状の溝12aとして形成され、この略凹状をした溝12aに電線9の端部9cが押入れられている。
【0043】
布線シート10,20に設けられた複数の略凹状の溝12a,22aに、複数の電線9の端部9cが押入れられているから、複数の電線9は、長期に亘って確実に布線シート10,20の一側板部121 ,221 に固定されることとなる。また、例えば不図示の刃物により、電線9が切断されて布線シート10,20に複数の電線9を備える回路が構成される際に、布線シート10,20に対して電線9が撓まされて、電線9の「切り損ね」が発生されるといった不具合の発生は回避され、複数の電線9を備える回路は、容易で確実に布線シート10,20に設けられることとなる。
【0044】
図5の如く、電線9の端部9cに設けられた端面9dすなわち刃物(図示せず)による切断面9dは、上側の布線シート10を形成する水平な基板部11と、基板部11の周囲に形成された垂直な側板部12との外側に位置するものとされている。また、図2の如く、電線9の端部9cに設けられた端面9dすなわち不図示の刃物による切断面9dは、下側の布線シート20を形成する水平な基板部21と、基板部21の周囲に形成された垂直な側板部22との外側に位置するものとされている。
【0045】
このようにして、布線シート10,20に複数の電線9が配索されていれば、複数の電線9の端部9cに設けられた切断面9dは、何れの切断面9dとも布線シート10,20の布線エリア10A,20A内に存しないこととなる。布線エリア20Aとは、図1に例示される如く、基板部21と、各側板部221 ,222 ,223 とで囲まれた布線シート20の内側の電線配索部を意味する。
【0046】
従って、各電線9の端部9cの切断面9dが、布線シート10,20の布線エリア10A,20A内に設けられた各バスバー30の本体部(図示せず)や、電気接触部37や、圧接端子部39などに接触されて、布線シート10,20の回路にショートなどの電気的な不具合が発生されるということは未然に防止され、布線シート10,20の信頼性が向上される。
【0047】
図1および図4に示される布線シート10,20が、図6の如く、接続箱本体70に収容されて、図2および図5に示される各電線9の端部9cの切断面9dは、図6に示される接続箱本体70の側壁72cで保護される。詳しく説明すると、図2および図5の如く、各電線9の端部9cに設けられた切断面9dは、図6に示される接続箱本体70の基壁71と、基壁71の周囲に形成された一側壁72cとの内側に位置するものとされている。
【0048】
このようにすれば、接続箱本体70の基壁71および側壁72cの外側に、電線9の端部9cに設けられた刃物による切断面9dが露出されるということは回避される。従って、電気接続箱1に漏電などの電気的な不具合が発生されるということは防止され、信頼性が向上された電気接続箱1を提供することが可能となる。
【0049】
次に、本発明に係る電線の切断方法を図10および図11に基づいて詳細に説明する。
図10〜図12は、本発明に係る布線シートおよび電気接続箱ならびに電線の切断方法についての他の実施形態を示すものである。図10は、布線シート10I の下側を示すものとされている。布線シート10I からバスバー30I の電気接触部37I が突出された側が下側とされ、バスバー30I の電気接触部36I が突出された側が上側とされている。
【0050】
図1,図2,図4,図5に示される布線シート10に代えて、図10に示される布線シート10I が電気接続箱に装着されたものも使用可能とされる。図1,図2,図4,図5に示される布線シート10と、図10に示される布線シート10I とは、略同じ構成のものとされている。また、図10に示される布線シート10I において、図1〜図5に示されるものと共通なものとされる部分については、同一の符号が付され、その詳細な説明は省略されている。
【0051】
上側の布線シート10I は、水平な略矩形状の基板部11I と、水平な略矩形状の基板部11I の周囲に設けられた垂直の各側板部1211,1212,1213とを備えるものとして形成され、このような布線シート10I に、電線9が複雑に配索されている。
【0052】
各バスバー30,30I に錫メッキPなどのメッキ材Pが被覆されている。音叉端子部38Kが設けられたバスバー30Kについて説明すると、このバスバー30Kは、バスバー本体31Kの一方が略直角に多段に折り曲げられて音叉端子部38Kが延設されると共に、バスバー本体31Kの他方が略直角に折り曲げられて圧接端子部39Kが延設されて形成されたものである。このバスバー30Kには、メッキ処理は行われずに省略されているが、他の音叉端子部38を備えるバスバー30には、錫メッキPが被覆されている。
【0053】
バスバー30Kの圧接端子部39Kに対応して、布線シート10I の基板部11I に、挿通孔を備える別の保持部19Kが設けられている。バスバー30Kの圧接端子部39Kは、布線シート10I の基板部11I に設けられた前記別の保持部19Kに挿着されている。
【0054】
また、バスバー本体31Kに貫通孔形状をした取付部31pが設けられている。前記取付部31pに対応して、布線シート10I の基板部11I に、固定部13I が設けられている。バスバー本体31Kの取付部31pと、布線シート10I の固定部13I とが合わせられると共に例えば熱溶着が行われることで、布線シート10I にバスバー30Kが固定される。
【0055】
また、タブ形状をしたバスバー30I の電気接触部37I が挿通される他の保持部17I が、布線シート10I の基板部11I に設けられている。また、下層の布線シートから突設されたタブ状の端子部などが挿通される略矩形状をした貫通孔17bが、電気接続箱の上層に位置する布線シート10I の基板部11I に設けられている。
【0056】
