JPS5811584Y2 - インバン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は無数の連続気孔を有する多孔性印材よりなる印
字体を使用した印判の改良に関するものである。

多量のインクを吸蔵できるようにスポンジゴム等の無数
の連続気孔を有する多孔性印材よりなる印字体を使用し
て使用の都度インクを耐着させる必要のないようにした
印判のインク補給は印字体の表面側より行う方式と裏面
側より行う方式が採られているが、第１の方式即ち印字
面より直接インクを補給する方式は印字体に過剰なイン
クが吸蔵されて鮮明な捺印を行い難い欠点があり、他方
第２の方式即ち外套体に被套された内筒の下端に印字体
を取付けるとともに内筒内にインク吸蔵体を嵌装してイ
ンクの補給は外套体のキャップを除いて内筒の上端にあ
るインク供給口を通し行う方式による場合は鮮明な捺印
を行うに適当なインク補給が可能な反面外套体のキャッ
プを除いてインク供給口を施蓋している蓋を取り外す作
業に手数を要するうえインクの補給が煩しい欠点がある
。

本考案は前記のような欠点のない印判を目的として完成
されたもので、図示の実施例に示すように、上端をイン
ク供給口１３ａとした内筒１３の下端に無数の連続気孔
を有する多孔性印材よりなる印字体１を取付けた印判主
体２とこれを被套する枠箱状の外套体１４との間に印套
体３を該印字体１の印字面１ａが復帰ばね４の弾発下に
常時は印套体３の下端開口より上方に位置するように介
装してなる印判において、印判主体２のインク供給口１
３ ａに施蓋された蓋１８を挾んで外套体１４の上端方
向に切欠１９，１９を対向して設けるとともに各切欠１
９の下方に位置して外套体１４の内面に係止突片２０を
設け、また外套体１４の上端開口には前記各切欠１９お
よび各係止突片２０に係合する膨出部２１および爪片２
２を対向する脚板部２４．２４の表側に隆設してなるキ
ャップ２５を嵌着したことを特徴とするものである。

なお、２６は外套体１４の前側板部上縁中央に必要に応
じて設けられる凹段部で、該凹段部２６の上端両側には
切欠２７．２７を設けてこの凹設部２６の裏側に設けた
軸受部２８に基端両脚部を枢着する紐掛金具２９を該切
込２７．２７に介入させることにより紐掛金具２９を出
没自在として不要時に邪魔することのないよう外套体１
４内に没入させておくことができるようになつており、
２３はキャップ２５の天板部上面に設ける印字表示、３
０は蓋１８の空気孔であり、また図示の印判は内筒１３
の下端印画部１２に印字体水金３３をもって印字体１を
取付けた前記の印判主体２に下面と前側面を連続して開
口させた枠箱状の印套体３を該印字体１の印字面１ａが
復帰ばね４の弾発下に常時は印字体３の下端より上方に
位置するように被套させるとともに該印套体３内には印
字体１の印字面１ａを下方よす遮蔽する底蓋部８を有す
る樋状の印字面カバー９を印套体３に設けたピン孔３１
および印字面カバー９のピン孔３２を通じ挿通するピン
１０をもって枢動自在に設け、また印字面カバー９の対
向する側板部７，７には斜下向きの長窓孔６，６を透設
してこれに前記印判主体２の胴壁に張設した鍔部の対向
位置に張設される突子５．５を介入させてなるもので、
常時は印字面カバー９が印字面１ａを遮蔽して印字面１
ａが他物に触れたりインクが変質することを防止してい
るが、捺印操作時には自動的に印字面カバー９が開かれ
るようにしたものを示しており、また１１は印判主体２
の印画部１２内に嵌装するインク吸蔵体、１５．１６は
外套体１４の中間と印套体３の中間内壁に夫々張設され
る復帰ばね止め、１７は内筒１３の上端に嵌着される抜
止め環、３５は印套体３の上方案内部３ａを摺動自在に
挿通する案内部、３６は印套体３に設ける内筒挿通用の
孔である。

