JP4335437B2 - 二金属シアン化物触媒によるグリセリンの直接ポリオキシアルキル化 - Google Patents

二金属シアン化物触媒によるグリセリンの直接ポリオキシアルキル化 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、グリセリンその他のオキシアルキル化可能な低分子量開始剤分子を、二金属シアン化物触媒により、直接オキシアルキル化することによって、ポリオキシアルキレンポリオールを製造する方法に関する。
【0002】
塩基触媒によるオキシアルキル化は、長年にわたって、ポリオキシアルキレンポリオールの製造に使用されている。塩基触媒オキシアルキル化の場合、適当数のヒドロキシル基を含む低分子量スターター分子たとえばプロピレングリコールまたはグリセリンを、アルキレンオキシドたとえばエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドでオキシアルキル化して、ポリオキシアルキレンポリエーテルポリオール生成物を生成させる。低分子量のスターターを使用することができるので、ビルド比(build ratio)(ポリオール重量/スターター重量)が割合に大きく、したがってこの方法では反応器の能力が有効に利用される。これらの塩基触媒オキシアルキル化においては、強塩基触媒たとえば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが使用される。
【0003】
しかし、ポリウレタンポリマーの合成に有用な、また他の用途に適するポリオキシアルキレンポリオールの大部分は、相当量のオキシプロピレン成分を含む。塩基触媒オキシプロピル化時には、プロピレンオキシドのアリルアルコールへの競合転位反応により、一官能価種が生成され、この一官能価種もオキシアルキル化されて、いろいろな種類のポリオキシアルキレンモノールを生じる。これらのモノールの分子量は、アリルアルコール自身のそれまたはアリルアルコールの低分子量オキシアルキル化オリゴマーのそれからポリエーテルモノールの非常に大きな分子量にわたる。モノールの連続生成により、生成物の分子量分布が広がるばかりでなく、生成物の官能価が低下する。たとえば、2000Da当量のポリオキシプロピレンジオールまたはトリオールは、30〜40mol%のモノールを含みうる。このモノール含有率により、生成されるポリオキシプロピレンジオールの官能価が、“公称”または“理論”官能価2.0から1.6〜1.7の範囲の“実際の”官能価に低下する。トリオールの場合、この官能価は、2.2〜2.4となりうる。オキシプロピル化の進行につれて、官能価は低下し続け、分子量の増大速度が小さくなる。これらの理由により、塩基触媒によるポリオキシプロピレンポリオールの当量の実際的上限は、2000Daのわずか上にある。これらのあまり大きくない当量の場合でさえも、生成物は小さな実際の官能価と幅広の分子量分布とによって特徴づけられる。
【0004】
ポリオキシアルキレンポリオールのモノール含有率は、一般に、たとえばASTMD−2849−69“Testing of Urethane Foam Polyol Raw Materials”によって、不飽和を測定することによって決定される。各モノール分子がアリル末端基を含んでいるからである。塩基触媒によるポリオールたとえばすぐ上に述べたようなものの場合、一般に、約0.060meq/gから0.10meq/g以上の不飽和レベルが得られる。不飽和したがってモノール含有率を小さくするために数多くの試みがなさたが、ほとんど成功していない。
【0005】
1960年代の始め、二金属シアン化物錯体たとえばヘキサシアノコバルト酸亜鉛の非化学量論組成のグリム錯体が、低モノール含有率のポリオキシプロピレンポリオールの製造に有効であることが発見された。この低モノール含有率は0.018〜0.020meq/gの範囲の不飽和によって示されるが、これは塩基触媒によって得ることのできるモノール含有率に比して相当の改善である。しかし、触媒活性と、触媒費用、および触媒残分をポリオール生成物から除去することの困難とを勘案して、商業化は見送られた。1980年代になって、この触媒に対する関心がふたたび呼び起こされ、より高い活性を有する改良触媒を改良された触媒除去法と組み合わせることにより、短期間で商業化が実現された。また、得られるポリオールはやや低いモノール含有率を示し、これは0.015〜0.018meq/gの範囲の不飽和に反映される。しかし、方法の経済性は不十分であり、また多くの場合、大きな官能価と大きなポリオール分子量とから期待されるポリマー生成物の改良は実現されなかった。
【0006】
最近、ARCO Chemical Companyの研究者は、従来のものに比してはるかに活性の高い二金属シアン化物錯体触媒(“DMC”触媒)を開発した。これらの触媒により、登録商標ACCLAIMTMでポリエーテルポリオールの商品化がふたたび実現された。これらの触媒は、米国特許第5,470,813号および第5,482,908号明細書に記載されているので、参照されたい。しかし、それまでのDMC触媒によって製造された低不飽和(0.015〜0.018meq/g)ポリオールの場合と異なり、この新しい超低不飽和ポリオールは、しばしば、ポリマーの性質に劇的な改善を示したが、配合が、しばしば従来のポリオールで有効なものと異なっている。これらのポリオールは一般に0.002〜0.008meq/gの範囲の不飽和を有する。
【0007】