図10の如く、布線シート10I に立設された各圧接端子39に一本の電線9を圧接させて、布線シート10I の布線エリア10AI に一本の電線9を張り巡らせると共に布線シート10I の側板部12I や、保持部18I ,19I に一本の電線9を固定させる。保持部18I ,19I の溝や、側板部12I の溝12aI に一本の電線9が嵌め込まれて、一本の電線9が布線シート10I に装着される。このようにすることで、一本の電線9は、布線シート10I に確実に取付けられることとなる。
【0057】
布線機などの布線装置(図示せず)が用いられ、布線装置の電線押出し部(図示せず)から電線9が押し出されつつ、不図示の布線装置または布線シート10I が前後左右方向に沿って相対移動が行われることで、布線シート10I の裏側に電線9が複雑に配索される。
【0058】
また、布線シート10I の裏側に設けられた円柱状突出部14の側面14aに沿って、電線9が適度に曲げられることで、布線シート10I に布線される電線9の延長方向が変えられる。電線9の各端部9cは、布線シート10I の側板部22に設けられた凹溝状の取付部12aI に嵌め合わせられる。
【0059】
また、多くの一保持部19I に、例えば図3に示される形状をしたバスバー30の圧接端子部39が収容されている。図10に示されるバスバー30の圧接端子部39は、図3(a)の如く、略平行に並べられた一対の圧接刃39bの間に、略U字状の圧接スリット39aが設けられた圧接片を備えるものとして形成されている。略板状をした一対の圧接刃39bに、互いに内側に向けられた傾斜部39dが設けられ、この傾斜部39dに刃部39cが設けられている。傾斜部39dに設けられた刃部39cは、略板状をした圧接刃39bの板厚が次第に薄くされ、比較的、鋭利な形状のものとされている。
【0060】
複数の圧接端子部39に向けて、絶縁被覆体9bによって保護された回路導体9aを備える布線9が押圧され、圧接接続が行われることにより、布線9と、圧接端子部39とが通電可能に接続される。圧接端子部39の一対の圧接刃39bに、絶縁被覆体9bによって保護された回路導体9aを備える布線9が圧接され始めると、圧接刃39bに設けられた鋭利な傾斜部39dの刃部39cによって、布線9の絶縁被覆体9bは切り裂かれ始める。
【0061】
さらに一対の圧接刃39b間の圧接スリット39a内に向けて、布線9を圧接させてゆくと、圧接端子部39の圧接スリット39aによって布線9の絶縁被覆体9bは切り裂かれ、図3(b)の如く、圧接端子部39に設けられた圧接スリット39aの部分と、布線9の絶縁被覆体9b内に設けられた回路導体9aとが接触され、布線9と、圧接端子部39とが通電可能に接続される。このように、圧接接続は、布線9の絶縁被覆体9bの剥離作業と、布線9の回路導体9aと、圧接端子部39との接続作業とが、同時に行われるものとされている。
【0062】
図10の如く、一本の電線9の一部9hを布線シート10I の側板部12I に固定させ、刃物(図示せず)が用いられて一本の電線9の一部9hを同時に切断し、一本の電線9を複数の電線9に分離させる。これにより、電線9に各端部9cに切断面9dが形成される。また、不図示の刃物が用いられて、布線シート10I の一側板部1211に沿って電線の切断作業が行われることで、布線シート10I に対する電線9の配索作業が終了される。
【0063】
このようにすることで、一本の電線9の一部9hは容易に切断されることとなる。また、このような電線の切断方法が行われることで、効率よく迅速に電線9の一部9hが切断されることとなる。従って、電線9の切断工程の作業効率が向上されることとなる。
【0064】
略矩形状に形成された布線シート10I の一側板部1211に、一本の電線9の一部9hに対応した複数の取付部12aI を設け、複数の前記取付部12aI に、一本の電線9の一部9hを折り曲げながら固定させる。このようにして一本の電線9を布線シート10I に固定させれば、一本の電線9の一部9hは、確実に布線シート10I の一側板部1211の各取付部12aI に装着されることとなる。
【0065】
また、一本の電線9の一部9hを布線シート10I の一側板部1211の取付部12aI に固定させて、一本の電線9の一部9hを同時に切断するから、布線シート10I の一側板部1211の取付部12aI において、一本の電線9の切断作業を行えばよいこととなる。従って、略矩形状に形成された布線シート10I の各部において一本の電線9の切断作業が行われるといったことは回避される。これにより、電線9の切断作業は確実且つ迅速に行われることとなる。
【0066】
前記取付部12aI は、略U字状の溝12aI として形成されている。布線シート10I の一側板部1211に、一本の電線9の一部9hを保持可能な複数の略U字状の溝12aI を設け、これらの溝12aI に一本の電線9の一部9hを押入れさせる。
【0067】
このようにすることで、一本の電線9の一部9hは、確実に布線シート10I の一側板部1211に固定されることとなる。従って、一本の電線9の一部9hが切断される際に、布線シート10I に対して一本の電線9の一部9hが「ぐらつく」といったことは回避され、一本の電線9の切断作業は容易で確実に行われることとなる。
【0068】
布線シート10I を形成する基板部11I 上から基板部11I の周囲に形成された側板部12I の外側に一本の電線9を導出させ、一本の電線9の一部9hを折り返させて、再び、側板部12I の内側に一本の電線9を導入させることで、一本の電線9の一部9hを布線シート10I の側板部12I に固定させる。
【0069】
布線シート10I の一側板部1211に沿った方向に対し、略直角の方向に沿って電線9を固定させ、電線9の一部9hを折り曲げて、布線シート10I の一側板部1211に沿った方向に対し、略直角の方向に沿って電線9を固定させる。これが繰返して行われることで、図10の如く、布線シート10I の一側板部1211に一本の電線9が取付けられる。
【0070】
