JP4324929B1 - 回転印鑑 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動着肉式の回転印鑑においては連続的に捺印する場合に朱肉パッドの同じ部分に印判の印面が当接するので朱肉の付着が部分的に薄くなって濃度の均一な印影が得られないという課題があった。
【解決手段】スプリング5を介在させて脚枠体1の上部外側に外装体3を上下動自在に被せ、印判体2を前記外装体3と連動させて前記脚枠体1に対し上下動自在と成し、外装体3に押圧力を作用させて外装体3を下動させると印判体2の印面が半回転して捺印箇所と当接する位置に進出し、押圧力を解除して外装体3を上動させると印判体2の印面が逆半回転して脚枠体1内に退避し、脚枠体1に内蔵の朱肉パッドに押圧状態で当接するようにして成る回転印鑑において、
捺印動作時の外装体3の下動上動に伴って朱肉パッド4を印判体の進出退避方向に直交する面上で所定角度回動させる朱肉パッド回動機構を設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は、回転印鑑に関し、更に詳しくは、自由形態(フリー)になると自動的にロック状態となるオートロック機構を備えた回転印鑑に関する。
更に本発明は、自動着肉式回転印鑑の朱肉パッドを捺印動作毎に所定角度回動させる朱肉パッド回動機構を備えた回転印鑑に関する。
従来から、脚枠体の外周を上方より覆う外枠体を押圧して下降させることにより、前記外枠体と連結されて前記脚枠体内に配設された印判主体が下降し、それに連動して前記脚枠体に枢着された蓋体が回転して、前記印判主体の下端に設けられた多孔質体からなる印字体の印面が開放状態となる印判は知られており、例えば実開平6−67050号に開示されている。この種の印判は一般に、印判主体を保持する内装体と一体化された外枠体を押圧して下降させることにより印判主体が脚枠体内を下降し、これに連動して蓋体が回転して印面が脚枠体の下端開口より露呈し捺印できるという構成となっている。そして、この種の印判は衣服のポケットや鞄に入れて携帯されることも多いが、このような携帯時において使用者の意に反して外枠体を下降させる押圧力が加わってしまうと、印判主体が下降して閉蓋状態にあった蓋体が回転してしまい、これにより印面が露呈してポケットや鞄の中にある物や衣服がインキで汚れてしまうという問題があった。
そこで、このような問題の解決を図ったものとして、特開平10−297072号公報及び特開平11−34462号公報に開示された印鑑ホルダー、特開2006−96003号公報に開示された印判がある。これら公報に開示されたものは、いずれも印判主体の下降を阻止するロック機構を設けたものであり、特開平10−297072号公報に開示された印鑑ホルダーはロック・ロック解除をシーソー式のロック釦で行わなければならず、特開平11−34462号公報に開示された印鑑ホルダーはロック・ロック解除をスライド釦で行わなければならない。そして特開2006−96003号公報に開示された印判はロック・ロック解除を外枠体の回動で行わなければならない。
特開平10−297072号公報 特開平11−34462号公報 特開2006−96003号公報
一方、実開昭63−170164号公報に記載されているような自動着肉式の回転印鑑、すなわち、外筒に押圧力を作用させると印版の印面が半回転して押圧対象物と当接する位置に進出し、押圧力を解除すると印版の印面が逆半回転して退避し内筒内に設けられている朱肉パッドに当接するタイプのものが、銀行や保険会社などで業務用として多く使われている。
実開昭63−170164号公報
自動着肉式の回転印鑑においては連続的に捺印する場合に朱肉パッドの同じ部分に印判の印面が当接するので朱肉の付着が部分的に薄くなって濃度の均一な印影が得られないという課題があった。
又、いずれの先行技術のものも使用者の操作によってロック状態にしているため、その操作に余分な手間を要し、その操作を忘れた場合には悲惨な結果を招く恐れがある点である。
本発明は、スプリングを介在させて脚枠体の上部外側に外装体を上下動自在に被せ、印判体を前記外装体と連動させて前記脚枠体に対し上下動自在と成し、前記脚枠体の下端を捺印する箇所に位置決めして前記外装体に押圧力を作用させて前記外装体を下動させると前記印判体の印面が半回転して捺印箇所と当接する位置に進出し、押圧力を解除して前記外装体を上動させると前記印判体の印面が逆半回転して前記脚枠体内に退避し、前記脚枠体に内蔵の朱肉(インク)パッドに押圧状態で当接するようにして成る自動着肉式の回転印鑑において、