DMC触媒によるオキシアルキル化の欠点の一つは、ポリエーテル合成において低分子量のスターターを使用するのが難しいということである。低分子量スターターのポリオキシアルキル化は一般にゆっくりであり、またしばしば触媒の失活を伴う。そのため、低分子量スターター分子を直接使用する代りに、オリゴマースターターを、別の工程で、低分子量スターターを200〜700Da以上の範囲の当量まで、塩基触媒によりオキシプロピル化することによって、製造する。そのあと、目標の分子量までのオキシアルキル化が、DMC触媒の存在下で実施される。しかし、強塩基によってDMC触媒が失活する。そのため、オリゴマースターターの製造に使用した塩基触媒は、たとえば中和、吸着、イオン交換、その他の方法によって、除去しなければならない。そのような方法のいくつかは、粘性ポリオールの長時間のろ過を必要とする。オリゴマースターターからの触媒除去のための追加ステップは、工程全体において、工程時間と費用との有意の増大をもたらすものである。さらに、スターターの分子量が大きいと、工程のビルド比が有意に低下し、したがって反応器利用率が低下する。
【0008】
DMC触媒によるオキシアルキル化に関するもう一つの観察結果は、一般に、非常に大きな分子量の成分が観察されるということである。DMC触媒によるポリオール生成物分子の大部分は、割合に狭い分子量帯域に含まれ、したがってDMC触媒によるポリオールは非常に小さな多分散度一般に1.20以下を示す。しかし、最近の発見によれば、分子のうち非常に少ない部分すなわち1000ppmよりも小の部分が、100,000Daよりも大きな分子量を有する。この非常に少ないが、しかし非常に大きな分子量の部分が、超低不飽和、高官能価のポリオールに見られる異常な性質のいくつかの原因であると考えられる。しかし、これらの極端に大きな分子量の分子は、存在量が非常に少ないため、多分散度を有意に変化させるということはない。
【0009】
本件と同時出願中の米国特許出願第08/597,781号および第08/683,356号明細書には、ポリオキシプロピレンポリオールの高分子量“テール”を、オキシアルキル化中にスターターを連続供給することによって最小限に抑えることができる、ということが開示してある。これらの明細書を参照されたい。回分法および半回分法においては、低分子量スターターたとえばプロピレングリコールまたはジプロピレングリコールを、開始時に全部を加えるのではなく、ポリオキシアルキル化の進行につれて連続的に供給する。低分子量種の連続的存在により、生成される高分子量テールの量が減り、一方ビルド比が増大する、ということが見出された。最終ポリオール生成物の大きな部分が低分子量スターター自身から誘導されるからである。意外にも、分子量分布が大きく広がるという予想に反して、多分散度は小さいままであった。この連続供給法においては、回分製造ではなく連続製造の場合も、スターターの連続供給により、低分子量テールが少なくなることがわかった。一方、ビルド比は、以前は塩基触媒を用いる従来の半回分法でしか得られなかった値に近づけることができた。
【0010】
しかし、不都合なことに、広く使用されている三官能価のスターターであるグリセリンを、回分法でスターターを連続供給するやり方、または連続法でスターターを連続供給するやり方、において使用すると、DMC触媒が徐々に劣化し、またしばしば、所望の分子量のポリエーテルを得ることができず、得られる場合でも、生成物の特性たとえば高分子量テールの量、多分散度、その他が最善のものに劣る、ということがわかっている。これは、グリセリンの供給が割合にゆっくりの場合でもそうであることがわかっており、グリセリン供給速度が大きくなると、さらに悪くなる。このような供給速度の増大は、商業生産時に、正常または異常な工程のずれ、ポンプ故障、その他によって起りうる。
【0011】
DMC触媒によるポリオール製造に低分子量スターター分子が使用できるようにするのが望ましいであろう。また、最小限の高分子量テール成分しか含まないDMC触媒ポリオールを製造することが望ましいと考えられる。さらに、大きなビルド比のポリオキシアルキレンポリオールを製造することが望ましいと思われる。しかし、これらの目標は触媒の失活が起る場合には、実現できない。
【0012】
本発明は、連続法または回分法において低分子量開始剤を連続供給することにより、グリセリンその他の低分子量開始剤分子のDMC触媒オキシプロピル化によって、ポリオキシアルキレンポリオールを製造する方法に関する。ここでの予想外の驚くべき発見によれば、低分子量スターター、あるいは以下で定義する反応ヒール(heel)を処理して、ある種の低分子量スターター特にグリセリンの合成または処理中に蓄積される残留塩基の痕跡を除去または失活させるようにすれば、スターターの連続供給を含む連続法または回分法を、失活なしで実施することができる。
【0013】
以下、本発明の好ましい実施態様について説明する。本発明の方法は、オキシアルキル化触媒として二金属シアン化物触媒を使用するオキシアルキル化に、低分子量スターターを連続供給することを含む。この方法は半回分法または連続供給法として実施することができる。どちらの場合も、低分子量スターター供給原料、工程ヒール、または他の工程流を、酸性化して、塩基性不純物のレベルが触媒活性を低下させるのに有効な量よりも小さくなるようにする。一般に、酸の必要量は、低分子量スターターの重量に対して、小さなppmの範囲にある。
【0014】
本発明の方法において、ポリオキシアルキレンポリオールは、適当なヒドロキシル価を有する一つ以上の低分子量開始剤好ましくはグリセリンを、二金属シアン化物錯体触媒(DMC触媒)の存在下で、オキシアルキル化することによって製造される。DMC触媒を使用する従来の回分法では、開始剤(スターター)の全部を最初に反応器に供給し、DMC触媒を加え、小さな百分率のアルキレンオキシド供給原料を供給する。有意の圧力低下が、触媒が活性化したことを示す。あるいは、触媒と開始剤とを混合した予備活性化マスターバッチを使用することができる。反応器の温度は、一般に、70〜150℃に保ち、プロピレンオキシドの残りは、割合に低い圧力すなわち0.68atmゲージ圧(10psig)よりも低い圧力で供給する。従来の方法の場合、一般に、200〜700Da以上の範囲の当量を有するオリゴマースターターが使用される。グリセリンポリオールとしては、たとえば、700〜1500Daの分子量が好ましい。ここで使用する、Da(Dalton)単位の当量および分子量は、特に明記しないかぎり、数平均当量および分子量である。