このようにして、一本の電線9を布線シート10I の側板部12I に固定させることにより、一本の電線9の切断作業は行われ易いものとなる。例えば不図示の刃物が用いられて、一本の電線9の切断作業が行われる場合、布線シート10I の側板部12I の外側において、布線シート10I の側板部12I に沿って不図示の刃物を移動させれば、布線シート10I の側板部12I の外側に出された一本の電線9の一部9hは、容易に切断されることとなる。従って、電線9の切断工程は迅速に行われることとなる。また、前記切断工程が行われることにより、布線シート10I を形成する側板部12I の一側板部1211に、回路を構成する複数の電線9の端部9cがまとめて配設されることとなる。
【0071】
布線シート10I の側板部12I の外側に導出された一本の電線9において、この電線9が折曲げられて形成された複数の一部9hを同時に切断し、複数の切取り部9kを取り除く。このような電線の切断方法が行われることにより、電線9の切り忘れなどといった布線9の切断時における不具合の発生は、未然に防止されることとなる。従って、布線シート10I に複数の電線9を備える回路を確実に形成させることが可能となる。また、これにより、過半数の電線9の端部9cが、布線シート10I の一側板部1211にまとめて配設されることとなる。
【0072】
図1,図2,図4,図5に示される電線9の配索方法、圧接方法、切断方法も、図10と共に説明した上記内容と略同じ手順で行われる。
【0073】
また、図10の如く、一本の電線9の一部9hを布線シート10I の一側板部1211に固定させた後に、図11の如く、布線シート10I を接続箱本体70I に収容させ、同時に一本の電線9の一部9hを接続箱本体70I の側壁72cI 側の掛かり止め部72pに固定させ、その後、電線9が折曲げられて形成された複数の一部9hを同時に切断し、複数の切取り部9kを取り除くといった電線9の切断方法も採用可能とされる。略円柱状の掛かり止め部72pは、接続箱本体70I の基壁71I から上側に向けて延設されたものである。
【0074】
このようにすることで、一本の電線9の一部9hは、布線シート10I と、接続箱本体70I とに確実に掛かり止めされることとなる。従って、一本の電線9の一部9hを切断する際に、一本の電線9の一部9hが大きく撓まされて、電線9の一部9hの切断作業が行われ難いといったことは回避され、布線シート10I と、接続箱本体70I とに掛かり止めされた一本の電線9の一部9hは、確実且つ容易に切断可能な状態となる。電線9の一部9hの切断作業が行われたのちに、例えば、吸引装置などが用いられて、切断された電線9の切取り部9kは、接続箱本体70I 内から除去される。
【0075】
その後、電気接続箱1I が組立てられる。図11に示される掛かり止め部72pは、電気接続箱1I を構成する接続箱本体70I にのみ設けられ、図6に示される電気接続箱1には設けられずに省略されている。図11に示される掛かり止め部72pの有無や、側壁72c(図6),72cI(図11) の形状の違いといったこと以外の他の部分については、図11に示される電気接続箱1I と、図6および図9に示される電気接続箱1とは、略同じ構成のものとされている。
【0076】
図1,図2,図4,図5に示される上記布線シート10,20は、図6に示される接続箱本体70の収容部73内に装着される。以下に、図6および図9に示される電気接続箱1の組立工程について説明する。
【0077】
図6の如く、この電気接続箱1の組付け構造は、接続箱本体70の上方側の外部に装備される外部ワイヤハーネス(図示せず)から接続箱本体70の内部の上方側に装備される電子ユニット5まで、複数のバスバー30を介して通電可能に接続される構造のものとされている。
【0078】
電子ユニット5は、回路導体5Bが印刷された合成樹脂製の絶縁基板部5Aすなわちプリント基板部5Aに、ICパッケージ5H、コンデンサ5J、リレーすなわち継電器(図示せず)が組付けられるリレー接続台5K、一コネクタ5L、他のコネクタ5Pなどの電気・電子関連部品が取付けられ、これらのものが銅箔の各回路導体により通電可能に接続されて電子制御装置が構成されている。
【0079】
「IC」とは、集積回路を意味し「integrated circuit」の略称とされている。「IC」は、電子回路の一種とされ、トランジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサなどの多くの回路素子が、一つの基板部上または基板部中に結合され、これらの間が配線で接続された高密度構造の電子回路とされている。
【0080】
電子制御装置(electronic control unit) は、「ECU」と略称して呼ばれることが多い。電子制御装置は、コンピュータによって制御される制御手段や、判定手段などを備えるものとされている。また、合成樹脂製の絶縁基板部5Aに印刷された各回路導体5Bは、透明もしくは半透明をした絶縁被膜5Cによって保護されている。
【0081】
合成樹脂製のコネクタハウジング5M内に、金属製の端子(図示せず)が挿着されて、一コネクタ5Lが構成されている。また、一コネクタ5Lに対応して、一コネクタ5Lの下部に略矩形状の開口部5Dが基板部5Aに設けられたものとされている。これにより、一コネクタ5Lの下側から、バスバー30の電気接触部36が接続可能なものとされている。
【0082】
一コネクタ5Lに備えられた各端子の取付部(図示せず)が、絶縁基板部5Aに印刷された各回路導体5Bに「はんだ付け」されて、各端子と各回路導体5Bとが通電可能に接続されている。このように、図6に示される一コネクタ5Lは、垂直取付形のPCB用コネクタ5Lとして用いられる。PCBとは「Printed Circuit Board 」を意味する。
【0083】
また、他のコネクタ5Pは、金属製の各雄型の端子5Tと、合成樹脂製のコネクタハウジング5Qとを備えるものとして構成され、各雄型の端子5Tは、絶縁基板部5Aに印刷された各回路導体5Bと通電可能に接続されている。
