JP4338356B2 - フラクトシルトランスフェラーゼを生成する微生物、及びそれを使用するフラクトオリゴ糖およびネオフラクトオリゴ糖の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とを、同時に生産可能な新規の微生物に関するものであり、上記微生物を用いて、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とを製造するための方法に関するものである。具体的には、本発明は、土壌に由来するPenicillium citrinum(ペニシリウム シトリヌム) KCTC−10225BPであって、フラクトシルトランスフェラーゼを生産可能であると共に、nが1から5までの整数、Gがグルコース、Fがフルクトースであるとき、上記フラクトシルトランスフェラーゼを用いて、スクロースを、以下の化学式1
【0002】
【化3】
【0003】
で表されるフラクトオリゴ糖に加水分解することができ、nが1から5までの整数、Gがグルコース、Fがフルクトースであるとき、上記フラクトシルトランスフェラーゼを用いて、スクロースを、以下の化学式2
【0004】
【化4】
【0005】
で表されるネオフラクトオリゴ糖に加水分解することができるPenicillium citrinum KCTC−10225BPに関するものである。また、上記微生物を用いて、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とを製造するための方法に関するものである。
【0006】
【従来の技術】
フラクトオリゴ糖は、それぞれ1ないし3モルのフルクトースがβ−(2,1)結合によりスクロースと結合した1−Kestose(GF2)、Nystose(GF3)、及びFructosyl nystose(GF4)を含むオリゴ糖の混合物であり、アスパラガス、玉葱、ジャガイモ、蜂蜜などの多数の植物に含まれている。フラクトオリゴ糖は、オリゴ糖と共に、例えば、低カロリー値であること、乳酸菌やビフィズス菌の増殖促進、腸内の微生物群の促進、病原菌の抑制、腸活動の促進、及び免疫性の強化等の優れた機能により、食品として現在注目を集めている。従って、オリゴ糖は、例えば食品、飲料、製菓、健康食品等の様々な産業において使用されている。
【0007】
特に、フラクトオリゴ糖が、ジフルクトース無水物III(DFA III)と共に使用された時、優れたカルシウム吸収効果を示すことが、報告されている(日本国特許公報11−43438号参照)。米国特許公報5,827,526号は、一日当り0.5gから5gのフラクトオリゴ糖を患者に処方することにより、該患者の下痢をしている期間と下痢の再発を減らすことが出来ることを開示している。
【0008】
韓国公開特許公報2000−57520号は、フラクトオリゴ糖及びガラクトオリゴ糖と様々な食用原料との混合物は、他のオリゴ糖と比較して、腸内の流動を促進し、効果的にprebiotic effectsを示すことが出来ることを開示している。また、現在、フラクトオリゴ糖は糖尿病患者用治療食についての研究開発のテーマとなっている。これは、フラクトオリゴ糖が、人の腸内の正常な微生物群を形成するバクテリアの一つである、Lactobacillus bifidusの増殖を促進することで腸活動を促進すること、フラクトオリゴ糖を摂取しても、血糖値に影響が出ないこと、消化酵素によって分解されることがないなどの理由による。さらに、フラクトオリゴ糖は、血液中と肝臓におけるコレステロール値を下げることが証明された。従って、フラクトオリゴ糖のその様な効果は、現在注意深く研究されていない。
【0009】
従来、フラクトオリゴ糖は、フラトシルトランスファラーゼを生成することができる微生物を利用する方法で製造されてきた。例えば、Aureobasidium pullulans菌株を使用する方法、Aspergillus nigerを使用する方法、PenicilliumとFusarium類の菌株を使用する方法が知られている。しかし、これらの方法で生成されたフラトシルトランスファラーゼには、スクロースの加水分解に対する力価が低いという短所がある。
【0010】