【0015】
従来の方法の場合、たとえば、3000Da分子量のポリオキシプロピル化グリセリントリオールの製造は、3000Daの分子量が得られるまで、1500Da分子量のオリゴマーオキシプロピル化グリセリンスターターをオキシプロピル化することによって、実現することができる。ビルド比は、3000Da/1500Daすなわち2.0である。この小さなビルド比では、反応器の能力を有効利用することはできない。反応器の全能力のおよそ40%がスターターだけのために使用されているからである。また、生成物は、小さい量ではあるが有意の量の非常に大きな分子量(>100,000Da)の部分を有する。この高分子量部分(“テール”)は、ある種のポリウレタン材料系におけるフォームつぶれの一因になっていると考えられる。
【0016】
スターターを連続供給する方法の場合、ポリオキシアルキル化は、少量のオリゴマースターターを、従来法と同様に、触媒および活性化のための初期アルキレンオキシドとともに供給することによって、実現される。しかし、スターターを連続供給する方法の場合、アルキレンオキシドのほかに低分子量スターターが、好ましくは反応器への供給材料混合流として、供給される。この量は、たとえば非限定例として、低分子量スターター/アルキレンオキシド混合流の重量に対して、1.8wt%とすることができる。より少量のオリゴマースターターの使用と低分子量“モノマー”スターターの連続導入との結果として、3000Da分子量のグリセリンポリオールを、より大きなビルド比たとえばビルド比5で製造することができる。工程効率は、プロピレンオキシド使用量に関して約100%増大する。また、生成物は少ない量の高分子量テールを示す。
【0017】
前記の、スターターを連続供給する方法は、低分子量スターターたとえばプロピレングリコールおよびジプロピレングリコールの場合には、有効である。しかし、普通に用いられる三ヒドロキシル価のスターターであるグリセリンを、スターターを連続供給する方法で使用すると、しばしば触媒が部分的または完全に失活する。この失活は反応器のプロピレンオキシド圧の上昇によって示される。このとき、反応が遅くなり、あるいは事実上停止して、生成物は所望の分子量に到達することができない。生成物が大きな多分散度と割合に大きな量の高分子量テールとを有するのが見られる。
【0018】
ここでの予想外の発見によれば、グリセリン開始剤を連続供給スターターとして反応器に導入する前にグリセリン開始剤にごく少量の酸を添加することにより、触媒失活なしでグリセリンを高分子量のポリオールの製造に使用することができ、このとき高分子量テール量の増大もポリオール多分散度の増大もない。グリセリンでなく反応ヒールを酸性化することによって、同じ結果または場合によってはより良い結果を得ることかできる。特定の理論に束縛されることなく言えば、グリセリンは、その製造方法、一般に、動物脂肪または植物油から誘導されるトリグリセリドの塩基触媒加水分解による方法、のために、塩基不純物を含んでいることがあると考えられる。塩基はDMC触媒を失活させることが知られている。したがって、酸の添加は、DMC触媒によるグリセリンのオキシアルキル化時にDMC触媒の失活を防ぐ好ましい方法である。グリセリンから塩基物質その他の酸反応性物質を除去して触媒失活を防ぐその他の方法の例としては、酸吸着剤による吸着、または不純物を中和するかもしくは不純物を酸性成分と交換するイオン交換がある。塩基物質の除去に好ましい方法は酸の添加によるものである。
【0019】
本発明の方法に有用な低分子量スターターの例としては、塩基性のDMC触媒失活不純物を含む、約400Da好ましくは約300Daよりも小さな分子量を有するものがある。そのような低分子量スターター分子の非限定例としては、グリセリン、ジグリセロール、およびポリグリセロールがあり、一般にこれらはすべて強塩基の使用によって製造される。グリセリンは、一般に、トリグリセリドの加水分解または“けん化”によって得られるが、ジグリセロールとポリグリセロールはグリセリンの塩基触媒縮合によって得ることができる。適当な低分子量スターター分子のさらなる例としては、ホルムアルデヒドと尿素、フェノール、クレゾール、その他との塩基触媒反応によって製造される、各種のメチロール化フェノールその他の生成物がある。
【0020】
特定の低分子量スターターが本発明で使用するのに適当かどうかは、DMC触媒と、通常のポリオキシアルキル化条件たとえば110〜120℃および0.68atmケージ圧(10psig)のプロピレンオキシド圧とを使用して、非酸性化(および以下で述べる“非処理”)スターターをポリオキシプロピル化することによって、確認することができる。オリゴマースターター、好ましくはそれ自身がDMC触媒によって製造されたもの、または塩基触媒残分を除去するために慎重に精製されたもの、を反応器に導入し、DMC触媒を加えて、本明細書および前記の特許明細書で述べられているように活性化してから、当該スターターをポリオキシアルキル化の進行につれてゆっくりと反応器に供給する。このとき、スターターは、アルキレンオキシドと混合した、独立の反応物流として、または他の流れたとえば生成物再循環流と混合して、供給する。
【0021】