【0084】
図5および図6の如く、金属製バスバー30の一端に、タブ形状をした端子部33(図5)が設けられている。また、各金属製バスバー30の他端に、タブ形状をした電気接触部36が設けられている。電源モジュール6に突設または貫設されたタブ形状の各端子部33と、合成樹脂製の布線シート10に突設された電気接触部36とは、これらが組付けられる合成樹脂製の接続箱本体70(図6)に対し、上側に向けて延設されている。モジュールとは、装置、機械、システムが構成される部分のものとされ、機能的にまとめられたものを意味する。
【0085】
また、図4および図5の如く、ハウジング部材50に設けられた合成樹脂製の周壁52の一端側から突出片55が延設されて、合成樹脂製のハウジング本体51と、合成樹脂製の突出片55とが一体に成形されている。突出片55は、略逆L字状に形成された薄肉状の板状部材として形成されている。
【0086】
図4および図5の如く、突出片55の肉薄部55nに段差部55jが設けられて、ハウジング部材50の突出片55に肉厚部55mが形成されている。突出片55の肉薄部55nと、突出片55の肉厚部55mとは、同材質の合成樹脂材料が用いられて一体に成形されている。また、前記突出片55の肉厚部55mに、複数のバスバー30の電気接触部36が挿通される複数のキャビティ部56が設けられている。キャビティとは、空隙もしくは空所または抜き穴を意味するものとされる。突出片55の肉薄部55nに、例えば突出片55に対して別体の成形体として形成された肉厚部(55m)が取付けられたものも使用可能とされる。
【0087】
電気接続箱1を構成する接続箱本体70と、電源モジュール6と、合成樹脂製の布線シート10とに、合成樹脂製のハウジング部材50が装着されることで、タブ形状をした金属製の各端子部33が、ハウジング部材50を形成するハウジング本体51の収容部53内に突設して位置し、コネクタ部3が構成される。図4および図5の如く、各端子部33は、ハウジング本体51に設けられた収容部53の開口部54内に位置するものとされている。
【0088】
また、前記コネクタ部3が構成されると共に、ハウジング部材50の突出片55に設けられた複数の前記キャビティ部56に、布線シート10から上側に向けて突設された複数の前記電気接触部36が挿通される。その際に、位置決めが行われずに傾けられていた複数の電気接触部36は、図4〜図6の如く、ハウジング部材50の突出片55に設けられた各キャビティ部56に挿入される。これにより、複数の電気接触部36は、略一直線上に整列されて矯正される。また、矯正された各電気接触部36は、電子ユニット5に設けられた一コネクタ5L(図6)の各端子(図示せず)と通電可能に接続される。
【0089】
図6の如く、電子ユニット5、布線シート10などは、接続箱本体70の収容部73に内装される。また、ハウジング部材50に設けられた突出片55などのように、ハウジング部材50の一部は、接続箱本体70の内部に位置し、図9の如く、ハウジング部材50のハウジング本体51は、接続箱本体70の外部に露出される。コネクタ部3は、不図示の外部ワイヤハーネスと容易に接続可能とされるために、電気接続箱1の外部に備えられている。
【0090】
図5の如く、電源モジュール6が容易に上側の布線シート10に組付けられるために、上側の布線シート10の基板部11に段差部11Bが設けられると共に、電源モジュール6の基板部6Aの形状に対応した一段下側の他の基板部11Aが、布線シート10の上側の基板部11から延設されている。布線シート10に設けられた上側の基板部11と、一段下側の他の基板部11Aとは、段差部11Bにより連結されて一体に成形されている。
【0091】
図4および図5の如く、上側の布線シート10を形成する他の基板部11Aに、略円筒状をした位置合わせ部15Bが設けられている。布線シート10の他の基板部11A上に設けられた略円筒状の位置合わせ部15Bは、電源モジュール6の基板部6Aよりも上側に突出されている。ハウジング部材50が、電源モジュール6と、上側の布線シート10とに容易に取付けられるために、電源モジュール6の基板部6Aの円形孔(図示せず)を通り抜けて、前記略円筒状の位置合わせ部15Bが上側に向けて突設されている。図4の如く、略円筒状をした複数の前記位置合わせ部15Bに対応して、ハウジング部材50の突出片55に、略円形孔をした複数の位置合わせ部55bが設けられている。
【0092】
また、ハウジング部材50が位置決めされつつ上側の布線シート10の基板部11上に取付けられるために、図4および図5の如く、布線シート10の基板部11に、略円筒状をした複数の位置決め部11hが設けられている。前記略円筒状をした複数の位置決め部11hに対応して、ハウジング部材50の突出片55に、略円形孔をした複数の位置決め部55hが設けられている。
【0093】
図6に示される電子ユニット5が確実に電気接続箱1内に装着されるために、図4および図5の如く、布線シート10を形成する基板部11の上側に、固定孔15AL を備える複数の固定部15Aが突設されている。また、これと共に、布線シート10を形成する他の基板部11Aの上側に、固定孔15BL を備える複数の固定部15Bが突設されている。
【0094】
布線シート10を形成する他の基板部11Aの上側に突設された略円筒状の固定部15Bは、電源モジュール6や、ハウジング部材50の取付位置方向が容易に判明されるための位置合わせ部15Bを兼ねたものとして形成されている。略円筒状をした複数の前記固定部15A,15Bに対応して、図6の如く、電子ユニット5の基板部5Aに、略円形をした固定孔5VL を有する複数の固定部5Vが設けられている。
【0095】