捺印動作時の前記外装体の下動上動に伴って朱肉(インク)パッドを前記印判体の進出退避方向に直交する面上で所定角度回動させる朱肉パッド回動機構を設ける。それにより朱肉パッドの同じ部分に印判の印面が当接しなくなるので朱肉(インク)の部分的カスレが無くなり、自動印としての品質向上が図れる。
前記朱肉パッド回動機構は、捺印動作(外装体を下動)させることによって前記朱肉パッドに回動力を与えるための能動リブを外装体の上部内周壁に設けると共に、この能動リブに対峙させるべく前記朱肉パッドの外周全周に所定角度ピッチで受動リブを設け、前記朱肉パッドの上部空間に有底筒状のスプリング受けを外装体又は脚枠体に対して回動しないように且つ上動可能に設け、このスプリング受けの外周部(鍔の下面又は外周面)に前記受動リブと嵌り合う(噛み合う)嵌合(噛合)リブを設け、前記スプリング受けに下動方向の付勢力を与えるスプリングを設けることにより構成する。そして、外装体の下動に伴う前記能動リブの下動によって前記朱肉パッドの前記受動リブを略4分の3ピッチ回動させ、外装体の上動過程での前記スプリングの付勢力による嵌合(噛合)リブの下動によって後続の受動リブを略4分の1ピッチ回動させるように相互のリブ関係(各リブの位置及び形状)を設定する。
一方、ロック操作を忘れた場合には悲惨な結果を招く恐れがあるという課題に対しては、
スプリングを介在させて脚枠体の上部外側に外装体を上下動自在に被せ、印判体を前記外装体と連動させて前記脚枠体に対し上下動自在と成し、前記脚枠体の下端を捺印する箇所に位置決めして前記外装体を下動することにより捺印する回転印鑑において、
前記スプリングの付勢力によって前記外装体が上動すると前記外装体の下動を阻止してロック状態にするオートロック機構を備える。
前記オートロック機構は、前記外装体と係合することにより前記外装体の下動を阻止する係止片を前記脚枠体に設けると共に、前記係止片を変位させて前記係合を解除する解除手段を前記外装体に設けて成る。尚、前記上下動は標準の捺印動作(水平面に上から捺印する動作)に於ける動作方向であり、標準の捺印動作で使用される回転印鑑に限定解釈されないこと勿論である。
本願発明による回転印鑑は、特開平10−297072号公報及び特開平11−34462号公報に開示されたような印鑑を保持するようなものであっても良いし、無数の連続気孔を有する多孔質体よりなる印字体を備えた連続捺印可能な印判が外装体と連動して脚枠体内を下降するようなものであっても良い。即ち、印判の下降を阻止するロック機構を設けたものであれば、どんなタイプのものでも本発明の適用対象と成り得る。
又、前記解除手段は前記外装体の周壁に頭部を貫通させた凸形状の押し釦が前記外装体と前記係止片との間に介在するようなものであっても良いが、回転印鑑を衣服などに保持させるクリップで形成するのが好ましい。そして前記外装体をプラスチックで形成する場合にはクリップを外装体と一体成型することにより部品点数が削減され組み立て性も向上する。更に、前記解除手段を印面の上側向きと関連付けした位置に設けることにより捺印作業の作業性が良くなるようにするのが好ましい。
更に、前記オートロック機構は、前記脚枠体と係合することにより前記外装体の下動を阻止する係止片を前記外装体に設けると共に、前記係止片を変位させて前記係合を解除する解除手段を前記外装体に設けて成るものであっても良い。この場合の解除手段はシーソー式のレバーで係止片を変位させる(持ち上げる)ロック解除釦にするのが良い。
本発明の回転印鑑は、捺印する度に朱肉(インク)パッドが所定角度回動するようにすることにより、連続的に数多く捺印した場合でも朱肉(インク)濃度が均一な印影が得られる。
更に、オートロック機構を設けた回転印鑑にあっては、捺印動作が終わって初期状態すなわち自由状態に戻ると自動的にロック状態になるため、ロック操作を必要としない上、意に反して印面が露出することにより衣服等を汚す恐れがなくなるという利点がある。
即ち、解除手段に一時的に外力が加わっても同時に捺印動作方向の外力が加わらない限り、印面が露出することが無く、印面の露出が原因で衣服等を汚すことは無い。
そして、解除手段をクリップで形成することにより衣服のポケット等に保持している状態では解除手段に外力が加わってもロック状態が解除される恐れが無く安心である。
又、解除手段が捺印時における印面の向きを規定する(印面の上側を定める)ことにより、傾きの無い捺印が無意識のうちにできる。