このように構成されたものは、スポンジゴム等の無数の
連続気孔を有する多孔性印材よりなる印字体１にスタン
プインクを含浸させて常時は印套体３の下端をもって机
上等に立てておき、捺印時には印套体３の下端を被捺印
面に接触させたうえ印判主体２を押圧して印套体３を上
昇させることにより常時は第１図、第３図に示すように
印套体３の下端より上方に位置する印字面１ａを復帰ば
ね４に抗し降下させて第２図に示すように被捺印面に接
触させ、この操作を繰返してスタンプ台を使用すること
なく反覆して捺印できるものであるが、インク補給を行
う際には外套体１４の上端開口に嵌着されているキャッ
プ２５の脚板部２４．２４の膨出部２１．２１を手指で
内方に向は押圧しながら該キャップ２５を上方に引けば
、合戊樹脂材或いは金属材などよりなるキャップ２５は
その脚板部２４゜２４の表側に隆設されて外套体１４の
内面の係止突片２０に係合させている爪片２２，２２が
該係止突片２０との係合を解かれてキャップ２５は容易
に取り外され、切欠１９，１９間にインク供給口１３Ｈ
に施蓋される栓蓋などの蓋１８があられれることとなる
から外蓋体１４の上端開口から該切欠１９，１９の補助
下に手指を挿込んで蓋１８を簡単に外しインク供給口１
３ａよりインクを容易に補給し、前記と逆にインク供給
口１３ａを蓋１８により施蓋後脚板部２４．２４の膨出
部２１．２１の下端を切欠１９，１９の上端に嵌合させ
て両者の案内下にキャップ２５を押し下げて行けば、前
記爪片２２，２２は材質のもつ弾発力によって外套体１
４の係止突片２０．２０に係合されてキャップ２５は外
套体１４の上端開口に適確に嵌着されて容易に外れるこ
とがない。

なお、図示の実施例に示す印判は印字面カバー９を備え
る特殊な印判であるが、本考案の主要部はインク補給部
分についてのものであるから上端をインク供給口とした
内筒の下端に無数の連続気孔を有する多孔性印材よりな
る印字体を取付けた印判主体とこれを被套する外套体と
の間に印套体を該印字体の印字面が復帰ばねの弾発下に
常時は印套体開口より上方に位置するように介装した印
判であれば必ずしも実施例に示すような構造の印判に限
定されるものでないことは勿論である。

従って、本考案はインク補給を適確容易に行うことがで
きる鮮明な連続捺印の可能な印判として実用的価値極め
て大なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の１実施例を示すもので、第１図は一部切
欠側面図、第２図は捺印操作時における一部切欠側面図
、第３図は一部切欠背面図、第４図は分解状態において
示す一部切欠斜視図である。 １：印字体、１ａ：印字面、２：印判主体、３：印套体
、４：復帰ばね、１３：内筒、１３ａ：インク供給口、
１４：外套体、１８：蓋、１９：切欠、２０：係止突片
、２１：膨出部、２２：爪片、２４：脚板部、２５：キ
ャップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端をインク供給口１３ａとした内筒１３の下端に無数
   の連続気孔を有する多孔性印材よりなる印字体１を取付
   けた印判主体２とこれを被套する枠箱体の外套体１４と
   の間に印套体３を該印字体１の印字面１ａが復帰ばね４
   の弾発下に常時は印套体３の下端開口より上方に位置す
   るように介装してなる印判において、印判主体２のイン
   ク供給口１３ ａに施蓋された蓋１８を挾んで外套体１
   ４の上端前部に切欠１９，１９を対向して設けるととも
   に各切欠１９の下方に位置して外套体１４の内面に係止
   突片２０を設け、また外套体１４の上端開口には前記各
   切欠１９および各係止突片２０に係合する膨出部２１お
   よび爪片２２を対向する脚板部２４．２４の表側に隆設
   してなるキャップ２５を嵌着したことを特徴とする印判
   。