上側の布線シート10およびハウジング部材50の突出片55から上側に向けて突設された各電気接触部36と、電子ユニット5に設けられた一コネクタ5Lの各端子(図示せず)とが合わせられると共に、布線シート10の基板部11に設けられた固定部15Aの固定孔15AL と、布線シート10の他の基板部11Aに設けられた固定部15Bの固定孔15BL と、電子ユニット5の基板部5Aに設けられた固定孔5VL とが合わせられ、ねじ等の止具(図示せず)が、電子ユニット5の基板部5Aに設けられた固定孔5VL から、布線シート10の基板部11に設けられた固定部15Aの固定孔15AL 、又は他の基板部11Aに設けられた固定部15Bの固定孔15BL(図4,図5) へ挿通され、ねじの螺合部(図示せず)などが、図1および図2に示される固定部25の固定孔25aと螺合などされることで、電子ユニット5は、確実に布線シート10,20と固定される。
【0096】
また、図4の如く、ハウジング部材50の突出片55に、略円孔状に形成された複数の固定部55dが設けられると共に、電源モジュール6の基板部6Aに、略円孔状に形成された複数の固定部6Dが設けられ、さらに、これらの固定部6D,55dに対応して、上側の布線シート10に設けられた他の基板部11Aに、略円筒状に形成された複数の他の固定部(図示せず)が設けられると共に、図1および図2の如く、下側の布線シート20の基板部21に、略円筒状に形成された複数の他の固定部26が設けられ、さらに布線シート20の下側に他の電子ユニット4が備えられると共に、他の電子ユニット4の基板部などに略円形孔をした固定部(図示せず)が設けられ、これらの前記各固定部に、長尺状をしたねじ等の止具(図示せず)が挿通されて、ねじの螺合部(図示せず)などが、接続箱本体70(図6)の底壁71の固定部(図示せず)に螺合などされることで、ハウジング部材50と、電源モジュール6と、上側の布線シート10と、下側の布線シート20と、他の電子ユニット4とが、共に接続箱本体70に確実に固定される。
【0097】
図4〜図6に示される合成樹脂製のハウジング部材50に代えて、図12に示される合成樹脂製のハウジング部材50I が電気接続箱に装着されたものも使用可能とされる。図12は、ハウジング部材の他の実施形態を示すものである。図12に示されるハウジング部材50I において、図4〜図6に示されるハウジング部材50と共通なものとされた部分については、同一の符号が付され、その詳細な説明は省略されている。
【0098】
図12に示されるハウジング部材50I は、ハウジング本体51と、このハウジング本体51の一端部から延設された突出片55I と、この突出片55I に取付けられ且つキャビティ部46を有する保持部材40とを備えるものとして構成される。
【0099】
各種バスバーの各端子部が挿通される複数の貫通孔53bが、ハウジング本体51の基壁52bに並設されている。また、図12に示されるハウジング部材50I の突出片55I は、図4〜図6に示されるハウジング部材50の突出片55よりも小さい形状をした矩形板として、ハウジング本体51(図12)を形成する基壁52bの一端部から延長形成されている。
【0100】
図4および図5に示されるハウジング部材50の突出片55の肉厚部55mに代えて、図12の如く、ハウジング部材50I の突出片55I に、略矩形窓状をした開口部55mI が設けられると共に、この開口部55mI に、合成樹脂製の保持部材40が装着される。
【0101】
この保持部材40は、略長尺状をした矩形板に形成された肉薄部45nと、この肉薄部45nから突設された略直方体状の肉厚部45mとを備えるものとして形成されている。略板状に形成された肉薄部45nと、略直方体状に形成された肉厚部45mとは、同種類の合成樹脂材料が用いられて一体に成形されている。
【0102】
また、保持部材40の肉厚部45mに、複数の矩形孔状をしたキャビティ部46が設けられている。複数のキャビティ部46は、挿入部47から開口部48にかけて貫通形成され、このような複数のキャビティ部46に、バスバーの電気接触部が挿通される。
【0103】
保持部材40に設けられたキャビティ部46の挿入部47に、小さいテーパ面47aが設けられている。このようなテーパ面47aがキャビティ部46の挿入部47に設けられていれば、複数のバスバーの電気接触部は、保持部材40に設けられた複数のキャビティ部46内に、容易に挿入されることとなる。
【0104】
また、保持部材40は、合成樹脂製の小さい射出成形体として形成されているから、小さいテーパ面47aが設けられた各キャビティ部46を備える合成樹脂製の保持部材40は、精度良く迅速に大量生産されることとなる。
【0105】
また、図5の如く、タブ形状をした複数の電気接触部36のうち、何れかの電気接触部36または全ての電気接触部36が、電気接触部36の厚さ方向に傾けられた状態とされた際に、複数の電気接触部36が同時に複数のキャビティ部56内に挿入され易くさせる傾斜面36kが、各電気接触部36の真直部36hの先端部36jに設けられている。
【0106】
また、図4および図12の如く、ハウジング部材50の両側にガイド部52hが設けられ、このガイド部52hに対応して、図6の如く、接続箱本体70の両側壁72a,72cにガイド受け部76が設けられている。
【0107】
図6および図9の如く、接続箱本体70のガイド受け部76は、略T溝状をしたガイド溝76を備えるものとして形成され、ガイド溝76に対応して、図4および図12の如く、ハウジング部材50のガイド部52hは、略板状に形成されたガイド片52hを備えるものとして形成されている。ハウジング部材50のガイド片52hは、ハウジング部材50の周壁52の外側に突出された支持部52jの先に設けられている。
【0108】
また、図6の如く、接続箱本体70のガイド受け部76は、接続箱本体70の側壁72a,72cよりも外側に突出された枠部76bと、前記ハウジング部材50の前記支持部52j(図4,図12)に対応した細長い溝とを備えるものとして形成されている。
【0109】
また、図6の如く、コネクタ部3と、電子ユニット5とは、コネクタ部3と、電子ユニット5とが備えられる接続箱本体70の上層部に隣り合って併設される。また、コネクタ部3と、電子ユニット5とは、接続箱本体70の収容部73内に装備される布線シート10の上方に並設される。