捺印動作が終わって初期状態すなわち自由状態に戻ると自動的にロック状態になる回転印鑑を、最小の部品点数で実現した実施例を説明する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜
図3は本発明の第1の実施形態を示すものであり、図1(a),図1(b),図1(c)は本発明による回転印鑑の外観を示す正面図,右側面図,外観斜視図、図2は捺印動作による状態変移を説明する垂直断面図、図3は印判体の外観(上面,正面、下面)を示す図である。
1 は上下端面が開口したプラスチック製の中空円柱状の脚枠体で、下部の前後側面には後述する印判体2を組み立てるための窓部11が設けられている。又、この窓部11は捺印時の正確な位置決めをするのにも役立ち、回転印鑑の軽量化にも役立っている。
更に、窓部11に直行する左右側面には後述する印判体2を捺印時に上下動させるためのスリット孔12が上下方向に設けられており、スリット孔12の前側端中央部には後述する印判体2を印判体2の上下動に伴って反転させるための半円弧状の細いリブ13が設けられている。
脚枠体1の中央部前側面には後述する外装体3と係合することにより前記外装体3の下動を阻止する係止片15が弾性を持たせて一体成型により設けられている。尚、16は後述する朱肉パッド4の下方向の位置を決めるリブ状台座である。
前述の印判体2は図3に示す如く左右に回転軸21を有したプラスチック製の略円盤体であり、印面22でない面には回転軸21を補強するリブ23が設けられている。
前述の外装体3は図1に示す如くクリップ31を有したプラスチック製のキャップ体で、脚枠体1の上部外側に被せられて上下動する。
クリップ31の先端部(下端部)内側には半球状の突起32が設けられ、突起32が対向する外装体周壁には脚枠体1の係止片15が係合する開口33が設けられている。クリップ31は弾性を有して一体成型されており、内側に押圧することにより前記係止片15を内側に変形させ該係止片15と前記開口33との係合を解除する働きをする。又、当然のことながら(万年筆のキャップに設けられているクリップの如く)衣服のポケットなどに装着するときのクリップの役目もする。
更に外装体3には、左右の周壁下端部に前記脚枠体1のスリット孔12を貫通した前記印判体2の回転軸21を嵌入させる軸受け孔34が設けられている。
脚枠体1の上部内側空間には内部上下中央に仕切り壁41を有したプラスチック製の円筒体からなる朱肉パッド4が嵌挿され、朱肉パッド4の仕切り壁41上面と前記外装体3の天井壁35下面との間にスプリング5が介装されている。また、朱肉パッド4の下部空間には朱肉43が充填されている。尚、42はスプリング5の位置決めを行うリブであり、前記外装体3の天井壁35下面にも同様のリブが設けられている。
上述した構成部品からなる回転印鑑の組み立ては、前記脚枠体1のスリット孔12に前記印判体2の回転軸21を斜めに傾けて挿通させ、脚枠体1の上部空間内に朱肉パッド4を嵌挿し、更に朱肉パッド4の仕切り壁41上面にスプリング5を設置した状態で、脚枠体1の係止片15を内側に押圧しながら前述の外装体3を上から被せて下動させ、印判体2の回転軸21を外装体3の軸受け孔34に無理嵌め嵌挿させて完成する。尚、印判体2の印面(印字)の向きは捺印したとき頭文字(上側)の方が外装体3のクリップ31の方を向くように組み立てられる。それは、捺印のときに印面(印字)の向きに気を使わなくて外装体3のクリップ31に人差し指を当てて捺印すれば自動的に正しい向きで捺印されるようにする為である。
次に、以上のように構成された本実施の形態による回転印鑑の使用方法を説明する。自由状態(フリーな状態)では図2(a)に示すようにスプリング5の付勢力によって外装体3が上った状態になっており、印判体2の回転軸21が脚枠体1のスリット孔12上端側に上って印判体2の印面22が朱肉43に押し付けられていると共に、脚枠体1の係止片15と外装体3の開口33とが係合して外装体3の下動を阻止するロック状態になっている。
捺印する場合には、図2(b)に示すように外装体3のクリップ31の先端部(下端部)を人差し指で押圧し脚枠体1の係止片15を内側に変形させロック状態を解除した上で、捺印する箇所に脚枠体1の先端(下端)を位置決めして図2(c)に示すように外装体3を下動(押圧)させると印判体2が下動しながら反転して捺印がなされる。この「印判体2が下動しながら反転する構造・動作」については昭和初期から実施されているものであり、当業者においては周知技術であるので説明を省略する。(自動着肉式回転印鑑の参考例として実開昭61−148658、実開昭63−170164を提示しておく)