アルキレンオキシドの圧力が高いレベルに上昇して、触媒の失活が起ったことが示されたならば、その低分子量スターターは、該スターターを塩基除去/中和してから、再試験すべきである。たとえば、当該スターターは、本明細書で述べるようにして酸性化することができ、あるいは酸性イオン交換樹脂または他の塩基除去法、すなわち、塩基反応性物質たとえばホスゲンもしくは塩化チオニルとの接触、によって処理することができる。あるいは、反応“ヒール”、すなわち反応の開始に使用されるオリゴマースターター混合物を、酸性化することができる。当該低分子量スターターが、酸性化またはここで述べるような別の“処理”をしたあと、早過ぎる触媒の失活なしで、オキシアルキル化できるならば、その低分子量スターターは、ここで使用する意味での“酸敏感”スターターである。
【0022】
中和の有効な酸の例としては、鉱酸、および有機カルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸、その他の酸がある。リン酸は、グリセリンのオキシアルキル化時の鉱酸として好ましいものであるが、また有機酸としては、クエン酸および1,3,5−ベンゼントリカルボン酸が有効でありうる。塩基と反応する酸誘導体たとえば酸塩化物、酸無水物、その他も有効である。有機酸、たとえばホスホン酸、スルホン酸たとえばp−トルエンスルホン酸、その他も、使用することができる。適当な鉱酸の例としては、特に、塩酸、臭化水素酸、および硫酸があるが、一方有効なカルボン酸またはその酸性化性誘導体の例としては、ギ酸、シュウ酸、クエン酸、酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、塩化アジポイル、無水アジピン酸、その他がある。無機酸前駆物質、たとえば塩化チオニル、三塩化リン、塩化カルボニル、三酸化イオウ、塩化チオニル五酸化リン、オキシ三塩化リン、その他は、ここでは鉱酸であるとみなす。以上の例は説明のためのものであり、限定のためのものではない。
【0023】
使用できる吸着剤は、非塩基性吸着剤、すなわち塩基性物質を吸着し、ポリオール中に吸着剤自身から誘導される残留物を認めうるほど残さない吸着剤である。吸着剤の例としては、活性炭、ケイ酸マグネシウム、酸性アルミナ、酸性シリカ、その他がある。塩基性不純物の除去に十分な吸着剤を使用しなければならない。ある種の吸着剤たとえば活性炭の場合、必要量がけたはずれに大きくなりうるが、他の処理と併用することにより、使用量を少なくすることができる。本発明の目的に合う量が使用されているかどうかは、ここで述べる、低分子量スターターを不活性化させる作用の試験によって確認することができる。
【0024】
適当なイオン交換樹脂は、好ましくは酸性タイプのイオン交換樹脂で、使用と使用の間に強酸で洗うことによって再生されるものである。たとえば、スルホネート基、ホスホネート基、またはカルボキシレート基を好ましくは酸の形で含むアクリルおよびスチレン樹脂が使用できる。適当な樹脂が、たとえばRhom and Haas および Dow Chemical から市販されている。低分子量スターターは吸着剤またはイオン交換樹脂とともに攪拌してからろ過することができ、あるいは好ましくは吸着剤または樹脂を充填した塔を通過させることができる。
【0025】
しかし、好ましくは、酸、より好ましくは通常の鉱酸を単にグリセリンに添加し、攪拌する。この添加後、グリセリンは好ましくはストリップして痕跡量の水を除去する。この水は、酸とともに導入されうるかまたは酸による中和の結果として生成されうるものである。酸の添加は好ましい実施手段である。低費用かつ迅速で、特別な技術を使用しないからである。一般に、低分子量スターター全体に対して100ppmよりも少ない量の酸を添加することが必要であり、好ましくは約5〜50ppm、もっとも好ましくは約10〜30ppmの酸の添加が必要である。
【0026】
本発明の方法においては、“スターターを連続供給する”という言葉は、DMC触媒の存在下での次のようなオキシアルキル化を意味する。すなわち、低分子量スターター、または約400Daよりも小、好ましくは300Daよりも小、もっとも好ましくは200Daよりも小の分子量の、前記スターターの低分子量オリゴマーオキシアルキル化生成物を、オキシアルキル化の相当部分にわたって事実上連続的に供給し、反応混合物がオキシアルキル化の大部分にわたって少量の低分子量スターターを含むようにする。一般に、最終ポリエーテル生成物の約30wt%が、相対的に大きな分子量のオリゴマースターターからではなく低分子量開始剤から誘導され、より好ましくは50wt%よりも多くが、もっとも好ましくは70wt%以上がそのように誘導される。
【0027】
低分子量の“酸敏感”スターターは、非酸敏感スターター、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレンロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、スクロース、その他と混合して、協同開始ポリエーテルポリオールを生成させることもできる。酸敏感スターターまたは低分子量オリゴマーを反応器に全部一度に供給する反応は、“スターターを連続供給する”方法ではない。しかし、必要であれば、オキシアルキル化の最終部分を低分子量スターターの供給なしで実施できる、ということを理解しなければならない。この“仕上げの”ステップは、最後に供給された低分子量スターターが高分子量になるまでオキシアルキル化されるのに十分な反応時間を与えることにより、中程度の分子量のオリゴマーを減少させ、したがって多分散度を最小限に抑えることを可能にする。
【0028】