【0110】
このような配置構造をした電気接続箱1とされていれば、接続箱本体70に対し、電子ユニット5は取付けられ易いものとなる。また、図9に示される電気接続箱1のコネクタ部3に、外部ワイヤハーネス(図示せず)のコネクタ(図示せず)が接続される際の接続作業は行われ易いものとなる。
【0111】
図6および図9に示される如く、ヒューズブロック80が、電気接続箱1の前側に備えられている。ヒューズブロックとは、複数のヒューズが、ハウジング、ベース、ホルダなどの相手取付体に組付けられて一体とされた状態のブロック状部品を意味する。
【0112】
また、このヒューズブロック80は、各ヒューズ(図示せず)を保護する合成樹脂製の前面カバー90を備えるものとして構成されている。この前面カバー90は、カバー本体91と、このカバー本体91の上側に設けられ、ヒューズブロック本体81に対し着脱自在な一対のヒンジ部92と、カバー本体91の下側に設けられ、合成樹脂製のヒューズブロック本体81に対し前面カバー90が開閉される際に開閉動作が行われ易くされるための操作部93とを備えるものとして形成されている。
【0113】
ヒューズブロック本体81の前側に設けられた一対のヒンジ部82に、前面カバー90の上側に設けられた一対のヒンジ部92が組付けられることで、ヒューズブロック本体81に、前面カバー90が開閉自在に取付けられる。このように、ヒューズブロック本体81の前面にカバー90が開閉自在に取付けられていれば、ヒューズブロック本体81内部に装着された不図示の各ヒューズの交換などといったメンテナンスが行われ易いものとなる。
【0114】
また、ヒューズブロック本体81の前部上側と、前部下側とに、係止突起88,89を備えるそれぞれ一対の係止部88,89が設けられている。ヒューズブロック本体81の前部下側に設けられた一対の係止部88に対応して、接続箱本体70の前部下側に、矩形状をした係合孔78を備える一対の係合部78が設けられている。また、ヒューズブロック本体81の前部上側に設けられた一対の係止部89に対応して、ハウジング部材50の前側の壁52fに、矩形状をした係合孔59を備える一対の係合部59が設けられている。
【0115】
接続箱本体70の前部下側に設けられた一対の係合部78と、ヒューズブロック本体81の前部下側に設けられた一対の係止部88とが係り止めされることで、接続箱本体70にヒューズブロック本体81が確実に装着される。また、ヒューズブロック本体81の前部上側に設けられた一対の係止部89と、ハウジング部材50の前側の壁52fに設けられた一対の係合部59とが係り止めされることで、接続箱本体70と、接続箱本体70に組付けられたヒューズブロック80とに、ハウジング部材50が組付けられる。
【0116】
図6および図9に示されるヒューズブロック本体81の内部に、図1に示される複数層の各音叉端子部38が備えられる。複数層の各音叉端子部38は、各種バスバー30が延設されて形成されたものとされる。
【0117】
図6の如く、内部に複数のブレード型ヒューズ(図示せず)を備えるヒューズブロック80が、接続箱本体70の前側に装着されることで、ヒューズブロック本体81の内部に備えられた各ブレード型ヒューズのタブ端子(図示せず)と、図1に示される複数層の各音叉端子部38とが通電可能に接続される。
【0118】
このように、不図示の各ブレード型ヒューズを内部に備えるヒューズブロック80(図6)が用いられて、不図示の各ブレード型ヒューズのタブ端子が、図1に示される複数層の各音叉端子部38と通電可能に接続される電気接続箱1(図6)とされていれば、複数のブレード型ヒューズ(図示せず)は、容易で迅速に電気接続箱1に装備されることとなる。従って、電気接続箱1に対し、不図示の各ブレード型ヒューズの取付作業性が向上される。
【0119】
電気接続箱の仕様により、図1に示される複数層の各音叉端子部38に代えて、例えばタブ状端子や、雌型の端子が用いられたもの等(図示せず)も使用可能とされる。
【0120】
図6に示される接続箱本体70に、図7および図8に示される合成樹脂製の上側カバー60が組付けられることで、図9の如く、電気接続箱1が組立てられる。
【0121】
図7および図8の如く、上側カバー60は、略矩形状の天壁61と、この天壁61の周囲に設けられた各側壁62a,62b,62c,62dとを備え、図8の如く、内側に収容部63が設けられている。図6に示される電子ユニット5の他のコネクタ5Pに対応して、図7および図8の如く、上側カバー60の天壁61に、略矩形状をした開口部65が設けられている。
【0122】
図7および図8の如く、上側カバー60の開口部65周縁にリブ65aが設けられている。また、上側カバー60の開口部65周縁に設けられた前記リブ65aに続き、上側カバー60の内側に向けてガイドリブ65bが延設されている。前記リブ65aは、図6に示される他のコネクタ5Pを構成するコネクタハウジング5Qの上端部5Rに対応して形成され、図7および図8に示される前記ガイドリブ65bは、図6に示される他のコネクタ5Pを構成するコネクタハウジング5Qの側壁部5Sに対応して形成されている。
【0123】
図7の如く、上側カバー60の側壁62dに、複数の略T字状突出部62tと、一対の窓62wとが設けられている。また、上側カバー60の強度を向上させるために、図8の如く、縦横に交差するその他の各リブ61a,61bが、上側カバー60を形成する天壁61の内側に設けられている。
【0124】
また、図7および図8の如く、上側カバー60の側壁62a,62b,62cに複数のガイド部67が設けられ、これらのガイド部67に対応して、図6に示される如く、接続箱本体70の側壁72a,72b,72cに複数のガイド受け部77が設けられている。また、これと共に、接続箱本体70の側壁72a,72cに、複数の枠状突出部72hが設けられている。
【0125】