日本国公開特許公報10−165192号には、Penicillium citrinum FERM P−15944菌を使用してβ−フラクトフラノシダーゼ(β―fructofuranosidase)を生成する方法を開示している。該方法においては、従来のフラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖の混合物は、スクロースから生成される。従来のフラクトオリゴ糖と違い、ネオフラクトオリゴ糖は、それぞれ1ないし3モルのフラクトースがβ−(2,6)結合によりスクロースに結合されているネオケストース(neokestose)(6G−β−フラクトフラノシル−スクロース;6G−β−fructofuranosyl−sucrose),ネオナイストース(neonystose)(6G−β−フラクトフラノシル−ケストース;6G−β−fructofuranosyl−kestose),ネオフラクトシルナイストース(neofructosyl nystose)(6G−β−フラクトフラノソシル−ナイストース;6G−β−fructofuransosyl−nystose)から成る混合物であると説明されている。また、ネオフラクトオリゴ糖は、大変甘いが低カロリーであり、加湿効果及び虫歯を防ぐ効果を持ち、腸内のバクテリアの増殖を促進し、さらに今話題の腸菅内の免疫反応を促進する機能を持つ。それ故、甘味料、機能食品、飼料、医薬品、及び殺虫剤の誘引剤等の様々な分野において利用可能である。
【0011】
D.GrizardらはAspergillus awamori由来の市販の酵素であるCytolase PCL5を使って、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖を生産する方法を開示している(D.Grizard、C.Barthomuf、Food Biotechnology、13(1)、93−105、1999)。
【0012】
米国特許5、334、516号には、Aspergillus sydowi由来の酵素を使用して、従来のフラクトオリゴ糖と共にネオフラクトオリゴ糖(該公報中では「分岐フラクトオリゴ糖」とされている)を生産する方法が開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、これら従来技術について研究調査を重ね、高い収率で、フラクトオリゴ糖を生産する様々な方法について実験を行った。その結果、本発明者らは、遂に、スクロースの加水分解に関して高い力価を持つフラトシルトランスファラーゼを生成することが出来る新規の微生物を同定し、さらに、該微生物を高濃度のスクロース溶液と反応させることにより、従来のフラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖を、高い収率で生産することが出来ることを確認した。本発明は、これらの発見に基づいて完成されたものである。
【0014】
本発明の目的は、高力価のフラクトシルトランスフェラーゼを生産可能な、新規の微生物を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、高濃度のスクロース溶液を上記微生物と反応させることにより、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とを高収率で製造するための方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、土壌に由来するPenicillium citrinum KCTC−10225BPであって、フラクトシルトランスフェラーゼを生産可能であると共に、nが1から5までの整数、Gがグルコース、Fがフルクトースであるとき、上記フラクトシルトランスフェラーゼを用いて、スクロースを、以下の化学式1
【0017】
【化5】
【0018】
で表されるフラクトオリゴ糖に加水分解することができ、nが1から5までの整数、Gがグルコース、Fがフルクトースであるとき、上記フラクトシルトランスフェラーゼを用いて、スクロースを、以下の化学式2
【0019】
【化6】
【0020】
で表されるネオフラクトオリゴ糖に加水分解することができるPenicillium citrinum KCTC−10225BPを提供するものである。また、上記微生物を用いた、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とを製造するための方法を提供するものである。
【0021】
また、本発明は、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とを製造するための方法であって、本発明に係る微生物であるPenicillium citrinum KCTC−10225BPを、第1の培地で、26℃から28℃の温度で2日間、100rpmから200rpmの速度で攪拌することにより、上記微生物が活性化するように培養する工程と、上記微生物を、26℃から28℃の温度で72時間、発酵培地内で、200rpmから600rpmの速度で攪拌し、0.5v/vmから1v/vmの速度で空気を注入することによって大量生産する工程と、得られた微生物を遠心分離により収集し、0.85%生理食塩水を用いて2回洗浄した後、センサを予め挿入することにより計測された計測値であるスクロース濃度Brixの範囲が、60から77であるスクロース溶液中で、100rpmから300rpmの速度で攪拌しながら、35℃から50℃の温度の範囲、および5から7のpH範囲で、20時間から50時間培養する工程とを含む製造方法を提供することを特徴とするものである。