連続法タイプの、スターターを連続供給する方法の場合、反応はオリゴマースターターの使用により開始させることができるが、いったん開始されたならば、さらなるオリゴマースターター、好ましくは反応の後期段階からのオリゴマーまたはポリマーの再循環によるもの、によって連続的に開始される。アルキレンオキシドは、グリセリンまたは低分子量オキシアルキレン生成物とともに、反応器に沿う多くの点で供給される(“多点供給”)。反応器はたとえば管式反応器とすることができる。連続攪拌タンク反応器(CSTR)も使用することができる。
【0029】
回分法タイプでも連続法タイプでも、スターターを連続供給する方法の場合、反応の開始に“ヒール”を使用することができる。回分反応の場合、このヒールは、DMC触媒法もしくは他の触媒法によって別に製造したオリゴマー生成物とすることができ、あるいはあとからの使用のために貯蔵しておいた回分反応器からの中間分子量取り出し物とすることができ、あるいは完全にオキシアルキル化された生成物の一部とすることができる。スターターを連続供給する方法の独特の性質により、生成物の分子量分布幅をそれほど広げることなく、目標分子量の生成物ポリオールをヒールとして使用することができる。明らかに、オキシアルキル化可能な種のオキシアルキル化速度は、オキシアルキル化可能な種の分子量またはオキシアルキル化の程度に反比例するので、低分子量種は高分子量種に比してずっと大きな速度でオキシアルキル化される。
【0030】
連続法の場合、ヒールは、回分法の場合と同様に、独立の貯蔵タンクからのものを使用することができるが、完全連続法の利点を十分に利用するためには、ヒールを、中間または最終生成物流からの再循環取り出し物によって供給する。このやり方の場合、モノマースターターたとえばグリセリンを使用する塩基触媒回分オキシアルキル化におけるビルド比に近いビルド比を、数日間の連続操業のあとに達成することができる。
【0031】
酸性化するため、または塩基不純物を除去するためにグリセリンを処理しないで、本方法で使用するヒールを酸性化することができる。その場合、一般にヒールには、グリセリンと混合して添加される場合と同等の量の酸を添加すべきである。回分法の場合、酸の全量を反応の開始時に首尾よく添加することができるが、また増分的に添加することもできる。連続法の場合、酸の添加およびその頻度は、再循環の量とタイプ、および反応器の混合特性に応じて、調節することができる。たとえば、プラグ流れ反応器の場合、酸をヒールに連続的に添加するのがもっとも望ましいことでありうる。
【0032】
以上、本発明を一般的に説明した。いくつかの特定実施例を参照することにより、さらに十分に理解することができるであろう。これらの例は、説明のためだけに示すものであり、特に明記しないかぎり限定を意図するものではない。
【0033】
臨界フォーム配合試験
ポリウレタンフォームに使用するポリオキシプロピレンポリオール中の有害な高分子量テールの存在または非存在は、大応力の手混合フォーム配合物に当該ポリオールを使用することによって評価することができる。この試験において、当該ポリオールから製造されたフォームは、発泡(blow−off)後にフォーム表面が凸である場合、“安定した(settled)”と報告され、発泡後にフォーム表面が凹である場合、つぶれたと報告される。つぶれの大きさは、フォーム断面積のパーセント変化を計算することにより、割合に定量的に述べることができる。フォーム配合物は次の通りである。ポリオール100部、水6.5部、塩化メチレン15部、Niax A−1アミンタイプ触媒0.03部、T−9スズ触媒0.4部、L−550ポリシロキサン界面活性剤0.5部。このフォームを、2,4−および2,6−トルエンジイソシアネートの混合物と指数110で反応させた。このフォームは、標準的な1立方フィート(0.028m )のケーキ箱、または標準的な1ガロン(3.781)のアイスクリーム容器に首尾良く注ぎ込むことができる。この配合の場合、従来法で製造したポリオール、すなわち塩基触媒による、第二ヒドロキシル含有率の大きなポリオールでは、フォームが約5〜10%だけ沈降したが、本発明で開示する、高分子量のテールを示すDMC触媒により製造したポリオールは、フォームに約40〜70%以上の沈降による“つぶれ”を引き起こした。
【0034】
高分子量テール含有率を決定する分析手順
それぞれのDMC触媒ポリオール中の高分子量テールの量を決定するのに有効な方法は、通常のHPLC法であり、当業者は容易に開発することができる。高分子量部分の分子量は、GPCカラムからの該部分の溶離時間を、適当な分子量のポリスチレン標準液のそれと比較することによって、評価することができる。たとえば、分子量100,000のポリスチレンが大部分の分析に適当であることがわかっている。公知のように、高分子量部分は低分子量部分よりも速くカラムから溶離するので、安定な基線を維持するのを容易にするために、高分子量部分の溶離のあと、HPLC溶出液の残りを排出液の方に方向転換し、この溶出液が検出器を通過して検出器が過負荷にならないようにするのが適当である。多くの適当な検出器が使用できるが、便利な検出器は蒸発光散乱検出器たとえば市販されているものである。
【0035】
好ましい分析法においては、Jordi Gel DVB 10オングストロームカラム、10×250mm、5μm粒径を、1.0ml/minの流量で流れるテトラヒドロフランから成る移動相とともに使用する。使用検出器は、Varex Model IIA 蒸発光散乱検出器であり、検出器ヒーター温度を100℃、排出温度を60℃に設定し、窒素流量40ml/minとした。ポリスチレン原液は、分子量591,000のポリスチレンから成り、20mgを100mlのメスフラスコに量り分け、標線までテトラヒドロフランで希釈することにより調製した。この原液を使用して、2、5、および10mg/lのポリスチレンを含む定量標準液を調製した。分子量検量標準液を、2mgの100,000分子量ポリスチレンを100mlのメスフラスコに量り分けて、テトラヒドロフランに溶解させて標線まで希釈することにより、調製した。