捺印を終えて外装体3を押し下げている力(押圧力)を解除するとスプリング5の付勢力によって図2(a)に示す自由状態(フリーな状態)になり、脚枠体1の係止片15と外装体3の開口33とが係合して自動的に外装体3の下動を阻止するロック状態になる。よって、ロック操作を忘れたという事態が生じず、意に反して印面が露出し衣服等を汚すということが無くなる。
次に、本発明の第2の実施形態であるところの、「スプリングを介在させて脚枠体の上部外側に外装体を上下動自在に被せ、印判体を前記外装体と連動させて前記脚枠体に対し上下動自在と成し、前記外装体に押圧力を作用させて前記外装体を下動させると印判体の印面が半回転して捺印箇所と当接する位置に進出し、押圧力を解除して前記外装体を上動させると印判体の印面が逆半回転して前記脚枠体内に退避し、脚枠体に内蔵の朱肉(インク)パッドに当接するようにして成る自動着肉式の回転印鑑において、捺印動作時の外装体の下動上動に伴って朱肉(インク)パッドを前記印判体の進出退避方向に直交する面上で所定角度回動させる朱肉パッド回動機構を設けた回転印鑑」を図面に基づいて説明する。
図4〜 図6は本発明の第2の実施形態を示すものであり、図4(a),図4(b),図4(c)は本発明による回転印鑑の構成部品の外観を示す正面図(分解正面図),右側断面図(分解側断面図),外観斜視図(分解斜視図)、図5は捺印動作による状態変移を説明する垂直断面図、図6は捺印過程に於ける回動機構の要部動作説明図である。
尚、ここでは、上述した第1の実施形態と同一箇所もしくは相応箇所には同一符号を付し、その説明を省略して第1の実施形態と異なる点のみを説明する。第2の実施形態では捺印する毎に朱肉パッドを前記印判体の進出退避方向に直交する面上で所定角度だけ回動させる回動機構を具備した回転印鑑の発明について説明する。
回動機構は、外装体300を捺印動作(下動)させることによって朱肉パッド400に回動力を与えるために、外装体300の上部内周壁に能動リブ301を設ける。この能動リブ301は先端部が朱肉パッド400を回動させる側に傾斜面を有しており、リブの回動方向の厚み寸法は回動ピッチの2分の1より僅か小さめにして後述の受動リブ間に入り込むようにしている。そして本実施例ではクリップ31の180度対象の位置に1個所設けている。(勿論、複数個所設けても良い)
そして、能動リブ301に対峙させるべく朱肉パッド400の上部外周に所定角度(所定角度は360度の整数分の1の角度)のピッチで受動リブ401を設けている。この受動リブ401は回動させる側の反対側に傾斜面を有しており、回動方向のリブの厚み寸法は回動ピッチの2分の1にしている。この受動リブ401と能動リブ301の回動方向の位置関係は、図6(a)に示す如く受動リブ401が能動リブ301に対して略4分の1ピッチ進んだ(上から投影して略半分重なった)位置関係になっている。
更に、朱肉パッド400の上部内空間に鍔付き有底筒状のスプリング受け500を外装体300又は脚枠体1に対して回動しないように設け、このスプリング受け500の鍔下面に前記受動リブ401・401間に嵌り合う(噛み合う)嵌合(噛合)リブ501を整数倍ピッチの間隔(例えば120度間隔)で3箇所設けている。即ち、回動しない脚枠体1とスプリング受け500とに挟まれている朱肉パッド400のみが回動するようになっている。嵌合リブ501は回動方向の幅寸法が回動ピッチに等しく(必ずしも等しくする必要はない)、その先端が隣接する受動リブ401・401間に嵌り合う(噛み合う)ように円弧状になっている。
次に、捺印過程に於ける回動機構の動作を図5の動作状態図、図6の「能動リブ301と受動リブ401と嵌合リブ501との動作関係」を示すリブ関係動作説明図に基づいて説明する。
図5(a)に示す捺印前の自由(フリー)状態では、図6(a)に示すように能動リブ301と受動リブ401とは離間しており、嵌合リブ501は隣接する受動リブ401・401間にスプリング5の付勢力で嵌合(噛合)している。
外装体300のクリップ31の先端部(下端部)を人差し指で押圧して脚枠体1の係止片15を内側に変形させロック状態を解除した上で、捺印する箇所に脚枠体1の先端(下端)を位置決めして図5(b)に示すように外装体300を下動させてゆくと、図6(b)に示すように能動リブ301の傾斜面が受動リブ401の傾斜面を押圧して朱肉パッド400を右方向(回転方向は左回転)に回動させ始める。図6(b)では受動リブ401を略4分の1ピッチ回動させており、嵌合リブ501が2ピッチ後の受動リブ401によって押し上げられている。嵌合リブ501が押し上げられることによってスプリング受け500が若干持ち上げられ、朱肉パッド400が回動し易い状態になっている。