【0022】
さらに、本発明は、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とを製造するための方法であって、本発明に係る微生物であるPenicillium citrinum KCTC−10225BPを種培養する工程と、種培養された微生物を大量生産する工程と、大量生産された微生物を基材と混合することによりビーズを形成し、上記ビーズをカラムに充填する工程と、スクロース溶液に、上記ビーズが充填されたカラムを通過させる工程とを含む製造方法を提供することを特徴とするものである。
【0023】
本発明のさらなる特徴は、本発明に係る微生物であるPenicilliumcitrinum KCTC−10225BPに由来し、スクロース1gに対し、1.5単位のスクロース加水分解力価を有するフラクトシルトランスフェラーゼを提供することである。
【0024】
本発明の上記の目的、他の特徴、及び長所は、添付の図面と共に下記の詳細の説明を読むことで、より明らかになるであろう。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の詳細な説明を記す。
【0026】
本発明者らは、韓国のインチョンに所在する製糖工場周辺の土壌を採取し、その土壌から微生物を分離した。該微生物の内の一種類が高い力価を持つフラトシルトランスファラーゼを生成できることがわかった。その新規の微生物は、Penicillium類に属する、Penicillium citrinumであると同定された。該微生物は、2001年2月27日に、寄託アクセス番号KCTC−10225BPとして、その宛名が韓国テジュン、ユーソング・グ、オン・ドンである韓国生物科学生物工学研究所(KRIBB:Korea Research Institute of Bioscience and Biotechnology)に寄託され、第三者が利用できるようになっている。
【0027】
本発明者らは、本発明による該Penicillium citrinum KCTC−10225BPを、科学的性質と形態について調べた。表2にその結果を示す。該微生物から生成されたフラトシルトランスファラーゼのスクロース加水分解に関する力価を測定した。平均して、スクロース1gあたり1.5単位であると分かった。この結果により、本発明による該Penicillium citrinum KCTC−10225BP由来のフラトシルトランスファラーゼは、他の公知の酵素よりも、スクロース加水分解に対する高い力価を持つことが分かった。米国特許5,334,516号における実験結果によると、Aspergillus由来の酵素を使ってスクロースを加水分解した場合、1gのスクロースを分解するのに、少なくとも5単位の酵素が必要だった。D.Grezardらによれば、Aspergillus awamori由来の酵素においては、1gのスクロースを分解するのに7単位の酵素が必要だった。
【0028】
本発明による該Penicillium citrinum KCTC−10225BPを使用することにより、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖を同時に、高い収率で生成することができる。フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖の製造方法としては、バッチ式方法や固定連続式方法等を含む。これらの方法は、この分野において公知である。
【0029】
最も一般に使用される方法であるバッチ式方法においては、フラトシルトランスファラーゼを持つ微生物をスクロース溶液に混ぜることにより、フラトシルトランスファラーゼをスクロース溶液(基質)と反応させ、生成物を得る。一面において、本発明は、本発明によるPenicillium citrinum KCTC−10225BPを使用することにより、高い収率でフラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖を生産するバッチ式方法を提供する。
【0030】