【0036】
0.1gのポリエーテルを1オンス(29.6ml)びんに量り分け、この試料にテトラヒドロフランを加えて試料とテトラヒドロフランとの合計重量が10.0gになるようにして、ポリオール試料を調製した。ポリスチレン標準液のピーク面積を電子的に積分して、各候補ポリオールのピークを平均した。平均ピーク面積を用いて、ピーク面積の対数とピーク濃度の対数とをプロットした。このポリオール試料中の、分子量が100,000Da分子量よりも大きなポリマーの濃度は、下記の式で与えられる(ppm単位)。
【0037】
【数1】
濃度ppm=[(濃度mg/l)(Wt/Ws)]/0.888
【0038】
この式で、濃度mg/Lはmg/l単位のポリマー濃度であり、Wtは試料と溶剤の合計重量であり、Wsは試料の重量であり、0.888はテトラヒドロフランの密度である。たとえば、分析によって決定された、分子量が100,000Daよりも大きなポリマー成分の濃度が1.8mg/l、濃度因子(Wt/Ws)が100である場合、濃度ppmは203ppmである。
【0039】
例1、2、3、比較例C1、C2
スターターの連続供給を使用する、一連のオキシプロピル化を、10ガロン(37.81)および300ガロン(11301)の反応器内で実施した。それぞれの場合に、ビルド比5を与えるのに十分な量の1500Da分子量のオキシプロピル化グリセリンスターターを、最終生成物中の最終触媒濃度30ppmを与えるのに十分な量のヘキサシアノコバルト酸錯体DMC触媒とともに、反応器に導入した。この1500Daオリゴマースターターは第二または第三世代スターターとして区別される(KOH精製スターターから二または三回の処理だけ世代が隔たっている)。市販のグリセリンを使用した。
【0040】
オリゴマースターターと触媒を供給したあと、反応器を、圧力5〜30mmHg、反応器温度130℃で、30〜40分間、窒素スパージにより、ストリップした。プロピレンオキシド、またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドの混合物を、スターター装入量の4〜6wt%に当たる量だけ導入し、反応器の圧力をモニターして、触媒の活性化が起ったことを確認した。
【0041】
プロピレンオキシド供給の再開に先立って、圧力が500Torrよりも低くなるようにした。活性化のあと、“赤熱(red hot)”ビルド比のプロピレンオキシドを反応器に供給した。“赤熱”ビルド比は、供給されるプロピレンオキシドと初期スターターとの合計重量と初期スターター重量との比として定義する。
【0042】
“赤熱”ビルド比は、触媒が完全に活性化するのを確実にするのに必要である。“赤熱”ビルド比までの供給が完了したあと、残りの、2.3〜2.6wt%のグリセリンを含むプロピレンオキシドを、6〜6.5時間かけて連続的に供給した。グリセリン/プロピレンオキシド混合物の供給を、反応の終了まで継続した。いくつかの例では、グリセリン、プロピレンオキシド、およびエチレンオキシドを同時供給した。
【0043】
各ポリオールのヒドロキシル価、不飽和、および粘度を、標準的な方法で測定した。ポリオールの分子量分布および多分散度を、標準的なゲル透過クロマトグラフィー法で測定し、計算した。結果を、表1と2に示す。高分子量テールの量もゲル透過クロマトグラフィーで測定した。
【0044】
【表1】
Figure 0004335437
【0045】
【表2】
Figure 0004335437
【0046】
例1、2、および3では、プロピレンオキシドと同時供給するグリセリンを、プロピレンオキシドとの混合前に、20ppmのリン酸を添加することにより酸性化した。比較例C1およびC2においては、酸性化は行わなかった。五回の試験操業時のプロピレンオキシド圧を時間に対してプロットした。グラフを図1および2に示す。
【0047】
これらの図のグラフには、例に対応する番号を付けてある。非酸性化グリセリンを使用した、グラフC1(図1)およびC2(図2)では、プロピレンオキシド圧はグリセリン供給のほとんど直後から上昇しはじめている。比較例C1においては、グリセリンの供給開始から五時間後、3.3atm絶対圧(48psia)の圧力に到達した。これは触媒が失活したことを示す。比較例C2においては、プロピレンオキシド圧が2.9atm絶対圧(43psia)に到達し、これも触媒が失活したことを示す。オキシド供給を停止すると、触媒は最終的にはオキシドを使い果たす。比較例C2では、オキシド供給を再開すると、オキシド圧は、急速に増大してわずか30分後に2.2atm絶対圧(33psia)に到達し、この時点で、触媒失活のため試験操業を中止した。
【0048】
例1、2、および3では、グリセリンを反応器に同時供給前に、酸性化した。反応の大部分にわたってプロピレンオキシド圧が大体0.34atm絶対圧(5psia)以内に一定している、ということに注意すべきである。これらの図は、グリセリン供給原料の酸性化により劇的改良をなしうるということを示す。反応開始後約3.5時間のところでグラフに生じる小さな段差は、第二の反応器羽根車が反応器内容物と接触し、攪拌強度が増大したことを示す、ということに注意されたい。
【0049】
酸性化法と非酸性化法との間でこれらの劇的な相違が見られるが、グリセリン供給原料が酸性化された場合、ポリオールそのものにも有意の違いが生じる。例1のポリオール(酸性化グリセリン供給原料)は、わずか1.11の多分散度(Mw/Mn)と約444ppm(二つの測定の平均)の高分子量テールを有する。ヒドロキシル価は54.7であり、また高活性DMC触媒を用いて製造したポリオールに典型的な不飽和は、約0.0037meq/gである。例1のポリオールは許容しうるフォーム沈降(settle)で臨界発泡試験を通過した。