図5(c)に示すように更に下動させてゆくと、図6(c)に示すように能動リブ301の傾斜面が受動リブ401の傾斜面を完全に押しのけて朱肉パッド400を略4分の3ピッチ回動させ、嵌合リブ501の中心位置(最下端)が2ピッチ後の受動リブ401の頂点を略4分の1ピッチ越えた状態になる。
図5(d)に示す捺印がなされた状態では、図6(d)に示すように能動リブ301が後続の受動リブ401との間隙に入り込むだけで回動は休止状態となる。
捺印が終わって外装体300を上動させてゆくと、図6(e)に示すように能動リブ301が後続の受動リブ401との間隙から抜け出してゆき、回動は休止状態を維持する。
更に外装体300を上動させてゆくと、能動リブ301が後続の受動リブ401との間隙から完全に抜け出して離脱し、持ち上げられていたスプリング受け500がスプリング5の付勢力によって押下げられ、嵌合リブ501が2ピッチ後の受動リブ401と3ピッチ後の受動リブ401との間に嵌合することにより朱肉パッド400を略4分の1ピッチ回動させ、図6(a)と同じ自由(フリー)状態に戻る。その結果として、1回の捺印動作により朱肉パッド400を1ピッチ回動させたことになる。
本発明による回転印鑑は、捺印の度に朱肉パッド400が1ピッチ(所定角度)回動するので、多数回連続して捺印しても朱肉(インク)の濃度が均一な印影が得られる。
自由(フリー)状態で自動的にロック状態になるオートロック機能は上述した実施例の回転印鑑のみならず浸透式印判のホルダーにも利用できる。
朱肉(インク)パッド回動機構は実施例の回転印鑑に利用できる。
本発明の回転印鑑を示す正面図,側面図,斜視図である。(実施例1) 本発明の回転印鑑の捺印動作を示した動作説明図である。(実施例1) 本発明の回転印鑑の印判体を示す外観図である(実施例1) 本発明の回転印鑑の分解(正面,断面,斜視)図である。(実施例2) 本発明の回転印鑑の捺印動作を示した動作説明図である。(実施例2) 本発明の回転印鑑のリブ関係を示した動作説明図である。(実施例2)
1 脚枠体
15 係止片(ロック手段)
2 印判体
3,300 外装体
31 クリップ(ロック解除手段)
33 開口(ロック手段)
301 能動リブ
4,400 朱肉パッド
401 受動リブ
5 スプリング
500 スプリング受け
501 嵌合リブ

Claims (3)

  1. スプリングを介在させて脚枠体の上部外側に外装体を上下動自在に被せ、印判体を前記外装体と連動させて前記脚枠体に対し上下動自在と成し、前記脚枠体の下端を捺印する箇所に位置決めして前記外装体を下動させることにより捺印する回転印鑑において、
    前記外装体に押圧力を作用させて前記外装体を下動させると前記印判体の印面が半回転して捺印箇所と当接する位置に進出し、押圧力を解除して前記外装体を上動させると前記印判体の印面が逆半回転して前記脚枠体内に退避し、前記脚枠体に内蔵の朱肉パッドに押圧状態で当接するようにして成り、
    捺印動作時の前記外装体の下動上動に伴って前記朱肉パッドを前記印判体の進出退避方向に直交する面上で所定角度回動させる朱肉パッド回動機構を設けたことを特徴とする回転印鑑
  2. 前記朱肉パッド回動機構は、捺印動作させることによって前記朱肉パッドに回動力を与えるための能動リブを前記外装体の上部内周壁に設けると共に、この能動リブに対峙させるべく前記朱肉パッドの外周全周に所定角度ピッチで受動リブを設け、前記朱肉パッドの上部空間に有底筒状のスプリング受けを前記外装体又は前記脚枠体に対して回動しないように且つ上動可能に設け、このスプリング受けの外周部に前記受動リブと嵌り合う嵌合リブを設け、前記スプリング受けに下動方向の付勢力を与えるスプリングを設けることにより構成し、前記外装体の下動に伴う前記能動リブの下動によって前記朱肉パッドの前記受動リブを略4分の3ピッチ回動させ、前記外装体の上動過程での前記スプリングの付勢力による前記嵌合リブの下動によって後続の受動リブを略4分の1ピッチ回動させるように相互のリブ関係を設定して成る請求項1記載の回転印鑑
  3. 前記スプリングの付勢力によって前記外装体が上動すると前記外装体の下動を阻止してロック状態にするオートロック機構を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の回転印鑑
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