一方、固定連続式方法においては、微生物又は酵素がキャリア(基材)に固定され、基質を基材と接触させることで、気質を微生物又は酵素と反応させる。固定続式方法も今日まで広く使用されている。この方法の長所は、微生物や酵素を再び使用することが出来、連続的な反応が行われることである。しかし、この方法は、酵素を固定する場合、微生物が持つ酵素を抽出して分離させなくてはならず、またこの微生物から抽出された酵素は一般に不安定であるという短所を持つ。それゆえ、現在、微生物が直接基質に固定される、固定された菌細胞を使用する方法が用いられている。この菌細胞固定式方法においては、微生物から酵素を分離する必要がなく、それ故、酵素の抽出時における酵素の活量の減少を防ぐとこができる。また、酵素の抽出と分離の複雑な工程を一工程で行うことが出来るという長所がある。故に、別の面として、本発明は、本発明による該Penicillium citrinum KCTC−10225BPを基質に固定することでフラクトオリゴ糖及びネオフラクトオリゴ糖を生産する連続式方法を提供する。次に、本発明による該固定連続式方法を説明する。
【0031】
まず、本発明による該Penicillium citrinum KCTC−10225BPの種培養を行う。該種培養された微生物を、培養培地において大量生産する。種培養においては、100rpmから200rpmの速度で撹拌しながら、26度から28度の温度で2日間行うのが好ましい。大量生産においては、200rpmから600rpmの速度で撹拌し、且つ0.5v/vmから1v/vmで空気を注入しながら、26度から28度の温度で、42時間から72時間行うのが好ましい。次に、大量生産された微生物を、基材とよく混ぜ合せる。この混合物をビーズに形成し、カラムの中に充填する。アルギナートゲル、光架橋された樹脂、アクリルアミドゲル、k−カラゲナン、キトサン、ゼラチンより選ばれたものが、この基材として好ましいが、これらに限定されず、一般にこの分野で使用されている基材も使用できる。基材の濃度は1%から2%が好ましい。次に、スクロース溶液をビーズが詰ったカラムに通す。ブリックス(Brix)が60から70の濃度のスクロース溶液を35oCから55oCの温度で1時間当り100mLから300mLの流量で流すのが、好ましい。
【0032】
表1に、本発明によるPenicillium citrinum KCTC−10225BPを使用して、フラクトオリゴ糖をバッチ式方法と固定連続式方法によって生産した、2つの実験の結果を示す。
【0033】
【表1】
【0034】
表1に示すように、バッチ式方法を使用した場合、100Lのフラクトオリゴ糖を生産するのに400gの微生物が必要であり、1Lのフラクトオリゴ糖を生産するのに要する反応時間は24時間だった。しかも、反応が終了してからも生産された該フラクトオリゴ糖を微生物から分離し、反応器を洗浄し、また新たにスクロース溶液と微生物を反応器に満たすのに、さらに12時間必要だった。一方、固定連続式方法の場合、100Lのフラクトオリゴ糖を生産するのに50gの微生物が必要であった。100Lのフラクトオリゴ糖を生産するのに必要な反応時間は、およそ25日間であり、生産効率は1日当り4.02Lであった。よって、固定連続式方法を採用した場合、バッチ式方法と比較して、必要とされる微生物の量がより少なく、生産効率が6倍になる。
【0035】
【実施例】
次に、下記の実施例に示す実施の形態を用いて、本発明の詳細な説明を行う。しかし、本発明を例示する下記の例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0036】
〔実施例1〕
(微生物の識別)
韓国のインチョンに所在する、製糖工場周辺から採取した土壌より、微生物を入手した。得られた微生物のうちの一種が、高力価のフラクトシルトランスフェラーゼを生産可能であることを見出した。この新規の微生物は、アオカビ属に属する菌類である、Penicillium citrinumであると識別された。概微生物は、2001年2月27日に、韓国テジュン、ユーソング・グ、オン・ドンに所在する、Korea Research Institute of Bioscience and Biotechnology(KRIBB)に、委託アクセス番号KCTC−10225BPで委託され、第三者により利用可能となっている。
【0037】
本発明に係るPenicillium citrinum KCTC−10225BPを、当技術分野において、菌類の培養で一般的に使用されている、Czapek−Yeast Algae(CYA)培地およびMalt Extract Algae(MEA)培地を用いて培養した。これら2種類の培地で培養されたPenicillium citrinum KCTC−10225BPは、ほぼ同一の性質および外観を有していた。上記微生物の、科学的性質および形態を、以下の表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
〔実施例2〕
(種培養および酵素力価の測定)