【0050】
これに対して、非酸性化比較例C1の場合、結果はまったく異なっている。比較例C1においては、触媒失活が非常に大きく、したがって所望の分子量の実現ができなかった。これは、大きなヒドロキシル価68.2で示される通りである。大きなヒドロキシル価で示されるこの小さな分子量の場合でも、多分散度は非常に大きく、1.75である。重要なことは、高分子量テールの量が例1のそれよりも大きく、約573ppmであり、約30%増大する、ということである。さらに、このポリオールは、過度のフォーム沈降を示し、臨界発泡試験に合格しなかった。
【0051】
例2と3のポリオール(酸性化グリセリン供給原料)の性質は互いに大体同じである。例2と3は、わずか1.12の多分散度(Mw/Mn)と651〜665cStの粘度とを有する。例2のヒドロキシル価は51.3、例3のヒドロキシル価は49.9であり、指定したヒドロキシル価目標52.0に近い。例2と3の不飽和も、高活性DMC触媒を用いた場合の典型的不飽和レベルにあり、約0.0026〜0.0029meq/gである。
【0052】
これに対して、非酸性化比較例C2の場合、結果はまったく異なっている。比較例C2においては、触媒失活が非常に大きく、したがって所望の分子量の実現ができなかった。これは、大きなヒドロキシル価67.0で示される通りである。この小さな分子量でも、多分散度は大きく、1.31である。比較例C2の小さな分子量のポリオールの粘度は、例2と3のそれに比して、小さい。
【0053】
前記の例と比較例が示すように、グリセリン供給原料の酸性化により、低分子量スターターの連続供給を使用する、DMC触媒によるグリセリンのオキシアルキル化において、非常に大きな差異がもたらされる。高分子量テールの量および多分散度とがともにかなり低下し、また触媒の失活が事実上防止される。もう一度注意すべきことは、高分子量テールの、全体の多分散度に対する寄与は非常に小さいということである。例1と比較例C1との間での多分散度の違いがもっとも強く関係するのは、低分子量範囲、すなわち目標数平均分子量約3000Da付近の分子分布である。
【0054】
本発明の方法を、グリセリンのみについて説明したが、この方法は、DMC触媒の失活を引き起しうる塩基性不純物がポリオール中に存在するように合成、処理、または貯蔵される他の低分子量スターター、好ましくは300Daよりも小、より好ましくは200Daよりも小の分子量を有するスターターにも適用できる。一つの非限定例はジグリセロールである。そのような“酸敏感”スターターの特性決定は、前記のようにして実施することができる。
【0055】
オキシアルキル化反応器内で“オキシアルキル化条件を確立する”という言葉の意味は、自明であると考えられる。そのような条件は、反応器温度、アルキレンオキシド圧力、触媒濃度、触媒活性化の程度、反応器内のオキシアルキル化可能化合物の存在、その他が、未反応アルキレンオキシドの反応器への供給によりオキシアルキル化を生じさせるようなものである場合に、確立されたものとなる。非限定例をあげれば、回分タイプの連続的なスターター供給の場合、オキシアルキル化条件は、前記例で詳細に説明した手順実施後に、始めて確立される。アルキレンオキシドおよび低分子量スターターの供給に関する“連続導入”という言葉は、本当に連続供給であること、またはこれらの成分の連続供給のときと実質的に同じ結果を生じる増分供給、を意味する。“オキシアルキル化低分子量スターターポリエーテル”という言葉は、酸敏感低分子量スターター、または酸敏感低分子量スターターを含むスターター混合物のオキシアルキル化によって製造されるポリオキシアルキレンポリエーテルを意味する。たとえば、酸敏感低分子量スターターがグリセリンである場合、オキシアルキル化低分子量スターターポリエーテルはポリオキシプロピル化グリセリン開始トリオールである。ここで使用する“スターター”および“開始剤”という二つの言葉は、特に明記しないかぎり、同じ意味である。
【0056】
以上、本発明を十分に説明した。当業者には明らかなように、前記実施態様には、ここで示す本発明の意図と範囲を逸脱することなく、多くの変形と変更を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DMC触媒を使用して実施した二回のグリセリンオキシプロピル化における、プロピレンオキシド圧と時間との関係を示すグラフであり、一方は酸性化グリセリンを使用し、他方は非酸性化グリセリンを使用した。
【図2】 二回の酸性化グリセリンによる試験操業と、一回の酸不使用の試験操業とにおける、プロピレンオキシド圧と時間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 例1のグラフ
2 例2のグラフ
3 例3のグラフ
C1 比較例1のグラフ
C2 比較例2のグラフ

Claims (24)

  1. 二金属シアン化物錯体触媒の存在下で、グリセリン、ジグリセロール、ポリグリセロールおよびメチロール化フェノールからなる群から選択される400Daよりも小さな分子量の酸敏感スターターを直接ポリオキシアルキル化してポリオキシアルキレンポリオールを製造する方法であって、
    a)オキシアルキル化反応器内で、二金属シアン化物触媒の存在下で、オキシアルキル化条件を確立し、
    b)アルキレンオキシドと400Daよりも小さな分子量の酸敏感スターターとを前記反応器に連続的に導入し、
    c)オキシアルキル化されたスターターポリエーテル生成物を採取することから成り、
    1.)400Daよりも小さな分子量の前記酸敏感スターターを、該酸敏感スターターを前記反応器に導入する前に、酸性化し、