図6の如く、接続箱本体70のガイド受け部77は、略T溝状をしたガイド溝77を備えるものとして形成され、このようなガイド溝77に対応して、図7および図8の如く、上側カバー60のガイド部67は、略板状に形成されたガイド片67を備えるものとして形成されている。
【0126】
上側カバー60のガイド片67は、上側カバー60の側壁62a,62b,62cから上側カバー60の外側に向けて突出された支持部67aの先に設けられている。また、図6の如く、接続箱本体70のガイド受け部77は、接続箱本体70の側壁72a,72b,72cよりも外側に突出された枠部77bと、図7および図8に示される前記上側カバー60の前記支持部67aに対応した細長い溝77a(図6)とを備えるものとして形成されている。
【0127】
また、図7および図8の如く、上側カバー60の側壁62a,62b,62cに、係止突起69を備える係止部69が設けられ、この係止部69に対応して、図6に示される接続箱本体70の側壁72a,72b,72cに、係合突部(図示せず)を備える係合部79が設けられている。
【0128】
図6の如く、接続箱本体70内に電子ユニット5が組付けられた後に、図7に示されるカバー60が接続箱本体70に被せられると共に、接続箱本体70に組付けられることで、図9に示される如く、電気接続箱1が組立てられる。
【0129】
その際に、図6に示される接続箱本体70の各係合部79に、図7に示されるカバー60の係止部69が係り止めされることで、カバー60は、ガタつくことなく確実に接続箱本体70に取付けられる。また、これと同時に、図7および図8に示されるカバー60の側壁62dに設けられた複数の掛合部62kと、図4および図12に示されるハウジング部材50の周壁52に設けられた複数の掛止部52kとが合わせられる。
【0130】
その後、図9に示される電気接続箱1のコネクタ部3に、不図示の外部ワイヤハーネスのコネクタが通電可能に接続されると共に、電気接続箱1の他のコネクタ部5Pに、他の外部ワイヤハーネスのコネクタ(図示せず)が通電可能に接続される。このような電気接続箱1は、自動車などの電気配線に接続されるジャンクションボックス(J/Bと略称する)として用いられる。また、電気接続箱は、例えばリレーボックス(R/Bと略称する)等として用いられることも可能とされる。
【0131】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、布線シートの側板部に、回路を構成する複数の電線の端部がまとめて配設されているから、布線シートの側板部の外側で側板部に沿って電線を切断して、布線シートに複数の電線を備える回路を構成させるといった作業は行われ易いものとなり、切断された電線の端部はばらつき無く側板部の外側で一様に切り揃えられる。従って、複数の電線を備える回路は、容易で迅速に布線シートに構成されることとなり、これにより、生産性に優れる均質な布線シートが提供されることとなる。
【0132】
また、布線シートの一側板部に、電線の端部に対応した取付部が設けられ、複数の取付部に、複数の電線の端部が固定されているから、電線の端部は、確実に布線シートの一側板部の取付部に装着され端部の端面が側板部の外側に位置され続けることとなる。また、布線シートの一側板部の取付部において電線の切断作業が行われるということが可能となり、これにより、電線の切断作業の迅速化が図られることとなる。
【0133】
さらに、布線シートの一側板部に設けられた取付部は、電線の端部を保持可能な溝に形成され、この溝に電線の端部が押入れられているから、電線の端部は、長期に亘って確実に布線シートの一側板部に固定されることとなる。また、電線が切断されて布線シートに複数の電線を備える回路が構成される際に、布線シートに対して電線が撓まされて、電線の切り損ねが発生されるといった不具合の発生は回避され、複数の電線を備える回路は、容易で確実に布線シートに設けられることとなる。
【0134】
さらにまた、電線の端部に設けられた端面は、布線シートを形成する水平な基板部と、基板部の周囲に形成された垂直な側板部との外側に位置するものとされているから、電線の端部に設けられた端面は、布線シートの基板部の基板部上に存しないこととなる。従って、電線の端部が布線シート上の他のものに接触されて、布線シートの回路にショートなどの電気的な不具合が発生されるということは未然に防止され、布線シートの信頼性が向上される。また、複数の取付部が設けられた側板部は、布線シートが電気接続箱の接続箱本体に収容されたとき、接続箱本体の側壁に対向されるので、電線の端部に設けられた端面が側壁の内側に位置することになり、接続箱本体の外部に複数の電線の端部が露出されるということがない。
【0135】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の布線シートが接続箱本体に収容され、複数の電線の端部は、接続箱本体の側壁で保護されるものであるから、接続箱本体の外部に複数の電線の端部が露出されるということはない。従って、電気接続箱に電気的な不具合が発生されるということは回避され、電気接続箱の信頼性が向上されることとなる。
【0136】
また、電線の端部に設けられた端面は、接続箱本体を形成する基壁と、基壁の周囲に形成された側壁との内側に位置するものとされているから、接続箱本体の基壁および側壁の外側に、電線の端部に設けられた端面が露出されるということは回避される。従って、電気接続箱に電気的な不具合が発生されるということは防止され、信頼性が向上された電気接続箱を提供することが可能となる。
【0137】
請求項3記載の発明によれば、布線シートに立設された複数の圧接端子に電線を圧接させて、布線シートに複数の圧接端子間を電気接続する電線を配索させると共に布線シートに電線を固定させるから、電線は布線シートに確実に取付けられることとなる。また、端部となるべき電線の一部を布線シートの側板部に固定させ、側板部の外側にある電線部分を側板部に沿って同時に切断して電線を分離させるから、電線の一部は容易に切断されることとなる。また、このような電線の切断方法が行われることで、効率よく迅速に電線の一部が切断されることとなる。従って、電線の切断工程の作業効率が向上されることとなる。