Penicillium citrinum KCTC−10225BP種子の培養液としては、韓国公開特許公報No.1989−1127に記載されている、フラクトオリゴ糖を生産可能な微生物を培養するための培地組成を変更したものを使用した。表3に、その変更組成を示す。上記微生物を、容量250mlのフラスコ内に投入し、上記培養液50mlを加えることにより培養を行った。培養は、攪拌発酵槽を、温度28℃で2日間、攪拌速度150rpmで攪拌することにより行った。
【0040】
【表3】
【0041】
そして、培養されたPenicillium citrinum KCTC−10225BPから生成したフラクトシルトランスフェラーゼの、スクロース加水分解に対する力価を測定した。スクロース加水分解力価の測定は、文献シノハラ・サトシ(日本国公開特許公報10−165192)に記載の方法にしたがい行った。酵素力価は、単位時間(分)における、スクロース(糖基質)の加水分解により生産されたグルコース量(μmol)により定義される。本発明に係るPenicillium citrinum KCTC−10225BPから生成したフラクトシルトランスフェラーゼは、平均で、1.5単位/1gスクロースのスクロース加水分解力価を有することが分かった。この結果は、Aspergillusから得られた酵素を使用してスクロースを加水分解する場合に、スクロース1gを分解するために、酵素が5単位必要である、米国特許No.5,334,516に記載の実験結果、並びにスクロース1gを分解するために、Aspergillus awamoriから得られた酵素が7単位必要な、D.Grizard et al.に記載の実験結果を考慮した場合、本発明に係るPenicillium citrinum KCTC−10225BPから生成したフラクトシルトランスフェラーゼは、他の如何なる公知の酵素と比較しても、優れたスクロース加水分解力価を有することを示している。
【0042】
また、上記微生物のバイオマスによるスクロース加水分解力価の実験により、Penicillium citrinum KCTC−10225BPのバイオマスが増加するに従って、より多くのスクロースが分解されることが分かった。
【0043】
〔実施例3〕
(本培養)
実施例2で培養した微生物種子を用いて、容量5Lの発酵槽(Hanil R&D Co.,Ltd.、韓国)内で、本培養(大量生産)を行った。発酵槽内の培養液に対し、5%の量(v/v)で、上記微生物を接種した。反応条件については、文献ユー・ムーヨング(韓国公開特許公報1989−01127)に記載のものを変更して使用した。図2は、発酵槽内の攪拌器の攪拌速度を300rpmから500rpmの範囲内で変化させた場合の、培養時間に対する、微生物のバイオマスの変化を示したものである。図2により、微生物量は、攪拌速度を上げるに従い増加することが分かる。図3は、攪拌速度による、細胞内酵素および細胞外酵素の変化量を示すものである。攪拌速度500rpmでは、細胞内酵素の量は、50時間後に低下する傾向を示した。これは、微生物の老化および発酵槽内の環境劣化によるものと考えられる。同様に、攪拌速度400rpmでは、細胞内酵素の量は、50時間後に低下する傾向を示した。しかしながら、細胞外酵素の増加は観られなかった。微生物の分泌による細胞外酵素の増加量は、微量すぎて検出できないが、発酵槽の容量を考慮すると、約20単位であると予想される。図4は、攪拌速度600rpmで攪拌される発酵槽を使用した場合の、本培養における発酵時間に対する、微生物のバイオマスの変化および細胞内酵素量の変化を示すものである。培養時間の経過と共に、微生物のバイオマスおよび酵素量が増加した。発酵槽の攪拌速度を上げた場合では、微生物のバイオマスは増加する傾向を示した。形態学的には、400rpm以上の攪拌速度で、微粒子が観察された。また、200rpm以下の攪拌速度で、球径が2mmである、大きいペレットが観察された。
【0044】
酵素の生産に関しては、微生物内に存在する酵素量は、微生物1gに対して1400単位であった。また、微生物外に存在する酵素量は、培養液1mgに対して150単位であった。したがって、本発明に係る微生物は、シノハラ文献(日本国公開特許公報10−165192)に記載の、500単位/gの酵素を含んだPenicillium citrinum FERMP−15944に比べて、2.8倍量の酵素を含んでいた。
【0045】
〔実施例4〕
(バッチ式方法を用いたフラクトオリゴ糖の生産)