    2.)前記酸敏感スターターを前記反応器に導入する前に、前記酸敏感スターターを、有効量の、酸ではない塩基反応性または塩基吸収性物質で処理し、
    3.)触媒失活を防ぐのに有効な量の酸を前記反応器に供給し、この触媒失活を防ぐのに有効な量の酸が、400Daよりも小さな分子量の酸敏感低スターターを含む供給原料流内に含まれない、
    各ステップの一つ以上によって、二金属シアン化物触媒の失活が小さくされる、ことを特徴とする方法。
  2. 前記酸敏感スターターがグリセリンから成り、触媒失活を防ぐのに有効な量の、有機または無機酸から選択される一つ以上の酸を前記グリセリンに添加することにより、前記グリセリンが酸性化される請求項1の方法。
  3. 前記一つ以上の酸が、グリセリンの重量に対して1〜100ppmの量で存在する無機酸から成る請求項2の方法。
  4. 前記酸が、グリセリンの重量に対して5〜100ppmの量のリン酸から成る請求項2の方法。
  5. ステップ3.)において前記反応器に供給される酸が、有機酸および無機酸から選択される、前記反応器に連続的に導入される400Daよりも小さな分子量の酸敏感スターターの重量に対して1〜100ppmの量の、一つ以上の酸から成る請求項1の方法。
  6. 前記酸がリン酸であり、該リン酸が、前記反応器に連続的に供給される400Daよりも小さな分子量の酸敏感スターターの重量に対して5〜100ppmの量で前記反応器内のヒールに加えられる請求項1の方法。
  7. グリセリンを連続的に導入する前記ステップが、グリセリンではない少なくとも一つの追加のオキシアルキル化可能なスターター分子を前記反応器に導入することを伴う請求項1の方法。
  8. 前記反応器が連続反応器である請求項1の方法。
  9. 前記連続反応器が管式反応器から成る請求項8の方法。
  10. アルキレンオキシドと酸敏感スターターとを連続的に導入する前記ステップが多点供給を含む請求項9の方法。
  11. 前記酸敏感アルキレンスターターが、反応器への供給原料混合流としての前記アルキレンオキシドに含まれる請求項10の方法。
  12. 二金属シアン化物錯体触媒の存在下で、グリセリン、ジグリセロール、ポリグリセロールおよびメチロール化フェノールからなる群から選択される400Daよりも小さな分子量の酸敏感スターター、または約400Daよりも小さな分子量の前記スターターの低分子量オキシアルキル化オリゴマーを、直接オキシアルキル化してポリオキシアルキレンポリオールを製造する方法であって、
    a)オキシアルキル化反応器内で、二金属シアン化物オキシアルキル化触媒とポリオキシアルキレンポリエーテルヒールとの存在下で、オキシアルキル化条件を確立し、
    b)400Daよりも小さな分子量の酸敏感スターターとアルキレンオキシドとを、前記反応器に連続的に導入し、
    c)さらにオキシアルキル化された酸敏感スターター生成物を採取することから成り、
    触媒の失活を防ぐのに有効な量の酸を、前記反応器または前記酸敏感スターターまたはその低分子量オキシアルキル化オリゴマー、または前記反応器と前記酸敏感スターターまたはその低分子量オキシアルキル化オリゴマーとの両方に、供給し、触媒失活が小さくなるようにすることを特徴とする方法。
  13. 前記酸が無機酸から成り、該無機酸が、400Daよりも小さな分子量の酸敏感スターターの重量に対して1〜100ppmの量で前記酸敏感スターターに加えられる請求項12の方法。
  14. 前記無機酸が、前記酸敏感低スターターの重量に対して5〜100ppmの量のリン酸から成る請求項13の方法。
  15. 前記酸が無機酸であり、該酸が、前記酸敏感スターターの前記連続的導入前に前記ヒールに加えられる請求項12の方法。
  16. 前記無機酸が、前記反応器に連続的に導入される酸敏感スターターの量に対して1〜100ppmの量で加えられる請求項15の方法。
  17. 前記酸が、前記酸敏感スターターとも前記ヒールとも独立の流れにより前記反応器に導入される請求項12の方法。
  18. 前記オキシアルキル化反応器が連続オキシアルキル化反応器であり、前記ヒールが前記反応器からの取り出し流の再循環によって与えられる請求項12の方法。
  19. 前記酸敏感スターターがグリセリンから成る請求項12、13、15および18のいずれかの方法。
  20. 前記反応器が連続反応器である請求項12の方法。
  21. 前記反応器が管式反応器である請求項20の方法。
  22. アルキレンオキシドと酸敏感スターターとを連続的に導入する前記ステップが多点供給を含む請求項21の方法。
  23. 前記酸敏感アルキレンスターターが反応器への供給原料混合流としての前記アルキレンオキシドに含まれる請求項22の方法。
  24. 二金属シアン化物錯体触媒の存在下で、グリセリンを直接ポリオキシアルキル化してポリオキシアルキレンポリオールを製造する方法であって、
    a)オキシアルキル化反応器内で、二金属シアン化物触媒の存在下で、オキシアルキル化条件を確立し、
    b)アルキレンオキシドとグリセリンとを前記反応器に連続的に導入し、
    c)オキシアルキル化されたグリセリンポリエーテル生成物を採取することから成り、
    1.)前記グリセリンを前記反応器に導入する前に、前記グリセリンを酸性化し、
    2.)前記グリセリンを前記反応器に導入する前に、前記グリセリンを、有効量の、塩基反応性または塩基吸収性物質で処理し、
    3.)触媒失活を防ぐのに有効な量の酸を前記反応器に供給する、
    各ステップの一つ以上によって、二金属シアン化物触媒の失活が小さくされる、ことを特徴とする方法。
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