【0138】
また、布線シートの一側板部に、端部となるべき電線の一部に対応した取付部を設け、前記取付部に、電線の一部を固定させるから、電線の一部は、確実に布線シートの一側板部の取付部に装着されることとなる。また、電線の一部を布線シートの一側板部の取付部に固定させて、電線の一部を切断するから、布線シートの一側板部の取付部において電線の切断作業を行えばよいこととなる。従って、布線シートの各部において電線の切断作業が行われるといったことは回避され、これにより、電線の切断作業は確実且つ迅速に行われることとなる。
【0139】
さらに、布線シートの一側板部に電線の一部を保持可能な溝を設け、この溝に電線の一部を押入れさせるから、端部となるべき電線の一部は、確実に布線シートの一側板部に固定されることとなる。従って、電線の一部が切断される際に、布線シートに対して電線の一部がぐらつくといったことは回避され、電線の切断作業は容易で確実に行われることとなる。
【0140】
さらにまた、布線シートを形成する基板部上から基板部の周囲に形成された側板部の外側に電線を導出させ、電線の一部を折り返させて、側板部の内側に電線を導入させることで、電線を布線シートの側板部に固定させるから、電線の切断作業は行われ易いものとなる。例えば刃物が用いられて電線の切断作業が行われる場合、布線シートの側板部の外側において、布線シートの側板部に沿って刃物を移動させれば、布線シートの側板部の外側に出された電線は、布線シートを接続箱本体内に収容する際に邪魔となる端部の突出量を最小となるように容易に切断されることとなる。従って、電線の切断工程は迅速に行われることとなる。
【0142】
また、布線シートの側板部の外側に導出された電線の複数の一部を同時に切断するから、電線の切り忘れなどといった電線の切断時における不具合の発生は、未然に防止されることとなる。従って、布線シートに複数の電線を備える回路を確実に形成させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る布線シートならびに電線の切断方法の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の布線シートの側板に電線の端部が配設された状態を示す拡大斜視図である。
【図3】圧接端子に布線が圧接接続される過程を示す説明図であり、(a)は圧接端子に布線が圧接接続される前の状態を示す説明図、(b)は圧接端子に布線が圧接接続された後の状態を示す説明図である。
【図4】上層の布線シートにハウジング部材が組付けられた状態を示す斜視図である。
【図5】図4の布線シートの側板に電線の端部が配設された状態を示す拡大斜視図である。
【図6】本発明に係る電気接続箱の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図7】カバーの外部を示す斜視図である。
【図8】同じくカバーの内部を示す斜視図である。
【図9】電気接続箱の組立状態を示す斜視図である。
【図10】布線シートならびに電線の切断方法に関する他の実施形態を示す斜視図である。
【図11】電気接続箱の他の実施形態を示す要部説明図である。
【図12】ハウジング部材の他の実施形態を示す斜視図である。
【図13】従来の電気接続箱の一形態を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1,1I 電気接続箱
9 布線(電線)
9c 端部
9d 切断面(端面)
9h 一部
10,10I ,20 布線シート
11,11I ,21 基板部
12,12I ,22 側板部
121 ,1211,221 一側板部
12a,12aI ,22a 溝(取付部)
39,39K 圧接端子部(圧接端子)
70,70I 接続箱本体
71,71I 底壁(基壁)
72c,72cI 一側壁(側壁)
Claims (3)
- 水平な基板部と、該基板部の周囲に形成された垂直な側板部とを有する布線シートであって、
前記布線シートが、基壁と該基壁の周囲に形成された側壁とを有する接続箱本体内に収容され、
前記側板部には、押入れられる電線の端部を保持可能な溝として形成された複数の取付部が設けられ、
前記基板部に立設した複数の圧接端子に圧接して前記複数の圧接端子間を電気接続する複数の電線が配索され、
前記複数の電線の端部が、前記複数の取付部の溝に押入れられて固定されると共に前記側板部の外側で前記側板部に沿って切断され、かつ、
前記切断された前記端部の端面が、前記側板部の外側に位置されると共に、前記接続箱本体の前記側壁の内側に位置されている
ことを特徴とする布線シート。 - 請求項1記載の布線シートと、前記布線シートを収容する接続箱本体とを有する電気接続箱であって、
前記接続箱本体が基壁と該基壁の周囲に形成された側壁とを有し、
前記布線シートに配索された前記電線の前記端部の端面が、前記側壁の内側に位置されている
ことを特徴とする電気接続箱。 - 水平な基板部と、該基板部の周囲に形成された垂直な側板部とを有する布線シートに、前記基板部に立設した複数の圧接端子に圧接して前記複数の圧接端子間を電気接続する複数の電線を配索し、
前記配索した電線が端部となるべき部分であるとき、前記側板部に設けられた複数の取付部の溝に電線を押入れて固定すると共に前記側板部の外側に導出し、
前記導出した電線部分を前記側板部の外側で折り返して前記側板部の内側に導入し、
前記導入した電線部分を他の圧接端子に圧接して電線を配索し、
前記配索した電線を、前記複数の取付部の溝に押入して固定すると共に前記側板部の外側に導出し、そして、
前記側板部の外側にある電線部分を前記側板部に沿って同時に切断する
ことを特徴とする電線の切断方法。
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