実施例2で得た微生物を、スクロース溶液と反応させることによって、フラクトオリゴ糖を生産した。フラクトオリゴ糖の総含有量(固相%)は、得られた従来のフラクトオリゴ糖、ネオフラクトオリゴ糖、フルクトース、グルコース、および残留スクロースの合計量による除算により計算した。フラクトオリゴ糖の総含有量(固相%)の、攪拌速度、培養時間、スクロース濃度、およびpHと温度変化に対する変化を測定した。図5は、得られたフラクトオリゴ糖の全体量の、スクロース濃度に対する変化を示すものである。オリゴ糖の収率は、スクロース濃度Brixが60から70の間で最大であった。スクロース濃度Brixが70を超えると、スクロースは、白色沈殿物として結晶化し、フラクトオリゴ糖との反応を阻害した。したがって、産業上の生産において、スクロースの最適濃度はBrix70までである。ところで、スクロース濃度が低いと、他の微生物が反応に混入するおそれがある。このため、スクロースの最適濃度Brixは、65から70の間であることが見出された。反応時間については、24時間後の固相率は最大で65%であり、本発明が、産業上の生産において、問題なく実用化できることを示している。
【0046】
図6は、本発明に係るフラクトオリゴ糖の含有量(個相%)の、pH範囲3から7における変化を示すものである。pH範囲5から7において、フラクトオリゴ糖の収率は高収率であった。
【0047】
その後の実験において、別個のバッファ溶液を添加することにより、反応のpHを調整せずに、スクロース溶液を反応させた。したがって、産業上の生産において、別処理を必要とせずに、ネオフラクトオリゴ糖の製造方法をさらに簡略化できる。
【0048】
図7は、フラクトオリゴ糖の総含有量(個相%)の、反応時間に対する変化を示すものである。フラクトオリゴ糖の総含有量は、40℃まで、一定の速度で増加する傾向を示した。反応速度に関しては、反応度は45℃で最高であった。反応は、24時間で終了した。培養は高温度で行われたため、他の微生物の混入による問題は解決されると思われる。しかしながら、45℃での酵素力価は、他の文献に記載されているものより高力価であったにもかかわらず、得られたフラクトオリゴ糖の総量に大きな増加は観られなかった。このことは、従来の理論、つまり、オリゴ糖の生産は、スクロースの加水分解により生産されたグルコースの、反応槽内での蓄積により抑制されることによって説明できる。
【0049】
このため、グルコースを消費する方法が提案されている。例えば、ブドウ糖酸化酵素または酵母菌を添加することにより、グルコースを消費する方法が提案されている(Jong−won,et al.,The Bulletin ofthe Korean Society for Biotechnology and Bioengineering,9,40−47,1994参照)。しかしながら、この方法は、不純物が生産されるため、本発明では使用されていない。
【0050】
図8は、フラクトオリゴ糖の総含有量(個相%)の、攪拌速度に対する変化を示すものである。攪拌速度の増加にともない、反応度の低下が観られた。これは、高速度で回転する攪拌器により生じた気泡により、微生物とスクロース溶液との反応面積が減少したことによると思われる。したがって、最適な攪拌速度は、200rpmまでである。本発明では、攪拌速度100rpmで、フラクトオリゴ糖を生産した。ネオフラクトオリゴ糖を含むフラクトオリゴ糖を生産するための上記の実験から、フラクトオリゴ糖を生産するための最適な条件は、以下のように定義できる。スクロース濃度Brixの範囲が60から65であり、反応温度が45℃であり、反応時間が24時間であり、攪拌速度が100rpmである。
【0051】
〔実施例5〕
(微生物の固定によるフラクトオリゴ糖の連続的な生産)
実施例2で培養したPenicillium citrinum KCTC−10225BP種子を、培養液に対して5%の量(v/v)で接種し、容量5Lの発酵槽(Hanil R&D Co., Ltd.、韓国)内で発酵させた。培養の終了後、微生物を収集し、アルギン酸ナトリウム(Junsei Chemical,Japan)に固定することにより、フラクトオリゴ糖を生産した。一定濃度の微生物を、一定濃度のアルギン酸と混合した。得られた混合物を、蠕動ポンプ(Gilson,France)を用いて、所定の速度で流し、直径1mmおよび長さ20cmの針を介して、電磁撹拌機により攪拌されている1%塩化カルシウム(CaCl2)水溶液に滴下した。1%塩化カルシウム(CaCl2)水溶液は、溶液内のカルシウムイオン(Ca2+)と、アルギン酸のナトリウムイオン(Na+)とのイオン結合反応により、ビーズを形成するために使用した。微生物とアルギン酸との混合における最適濃度を調べるために、25g/lから100g/Lの濃度の微生物を、1%から2%の濃度のアルギン酸と混合した。その結果、50g/Lまでの濃度の微生物を、濃度1.5%までのアルギン酸と混合した場合に、完全な球形のビーズが形成できることが分かった。これらの濃度を超えると、粘度が増大することにより、形状が不均一のビーズが形成された。したがって、本実施例では、50g/Lの濃度の微生物を、濃度1.5%のアルギン酸と混合することによって、ビーズを形成した。得られたビーズを、4℃で10時間放置した後、蒸留水で洗浄し、濃度Brix60のスクロース溶液に滴下して、4℃で10時間熟成させた。その後、ビーズを、容量1Lのガラスカラムに充填し、濃度Brix60のスクロース溶液をカラムに流した。ここで、反応温度は45℃であり、スクロース溶液は、蠕動ポンプを用いて、200ml/hrの速度で注入した。図9は、固定連続法により生産されたフラクトオリゴ糖およびネオフラクトオリゴ糖の、40日間における、それぞれの変化量を示すものである。得られたフラクトオリゴ糖の総量に対する固形分(%)は、55%から60%の範囲内で一定であり、形状および硬度については、初期段階からの変化は観られなかった。ネオフラクトオリゴ糖を含むフラクトオリゴ糖を生産するための上記の実験から、連続固定法によりフラクトオリゴ糖を生産するための最適な条件は、以下のように定義できる。スクロース濃度Brixの範囲が60であり、反応温度が45℃であり、スクロース溶液の流量は150mL/hrから200mL/hrである。
【0052】
〔実施例6〕
(フラクトオリゴ糖の分析)
実施例4および実施例5で得られたフラクトオリゴ糖を、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)システム(Shimadzu,Japan)を用いて分析した。Daiso Co.,Ltd(Osaka,Japan)製のODSカラム(5μm、150mm×4mm)、および屈折率検出器を使用した。従来のフラクトオリゴ糖とは異なる物質が検出されたため、Walter Corp.社(Massachusetts,USA)製の、純正分離用高性能液体クロマトグラフィー(Prep−HPLC)システムを用いて、この生成物を分離した。分離した生成物の構造を調べるために、ARX400MHzNMR分光計(Bruker,Germany)を用いて、得られた画分をNMR分析した。その結果を、以下の表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】
表に示されるように、本発明に係るPenicillium citrinumKCTC−10225BPを用いて生産したフラクトオリゴ糖は、従来のフラクトオリゴ糖(化学式1)に加えて、従来のフラクトオリゴ糖とは異なる構造を有する、ネオフラクトオリゴ糖(化学式2)を含んでなることが確認された。したがって、本発明で使用される微生物Penicillium citrinum KCTC−10225BPは、従来のフラクトオリゴ糖に加えて、それとは異なる構造を有する、ネオフラクトオリゴ糖も同時に生産可能であることが確認された。
【0055】
【発明の効果】
上述したように、本発明の発明者らは、スクロースを、従来のフラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖とに加水分解することのできる新規の微生物である、Penicillium citrinum KCTC−10225BPを発見したものである。Penicillium citrinum KCTC−10225BPから生成されたフラクトシルトランスフェラーゼは、従来の微生物に由来する酵素に比べて、非常に高力価のスクロース加水分解力価を有している。したがって、Penicillium citrinum KCTC−10225BPを使用することにより、フラクトシルオリゴ糖およびネオフラクトオリゴ糖を、高収率および低コストで生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関するPenicillium citrium KCTC 10225BPのバイオマスを変化させた時における、スクロースの加水分解のレベルを示すグラフであり、傾斜(単位/スクロース1g)は、フラトシルトランスファラーゼのスクロースの加水分解に関する力価である。
【図2】撹拌速度を300rpmから500rpmに変化させた場合における、発酵槽を使用した本培養の培養時間に対する微生物のバイオマスの変化を示すグラフである。
【図3】撹拌速度を300rpmから500rpmに変化させた場合における、発酵槽を使用した本培養の培養時間に対する細胞内酵素と細胞外酵素の量的変化を示すグラフである。
【図4】撹拌速度が600rpmである場合における、発酵槽を使用した本培養の培養時間に対する微生物のバイオマスの変化と細胞内酵素の量の変化を示すグラフである。
【図5】本発明によるPenicillium citrium KCTC 10225BPのバイオマスを、5Lの反応器中の3Lのスクロース溶液に接種し、バッチ生産した場合における、スクロースの濃度に対する、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖の生成量の変化を示すグラフである。
【図6】本発明によるPenicillium citrium KCTC 10225BPのバイオマスを、5Lの反応器中の3Lのスクロース溶液中に混入し、バッチ生産した場合における、水素イオン濃度(pH)に対する、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖の生成量の変化を示すグラフである。
【図7】本発明によるPenicillium citrium KCTC 10225BPのバイオマスを、5Lの反応器中の3Lのスクロース溶液に接種し、バッチ生産した場合における、温度に対する、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖の生成量の変化を示すグラフである。
【図8】本発明によるPenicillium citrium KCTC 10225BPのバイオマスを、5Lの反応器中の3Lのスクロース溶液に接種し、バッチ生産した場合における、撹拌速度に対する、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖の生成量の変化を示すグラフである。
【図9】本発明によるPenicillium citrium KCTC 10225BPを、アルギナートに固定して高濃度のスクロースと連続的に反応させた場合における、フラクトオリゴ糖とネオフラクトオリゴ糖の生成量の変化を示すグラフである。
Claims (10)
- 土壌に由来するペニシリウム・シトリヌム(penicillium citrinum)KCTC−10225BPであって、フラクトシルトランスフェラーゼを生産可能であると共に、上記フラクトシルトランスフェラーゼを用いて、スクロースを、以下の化学式1
- フラクトオリゴ糖およびネオフラクトオリゴ糖の製造方法であって、フラクトオリゴ糖およびネオフラクトオリゴ糖は、請求項1に記載の微生物であるペニシリウム・シトリヌム(penicillium citrinum)KCTC−10225BPを用いて、スクロースから同時に生産される製造方法。
- 請求項2に記載のフラクトオリゴ糖およびネオフラクトオリゴ糖の製造方法であって、
請求項1に記載の微生物であるペニシリウム・シトリヌム(penicillium citrinum)KCTC−10225BPを、第1の培地で、26℃から28℃の温度で2日間、100rpmから200rpmの速度で攪拌することにより、上記微生物が活性化するように培養する工程と、
上記微生物を、26℃から28℃の温度で72時間、発酵培地内で、200rpmから600rpmの速度で攪拌し、0.5v/vmから1v/vmの速度で空気を注入することによって生産する工程と、
得られた微生物を遠心分離により収集し、0.85%生理食塩水を用いて2回洗浄した後、センサを予め挿入することにより計測されたBrixが、60から77の濃度であるスクロース溶液中で、100rpmから300rpmの速度で攪拌しながら、温度が35℃から50℃の範囲、およびpHが5から7の範囲で、20時間から50時間培養する工程とを含む製造方法。 - 請求項2に記載のフラクトオリゴ糖およびネオフラクトオリゴ糖の製造方法であって、
請求項1に記載の微生物であるペニシリウム・シトリヌム(penicillium citrinum)KCTC−10225BPを種培養する工程と、
種培養された微生物を生産する工程と、
生産された微生物を、アルギナートゲル、光架橋樹脂、アクリルアミドゲル、キトサン、およびゼラチンからなる群より選ばれる基材と混合することによりビーズを形成し、上記ビーズをカラムに充填する工程と、
スクロース溶液に、上記ビーズが充填されたカラムを通過させる工程とを含む製造方法。 - 上記種培養工程は、26℃から28℃の温度で2日間、100rpmから200rpmの速度で攪拌することによって行われる請求項4に記載の製造方法。
- 上記生産工程は、26℃から28℃の温度で、42時間から72時間、200rpmから600rpmの速度で攪拌し、0.5v/vmから1v/vmの速度で空気を注入することによって行われる請求項4に記載の製造方法。
- 前記基材は、1%から2%の濃度で使用される請求項4に記載の製造方法。
- 前記ビーズは、上記微生物と基材との混合物を、1mmの直径を有する針を介して、1%から2%の塩化カルシウム(CaCl2)水溶液に滴下することにより形成される請求項4に記載の製造方法。
- 前記スクロース溶液は、Brixが60から70の濃度の範囲である請求項4に記載の製造方法。
- 前記スクロース溶液は、温度35℃から55℃、および速度100ml/hrから300ml/hrで、前記カラムを通過する請求項4に記載の製造方法。
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